AK2363

ASAHI KASEI
[AK2363]
AK2363
無線機用シグナリングLSI
特 長
□ AGC 回路内蔵の DTMF レシーバ
□ 1200, 2400bit/s 切替え可能な MSK モデム内蔵
□ モデムのフレーム検出パターン任意設定可能
□ 3.6864MHz 発振回路内蔵
□ 3.6864MHz の 2,3,4 逓倍周波の外部クロックに対応
□ 動作電圧:
2.6~3.7V
□ 動作温度:
-40~+85℃
□ パッケージ:
24pin QFNJ (4.0 x 4.0 x 0.75mm, 0.5mm pitch)
概 要
AK2363は、MSKモデムとDTMFレシーバを1チップに集積した無線機用シグナリングLSIです。
MSKモデムは1200bit/s、2400bit/sに対応し、復調部には16bitのフレームパターン検出機能を搭載し任意の
設定が可能です。S/N対BERでは、S/N=12dBで1200bit/s時にBER=5.0E-06、2400bit/s時にBER=1.0E-04
程度の特性が得られます。
DTMFレシーバは、-27~0dBxの入力信号検出レベルを示す通常モード(AGC Disable)と-40~0dBxで動作
する高感度モード(AGC Enable)があります。
発振回路は3.6864MHzを基本周波数に、2逓倍の7.3728MHz、3逓倍の11.0592MHz、4逓倍14.7456MHzの
外部クロック入力に対応します。
内部動作は、1ビットのインストラクション、4ビットのアドレス、8ビットのデータから成るシリアル入力(SDATA)を、
CSN、SCLK信号に同期して設定する3線シリアル方式によりコントロールされます。
パッケージには、4.0mm□の24pin QFNJを採用し、小型、高密度実装を実現いたします。
MS0583-J-01
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ASAHI KASEI
[AK2363]
目 次
特 長 ..................................................................................................................... 1
概 要 ..................................................................................................................... 1
目 次 ..................................................................................................................... 2
ブロック図 ................................................................................................................ 3
ピン配置図 .............................................................................................................. 3
ブロック機能説明 ...................................................................................................... 4
ピン機能説明 ........................................................................................................... 5
絶対最大定格 .......................................................................................................... 7
推奨動作条件 .......................................................................................................... 7
デジタル DC 特性 ..................................................................................................... 7
クロック入力特性 ....................................................................................................... 8
システムリセット ......................................................................................................... 8
消費電流 ................................................................................................................ 9
アナログ特性 ..........................................................................................................10
デジタル AC タイミング ..............................................................................................11
レジスタ機能説明.....................................................................................................17
MSK モデム動作説明 ...............................................................................................22
DTMF レシーバ動作説明 ..........................................................................................25
外部接続回路推奨例 ...............................................................................................29
パッケージ ..............................................................................................................32
重要な注意事項 ......................................................................................................33
MS0583-J-01
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[AK2363]
MODIN
MSKOUT
ブロック図
24
3
23
MOD
MSKTX
TCLK
MSK
Modulator
2
TDATA
MSK
LPF
MSK
DAC
+
VR
22
TXA
RXINO
RXIN
19
20
Power ON
at Mode 1,2,3,
4,5,6
+
MSK
BPF
RXA
VDD
Power ON
Power ON
at Mode 2,4,6 at Mode 3,4,6
Data
Demodulator
3.6864MHz
15
Digital
PLL
DIV
(1/2,3,4)
OSC
XIN
16
6
XOUT
+
DTMFSL
11
DTMF
Receiver
10
DTMFIN
STD
18
RCLK
RDFFD/RDATA
TEST
9
8
1
17
4
RSTN
5
CSN
AGND
7
SDATA
21
+
AGC
(PGA)
Control
Register
AGND
SD
12
ACK
13
LOADN
14
SCLK
VSS
Power ON
at Mode 5,6
ピン配置図
LOADN
VSS
XIN
XOUT
TEST
DTMFIN
ピン配置 (Topview)
18 17 16 15 14 13
11
SD
AGND
21
10
STD
MOD
22
9
RCLK
MODIN
23
8
RDFFD/RDATA
MSKOUT
24
7
SDATA
1
2
3
4
5
6
VDD
20
SCLK
RXIN
CSN
ACK
TCLK
12
TDATA
19
RSTN
RXINO
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ブロック機能説明
ブロック
機 能
MSK Modulator
TDATA端子より入力されたデジタル信号の論理に従い、MSK信号を生成する回路です。
MSK DAC
MSK Modulatorで生成されたデータからアナログ信号へ変換するDACです。
MSK LPF
VR
MSK DAC信号に含まれるクロック成分を除去するためのLow-Passフィルタです。
VRとの間にMute/Activeを切替えるスイッチがあり設定レジスタ:MSKTXで設定されます。
送信MSK信号の出力レベルを調整するためのボリュームです。
設定レジスタ:VR[4:0] 調整範囲:-6.0~+6.0dB ステップ幅:0.5dB/step
TXA
送信MSK信号のゲイン調整および出力信号に含まれノイズ成分を除去するためのスムージ
ングフィルタを構成する演算増幅器です。外付けの抵抗とコンデンサによりゲインを0dB、カ
ットオフ周波数を13kHz程度に設定ください。
RXA
受信復調信号のゲイン調整および後段のSCF回路からの折返しノイズを防止するフィルタ
を構成する演算増幅器です。外付けの抵抗とコンデンサによりゲインを20dB以下、カットオ
フ周波数を40kHz程度に設定ください。
MSK BPF
受信MSK信号に含まれる帯域外の成分を除去するためにBand-Passフィルタです。
Data Demodulator
MSK信号を復調しデータを生成する回路です。
Digital PLL
MSK信号よりキャリア信号を検出し、クロック再生する回路です。
AGC(PGA)
DTMF信号の入力レベルを自動調整するためのAGC(Auto Gain Control)回路です。
設定レジスタ:AGCSW またAGCSWでDisable選択時は、PGA(Programmable Gain Amp)
回路として動作します。
設定レジスタ:PGA[1:0] 調整範囲:0~+12dB ステップ幅:4dB/step
RXAとの間に入力を切替えるスイッチがあり、設定レジスタ:DTMFSLで設定されます。
DTMF Receiver
DTMF信号検出回路です。入力された信号をデコードし4bitコードを出力します。
OSC
外付けの水晶発振子および抵抗により、3.6864MHzの基準クロックを発生する回路です。
DIV (1/2,1/3,1/4)
外部より3.6864MHzの2、3、4逓倍信号が入力された時の2、3、4分周回路です。
設定レジスタ:MCKSL[1:0]
AGND
内部アナログ信号の基準電圧(1/2VDD)を発生するための回路です。
Control
Register
コントロールレジスタは、1ビットのインストラクション+4ビットのアドレス+8ビットのデータから
成るシリアル入力によりIC内部のスイッチやボリュームを設定する回路です。またデータバッ
ファを内蔵しており、CPUとのインターフェースを容易にするため8ビット分のMSK受信データを
蓄積します。
電源立ち上げ時には、RSTN端子によりシステムリセットを掛けます。またSRSTレジスタによ
りソフトリセットが設定されます。(レジスタの説明を参照)
MS0583-J-01
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ピン機能説明
ピン
番号
ピン
名称
ピン
タイプ
パワー
ダウン時
ピン状態
機 能
1
RSTN
DI
Z
リセット端子
2
TDATA
DI
Z
MSK信号送信データ入力端子
TCLK端子のクロックの立ち上がりに同期してデータを取り込みます。
3
TCLK
DO
H
MSK信号送信クロック出力端子
4
CSN
DI
Z
シリアルデータ用チップセレクト入力端子
5
SCLK
DI
Z
シリアルデータ用クロック入力端子
PWR
-
VDD電源端子
2.6~3.7Vの電源に接続ください。またVSS端子間に0.1µF以上のバイ
パスコンデンサを接続ください。
DB
Z
シリアルデータ用入出力端子
6
VDD
7
SDATA
8
RDFFD/
RDATA
DO
H
MSK信号受信フラグ/フレーム検出信号/RDATA信号出力端子
この端子は設定レジスタ:FSLの設定により2種類の情報を出力します。
FSLが”1”の場合は、MSK信号受信フラグ出力モード(RDF)となり、受信
データレジスタにMSK受信信号が8bit書き込まれた時、Lowレベルを出
力します。
またFSLが”0”の場合は、フレーム検出信号出力モード(FD)となり、フレームパ
ターンを検出するとLowパルスを出力します。
さらに設定レジスタ:MSKRCLKを”1”に設定するとRDATA信号を出力します。
9
RCLK
DO
H
MSK信号受信クロック出力端子
10
STD
DO
L
11
SD
DO
H
12
ACK
DI
Z
DTMF信号検出用遅延ステアリング出力端子
DTMF受信信号のデコードが完了し内部データが更新されると、Highレベルを
出力します。
DTMF信号受信データ出力端子
LOADN端子にLowレベル入力時、DTMF受信信号のデコード結果がACK端子
の立ち下がりに同期してMSBからシリアルに出力されます。
LOADN端子にHighレベル入力時は、Highレベルが出力されます。
DTMF信号受信データ読み出し用クロック入力端子
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ピン
番号
ピン
名称
[AK2363]
ピン
タイプ
パワー
ダウン時
ピン状態
DI
Z
機 能
DTMF信号受信データ読み出し用イネーブル信号入力端子
Lowレベル入力時、DTMF信号受信データが読み出し可能となります。
VSS電源端子
常に、0Vの電圧を印可ください。
水晶振動子接続端子
この端子と隣接するXOUT端子間に、3.6864MHzの振動子を接続する
ことによりIC内部で使用する基準クロックを作ります。詳細な接続方法と
外部からクロックを供給する場合については、外部接続回路推奨例を
参照ください。
13
LOADN
14
VSS
PWR
-
15
XIN
DI/AO
注4)
16
XOUT
AI
注4)
17
TEST
DI
Z
テスト用入力端子
工場出荷時にテスト端子として使われます。
通常は、VSSに接続ください。
18
DTMFIN
AI
Z
DTMF信号入力端子
19
RXINO
AO
Z
RXAアンプ出力端子
20
RXIN
AI
Z
21
AGND
AO
注3)
22
MOD
AO
Z
送信被変調信号出力端子
23
MODIN
AI
Z
送信被変調信号入力端子
TXAアンプの反転入力端子です。外部に抵抗とコンデンサを接続しス
ムージングフィルタを構成します。
24
MSKOUT
AO
Z
MSK信号ボリューム出力端子
水晶振動子接続端子
注1)
受信復調信号入力端子
RXAアンプの反転入力端子です。 外部に抵抗とコンデンサを接続し
プリフィルタを構成します。
アナロググランド出力端子
アナロググランドを安定化するためVSS端子間に0.1µFのコンデンサを
接続ください。
注)
A: Analog, D: Digital, PWR: Power, I: Input, O: Output, B: Bidirectional, Z: High-Z, L: Low
注1)
注2)
出力負荷条件:負荷抵抗>30kΩ、負荷容量<15pF
出力負荷条件:負荷抵抗>10kΩ、負荷容量<50pF
注3)
注4)
AGNDレベル
XOUT端子の入力レベルに応じて、XIN端子の出力レベルは定まる
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注2)
注1)
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[AK2363]
絶対最大定格
項 目
電源電圧
グランドレベル
入力印可電圧
入力印可電流(電源ピンを除く)
保存温度
注) 電圧は全てVSSピンに対する値です。
記号
VDD
VSS
VIN
IIN
Tstg
Min.
-0.3
0
-0.3
-10
-55
Max.
4.6
0
VDD+0.3
+10
130
単位
V
V
V
mA
℃
注意:この値を超えた条件で使用した場合、デバイスを破壊することがあります。
また通常の動作は、保証されません。
推奨動作条件
記号
Ta
動作温度
VDD
動作電源電圧
AGND
アナログ基準電圧
注) 電圧は全てVSSピンに対する値です。
項 目
条 件
Min.
-40
2.6
Typ.
3.0
1/2VDD
Max.
85
3.7
単位
℃
V
V
Max.
単位
デジタルDC特性
項 目
記号
高レベル入力電圧
VIH
低レベル入力電圧
VIL
高レベル入力電流
IIH
低レベル入力電流
IIL
高レベル出力電圧
VOH
低レベル出力電圧
VOL
条 件
Min.
SCLK, SDATA, CSN,
LOADN, ACK, TDATA,
0.8VDD
RSTN,
SCLK, SDATA, CSN,
LOADN, ACK, TDATA,
RSTN,
VIH=VDD
SCLK, SDATA, CSN,
LOADN, ACK, TDATA,
RSTN,
VIL=0V
SCLK, SDATA, CSN,
-10
LOADN, ACK, TDATA,
RSTN,
IOH=+0.2mA
SDATA, RDFFD/RDATA, VDD-0.4
RCLK, STD, SD, TCLK
IOL=-0.4mA
SDATA, RDFFD/RDATA,
0.0
RCLK, STD, SD, TCLK
MS0583-J-01
Typ.
V
0.2VDD
V
10
µA
µA
VDD
V
0.4
V
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[AK2363]
クロック入力特性
項 目
記号
条 件
MCK0
XIN,XOUT
3.6864
MHz
MCK1,2
XIN
7.3728
11.0592
14.7456
MHz
注1,2)
高レベル入力電圧
VMCK1_IH
XIN
V
注1)
低レベル入力電圧
VMCK1_IL
XIN
0.4
V
注1)
VMCK2
XIN
1.0
VPP
注2)
クロック周波数
入力振幅
注1)
注2)
Min.
Typ.
Max.
1.5
0.2
単位
備考
XIN端子より直接入力時。詳細は外部接続回路推奨例 6)発振回路を参照ください。
DCカットを介しXIN端子より入力時。詳細は外部接続回路推奨例 6)発振回路を参照ください。
システムリセット
項 目
ハードウェアリセット
信号入力幅
記号
条 件
tRSTN
RSTN端子
ソフトウェアリセット
注1)
Min.
Typ.
Max.
1
単位
備考
µs
注1)
注2)
SRSTレジスタ
電源投入後、35ms以上経過してからハードウェアリセット動作(レジスタの初期化)を必ず行なって下さい。
1µs以上の“Low”パルス入力でリセットがかかり、動作モードMode0(パワーダウン)となります。
またこの時のデジタル入力(DI)端子は、RSTN:High、TDATA:Low、CSN:High、SCLK:Low、ACK:High、
LOADN:High、TEST:VSS接続、と設定ください。
tRSTN
VIH
RSTN
VIL
注2)
SRST[7:0]レジスタに0xAA:10101010データを書き込むと、ソフトウェアリセットが実行されます。
この設定により、レジスタは初期化され動作モードMode1(スタンバイ)となります。
詳細については、“レジスタ機能説明”の項を参照ください。
MS0583-J-01
2008/06
-8-
ASAHI KASEI
[AK2363]
消費電流
項 目
記号
IDD0
IDD1
IDD2
消費電流
IDD3
IDD4
IDD5
IDD6
条 件
Min.
Mode0
OSC: OFF
DTMFレシーバ: OFF,
MSK_Tx: OFF, MSK_Rx: OFF
Mode1
OSC: ON,
DTMFレシーバ: OFF,
MSK_Tx: OFF, MSK_Rx: OFF
Mode2
OSC: ON,
DTMFレシーバ: OFF,
MSK_Tx: ON, MSK_Rx: OFF
Mode3
OSC: ON,
DTMFレシーバ: OFF,
MSK_Tx: OFF, MSK_Rx: ON
Mode4
OSC: ON,
DTMFレシーバ: OFF,
MSK_Tx: ON, MSK_Rx: ON
Mode5
OSC: ON,
DTMFレシーバ: ON,
MSK_Tx: OFF, MSK_Rx: OFF
Mode6
OSC: ON, DTMFレシーバ: ON,
MSK_Tx: ON, MSK_Rx: ON
MS0583-J-01
Typ.
Max.
0.1
0.2
0.6
1.0
1.3
2.1
1.1
1.8
1.7
2.7
1.3
2.2
2.4
3.8
単位
mA
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ASAHI KASEI
[AK2363]
アナログ特性
特記なき場合、MCLK=3.6864MHz, f=1kHz, VR=0dBが適用されます。
また外付け回路定数は、外部接続回路推奨例 29~31頁に基づき設定されます。
dBxは、動作電圧に対応するよう規格化した標記法で、0dBx = -5+20log(VDD/2) dBm で規定されます。
0dBm=0.775Vrms
1) MSKモデム特性
項 目
条 件
Min.
Typ.
Max.
単位
備考
送信信号レベル
@MOD
-12
-11
-10
dBx
1.2kHz出力時
送信信号歪率
@MOD
-32
dB
1.2kHz出力時
受信信号レベル
@RXINO
-17
-11
-1
dBx
1.2kHz出力時
VRゲイン誤差
@MSKOUT
-0.5
0.5
dB
-6.0~+6.0dB, 0.5dB/step, 単調性
2) DTMFレシーバ特性
項 目
許容ツイスト
条 件
@RXINO AGC Disable時
PGA=0dB設定時
注2,3,6
@RXINO AGC Enable時
注2,3,6
@DTMFIN AGC Disable時
PGA=0dB設定時
注2,3,6
@DTMFIN AGC Enable時
注2,3,6
注3,6,8
検出周波数帯域
注2,6
非検出周波数帯域
注2,6
第3周波許容レベル
注1,2,6,7
許容ノイズレベル
注1,2,4,6,7
ダイヤルトーン
許容レベル
PGAゲイン誤差
注1,2,5,6,7
入力信号検出レベル
(1周波数あたり)
注1)
注2)
注3)
注4)
注5)
注6)
注7)
注8)
Min.
Typ.
Max.
単位
-27
0
dBx
-40
0
dBx
-27
-2
dBx
-40
-2
dBx
±10
備考
dB
±1.5%
±2Hz
±3.5%
0~+12dB, 4dB/step
-0.5
-16
dB
-12
dB
+17
dB
+0.5
dB
公称周波数のDTMF信号を使用
高群、低群の信号レベルは同一レベル
周波数偏差±1.5%±2Hz以内のDTMF信号に対して適用
0~3kHz帯域のガウスノイズに対して適用
350Hz±2% および440Hz±2%のダイヤルトーン
エラー率は1E-4以下
-22dBx以下のDTMF信号入力レベルを基準
ツイスト=高群信号レベル/低群信号レベル
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[AK2363]
デジタルACタイミング
1) シリアルインターフェース タイミング
AK2363は、CSN, SCLK, SDATAの3線同期式シリアルインターフェースにより、データの書き込みと読み出し
を行ないます。
SDATA(シリアルデータ)は、書き込み/読み出しの識別ビット(R/W) 、レジスタアドレス(MSBファースト,
A3~A0)とコントロールデータ(MSBファースト, D7~D0)で構成されます。
書き込み(WRITE命令)
CSN
SCLK
R/W
SDATA
(Input)
A3
A2
A1
A0
A3
A2
A1
A0
D7
D6
D5
D4
D3
D2
D1
D4
D3
D2
D1
D0
Hi-Z
SDATA
(Output)
読み出し(READ命令)
CSN
SCLK
SDATA
(Input)
SDATA
(Output)
R/W
R/W
Hi-Z
Hi-Z
D7
D6
D5
D0
: レジスタへのアクセスが書き込みか、読み出しかをこのビットで識別します。
このビットが”Low”の場合には書き込み、”High”の場合には読み出しとなります。
A3~A0 : アクセスしようとしているレジスタのアドレスを表します。
D7~D0: レジスタへの書き込み、もしくはレジスタからの読み出しデータです。
① CSN(チップセレクト)は、通常”High”に設定します。
CSNを”Low”に設定すると、シリアルインターフェースがアクティブとなります。
② 書き込みでは、CSNが”Low”区間で、14個のSCLKクロックの立ち上がりに同期してSDATAから識別ビット、
アドレス、データの順に取り込みます。アドレスA0とデータD7と間は、”Low”を設定ください。
読み出しでは、CSNが”Low”区間で、SCLKの前半5クロックの立ち上がりに同期してSDATAから識別ビット、
アドレスを取り込み、後半の9クロックの立ち下がりに同期して指定したアドレスのデータを出力します。
アドレスA0とデータD7間のデータは、不定となりますので注意ください。
SCLKの後半9クロックでデータ出力の区間では、SDATAへの入力は”Hi-Z”としてください。
③ 書き込み、読み出しの設定は、CSNの”Low”区間に14クロックがSCLKより入力されることを想定しています。
14クロックを上回ったり下回るクロックが入力されると、データが正しく設定されませんので注意ください。
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[AK2363]
2)詳細タイミング
WRITE命令
tCSLH
tCSS
tCSHH
CSN
tWH
tWL
SCLK
tDH
tDS
SDATA
(Input)
R/W
SDATA
(Output)
High-Z
A3
A2
A1
A0
D7
D6
D1
D0
READ命令
tCSLH
tCSS
tCD
CSN
tSD
tDD
SCLK
High-Z
SDATA
(Input)
R/W
SDATA
(Output)
High-Z
A3
A2
A1
A0
D7
D6
D1
D0
立ち上がり、立下り時間
tR
tF
SCLK
VIH
VIL
項目
CSN setup time
SDATA setup time
SDATA hold time
SCLK high time
SCLK low time
CSN low hold time
CSN high hold time
記号
tCSS
tDS
tDH
tWH
tWL
tCSLH
tCSHH
tSD
条件
SCLK to SDATA output
delay time
tDD
20pF負荷
CSN to SDATA input
delay time
tCD
20pF負荷
SCLK rising time
SCLK falling time
tR
tF
SDATA Hi-Z setup time
Min.
100
100
100
500
500
100
100
500
Typ.
Max.
単位
ns
ns
ns
ns
ns
ns
ns
ns
400
ns
200
ns
100
100
ns
ns
注) デジタル入力のタイミングは、立ち上がり・立ち下がり信号の0.5VDDの値を基準とします。またデジタル
出力のタイミングは、立ち上がり・立ち下がり信号の0.5VDDの値を基準に測定されます。
MS0583-J-01
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[AK2363]
3)MSKモジュレータ タイミング
項 目
記号
Min.
Typ.
Max.
単位
CSN Rising to TCLK Rising
MSKSL=”0”
MSKSL=”1”
T1
208
417
µs
MSKSL=”0”
MSKSL=”1”
T2
417
833
µs
TCLK周期
tS
tH
tH2
TDATA Set up time
TDATA Hold time
TDATA Hold time2
1
1
2
µs
CSN
SCLK
SDATA
(Input)
Mode 2,4,6
T1
MSKTX=0
T2
TCLK
tS
TDATA
MOD
1
tH2
0
1
1
MSKSL=”0”
2400bit/s
MOD
tH
1200Hz
2400Hz
1200Hz
1800Hz
MSKSL=”1”
1200bit/s
注) レジスタ設定のタイミングは、CSN端子の立ち上がりに同期します。
TDATA Hold time2 (tH2)で規定する2µs以上データを保持すると、MOD端子からの信号はゼロクロスポイントで
終了します。
4)MSKデモジュレータ タイミング
項 目
記号
RCLK周期およびFDパルス幅
MSKSL=”0”
MSKSL=”1”
T
Min.
Typ.
417
833
MS0583-J-01
Max.
単位
µs
2008/06
- 13 -
ASAHI KASEI
[AK2363]
CSN
SCLK
SDATA
(Input)
Mode 3,4,6
FSL
A[3:0]=0110
FSL=1
Mode 1,2,5
Data Read
FSL=FCLN=0
(Internal Register)
FCLN
自動的に FCLN=1
(Internal Register)
RCLK_n
(Internal Node)
RDATA_n
MD7
MD6
MD5
MD4
MD3
MD2
MD1
MD0
MD7
MD6
MD5
MD4
(Internal Node)
T
FD_n
(Internal Node)
RDF_n
(Internal Node)
SDATA
(Output)
MS0583-J-01
2008/06
- 14 -
MD3
MD2
MD1
MD0
MD7
MD6
ASAHI KASEI
[AK2363]
5)DTMFレシーバ タイミング
項目
記号
信号検出時間(参考値)
tDP
信号停止検出時間(参考値)
tDA
入力信号有効時間
注1)
入力信号無効時間 注1)
インターディジットポーズ有効時間 注1)
インターディジットポーズ無効時間 注1)
GT(内部カウンタ) to STD 遅延時間
STD rising to LOADN falling time
ACK low period
ACK high period
LOADN setup time
SD output delay time
SD output desable time
ACK rising time
ACK falling time
tREC
tREJ
tID
tDO
tPSTD
tDL
tCLL
tCLH
tLS
tPD
tDF
tCLR
tCLF
条件
AGC Disable時
AGC Enable時
AGC Disable
GTP[3:0]=0100時
AGC Enable
GTP[3:0]=0001時
Min.
5
5
0.5
Typ.
11
20
4
Max.
16.8
44
8.5
54.5
ms
54
ms
32.2
28.4
1.6
21.7
100
500
500
500
20pF負荷
20pF負荷
単位
ms
ms
ms
200
200
100
100
ms
ms
ms
µs
ns
ns
ns
ns
ns
ns
ns
ns
注1) 本データはレジスタGTPn,GTAn(n=0-3)が初期値の時の値です。
本データはレジスタGTPn,GTAn(n=0-3)の設定により調整可能です(26~27頁ご参照ください)。
注2) デジタル入力のタイミングは、立ち上がり・立ち下がり信号の0.5VDDの値を基準とします。またデジタル
出力のタイミングは、立ち上がり・立ち下がり信号の0.5VDDの値を基準に測定されます。
MS0583-J-01
2008/06
- 15 -
ASAHI KASEI
[AK2363]
tREJ
RXIN
TONE #n+1
tID
tREC
TONE #n
tDP
DTMFIN
tDA
tDO
Value in register GTP
Internal
Counter values
tGTP ,tGTA
tGTP
tGTA
Value in register GTA
Internal data
DECODED TONE #n-1
DECODED TONE #n
DECODED TONE #n+1
tPSTD
STD
tDL
LOADN
ACK
SD
SD #n
MSB
SD #n+1
LSB
MSB
LSB
注) DTMFデータのLSI内部データの変更は、STDが”H”になる直前に行われますので注意ください。
詳細タイミング
tLS
LOADN
tCLH
tCLL
ACK
tDF
tPD
SD
SD3
SD2
(MSB)
tCLR
ACK
SD1
SD0
(LSB)
tCLF
VIH
VIL
MS0583-J-01
2008/06
- 16 -
ASAHI KASEI
[AK2363]
レジスタ機能説明
1)
レジスタの構成
アドレス
データ
設定内容
D7
D6
D5
D4
D3
D2
D1
D0
コントロールレジスタ1
BS2
BS1
BS0
MSKSL
MSKTX
MSKRCLK
FSL
FCLN
1
コントロールレジスタ2
MCKSL1
MCKSL0
TXRXA
VR4
VR3
VR2
VR1
VR0
1
0
DTMFレジスタ1
GTP3
GTP2
GTP1
GTP0
GTA3
GTA2
GTA1
GTA0
0
1
1
DTMFレジスタ2
−
STDPGA1
STDPGA0
DTMFSL
AGCSW1
AGCSW0
PGA1
PGA0
0
1
0
0
モデムフレームパターン1
MSKモデムフレームパターン下位8ビット
0
1
0
1
モデムフレームパターン2
MSKモデムフレームパターン上位8ビット
MSK受信データ (RDATA)
SRST[7:0]
A3
A2
A1
A0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1
1
0
モデム受信データ
レジスタ
0
1
1
1
ソフトウェアリセット
1
0
0
0
リビジョンレジスタ
1
0
0
1
テストレジスタ1
出荷検査用テストレジスタ1 (アクセス不可)
1
0
1
0
テストレジスタ2
出荷検査用テストレジスタ2 (アクセス不可)
1
0
1
1
未使用
−
−
−
−
−
−
−
−
↓
↓
↓
↓
未使用
−
−
−
−
−
−
−
−
1
1
1
1
未使用
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
REVNUM[3:0]
注1) “−”で示すデータにアクセスした場合、LSIの動作に影響はなく常に”0”が読み出しされます。
注2) アドレス 0111のSRST[7:0]レジスタは書き込み専用です。
アドレス 0110のMSK受信データレジスタと1000のREVNUM[3:0]レジスタとは読み出し専用です。
注3) アドレス 1001と1010は、テストレジスタですのでアクセス不可です。誤ってアクセスした場合、LSIの動作は保証されません。
2) レジスタの説明
2.1) コントロールレジスタ1
アドレス
A3
A2
0
0
A1
0
初期値
データ
A0
D7
D6
D5
D4
D3
D2
D1
D0
0
BS2
BS1
BS0
MSKSL
MSKTX
MSKRCLK
FSL
FCLN
0
0
0
1
1
0
0
1
2.1.1) 動作モード設定
BS1
BS0
モード名
OSC,AGND系 MSKモデムTX系 MSKモデムRX系
Mode0(パワーダウン)
0
0
0
OFF
OFF
OFF
Mode1(スタンバイ)
0
0
1
ON
OFF
OFF
0
1
0
Mode2
ON
ON
OFF
0
1
1
Mode3
ON
OFF
ON
1
0
0
Mode4
ON
ON
ON
1
0
1
Mode5
ON
OFF
OFF
1
1
0
Mode6
ON
ON
ON
注) システムリセット(Mode0)後、Mode1を経由してMode2~6を設定ください。
BS2
MS0583-J-01
DTMFレシーバ系
OFF
OFF
OFF
OFF
OFF
ON
ON
2008/06
- 17 -
ASAHI KASEI
[AK2363]
2.1.2) MSKモデム設定
機 能
データ
設定項目
MSKSL
MSKモデム伝送速度
MSKTX
MSKRCLK
備考
0
1
2400bit/s
1200bit/s
MSK送信出力
OFF (Mute)
ON (Active)
RCLK出力切替
RCLK端子 High 出力
RDFFD/RDATA端子 Active
(RDFFD信号 出力)
RCLK端子 Active
RDFFD/RDATA端子 Active
(RDATA信号 出力)
FSL
RDF/FD出力切替
フレーム検出信号(FD)出力
受信フラグ信号(RDF)出力
FCLN
フレーム検出機能
ON (Enable)
OFF (Disable)
2.2) コントロールレジスタ2
アドレス
A3
A2
A1
A0
0
0
0
初期値
1
データ
D7
D6
D5
D4
D3
D2
D1
D0
MCKSL1
MCKSL0
TXRXA
VR4
VR3
VR2
VR1
VR0
0
0
0
0
1
1
0
0
MCKSL1
MCKSL0
機 能
備考
0
0
マスタークロック:3.6864MHz
0
1
マスタークロック:7.3728MHz
外部入力のみ
1
0
マスタークロック:11.0592MHz
外部入力のみ
1
1
マスタークロック:14.7456MHz
外部入力のみ
注) MCKSL[1:0]は、動作モードMode0またはMode1時に設定ください。
データ
TXRXA
設定項目
TXA, RXAアンプ動作
VR4
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
VR3
0
0
0
0
0
0
0
0
1
1
1
1
1
機 能
0
備考
1
OFF (Power OFF)
VR2
0
0
0
0
1
1
1
1
0
0
0
0
1
ON (Power ON)
VR1
0
0
1
1
0
0
1
1
0
0
1
1
0
MS0583-J-01
VR0
0
1
0
1
0
1
0
1
0
1
0
1
0
動作モード設定
との論理和で、
Mode1~6で有効
VRゲイン(dB)
-6.0
-5.5
-5.0
-4.5
-4.0
-3.5
-3.0
-2.5
-2.0
-1.5
-1.0
-0.5
0.0
2008/06
- 18 -
ASAHI KASEI
[AK2363]
VR4
0
0
0
1
1
1
1
1
1
1
1
1
VR3
1
1
1
0
0
0
0
0
0
0
0
1
2.3) DTMFレジスタ1
アドレス
A3
A2
A1
0
0
1
GTA3~0
2.4) DTMFレジスタ2
アドレス
A3
A2
A1
0
VRゲイン(dB)
+0.5
+1.0
+1.5
+2.0
+2.5
+3.0
+3.5
+4.0
+4.5
+5.0
+5.5
+6.0
VR0
1
0
1
0
1
0
1
0
1
0
1
0
A0
D7
D6
D5
D4
D3
D2
D1
D0
0
GTP3
GTP2
GTP1
GTP0
GTA3
GTA2
GTA1
GTA0
0
1
0
0
0
0
1
0
機能
DTMFレシーバ ガードタイムtGTP設定用レジスタです。
詳細説明は、DTMFレシーバ動作説明、26頁を参照ください。
DTMFレシーバ ガードタイムtGTA設定用レジスタです。
詳細説明は、DTMFレシーバ動作説明、27頁を参照ください。
GTP3~0
0
VR1
0
1
1
0
0
1
1
0
0
1
1
0
データ
初期値
データ
VR2
1
1
1
0
0
0
0
1
1
1
1
0
1
備考
データ
A0
D7
D6
D5
D4
D3
D2
D1
D0
1
−
STDPGA1
STDPGA0
DTMFSL
AGCSW1
AGCSW0
PGA1
PGA0
−
0
0
1
0
1
0
0
初期値
STDPGA1
STDPGA0
PGAゲイン(dB)
0
0
0
0
1
+4
1
0
+8
1
1
+12
注) AGC回路Enable時、自動で設定されるPGAゲインをモニターできます。
このレジスタは読み出し専用で書き込まれた内容は反映されません。またDTMF信号検出端子STDの立ち
上がりに同期して内容が更新されます。
データ
DTMFSL
設定項目
DTMF入力切替
機 能
0
1
DTMFIN端子入力
RXIN端子入力
MS0583-J-01
備考
2008/06
- 19 -
ASAHI KASEI
[AK2363]
AGCSW1
AGCSW0
0
0
0
1
1
0
1
1
機 能
備考
AGC回路 OFF(Disable) PGA[1:0]にてPGAゲインを設定可。
AGC回路 ON(Enable)
STDPGA[1:0]からPGAゲインをモニター可。
信号検出ごとにSTDPGA[1:0]は更新。
AGC回路 OFF(Disable) AGC回路Enable時の最新STDPGA[1:0]データ
を保持した後、AGC回路をDisableとする。
この時、PGA[1:0]によるPGAゲイン設定は不可。
設定不可
初期値
PGAゲイン(dB)
0
+4
+8
+12
PGA1
PGA0
0
0
0
1
1
0
1
1
注) AGC回路Disable時、PGA[1:0]にてPGAゲインをマニュアルで設定可。
2.5) モデムフレームパターンレジスタ(パワーダウン時:特定小電力無線)
アドレス
データ
A3
0
0
A2
A1
A0
D7
D6
D5
D4
D3
D2
D1
D0
1
0
初期値
0
F07
F06
F05
F04
F03
F02
F01
F00
1
0
1
0
1
0
0
0
1
0
初期値
1
F15
F14
F13
F12
F11
F10
F09
F08
0
0
0
1
1
0
1
1
2.6) モデム受信データレジスタ
アドレス
A3
A2
A1
A0
0
1
1
0
データ
設定項目
RD7~0
MSKSL=0時
MSKSL=1時
データ
D7
D6
D5
D4
D3
D2
D1
D0
RD7
RD6
RD5
RD4
RD3
RD2
RD1
RD0
MSK受信データ
0
1
2.4kHz
1.8kHz
1.2kHz
1.2kHz
備考
最初に受信した
データがRD7。
このレジスタは、読み出し専用で書き込むことはできません。
MS0583-J-01
2008/06
- 20 -
ASAHI KASEI
[AK2363]
2.7) ソフトウェアリセットレジスタ
アドレス
A3
A2
A1
A0
0
1
1
1
初期値
データ
D7
D6
D5
D4
D3
D2
D1
D0
0
0
0
D1
D0
SRST[7:0]
0
0
0
0
0
SRST[7:0]レジスタに0xAA:10101010を設定することで、ソフトウェアリセットが実行されます。
この設定により、BS[2:0]はMode1(スタンバイ)に、BS[2:0]以外のレジスタは初期値となります。
このレジスタは書き込み専用で、ソフトウェアリセット完了後は”0”となります。
2.8) リビジョンレジスタ
アドレス
データ
A3
A2
A1
A0
D7
D6
D5
D4
1
0
0
0
−
−
−
−
−
−
−
−
初期値
D3
D2
REVNUM[3:0]
0
0
0
0
D3~D0のデータをアクセスすることで、管理上のリビジョン番号を読み出せます。
このレジスタは、読み出し専用で書き込むことはできません。
MS0583-J-01
2008/06
- 21 -
ASAHI KASEI
[AK2363]
MSKモデム動作説明
1) MSKモジュレータ
モデム送信部のモジュレータとのインターフェースは、TCLK,TDATA,MOD端子とBS2,BS1,BS0(以下
BS[2:0]), MSKTXレジスタとで以下のように行います。(13頁のタイミングを参照ください)
(1) MSKTXを”1”に、BS[2:0]によりMode2,4,6に設定し、MSK送信状態にします。
(2) TCLK端子より1200/2400Hzのクロックが出力されます。AK2363は、TCLKの立ち上がりに同期して
TDATA端子よりMSK送信データを読み込み、変調したMSK信号をMOD端子から出力します。
(3) 必要とするビット数を送信したら、最終ビットのMSK信号の送信が完了するまでクロックの2周期ほど
待ちます。
(4) その後、BS[2:0]によりMode2,4,6からMode0,1,3,5に変更するか、またはMSKTXを”0”に設定し
終了します。特にMSKTX設定時は、TDATA Hold time2 (tH2)で規定する2µs以上データを保持すると、
MOD端子からの信号はゼロクロスポイントで終了します。
MSKTX=1
And [ BS[2:0]=010 (Mode2)
or BS[2:0]=100 (Mode4)
or BS[2:0]=110 (Mode6) ]
:MSK信号送信開始
TCLK端子からのクロックに同期して
データをTDATA端子より読み込み
MSK信号をMOD端子より送出
No
必要ビット数
送信完了
:MSK信号送信中
Y
Yes
待ち時間
833µs以上 (MSKSL=0設定時)
1666µs以上 (MSKSL=1設定時)
:MSKデータ送信完了
MSKTX=0 or
[ BS[2:0]=000 (Mode0)
or BS[2:0]=001 (Mode1)
or BS[2:0]=011 (Mode3)
or BS[2:0]=101 (Mode5) ]
:MSK信号送信終了
MS0583-J-01
2008/06
- 22 -
ASAHI KASEI
[AK2363]
2) MSKデモジュレータ
2.1) フレーム検出機能を使用しない場合
デモジュレータとのインターフェースは、RXIN,RCLK,RDFFD/RDATA端子とBS[2:0],MSKRCLKレジス
タとで以下のように行います。
(1) BS[2:0]によりMode3,4,6を選択すると同時にMSKRCLKを”1”に設定し、MSK受信状態にします。
(2) RXIN端子よりMSK信号を受信すると、MSK-BPF、Data-Demodulator、Digital-PLL回路をへてRCLK
端子から出力される1200/2400Hzのクロックの立ち下りに同期して復調されたデータが
RDFFD/RDATA端子よりRDATAとして連続的に出力されます。
(3) BS[2:0]によりMode0,1,2,5を選択すると終了します。
2.2) フレーム検出機能を使用する場合
デモジュレータとのインターフェースは、RXIN,RDFFD/RDATA,SDATA,SCLK,CSN端子とBS[2:0],
MSKRCLK,FSL,FCLNレジスタとで以下のように行います。(14頁のタイミングを参照ください)
(1) BS[2:0]によりMode3,4,6を選択すると同時にMSKRCLKを”0”に、FSLを”0”、FCLNを”0”に設定し、
MSK受信状態にします。この設定によりRDFFD/RDATA端子はRDFFDのフレーム検出(FD)として機
能を示し、”High”レベルを出力し同期フレーム待ちの状態となります。
なおこの時、CSN端子は”H”レベル、SCLK端子は”L”レベルを入力します。
(2) 同期フレームを検出するとRDFFD/RDATA端子はFD動作を行い”T”の区間だけ”Low”レベルを出
力し、FCLNは自動的に”1”に設定されます。
(3) RDFFD/RDATA端子が”Low”レベルになることをモニターしたらFSLは”1”とし、 MSK受信フラグ信
号(RDF)を出力するよう設定します。またFCLNは、”1”に設定ください。
(4) 8ビット分の受信データ(MD7~0)は内部ノードRDATA_nからバッファーへ転送され、完了すると
RDFFD/RDATA端子はRDF動作を行い”Low”レベルを出力します。
(5) この変化をCPUでモニターしたら、モデム受信データレジスタ(アドレス:A[3:0]=0110)より復調データ
(RD7~0)を読み出します。
(6) モデム受信データレジスタからの読み出しが完了すると、RDFFD/RDATA端子は”High”レベルを出
力し、バッファー内のRD7~0データが全て読み出されてことを示します。
(7) 上記(4),(5),(6)を繰り返すと、復調されたデータを受信データレジスタより読み出すことができます。
(8) 必要なデータの読み込みが終了したらFCLNを”0”に設します。これにより内部ノードRCLK,RDATA
は初期化され、次の同期フレーム待ちの状態となります。
(9) BS[2:0]によりMode0,1,2,5を設定すると、MSKデモジュレータ動作を終了します。
このフレーム検出回路には、リセット機構がありません。したがって上記(1)~(8)の途中で中止した場合は、再
度(1)から設定ください。特に(2)に記すようにRDFFD/RDATA端子がFDとしてフレームを検出し”Low”レベル
を出力している間にFCLNは自動的に”1”に設定されます。この期間に”0”の書き込みを行っても無効となりま
すので、RDFFD/RDATA端子が”High”レベルを出力するのを待ち再度ご設定ください。
なおMode0,1,2,5では、内部ノードRDF_nとFD_nは”High”レベルに固定されており、RDFFD/RDATA端子
Active時のRDFFD信号は”High”レベルを出力します。
MS0583-J-01
2008/06
- 23 -
ASAHI KASEI
[AK2363]
[ BS[2:0]=011 (Mode3)
or BS[2:0]=100 (Mode4)
or BS[2:0]=110 (Mode6) ]
:MSK信号受信動作開始
:フレーム検出機能をONに設定
FCLN=0
:フレーム検出信号(FD)を出力に設定
FSL=0
No
:同期フレーム検出待ち
RDFFD
“Low”出力
Yes
:フレーム検出機能をOFFに設定
FCLN=1(自動的)
:受信フラグ信号(RDF)を出力に設定
FSL=1
No
RDFFD
“Low”出力
:8ビット分のデータを受信待ち
MSK受信データの読み込み
:RDFは、MSK受信データを読み出すと”High”、
MSK受信データが更新されると”Low”になる
全受信データ
読み出し終了?
Yes
:次の同期フレーム待ち
FCLN=0
[ BS[2:0]=000 (Mode0)
or BS[2:0]=001 (Mode1)
or BS[2:0]=010 (Mode2)
or BS[2:0]=101 (Mode5) ]
:MSK信号受信動作終了
MS0583-J-01
2008/06
- 24 -
ASAHI KASEI
[AK2363]
DTMFレシーバ動作説明
1) DTMFレシーバ
DTMFレシーバとのインターフェースは、RXIN,DTMFIN,STD,LOADN,ACK,AD端子とBS2,BS1,BS0
(以下BS[2:0]),DTMFSL,GTP[3:0],GTA[3:0],AGCSW[1:0],PGA[1:0]レジスタにより以下のように行います。
(16頁のタイミングを参照ください)
(1) BS[2:0]によりMode5,6を設定し、DTMFレシーバ動作状態にします。
(2) DTMFSLレジスタによりRXINもしくはDTMFIN端子を選択し、AGC回路動作のAGCSW[1:0], PGA[1:0]
レジスタとガードタイムのGTP[3:0],GTA[3:0]レジスタを設定すると、検出した周波数に応じて下記4ビット
コードに変換します。
(3) STD端子の出力レベルに合わせLOADN,ACK端子を入力すると、SD端子から4ビットコード(MSBファース
ト、SD3~SD0)が出力されます。
(4) BS[2:0]によりMode0,1,2,3,4を設定すると、DTMFレシーバ動作は終了します。
出力コード表
低群周波数
[Hz]
697
770
852
941
697
770
852
941
高群周波数
[Hz]
1209
1336
1477
1209
1336
1477
1209
1336
1477
1336
1209
1477
1633
1633
1633
1633
KEY
1
2
3
4
5
6
7
8
9
0
*
#
A
B
C
D
SD3
(MSB)
0
0
0
0
0
0
0
1
1
1
1
1
1
1
1
0
SD2
SD1
0
0
0
1
1
1
1
0
0
0
0
1
1
1
1
0
0
1
1
0
0
1
1
0
0
1
1
0
0
1
1
0
SD0
(LSB)
1
0
1
0
1
0
1
0
1
0
1
0
1
0
1
0
2) デコード結果出力
DTMF受信信号デコード結果は内部出力バッファを介してSD端子に出力されます。
内部出力バッファはLOADN端子で制御されます。
LOADN端子入力
0
1
SD端子出力
デコード結果出力
Highレベル出力
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2008/06
- 25 -
ASAHI KASEI
[AK2363]
3) ガードタイムの設定
入力信号有効時間(tREC)、入力信号無効時間(tREJ)、インターディジットポーズ有効時間(tID)、インターディジット
ポーズ無効時間(tDO)は、下に示すようにガードタイムを調整して所望の値に設定することができます。ガードタイ
ムはレジスタGTPn,GTAn(n=0-3)で設定します。
入力信号有効時間(tREC) = 信号検出時間(tDP) + ガードタイム(tGTP)
入力信号無効時間(tREJ) = 信号検出時間(tDP) + ガードタイム(tGTP) - 信号停止検出時間(tDA)
インターディジットポーズ有効時間(tID) = 信号停止検出時間(tDA) + ガードタイム(tGTA)
インターディジットポーズ無効時間(tDO) = 信号停止検出時間(tDA) + ガードタイム(tGTA) - 信号検出時間(tDP)
ガードタイム(tGTP) 設定範囲
ガードタイム(tGTP) 可変ステップ
10ms ~ 134ms
9ms
ガードタイム(tGTA) 設定範囲
ガードタイム(tGTA) 可変ステップ
19ms ~ 134ms
9ms
レジスタGTPn,GTAn(n=0-3)設定値とガードタイム値との関係は、次表を参照ください。
レジスタGTPn(n=0-3)とガードタイムtGTPおよび入力信号有効時間tRECとの関係(AGC Disable時)
Min.
5
3
0
0
0
0
0
0
0
1
1
1
1
1
1
1
1
tDP (ms)
Typ.
11
GTPレジスタ
2
1
0
0
0
1
0
1
1
0
1
0
1
1
1
1
0
0
0
0
0
1
0
1
1
0
1
0
1
1
1
1
Max.
16.8
0
1
0
1
0
1
0
1
0
1
0
1
0
1
0
1
tGTP (ms)
Typ.
10
19
28
37
46
54
63
72
81
90
99
108
117
126
134
MS0583-J-01
Min.
15
24
33
42
51
60
68
77
86
95
104
113
122
131
139
tREC(ms) = tGTP + tDP
Typ.
21
30
39
48
57
65
74
83
92
101
110
119
128
137
145
Max.
27
36
45
54
63
71
80
89
98
107
116
125
134
143
151
2008/06
- 26 -
ASAHI KASEI
[AK2363]
レジスタGTAn(n=0-3)とガードタイムtGTA およびインターディジットポーズ時間tIDとの関係
Min.
0.5
3
0
0
0
0
0
0
1
1
1
1
1
1
1
1
tDA (ms)
Typ.
4
GTAレジスタ
2
1
0
1
0
1
1
0
1
0
1
1
1
1
0
0
0
0
0
1
0
1
1
0
1
0
1
1
1
1
Max.
8.5
0
0
1
0
1
0
1
0
1
0
1
0
1
0
1
tGTA (ms)
Typ.
19
28
37
46
54
63
72
81
90
99
108
117
126
134
tID(ms) = tGTA + tDA
Min.
Typ.
Max.
19
23
27
28
32
36
37
41
45
46
50
54
55
58
63
64
67
72
73
76
81
82
85
90
91
94
99
99
103
107
108
112
116
117
121
125
126
130
134
135
138
143
注1) 表中のtGTP、tGTAはTyp値です。ばらつきとして、±1msを考慮ください。
注2) ガードタイムGTPn(n=0-3)=0000と設定した場合、誤ったデコード結果を出力する可能性があるため、設定しな
いで下さい。
注3) ガードタイムGTAn(n=0-3)=0000及び0001と設定した場合、インターディジットポーズ無効時間が確保できない
ため、設定しないで下さい。
MS0583-J-01
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- 27 -
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[AK2363]
4) AGC回路動作
4.1) AGCSW[1:0]=00に設定すると、AGC回路はDisableになります。
このときPGAゲインは、PGA[1:0]レジスタにて0,+4,+8,+12dBの中からマニュアルで設定できます。
PGA[1:0]=00時、0dBに設定され、0~-27dBxの入力レベルを検出。
PGA[1:0]=01時、+4dBに設定され、-4~-31dBxの入力レベルを検出。
PGA[1:0]=10時、+8dBに設定され、-8~-35dBxの入力レベルを検出。
PGA[1:0]=11時、+12dBに設定され、-12~-39dBxの入力レベルを検出。
信号レベルがいずれかの範囲で安定して入力される場合は、PGA回路として使用いただけます。
4.2) AGCSW[1:0]=01に設定すると、AGC回路はEnableになり以下の動作を行います。
(1) PGAゲインは初期値0dBからスタートし、信号が入力されるまで一定の周期でゲイン設定と設定解除を繰
り返します。(無入力状態では、PGAゲインは、設定+12dBと解除0dBが繰り返される。)
(2) 信号が入力されると一定時間内に信号のピークレベルを検出し、下表をもとに0,+4,+8,+12dBの中から
最適なPGAゲインを自動的に設定します。
(3) 検出動作は内部のガードタイム(GTP)カウンターの動作開始でスタートし、その後はPGAゲインを固定し
た状態で検出動作を行います。この時のPGAゲインは、STDPGA[1:0]からモニターできます。
(4) 信号停止は内部のガードタイム(GTA)カウンターの動作終了で認識し、固定されたPGAゲインは解除さ
れ0dBに戻ります。
(5) 次の信号が入力されるまで一定の周期でゲイン設定とゲイン解除を行い、信号を検出すると(2)から(4)の
動作を繰り返します。なおSTDPGA[1:0]は、信号検出を示すSTD端子の立ち上がりに同期して検出ごと
に更新されます。
RXINO, DTMFIN
PGA=+12dB
PGA=+8dB
PGA=+4dB
PGA=0dB
PGA設定
入力レベル
内部レベル
内部レベル
内部レベル
内部レベル
ゲイン
(dBx)
(dBx)
(dBx)
(dBx)
(dBx)
(dB)
-21
0
-21
-17
-13
-9
-22
0
-22
-18
-14
-10
-23
0
-23
-19
-15
-11
-24
0
-24
-20
-16
-12
-25
0
-25
-21
-17
-13
-26
0
-26
-22
-18
-14
-27
0
-27
-23
-19
-15
-28
+4
-24
-20
-16
-29
+4
-25
-21
-17
-30
+4
-26
-22
-18
-31
+4
-27
-23
-19
-32
+8
-24
-20
-33
+8
-25
-21
-34
+8
-26
-22
-35
+8
-27
-23
-36
+12
-24
-37
+12
-25
-38
+12
-26
-39
+12
-27
4.3) AGCSW[1:0]=10に設定すると、上記AGC回路Enable時の最新STDPGA[1:0]データ(PGAデータ)を保持
した後に、AGC回路をDisableにします。この設定はAGC回路Enable(AGCSW[1:0]=01)により得られたPGA
ゲインの設定を用いて、PGA回路を動作させる場合に使用いただけます。
なおAGCSW[1:0]=01から10への切り替えは、PGAゲインの内容が更新されるSTD端子立ち上がり直後の
タイミングで設定されるよう推奨いたします。
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2008/06
- 28 -
ASAHI KASEI
[AK2363]
外部接続回路推奨例
1)TXAアンプ
送信信号のゲイン調整およびスムージングフィルタを構成するためのアンプです。
MSKOUT端子に115.2kHzのサンプリングクロックが含まれるため、このアンプを用いスムージングすることを
推奨いたします。
下図にゲイン0dB、カットオフ周波数13kHzの1次LPFの構成例を示します。
24
MSKOUT
23
MODIN
R1
C
_
+
22
R2
C=220pF
R1=R2=56kΩ
MOD
TXA
LSI
2)RXAアンプ
受信信号のゲイン調整用アンプで、20dB以下に設定ください。100kHz以上のノイズに対しては、折り返し防
止フィルタを構成ください。
下図にゲイン20dB、カットオフ周波数39kHzの2次LPFの構成例を示します。
19
RXINO
C1=0.47µF
R3
C2
R1 C1
C2=33pF
C3=560pF
_
+
20
RXIN
R2
C3
RXA
R1=10kΩ
R2=9.1kΩ
21
AGND
R3=100kΩ
LSI
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2008/06
- 29 -
ASAHI KASEI
[AK2363]
3) DTMFIN 外付け容量
DTMFIN 端子には、入力信号の DC オフセットと LSI 内部の動作点を調整するためにコンデンサを接続く
ださい。これにより約 fc=3Hz の High-pass フィルタが構成されます。
18
DTMFIN
C
C = 0 . 1µ
LSI
4) 電源安定化容量
電源に含まれるリップル、ノイズ等を除去するため、VDD-VSS端子間に下図の様にコンデンサを接続くださ
い。コンデンサは両端子間の最短距離に配置すると効果的です。
VDD
6
VDD
C1=0.1µF (Ceramic cap)
C2
C1
C2=4.7µF (Electrolytic cap)
14
VSS
VSS
LSI
5) AGND安定化容量
AGND端子には、VSSとの間に0.1µFのコンデンサを接続しAGND信号の安定化を図るよう推奨いたします。
コンデンサはできるだけ各端子の近くに配置ください。
21
AGND
C
C=0.1µF (Electrolytic cap)
LSI
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- 30 -
ASAHI KASEI
[AK2363]
6)発振回路
内蔵の発振回路を使用する場合は、3.6864MHzの水晶振動子と抵抗とコンデンサをFig.1の様に接続しま
す。内部バッファは、等価直列抵抗:150Ω(Max.)、並列容量:5pF(Max.)の等価回路定数を示す水晶振動
子が、安定に発振するよう設計しております。
また外付けコンデンサには22pFを接続し、負荷容量がトータルで16pF(5pF+22pF//22pF)以下となるよう
推奨いたします。振動子、抵抗、コンデンサはできるだけXIN,XOUT端子の近くに配置ください。
外部よりクロックを供給する場合は、3.6864MHzに加え、2逓倍の7.3728MHz、3逓倍の11.0592MHzおよび
4逓倍の14.7456MHzの周波数にも対応可能です。ただし、後段の分周回路で2分周、3分周、4分周を選択
し内部の周波数は常に3.6864MHzとなるよう設定します。また、その振幅レベルによりFig.2もしくはFig.3の
ように接続ください。
XIN端子初段の回路がスレッシュルド電圧一定(0.8V)であることから、入力クロックのHighレベルが1.5V以上
で、Lowレベルが0.4V以下の場合は、Fig.2のように接続ください。また入力クロックの振幅(p-p値)が0.2V
以上で1.0V以下の場合は、Fig.3のように接続ください。
周辺のICとクロックを共通にする場合は、XIN端子に入力、出力するよう接続ください。
またクロックの振幅は、絶対最大定格を超えないよう注意ください。
22pF
XIN
External Clock IN
15
XIN
3.6864MHz
1MΩ
XOUT
7.3728MHz
XOUT
16
22pF
LSI
Fig. 1
11.0592MHz
14.7456MHz
LSI
XIN
3.6864MHz
Fig. 2
0.01uF
External Clock IN
3.6864MHz
1MΩ
7.3728MHz
XOUT
11.0592MHz
LSI
14.7456MHz
Fig. 3
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2008/06
- 31 -
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[AK2363]
パッケージ
1)マーキング図
2363
XYYZ
●
品番
日付コード
2)外形寸法図
パッケージタイプ:24pin QFNJ
2363
X:製造時期 西暦年号下1桁
Y:製造時期 週
Z:製造ロット 識別コード
(4.0 x 4.0 x 0.75mm, 0.5mm pitch)
2.4±0.15
4.0±0.1
18
13
12
19
Exposed
Pad
24
7
6
B
1
0.10 M
0.5
0.2
0.08
PIN♯1 I,D
(0.35×45゜)
0.75±0.05
0.23±0.05
0.40±0.1
4.0±0.1
2.4±0.15
A
注) パッケージ裏面中央の露出パッド(Exposed Pad)は、オープンまたはVSSに接続してください。
MS0583-J-01
2008/06
- 32 -
ASAHI KASEI
[AK2363]
重要な注意事項
重要な注意事項
● 本書に記載された製品、および、製品の仕様につきましては、製品改善のために予告なく変更することがありま
す。従いまして、ご使用を検討の際には、本書に掲載した情報が最新のものであることを弊社営業担当、あるい
は弊社特約店営業担当にご確認下さい。
● 本書に掲載された情報・図面の使用に起因した第三者の所有する特許権、工業所有権、その他の権利に対す
る侵害につきましては、当社はその責任を負うものではありませんので、ご了承下さい。
● 本書記載製品が、外国為替および、外国貿易管理法に定める戦略物資(役務を含む)に該当する場合、輸出
する際に同法に基づく輸出許可が必要です。
● 医療機器、安全装置、航空宇宙用機器、原子力制御用機器など、その装置・機器の故障や動作不良が、直接
または間接を問わず、生命、身体、財産等へ重大な損害を及ぼすことが通常予想されるような極めて高い信頼
性を要求される用途に弊社製品を使用される場合は、必ず事前に弊社代表取締役の書面による同意をお取り
下さい。
● この同意書を得ずにこうした用途に弊社製品を使用された場合、弊社は、その使用から生ずる損害等の責任を
一切負うものではありませんのでご了承下さい。
● お客様の転売等によりこの注意事項の存在を知らずに上記用途に弊社製品が使用され、その使用から損害等
が生じた場合は全てお客様にてご負担または補償して頂きますのでご了承下さい。
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2008/06
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