データシート

PHOTODIODE
プリアンプ付Si フォトダイオード
S9295シリーズ
大面積フォトダイオードとオペアンプ、電子冷却素子を1パッケージに内蔵
S9295シリーズは、微弱光検出用として開発された電子冷却型プリアンプ内蔵Siフォトダイオードです。大面積Siフォトダイ
オードとオペアンプ、電子冷却素子、フィードバック抵抗 (10 GΩ)を1パッケージに内蔵し、サーミスタによる温度コントロ
ールによってフォトダイオード、I-V変換回路を冷却し、安定化できます。低雑音、低NEPを特長としており、特にNOx検出
用に適しています。また、フォトダイオード受光面をGND端子に接続することで、EMCノイズに強い構造となっています。
特長
用途
l 大受光面サイズ: 10 × 10 mm
l 紫外∼近赤外精密測光用Siフォトダイオードを使用
l 小型ハーメチックシールパッケージ、サファイア窓
l 高性能FET入力オペアンプを使用
l 高ゲイン:Rf=10 GΩ
l 低雑音、低NEP
l 高い冷却効率
l NOx検出センサ
l 微弱光測光など
S9295
: ∆T=50 ˚C
S9295-01 : ∆T=30 ˚C
l サーミスタ内蔵のため高安定
l EMCノイズ対策
S9295 シリーズは、静電気によって破壊または劣化する危険性があります。使用上の注意をご覧ください。
■ 絶対最大定格
項 目
電源電圧 (プリアンプ部)
動作温度
保存温度
電子冷却素子許容電圧 *1
電子冷却素子許容電流
サーミスタ許容損失
*1: 最大リップル: 10 %
*2: S9295-01: 3.7 V
■ 推奨動作条件
記号
Vcc
Topr
Tstg
Vte
Ite
Pth
定格値
±20 V
-30∼+60 °C
-40∼+80 °C
5 V *2
1A
0.2 mW
項 目
電源電圧 (プリアンプ部)
電子冷却素子電流
サーミスタ許容損失
負荷抵抗
記号
Vcc
Ite
Pth
RL
定格値
±5 ∼ ±15 V
0.8 A Max.
0.03 mW Max.
100 kΩ Min.
■ 電気的および光学的特性(Typ. Vcc=±15 V, RL=1 MΩ)
項 目
記号
感度波長範囲
最大感度波長
フィードバック抵抗 (内蔵) *3
λ
λp
Rf
受光感度
S
条件
S9295
T= -25 °C
S9295-01
T= -5 °C
190 ∼ 1100
960
10
λ=200 nm
λ=λp
暗状態, f=10 Hz
λ=λp, f=10 Hz
暗状態
-3 dB
出力雑音電圧
Vn
雑音等価電力
NEP
出力オフセット電圧
Vos
遮断周波数
fc
出力電圧振幅
Vo
電源電流
Icc
暗状態
サーミスタ抵抗
Rth
*3: Rf の変更および Cf の内蔵などのカスタム対応も可能です。
0.9
5.1
20
4
±2
190
nm
nm
GΩ
0.9
5.1
25
5
±2
180
13
0.3
86
単位
30
V/nW
µVrms/Hz1/2
fW/Hz1/2
mV
Hz
V
mA
kΩ
1
S9295シリーズ
プリアンプ付Siフォトダイオード
プリアンプ付
フォトダイオード
■ 分光感度特性
■ 周波数特性
(Typ. Vcc=±15 V)
6
(Typ. Vcc=±15 V)
10
S9295
(T= -25 ˚C)
5
受光感度 (V/nW)
0
相対出力 (dB)
4
3
S9295 (T= -25 ˚C)
S9295-01 (T= -5 ˚C)
2
-10
-20
S9295-01
(T= -5 ˚C)
-30
10
100
1
0
200
400
600
800
1000
波 長 (nm)
1000
10000
周波数 (Hz)
KSPDB0228JA
KSPDB0229JA
■ 雑音等価電力−周波数
10
■ 出力雑音電圧−周波数
(Typ. Vcc=±15 V)
3
出力雑音電圧 (Vrms/Hz1/2)
雑音等価電力 (fW/Hz1/2)
S9295-01
(T= -5 ˚C)
102
S9295
(T= -25 ˚C)
101
10
(Typ. Vcc=±15 V)
-3
10
0
S9295-01
(T= -5 ˚C)
10-4
S9295
(T= -25 ˚C)
10
-5
10-6
-7
1
10
100
1000
10
10000
1
10
周波数 (Hz)
100
1000
10000
周波数 (Hz)
KSPDB0230JB
KSPDB0231JA
■ 素子温度−電子冷却素子電流
S9295
S9295-01
5
20
素子温度 T (˚C)
Vte vs. Ite
4
10
T vs. Ite
0
3
-10
2
-20
-30
0
0.2
0.4
0.6
0.8
6
5
T vs. Ite
10
4
Vte vs. Ite
0
3
-10
2
1
-20
1
0
1.0
-30
電子冷却素子電流 Ite (A)
0
0.2
0.4
0.6
0.8
0
1.0
電子冷却素子電流 Ite (A)
KSPDB0151JB
2
(Typ. Ta=25 ˚C)
電子冷却素子電圧 Vte (V)
30
素子温度 T (˚C)
20
6
電子冷却素子電圧 Vte (V)
(Typ. Ta=25 ˚C)
30
KSPDB0172JB
プリアンプ付Siフォトダイオード
プリアンプ付
フォトダイオード
■ 回路図
S9295シリーズ
■ サーミスタ抵抗の温度特性
電子冷却素子
+
(Typ.)
120
Vcc +
パッケージ
Rf=10 GΩ
サーミスタ
-
電子冷却素子
S9295: 2段
S9295-01: 1段
フォト
ダイオード
OUT
+
GND
ケース
サーミスタ抵抗 (kΩ)
100
80
60
40
20
Vcc-
0
-30
NC
-20
-10
0
10
20
30
KSPDC0047JA
温 度 (˚C)
KSPDB0152JA
■ 外形寸法図 (単位: mm)
S9295
S9295-01
42.0 ± 0.4
42.0 ± 0.4
34.0 ± 0.2
34.0 ± 0.2
24.3 ± 0.2
4
(2 ×)
(4.7)
19 ± 1
0.9 ± 0.2
7.6 ± 0.3
17.8 ± 0.3
KSPDA0071JC
7.6 ± 0.3
19 ± 1
1.0
リード線
インデックスマーク
インデックスマーク
7.0 ± 0.3
27.4 ± 0.3
13.5 ± 0.3
サファイア窓 (t=0.5)
受光面
6.0
0.9 ± 0.2
サファイア窓 (t=0.5)
受光面
1.0
リード線
入射窓
16.0 ± 0.2
4
27.4 ± 0.3
(2 ×)
受光部
17.8 ± 0.3
受光部
24.3 ± 0.2
入射窓
16.0 ± 0.2
KSPDA0079JB
電源電圧端子 (④⑩)にはバイパスコンデンサとして 0.1 ∼ 10 µF のタンタルあるいはセラミックコンデンサを必ず接続してくだ
さい。
3
プリアンプ付Siフォトダイオード
フォトダイオード
S9295シリーズ
■ 使用上の注意
● 静電破壊
S9295 シリーズは人体に帯電する静電気、測定装置からのサージ電圧、はんだごての漏洩電圧、梱包材などにより破壊または
劣化を起こす可能性があります。
静電気対策には、素子、作業者、作業場所、治具など全て同電位とすることが必要です。使用に際して以下の事項にご注意く
ださい。
・作業者および衣服に帯電した静電気による破壊を防止するため、リストストラップなどで人体を高抵抗 (1 MΩ)を介してアース
してください。
・作業場所は作業台と床に半導電シート (1 MΩ ∼ 10 MΩ)を敷いてアースしてください。
・はんだごては絶縁抵抗が 10 MΩ 以上のものを使用し、アースしてください。
・運搬、梱包の容器は、導電性材料やアルミ箔などを使用するのが有効です。帯電防止材料では、0.1 MΩ/cm2 ∼ 1 GΩ/cm2 のも
のをご使用ください。
● 強度
電子冷却素子は落下などによる衝撃により破損する恐れがありますので、取り扱いは十分注意してください。
● リード曲げ
リードを加工する際、リード固定ガラスに過度の力をかけないよう注意してください。ハーメチック・シールが破壊され、冷
却能力が低下する場合があります。
必要ならばリード根元をペンチなどで押さえて加工するようにしてください。
● 放熱器
放熱器は熱抵抗1.3 °C/W以下のものを使用してください。素子はサーマルグリスを使ってネジで固定してください。放熱器へ
の固定時は、素子に歪みや必要以上の力がかからないように十分注意してください。
● 配線
・電子冷却素子、プリアンプなどの極性を間違えて電圧・電流を印加すると素子が破損しますので注意してください。
・S9295 シリーズは高いフィードバック抵抗を内蔵しているため、非常に外来ノイズの影響を受けやすい構造となっています。
ご使用の際は、ケース端子は必ず GND に終端してご使用ください。
本資料の記載内容は、平成22年10月現在のものです。製品の仕様は、改良等のため予告なく変更することがあります。製品を使用する際には、仕様書をご用命の上、
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4
Cat. No. KSPD1064J03
jp.hamamatsu.com
Oct. 2010 DN