2010 CSR報告書

Corporate Social Responsibility Report
2010
CSR 報告書 2010
この報告書の制作に当たり、
環境負荷軽減のために下記の点に配慮しました。
この印刷物に使用している用紙は、
森を元気にする
ための間伐と間伐材の有効活用に役立ちます。
印刷用紙は、
適切に管理された森林で生産されたこ
とを示すFSC森林認証紙を使用しています。
大豆油や野菜油を主成分とした、
石油系溶剤を使用
印刷工程で有害廃液を出さない水なし印
しないVOC
(揮発性有機化合物)
ゼロのインキを使
刷方式で印刷しています。
用しています。
〒101- 8971 東京都千代田区外神田 4 -14 -1 秋葉原 UDX
TEL : 03-6381-1050 FAX : 03-5256-3240
http : // www.hitachi-cable.co.jp/
©Hitachi Cable,Ltd.2010 All Rights Reserved.
CAT.NO.A500C Printed in Japan '10-8(IRC)
編集にあたって
発行目的と編集方針
設備名
大気
本報告書は、日立電線と日立電線グループの CSR(企業の社会的責任)に対する基本的な考え方や計画および
ボイラ
取組みの進捗を分かりやすく開示することを目的に発行しています。
グ・ガイドライン 2006(第 3 版)」に準拠するとともに、環境省の「 環境報告ガイドライン 2007 年版 」、SRI(社
会的責任投資)に関するアンケート項目などを参考にし、ステークホルダーの皆様および日立電
線グループにとって重要性が高いと思われる情報を選定して掲載しています。
ドラインに定義されるアプリケーションレベル「B」に該当するとの確認を得ています。
対象期間
2009 年度(2009 年 4 月∼ 2010 年 3 月)
を中心に、一
部同期間の前後の情報も含まれています。
対象範囲
環境への取組みに関しては、日立電線および下記のグルー
プ国内生産会社 14 社の生産拠点を対象としています。ま
た、海外生産会社 19 事業所について活動の一部を掲載し
ました。その他に関しては、主に日立電線の活動について記
載されており、一部グループ会社の情報も含みます。
●日立電線株式会社
電線工場、日高工場、高砂工場、みなと工場、豊浦工場、
土浦工場
※1
※2
※3
※4
日立電線の工場内での事業活動が対象です。
日立電線の工場内での生産活動が対象です。
温暖化防止・廃棄物削減についての活動が対象です。
温暖化防止・輸送エネルギー・資源の有効利用についての 2009
年度実績評価を除いた範囲の活動が対象です
※ 5 環境管理評価 GREEN21 Ver.3、資源・エネルギー投入量と環境
への排出量、CO2 排出量が対象です。
※ 6 資源・エネルギー投入量と環境への排出量、CO2 排出量が対象です。
発行時期
発行日:2010 年 8 月31 日
次回発行予定:2011 年 8 月
(前回:2009 年 8 月)
ガイドライン
準拠:「 サステナビリティ・レポーティング・ガイドライン
2006(第 3 版)」
(GRI)
●日立電線サイト内グループ会社
本報告書との対照表は、当社ウェブサイトをご参照ください。
日立電線ロジテック㈱、日立電線ファインテック㈱、日立
http://www.hitachi-cable.co.jp/about/publish/
電線メクテック㈱、日立電線ネットワークス㈱※ 1、日立マグ
eco/2010.html
ネットワイヤ㈱、日立製線㈱、日立ケーブルプレシジョン㈱
参考:
「 環境報告ガイドライン2007 年版 」
(環境省)
日立工場、㈱アドバンスト・ケーブルシステムズ、㈱ジェイ・
パワーシステムズ※ 2
●国内グループ会社
日立アロイ㈱、東日京三電線㈱、東日京三テクノス㈱、東
北ゴム㈱、日立ケーブルプレシジョン㈱米沢工場※ 3 、日立
お問い合わせ先
日立電線株式会社 CSR 推進室
TEL:03-6381-1050 FAX:03-5256-3240
http://www.hitachi-cable.co.jp/inquiry/index.html
電線フィルムデバイス㈱※ 4
●海外グループ会社 A ※ 5
ヒタチケーブル・ジョホール社、上海日立電線有限公司、ヒ
ナメルワイヤー社、日立電線 ( 蘇州 ) 有限公司電線工場
●海外グループ会社B ※6
ヒタチケーブル・PSテクノ(マレーシア) 社、AHCL社、ヒ
タチケーブル ・フィリピンズ社、日立電線 ( 蘇州 ) 有限公司
加工工場、ギガ・エピタキシー・テクノロジー社、深圳日立
電線有限公司、日立電線(蘇州)精工有限公司、ヒタチケー
ブル ・マンチェスター社、ヒタチケーブル ・インディアナ社、
ヒタチケーブル ・フロリダ社、HCケレタロ社、ヒタチケーブ
ル ・UK社、ヒタチケーブル ・オーストリア社
1 | 日立電線 CSR 報告書 2010
この報告書には、日立電線グループの過去と現在の事実だ
けでなく、将来についての計画、予想および見通しの記述が
含まれています。これらの記述は、現時点で入手できた情報
に基づいた仮定ないし判断であり、諸条件の変化によって
将来の事業活動の結果や事象が予測とは異なる可能性があ
ります。
※ Empowering Energy & Communicationは、日立電線㈱の登録
商標です。
※「 伝える」をきわめるは、日立電線㈱の登録商標です。
単位
規制値
自主管理値
ppm
150
120
84
ばいじん
g/m3N
0.1
0.08
0.007
条例値
自主管理値
実測値 ( 最大 )
1
0.19
0.7
0.2
項目
単位
ほう素
mg/ℓ
10
ふっ素
mg/ℓ
1
アンモニア類
mg/ℓ
100
PH
河川
※3
30
12
5.8 ∼ 8.6
6.9 ∼ 7.9
8.3
※3
5.8 ∼ 8.6
※3
実測値 ( 最大 )
BOD
mg/ℓ
30
20
SS
mg/ℓ
50
30
20
油
mg/ℓ
5
3
2.0
フェノール類
mg/ℓ
1
0.7
0.02
銅
mg/ℓ
1
0.7
0.05
亜鉛
mg/ℓ
1
0.7
0.06
溶解性鉄
mg/ℓ
1
0.7
0.25
溶解性マンガン
mg/ℓ
1
0.7
0.09
クロム
mg/ℓ
0.5
0.3
0.02
※ 3 法規制値と同一
ISO14001 認証取得状況(2010 年3月現在)
日立電線(株)
事業所名
認証年月
電線工場
1997.3
日高工場
(株)ジェイ・パワーシステムズ、
(株)アドバンスト・ケーブルシ
(高砂工場、豊浦工場、みなと工場、
ステムズを含む)
1997.3
土浦工場
1999.3
国内子会社
海外子会社
会社名
認証年月
東日京三電線(株)
((株)東日京三テクノスを含む)
2000.1
日立アロイ(株)騎西工場
2002.11
日立製線(株)
1997.3
※1
米沢工場
2000.11
日立工場
1997.3
※2
日立電線ファインテック(株)
1997.3
※1
日立電線ロジテック(株)
1997.3
※1
日立電線ネットワークス(株)
1997.3
※1
日立電線メクテック(株)
1997.3
※1
日立マグネットワイヤ(株)
1997.3
※1
東北ゴム(株)
2003.3
日立電線ラバーテクノロジー(株)
2005.6
日立電線フィルムデバイス(株)
2009.3
日立電線商事(株)
2002.3
日立電線販売(株)
2005.1
日立ケーブルプレシジョン
(株)
会社名
認証年月
上海日立電線有限公司
日立電線(蘇州)有限公司
2005.5
電線工場
2007.9
加工工場
2005.3
Hitachi Cable (Johor) Sdn. Bhd.
2002.5
Giga Epitaxy Technology Corporation
2003.2
Hitachi Cable Indiana, Inc.
2002.2
Hitachi Cable (Singapore) Pte. Ltd.
1998.9
日立電線(蘇州)精工有限公司
2006.10
Thai Hitachi Enamel Wire Co., Ltd.
2005.12
Hitachi Cable Philippines, Inc.
2001.12
PHCP, Inc.
2004.11
深圳日立電線有限公司
2008.9
Hitachi Cable UK, Ltd.
2007.10
Hitachi Cable PS Techno (Malaysia)
Sdn. Bhd.
2005.6
※1 日立電線 ( 株 ) 日高工場と同一の認証です。
※2 日立電線 ( 株 ) 電線工場と同一の認証です。
58 | 日立電線 CSR 報告書 2010
環境への取組み
タチケーブル・シンガポール社、PHCP 社、タイ・ヒタチ・エ
免責事項
排出先
水質
客観的な外部評価を得るため、本報告書はGRI 事務局によるチェックを受けており、GRIガイ
日立電線フィルムデバイス㈱
報告書の編集にあたっては、GRI(グローバル・レポーティング・イニシアチブ)の「サステナビリティ・レポーティン
項目
NOx
目 次
トップメッセージ .........................................................................5
特集:事業活動を通じた社会への貢献 ....................7
電力インフラ・次世代エネルギー....................................7
産業インフラ.................................................................................9
情報通信インフラ ..................................................................11
エレクトロニクス、半導体、自動車関連分野.........13
特集 事業活動を通じた社会への貢献
日立電線グループの概要 .....................................................................3
CSR マネジメント:
CSR 中期目標および計画と実績 ....................................................17
コーポレート・ガバナンス ...............................................................19
コンプライアンス..............................................................................21
情報セキュリティ..............................................................................22
CSRマネジメント
CSR マネジメント ...........................................................................15
社会への取組み:
お客様とのかかわり ..........................................................................23
従業員とのかかわり ..........................................................................29
社会・地域社会とのかかわり ...........................................................33
社会への取組み
調達取引先とのかかわり ..................................................................26
株主・投資家とのかかわり ...............................................................27
環境への取組み:
日立電線グループの環境方針 ..........................................................37
環境会計 .............................................................................................42
環境行動計画と実績評価 ..................................................................43
資源・エネルギー投入量と環境への排出量 ....................................45
地球温暖化対策..................................................................................46
資源循環の推進..................................................................................49
生産活動での化学物質管理 ..............................................................51
グリーン調達 .....................................................................................53
環境に配慮した製品 ..........................................................................54
事業所別データ..................................................................................55
日立電線 CSR 報告書 2010 | 2
環境への取組み
環境マネジメントの状況 ..................................................................38
日立電線グループの概要
■ プロフィール
日立電線は、1956 年に日立製作所から分離独立して
で電気信号や熱などを伝達するさまざまな材料および部
以来、日立グループの中核を担う電線・ケーブルメー
品、各種情報通信ネットワーク機器などを提供していま
カーとして、
「 エネルギー」と「 情報 」の分野で時代が求
す。これからも日立電線は、エネルギーや情報を、より速
める「 伝える 」技術を追求し続けてきました。その事業
く、確実に、効率よく伝えるための多様な製品・サービス
領域は現在、電機・産業システム、情報システム、金属材
を開発し、さまざまな分野へ提供し続けることで、世界
料、半導体材料といった各分野へと拡大。情報伝送や電
各地のお客様をサポートし、社会に貢献していきます。
力供給を担う電線・ケーブルをはじめ、各種機器の内部
会社概要(2010 年 3 月 31 日現在)
商 号
日立電線株式会社(Hitachi Cable, Ltd.)
設立年月日
1956 年 4 月 10 日(創業 1918 年)
本社所在地
東京都千代田区外神田 4 丁目 14 番 1 号
資 本 金
25,948 百万円
従業員数
4,154 人(連結 15,335 人)
事業の状況(金額表示は、億円未満を四捨五入しています。)
売上高
経常利益(損失)
(億円)
(億円)
5,442
6,000
5,660
3,251
3,725
3,492
2,981
2,688
216
204
4,251
4,000
60
300
4,932
200
100
120
121
106
40
59
2,417
0
2,000
▲54
▲17
▲49
–100
▲200
0
2005
2006
2007
2008
2009(年度)
単独 連結
–200
2005
2006
2007
2008
単独 連結
研究開発費
事業別売上高(連結・2009 年度)
その他
(億円)
23 (1%)
120
105 108
97 100
102 105
107 111
91
96
90
高機能
材料事業
合計
1,347(36%) 3,725
電線・
ケーブル事業
1,753 (47%)
60
(億円)
30
情報通信
ネットワーク事業
0
2005
単独 連結
3 | 日立電線 CSR 報告書 2010
2006
2007
2008
2009(年度)
602 (16%)
2009(年度)
20
主要拠点 (2010年3月31日現在)
北中米
アメリカ
●Hitachi Cable Indiana, Inc.
●Hitachi Cable Florida, Inc.
●Hitachi Cable Manchester Inc.
■Hitachi
■
Cable America Inc.
メキシコ
メキシ
キシ
シ
●HC
●HC
C Queretaro, S.A. de C.V.
●製造 ■販売
欧州
英国
●Hitachi Ca
Cable
able UK,, Ltd.
■Hitachi Cable
able
ble
b
e Eu
E
Eur
Europe Ltd.
オーストリア
●Hitachi Cable Austria GmbH
ウクライナ
●Akutron LLC
日本
東南アジア
タイ
●AHCL (Thailand) Co., Ltd.
●Thai Hitachi Enamel Wire Co., Ltd.
■HCAS Thai Trading Co., Ltd.
シンガポール
●Hitachi Cable (Singapore) Pte. Ltd.
■Hitachi Cable Asia Pacific (HCAP) Pte. Ltd.
マレーシア
●Hitachi Cable (Johor) Sdn. Bhd.
●Hitachi Cable PS Techno (Malaysia) Sdn. Bhd.
フィリピン
●Hitachi Cable Philippines, Inc.
●PHCP, INC.
ベトナム
●Hitachi Cable Vietnam Co., Ltd.
●東日京三電線株式会社
●日立電線フィルムデバイス株式会社
●日立アロイ株式会社
●日立製線株式会社
●日立ケーブルプレシジョン株式会社
●日立電線ファインテック株式会社
●日立電線ロジテック株式会社
●日立電線ネットワークス株式会社
●日立マグネットワイヤ株式会社
●日立電線メクテック株式会社
●東北ゴム株式会社
●株式会社東日京三テクノス
●日立電線ラバーテクノロジー株式会社
■日立電線商事株式会社
■日立電線販売株式会社
■北海日立電線機販株式会社
中国
●上海日立電線有限公司
●日立電線(蘇州)有限公司
●Giga Epitaxy Technology Corporation
●深圳日立電線有限公司
●日立電線(蘇州)精工有限公司
■日立電線(中国)商貿有限公司
■Hitachi Cable Asia Ltd.
■大連保税区日立電線貿易有限公司
当期純利益(損失)
従業員数
(億円)
(人)
150
16,000
15,199
16,230
15,917
15,100
15,335
107
87
100
49
50
30
12,000
62
44
8,000
4,320
0
▲388
▲538
–600
2005
2006
2007
▲92 ▲91
2008
単独 連結
2009(年度)
4,074
4,076
4,134
4,154
4,000
0
2005
2006
2007
2008
2009(年度末時点)
単独 連結
地域別売上高(連結・2009 年度)
地域別従業員数(連結・2009 年度)
欧州その他 64 (2%)
北米
北米
624 (4%)
214(6%)
アジア
651 (17%)
欧州その他 479 (3%)
合計
3,725
(億円)
日本
2,795 (75%)
合計
アジア
6,150
(40%)
15,335
(人)
日本
8,082 (53%)
日立電線 CSR 報告書 2010 | 4
トップメッセージ
「
『伝える』をきわめる」を通じて、
新中期経営計画「プラン
“BRIDGE”
」
を策定
当社グループの新中期経営計画「プラン“BRIDGE”
」は、
2012 年度の売上高 5,000 億円、経常利益 250 億円、
将来目標としては全事業単位とも経常利益率 5%以上、海
外売上高比率 40%以上という目標を掲げています。基本
方針は「 高収益企業として復活を果たし、真のグローバル
企業への変革を遂げる 」です。目標達成は必ずやり遂げな
ければいけませんが、一方で「 基本と正道 」は変わらずに
守り抜かなければなりません。徹底した法令遵守、環境保
日立電線グループは、企業ビジョン「
『 伝える 』をきわめ
る」のもと、情報やエネルギーを「 速く 」
「 確実に 」
「 効率
全や安全確保、公正な情報開示、情報セキュリティの徹底、
人権の尊重等、しっかりと取り組んで初めて、グローバル
よく 」伝えることを追求しています。これは、当社グルー
に企業価値が評価され、目標の数値を達成できると考えて
プがお客様に提供する価値である「 伝える技術やサービ
います。
ス 」の質を追求することを意味していますが、ここでいう
「 きわめる 」とは、決して技術的な追究だけを意味するの
ではなく、全てのステークホルダーにとって当社の企業価
「 プラン“BRIDGE”
」では、3つの新たな重点ターゲッ
ト分野を設定しました。
「 電力インフラ・次世代エネル
ギー」
「 産業インフラ 」
「 情報通信インフラ 」です。当社
値を高めることにこだわり続けることだと考えています。
が安定した事業基盤をもつ「 電線・ケーブル事業 」と堅調
世界の政治・経済・社会が、目まぐるしく、しかも大きく
を伸ばすこと、そして海外を中心としたインフラ需要の
変わり続ける現代、その変化にすばやく対応しつつ、変
高まりに対応することを軸に製品単位で見直しを図った
わってはいけないものをしっかりと持続し、企業も存続す
結果です。
る、それが真の CSR
(企業の社会的責任)
だと、私たちは考
これに加え、エレクトロニクス・半導体・自動車関連分
えています。その責任を全うするために、日立電線グルー
野では、構造改革を推進するとともに、当社の優位性が発
プは、社会や社員、そしてバリューチェーンに関わる全て
揮でき、高い収益が見込まれる製品に注力することで、重
のステークホルダーとの調和やコミュニケーションを大
点ターゲット分野同様、市場の要請に応えていくという方
切にし、あらゆる活動に誠を尽くし、お客様の期待を超え
針です。
た「 伝える 」を提供することを通して、社会に貢献するこ
申すまでもなく、当社グループがこれから伸ばしていく
とを経営の基本としています。
製品は、広く社会のさまざまなインフラを支え、皆様の
な収益体質の「 情報システム事業 」というグループの強み
快適な暮らしを生み出すベースとなるものです。社会全体
の発展を支える一翼を当社グループが担っていけるよう
に不断の努力を傾注していかなければなりません。その
意味で、企業としての責任は非常に重いものと受け止めて
います。
5 | 日立電線 CSR 報告書 2010
、 持続可能な社会の実現に取り組みます
環境保全とコンプライアンスに力点
始めました。日本経団連が提唱した「 日本経団連生物多様
性宣言 」の趣旨に賛同し、当社はこれを実践する「 宣言推
当社グループは、国際社会の一員として社会と調和した
進パートナーズ 」に 2009 年 12 月に参加しました。国内
誠実な事業活動を行うという意味で、
「行動規範」のなかで
外を問わず、各事業所やグループ会社が、それぞれの地域
「基本と正道」を歩むとうたっています。当社グループの企業
活動に積極的に参加し、地域の自然と生物多様性を守る取
としての責任の中で、現在重点を置いて取り組んでいるも
組みを行っています。
のとして、環境保全とコンプライアンスが挙げられます。
コンプライアンスに関し、当社は、2009 年 6 月に電気
環境保全は、市場に送り出す当社グループの製品やサー
通信事業者向けの光ファイバケーブルおよび同関連製品
ビスが持続可能な環境や社会の実現に貢献することと、
について、不当な取引制限を行った疑いがあるとの理由で
自らの生産活動における環境負荷を低減することの両面
公正取引委員会から立入り検査を受けました。2010 年
で推進しています。
5月、本件についての公正取引委員会の行政処分が発表さ
2010 年度からスタートした当社グループの新中期
れ、当社は当該行政処分の対象にはならなかったものの、
経営計画「 プラン“BRIDGE”
」において「 電力インフラ・
お客様、株主の皆様その他関係の皆様方にご心配とご迷惑
次世代エネルギー」
「 産業インフラ 」
「 情報通信インフラ」
をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。当社
という3つの重点ターゲット分野を定めたことは先に述
グループは、これまでも法令および企業倫理の遵守に取り
べましたが、これらの事業に全力で注力していくことで、
組んでまいりましたが、本件を厳粛に受け止め、コンプラ
持続可能な環境や社会に貢献していきたいと考えていま
イアンス体制の整備と役員および従業員への教育を今ま
す。また、当社グループでは、ErP 指令
で以上に強化・徹底し、
「 基本と正道 」を貫いてまいる所存
※1
に対応した環
境配慮型設計を進めるとともに、REACH 規則※ 2 や RoHS
指令
※3
です。
への対処として製品含有化学物質管理を徹底して
います。燃料転換やモーダルシフトによる CO2 排出量の
今後も、当社グループは企業ビジョン「
『 伝える』をきわ
削減なども、継続的に行っていきます。また最終製品の省
める 」の実践を通じて、持続可能な社会の実現に貢献して
電力や小型化、耐用性の向上、廃棄時の環境負荷の低減等、
まいります。皆様の一層のご理解とご支援、忌憚のないご
ライフサイクルを通して環境保全に寄与する製品・サービ
意見を賜りますようお願い申し上げます。
スを積極的に開発しています。
近年、先進諸国だけではなく、世界のいたるところで自
執行役社長
然破壊が進み、生態系が破壊され、貴重な動植物の絶滅の
危機が叫ばれています。人口の増大、技術的発展、気候変
動、人為的な破壊活動等、原因はさまざまですが、いずれ
にしても人類が地球環境とともに危機に瀕していること
だけは紛れもない事実です。当社グループは、製品・サー
ビスによる環境保全への貢献や、生産活動に伴う環境負荷
低減にとどまらず、生物多様性維持のテーマにも取り組み
※1 ErP指令:エネルギー関連製品に対して環境配慮設計を義務づけ
るEU指令
※2 REACH規則:化学物質の登録、評価、認可および制限に関する
EU規則
※3 RoHS指令:電子・電気機器における特定有害物質の使用制限に
関するEU指令
日立電線 CSR 報告書 2010 | 6
特集: 事業活動を通じた社会への貢献
電力インフラ・次世代エネルギー
当社は、電力ケーブル等の提供を通じて日本の電力の安定供給に貢献してきました。豊富な実
績を基に、今日、電力インフラ向け製品をグローバルに展開するとともに、風力、太陽光など
次世代クリーンエネルギーのプロジェクトにおいても先進的な役割を果たしています。
■ 太陽光発電関連製品
PV ワイヤー
(Photovoltaic Wire /平角はんだめっき線)
は、太陽電池においてパネルのセルとセルの間をつなぎ、発生
した電力を集める導体の役割を果たしています。当社の「NoWarp ※ 」は、熱処理条件の最適化により高い導電率を保ちな
がら柔軟性を実現、セルの薄型化が進むなか、セルの反りを発生させにく
いPVワイヤーとして高い評価をいただいています。さらには、クリーン
エネルギー用途に相応しく、鉛フリータイプのはんだを使用、環境にも配
慮しています。こうした優れた特性により、NoWarp は世界で約 20%の
シェアを獲得(当社推定)しています。太陽電池モジュール市場の成長が見
込まれるなか、当社グループでは、日本、中国に続き、2010 年 8 月からマ
レーシアでも生産を開始、世界 3 拠点での供給体制を確立しました。
※NoWarp は、日立電線
(株)
の登録商標です。
7 | 日立電線 CSR 報告書 2010
PV ワイヤー「NoWarp」
■ 超伝導事業
日立電線グループでは、電力供給を支える製品を幅広
当社は高性能な超伝導線材の提供を通じて、熱核融合実
くラインアップしています。原子力発電所では耐放射性
験炉建設の国際協力プロジェクト、ITER(国際熱核融合実
難燃ケーブルや、架空送電線・地中線等の高電圧・大容量
験炉)計画※に参画しています。核融合エネルギーは、燃料
電線・ケーブルが活躍しており、発電所の安全・安定操業
資源の枯渇の心配がないことや、放射性廃棄物がほとんど
に大きく貢献しています。
出ないこと、CO2 を排出しないことなどから、人類にとっ
また、太陽光発電と並んで、自然の力を電力に変える有
て夢のエネルギーと考えられています。核融合を起こすた
力な手段となっているのが風力発電です。風力発電施設で
めには1億℃もの超高温のプラズマを閉じ込めることが
要となるのは、風車の回転を電気に変える発電機です。当
必要で、このような環境に耐えられる材料が存在しないた
社の重電用巻線は、一般の発電所の発電機や変電所の変圧
め、強力な磁場で保持することになり、超伝導線材が使わ
器のほか、風力発電の発電機でも、固定子に使われていま
れています。高磁場応用は超伝導技術が最も真価を発揮で
す。当社の技術が、インフラ整備と環境配慮に活かされて
きる場であり、核融合のほかにも医療、科学分野など、今
いる一例です。
後拡大すると見込まれている分野に当社は積極的に参画
していきます。
※ ITER計画:2018年の運転稼働をめざし、日本、EU、ロシア、米
国、韓国、中国、インドの七極により進められている
熱核融合実験炉建設の国際協力プロジェクト。日本
では、
(独)日本原子力研究開発機構(JAEA)が、機器
の製作と ITER 機構への人的貢献の窓口の役割を果
たしています。
風力発電用巻線
大型変圧器用巻線
超伝導線の断面図
(提供:
(独)
日本原子力研究開発機構)
ITER(国際熱核融合実験炉)向けに超伝導素線および導体を製造
ITER には 3 種類の超伝導コイルが用いられ、このうち中心ソレノイド
(CS)
コイルの全量と、トロイダル磁場(TF)コイルの一部が日本において調達され
る超伝導線材です。現在のところ、TF コイル用の一部だけ調達が進められ、当
社グループは、この TF コイルに用いられる超伝導素線と導体を製造していま
す。超伝導素線は直径 0.82mm の中に直径 3 μ m で 11,077 本の超伝導フィ
ラメントが全長にわたって生成されています。超伝導導体は上記の超伝導素線
(900本)と銅線(522本)の異種素線を直径約40mmに撚り合わせたもので、
直径約30m
ITER 本体概略図(引用:http://www.naka.
jaea.go.jp/ITER/iter/index.html)
強力な磁場中においても安定的に電流を流すことができます。ITER 向け超伝
導素線は当社の土浦工場および豊浦工場で、超伝導導体は日高工場で製造して
おり、安定した品質を確保するとともに量産体制を整えています。
日立電線 CSR 報告書 2010 | 8
特集 事業活動を通じた社会への貢献
■ 重電分野製品
産業インフラ
当社の産業インフラ向け電線・ケーブルは、鉄道車両、産業用ロボット、医療など、幅広い分野
で活躍しています。また当社は、ハイブリッド自動車や電気自動車向けに期待が高まるリチウ
ムイオン電池用銅箔の開発など、革新的な技術で産業インフラの進化に貢献しています。
■ 鉄道車両用ケーブル
鉄道車両用ケーブルは、新幹線をはじめとする鉄道車両の運転室内配線、床下配線、車体間配線などに用いられています。
当社の製品は、安定した品質が高い評価を得て、国内市場でトップシェア
(当社推定)
を獲得しています。
また、海外市場では、鉄道輸送は輸送量に対するエネルギー消費量とCO2
排出量が少ない輸送手段として注目され、近年活発に鉄道網の整備が進ん
でいます。当社は、欧州標準規格(EN
※1
規格)に対応し、高難燃性や高耐久
性、ケーブル燃焼時に人体への影響を少なくする低発煙性・低毒性などを備
※2
えた鉄道車両用ノンハロゲン電線「POLYENEX 」を開発し、ラインアッ
プを拡充しています。今後、日立グループとしての連携を強化し、海外大型
案件受注をめざします。
※1 ENは、European Normの略語です。 ※2 POLYENEX は、日立電線
(株)
の登録商標です。
9 | 日立電線 CSR 報告書 2010
EN規格対応鉄道車両用電線
■ 次世代自動車用製品
産業用ロボットあるいは自動工作機械などに使用され
当社グループでは、ハイブリッド自動車の心臓部である
るケ̶ブルは、使用される部位や環境によって、耐屈曲
バッテリー、インバータ、モータ間をつなぐ基幹部品である
性・耐ねじれ性・柔軟性・耐油性など、さまざまな特性が求
電源ハーネスや、モータ用のエナメル線を提供しています。
められます。当社は、ロボット用ケーブルのトップメー
ハイブリッド自動車用電源ハーネスは、耐熱性・耐油性は
カーとして、多様なニーズに対応するケーブルを用意して
もちろん、可とう性にも優れ、高電圧・大電流にも対応し高
います。たとえば、旋回部あ
い信頼性を誇っています。また、高効率モータ用のエナメ
るいは手首部などの過酷な
ル線はモータの小型化・高出力化を実現し、環境負荷低減
屈曲、ねじれなどが加わる場
と省エネルギーに貢献しています。
所に使用されるケーブル向
さらに、日立電線では、ハイブリッド自動車などの動力源
けには、細線構成導体とフッ
として需要が期待されている次世代リチウムイオン電池に
素樹脂の組み合わせにより、
使われる高強度・高耐熱圧延銅箔を開発しました。負極活
優れた耐屈曲性を発揮する
物質 に合金系材料を用いた次世代リチウムイオン電池の
製品を提供しています。
※
ロボット用ケーブル
強度と耐熱性を高め、長寿命化を実現し、次世代自動車の進
化に貢献しています。
※活物質:電池内において電解質との化学反応によって、電子を放
出したり、取り込んだりする性質を持った物質。次世代
電池においては、充放電量の高い合金系材料の普及が期
■ 医療用プローブケーブル
病院のエコー検査で用いる超音波診断装置の本体とプ
待されています。
ローブ(探触子)をつなぐケーブルです。軽量で耐屈曲性や
可とう性に優れ、かつ高い電気特性を兼ね備えており、取
り扱いやすさと同時に画像の高精細化を実現し、世界シェ
ア約 20%(当社推定)
を誇ります。
この極細ケーブルに使われている銅合金線(NN合金)は
直径16μm(マイクロメートル)と髪の毛のおよそ5分の
1という細さです。当社グ
ループは、極細ケーブルの
導体となる銅に微量のス
ズとインジウムを加える
ことで、高い強度や導電性
各種モータ用エナメル線
を維持したまま細くする
ことに成功し、医療機器の
発展に貢献しています。
超音波診断装置用プローブケーブル
超極細銅合金線(NN合金)が「 大河内記念技術賞 」を受賞
銅合金線
極細同軸ケーブルの内部導体に用いられる直径 16 μ m の銅合金線の開発
は、高い屈曲特性や導電性などが評価され、2009 年に全国発明表彰※ 1「 文部
科学大臣発明賞 」の「 発明実施功労賞 」を、2010 年にはその製造技術を含め
て「 大河内記念技術賞※ 2」を受賞しました。当社はその後も細径化を進め、内
毛髪
部導体直径 13 μ m の超極細同軸ケーブルを実用化、超音波診断装置用プロー
ブケーブルや、ノートパソコン、携帯電話などの小型化に貢献しています。先
端開発品では、現在 10 μ m の細さを実現しています。
直径 10 μ mの銅合金線
(先端開発品)
と
毛髪
※ 1 ( 社 ) 発明協会が主催し、優れた発明を表彰し発明の奨励・育成を図り、科学技術の向上と
産業の振興への寄与を目的とするものです。
※ 2 ( 財 ) 大河内記念会が「 生産工学、生産技術の研究により得られた優れた発明または考案に
基づく産業上の顕著な業績 」を評価する賞です。
日立電線 CSR 報告書 2010 | 10
特集 事業活動を通じた社会への貢献
■ 産業・工作機械向け製品
情報通信インフラ
情報通信ネットワークは現代社会に不可欠であり、常に先端を追求しなければならないイン
フラです。当社は、高周波同軸ケーブルや各種アンテナ、光海底ケーブル、情報ネットワーク
機器などを通じ、放送・通信インフラや企業・公共機関のネットワークを支えています。
■ アンテナ・高周波同軸ケーブル
当社は、日本国内1,000局以上のUHF放送中継局構築を手掛けるなど、高度な高周波技術で全国の通信環境を支えています。
山間部や離島を含め、いつでもどこでも、デジタル放送・インターネット・携
帯電話などを自由に使える環境を実現することに貢献しています。
当社の製品は、地上デジタル放送向けのアンテナシステム、携帯電話基地
局用アンテナシステムや、それらのワイヤレス通信システム向け高周波同軸
ケーブル、各種アンテナ等、多岐にわたります。なかでも、送信機からアンテ
ナへ電波を伝送する主給電線では国内トップクラスの実績を誇ります。
また、地上デジタル放送用送信アンテナについては、全国数十局の親局や多
※
数の中継局に採用されており、東京スカイツリー にも採用が決まっています。
※ 東京スカイツリーは、東武鉄道
(株)
と東武タワースカイツリー
(株)
の登録商標です。
超広帯域双ループアンテナ
11 | 日立電線 CSR 報告書 2010
APRESIAの用途は、さらに拡大しています。
※1
当社は2003年に自社ブランドのイーサネット スイッ
海外では、特にアジア市場を中心に光ファイバ通信回線
シリーズ 」を開発し、企業内LAN向け、お
など高速通信のインフラ整備が進んでおり、当社製品は国
よび通信事業者の広域イーサネットサービス向けに製品を
内での実績が高く評価され、タイの通信事業者からイーサ
提供しています。当社は日本国内の広域イーサネット網向
ネットサービスのコアスイッチとして採用されています。
けレイヤー2スイッチ市場において約7割までシェアを拡
また、独自に開発したイーサネット長距離伝送装置や光
大してきました。広域イーサネット網の整備により、さら
トランシーバ等のデバイスの供給を通して、コストパ
に大容量の通信が可能になり、オフィスでも家庭でも、快
フォーマンスと信頼性に優れたネットワークインフラの
適なIT環境が構築できるようになりました。
整備をサポートしています。
チ「APRESIA
※2
高速で信頼性の高いネットワーク構築が評価され、近年
は、携帯電話の次世代通信網や FTTH
※3
のバックボーン、
あるいは海外のネットワーク構築に採用されるようになっ
※1 イーサネットは、富士ゼロックス
(株)
の登録商標です。
※2 APRESIAは、日立電線
(株)
の登録商標です。
※3 Fiber To The Home:光ファイバによる家庭向けの高速通
信サービス。
10 ギガビットイーサネット
長距離伝送装置「XGMC-2016」
光トランシーバ
「XENPAC LX4」
(左)
、
「X2 LX4」
(右)
イーサネットスイッチ「APRESIA シリーズ 」
■ 光海底ケーブル
インターネットのバックボーン回線を支える光海底ケー
ブルは、ますます高速化・大容量化が進むブロードバンド
社会を成立させるために欠かせない存在です。
日立電線は製品を直接船積みできる臨海工場を持つこと
や、光ファイバ母材からケーブルまでを一貫生産できる強
みを活かし、光海底ケーブル分野で世界3強の一角を担う
メーカーとして、高品質な製品を提供し続けています。こ
れまでの出荷実績は12万km以上、実に地球3周分を超え
ています。今後もグローバルな大型プロジェクトなどに携
わり、情報通信ネットワーク社会の根幹を支えていきます。
光海底ケーブル
東京スカイツリー ® の放送用送信アンテナシステムを受注
アンテナゲイン塔
当社は、東京スカイツリーの上層部にあるアンテナゲイン塔に設置される地上デジ
タル放送用送信アンテナシステムを受注しました。具体的な受注内容は、4段 20 面
2システム(合計160面)からなる多面合成アンテナを4ユニット(合計640面)と、
主給電線や給電部品などの製品、およびこれらの設置工事一式です。東京スカイツ
リーは、東武タワースカイツリー株式会社が、2012 年春の開業をめざし、東京都墨
田区に建設を進めている地上デジタル放送対応の電波塔です。2つの展望施設や放
送施設などを擁しており、高さ 634 メートルと自立式電波塔としては世界一をめざ
した建築物となります
東京スカイツリー完成予想図
(画像提供:東武鉄道
(株)
・東武タワースカイツリー
(株)
)
日立電線 CSR 報告書 2010 | 12
特集 事業活動を通じた社会への貢献
て い ま す。イ ー サ ネ ッ ト の 採 用 範 囲 の 拡 大 に 伴 い
■ 情報ネットワーク機器
エレクトロニクス、半導体、自動車関連分野
日立電線は、インフラ関連分野以外にも、得意とする領域をいくつも持っています。当社
グループのさまざまな製品が、携帯電話、パソコン、デジタル家電、自動車などに採用され、
最終製品の小型化・高性能化に貢献しています。
機器用電線
化合物半導体
■ 極細同軸ケーブル、
フレキシブルフラットケーブル
(FFC)
■ ガリウムひ素化合物半導体、
窒化ガリウム基板
モバイルの世界が目覚ましい進化を遂げ、モバイル専
優れた高周波特性と低消費電力を実現するガリウムひ
用のパソコンや高機能の携帯端末が私たちの生活に浸透
素(GaAs)化合物半導体。電子デバイス向けでは、携帯電
しています。高性能を実現しながら、小型化を両立して
話や無線LAN機器などの受発信デバイスやスイッチ素子
いるこれらのモバイル機器にも、日立電線の機器用電線
などに広く採用されています。光デバイス向けには CD/
が活躍しています。
DVDプレーヤーのピックアップ用レーザーダイオード
優れた耐屈曲特性と省スペース性を兼ね備える極細同
や、電子機器の表示ランプ、電光掲示板などに用いられる
軸ケーブルやフレキシブルフラットケーブル(FFC)は、
LED向け基板として広く使用されています。また、窒化ガ
携帯電話やノートパソコンの折り畳み部などの配線材と
リウム基板は、ブルーレイ ディスクプレーヤーの青紫色
して広く採用されています。極細同軸ケーブルは高速伝
レーザー用に需要拡大が期待されています。
送特性を、FFCは実装コストを低減できる経済性を持ち、
※ Blu-rayはBlu-ray Disc Associationの登録商標です。
※
デジタル家電などの小型化・高性能化に貢献しています。
極細同軸ケーブル
ガリウムひ素化合物半導体
フレキシブルフラットケーブル
(FFC)
窒化ガリウム基板
13 | 日立電線 CSR 報告書 2010
特集 事業活動を通じた社会への貢献
伸銅品
リードフレーム
■圧延銅箔
■ 半導体用リードフレーム
圧延銅箔は、携帯電話など、さまざまな電子製品・電子
日立電線グループは、材料から完成品まで一貫生産で
機器のフレキシブルプリント基板の導体として用いられ
きるリードフレームメ−カーです。リードフレームは、携
ています。金属を極限まで薄くしながら、耐屈曲特性を上
帯電話や PC 向け半導体分野のほか、デジタル家電や自動
げることは、高度な技術を要求されます。
車関連分野でも需要の伸びが期待できることから、当社
日立電線は、銅条の製造で培った圧延技術を活かし、
は着実な成長を図っています。
1990 年代より圧延銅箔を製造しています。鋳造から圧
当社グループの強みは、製品開発を通じて材料から金
延までの一貫生産により、世界最高レベルの、耐屈曲特性
型、めっき、プレスに至る幅広い要素技術を蓄積している
に優れる表面処理付き圧延銅箔を提供し、高い品質と技術
点です。トランジスタ向け等の汎用品から、高放熱、高集
力を誇ります。エレクトロニクス機器の小型化、薄型、軽
積、モジュール化に対応した製品や耐久性が要求される車
量化に対応する、厚さ 7 μmからの圧延銅箔を供給して
載向けの高信頼品まで、多彩な製品を供給しています。
います。
圧延銅箔
半導体用リードフレーム
自動車用部品
■ ブレーキホース
ブレーキホースは、油圧によって自動車の「止まる」とい
う基本性能を制御する重要保安部品です。そのため、高度な
品質管理と高い耐久性が求められます。日立電線グループの
ブレーキホースは、低膨張性・高耐久性に優れ、世界の主要
な自動車メーカーで採用され、自動車の安全性を支えていま
す。国内外の自動車メーカーから高い評価を受け、世界トッ
プシェア
(当社推定)
を有しています。
ブレーキホース
日立電線 CSR 報告書 2010 | 14
CSR マネジメント
当社は創業以来、企業活動を通して社会に広く貢献することをめざしており、企業活動そのものが CSR であ
ると考えています。
■ CSR の基本姿勢
当社では、2005 年 4 月より CSR 推進室を設置し、当
プ CSR 活動取組方針 」を制定するとともに、
「 ブランド・
社グループ個々の活動成果を CSR の視点から一元的に
CSR ガイドブック 」を全役員および全従業員に配布し
取りまとめることで、全体としてのレベルアップを図っ
ました。これを用いて種々の教育機会において CSR の
ています。また、日立電線グループ従業員の CSR 活動へ
意識付けや気付きの場を従業員に提供しています。
の認識を高め、日常の業務が CSR に直結していること
2009 年度は、全社階層別教育や新入社員教育において
を自覚させるために、2006 年度には「 日立電線グルー
「CSR 教育 」を実施しました。
基本理念
日立電線は、
「 和・誠・開拓者精神 」という日立創業の精神を受け継ぎ、これをさらに高揚させ、優
れた自主技術・製品の開発を通じて社会に貢献することを基本理念とする。
併せて、当社は企業が社会の一員であることを深く認識し、公正かつ透明な企業行動に徹すると
ともに、環境との調和、積極的な社会貢献活動を通じ、良識ある市民として真に豊かな社会の実現に
尽力する。
企業ビジョン
「 伝える 」をきわめる
私たちは「 情報 」や「 エネルギー」を、
「 速く 」「 確実に 」「 効率よく 」伝えることに挑戦し続けることで、
社会に貢献していきます。
行動規範
お客様の期待を超えた「 伝える 」を提供します
対話を大切にし、お客様の期待を感度よく受け止めます。
グループの総合力を結集し、より早く、期待を超える価値を提供します。
独創的な「 伝える 」技術やサービスによって、グローバル市場の変革を目指します。
モノづくりをきわめ、進化させ続けます
より速く、確実に、効率よく「 伝える 」ために、モノづくりの改革を続けます。
モノづくりを通して人づくりに努めます。
「 基本と正道 」を歩みます
国際社会の一員として、社会と調和した誠実な事業活動を行います。
地球環境にやさしい生産活動と製品開発に努めます。
お互いの人格や個性を尊重し、能力を発揮しやすい会社を目指します。
15 | 日立電線 CSR 報告書 2010
日立電線グループ CSR 活動取組方針
1 企業活動としての社会的責任の
自覚
3 情報開示とコミュニケーション
6 社会貢献活動の推進
日立電線グループ全役員および全従業
員は、企業の社会的責任(CSR)が企業
活動そのものであることを自覚し、社
会および事業の持続的発展を図るべ
く、本取組方針に基づいて、社会的責
任を果たしていきます。
日立電線グループを取り巻く多様なス
テークホルダーとの信頼関係を維持・
発展させるため、公正で透明性の高い
情報開示を行うとともに、さまざまな
コミュニケーションを通じてステーク
ホルダーへの責任ある対応を行いま
す。
良き企業市民として、より良い社会を
実現するため、社会貢献活動を積極的
に推進します。
2 事業活動を通じた社会への貢献
4 企業倫理と人権の尊重
優れた研究・技術・製品開発を基盤と
した事業活動によって、安全かつ良質
な製品・サービスをお客様に提供する
とともに、豊かで活力のある社会の構
築に貢献します。
文化や道徳観、倫理や法体系等が多様
であるグローバルな事業環境におい
て、公正で誠実な事業活動を行うとと
もに、人権の尊重および高い企業倫理
に基づいた行動をとります。
全ての従業員にとって働きやすい、や
りがいのある職場づくりに努めるとと
もに、仕事を通じた自己実現や自己成
長を図ることのできる、意欲ある従業
員を積極的に支援します。
8 ビジネスパートナーとの社会的
責任意識の共有化
全ての取引先に協力を求めて、社会的
責任意識を共有化し、公正、かつ健全
な事業活動の推進に努めます。
環境と調和した持続可能な社会の実現
に向けて、環境に与える負荷を低減し、
限りある資源の有効活用を行います。
2006 年 12 月制定
■ ステークホルダーとのかかわり
日立電線グループの事業は、多様なステークホルダー
主・投資家 」
「 従業員 」
「 社会・地域社会 」ととらえ、こ
(利害関係者)の皆様とのかかわりによって成り立ってい
れらのステークホルダーからの要請・期待にお応えし続
ます。日立電線グループでは事業活動に特にかかわりの
けていくことで、CSR 活動を進化させていきます。
「お客様 」
「 調達取引先 」
「株
深いステークホルダーを主に
●…コミュニケーションの主な方法・機会
社会・地域社会
●法令の遵守
●地域の方を対象とした工場・事業所
見学会
●地域イベントへの参画
お客様
●日常の営業活動
●ホームページへのお問い合わせ対応
●特約店等への各種説明会
●製品展示会 など
●従業員によるボラン
ティア活動 ●マスメディアへの
情報提供
● NPO 等との協働
など
調達取引先
●日常の調達活動
●各種サプライヤー説明会
従業員
●各種労使協議会
●社内報の発行
●目標管理制度・自己申告制度
●改善提案制度
●イントラネットでの各種制度、
福利厚生案内 など
●品質・環境監査 ●安全活動支援 など
株主・投資家
●株主総会
●決算説明会、投資家向け説明会
●アニュアルレポート、株主通信
の発行
●ウェブサイトでの情報開示
など
日立電線 CSR 報告書 2010 | 16
CSRマネジメント
5 環境保全活動の推進
7 働きやすい職場づくり
CSR 中期目標および計画と実績
「 日立電線グループ CSR 取組方針 」に基づいた中期的な目標・課題を策定し、グループ一丸となって CSR 活
動に取り組んでいます。
日立電線グループ
CSR 取組方針
テーマ
コーポレート・
ガバナンス
情報セキュリティ
中期目標・課題
グループ全体の企業統治(内部統制)
システ
ムの継続的な改善
●内部統制モニタリングによるグループ会社指導および改善支援
●オフバランス取引(準公金)の管理強化
J-SOX 法への対応
●財務報告に係る当社グループの内部統制の有効性確保
●研修、勉強会等を通じての啓発活動の実施
グループ全体で情報セキュリティ教育・啓発
を強化・徹底
●パソコン持ち出し運用ルールの厳格化と周知
●
「 ウェブフィルタリングシステム」の強化
●お客様の機密情報を扱う調達取引先より
「 情報漏えい防止に関する誓約書 」を入手
● 当社および国内グループ会社を対象とし、情報セキュリティ強化月間中に各種
啓発活動を実施
● 海外グループ会社のナショナルスタッフを含む従業員に対し、情報漏えい事故
防止に関する教育を実施
リスク管理体制の強化
●新型インフルエンザ対策ガイドラインおよび事業継続計画(BCP)の策定
●耐震改修促進法の趣旨を踏まえた対策検討の準備
輸出管理審査の精度向上と管理体制の充実
●新設グループ会社への輸出管理指導等:国内2ヵ所、海外2ヵ所
●輸出管理監査・教育の実施 国内15ヵ所、海外6ヵ所
●全社、グループ会社への e ラーニングによる教育の充実
CSR の意義および CSR が企業活動そのも
のであることの自覚促進
●全社階層別教育や新入社員教育における
「 CSR教育 」の実施
●
「 CSR報告書 2009」の社内の部長クラスや関係者、グループ各社への配布
●社内イントラネットでのPR活動実施
全社的な品質改善活動の推進
●3ヵ年計画の全社品質活動「 QF21
(Ⅲ)運動 」を実施
(初年度活動)
●
「 品質保証力向上 」研修実施
1. 企業活動としての
社会的責任の自覚
リスク管理
教育啓発
2. 事業活動を通じた
社会への貢献
3. 情報開示と
コミュニケーション
4. 企業倫理と
人権の尊重
5. 環境保全活動の
推進
6. 社会貢献活動の
推進
品質管理
情報開示
コンプライアンス
環境保全
地域社会との
共生
2009 年度の実績
日立電線同期生産方式の拡大・浸透
(国内・海外グループ会社への展開)
●当社工場6拠点全てにおいて同期生産活動を継続実施
●国内グループ会社で同期生産活動を開始
●海外グループ会社で生産システムの現状とあるべき姿を明確化し課題を顕在化
情報開示の公正性・公平性・正確性の向上
●製品広告宣伝物製作規程を制定
情報開示内容の継続的な改善
●「CSR 報告書 2009」においてGRIガイドライン アプリケーション・レベル
「 C」を取得
●日興アイ・アール
「2009 年度全上場企業ホームページ充実度ランキング調査 」
全体19 位・非鉄部門第1位等、Web サイトに関する多数の社外表彰を受賞
IR 活動の継続的な拡充
●証券アナリスト19 名に対し、パーセプションスタディ※を実施。
コンプライアンス体制・組織および活動の強化
内部監査の確実な実施
●コンプライアンス推進体制の強化・充実(社長をトップとするコンプライアンス
委員会設置、社内関係規程の整備・充実および運用管理の徹底等)
グループ会社全体でのコンプライアンス・人
権教育の推進
● 国内グループ会社を含めた全社的な独占禁止法教育の展開(計6回実施、受
講者総数約1,800 名)
コンプライアンス通報制度の適切な運営
● 全社階層別教育やグループ会社管理職教育の場を通じたコンプライアンス・
人権教育の継続的かつ定期的な実施
P.43 ∼ P.44
「 環境行動計画と実績評価 」を参照
地域社会とのコミュニケーション強化
●当社グループ従業員による清掃ボランティアを各地で実施
●地域の祭へのボランティア参加
●東北ゴム ( 株 ) による仙台市消防局がスタートした
「 杜の都ハートエイド」
【応急手当協力事業所】への登録
● NPO を通じたエコキャップ運動の継続
●地域の小中高生を対象とした工場・事業所見学の受入れ
●マラソン部、バスケットボール部による地域スポーツ支援を実施
( 国際盲人マラソンかすみがうら大会ボランティア、小中高生を対象としたバスケットボール技術指導等 )
安全衛生
7. 働きやすい
職場づくり
ワーク・ライフ・
バランス
ダイバーシティ
8. ビジネスパートナー
との社会的責任意
識の共有化
調達取引先との
協働
17 | 日立電線 CSR 報告書 2010
安全で快適な職場づくりに向けた施策の継
続実施
●休業災害ゼロを達成
メンタルヘルスケア対策の充実
●メンタルヘルス不調の予防策として、ストレスコーピング研修を開始
●不調者へのカウンセリング、休業者への復帰支援の充実
働き方の見直しによる仕事と家庭生活の両
立
●働き方改革運動として「 チェンジ!ワーク運動 」を一部開始
●総労働時間短縮労使委員会を新設、実施
障がい者雇用の促進と定着(グループ連結
での法定雇用率達成)
● 障がい者雇用比率→【連結】1.92% 【単独】1.86%(前年比 連結+ 0.8%
単独 +0%)
女性の新規採用促進と職域拡大(特に総合
職は 20%を目標)
●女性新卒採用比率→7.6%(前年比 ▲ 8.2%)
外国籍従業員雇用の促進
●外国籍従業員数→ 34 名(前年比 +1名)
サプライヤーとの連携による CSR 意識共有
●REACH規則対応サプライヤー説明会の開催(延べ17回、出席416社、522名)
●グリーン調達ガイドライン改訂版の Web 公開
(日本語、英語、中国語)
●環境サプライヤー認定推進(認定率 93%、認定社数1,256 社)
●環境調達品認定の推進(認定 15,423 件完了、前年対比 +4,289 件)
CSR 購買(環境基準および社会性基準の要
請)の推進
★★★……達成 ★★……一部達成 ★……不十分
自己評価
参照ページ
★★★
P.19 ∼ 20
★★★
2010 年度の計画
●内部統制のさらなる品質向上(PDCA&M サイクルの定着化)
●内部統制システムの重点化・効率化
●内部統制モニタリングを通してのリスク低減活動の推進
●財務報告に係る当社グループの内部統制の有効性確保
●従業員に対する情報セキュリティ教育・啓発活動の継続
●情報セキュリティ管理体制の見直し・強化
●情報セキュリティ関連規程の見直し・整備
●情報漏えい対策を中心としたセキュリティ施策の強化
P.22
★★★
P.20
●強毒性新型インフルエンザの発生に備えた事前対応の充実
●耐震改修促進法を踏まえた対策計画策定
★★★
P.22
●監査・教育による輸出管理体制の充実(国内11ヵ所、海外10 ヵ所を予定)
●該非判定セミナー等、実務教育機会の拡大
★★
P.15
●全社階層別教育や新入社員教育における
「CSR 教育 」の実施 ●企業行動基準、ビジネス倫理ガイドラインの改訂および改訂内容の周知並びに
「ブランド・CSR ガイドブック( 改訂版 )」の作成配布
● ISO26000 制定に向けて、当社グループの課題抽出と啓発
★★
P.23 ∼ 25
●
「QF21
(Ⅲ)運動 」の継続(2年目の活動)
●品質教育の継続実施
★★★
P.23
●当社工場6拠点全てにおいて同期生産活動を継続実施
●国内グループ会社で同期生産活動を継続実施
●中国、東南アジアの代表グループ会社を設定、モノと情報の流れ改革を展開
★★
P.27
●インサイダー取引と適時開示に関する社内規則を制定
★★★
●
「CSR 報告書 2010」において GRI ガイドライン アプリケーション・レベル
「B」を取得
P.27 ∼ 28
●海外 IR を実施
●中期経営計画と連動した事業説明会・工場見学会等を実施
★★★
★★★
★★★
P.21 ∼ 22
●コンプライアンス関係
(独禁法遵守、贈賄防止、インサイダー取引防止他)
の社内規程の運用管理の徹底と必要な見直し
●コンプライアンス委員会、営業コンプライアンス推進責任者会議等の定期的開催を通じたコンプライアンス意識の一
層の高揚
●定期的な内部監査の実施による管理レベルの向上
★★
★★★
P.33 ∼ 36
●当社グループ社員による地域清掃ボランティアの継続
● NPO による霞ヶ浦のアサザ植え付けへの当社社員のボランティア参加
● NPO を通じたエコキャップ運動の継続
● 社内および国内グループ会社における
「 緑の goo」検索サイト利用促進により、サイト運営会社を通じて環境団体等へ
の寄付実施
●地域の小中高生への工場・事業所見学受入れの継続
●マラソン部、バスケットボール部による地域スポーツ支援継続
★★★
P.31 ∼ 32
●休業災害ゼロを継続
★★
P.32
●ストレスコーピング研修の本格展開
●不調者へのカウンセリング、休業者への復帰支援の充実(継続)
★★
P.31
●働き方改革運動としての「 チェンジ!ワーク運動 」の本格展開
●育児・介護支援策の充実
★★★
★
●障がい者雇用の促進と定着(グループ連結での法定雇用率達成)
P.30
★★
●外国籍従業員雇用の促進
★★★
★★
●女性の新規採用促進と職域拡大(特に総合職は 20%を目標)
P.26
●環境 CSR 用共通仕様書の Web 活用による運用
●環境 CSR 対応次世代 IT システム立ち上げと取引先への教育徹底
● REACH 規則対応ガイドライン英語版、中国語版の公開
※パーセプションスタディ: 証券アナリストや機関投資家等、証券市場参加者の自社に対する認識(パーセプション)を調査し、
自社への様々な意見や評価を多面的に分析するとともに、自社の認識との差異解消に向けた IR 活動に役立てるもの。
日立電線 CSR 報告書 2010 | 18
CSRマネジメント
★★★
コーポレート・ガバナンス
当社は、法令や日立グループの運営方針などを踏まえながら、コーポレート・ガバナンス体制の充実を図り、
公正で透明な経営に取り組んでいます。
■ 基本的な考え方
当社は、法と正しい企業倫理並びに CSR の重要性を
権の53.1%
(2010年3月末日現在)
を所有しています。
踏まえ、事業の持続的発展を図ることをコーポレート・
当社は、事業の運営にあたり、親会社である株式会社日
ガバナンスの基本に据え、これを経営上の最重要課題の
立製作所からの自立性を保っており、また、当社の事業
ひとつであると考えています。この基本方針のもと、経
活動は、日立グループとの取引に大きく依存する状況に
営の意思決定のスピードをさらに迅速化し、経営の透明
はありません。あわせて、当社の取締役には、株式会社東
性を一層向上させるため、委員会設置会社の形態を採用
京証券取引所および株式会社大阪証券取引所に対し独立
し、経営の「 執行 」と「 監督 」の両機能を明確に分離して
役員として届け出ている社外取締役1名が就任してお
います。
り、第三者的な見地からの多様な意見を取り込むことに
なお、株式会社日立製作所およびそのグループ会社
より、取締役会における意思決定プロセスの客観性およ
(以下、
「 日立グループ 」という)は、当社の総株主の議決
び独立性を高める体制を整えています。
■ コーポレート・ガバナンス体制
経営の監督機能と業務執行機能
定・執行の権限を執行役に大幅に委譲しています。また、
内部統制システムは、
「 監督 」機関である取締役会で定
取締役会には、社外取締役2名を含む3名の取締役で構
めた基本方針に基づき構築・運用しています。取締役会
成される指名委員会、監査委員会、報酬委員会を設置し、
は、経営の基本方針などの決定と監督に徹し、業務の決
取締役会の監督機能の一翼を担っています。監査委員会
コーポレート・ガバナンス体制図
株主総会
監督
取締役会 (取締役 8 名、うち社外取締役 3 名)
(
指名委員会
(
●主な権限
●主な権限
●主な権限
取締役候補者の決定
取締役および執行役の報酬の決定
・取締役および執行役の職務執行の監査
・会計監査人の選任・解任の決定
執行役会
監査委員会室
執行役副社長
執行役専務
執行役常務
執行役
監査室
インターナル・
コントロール
委員会
CSR 推進室
19 | 日立電線 CSR 報告書 2010
監査委員会
( うち社外取締役 2 名 (
執行役社長
執行
報酬委員会
(
取締役 3 名、
うち社外取締役 2 名
(
取締役 3 名、
うち社外取締役 2 名
取締役 3 名、
(
( 執行役の業務執行に対する
内部統制機関
取締役会から委任された
重要事項等の検討
コンプライアンス
委員会
リスク管理委員会
会計
監査人
は原則として毎月、指名・報酬委員会の各委員会は必要
監査機能、内部統制システム
の都度、開催されています。なお取締役会を構成する8
内部監査・内部統制への対応としては、専任 7 名、兼務
名の取締役のうち社外取締役は3名で、また、取締役会の
37 名からなる監査室を設置し、当社各部門およびグ
議長を務める取締役会長は、執行役を兼務していません。
ループ会社の業務の適法性、妥当性についての計画的な
取締役候補の選任にあたっては、指名委員会において
監査や内部統制を推進しています。さらに、コンプライ
当該候補者の能力、見識、人格等を総合的に判断し選任
アンス推進室および同室を事務局とするコンプライアン
しています。執行役の選任に際しても同様に、本人の能
ス委員会を設置し、法令および企業倫理の遵守という観
力、実績、見識、リーダーシップ、人格等を総合的に判断
点から、全社横断的な教育および監査、指導を行ってい
し、取締役会にて選任しています。
ます。また、監査委員会は、これらの内部監査の状況を監
一方、執行役の業務執行に対する内部統制としては、
視・検証するとともに、取締役および執行役の職務の執
執行役全員で構成される執行役会を設けています。これ
行状況を適宜報告させることにより、経営の監督を行っ
ています。また、財務報告に係る内部統制システムの方
針、計画、運用、手続きなどの決定とシステムの有効性に
もに、執行役の業務の執行状況に関する情報の共有化を
関する評価結果の審議・承認を行うインターナル・コン
図ることを目的としています。
トロール委員会を設置しており、財務報告の適正性・信
役員報酬制度
頼性を確保する体制を整備しています。
当社の会計監査人は、新日本有限責任監査法人です。
取締役および執行役の報酬は、報酬委員会が定める方
監査業務に係る補助者の構成は、監査法人の選定基準に
針に基づき、同委員会で個別に決定されます。取締役の
基づき決定されております。また、会計監査人は、監査委
報酬は月俸および期末手当で構成されます。執行役を兼
員会において監査報告を行い、監査委員や同席する監査
務する取締役には、取締役としての報酬は支払われませ
室長と相互に意見交換をすることにより、監査の連携を
ん。執行役の報酬は月俸および業績連動型報酬で構成さ
高めています。
れます。業績連動型報酬は、執行役に対する賞与として、
当社連結業績、管掌部門業績、個人業績を役位別に定め
る構成比に応じて、中期経営計画、予算その他の目標達
成状況により決定されます。
2009 年度の年間報酬総額は、取締役 ( 社外取締役を
除く )123 百万円、社外取締役 28 百万円、執行役 427
百万円となりました。
■ リスク管理
当社は、経営上の各種のリスクについて、リスク管理
可能性があります。その主要なものは、①市場の需要動
に関する方針の決定、リスクへの対応および再発防止策
向、政治経済情勢の変動、②原材料等の価格変動及び調
等、リスク管理に関する情報の共有を目的とし、執行役
達、③為替相場の変動、④事業再編等の実行、⑤製品事
会の下部組織として、執行役社長を委員長とするリスク
故、品質問題、⑥新製品開発、⑦法令及び公的規制、⑧知
管理委員会を設置しています。ここではリスクの抽出、
的財産権、⑨情報セキュリティ、⑩大規模災害・感染症災
評価、予防、低減を図っています。
害、⑪退職給付債務、⑫親会社との関係、の12項目です。
当社は、さまざまな製品およびサービスを、多種多様
大規模地震等の災害やテロ発生時、新型インフルエンザ
な国内外の市場に供給しております。また、事業を遂行
流行時等のリスクに対しては、事業の中断が社会へ大き
するために高度で専門的な技術を利用しております。そ
な影響を及ぼすことがないよう事業継続計画(BCP)の
のため、当社の事業活動は、種々の要因の影響を受ける
作成に取り組んでいます。
日立電線 CSR 報告書 2010 | 20
CSRマネジメント
は、取締役会から委任された重要事項などを執行役が決
定する際に、多面的な検討を加えられるようにするとと
コンプライアンス
日立電線グループは、
「 基本と正道 」を歩むことを全役員、全従業員が遵守すべき行動規範の一つに掲げ、コン
プライアンスが事業活動の前提であることを明確にしています。
■ コンプライアンス推進体制
当社は、法務本部コンプライアンス推進室を設置する
中心となって、法令および企業倫理に則った企業活動の
とともに、執行役社長を委員長とするコンプライアンス
ための啓発、監査および指導を実施するだけでなく、企
委員会を定期的に開催して、法令遵守・企業倫理に関す
業に対する社会的要請に合致した事業展開が推進できる
る基本方針、教育、監査等に関する事項を審議・決定する
ように、監査室や法務部等の関係各部門と協力して精力
こととしています。そして、コンプライアンス推進室が
的に取り組んでいます。
■ コンプライアンス教育
コンプライアンス教育は、全社階層別教育、グループ
ています。
会社管理職教育、営業部門等を対象とした独占禁止法教
2009 年度は、全社階層別教育におけるコンプライア
育等、さまざまな機会を捉えて実施しています。さらに、
ンス・人権教育を計8回、グループ会社の管理職教育を
教育機会を補完する資料として「 日立電線グループ・ビ
計2回実施したほか、全社的に「 独占禁止法研修会 」を
ジネス倫理の手引き 」を日本語版、英語版、中国語版で作
開催し、計 1,782 名が受講しました。また、全社員を対
成し、海外のグループ会社を含めて全グループ会社の従
象とした e ラーニングの実施などグループ全体のコンプ
業員に配布し、コンプライアンス意識の周知徹底を図っ
ライアンス意識の向上に向けた施策を推進しています。
■ コンプライアンスの遵守状況
2009 年6月2日に、電気通信事業者向けの光ファイ
については、除斥期間が経過していたことにより、当局
バケーブルおよび同関連製品について、他の製造販売業
の行政処分の対象にはなりませんでしたが、過去の行為
者と共同して受注価格、受注予定者および受注割合を決
に独占禁止法違反があった旨が認定された事実を厳粛に
定している疑いがあるとの理由で、当社は公正取引委員
受け止め、当社グループ内でのコンプライアンス意識の
会から立入り検査を受け、以降当局の調査に全面的に協
一層の高揚と周知徹底を図るための各種施策を鋭意実行
力してきました。その結果、2010 年5月 21 日に公正
しています。また、定期的な監査を通じて管理レベルの
取引委員会が電線メーカー等5社に対して排除措置命令
一段の向上を図ってまいります。
および課徴金納付命令を出した旨を発表しました。当社
コンプライアンス通報制度の通報先
■ コンプライアンス通報制度
社内の自浄作用を補完するために、2003 年 10 月か
らコンプライアンス通報制度を運用しています。当社お
よびグループ会社従業員だけにとどまらず、お取引先様
等の外部関係者の方も、当社グループの企業活動等で違
法行為・不適切行為が存在すると認識すれば、誰でも当
社法務本部コンプライアンス推進室または社外通報先と
して委嘱した弁護士に直接通報することができます。な
お、独占禁止法関係については、匿名による通報も受け
付けるべく、2009 年に制度の拡充強化を図りました。
21 | 日立電線 CSR 報告書 2010
■ 社内の窓口
■ 書類郵送先
〒101-8971
東京都千代田区外神田 4-14-1( 秋葉原 UDX)
日立電線株式会社
法務本部コンプライアンス推進室
■ FAX 番号:03-5256-3240
■ メールアドレス
compliance@mail.hitachi-cable.co.jp
■ 社外の窓口
■ 書類郵送先
〒100-6310
東京都千代田区丸の内 2-4-1 丸ビル 10 階
岩田合同法律事務所 藤井正夫弁護士
■ FAX 番号:03-3216-3222
ご通報の際にいただいた個人情報については、
「 日立電線個人情報保護方
針 」に従い厳重に管理し、ご通報の内容に関する調査およびご報告以外の
目的には一切使用いたしません。
■ 輸出管理
当社は、直接・間接の輸出案件における輸出管理関連
ループ会社2社および国内グループ会社2社に対し、輸
法令の遵守、取引先の違法行為からの防護、国際安全保障
出管理体制の構築指導を行い、内部規定の制定と運用を
における CSR 要求への対応の徹底を図ることを輸出管
実現しました。 理の基本と考えています。執行役副社長を室長とする輸
また、全社およびグループ会社社員に対してeラーニング
出管理室を設置し、当社および国内外のグループ会社へ
を実施し、
「 外国為替及び外国貿易法 」の改正等も含めた
の輸出管理体制の整備構築指導、監査、教育、啓発活動を
輸出管理の理解を深め、管理体制を充実させてきました。今
推進することで、輸出管理体制の強化を図っています。
後も法令の改正等に対応しながら、確実で効率的な輸出管
2009 年度は種々の活動の一つとして、新設の海外グ
理を実施するため、改善と徹底を図っていきます。
情報セキュリティ
情報の漏えいや不正使用を防止するために、ハード・ソフト両面での対策、管理ルールの整備、個々の従業員
への教育などのさまざまな施策を実施し、情報セキュリティ管理体制の確立と徹底に努めています。
情報セキュリティ管理体制
情報セキュリティ対策
当社グループは、
「 情報セキュリティ基本方針 」や「 日
当社グループは、情報漏えいリスクの削減に向け、ネッ
立電線個人情報保護方針 」をはじめとする、情報セキュ
トワークを含むコンピュータ・システム、人的運用、物理
リティや個人情報保護に関する各種規則・規程を策定し、
的環境の3つの側面からさまざまな情報セキュリティ対
全従業員への周知、徹底を図っています。
策を計画的に実施しています。
情報セキュリティ管理体制の推進においては、2004
2009 年度は、パソコンの社外持ち出しについて“原
年度より情報セキュリティ委員会を設置しています。本
則禁止”とする、より厳格な運用ルールを適用し、また、
委員会では、個人情報を含めた社内および社外の重要情
インターネット経由の情報漏えい防止対策として「 ウェ
報を適切に管理するための規則やシステムの整備、教育
ブフィルタリングシステム 」の強化を実施しました。当
ツールの提供などの活動を行っています。
システムにて社内パソコンからの社外ウェブサイトへの
アクセスを制限することにより、インターネット経由の
情報セキュリティ教育・啓発活動
情報漏えいを防止しています。また、当社グループのお
日立電線では、当社および国内外のグループ従業員を
客様の機密情報を取り扱う調達取引先を対象として「 情
対象とした e ラーニングによる情報セキュリティ教育を
報漏えい防止に関する誓約書 」を入手しました。
はじめ、さまざまな教育・啓発活動に注力しています。
グループ全従業員の情報セキュリティ意識をより一層
高めるために、2008 年度より毎年2月を「 情報セキュ
リティ強化月間 」と位置づけ、情報セキュリティに関わ
情報セキュリティ推進体制図
推
進
組
織
る社内ルールの教育・啓発、重要情報の管理状況の確認
などの行事を実施しています。
また2009 年度は、海外グループ会社の従業員を対象と
した、情報漏えい事故防止に関する教育を実施しました。
管
理
実
行
組
織
情報セキュリティ委員会 [委員長]CIO
[委員]
営業本部、
技術本部、
法務本部、
IT 統括センタ、資材センタ、
人事総務本部 代表者
情報セキュリティ責任者
(各本部長、
各グループ会社社長)
情報システム管理者
(IT統括センタ長)
個人情報
統括管理責任者
(法務部長)
情報資産管理者
(各部職制)
日立電線 CSR 報告書 2010 | 22
CSRマネジメント
日立電線グループでは、書面や電子データはもちろん、従業員個人が知得しているノウハウも含めたあらゆる
お客様とのかかわり
お客様に高品質の製品をお届けするために、お客様の視点に立った製品開発を大切にし、
生産方式、品質保証体制等の最適化に努めています。
■「 日立電線同期生産方式 」によるモノづくりと人づくりの進化
「 日立電線同期生産方式 」の考え方
お客様価値向上への取組み
日立電線では、2006年度から生産現場を軸とした
「日
「 日立電線同期生産方式 」を有効に機能させ、お客様価
立電線同期生産方式 」を開始しています。これは、トヨタ
値を向上するためには、サプライチェーン全体の流れを
生産方式をベースに、営業から設計、資材調達、製造、出
清 流 化 す る こ と が 欠 か せ ま せ ん。当 社 グ ル ー プ で は
荷までの一連のプロセスを全体最適の視点で見直す「 生
2006 年度より、同期生産活動と並行して製造部門、事
産システム 」の改革であり、
「 お客様が必要なときに、必
業企画、営業、開発・設計、生産企画、資材、品質保証、物
要なモノを、必要な量だけ 」生産するという“ムダ”ゼ
流の各部門のメンバーで構成された部門横断型のクロ
ロをめざした活動です。活動を通して人材育成を図り、
ス・ファンクショナル・チームによる「 事業戦略可視化プ
全体最適を見据えて永続的な改善を続ける「 思想 」を定
ロジェクト 」を実施しています。ここでは事業部あるい
着させることが最大の目的です。
は製品群別に、サプライチェーン全体でお客様に提供す
現在、
「 日立電線同期生産方式 」は当社6工場と国内グ
べき価値とはどのようなことであるかを徹底議論し、そ
ループ会社に展開されて、全部門で改善活動を行ってい
れに対する各部門の強み・弱みを捉えることを通じて、
ます。一方、海外グループ会社に対しては 2010 年度か
重点課題の明確化、施策の実行を推進しています。
ら展開中です。
■ 品質保証
品質保証の考え方
品質保証体制
各事業本部およびグループ会社の品質保証部門は、管
品質保証の基本理念
「 お客
日立伝統の落穂精神※ 1 に基づく「 品質第一 」
様第一 」を旨とし、製品安全性の確保された信頼性
の高い製品(ソフトウェア等を含む)を提供すること
でお客さまに満足して頂き、これにより社会の発展
に貢献する。
日立電線は、
「 品質保証の基本理念 」に基づき品質およ
び顧客満足の向上活動をグループ全体で推進しています。
轄する製品の品質保証業務を行い品質向上に努めていま
す。また、QA センタは、各部門の品質活動が円滑に進む
ように、全社品質活動の推進や品質教育の実施等を通し
て、全社的な視点で各部門をサポートしています。
さらに品質に関する全社的な機関として QF(Quality
First)委員会・全社 QA 会議を設けています。これらの委
員会活動を通じて、会社幹部も含めて品質状況に関する
情報を共有し、課題や改善の方向性を議論することで継
続的な改善を推進しています。
この基本理念を達成するため、年度ごとに全社品質方針
を掲げ、具体的な目標を定めて品質保証活動に取り組ん
でいます。
また、日立電線グループでは国内外の各生産事業所で
ISO9001 または ISO/TS 16949 の認証を取得※ 2 し、
各事業に適した品質マネジメントシステムを構築して品
質と業務効率の向上を進め、顧客満足の向上に努めてい
ます。
23 | 日立電線 CSR 報告書 2010
※ 1 落穂精神は、
「 良心を大切にして人間らしく行動する 」ことの重
要性を説いた日立グループに受け継がれている行動理念です。製
品不良や事故の撲滅もこの考えに従った活動の一つです。
※ 2 自動車用製品を製造しているグループ会社は ISO/TS16949 の
認証を取得
(一部、取得計画中)
しています。
ISO 品質マネジメントシステム認証取得状況 (2010 年 3 月 31 日現在)
海外子会社
日立電線
ISO/TS16949
認証
機関 (自動車)取得年月
認証
機関
2002.3
SAC
2008.1
SGS
電線工場
2007.8
CQC
加工工場
2004.5
UL
2000.5
LRQA
2006.7
LRQA
2003.1
AFAQEAQA
2007.2
Eagle
Registrations
2006.2
URS
2008.12
SGS
事業所名
ISO9001
取得年月
認証機関
社名
ISO9001
取得年月
電線工場
1995.10
LRQA
上海日立電線有限公司
日高工場※
1994.2
LRQA
土浦工場
1998.12
LRQA
※ 高砂工場、豊浦工場、みなと工場を含む
国内子会社
Hitachi Cable
(Johor) Sdn. Bhd.
PLO50
PLO40
Giga Epitaxy Technology Corporation
ISO9001
認証機関
取得年月
社名
日立電線(蘇州)
有限公司
Hitachi Cable Indiana, Inc.
1996.1
LRQA
AHCL (Thailand) Co., Ltd.
日立電線
フィルムデバイス㈱
2009.1
JQA
Hitachi Cable Florida, Inc.
日立アロイ㈱
2004.3
LRQA
Hitachi Cable (Singapore) Pte. Ltd.
2002.11
LRQA
2005.6
LRQA
日立製線㈱
2003.8
LRQA
日立電線(蘇州)精工有限公司
2006.7
LRQA
2008.1
LRQA
日立ケーブル
プレシジョン㈱
2002.7
LRQA
Thai Hitachi Enamel Wire Co., Ltd.
2003.5
SGS
2007.3
SGS
日立電線
ファインテック㈱
1994.2
LRQA
Hitachi Cable Philippines, Inc.
2003.12
AJA
日立電線
ロジテック㈱
※
LRQA
Hitachi Cable Manchester Inc.
2003.8
UL
日立電線
ネットワークス㈱
HC Queretaro, S.A. de C.V.
2006.11
SGS
2006.11
SGS
2004.3
LRQA
PHCP, INC.
1998.5
SGS
2005.1
SGS
日立電線メクテック㈱
1998.10
LRQA
日立マグネット
ワイヤ㈱
深圳日立電線有限公司
2008.9
UL
2002.9
LRQA
Hitachi Cable Austria GmbH
2006.6
TÜV
東北ゴム㈱
2001.11
LRQA
日立電線
ラバーテクノロジー㈱
Hitachi Cable UK, Ltd.
2003.1
BSI
2009.12
JQA
Hitachi Cable PS Techno (Malaysia)
Sdn. Bhd.
2002.10
BVQI
2009.3
BVQI
2006.2
URS
※ 日立電線各工場において同時取得
品質保証体制図
社長
QA センタ
事業本部
品質保証部
QF 委員会
[委員長]
品質保証担当執行役
[委員]執行役
全社QA会議
グループ会社
品質保証部
[委員長]QAセンタ長
[委員]品質保証部長
日立電線 CSR 報告書 2010 | 24
社会への取組み
東日京三電線㈱
備考
品質向上活動
関わるCSRの強化 」をはじめ、以下
2009年度から2011年度までの3年間の日立電線グルー
に示す5つのテーマを活動の柱とし
プ全社品質向上運動「QF21
(Ⅲ)
運動 」を開始しました。
て掲げ、各部門で計画策定→実行→
この運動では、2006∼2008 年度に実施した「New
経営者層を交えた委員会でのフォ
QF21(Quality First for 21st century)運動」の活動内
ローアップ→検証のPDCA(Plan-
容をビジネス環境の変化に合わせてリニューアルし、
「 品質に
Do-Check-Action)
を実践しました。
① 品質に関わるCSR の強化
品質向上運動ロゴマーク
④ 品質指標の向上
秩序ある事業活動をしていくために、製品に適用される
お客様の品質期待に応え、また経営基盤を確固たるもの
技術法令の調査や周知徹底、各業務プロセスにおける遵
にするために品質状況を数値化して改善を図っています。
法の仕組みの継続的改善を進めています。
② 購入外注品の品質向上
⑤ 人材の育成
品質管理や QC 技法講座を定期的に開催し、階層別にス
部材調達のグローバル化も含めサプライチェーンマネジメ
キルアップを図っています。また、昨今頻発している企業
ントを強化するため、購入外注品の品質管理システムの
倫理問題から、コンプライアンスの重要性を理解させ、実
再整備や管理技術者の能力向上の活動を進めています。
務で問題を発生させないよう、管理者研修や eラーニン
③ グローバルな品質向上
グなどで技術者倫理教育を実施しています。
「 全世界同一品質 」をめざして、海外グループ会社と一
体となった品質向上活動を行っています。
小集団活動
小 集 団 活 動( 小グループによる改 善 活 動 )は、TQC
(Total Quality Control)の柱として1968 年に導入し
(茨城県日立市)に集結して実施し、活発な質疑、討論が行
われました。
て以来、各事業本部、各グループ会社の改善エンジンに
品質問題対応
なっています。その活動内容は本来の Q(Quality)の他に
品質問題が発生した場合は、定められたルール・情報ルー
CDP(Cost, Delivery, Productivity)全般に拡大してき
トに従って関係部署に伝えられます。重大製品事故が発生
ており、経営基盤を強化する重要な活動の一つとして定着
した場合には速やかに会社トップに報告され、お客様重視
しています。
の迅速な対応を図っています。製品事故の対策は、事故発
最近では、当社のモノづくり/ 人づくりをさらに強化する
生の直接原因とその背景となった動機的原因の2つの面か
ため「 日立電線同期生産活動 」との連携に注力し、ボトム
ら追求し、再発防止を図っています。
アップ /トップダウン活動を融合させています。各小集団の
また、毎年5月から6月に事業本部、国内グループ会社ご
さらなる活動の活性化のため、事業本部 / 国内グループ会
とに日立グループ伝統の「 落穂拾い 」会議※ 3 を開催し、会社
社の小集団活動の代表的な活動成果を発表する「 全社発
トップの指導のもと、事故当事者および関係者が失敗の中か
表会 」や、海外グループ会社を含む日立電線グループ全体
ら教訓を拾い、今後の仕事に役立てる活動を行っています。
での「 国際大会 」
を開催しています。「 第8回国際大会 」は、
※ 3 「 落穂拾い 」 会議は、製品事故をお客様の立場から考え、反省し、再
発を防止する活動です。
2010年4月20日に、
8ヵ国、17社の代表サークルが日本
第8回日立電線グループ小集団活動国際大会(茨城県日立市)
25 | 日立電線 CSR 報告書 2010
調達取引先とのかかわり
日立電線グループは、ガイドラインの制定や説明会の実施などを通じて、調達取引先の皆様と情報を共有し、
ともに CSR を推進しています。
■ 調達に関する考え方と体制
当社は、公正・公平、機会均等の原則の下、国や組織の
また、購買スタッフが購買基本方針を共有し、自らの
規模に関わらず、日立電線グループの購買基準による総
調達活動を振り返る場として、日立電線グループ資材会
合的な判断をした上でお取引先を選定します。調達活動
議を日本国内および海外でそれぞれ年1回開催していま
においては法令の遵守、地球環境への配慮等、お取引先
す。さらに、調達活動に伴う関連法規の遵守および資材
との社会的責任意識の共有を図り、良きパートナーとし
倫理について集合研修を毎年開催し、継続教育を実施し
てお互いのビジネスを通じ、広く社会に貢献できる関係
ています。
の構築をめざします。
■ 調達取引先との CSR 意識の共有
当社グループは多種多様な事業分野を抱えており、業
種・サービスごとにさまざまな製品を製造・販売してい
ます。環境保全をはじめとする、さまざまな社会的責任
に対応したモノづくりを実施するためには、事業活動を
共に行っているお取引先と CSR 意識の共有を図ること
が不可欠です。
当社では、Web サイトに資材情報ページを設け、調達
方針等を広く開示するとともに、サプライヤー説明会を
に向けた説明会を 17 回開催し、お取引先様 416 社に参
加いただきました。また、情報漏えい事故を防ぐため、お
社会への取組み
随時実施しています。2009 年度は、REACH 規則対応
REACH 規則対応説明会
取引先に対し、情報漏えい防止対応調査を定期的に行っ
ています。
■ 環境 CSR 対応調達の推進
当社グループでは、RoHS 指令などの化学物質規制に
ン調達を継続実施しています(グリーン調達の詳細は
対処するために、2005 年度より「 環境 CSR 対応モノづ
53 ページをご参照ください)
。2009 年度は、グリーン
くり規程 」を策定し、CSR の視点からグループ全体での
調達ガイドラインの改訂を行い、英語版および中国語版
モノづくりを捉え直し、設計から廃棄に至るまで製品の
についても当社ウェブサイトに公開しました。
全ライフサイクルでの環境負荷低減をめざした取組みを
さらに 2008 年度からは環境サプライヤー認定制度
継続しています。
を開始し、こうした情報を「 環境サプライヤー認定デー
また、2006 年度から「 日立電線グループ グリーン調
タベース 」として運用開始するとともに、調達品の環境
達ガイドライン 」を制定し、お取引先への配布を行い、化
品質の登録・認定を推進しています。
学物質含有情報の調査や監査等に協力いただき、グリー
日立電線 CSR 報告書 2010 | 26
株主・投資家とのかかわり
当社は、株主・投資家の皆様の信頼と期待に応え、当社への理解をより深めていただけるよう、さまざまな媒
体、イベントを活用して、コミュニケーションの充実を図っています。
■ 情報開示の方針
当社は、公正かつ透明な行動に徹することを企業行動
については、この行動基準に沿って、法令、金融商品取引
基準にうたい、お客様、株主・投資家、社会等のさまざま
所規則および情報の管理・開示に関する社内規則等に基
なステークホルダーの方々と強い信頼関係のもと、会社
づき、開示するべき重要な情報を網羅的に把握・管理し、
運営を行うことを経営の基本としています。
開示内容の適正性・正確性を確保しつつ、迅速な公表を
当社およびグループ会社等に関する重要情報等の開示
行うことを方針としています。
■ 株式と株主の状況
2010年3月31日現在の当社の発行済み株式総数は、
374,018,174 株、株主総数は 22,331 名です。株主
所有者別株式分布
(2010 年 3 月 31 日現在)
構成は、所有者別の株式分布状況をみると、金融機関・証
自己株式
2.56 %
個人・その他
16.99 %
金融機関・
証券会社
17.47%
外国人
券会社 約 17%、個人その他 約 17%、外国人 約 10%、
9.87%
日立製作所を含めたその他国内法人 約 53%、自己株式
その他国内法人
53.12 %
約 3%となっています。
■ 利益配分に関する基本方針
当社は、業績の状況、経営体質の強化および今後の事
可能性の高い事業や既存事業の活性化等のために有効活
業戦略等を総合的に勘案したうえで、利益の配分を適正
用します。さらに、自己株式の取得を株主の皆様への有
に実施していきます。
効な利益還元策の一つであると考え、株価の動向や財務
剰余金の配当は、安定配当を基本として、業績を考慮
した利益還元を実施していきます。内部留保資金につい
状況等を勘案しながら対応していきます。2009 年度の
1株当たり年間配当金は5円となりました。
ては、財務体質の健全性を維持・強化しつつ、将来の成長
■ 株主・投資家とのコミュニケーション
IR イベントの開催
パーセプションスタディ
(認識調査)
証券アナリスト・機関投資家の皆様に対しては、各四
2009 年度は証券アナリスト 19 名に対し、パーセプ
半期の決算発表当日に決算説明会を開催しているほか、
ションスタディを実施し、結果を経営層にフィードバッ
経営方針説明会、事業説明会も適宜実施しています。
クするとともに、その内容を踏まえ、新中期経営計画の策
2010 年4月 30 日には、2010 年度∼ 2012 年度を対
定を行いました。
象とする新中期経営計画「 プラン“BRIDGE”
」の概要を
説明する中期経営計画説明会を開催しました。
株主・投資家の皆様への情報発信
また、説明会に当日ご参加いただけない皆様に対して
株主の皆様には、第2四半期末および期末に「Hitachi
は、当日の説明や質疑応答の内容をまとめた議事録を
Cable news」を発送し、当社の各期の業績・事業概要を
Web サイトに掲載することで情報開示を行っています。
わかりやすくお伝えするように心がけています。また、
さらに、個別取材への対応や各種ミーティング、工場見学
株主・投資家の皆様へ迅速かつ公平に情報を開示する手
会も実施しています。
段として、Web サイトを最大限に活用しています。個人
27 | 日立電線 CSR 報告書 2010
投資家の皆様に対しても、機関投資家の皆様と同等の情
資家の皆様と同様に当社の情報をきちんとお届けできる
報をお届けできるよう、当社 IR サイトでは、ニュースリ
体制を構築しています。
リースや決算資料をはじめ、各種説明会の説明資料や質
疑応答の内容の掲載など、最新の IR 情報を提供していま
す。また、IR サイト内に個人投資家向けページを設け、内
容の充実に努めています。そのほか、当社 IR サイトに新
しい情報が掲載されたことを E メールでお知らせする
サービスも実施しています。
外国人投資家の皆様に対しては、アニュアルレポート
の発行に加え、事業説明会・決算説明会の模様やニュー
スリリースなどの英訳を Web サイトで公開し、国内の投
中期経営計画説明会
IR にかかわる社外からの評価
日立電線は、公正で迅速な情報開示の実現に向けて、Web サイトの活用をはじめ、IR 活動のさらなる充
実を図っています。当社の IR 活動への姿勢や情報開示の状況に対して、2009 年度は外部機関から以下
の評価を受けました。
●ディスクロージャー優良企業選定
の優秀企業 580 社 」に選定され、4 年連続の受賞と
(社)日本証券アナリスト協会 ディスクロージャー
なりました。
研究会主催「 証券アナリストによるディスクロー
●インターネット IR・優良企業賞
非鉄金属業種で 3 位(うち電線業界では 1 位)を獲得
2009 年 12 月 18 日に大和イ
しました。具体的な評価内容としては、決算説明会に
ンベスター・リレーションズ
(株)
おける説明・資料等の充実や、インタビューで説明会
が 発 表 し た「2009 年 イ ン タ ー
資料等の数値や文言の理解を深めるような十分な説
ネットIR・優良企業賞 」に選ば
明を行っている点など、継続して開示内容の充実に努
れました。
めていること等が高い評価を得て、今回の結果となり
● IR サイト総合ランキング
ました。
2009 年 4 月 15 日にゴメス・コンサルティング
●全上場企業ホームページ充実度ランキング
㈱が発表した「2009 年 3 月 IR サイト総合ランキン
2009 年 11 月 25 日
グ 」で、優秀企業 110 社に選ばれました。また、同社
に日興アイ・アール㈱が
が 2010 年 4 月 14 日に発表した「2010 年 3 月 IR
発表した「2009 年度全
サイトランキング 」
でも優秀企業 127 社に選定され、
上場企業ホームページ充
3 年連続の受賞となりま
実度ランキング 」におい
した。
て、全上場企業3,779社
中 19 位にランキングされました。また、非鉄金属部
門では 2 年連続の第 1 位に選ばれました。
●インターネット IR サイト優秀
企業賞
2009 年 4 月 24 日に大和イン
ベスター・リレーションズ㈱が発
表した「 インターネット IR サイト
Internet IR
優 秀
企業賞
2009
R
日立電線 CSR 報告書 2010 | 28
社会への取組み
ジャー優良企業選定
(平成21年度)
」
において、鉄鋼・
従業員とのかかわり
当社は、公正な人事処遇制度や、さまざまな人材育成施策の導入により人材開発に努めています。また、ワー
ク・ライフ・バランスの推進をはじめ、働きやすい環境づくりを進めています。
■ 人権の尊重
日立電線グループは、従業員一人ひとりの人格 ・ 人権
す。具体的には、各事業所に相談窓口を設置して対応を
を尊重し、あらゆる不当な差別を行わないことを「 ビジ
図るとともに、階層別教育、イントラネット・社内広報誌
ネス倫理ガイドライン 」にうたっています。それを受け
等を活用した啓発活動も適宜実施しています。
て、
「あらゆる種類のハラスメントの発生を容認しない」
、
また、同和問題や人権・民族に関する差別、障がいの有
「 各種ハラスメントの発生を防止するため、会社は啓発
無や性別による差別、ジェンダーハラスメント等、広く
活動・教育等可能な限りの適切な措置を講ずる 」という
人権に関し、階層別教育などを通じて正しい認識の普及
基本姿勢のもと、ハラスメントの防止に取り組んでいま
と啓発に努め、適切な実践活動を行っています。
■ 人事処遇制度・人材育成
目標管理制度の改訂と役割定義書の新設
関係事業部門別実習教育
当社は、従業員が仕事で十分に能力を発揮し、個人と
当社は 2008 年度の大学卒新入社員から「 関係事業部
しても成長できるように、人事処遇制度を改訂してきま
門別実習 」を実施しています。配属後に自部門の概要を
した。その中で目標管理制度は、1995 年に管理職以上
理解した後、3∼6ヵ月を目安に配属部署と関連する事
の社員に導入して以来、総合職社員全員に対象範囲を広
業部門(主に工場地区)にて実務実習を行うものです。こ
げるなど、年々制度の充実を図ってきました。
の実習教育は、
「 モノづくり 」の基本的な考え方や、業務
2008 年度より、ライン管理職に期待される役割と必
およびサプライチェーンの流れを理解し、同時に「 モノ
要な要件を「 役割定義書 」に定め、これを機軸とした目
づくり 」に対する責任の重さを自覚させることを狙いと
標管理制度の改訂を行うとともに、
「 人材育成 」と「 評価 」
しています。
という目標管理本来の目的に沿って、制度を整理・簡素
2009 年度は新入社員 64 名が実習先職場で学びを深
化しました。
「 役割定義書 」は役員を含む管理職層約 70
めました。本実習制度も2年目ということで、前年度の
名へのインタビューと、中期経営計画などの経営方針を
反省を踏まえ、受入職場では主任クラスの方を中心に実
基に策定しました。各ライン管理職が役割定義を踏まえ
習指導員を任命し、より密度の濃い実務教育の展開に努
た目標設定・実行管理を行うことで、これまで以上に事
めました。
業戦略の達成に即した職場マネジメントを実現すること
この新人実習教育を皮切りに、今後も、さまざまな教
を狙いとしています。
育インフラを充実させ、社会に貢献し続ける日立電線グ
当社では、この「 役割定義書 」と目標管理を一体にして、
ループづくりに邁進していきます。
毎年 PDCAを実践することにより「 自律型人材の育成 」と
「 納得性の高い評価システムの実現 」を図っています。
海外業務研修制度
当社は、1978 年に制度をスタートさせて以来、多数
の社員を海外業務研修に派遣しています。本制度は実践
的な語学力および国際社会におけるビジネス知識・感覚
を肌身で体得させることを目的とし、当社海外グループ
会社で業務経験を積みながら、現地の語学学校や大学、専
門学校等でそれぞれの業務に必要な知識を学ぶものです。
1年と短期(3∼6ヵ月)のコースがあり、若手から中堅
社員のグローバル人材育成に大いに寄与しています。
29 | 日立電線 CSR 報告書 2010
■ ダイバーシティへの取組み
多様な人材の活躍を推進
新規採用者の女性比率(単独)
(%)
当社は、個人の属性(性別・年齢・国籍・障がいの有無
17.4
20
16.0
15.8
等)にかかわりなく多様な人材の能力・価値観を融合さ
15
11.9
せて組織全体の活性化を図る、ダイバーシティ・マネジ
7.6
10
メントを推進しています。
5
女性活躍の場の拡大へ
0
当社は、女性総合職比率が低く、女性の活躍という点
では、日立グループ各社や同業大手各社と比べてやや遅
れているのが現状です。
しかし、総合職全体における女性採用比率 20%を目
標に、女性総合職採用を推進しており、この 10 年間で女
2005
2006
2007
2008
2009 (年度)
障がい者雇用比率
(%)
2.0
1.5
1.86
1.92
1.83
1.83
1.86
2007
2008
(法定雇用率 1.8%)
1.61
1.65
2005
2006
性総合職は約5倍に増加しています。今後も女性総合職
の積極採用を進めていくとともに、女性管理職候補の育
成も推進していきます。
女性が働きやすい会社となるためには、男性も含めた
社員の働き方の改善、ワーク・ライフ・バランスや多様
な働き方を支援する各種制度の充実、社内の理解が不可
欠です。性別に関わらず、社員が生き生きと働ける環境
が実現できるよう、今後もさまざまな施策に取り組んで
いきます。
1.0
0.5
0
単独
当社外国籍従業員雇用者数(単独)と
60 歳以上の雇用者数(単独)
外国籍従業員雇用者数
60 歳以上従業員雇用者数
(人)
(人)
50
200
180
33
160
障がい者雇用の促進
2009 年度には 1.86%となっています。また、当社グ
ループ(連結)でも法定雇用率をクリア(1.92%)してい
ます。今後も職域の拡大と職場環境の改善を図り、障が
い者雇用の確保に努めていきます。
120
25
26
40
34
29
146
114
30
87
80
20
66
10
40
0
2005
60 歳以上従業員雇用者数
2006
2007
2008
外国籍従業員雇用者数
2009
0
(年度末時点)
VOICE 海外業務研修制度利用者の声
仕事、環境、言語、人間関係と自分を取り巻く全てが新
しいことだらけで大変だった半面、今まで自分がシステム
を提案し導入していただいていたお客様が提供している
サービスを、今度は自分が売りに行くという、自社にいては
グローバル事業推進本部 国際企画部 ビジネス開発グループ
岸本 貴之
入社後7年目に、かねてから希望していた海外業務研
修制度に応募し、約1年間、米国のサンノゼに派遣されま
した。また、派遣先が自社の海外現地法人ではなく、お客
様先に単身出向するという全く新しい試みを行う研修生
第1号となりました。
経験できない有意義な業務に携わることができ、本当に充
実した研修期間を送ることができました。
現在は国際企画部にて情報通信関連製品の海外拡販
活動に携わり、主にアジア圏を担当していますが、業務研
修時に培った経験、人脈などが日々の仕事にそのまま生か
されたときは、ひときわ大きな充実感を味わえます。今後も
このような制度を利用して、国際色豊かでガッツのある若
手が育ってくれることを期待しています。
日立電線 CSR 報告書 2010 | 30
社会への取組み
当社単体では、2007 年度末には法定雇用率を達成し、
2009(年度末時点)
連結
■ ワーク・ライフ・バランス
個人の価値観や家庭の
短時間勤務利用実績※
事情に応じて、多様な働き
2005 年度 2006 年度 2007 年度 2008 年度 2009 年度
方が可能になるよう、制度
人数
を整備しています。特に、
配偶者出産休暇利用実績※
妊娠中・育児中・家族を介
護中の従業員に対しては、
1
9
3
0
10
2005 年度 2006 年度 2007 年度 2008 年度 2009 年度
人数
3
8
24
25
24
休職制度、短時間勤務、配
偶者出産休暇のほか、育児
や介護で退職した従業員
を再雇用する制度など幅
育児休職利用実績※
(人)
25
21
広い選択肢を用意しています。また、裁量労働制やフ
20
レックスタイム制、積立年休制度を活用した「 ボラン
11
10
2009 年度より働き方改革運動としての「 チェンジ!
5
ワーク運動 」をスタートし、仕事も生活も充実できるよ
うなメリハリある働き方の実現に向け全社で取り組ん
VOICE 育児休職制度利用者の声
13
15
フ レ キ シ ブ ル な 勤 務 体 系 も 整 え て い ま す。さ ら に、
でいます。
16
15
ティア休暇制度 」など、さまざまなニーズに応えられる
0
2007
2006
2005
2009
2008
(年度)
※ 当該年度に利用を開始した人数
できました。育児休職を終えて職場復帰してから早い
もので1年。復帰当初は息子が保育園に慣れず、よく熱
を出して休んでいましたので仕事を続けていけるか大
変不安でした。しかし、保育園に預けたときも、育児勤
務(3時半までの短時間勤務)の制度を利用して早く迎
えにいき、できるだけ息子のそばについているようにし
日立電線 関西支社
砂川 真理
ましたし、上司からの「 しばらくは家庭優先で 」という
温かい言葉と周りの人たちのご協力に支えられて、1年
間頑張ることができました。これからも育児と仕事を
1年半の出産休暇・育児休職を利用できたので、安心
両立する自信がつきましたし、できれば第2子を…と
して初めての出産に臨み、元気な男の子を産むことが
思っています。
■ 安全と健康
安全管理
当社グループは「 従業員の安全と健康を守ることはす
労働災害度数率※1
(%)
2.0
2.0
全産業平均
べてに優先する 」という基本方針の下、高レベルの安全
衛生水準の維持・向上に努めています。
安全管理については、労働安全衛生マネジメントシス
テムによる自主的かつ体系的な安全衛生活動を推進して
きました。職場一体となった安全意識の高揚を図るため、
1.5
1.5
製造業平均※2
1.0
よる定期的な「 安全診断 」などの活動を展開しています。
電線業界平均
日立電線
0
※ 1 2005
度数率=
2006
2007
労働災害による死傷者数
延べ実労働時間
2008
2009
× 1,000,000
※ 2 2009年の数値は未公表(2010年8月13日現在) 31 | 日立電線 CSR 報告書 2010
1.0
0.5
0.5
全員参加型のリスクアセスメントの実施、朝礼やミー
ティングを通したコミュニケーションの活性化、幹部に
※2
(年)
0.0
さらに、安全教育や安全に関する情報提供の充実に力
健康管理とメンタルヘルスケア
を入れて取り組んでいます。例えば、危険予知訓練およ
健康管理に関しては、長時間労働の縮減、定期健康診断
びビデオ視聴による危険感受性教育、過去の災害事例を
や人間ドックの確実な実施、健康診断結果を踏まえた保
反映した教育資料による未熟練作業者への安全教育、毎
健指導等の施策により、従業員の健康増進を図っていま
週発行する「 安全ニュース 」や安全衛生ホームページな
す。健康保険組合でも、専門医の紹介サービスや電話に
どを活用した安全情報の発信などを実施しています。
よる健康相談サービスなどを導入し、安心して働くこと
また、当社グループ全体での安全管理水準の向上に向
ができる環境づくりを進めています。
けて、グループ内の情報共有促進、安全活動における連
従業員のメンタルヘルスケアの増進は、当社にとって
携の強化に取り組んでいます。
非常に重要な課題です。従業員の不調の予防と早期発見
のため、職場内のコミュニケーションの活性化とメンタ
防災対策
ルヘルス教育の充実に取り組んでいます。特に、従業員
毎年 12 月を 「 防災強調月間 」とし、防災意識の啓発、
一人ひとりがストレス耐性を高め、活き活きと働くこと
防災管理体制の整備に取り組んでいます。工場地区では
を支援する「 ストレスコーピング研修 」を重点的に開催
毎年9月に、大地震を想定した避難訓練も実施していま
し、若手・中堅の従業員の受講を促進しているところで
す。交通安全に関しては、警察関係者を講師に招いた交
す。さらに、日立グループ内の医療機関などと連携し、従
通講演会、新規マイカー通勤者教育、SD カー(安全運転
業員がさまざまな悩みを相談することができる仕組みを
教育設備を備えた巡回車両)教育等を継続的に実施して
構築しています。
います。
また、休業した従
また、当社グループの各工場では自衛消防隊を組織し
業員の復帰支援プ
ており、定期的に消防訓練を行い、不測の事態に備えて
ログラムを策定
います。そのほか、国内・海外のグループ会社において
し、円滑な職場復
も、拠点ごとに防災意識を醸成するさまざまな活動を実
帰と再発防止を
施しています。
図っています。
ストレスコーピング研修
■ 健全な労使関係
また、労働条件に関する諸制度の新設・改廃にあたっ
しています。労使の意志疎通を図り、経営の円滑な運営
ては、専門委員会を設置し協議を行うなど、健全な労使
と事業の発展、並びに組合員の労働条件向上を図ること
関係の維持・強化に努めています。
を目的に、本社と組合本部の間で「 中央経営審議会 」を、
2009 年度は、特に働き方改革運動としての「チェンジ!
事業所と組合支部の間で「 事業所経営審議会 」をそれぞ
ワーク運動 」と、労働時間短縮に向けた総労働時間短縮労
れ年2回開催しています。
使委員会について、労使協議の上、取り組んできました。
■ 福利厚生
従業員とその家族の生活が、より豊かで安定したもの
厚生に加えて、
「 能力開発 」
「 育児 」
「 介護 」
「 健康づくり 」
となるよう、さまざまな施策を通じて支援しています。
等、それぞれの従業員のライフスタイルやニーズに応じ
2003 年には、従業員の自助努力や自立を支援する福利
たメニューを揃えています。従業員は自分の持ち点(カ
厚生として「 カフェテリアプラン制度(選択型福利厚生
フェテリアポイント)の範囲で、必要な支援を必要なと
プラン)」を導入、独身寮や社宅、医療等の従来型の福利
きに選択できます。
■ ライフプランサポート
少子高齢化や老後のライフスタイルの多様化が進む現
雇用保険等)の提供や、定年後の生き方・働き方について
代においては、明確なライフプランを持つことがますま
見つめ直す機会として、ライフプランについてのセミ
す重要になっています。当社では、定年後の生活設計の
ナーを開催しています。
基礎となる情報(退職金、企業年金、厚生年金、健康保険、
日立電線 CSR 報告書 2010 | 32
社会への取組み
日立電線では、管理職以外の全社員が労働組合に加入
社会・地域社会とのかかわり
日立電線は、
「 基本理念 」にある『 公正かつ透明な企業行動 』『 環境との調和 』『 積極的な社会貢献活動 』を、グ
ループをあげて、また国内外を問わず、日々の企業活動のなかで実践しています。
■ 地域社会における環境整備・保全活動
「 日本経団連生物多様性宣言 」に賛同
ます。茨城県日立市にある小木津山自然公園での整備活
日本経団連は、各企業が生物多様性に配慮した事業活
動を含め、生物多様性に配慮し自然環境を維持または復
動を行うことを促進するため、2009 年3月、取組みの
活させる事
基本的な考え方として「 日本経団連生物多様性宣言 」を
業活動を積
まとめました。2009 年 12 月、日立電線は「 環境との調
極的に行っ
和 」を基本理念に掲げる企業として、この宣言に賛同し
ています。
「 日本経団連生物多様性宣言推進パートナーズ 」に参加
しました。
当社グループは、各事業所の周辺環境整備から地球環
境の保全まで、広義の環境整備活動を継続して行ってい
シンガポールのスンゲイ・ブロー湿地保護区を清掃
ヒタチケーブル・シンガポール社では、2010 年1月、
スンゲイ・ブロー湿地保護区の清掃活動を実施しました。
小木津山自然公園整備
らの観光客も多数訪れます。同国の生物多様性国家戦略
(The Singapore Green Plan 2012)でも、自然保護
と森林再生の対象となっています。
スンゲイ・ブロー湿地保護区は、シンガポールで最初に
指 定 さ れ た 87 ヘ ク
タールの湿地自然保護
区で、マングローブの
森に生息する珍しい動
植物や渡り鳥を観察す
ることができ、海外か
シンガポール清掃活動
■ NPO との協働
ecoCAP 運動を継続推進
2,572 人分、CO2 削
この運動は、ペットボトルのキャップを分別収集し、資
減 量 は 16,205kg
源として再利用するもので、省資源に加え、焼却処分する
(1,158 本 の 杉 が 年
ことで排出する CO2 を削減する効果があります。また回
間で吸収する量)
とな
収したキャップの売却益を使って、世界の子供たちに各
りました。 種感染症のワクチンを送る運動です。当社グループは
2007 年 11 月から参加しており、2010 年6月までの
回収キャップは、累計 2,057,800 個、ポリオワクチン
33 | 日立電線 CSR 報告書 2010
グループ各社から集まったペットボトル
のキャップ
「 緑の goo 企業パートナープログラム 」に参加
「 森の町内会 」に参加
このプログラムは、Web 検索サービス「 緑の goo」を
日立電線は、古紙リサイクルに取り組む環境 NPO「 オ
利用して検索を実行した回数に応じて、
「 緑の goo」事業
フィス町内会 」が取り組む、間伐と間伐材の有効利用運
に入る広告収入から得られる収益 ( 粗利 ) の 15%相当額
動「 森の町内会 」に、間伐サポーター企業として参加し
が、サイトの運営会社である NTT レゾナント ( 株 ) から各
ています。間伐に寄与する紙を率先して使用すること
種の社会貢献活動団体 (NGO・NPO) に寄付される仕組
で、間伐を促進し、森林の健全な育成のお手伝いをして
みです。
います。
当社は、本プログラムに企業パートナーとして参加し
ており、全社で「 緑の goo」を推奨利用しています。
■ 企業スポーツ
ニューイヤー駅伝の常連・マラソン部
バスケットボール部によるスポーツ振興支援
日立電線マラソン部は、元日恒例の「 ニューイヤー駅
当社バスケットボール部「 日立電線ブルドッグス 」は、
伝(全日本実業団対抗駅伝競走大会)
」に、8年連続(延べ
日本バスケットボールリーグ 2 部機構(JBL2)に参戦し
23 回)の出場を果たしています。大会に出場したラン
ており、日本全国を転戦しバスケットボールの振興に寄
ナーだけでなく、サポートに奔走するチームスタッフ、
与しています。
全国各地から応援をする従業員・地域の方々が感動を共
一方、試合だけでなく、本拠地である日立市を中心に
有し、一つになれる有意義なイベントです。
バスケットボールを通じた地域交流を継続しています。
また、当社マラソン部は茨城県日立市で開催される
特に地元の小・中学生および高校生を対象としたクリ
「 日立さくらロードレース 」でゲストランナーとしての
ニック(技術指導)や練習試合は好評で、毎年多数の参加
参加や、茨城県土浦市で開催される「 国際盲人マラソン
があります。
かすみがうら大会 」の盲人選手の伴走を務めるなど、ス
ポーツイベントやお祭りに積極的に参加し、地域の活性
化とスポーツ振興に寄与しています。
社会への取組み
国際盲人マラソンかすみがうら大会伴走
マラソン部 URL:
http://www.hitachi-cable.co.jp/gaiyou/marathon/index.html
(
)
バスケットボール部によるクリニック
バスケットボール部 URL:
http://www.hitachi-cable.co.jp/basketball/index.htm
(
)
■ 社会福祉・寄付活動
米国で食料寄付活動「 フードドライブ 」に参加
メキシコの小学校に文房具を寄付
北米に拠点を置く日立グループ各社が行っている食料
メキシコにある当社グループ会社、HC ケレタロ社は、
寄付活動「 フードドライブ 」に、ヒタチケーブル・アメリ
市と教育団体の呼びかけで行われている文房具の寄付活
カ社とヒタチケーブル・マンチェスター社が参加してい
動に参加しています。この活動は、鉛筆、ボールペン、
ます。「 フードドライブ 」は、食料そのものの寄付を行う
ノートといった文房具を中心とする勉強道具を集め、地
とともに、現金の寄付も行っており、食料購入資金に充
元の小学校に贈るもので、教育環境の整備・向上に役
てています。
立っています。
日立電線 CSR 報告書 2010 | 34
その他の主な社会貢献活動(2009 年度)
社名、事業所名
ジャンルと活動内容
(社)米沢法人会主催による公園の清掃・除草活動「 クリーン&グリーン作
日立ケーブルプレシジョン㈱
戦 」に参加
日立青葉会主催の仙台市内清掃ボランティアに参加
東北ゴム㈱、日立電線商事㈱東北
支社
事業所周辺の清掃活動「 クリーンアップ・デイ 」を実施
日立電線フィルムデバイス㈱
地元住民有志の「 数沢川をきれいにする会 」に参加
十王川漁業協同組合と共同で工場脇の河川の清掃作業を実施
清掃活動
日立地区各工場・グループ会社
事業所最寄駅、通勤路、近隣海岸の清掃活動を実施
「 神峰・高鈴山清掃登山 」を実施
千代田区神田駅周辺地区、清掃活動を実施
仙台市青葉区環境美化活動に参加
日立電線商事㈱
中部支社から最寄り駅までの清掃活動を実施
日立電線(北海道支店)、北海日立
電線機販㈱、東日京三電線㈱(北
海道支店)
「 ラブアース・クリーンアップ in 北海道 」に参加
植樹活動
環境整備
「 中国ホルチン砂漠緑化ボランティアツアー」に参加
日立電線(中国)商貿有限公司
「Tree Planting Forum 」に参加
タイ・ヒタチ・エナメルワイヤー社
LIMA 工業団地内の企業各社による「Tree Planting」に参加
ヒタチケーブル・フィリピンズ社
小木津山自然公園ハイキングコース整備活動を実施
日立地区各工場・グループ会社
工場敷地内にある従業員用駐車場の緑地化を実施
東日京三電線㈱
仙台市危険物事故防止優良事業所として表彰
安全衛生
東北ゴム㈱
「 杜の都ハートエイド 」への参加登録
「 第 3 種無災害記録 」を達成し、日立労働基準監督署長より表彰
電線工場、日高工場
自衛消防隊を組織
日立電線各工場、東日京三電線㈱
献血活動
献血活動への協力
日立地区各工場・グループ会社、
土浦工場、東日京三電線
地産地消
福利施設で地産地消の推進
日立地区福利施設(日高クラブ、
杉の内クラブ)
十王川清掃
清掃活動(日立電線商事㈱)
自衛消防隊による消火訓練(東日京三電線㈱)
植樹活動(タイ・ヒタチ・エナメルワイヤー社)
中国ホルチン砂漠緑化ボランティア
( 日立電線(中国)商貿有限公司)
35 | 日立電線 CSR 報告書 2010
植樹活動(ヒタチケーブル・フィリピンズ社)
夏休み親子工作体験教室
(日立電線ロジテック㈱)
地元小学生の工場見学(高砂工場)
地元高校生の工場見学(東北ゴム㈱)
日高夏祭り
社名、事業所名
ジャンルと活動内容
夏休み親子工作体験教室を開催
日立電線ロジテック㈱
中学生の職場体験学習を実施
教育
施設の開放
近隣住民や小中学生を対象とした工場・事業所見学の実施
日立電線本社、日高工場、高砂工
場、東北ゴム㈱
日立商工会議所主催の「 高校生インターンシップ制度 」に参加
日立マグネットワイヤ㈱
グラウンド、体育館、福利施設の一般開放
日高工場
グラウンド無料開放、テニスコートの一般開放
東日京三電線㈱
「 日高おんもさ祭 」への参加
地域イベント
「 日立さくらまつり 」へのボランティア参加
日立地区各工場・グループ会社
「 土浦市産業祭 」への参加
土浦工場、日立電線商事㈱
台風被害に対し、従業員ボランティアによる教会等を通じた寄付活動を実施 PHCP 社
東京都建設局主催の「 マイ・ツリー」に参加
内モンゴル植林活動団体「 青樹会 」への寄付
日立電線商事㈱
NPO 法人「 大洗海の大学 」への寄付
「Manchester Boys and Girls Club」の新会館建設に際し 自社製品のカ ヒタチケーブル・マンチェスター
テゴリーケーブルを寄付
社
寄付
ハイチ地震への義援金を募り寄付
北中米日立電線グループ 5 社
日本赤十字・NHK 主催「 海外たすけあい 」に義援金を寄付
日立ケーブルプレシジョン㈱
財団法人「 癌研究会 」への寄付
日立電線
NPO 法人「 ぶどうのいえ 」に寄付
その他
エスカレータ用ハンドレール国内シェアトップが評価され ( 財 ) 七十七ビジ
東北ゴム㈱
ネス振興財団より「 七十七ビジネス大賞 」受賞
NHK 交響楽団賛助会員に入会
日立電線
北米日立グループの CSR (Hitachi Foundation) へのボードメンバーとしての参画
ヒタチケーブル・アメリカ社
CSR 全般にかかわる社外からの評価(2009 年度)
外部機関
日本財団
項 目
「 世界に誇る日本のCSR先進企業実態調査 」
評 価
76 位(1,725 社中)
東洋経済新報社
東洋経済「CSR 企業ランキング(2009 年調査)」
146 位(1,104 社中)
日本経済新聞社
日経産業新聞「 働きやすい会社 」調査
166 位(1,543 社中)
日立電線 CSR 報告書 2010 | 36
社会への取組み
「 日高夏祭り 」の主催
日立電線グループの環境方針
日立電線グループは、
「 環境保全行動指針 」に則り、企業活動の全域で地球環境保全と持続可能な社会の実現に
取り組んでいます。
日立電線グループは、企業および従業員が果たすべき
針 」を制定しました。
「 環境保全行動指針 」については
使命と役割とを定めた「 企業行動基準 」を制定し、事業活
2010 年9月、企業活動における生態系の保全への配慮
動を行ってきました。その後事業活動を行う上で地球環
をうたった文言を追加する改定を実施しました。
境保護が重要であるとの認識から、1993 年に「 環境保護
日立電線グループではこれらの基準に基づき、①生産
行動指針 」を制定し、環境保護活動を推進してきました。
と環境保全との調和 ②環境負荷の低減をめざした製品
2005 年にはステークホルダーとの協力関係強化を
③環境経営と環境マインド ④ステークホルダーとの環
盛り込んだ「 環境保全行動指針 」を新たに制定、2006
境協働 の4つを柱とした「 環境行動計画 」を策定し、環
年には企業の社会的責任を明記した「CSR 活動取組方
境保全活動を推進しています。
日立電線企業行動基準
日立電線グループ環境保全行動指針
日立電線グループCSR活動取組方針
スローガン
製品・サービスを通じて環境と調和した持続可能な社会を実現するために、当社グループは製品の全ライフサイクルにお
ける環境負荷低減を目指したグローバルなモノづくりを推進し、地球環境保全に努めることにより社会的責任を果たす。
行動指針
1.持続可能な社会の実現
6.環境規制の遵守
地球環境保全は人類共通の重要課題であり、環境と調和
した持続可能な社会の実現を経営の最優先課題の一つと
して取り組み、社会的責任を果たす。
国際的環境規制並びに国、地方自治体などの環境規制を
遵守するにとどまらず、必要に応じて自主基準を策定し
て環境保全に努める。
2.製品開発を通じて社会に貢献
7.地域社会の要請に対応
地球温暖化の防止、資源の循環的な利用、生態系の保全へ
の配慮に関するニーズを的確に把握し、これに対応する
高度で信頼性の高い技術および製品を開発することによ
り社会に貢献するよう努める。
グローバルなモノづくりに際しては、当該地域の環境に
与える影響に配慮し、地域社会の要請に応えられる対策
を実施するよう努める。
3.環境保全担当役員・部署の任務
社員の環境に関する法律遵守、環境への意識向上、広く社
会に目を向け、幅広い観点からの地球環境保全について
教育し、活動する。
環境保全を担当する役員は、環境保全活動を適切に推進
する責任を負う。環境保全を担当する部署は、環境関連規
定の整備、環境負荷削減目標の設定などにより環境保全
活動の推進・徹底を図るとともに、環境保全活動が適切に
行われていることを確認し、その維持向上に努める。
4.環境負荷低減をめざしたモノづくり
製品の研究開発・設計の段階から生産、流通、販売、使用、
廃棄などの各段階における、環境負荷の把握と低減をめ
ざしたグローバルなモノづくりを推進する。
5.環境負荷低減の取組み
モノづくりによって生じる環境への影響を調査・検討し、
環境負荷を低減するために省エネルギー、省資源、リサイ
クル、化学物質管理、生態系への配慮 等、環境保全性に優
れた技術、資材の導入を図る。
37 | 日立電線 CSR 報告書 2010
8.従業員教育
9.環境問題発生の防止
環境問題の可能性を評価し、発生の防止に努める。万一、
環境問題が生じた場合には、環境負荷を最小化するよう
適切な措置を講ずる。
10.ステークホルダーとのコミュニケーション
環境保全活動についてステークホルダーへの情報開示と
積極的なコミュニケーションに努め、相互理解と協力関
係の強化に努める。
2005 年4月制定(2010 年9月改定)
環境マネジメントの状況
当社グループは、
「 日立電線グループ環境行動計画案 」を策定し、その達成度を確認することで、グループ全体
の環境保全活動を管理しています。
■ 環境マネジメント体制
グループ全体の環境マネジメントを推進する体制とし
また管理を担う部門として品質・環境本部に環境セン
て全社環境委員会およびテーマ別の分科会を設置し活動
タを設置し、事業所・グループ会社へ方針や情報の伝達、
しています。全社環境委員会は事業所・グループ会社代
環境活動実績の取りまとめなどを行っています。環境セ
表者・分科会責任者および CSR 推進部門や資材調達部門
ンタは、日立グループ環境推進機構の一部門として日立
の代表者から構成され、日立電線グループ環境行動計画
グループと連動した活動を推進しています。
の 案 策 定・達 成 度 の 確 認・評 価・改 善 の 検 討 な ど の
事業所やグループ会社は、日立電線グループ環境行動
PDCA および環境保全に関する共通課題の討議などを
計画に基づき ISO14001 環境マネジメントシステム認
行っています。環境行動計画案は当社の執行役会におい
証単位ごとに環境保全活動を推進しています。
て審議され、環境行動計画として決定しています。
社長
環境担当役員
(品質・環境本部長)
全社環境委員会
地球温暖化防止分科会
品質・環境本部 環境センタ
グリーン物流
推進ワーキンググループ
日立電線 事業所
(および事業所内グループ会社)
リサイクル推進分科会
国内グループ会社
エコプロダクツ分科会
海外グループ会社
化学物質管理分科会
■ ISO14001 認証状況
から減りました。
マネジメントシステム認証取得数は 2010 年4月現在、
また、日立グループ各社の環境推進部門を組織した日
合計 25 になりました。2009 年度中に会社合併や売却
立グループ環境推進機構が認証を取得しており、日立電
により、国内子会社1、海外子会社2の計3認証が前年
線では環境センタが認証範囲になっています。
日立電線および統合認証の子会社・関連会社
日立グループ環境推進機構
認証取得数
対象日立電線サイト数
子会社・関連会社
3
6
9
国内・海外子会社
認証取得数
国内
海外
8
14
認証の範囲
㈱日立製作所地球環境戦略室お
よび日立グループ会社環境推進
部門 14
日立電線の認証対象部門
品質・環境本部 環境センタ
日立電線 CSR 報告書 2010 | 38
環境への取組み
日立電線および国内・海外子会社の ISO14001 環境
■ 環境に関する外部コミュケーション状況
2009 年度はグループ全体で指導が1件、クレームが
た。電線工場および日立電線フィルムデバイス株式会社
2件ありました。
において、地域にお住まいの方から工場騒音がうるさい
指導は高砂工場の下水道排除水について下水道組合か
とのクレームが寄せられました。電線工場では昨年同じ
らふっ素濃度超過の指摘があり、警告書を受理したとい
方からクレームがあり、お住まい周辺の騒音測定・分析
う件です。生産工程で使用した容器の洗浄に用いたふっ
を行い音源と推定される施設の防音対策や夜間出力減等
硝酸を誤って下水道排水系統に排水したことが原因でし
を実施していましたが、今回改めて騒音測定・分析を行
た。対策として、排水系統を下水道系統と切り離し専用
い、十分に対策を実施していることを説明しました。日
回収槽のみに排水するように改造するとともに、作業手
立電線フィルムデバイス株式会社のクレームは破砕作業
順の徹底や異常時の連絡・対処等の再教育を関係者全員
を行っている工場の扉を開けた際に騒音が漏れたことが
に実施しました。
原因と分かり、破砕作業中は扉を開けないよう徹底する
クレーム2件はいずれも騒音に関するクレームでし
ことを説明し了解をいただきました。
指導 ・ クレーム件数
区 分
2006 年度
2007 年度
2008 年度
2009 年度
指導
2
1
0
1
クレーム
1
1
3
2
■ 環境教育
環境に関する法律遵守や環境保全意識の向上を図るた
向け広報誌に啓発記事を定期的に掲載するなどの教育と
め、従業員全員を対象にした一般教育と、階層別・部門別
を実施しています。2009 年度版環境eラーニングは海
の教育、および専門的内容の教育を実施しています。
外グループ会社を含め教育可能な環境にある社員の
従業員全員を対象にした一般教育は、毎年度内容をリ
94% に あ た る 5,228 名 が 受 講 し ま し た。ま た ISO/
ニューアルしている環境eラーニングと、従業員・家族
EMS(Environmental Management System) のレベ
区 分
教育名称
環境eラーニング教育
環境方針 / 目的目標説明会
一般教育
ISO レベルアップ教育
環境講演会
従業員・家族向け広報誌
管理監督者教育
階層別教育
中堅従業員教育
新入社員教育
環境関連専門講座
専門教育
特定業務に関する教育
内部監査員教育
化学物質管理教育
部門別教育
製品化学物質規制関連教育
廃棄物区分投棄に関する教育
39 | 日立電線 CSR 報告書 2010
新入社員対象化学物質セミナー(日高工場)
ルアップを図るため、各認証単位でも目的目標の説明や
運用法を解説する教育を実施しています。専門教育では、
e ラーニング受講者数・受講率
(人)
(%)
受講率
受講者数
各種の業務から予測される環境汚染の予防を目的とした
6,000
内容の教育やEMS内部監査員のレベルアップ教育を実
5,000
施しています。
4,000
94
4,896
5,228
95
90
6
3,965
85
81
3,000
85
5
80
4
1,621
2,000
3
1,000
2
0
2006
受講者数
■ 環境監査
2007
2008
2009
(年度)
1
受講率
環境監査として 2009 年度は各事業所での法令適用
ISO14001 各認証単位による内部監査の実施結果の
状況や排水・大気・騒音などの規制値遵守状況の監査と、
点検では、不適合とされた指摘の内容について確認を行
ISO14001 各認証単位による内部監査の実施結果の点
いました。不適合は文書一部記入漏れなどの軽微・観察
検とを実施しました。
に区分されるもので、マネジメントレビューも適正に実
国内 15 製造事業所を対象とした規制値遵守状況の監
施されていました。
査では、騒音に関する規制値超過 1 件と騒音および下水
これらの監査・点検を通じてグループ全体の遵法状況
道排除水に関する自主管理値超過 2 件の報告を確認、い
確認・リスク管理・システムチェックを行っています。
ずれも対策済であることを確認しました。
区 分
遵法状況の
監査
内 容
対象
15 製造事業所
規制値超過
1件
自主管理値超過
2件
対象
9認証単位 ( 製
造 )169 部署
不適合
24 件
要改善項目
72 件
ISO14001
内部監査
結果の点検
ISO14001 内部監査(㈱ジェイ・パワーシステムズ 日高事業所)
■ 環境設備点検によるリスク低減と緊急時対応訓練
各製造事業所は環境設備についてのリスク点検および
各製造事業所は点検や訓練の結果をもとに不具合箇所に
緊急時対応訓練を毎年度実施しています。
ついて改善を実施し、汚染リスクの低減を進めています。
2009 年度は、①過年度のリスク点検で指摘があった
箇所の改善状況を点検 ②油や薬品の貯蔵タンク・防液
提・薬品保管庫・排ガス洗浄塔・排水処理設備などにつ
環境への取組み
いて、漏れ・染み出しが無いことの確認や日常作業で汚
染が発生するリスクはないかの点検 ③地震・風水害等
の自然災害、アクシデント、操作ミスなどの緊急事態で
も影響を最小限にとどめることができるかの点検などを
実施しました。また緊急時対応訓練は、油類・薬品類の
漏えいを想定した流出事故防止訓練、および光化学ス
モッグ発生注意報発令を想定したボイラ部門での対応訓
練を実施しました。
油漏えいを想定した緊急時対応訓練(日高工場)
日立電線 CSR 報告書 2010 | 40
■ 環境管理評価 GREEN21 Ver3
環境活動レベルと行動計画実績とを8カテゴリーにつ
「 エコマネジメント環境経営 」が向上したほか、
「 環境適
いて自己評価する日立グループ独自の評価ツール
合製品 」も環境適合製品登録活動や製品含有化学物質管
「GREEN21 Ver3」 を運用し、2010 年に 1,280GP を
理が進み向上しました。しかしながら他のカテゴリーは
め ざ す 活 動 を 推 進 し て い ま す。日 立 電 線 グ ル ー プ の
向上の伸びが鈍化してきており、最終目標年度である
2009 年 度 評 価 結 果 は、目 標 1,152GP に 対 し て
2010年度の活動では
「ステークホルダーとの環境協働」
1,194GP になり、2008 年度の 1,134GP から 60GP
など評価点の低いカテゴリーについて評価項目に関連す
の向上が図れました。カテゴリー別では、行動計画の展
る新たな活動に取り組み、全体の向上をめざす計画を進
開や計画達成率などがレベルアップしたことを評価し
めています。
グリーンポイント評価実績
エコマネジメント
環境経営
ステークホルダーとの
環境協働
140GP
200
162GP
エコマインド
150
159GP
100
50
エコファクトリー
資源循環
150GP
149GP
136GP
エコファクトリー
地球温暖化防止
環境適合製品
155GP
143GP
ネクスト製品
サービス戦略
グリーン調達
2009年度 合計1,194GP
2008年度 1,134GP
2006年度 826GP
カテゴリーと評価項目
カテゴリー
主な評価項目
エコマネジメント環境経営
行動計画、環境会計、法規制遵守
エコマインド
従業員への環境教育
環境適合製品
エコデザインマネジメント、環境適合製品開発
グリーン調達
サプライヤー選定、グリーン調達システム活用
ネクスト製品・サービス戦略
エコプロダクツ戦略、サスティナブルビジネスモデル
エコファクトリー ( 地球温暖化防止 )
工場省エネルギー、輸送省エネルギー
エコファクトリー ( 資源循環 )
廃棄物削減、化学物質管理
ステークホルダーとの環境協働
情報開示、表彰応募、地球市民活動
41 | 日立電線 CSR 報告書 2010
環境会計
日立電線グループは、国内拠点での環境保全活動に伴う環境保全コスト、環境保全効果、環境保全対策に伴う
経済効果を集計し、環境活動の指標としています。
環境保全コストは 2009 年度も生産減が続き事業エリ
ら 13%増加しています。一方、投資については 2007 年
ア内コストが前年度に比べ全般的に低減しましたが、日
度・2008 年度に比べ大きく減少しました。2009 年度
立電線フィルムデバイス株式会社を新たに集計範囲に加
は燃料転換投資計画の最終年度にあたり、最後の燃料転
えたことにより、低減分が相殺されて合計で僅かに増加
換工事を実施しましたが、その他の投資についてはおお
となりました。分類のうち環境配慮型製品の研究開発コ
むね低調でした。
ストは毎年度増加の傾向にあり、2009 年度も前年度か
■ 集計範囲:日立電線および国内グループ会社製造拠点(日立電線フィルムデバイス株式会社を含み、日立ケーブ
ルプレシジョン株式会社米沢工場を除く)
■ 対象期間:2009 年4月1日∼ 2010 年3月 31 日
環境保全コスト
(百万円)
分 類
事業エリア内コスト
主な取組みの内容
投資額
費用額
504
3,866
公害防止、省エネルギー、省資源、廃棄物処理
環境施設の監視・測定
内 訳
公害防止コスト
大気汚染物質除去及び排水処理のための設備投資・維持
地球環境保全コスト
省エネルギー・CO2 排出削減のための設備投資・維持
資源循環コスト
廃棄物処理業務
廃棄物のリサイクル、廃棄物削減のための設備投資・維持
65
1,323
420
544
19
1,999
上・下流コスト
ドラム・ボビン・リール・パレット・容器類の回収再利用
0
471
管理活動コスト
環境マネジメントシステムの運用・維持
従業員への環境教育費・環境管理組織人件費
0
511
研究開発コスト
環境配慮型製品の研究開発
0
1,263
社会活動コスト
緑化 ・ 美化 ・ 景観等の環境改善
0
5
環境損傷対応コスト
環境関連の拠出金・課徴金
0
3
504
6,119
合 計
環境保全効果
環境パフォーマンス指標 ( 単位 ) 前年との差(削減量)
総エネルギー投入量(TJ)
143
CO2 排出量(t)
7,395
廃棄物・有価物発生量(t)
3,267
VOC 大気排出量(t)
65
131
※前年と範囲を合わせるため、日立電線フィルムデバイス株式
会社分を除いて比較しました
環境保全対策に伴う経済効果
(百万円)
費用節減の内容
金額
省エネルギーによるエネルギー費節減
316
ドラム ・ ボビン ・ パレット等再利用によ
る費用節減
439
(百万円)
環境保全コスト
6,000
5,840
5,652
6,004
投資額
6,119
6,076
3,000
2,000
4,000
1,166
2,000
0
1,359
931
504
503
2005
2006
2007
2008
1,000
2009(年度) 0
環境保全コスト 投資額
日立電線 CSR 報告書 2010 | 42
環境への取組み
廃棄物最終処分量(t)
環境保全コスト・投資額
(百万円)
環境行動計画と実績評価
日立電線グループで取り組んだ 2009 年度の環境行動計画のうち、主な項目の目標と実績・評価をまとめま
した。また 2010 年度の計画と、2015 年度までの間に推進する取組みの概要も合わせて掲載しました。
【国内事業所での生産活動を対象とした行動計画】
〇:達成 ×:未達成・改善努力要 −:評価対象外
2009 年度 行動計画
項 目
生産と環境保全との調和
地球温暖化対策
製品輸送時のエネルギー
低減
資源の有効利用
化学物質排出管理
目
標
エネルギー起源 CO2 の排出量を7%削減
(1990 年度比)
SF6 排出を 34%削減
(2003 年度比)
輸送量(トンキロ)あたりの原油換算輸送エネルギー原単位を3%削減
(2006 年度比)
廃棄物・有価物発生量を 26.2%削減
(2000 年度比 )
資源循環率 ( ※1) を8%向上
(2005 年度比)
VOC 大気排出量を 25.5%削減
(2000 年度比)
環境負荷
の低減を
めざした
製品
環境経営とマインド
環境配慮製品拡大
日立グループ環境適合製品 登録比率 ( ※2)80%以上
GREEN21 Ver3 向上
グリーンポイント 1,152GP
グリーン購入の推進
ネット購買事務用品のグリーン購入比率 86%
環境教育推進
環境eラーニングの受講率 86%以上
生物多様性の保全
ステークホル
ダーとの
環境協働
環境コミュニケーション
地球市民活動実施
・展示会出展等によるコミュニケーション実施
・事業所施設開放、地域清掃活動・緑化活動実施などの環境に関する社会貢献活動に
取り組む
・ *印の数値には日立電線フィルムデバイス株式会社を含んでいません。
・ GREEN21 Ver3 および環境eラーニングの受講率の数値は海外事業所を含んでいます。
生産と環境保全との調和
【海外事業所での生産活動を対象とした行動計画】
地球温暖化対策
資源の有効利用
化学物質管理
売上高 CO2 排出原単位を4%削減
(2003 年比)
廃棄物・有価物発生量を 21.4%削減
(2004 年度比 )
水の使用量を8%削減
(2005 年度比 )
VOC 大気排出割合(※3) 8%削減
(2005 年度比 )
・ 規模の大きい6事業所を対象にした評価です。
・ VOC 大気排出量は 排出割合 15%以上の3事業所が対象です。
43 | 日立電線 CSR 報告書 2010
【目標欄の注釈】
( ※1) 廃棄物の再使用・再生利用・熱回収・単純焼却・最終処分それぞれについて処理区分ごとに重み係
( ※2)
( ※3)
数 ( エネルギー量 ) を設定し、区分ごとの処理量と掛け合わせた合計値の大小により資源循環高度
化のレベルを数値化する日立グループ共通指標の向上度合を表した数値。
環境適合製品売上高
登録比率 =
製品カテゴリー全売上高
VOC 大気排出割合 =
大気排出量
使用量
【評価欄の注釈】
( ※4) 排出割合が高い工程での VOC 使用量が増えて排出割合の合計値が悪化しました。VOC 回収率を
上げる施策を進めています。
2015 年目標のうち、[
評 価
掲載頁
25%削減 *
〇
P.46
7%削減
(1990 年度比)
エネルギー起源 CO2 排出量削
減[1990 年度比 12%]
73%削減 *
〇
P.46
35%削減
(2003 年度比)
−
5.2%削減 *
〇
P.48
38%削減 *
〇
P.49
23% *
〇
P.50
46%削減
○
P.51 ∼
52
33%削減
(2000 年度比)
登録比率 83%
〇
P.54
登録比率 80%
売上高比率向上 [65%]
1,194GP
〇
P.41
1,280GP
新評価システムを運用
97.5%
〇
P.53
90%
−
94%
○
P.39 ∼
40
90%
継続実施 [90%]
−
P.37
・展示会への出展
・地域清掃活動実施
・各種ボランティア活動参加
など
〇
P.33 ∼
36、54
環境に関する社会貢献活動拡大
39%削減
〇
P.47 ∼
48
5%削減(2003 年比)
排出原単位削減
[2005 年度比 20%]
41%削減
〇
−
21.4%削減(2004 年度比 )
発生量原単位削減
[2005 年度比 10%]
31%削減
〇
−
10%削減(2005 年度比 )
使用量原単位削減
[2005 年度比 30%]
4.1%悪化
× ( ※4)
−
10%削減(2005 年度比 )
大気排出割合削減
[2005 年度比 15%]
結
果
∼ 2010 年度目標
]の数値は確定ではありません。
∼ 2015 年度の目標(策定中)
輸送量あたりの輸送エネルギー原 輸送エネルギー原単位削減
単位を4%削減(2006 年度比) [2006 年度比 15%]
29%削減
(2000 年度比)
10%
「 生物多様性の保全 」について
「 環境保全行動指針 」へ組入れ
る
発生量原単位削減
[2005 年度比 10%]
−
大気排出割合削減
[2005 年度比 20%]
生態系への負荷を抑制する取組
み実施
ステークホルダーとのコミュニ
ケーション実施
環境への取組み
日立電線 CSR 報告書 2010 | 44
資源・エネルギー投入量と環境への排出量
日立電線グループのマテリアルバランスです。製造事業所において 2009 年度に投入したエネルギー量・水
資源の量・原材料・その他の購入品の量・取り扱った化学物質の量と、排出した環境負荷量・廃棄物量および
製品として出荷した量・製品回収リサイクル量を開示しています。
INPUT
OUTPUT
エネルギー投入量................. 6,193TJ
大気排出
電気 ................................. 507 百万 kwh
CO2 ..................... 236 千 (
t *220 千 t)
燃料油 .................................. 4,413 千 L
SOX .....................................................5t
液化石油ガス ............................1,615t
NOX ..................................................21t
SF6
(CO2 換算)....0.991t(23.7 千 t)
液化天然ガス ............................4,997t
都市ガス .......................... 16,646 千㎥
PFC・HFC 等温室効果ガス
(CO2 換算)......................................98t
太陽光発電による電気 ....33,000kwh
PRTR 法対象化学物質................83.6t
VOC...............................................386t
水排出
上水道 ........................................ 86 千㎥
事業所
工業用水 ................................. 523 千㎥
循環利用
冷却水
20,299 千㎥
地下水 ................................. 4,922 千㎥
原材料・購入品
下水道排水 ............................. 861 千㎥
国内事業所
国内事業所
用水 ..................................... 5,531 千㎥
銅 ............................................... 231 千 t
公共用水域排水.................. 2,826 千㎥
BOD .................................................55t
COD .................................................41t
PRTR 法対象化学物質...................4.0t
廃棄物・有価物
発生量 .............. 35,972t(*34,258t)
鉄 ..................................................13 千 t
再資源化量 ...... 27,755t(*27,035t)
その他金属 ..................................15 千 t
最終処分量 ..........................70t(*70t)
プラスチック・ゴム ....................43 千 t
部品 .............................................2.8 千 t
化成品 ..........................................16 千 t
製品出荷量 ............................... 263 千 t
紙類 .............................................0.6 千 t
木材 .............................................4.3 千 t
梱包材 .........................................3.1 千 t
その他 .........................................1.7 千 t
製品輸送時の CO2 排出量 .........13 千 t
化学物質取扱量
(原材料・購入品に含まれる化学物質)
お客様からの
製品回収量 .................................5.0 千 t
PRTR 法対象化学物質.......... 4,922 t
* 印数値は日立電線フィルムデバイス株式会社を除いた場合の数値です。
大気排出
エネルギー投入量
CO2 .......................................... 109 千 t
電気 ................................. 148 百万 kwh
燃料油 ...................................... 153 千 L
液化天然ガス ................................740t
原材料・購入品
金属(銅・鉄・その他).................58 千 t
プラスチック・ゴム ....................12 千 t
部品 .............................................4.0 千 t
化成品 .........................................2.9 千 t
海外事業所
海外事業所
液化石油ガス ................................445t
廃棄物・有価物
発生量 ........................................6,441t
再資源化量 ................................3,960t
最終処分量 ................................2,481t
その他 .........................................3.2 千 t
※ 海外 19 事業所の値です。
45 | 日立電線 CSR 報告書 2010
地球温暖化対策
地球温暖化対策の活動として、製造事業所では継続的に設備改善を実施するとともに、製品輸送についてト
ラック便の積載率向上活動やモーダルシフト推進を実施しています。また、オフィスでは空調エネルギー削
減、照明を適切な照度に調整するなど全員参加の活動を進めています。
■ エネルギー起源 CO2 排出削減
エネルギー起源CO2 国内排出量を2010年度に1990
年度比で7%削減することを目標にしています。2009
年度のエネルギー起源 CO2 国内排出量は 220 千トンで
した。1990年度の296千トンに対して25%削減、前年
度比では3%削減となり、目標の1990 年度比7%削減
CO2 排出量と原単位(国内)
(千 t)
(t /百万円)
CO2 排出量
売上高原単位
1.044
400 0.958
1.0
0.946
0.862
300
296
0.842
266
309
227
220
2008
2009
200
0.9
275
0.8
を上回ることができました。2009年度も、4年にわたり
計画的に進めてきた燃料転換の最後として豊浦工場の工
業炉燃料をブタンからLNGに転換する施策を実施すると
ともに、各種設備について継続的に改善を実施し排出削減
を図りました。なお、削減比率については1990年比で大
きな数値になりましたが、これらの自助努力に加えて電力
排出係数(調整後係数)の効果も寄与しています。
100
0
1990
2006
2007
CO2 排出量 売上高原単位
2010 (年度)
目標
※1 CO2 換算係数は次の係数を使用しました。
[燃料]地球温暖化対策の推進に関する法律・燃料区分別排出係数
[電力]1990 年度は全電源平均使用端、2006・2007 年度は経済産業省・環境省
告示平成 18・19 年度の電気事業者別排出係数、2008・2009 年度は平成
20 年度の電気事業者別調整後排出係数
※2 売上高原単位に用いた売上高は、銅価格を除いたゼロベース売上高を使用しました。
※3 日立電線フィルムデバイス株式会社は含んでいません。
※4 2008・2009 年度電力排出係数に実排出係数を使用した場合は、2008 年度 267
千トン、2009 年度 261 千トンでした。
■ SF6 および PFC 等温暖化ガスの排出量削減
エネルギー起源 CO2 以外の温暖化ガスは、電気部品の
エネルギー起源 CO2 以外の全温暖化ガス排出量は 23.8
絶縁性能試験に使用している SF6 と、パージ用・銅管の
千トンでした。
伝熱性能試験検査用冷媒などに使用している非エネル
ギー起源 CO2・PFC・HFC とがあります。
2009 年度の SF6 排出量は 0.99 トン、CO2 換算では
SF6・HFC・PFC・非エネルギー起源 CO2 排出量(国内)
(千 t)
CO2 換算
150
145.8
23.7 千トンとなり、目標の 2003 年度比 34%削減に対
して 52%削減となりました。絶縁性能試験装置に充填
0.5
100
87.6
した SF6 の回収を徹底して行い再使用を進めたことが、
大幅削減の成果に結びつきました。
一方、非エネルギー起源 CO2 および PFC・HFC の全
排出量は CO2 換算で 0.1千トンに留まり、SF6 を加えた
■ CO2 排出削減(省エネルギー)施策
(省エネルギー)
のための主な設備改善は次のとおりです。
これらの改善により CO2 排出量を 3,010 トン削減す
0
1990
2003
2007
0.3
41.9
2008
0.1
23.7
2009
(年度)
SF6 HFC、PFC、非エネルギー起源 CO2
※1 係数は地球温暖化対策の推進に関する法律・地球温暖化係数を使用しました。
※2 集計期間は各年度。
※3 日立電線フィルムデバイス株式会社は含んでいません。
ることができました。削減量をエネルギーで表すと原油
換算 1,790kl
(69,500GJ)
に相当します。
区 分
改 善 事 例
燃料転換
工業炉加熱用燃料ガスをブタンから
LNGへ転換
管理強化
エネルギー種
変更
めっき液加熱調整を蒸気式から電気
式へ変更
保管庫全体蒸気保温からドラム個別
電気保温へ変更
冷凍機運転台数制御システム導入
待機中設備のブロア・ポンプ停止
コンプレッサー運転グループロール化
加熱用蒸気不使用時配管バルブ閉、圧
力適正化
インバータ化
冷水送水ポンプ インバータ化
配電系統
トランス更新・集約による効率向上
区 分
改 善 事 例
日立電線 CSR 報告書 2010 | 46
環境への取組み
2009 年度に国内製造事業所で実施した CO2 排出削減
0.2
56.8
50
■ 省エネ法改正に伴う特定事業者について
日立電線グループでは日立電線株式会社、日立アロイ
状況届出を行い、また、企業単位の定期報告書・中長期計
株式会社、東日京三電線株式会社、東北ゴム株式会社、日
画書作成およびエネルギー管理統括者等選任を進めてい
立電線フィルムデバイス株式会社が2010年度から適用
ます。
される特定事業者に該当します。各社はエネルギー使用
冷凍機の運転台数制御システム導入
日立電線フィルムデバイス株式会社では、COF(Chip On Film)
という、液晶パネルにデータを伝えるための薄いフィ
ルム状の基板を製造しています。製造環境はクリーンルームを使っており、空調を維持するため冷熱源にターボ冷凍機
を使い大きな電力を消費しています。
従来ターボ冷凍機は冬期2台・夏期4台を負荷に応じ
システムの系統図
T
て手動で運転調整していましたが、今回当社の技術特許
である「 温度保障型、自動寄せ止め制御 」を使用した自動
クリーンルーム
M
制御システムを導入し冷凍機の最適運転を行った結果、
空調コイル
冬期の冷凍機稼動を不要にし※、また、夏期でも3台の自
信号取込
動可変運転で必要な空調が達成できるようになり、年
2,000 Mwh の大きな電力量削減成果を得ることができ
T
クーリングタワー
ました。
また、この削減活動に基づく省エネ事例を平成 21 年度
T
関東地区省エネルギー事例発表大会において発表した結
果「 関東経済産業局長賞 」を受賞することができました。
※フリークーリングのみの運転により、ターボ冷凍機の運転を不
要にすることが可能となった。
冷凍機
台数制御盤
発停指令
ターボ
冷凍機
フリー
クーリング
水の流れ
事務所窓壁面にゴーヤのグリーンカーテン設置
東日京三電線株式会社 石岡事業所で
は、毎年事務所棟の外壁面にゴーヤを植
えてグリーンカーテンを作っています。
苗を植えつける作業には従業員の家族も
参加し、環境意識の高揚にも一役買って
います。7月中旬頃に緑豊かなカーテン
に成長し、日中の強い日差しを遮って事
務所内の温度上昇を和らげています。
ゴーヤの植え付けと成長したグリーンカーテン(東日京三電線株式会社 石岡事業所)
■ 海外会社における CO2 排出量削減
海外製造 19 事業所での 2009 年度エネルギー起源
CO2 排出量は 109 千トンでした。2008 年度後半から
の世界的景気低迷による生産減によりエネルギー消費量
CO2 排出量(海外)
(千 t)
150
136
139
132
130
が減少したこともあり、前年度を大きく下回りました。
より一層の省エネルギーを図るため、各事業所では ISO/
109
100
EMS 目的・目標に沿って生産設備の改善に取り組んでい
ます。
50
※ CO2 換算係数は次の係数を使用しました。
[燃料]地球温暖化対策の推進に関する法律・燃料区分別排出係数
[電力]日本電機工業会「 各国における発電部門 CO2 排出原単位の推計調査報告 」
Ver.3 2003 年排出係数
47 | 日立電線 CSR 報告書 2010
0
2005
2006
2007
2008
2009
(年度)
海外製造拠点での省エネルギー活動
タイ・ヒタチ・エナメルワイヤー社はタイ国バンコク郊外のチャチョンサオ県バンパコンにあり、社名の通りエナメル線
を製造している会社です。工場ではエナメル塗装機のほか、エアコンなどのユーティリティ機器も多数稼働しており、電力
消費量が多いのが特徴です。2009年6月から工場全体として省エネルギー活動に取り組み、まずエアコン・冷水送水用ポ
ンプ・コンプレッサーの省エネルギー活動を始めました。
エアコンについては、容量の適正化、部屋の狭小化、直射日
光の遮断などによりエアコン台数の削減を図り、冷水送水用
ポンプは、製造設備の稼動状況を分析しポンプを統合するこ
となどによって運転台数を削減しました。またコンプレッ
サーは、インバータの設置やオーバーホールなどにより電力
削減を図り、合わせて配管・機器からのエアー漏れの点検も
毎月実施し大きな省エネ効果を挙げました。
今後も引き続きエナメル塗装機の電力消費量削減に取り
組む予定です。
省エネ活動を推進したタイ・ヒタチ・エナメルワイヤー社のスタッフ
■ 製品輸送での温暖化対策
製品等の輸送に使用するエネルギーを削減し CO2 排
減らすこと等を実施して積載率の向上を進めました。
出を低減する活動として、輸送量あたりのエネルギー原
モーダルシフトについては北海道・九州向け鉄道・内航
単位を 2010 年度に 2006 年度比 4%削減の目標を掲
船輸送を中心に新たな輸送を始めましたが、一方では輸
げています。
送量の関係から廃止になった便もあり、全体的には伸び
2009 年度はエネルギー消費量算定方法について、前
ませんでした。
年までの改良トンキロ法算定から大半の輸送分を燃費法
算定へ変更しました。変更することにより、改善施策の
輸送エネルギー原単位推移(国内)
(kl /百万トンキロ)
56
対象が増え活動の範囲が広がるとともに算定精度の向上
53.6
も期待できることが理由です。燃費法を用いた 2009 年
54
度エネルギー原単位は 2006 年度比 5.2%削減となり目
54.4
53.3
50.8
52
標を達成しました。
削減活動では、トラック定期便を統合し減らすととも
50
に、段積み治具の工夫や出荷スケジュールの急な変更を
48
2006
2007
2008
2009
(年度)
※ 日立電線フィルムデバイス株式会社は含んでいません。
■ 特定荷主定期報告
省エネ法特定荷主として日立電線が提出した定期報告
(平成 21 年度= 2009 年度実績)では、エネルギーの使
用に係る原単位の対前年度比を 92%、発生する CO2 の
成 20 年度の報告排出量と比べ 17%低減です。この低減
量は施策の効果や算定方法の変更による低減に加え、輸
送量実績が減ったことも影響しました。
(t)
10,000
9,390
56
8,840
8,406
8,000
環境への取組み
排出量を 6,910 トンと報告しました。CO2 排出量は平
輸送時の CO2 排出量
6,910
54
6,000
52
4,000
50
2,000
48
0
2006
2007
2008
2009
(年度)
※ 日立電線 ( 単独 ) の排出量です。
日立電線 CSR 報告書 2010 | 48
資源循環の推進
資源循環の推進として、廃棄物発生量削減・再資源化量拡大・最終処分量削減に取り組んでいます。製造事業
所では、事業所工程内での歩留まり向上や再利用量の拡大を図ることで発生量の削減を推進し、また、潤滑
液・洗浄液などについては減容化による削減を進めています。最終処分量削減では、廃棄物投棄状況パトロー
ルを実施し分別をさらに徹底することにより、再資源化できる廃棄物を増やす活動を推進しています。
■ 廃棄物・有価物発生量削減・最終処分率
廃棄物・有価物発生量を 2010 年度に 2000 年度比
廃棄物・有価物発生量と最終処分率(国内)
(t)
29%削減する目標を立てて活動しています。2009 年
(%)
最終処分率
発生量
度 の 国 内 製 造 事 業 所 か ら の 廃 棄 物・有 価 物 発 生 量 は
9.2
10
34,258 ト ン、2000 年 度 比 38% 削 減 と な り 目 標
1.1
26.2%削減を上回ることができました。また、2008 年
40,000
対しての割合を示す最終処分率は2009 年度 0.2%にま
30,000
で到達しました。粘着物付着廃プラスチックなど再資源化
10,000
0.2
40,795
41,329
2006
2007
37,525
34,258
20,000
0
が難しかった廃棄物について新たな再資源化先を開拓し、
2000
2008
2009 (年度)
発生量 最終処分率
これまで最終処分量の半分を占めていた廃プラスチックの
※ 日立電線フィルムデバイス株式会社は含んでいません。
最終処分量を大きく減らしたことが実を結びました。
50000
廃棄物・有価物の処理フロー(国内)
(単位 : 千t)
15
40000
10
30000
直接再資源化量
再資源化量
5
20000
17.5
発生量
27.0
0
10000
34.3
0
自社中間処理対象量
中間処理後再資源化量
6.7
9.5
直接中間処理対象量
中間処理後最終処分量
10.1
0.07
減量化量
7.2
最終処分量
直接最終処分量
0.07
0.0
再資源化量の種類別内訳
最終処分量の種類別内訳
廃酸 394
その他 205
汚泥 562
廃油 599
鉱さい 944
紙屑 1,347
その他
木屑
2,466
15
繊維屑 1
合計
27,035
(t)
廃プラス
金属屑
15,676
汚泥 2
合計
廃酸 3
チック
がれき類
4,842
6
70
(t)
紙屑
14
49 | 日立電線 CSR 報告書 2010
5
0
50,000
最終処分量は70トンまで低減することができ、発生量に
0.4
55,172
60,000
度との比較では8%の低減となりました。
0.5
廃プラス
チック
29
■ 資源循環率向上
日立グループで推進している再資源の高度化活動で
るもので、活動目標は 2010 年度に 2005 年度比資源循
は、再生利用・熱回収等処理区分毎の処理量を用いて評
環率 10%向上することをめざしています。
価する指標「 3R負荷量 」を定義し3R負荷量の低減=
2009 年度の3R負荷量は 291( 単位:TJ) となり、資
資源循環率向上を推進しています。廃棄物の処理法を最
源循環率向上は目標8%に対して 23%と大きな成果を
終処分から単純焼却・熱回収・再生利用・再使用へと高度
上げました。最終処分量を削減するために再資源化先を
化すれば計算数値が減少になるよう3R負荷量の計算式
開拓した成果が、資源循環率の向上にも寄与しました。
を設定し、基準年の3R負荷値と比較する方法で評価す
3R負荷量
資源循環率―3R 負荷量(国内)
処理区分ごとの量
(TJ)
400
378
370
331
係 数
合 計
再使用量
313
291
300
再生利用量
熱回収量
200
エネルギー量
(廃棄物種類・処理区分
)=
ごとに設定
×
3R負荷量
単純焼却量
100
埋め立て処分量
0
2005
2006
2007
2008
2009
(年度)
※ 日立電線フィルムデバイス株式会社は含んでいません。
廃棄物発生量削減
日立電線の電線工場では半導体部品製造工程から排出される廃液のほとんどを排水処理場で自家処理していますが、
一部の廃酸・廃アルカリについては工程の都合上、排水系統を集合し同一の回収槽へ排水していました。この混合廃液は
自家では処理できないため、やむなく外部処理委託しており、廃棄物委託量削減活動の課題となっていました。この混合
廃液について成分を詳細に確認したところ、廃酸・廃アルカリを別々に回収すれば廃酸の自家処理ができそうなことが
分かりました。そこで排水系統の改造を実施するにあたり、自家処理が可能かどうか事前に処理実験を行い、処理後の水
質に問題のないことを確認した後、排水系統の改造を実施し廃酸を自家処理に切り替えました。
この施策により外部処理委託廃液を年間 100 トン削減でき、大きな成果を上げることができました。
廃酸・廃アルカリ排水フロー
半導体部品
製造工程
排水処理場
廃酸・廃アルカリ液
(自家処理)
排水
汚泥
環境への取組み
廃酸を自家処理化
廃酸
改善前の排水系統
本事例の
外部委託
製造工程
廃アルカリ
日立電線 CSR 報告書 2010 | 50
生産活動での化学物質管理
日立電線グループが生産活動で使用している化学物質はおおよそ 500 種類あります。購入品に含まれている
これら全ての化学物質についてインターネットを利用した管理システムを運用し、各事業所および全体の使
用量・排出量・移動量の集計を常時行っています。この集計結果を用いて使用量推移等を常時監視し、異常が
ないか点検するとともに、次々と制定される化学物質規制への対応に役立てることや使用削減をめざした活
動に活用し、化学物質による生態系への影響や環境汚染が起きないよう管理を実施しています。
■ 化学物質排出管理
2009 年度に取り扱った PRTR 法対象化学物質の取
PRTR 物質取扱・排出・移動量(国内)
扱量は 4,922 トン、排出量 88 トン、移動量は 177 トン
(t)
でした。前年に比べ取扱量が減少しましたが、2009 年
度に生産したケーブルの品種構成が前年と変わり原材料
の鉛が大幅に減少したことがその理由です。また VOC
大気排出量が減少したことにより排出量も減少しました。
一方、移動量は増加しましたが、2009 年度から範囲に
含めた日立電線フィルムデバイス株式会社の移動量(廃
棄物量)
が加わったことが影響しました。
(t)
排出量・移動量
取扱量
6,000 5,484
5,471
4,000
169
132
2,000
0
5,365
5,049
90
2005
2006
取扱量 排出量 移動量
177
156
116
115
104
94
2007
2008
88
指定化学物質名
1 亜鉛の水溶性化合物
9
アジピン酸ビス
(2-エチルヘキシル )
アンチモン
25
及びその化合物
4,4'-イソプロピリデンジ
29 フェノール
【ビスフェノール A】
排出量
水域
下水道
廃棄物
0.0
0.0
0.0
1.1
0.0
0.0
0.0
3.1
0.0
0.0
0.0
3.6
0.0
0.0
0.0
0.0
32 2-イミダゾリジンチオン
0.0
0.0
0.0
0.3
40 エチルベンゼン
4.4
0.0
0.0
5.1
43 エチレングリコール
0.1
2.6
0.0
0.6
19.3
0.0
0.0
14.8
64 銀及びその水溶性化合物
0.0
0.0
0.0
0.0
67 クレゾール
1.2
0.0
0.0
4.6
無機シアン化合物 ( 錯塩
及びシアン酸塩を除く。)
0.0
0.0
0.0
0.0
N-シクロヘキシル -2- ベ
115 ンゾチアゾールスルフェ
ンアミド
0.0
0.0
0.0
0.2
3,3'-ジクロ ロ -4,4'-ジ
120
アミノジフェニルメタン
0.0
0.0
0.0
0.4
172 N,N-ジメチルホルムアミド
8.1
0.0
0.0
30.7
181 チオ尿酸
0.0
0.0
0.0
37.0
63 キシレン
108
物質
番号
指定化学物質名
2009(年度) 0
0.0
23.9
移動量
大気
水域
下水道
廃棄物
0.0
0.0
0.0
0.0
テトラメチルチウラムジ
スルフィド
0.0
0.0
0.0
0.0
207 銅水溶性塩(錯塩を除く)
0.0
0.2
0.0
1.9
1,3,5- トリメチルベン
224
ゼン
0.6
0.0
0.0
0.1
204
46.9
0.0
0.0
3.9
230 鉛及びその化合物
0.0
0.0
0.0
0.8
231 ニッケル
0.0
0.0
0.0
0.4
232 ニッケル化合物
0.0
0.0
0.0
1.8
252 砒素及びその無機化合物
0.0
0.0
0.0
5.3
266 フェノール
1.5
0.0
0.0
15.3
269 フタル酸ジ-n-オクチル
0.0
0.0
0.0
0.7
270 フタル酸ジ-n-ブチル
0.0
0.0
0.0
0.0
272
フタル酸ビス
(2-エチルヘキシル )
0.0
0.0
0.0
8.7
283
フッ化水素及びその水溶
性塩
0.0
0.0
0.4
3.5
304 ホウ素及びその化合物
0.0
0.0
0.1
1.1
ポリ(オキシエチレン)=オ
308
クチルフェニルエーテル
0.0
0.0
0.0
4.5
ポリ(オキシエチレン)=
ノニルフェニルエーテル
0.2
0.2
0.0
0.6
0.0
0.0
0.0
0.0
1.0
1.0
0.0
3.2
83.6
4.0
0.6
176.6
309
312 無水フタル酸
その他 60 物質
合 計
注 1)名称を記載した化学物質はグループ全体の合計取扱量が1トン以上の物質です。
注2)小数点2桁目を四捨五入した数値を表示しました。その関係により合計数値は表示数値の合計と異なっています。
51 | 日立電線 CSR 報告書 2010
排出量
テトラヒドロメチル無水フ
202
タル酸
227 トルエン
4,4'-イソプロピリデンジ
フェノー ルと1-クロ ロ
-2,3-エポキシプロパン
30
の重縮合物
【ビスフェノール A 型エポ
キシ樹脂】
0.0
100
(単位:t)
移動量
大気
0.0
200
※ 取扱量 1トン/年未満の物質も含んでいます。
2009 年度 PRTR 対象物質 排出・移動量
物質
番号
300
4,922
■ VOC 大気排出削減
化学物質削減に関する活動として、VOC41 物質につ
n−デカンの大気排出量が 2009 年度は 85 トンまで減
いて国内製造事業所からの大気排出量を 2010 年度に
少したことが奏効し、2000 年度に比べ 47%の削減と
2000 年度比 33%削減する目標を掲げて活動を推進し
なり大きな成果をあげることができました。排出量が依
ています。
然多い銅表面還元用と油洗浄用のイソプロピルアルコー
各事業所において 2009 年度の使用量が1トン以上
ルについては、使用量を大幅に削減できる見込みの別の
あった VOC は 16 物質あり、大気排出量は合計 386 ト
製造設備に作業を移管することや効率的な回収方法の検
ンでした。2009 年1月から稼働を始めたn−デカン吸
討に取り組み、なお一層の排出量削減をめざして活動を
着回収装置によって、2008 年度には 189 トンあった
進めています。
VOC 大気排出量(国内)
VOC 種類別大気排出量
(t)
800
その他9物質 38
728
688
660
メチルエチルケトン 17
600
キシレン 19
514
インプロピルアルコール
合計
アセトン 20
386
400
エタノール
33
0
386
(t)
トルエン
200
n-デカン
85
47
2000
2006
2007
2008
2009
(年度)
127
※ 事業所単位での使用量が1トン/年以上のVOCが対象です。
■ PCB 汚染廃電気機器保管状況
各事業所では PCB 汚染廃電気機器を保管しています。
次の処理計画に備えて各事業所で保管している機器は
2009 年度は電線工場および日高工場で保管していたコ
引き続き厳重な保管・管理を継続します。
ンデンサ 30 台が日本環境安全事業株式会社北海道事業
所殿によって無害化処理されました。
保管している機器
事業所
その他(蛍光灯の安定器など)
トランス
コンデンサ
日立電線 電線工場
0
1
日高工場
0
26
安定器 40、蛍光灯コンデンサ 2,356、ウエス 13 缶
豊浦工場
0
64
安定器 21、蛍光灯コンデンサ 655、ウエス 6 パック、
廃油 50kg
土浦工場
1
安定器 391、廃油 54 リットル
382
安定器 573、廃油 4 缶、ウエス 3 缶
( 使用中 17 を含む )
日立電線メクテック㈱機器工場
0
0
安定器 185
日立アロイ㈱騎西工場
0
135
東日京三電線㈱石岡事業所
0
6
0
東北ゴム㈱本社工場
0
9
0
安定器 24
環境への取組み
注)1. 2010 年 3 月 31 日現在の保管数です。
2. 表の他に、微量 PCB 汚染のトランスが 40 台、コンデンサが 4 台、高圧リアクトルが 6 台あります。
無害化処理が完了した機器
事業所
日立電線
コンデンサ
電線工場
14
日高工場
16
日立電線 CSR 報告書 2010 | 52
グリーン調達
日立電線グループでは、環境負荷のより少ない製品・サービスを調達する取組みを推進しています。また、製
品含有化学物質管理については「 リスク管理 」に対応するための仕組みを強化し、サプライヤー様と一体と
なった取組みを継続しています。
■ 製品含有化学物質管理
日立電線グループは、全グループ横断的な「 環境 CSR
て用いています。また、2010 年度には前述の製品含有
対応モノづくり推進委員会 」を組織し、すでに RoHS 指
化学物質管理システム「Hi-PECCS」の拡張を予定して
令
・ELV 指令
(*1)
に対応するため、独自の製品含有化学
(*2)
物質管理システム「Hi-PECCS」を構築し、
「 レベル A 禁
止物質 」15 物質群および「 レベル B 管理物質 」10 物質
群について調達品あるいは製品単位で一元管理し、規制
値を超える化学物質を含有した製品が出荷されない体制
を運用しています。
おり、これにより日立電線グループ内部の製品含有化学
物質管理体制をさらに強化していく予定です。
*1 RoHS 指令: 電気・電子機器に含まれる特定有害物質の使用制限に関する欧州の指令
(Restriction of Hazardous Substances の略 )
*2 ELV 指令 : 廃棄自動車が環境に与える負荷を低減するための欧州の指令
(End-of Life Vehicles Directive の略)
*3 REACH 規則:欧州の化学品規制法
(Registration, Evaluation, Authorization and Restriction of
Chemicals の略称 )
この中で、調達品の製品含有化学物質の管理について
は、
「 日立電線グループ グリーン調達ガイドライン 」に
基づき、サプライヤー様と協働して情報収集・伝達する
製品含有化学物質管理のしくみ
有害化学物質
仕組みを構築しており、さらに環境サプライヤー認定や
入れない
環境調達品認定等の制度を運用するなど、サプライヤー
定物質(SVHC;高懸念物質)が約 1,500 物質になると
開発・設計
グリーン調達
購買
プでは、REACH 規則対応ガイドラインを定め、サプライ
チェーンへの情報伝達方法並びに対応手順を明確にし、
サプライヤー様への説明会も実施しています。情報伝達
環境品質保証
製品製造
見込まれており、今後、ますますサプライチェーン全体の
円滑な情報伝達が必要になっています。日立電線グルー
Hi-PECCS
お客様
さらに欧州の REACH 規則(*3)では、管理対象となる特
出さない
環境適合設計
調達取引先
様と一体となった取組みを推進しています。
使わない
品質保証文書入手
情報収集(SVHC)
サプライヤー認定
調達品の
含有化学物質分析
情報のデータベース化
情報伝達(SVHC)
環境調達品認定
環境製品認定
危機管理
環境診断・模擬訓練
製品の
含有化学物質分析
の仕組みとしてはアーティクルマネジメント推進協議会
(JAMP)が提供する共通の伝達ツールを標準ツールとし
■ 文具・事務用品のグリーン購入
環境負荷低減をめざした購買方針として、エコマーク
認定商品・グリーンマーク商品・グリーン購入法適合製
品などの環境に配慮した文具・事務用品購入を推進して
事務用品の購入額・購入比率
(万円)
(%)
購入額
90.9
います。活動ではネット購買※で購入する文具・事務用品
2009年度ネット購買での購入比率は97.5%でした。
(※)日立プロキュアメントサービス株式会社殿のネット購買 e-sourcing Mall。
e-sourcing は株式会社日立製作所の登録商標です。
97.5
購入比率
100
71.6
を対象に、2010 年度の購入額を商品分類の購買総額の
90%以上にする目標を掲げています。
96.8
3,000
80
2,174
2,352
2,253
2008
2009
60
2,000
1,000
0
720
2006
2007
購入額 購入比率
53 | 日立電線 CSR 報告書 2010
3000
2000
(年度)
環境に配慮した製品
日立電線グループは、環境に配慮した製品・サービスを開発・設計・製造し社会へお届けすることにより地球
環境を保全し、持続可能な社会構築に貢献したいと願っております。その一環として、日立グループで独自に
設定した評価基準を満足する製品を「 環境適合製品 」とし、そのなかでもさらに高い基準を満たした製品を
「 スーパー環境適合製品 」としてこれらの拡大を推進しています。
■ 環境適合設計アセスメント
環境と調和した持続可能な社会の実現に向けて、製
応していくために、国際規格(ISO14001/ISO9001)に
品・サービスが環境に与える負荷を低減し、限りある資
基づく既存のマネジメントシステムにこの手順を落とし込み、
源の有効活用を行なうためには、製品・サービスの開発・
環境配慮設計をさらに推進していきます。
設計段階から環境に配慮することが必要です。このため
に私たちは「 環境適合設計アセスメント 」を実施してい
ます。これは製品・サービスの原材料から製造、輸送、使
用、廃棄/再利用といったライフサイクルにおける環境
影響を評価し、より環境負荷の小さい製品の開発・設計
をめざすものです。
例えば製品・サービスの減量化、長期使用性、省エネル
ギー性など8項目の環境影響について従来製品と比較評
価し、一定基準を満足したものを「 環境適合製品 」と認定
しています。この「 環境適合製品 」の製品数は 2009 年
度末現在で累計 190 製品となっており、その売上高は
1,775 億円
(2009 年度)
、日立電線グループの連結売上
高に対する割合を示す売上高比率は 48%まで拡大して
*「 エコデザイン指令 」
:エネルギー関連製品に対する環境配慮設計のための枠組みを構
築する指令
(Directive on Eco Design of Energy related Products の略称)
。
「 環境適合設計アセスメント 」評価項目
1.減量化 4.分解処理容易性 7.情報提供 2.長期使用性 5.環境保全性 8.包装材
3.再利用・再生資源化 6.省エネルギー性
環境適合製品売上高・売上高比率
(億円)
(%)
売上高
1,976
2,000
売上高比率
1,872
1,775
80
1,467
60
1,500
817
1,000
978
21
23
2004
2005
500
48
35
27
38
40
20
います。また、そのなかで温暖化ガスの排出と資源の消
費を抑え、製品・サービスの価値を向上させる度合いを
0
2006
売上高 売上高比率
売上高比率 =
環境適合製品の累計製品数
ら高い評価を得たものとして認定された「 スーパー環境
区分
適合製品 」の製品数も 2009 年度に7製品を追加して累
累計製品数
おける環境負荷の低減を図ることは、欧州の「エコデザイン
指令 」*の中でもうたわれています。私たちは今後これに対
2009 (年度)
連結売上高
× 100
* ( ) 内はスーパー環境適合製品
2005年度 2006年度 2007年度 2008年度 2009年度
98
103
127
164
190
(2)
(9)
(16)
計で 16 製品となっています。
製品・サービスの開発・設計段階でそのライフサイクルに
2008
環境適合製品売上高
表す環境効率が従来製品と比べて 10 倍以上、あるいは
業界トップ、または外部機関からの表彰受賞など社外か
2007
当社の環境適合製品は当社ホームページ内の下記 URL に記載さ
れています。
http://www.hitachi-cable.co.jp/about/csr/environmental/
regard/index.html
日立電線グループの
環境適合製品を出展した展示会
環境への取組みを皆様
展示会名称(開催場所)
期 間
にお伝えするために、
人とくるまのテクノロジー展 2009 ( 横浜 )
2009 年 5月 20 日∼ 22 日
世界各地で開催される
2009 電設工業展 ( 東京 )
2009 年 5月 27 日∼ 29 日
製品展示会に、
「 環境
INTEROP TOKYO 2009 ( 幕張 )
2009 年 6月 10 日∼ 12 日
つくばフォーラム2009(つくば)
2009 年 10 月 14 日∼ 15 日
第 11 回 プリント配線板 EXPO(東京 )
2010 年 1月 20 日∼ 22 日
第 10 回 光通信技術展(東京)
2010 年 1月 20 日∼ 21 日
適合製品 」等の環境に
配慮した製品を多数出
展しています。
INTEROP TOKYO 2009(幕張)
日立電線 CSR 報告書 2010 | 54
環境への取組み
■ 展示会への参加
事業所別データ
CO2 排出量・廃棄物データ(2009 年 4 月∼ 2010 年 3 月)
【 国内事業所 】
会社・事業所
日立電線 ( 株 )
所在地
CO2
排出量
(t)
電線工場
茨城県日立市助川町 3-1-1
23,865
(29,052)
日高工場
茨城県日立市日高町 5-1-1
29,872
(35,743)
高砂工場
茨城県日立市砂沢町 880 番地
35,078
(42,841)
みなと工場
茨城県日立市久慈町 4 丁目 5862 番地
の2
豊浦工場
茨城県日立市川尻町 4-10-1
土浦工場
茨城県土浦市木田余町 3550 番地
廃棄物・有価物
発生量
(t)
再資源化量 最終処分量
(t)
(t)
最終処分率
(%)
1,948
1,400
3.7
0.2
10,346
9,002
28.2
0.3
45,506
(52,322)
6,828
6,439
0.9
0.01
59,414
(68,831)
6,492
2,370
2.9
0.04
801
(979)
178
104
0.0
0
1,728
1,717
0.8
0.05
8,823
(10,501)
807
683
6.2
0.8
8,813
(10,885)
4,096
3,533
0
0
宮城県仙台市宮城野区港 1-1-12
3,207
(3,821)
448
425
3.2
0.7
日立ケーブルプレシジョン(株)
米沢工場
山形県米沢市芳泉町 901
1,283
(1,776)
1,388
1,363
24.4
1.8
日立電線フィルムデバイス ( 株 )
山梨県中央市一町畑 545
16,098
(19,367)
1,714
720
0.1
0.01
日立電線メクテック( 株 )
機器工場
茨城県日立市日高町 4-12-1
日立電線ロジテック( 株 )
茨城県日立市日高町 5-3-3
日高事業所
東海事業所 茨城県那珂郡東海村照沼 150 番地
日立アロイ( 株 )
騎西工場
埼玉県加須市内田ケ谷 254-2
東日京三電線 ( 株 )
石岡事業所 茨城県石岡市荒金 1-1
東北ゴム( 株 )
本社工場
2,560
(3,181)
131
(156)
361
(412)
※ CO2 換算係数は次の係数を使用しました。
[燃料]地球温暖化対策の推進に関する法律・燃料区分別排出係数
[電力]経済産業省・環境省告示平成 20 年度の電気事業者別排出係数
上段の数値は調整後排出係数、下段の( )数値は実排出係数を使用した場合の排出量
【 海外事業所 】
会社・事業所
所在地
CO2
排出量
(t)
廃棄物・有価物
発生量
(t)
再資源化量
(t)
最終処分量
(t)
ヒタチケーブル・ジョホール社
マレーシア・ジョホールバル
12,052
492
−
−
上海日立電線有限公司
中国・上海
22,275
1,269
1,109
143
ヒタチケーブルシンガポール社
シンガポール
12,232
496
108
−
PHCP社
フィリピン・ダスマリナス
4,192
662
409
58
タイ・ヒタチ・エナメルワイヤー社
タイ・チャチョンサオ
日立電線 ( 蘇州 ) 有限公司 電線工場
中国・蘇州
19,124
557
153
−
7,955
332
301
31
※ 規模の大きい6事業所のデータです。
※ CO2 換算係数は次の係数を使用しました。
[燃料]地球温暖化対策の推進に関する法律・燃料区分別排出係数
[電力]日本電機工業会「 各国における発電部門 CO2 排出原単位の推計調査報告 」Ver.3 2003 年排出係数
55 | 日立電線 CSR 報告書 2010
大気・水質データ(2009 年 4 月∼ 2010 年 3 月)
大気
設備名
項目
単位
規制値
自主管理値
ボイラ
NOx
ppm
150
60
26
排出先
項目
単位
規制値
自主管理値
実測値 ( 最大 )
水質
電線工場
河川
シアン
mg/ℓ
1
0.5
0.02
水銀
mg/ℓ
0.005
0.0025
0.0008
ほう素
mg/ℓ
10
5
0.2
ふっ素
mg/ℓ
8
4
0.4
アンモニア類
mg/ℓ
100
50
2
5.8 ∼ 8.6
6.0 ∼ 8.4
6.6 ∼ 8.4
4
PH
BOD
mg/ℓ
160
12.5
SS
mg/ℓ
200
12.5
7
油
mg/ℓ
5
2.5
ND
銅
mg/ℓ
3
1.5
0.4
亜鉛
mg/ℓ
2
1
0.5
溶解性鉄
mg/ℓ
10
5
3
単位
規制値
自主管理値
実測値 ( 最大 )
ppm
180
150
150
60 ∼ 135
37
77
g/m3N
0.2
0.1
0.1
0.05
< 0.01
< 0.01
設備名
項目
大気
NOx
ボイラ
金属溶解炉
ばいじん
日高工場
鉛
排出先
項目
mg/m3N
10
0.8
< 0.1
単位
規制値
自主管理値
実測値 ( 最大 )
0.016
水質
鉛
mg/ℓ
0.1
0.08
アンモニア類
mg/ℓ
100
80
0.8
5.8 ∼ 8.6
6.0 ∼ 8.4
7.1 ∼ 8.0
PH
河川
大気
高砂工場
設備名
ボイラ
冷温水発生機
水素発生装置
大気
みなと工場
排出先
ボイラ
金属溶解炉
実測値 ( 最大 )
BOD
mg/ℓ
160
20
3
SS
mg/ℓ
200
30
4
油
mg/ℓ
5
4
0
亜鉛
mg/ℓ
2
1.8
0.005
単位
規制値
自主管理値
実測値 ( 最大 )
NOx
ppm
180
150
106.3 ∼ 175
60 ∼ 99
110
39
ばいじん
g/m3N
0.10 ∼ 0.30
0.01 ∼ 0.22
0.03
実測値 ( 最大 )
項目
大気
項目
単位
規制値
自主管理値
NOx
ppm
180
170
89
ばいじん
g/m3N
0.2 ∼ 0.3
0.1 ∼ 0.24
0.01
鉛
mg/m3N
10
0.8
< 0.1
実測値 ( 最大 )
項目
単位
規制値
自主管理値
ボイラ
金属溶解炉
NOx
ppm
180 ∼ 260
50 ∼ 150
18 ∼ 82
ばいじん
g/m3N
0.2 ∼ 0.3
0.05 ∼ 0.1
0.006 ∼ 0.013
項目
単位
規制値
自主管理値
実測値 ( 最大 )
アンモニア類
mg/ℓ
100
80
0.3
5.8 ∼ 8.6
6.0 ∼ 8.4
7.4 ∼ 8.3
6.2
排出先
水質
豊浦工場
PH
河川
BOD
mg/ℓ
160
20
SS
mg/ℓ
200
30
3.7
油
mg/ℓ
5
4
<1
フェノール類
mg/ℓ
5
0.8
0.34
銅
mg/ℓ
3
2
0.13
亜鉛
mg/ℓ
2
1.8
0.08
溶解性鉄
mg/ℓ
10
8
0.1
日立電線 CSR 報告書 2010 | 56
環境への取組み
設備名
大気
設備名
項目
単位
規制値
自主管理値
金属加熱炉
金属溶解炉
NOx
ppm
180
144
28
ばいじん
g/m3N
0.2
0.16
0.103
排出先
水質
土浦工場
項目
単位
条例・協定値
自主管理値
実測値 ( 最大 )
ふっ素
mg/ℓ
0.5
0.4
0.1
アンモニア類
mg/ℓ
100
80
1.3
6.0 ∼ 8.6
6.0 ∼ 8.4
7.3 ∼ 8.1
PH
河川
実測値 ( 最大 )
BOD
mg/ℓ
10
8
5.7
SS
mg/ℓ
15
12
6.4
油
mg/ℓ
3
2.4
0.5
銅
mg/ℓ
1
0.8
0.15
大気
亜鉛
mg/ℓ
1
0.8
0.05
溶解性鉄
mg/ℓ
1
0.8
0.04
溶解性マンガン
mg/ℓ
1
0.8
0.01
窒素
mg/ℓ
8
6.4
1.3
リン
mg/ℓ
0.5
0.4
0.39
実測値 ( 最大 )
項目
単位
規制値
自主管理値
NOx
ppm
180
144
64
ばいじん
g/m3N
0.1 ∼ 0.25
0.08 ∼ 0.16
< 0.01
排出先
項目
単位
条例値
自主管理値
実測値 ( 最大 )
6.0 ∼ 8.4
7.4 ∼ 8.0
6.8
PH
水質
日立アロイ㈱騎西工場
設備名
金属溶解炉
金属加熱炉
河川
5.8 ∼ 8.6
※1
BOD
mg/ℓ
25
20
SS
mg/ℓ
60
48
13
油
mg/ℓ
5
※1
4
<1
亜鉛
mg/ℓ
2
※1
1.6
0.36
窒素
mg/ℓ
120
リン
mg/ℓ
16
※1
※1
96
2.3
12.8
0.49
実測値 ( 最大 )
※1 法規制値と同一
大気
ボイラ
排出先
水質
東日京三電線㈱石岡事業所
設備名
河川
単位
規制値
自主管理値
ppm
300
300
78
ばいじん
g/m3N
0.5
0.5
0.001
大気
単位
条例値
自主管理値
実測値 ( 最大 )
mg/ℓ
25
22
3.9
SS
mg/ℓ
40
36
6.0
窒素
mg/ℓ
60
54
4.4
リン
mg/ℓ
8
7
0.4
実測値 ( 最大 )
項目
単位
規制値
自主管理値
ボイラ
熱媒ボイラ
NOx
ppm
130 ∼ 150
130 ∼ 150
58
ばいじん
g/m3N
0.10 ∼ 0.15
0.10 ∼ 0.15
0.01
排出先
項目
単位
水質
東北ゴム㈱本社工場
項目
BOD
設備名
※ 2 協定制定はなく法規制値
57 | 日立電線 CSR 報告書 2010
項目
NOx
PH
海域
協定値
自主管理値
実測値 ( 最大 )
5.8 ∼ 8.6
6.0 ∼ 8.4
6.3 ∼ 7.4
9.9
COD
mg/ℓ
20
18
SS
mg/ℓ
20
18
14
油
mg/ℓ
3
2.8
1.3
亜鉛
mg/ℓ
-
0.2
2
※2
大気
設備名
ボイラ
単位
規制値
自主管理値
ppm
150
120
84
ばいじん
g/m3N
0.1
0.08
0.007
条例値
自主管理値
実測値 ( 最大 )
1
0.19
0.7
0.2
項目
単位
ほう素
mg/ℓ
10
ふっ素
mg/ℓ
1
アンモニア類
mg/ℓ
100
PH
水質
日立電線フィルムデバイス㈱
排出先
項目
NOx
河川
※3
30
12
5.8 ∼ 8.6
6.9 ∼ 7.9
8.3
※3
5.8 ∼ 8.6
※3
実測値 ( 最大 )
BOD
mg/ℓ
30
20
SS
mg/ℓ
50
30
20
油
mg/ℓ
5
3
2.0
フェノール類
mg/ℓ
1
0.7
0.02
銅
mg/ℓ
1
0.7
0.05
亜鉛
mg/ℓ
1
0.7
0.06
溶解性鉄
mg/ℓ
1
0.7
0.25
溶解性マンガン
mg/ℓ
1
0.7
0.09
クロム
mg/ℓ
0.5
0.3
0.02
※ 3 法規制値と同一
ISO14001 認証取得状況(2010 年3月現在)
日立電線(株)
事業所名
認証年月
電線工場
1997.3
日高工場
(高砂工場、豊浦工場、みなと工場、
(株)ジェイ・パワーシステムズ、
(株)アドバンスト・ケーブルシ
ステムズを含む)
1997.3
土浦工場
1999.3
国内子会社
海外子会社
会社名
認証年月
東日京三電線(株)
((株)東日京三テクノスを含む)
認証年月
上海日立電線有限公司
2000.1
日立アロイ(株)騎西工場
2002.11
日立製線(株)
1997.3
※1
2000.11
日立工場
1997.3
※2
日立電線ファインテック(株)
1997.3
※1
日立電線ロジテック(株)
1997.3
※1
日立電線ネットワークス(株)
1997.3
※1
日立電線メクテック(株)
1997.3
※1
日立マグネットワイヤ(株)
1997.3
※1
東北ゴム(株)
2003.3
日立電線ラバーテクノロジー(株)
2005.6
日立電線フィルムデバイス(株)
2009.3
日立電線商事(株)
2002.3
日立電線販売(株)
2005.1
日立電線(蘇州)有限公司
2005.5
電線工場
2007.9
加工工場
2005.3
Hitachi Cable (Johor) Sdn. Bhd.
2002.5
Giga Epitaxy Technology Corporation
2003.2
Hitachi Cable Indiana, Inc.
2002.2
Hitachi Cable (Singapore) Pte. Ltd.
1998.9
日立電線(蘇州)精工有限公司
2006.10
Thai Hitachi Enamel Wire Co., Ltd.
2005.12
Hitachi Cable Philippines, Inc.
2001.12
PHCP, Inc.
2004.11
深圳日立電線有限公司
2008.9
Hitachi Cable UK, Ltd.
2007.10
Hitachi Cable PS Techno (Malaysia)
Sdn. Bhd.
2005.6
※1 日立電線 ( 株 ) 日高工場と同一の認証です。
※2 日立電線 ( 株 ) 電線工場と同一の認証です。
日立電線 CSR 報告書 2010 | 58
環境への取組み
米沢工場
日立ケーブルプレシジョン
(株)
会社名
Corporate Social Responsibility Report
2010
CSR 報告書 2010
この報告書の制作に当たり、
環境負荷軽減のために下記の点に配慮しました。
この印刷物に使用している用紙は、
森を元気にする
ための間伐と間伐材の有効活用に役立ちます。
印刷用紙は、
適切に管理された森林で生産されたこ
とを示すFSC森林認証紙を使用しています。
大豆油や野菜油を主成分とした、
石油系溶剤を使用
印刷工程で有害廃液を出さない水なし印
しないVOC
(揮発性有機化合物)
ゼロのインキを使
刷方式で印刷しています。
用しています。
〒101- 8971 東京都千代田区外神田 4 -14 -1 秋葉原 UDX
TEL : 03-6381-1050 FAX : 03-5256-3240
http : // www.hitachi-cable.co.jp/
©Hitachi Cable, Ltd. 2010 All Rights Reserved.
CAT.NO.A500C Printed in Japan '10-8(IRC)