デジタル制御の10kHz~150kHzアンチエリアシング

LTC1564
デジタル制御の10kHz∼150kHz
アンチエリアシング・フィルタ、及び
4ビットPGA
特長
概要
■
LTC®1564は、アンチエリアシング、補間、及び他の帯
域制限アプリケーションに向けた新しいタイプの連続時
間型フィルタです。このデバイスを使用するにあたり、
他のアナログ部品は不要で、フィルタに関する専門知識
も必要ありません。1本のアナログ入力ピンと1本のアナ
ログ出力ピンがあるだけです。ローパス・フィルタの応
答は固定ですが、カットオフ周波数(fC)とゲインは設定
可能です。ラッチ付きのデジタル・インターフェイスで
fCとゲインの設定を保持するか、もしくはピンから直接
制御するためにバイパスすることも可能です。LTC1564
は、2.7V∼10V(単一、あるいは両電源)で動作し、16ピ
ンの表面実装SSOPで供給されます。
4ビット・デジタル制御の8次ローパス・フィルタ
- 10kHz∼150kHzのfCUTOFFを10kHzステップで設定可
能
- 2.5×fCUTOFFで100dBの減衰
■ 4ビット・デジタル制御のPGA
- G=1∼16を1V/Vステップで設定可能
■ 小型の16ピンSSOPパッケージ
■ 外付け部品不要
■ システム全体で122dBのダイナミック・レンジ
■ レール・トゥ・レールの入出力範囲
■ 2.7V∼10V動作
■ 低ノイズのミュート・モード
■ 低消費電力のシャットダウン・モード
アプリケーション
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
アンチエリアシング、あるいは補間フィルタ
DSPシステム
通信システム
科学機器
高分解能用途(16ビット∼20ビット)
ノイズに埋まった信号の処理
オーディオ信号処理
プログラム可能なデータ・レート用途
自動利得制御(AGC)
複数のフィルタからの置き換え
LTC1564は 、 2つ の 阻 止 帯 域 ノ ッ チ を も つ レ ー ル ・
トゥ・レールの高分解能8次ローパス・フィルタで、通
過帯域カットオフ周波数fCの2.5倍の周波数(DSP前段の
事実上の標準)で約100dBの減衰が得られます。低レベ
ル信号やレベルが変動する信号を内蔵の可変利得アンプ
で標準化できるので入力換算ノイズが低減され、このた
めにゲインが向上されて±5V電源での標準ダイナミッ
ク・レンジ(最大信号レベルから最小ノイズまで)は、fC
が20kHzの場合に122dB(20ビットに相当)、fCが100kHz
の場合に118dBになります。
ご要望に応じて、他の周波数応答特性の製品も供給でき
ます。リニアテクノロジー社にお問い合わせください。
、LTC、及びLTはリニアテクノロジー社の登録商標です。
標準応用例
LTC1564の可変範囲
可変ゲインの低ノイズ可変フィルタ
V+
0.1µF
ANALOG
IN
16
15
14
13
12
IN AGND V + RST G3
11
10
9
G2
G1
G0
F2
F1
F0
LTC1564
OUT V –
1
2
CS/
EN HOLD F3
3
0.1µF
4
5
V
7
8
FREQUENCY CODE
ANALOG
OUT
–
6
1564 TA01
V+ AND V – SUPPLIES CAN BE FROM
1.35V TO 5.25V EACH
TIE F AND G PINS TO V+ OR V – TO
SET FREQUENCY AND GAIN
DYNAMIC RANGE 118dB TO 122dB
AT ± 5V DEPENDING ON FREQUENCY CODE
GAIN (dB)
GAIN CODE
30
20
10
0
–10
–20
–30
–40
–50
–60
fC = 10kHz
–70
–80 GAIN = 1V/V
–90
–100
–110
–120
10
5
fC = 150kHz
GAIN = 16V/V
100
FREQUENCY (kHz)
500
1564 TA02
1
LTC1564
絶対最大定格
パッケージ/発注情報
(Note 1)
全電源電圧(V+∼V−) ................................................ 11V
入力電圧 ...................................... V+ +0.3V∼V−−0.3V
出力短絡時間 ........................................................ 無制限
動作温度範囲
LTC1564C ................................................... 0℃∼70℃
LTC1564I ............................................... −40℃∼85℃
保存温度範囲 .......................................... −65℃∼150℃
リード温度(半田付け、10秒)................................ 300℃
ORDER PART
NUMBER
TOP VIEW
OUT
1
16 IN
V–
2
15 AGND
EN
3
14 V +
CS/HOLD
4
13 RST
F3
5
12 G3
F2
6
11 G2
F1
7
10 G1
F0
8
9
LTC1564CG
LTC1564IG
G0
G PACKAGE
16-LEAD PLASTIC SSOP
TJMAX = 125°C, θJA = 130°C/ W
広い動作温度範囲の製品に関してはお問い合わせください。
電気的特性
●は全動作温度範囲の規格値を意味する。それ以外はTA=25℃での値。注記がない限り、VS=±2.375V、fC=10kHz、ゲイン=1、
RL=10k。
PARAMETER
CONDITIONS
MIN
Total Supply Voltage
TYP
2.7
UNITS
10.5
V
17
18.5
25
mA
mA
mA
Supply Current
VS = ±1.35V, VIN = 0V
VS = ±2.375V, VIN = 0V
VS = ±5V, VIN = 0V
●
●
●
Output Voltage Swing
RL = 10k to 0V
●
Output Short-Circuit Current
VS = ±5V
●
±10
DC Offset Voltage Magnitude (Referred to Input)
Gain = 1, 0°C to 70°C
Gain = 1, – 40°C to 85°C
Gain = 10, 0°C to 70°C
Gain = 10, – 40°C to 85°C
●
●
●
●
3
3
1
1
DC AGND Reference Voltage
VS = Single 5V Supply
Passband Gain
fC = 50kHz, fIN = 10kHz, Gain = 1
fC = 50kHz, fIN = 10KHz, Gain = 16
●
●
– 0.1
23.5
Passband Ripple
fC = 10kHz, 0 ≤ fIN ≤ 9kHz (Notes 2, 3)
fC = 150kHz, 0 ≤ fIN ≤ 135kHz (Notes 2, 3)
●
●
–0.5
– 0.6
Roll Off at Cutoff Frequency (fC) (Note 3)
fC = 10kHz (F = 0001)
fC = 150kHz (F = 1111)
●
●
–1.2
–1.5
Roll Off at 2fC (Note 3)
fC = 10kHz
●
–65
Roll Off at 2.5fC (Note 3)
fC = 10kHz
–99
dB
Wideband Noise (Referred to Input)
BW = 20kHz, fC = 10kHz, Gain = 1
BW = 20kHz, fC = 10kHz, Gain = 16
BW = 200kHz, fC = 100kHz, Gain = 1
33
2.5
50
µVRMS
µVRMS
µVRMS
Total Harmonic Distortion
fC = 100kHz, fIN = 10kHz, VIN = 1VRMS
– 86
dB
Input Impedance
Gain = 1, DC VIN = 0V
Gain = 16, DC VIN = 0V
10
625
kΩ
Ω
Output Impedance
fC = 10kHz, f = 10kHz
Mute State (F = 0000) Gain
F = 0000, fIN = 20kHz, VIN = 1VRMS
2
15
16
22
MAX
4.5
4.65
VP-P
mA
13
16
5
6
2.5
0.3
24.2
mV
mV
mV
mV
V
0.8
25.3
dB
dB
0.5
1.6
dB
dB
–0.7
–0.5
–0.3
0.6
dB
dB
–62
–59
dB
30
Ω
–103
dB
LTC1564
電気的特性
●は全動作温度範囲の規格値を意味する。それ以外はTA=25℃での値。注記がない限り、VS=±2.375V、fC=10kHz、ゲイン=1、
RL=10k。
PARAMETER
CONDITIONS
MIN
Mute State Output Noise
F = 0000, BW = 200kHz
5.4
Shutdown Supply Current
VS = ±1.35V, EN to V +
VS = ±1.35V, EN to V +
45
●
75
150
µA
µA
VS = ±2.375V, EN to V+
VS = ±2.375V, EN to V+
100
●
150
180
µA
µA
VS = ±5V, EN to V + (Note 4)
TYP
MAX
UNITS
µVRMS
175
Digital Input “High” Voltage
VS = ±1.35V
VS = ±2.375V
VS = ±5V
Digital Input “Low” Voltage
VS = ±1.35V
VS = ±2.375V
VS = ±5V
Digital Input Pull-Up or Pull-Down Current (Note 5)
(Digital Inputs Other than EN)
VS = ±1.35V
VS = ±5V
●
●
Digital Input Pull-Up Current (EN Input)
VS = ±1.35V
VS = ±5V
●
●
µA
1.08
1.90
4.50
Note 1:絶対最大定格はそれを超えるとデバイスの寿命を損なう可能性がある
値。
Note 2:応答は、fIN=0.1fC、0.5fC、0.8fC、及び0.9fCの周波数で出荷検査してい
る。
Note 3:0.1fC時のゲインを基準。
Note 4:全てのデジタル入力はレール・トゥ・レールで駆動。デジタル入力を
0V/5Vレベルで駆動する場合、シャットダウン時の電流は3.5mA(標準)に増加
する。
V
V
V
–1.08
–1.90
0.50
V
V
V
3.5
13
6
20
µA
µA
1
10
2
20
µA
µA
Note 5:各々のデジタル入力ピンは、接続されていない場合、CMOS入力をV+
あるいはV−のレベルに浮かせるために、正あるいは負の電流源を持っている。
表は入力がフロート電位と反対の電源でドライブされたときこのソースによる
電流を示す。CS/HOLD、F3、F2、F0、G3∼G0ピンはV−電圧に、RST、EN、
F1はV+電圧にフロート。アプリケーション情報の「フロートできるデジタル入
力」項を参照。
標準的性能特性
ロール・オフと温度
(fC=10kHz)
全体の周波数応答
(周波数軸はfCに標準化)
5
5
fC = 10kHz
SINGLE 5V SUPPLY
VS = SINGLE 5V
UNITY GAIN
(G CODE 0000)
fC = 100kHz
SINGLE 5V SUPPLY
–40°C, 25°C, 85°C
0
0
fC = 150kHz
–40°C
25°C
GAIN (dB)
GAIN (dB)
GAIN (dB)
10
0
–10
–20
–30
–40
–50
–60
–70
–80
–90
–100
–110
–120
–130
0.1
ロール・オフと温度
(fC=100kHz)
–5
85°C
–5
fC = 50kHz
fC = 10kHz
1
fIN/fC
–10
10
1564 G01
5
6.25
7.5
8.75
10
FREQUENCY (kHz)
11.25
–10
12.5
1564 G02
50
62.5
75
87.5 100
FREQUENCY (kHz)
112.5
125
1564 G03
3
LTC1564
標準的性能特性
通過帯域ゲイン、位相、及び群
遅延
fIN=fCでの通過帯域ロール・オフ
とfC
0
GAIN (dB)
GAIN (dB)
–5
–90
400
–10
–180
350
–1.00
–1.25
–1.50
90
70
fC (kHz)
110
130
150
PHASE
–15
–20
–360
–25
–450
–30
–540
GROUP DELAY
–40
–60
200
150
–630
100
–40
–720
50
–45
–810
0
4
2
8
6
FREQUENCY (kHz)
矩形パルス応答
10
12
短パルス応答
fC = 10kHz
UNITY GAIN
VS = ±5V
–70
fC = 10kHz
UNITY GAIN
VS = ± 5V
INPUT
–80
INPUT, 1V/DIV (PULSE WIDTH 10µs)
2V/DIV
GAIN (dB)
250
1546 G06
fC = 10kHz
VS = ±5V
TA = 25°C
–50
300
–35
1564 G04
阻止帯域応答の詳細
–270
DELAY (µs)
–0.75
50
450
GAIN
PHASE (DEGREES)
–0.50
30
500
0
fC = 10kHz
0
–0.25
10
90
5
VS = SINGLE 5V
TA = 25°C
–90
OUTPUT, 100mV/DIV
–100
–110
–120
OUTPUT
–130
–140
15
25
45
35
FREQUENCY (kHz)
55
200µs/DIV
65
100µs/DIV
1564 G07
1564 G08
1564 G05
THD+ノイズと入力電圧
(fC=10kHz)
SNRと入力電圧
SIGNAL/NOISE (dB)
fC = 10kHz
fIN = 1kHz
UNITY GAIN
VS = ± 5V
5V/DIV
INPUT
OUTPUT
200µs/DIV
1564 G09
140
130
120
110
100
90
80
70
60
50
40
30
20
10
0
0.001
–20
LIMIT FOR 10V TOTAL SUPPLY
LIMIT FOR 5V TOTAL SUPPLY
–30
(THD + NOISE)/SIGNAL (dB)
三角波時間応答
GAIN = 16
fC = 100kHz
GAIN = 16
fC = 20kHz
GAIN = 1
fC = 100kHz
GAIN = 1
fC = 20kHz
PASSBAND INPUT
(fIN < fC)
0.1
1
0.01
INPUT VOLTAGE (VP-P)
10
1564 G10
4
3V SUPPLY
–40
–50
5V SUPPLY
±5V SUPPLY
–60
–70
–80
–90 f = 10kHz
C
fIN = 1kHz
–100
0.001
0.1
1
0.01
INPUT VOLTAGE (VP-P)
10
1564 G11
LTC1564
標準的性能特性
THD+ノイズと入力電圧
(fC=100kHz)
ノイズと周波数、ゲイン設定
–20
0
3V SUPPLY
–50
5V SUPPLY
±5V SUPPLY
–60
–70
–80
–90 f = 100kHz
C
fIN = 10kHz
–100
0.001
0.1
1
0.01
INPUT VOLTAGE (VP-P)
NEGATIVE SUPPLY
V + SUPPLY BYPASS = 0.1µF
V – SUPPLY BYPASS = NONE
–20
fC = 100kHz
10
fC = 10kHz
–30
–40
–50
–60
POSITIVE SUPPLY
V + SUPPLY BYPASS = NONE
V – SUPPLY BYPASS = 0.1µF
–70
1
10
fC = 10kHz
VS = ±2.5V
–10
GAIN (dB)
INPUT-REFERRED NOISE (µVRMS)
(THD + NOISE)/SIGNAL (dB)
–30
–40
電源除去と周波数
10
100
1
2
4
8
BASEBAND GAIN SETTING
1564 G12
16
1564 G13
–80
0.1k
1k
10k
100k
FREQUENCY (Hz)
1M
1564 G14
ピン機能
OUT(ピン1):アナログ出力。通常のフィルタでは、内
部オペアンプの出力で、電源電圧の範囲(V+とV−の間)
でスイング可能です。この出力は公称5kと50pFの負荷
をドライブする様に設計されています。信号の歪みを最
小にする為に、負荷をできるだけ軽くする必要がありま
す。出力は5k以下の抵抗をドライブできますが、歪みが
大きくなることがあり、出力電流が±10mAに制限され
ます。50pF以上の負荷容量は、AC安定性を保つため
に 、 500Ω の 直 列 抵 抗 で 絶 縁 す る 必 要 が あ り ま す 。
ミュート状態(Fコード 0000、あるいはRST=0)では、出
力は通常のフィルタとして動作しますが、INピンから
のゲインはゼロになり、出力ノイズは減少します。
シャットダウン状態(EN=1、あるいはオープン)では、
LTC1564のほとんどの回路はシャットダウンし、OUTピ
ンはハイ・インピーダンス状態になります。
V−、V+(ピン2、14):電源ピン。V+とV− ピンは、可
能な限り最短の配線で、最適なアナログ・グランド・プ
レーンに0.1µFのコンデンサでバイパスする必要があり
ます。LTC1564の高いダイナミック・レンジ、及び高い
ストップバンド抑制を得るためには、電気的にきれいな
電源と、低インピーダンスのグランドが重要です(詳細
は、AGNDの項を参照)。低ノイズのリニア電源を推奨
します。スイッチング電源は、スイッチング・ノイズが
信号パスにのり、ダイナミック・レンジを低くするリス
クが避けられないので、推奨しません。
EN(ピン3):CMOSレベルのデジタル・チップ・イネー
ブル入力。このピンをロジック1、あるいはオープンに
すると、シャットダウン・モードになり、電源電流は減
少します。LTC1564のアクティブな回路は、シャットダ
ウンし、出力はハイ・インピーダンスになります。
シャットダウン状態の間にFとGビットがラッチされる
と(CS/HOLD=1)、ラッチはその状態を保持します。
ENピンをオープンにすると、ENピンの小さなプルアッ
プ電流源によって、LTC1564はシャットダウン状態にな
ります。したがって、通常のフィルタ動作には、ENピ
ンをロジック0( ±5V電源の時、V−、あるいは0V)に接
続する必要があります。
CS/HOLD(ピン4):CMOSレベルのFとGビットのラッ
チ保持用デジタル・イネーブル入力。ロジック0で、
ラッチがクリアされ、FとG入力でフィルタのカットオ
フ周波数とゲインを直接制御します。ロジック1で、遷
移の前のこれらの入力の最後の値を保持します。オープ
ンの時には、小さな電流源によって、このピンはロジッ
ク0(V−)になります(電気的特性のNote 5参照)。
F3、F2、F1、F0(ピン5、6、7、8):CMOSレベルのデ
ジタル周波数制御(“Fコード”)入力。F3がMSBです。こ
れらのピンは内部ラッチを介して、LTC1564のカットオ
フ 周 波 数 fCを プ ロ グ ラ ム し ま す 。 CS/HOLD入 力 が ロ
ジック0の時、ラッチを介さず、直接入力されます。CS/
HOLDピンがロジック1に変わると、Fピンの値は影響を
及ぼさず、ラッチが直前の値を保持します。Fコード
は、表1の様に、フィルタのカットオフ周波数fCを10kHz
ステップで、150kHzまで制御します。
5
LTC1564
ピン機能
表1
F3
F2
F1
F0
(AT OUTPUT OF INTERNAL LATCH)
0
0
0
0
0
0
0
0
1
1
1
1
1
1
1
1
0
0
0
0
1
1
1
1
0
0
0
0
1
1
1
1
0
0
1
1
0
0
1
1
0
0
1
1
0
0
1
1
0
1
0
1
0
1
0
1
0
1
0
1
0
1
0
1
過帯域ゲインをプログラムします。CS/HOLD入力がロ
ジック0の時、ラッチを介さず、直接入力されます。CS/
HOLDピンがロジック1に変わると、Gピンの値は影響を
及ぼさず、ラッチが直前の値を保持します。このゲイン
制御は振幅がリニアに変わります。表2の様に、LTC1564
の公称通過帯域ゲインは、Gコードの2進数値に1を加え
たものになります。
NOMINAL FC
(CUTOFF FREQUENCY)
0 (Mute State: Filter Gain is Zero)
10kHz
20kHz
30kHz
40kHz
50kHz
60kHz
70kHz
80kHz
90kHz
100kHz
110kHz
120kHz
130kHz
140kHz
150kHz
これらのピンがオープンの時、小さな電流源によって、
GピンはV− に接続されます(電気的特性のNote 5を参
照)。これによって、Gコードはデフォルトで0000に設
定され、CS/HOLDがロジック0、あるいはオープンの
時、通常のフィルタ動作で通過帯域ゲインは1になり
ます。
この様にfCは、Fコードの2進数値に比例します。これら
のピンがオープンの時、小さな電流源によって、F1はV+
に、F3、F2、及びF0はV− に接続されます(電気的特性
のNote 5を参照)。これによって、Fコードはデフォルト
で0010( 10進数の2)に設定され、CS/HOLDがロジック
0、あるいはオープンの時、通常のフィルタ動作でのfC
は20kHzになります。
G0、G1、G2、G3(ピン9、10、11、12):CMOSレベル
のデジタル・ゲイン制御(“Gコード”)入力。G3がMSBで
す。これらのピンは内部ラッチを介して、LTC1564の通
RST(ピン13):CMOSレベルの非同期リセット入力。こ
のピンをロジック0にすると、CS/HOLDピン、あるいは
F、Gピンの状態にかかわらず、即座にFとGのラッチを
すべてゼロにリセットします。これによって、F=0000
になるので、LTC1564はミュート状態(電源は入ってい
るが、信号ゲインがゼロ)になります。ロジック1にする
と、他のピンでFとGを制御できます。このピンはオー
プンの時、小さな電流源によって、ロジック1(V+)に接
続されます(電気的特性のNote 5を参照)。最初に電源を
投入した時に、(フィルタのアナログ・セトリング時
間より短い)短時間の内部リセットがかかります。
表2
G3
G2
G1
G0
(AT OUTPUT OF INTERNAL LATCH)
6
NOMINAL
PASSBAND GAIN
(VOLT/VOLT) (dB)
MAXIMUM INPUT SIGNAL LEVEL
(VOLTS PEAK-TO-PEAK)
DUAL 5V SINGLE 5V SINGLE 3V
NOMINAL
INPUT IMPEDANCE
(kΩ)
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1
1
0
1
0
1
1
2
3
4
0
6.0
9.5
12
10
5
3.33
2.5
5.0
2.5
1.67
1.25
3.0
1.5
1.0
0.75
10
5
3.33
2.5
0
0
0
0
1
1
1
1
0
0
1
1
0
1
0
1
5
6
7
8
14.0
15.6
16.9
18.1
2
1.67
1.43
1.25
1
0.83
0.71
0.63
0.6
0.5
0.43
0.38
2
1.67
1.43
1.25
1
1
1
1
0
0
0
0
0
0
1
1
0
1
0
1
9
10
11
12
19.1
20.0
20.8
21.6
1.1
1.0
0.91
0.83
0.56
0.50
0.45
0.42
0.33
0.30
0.27
0.25
1.11
1
0.91
0.83
1
1
1
1
1
1
1
1
0
0
1
1
0
1
0
1
13
14
15
16
22.3
22.9
23.5
24.1
0.77
0.71
0.67
0.63
0.38
0.36
0.33
0.31
0.23
0.21
0.20
0.19
0.77
0.71
0.66
0.63
LTC1564
ピン機能
表3 LTC1564のデジタル制御とモード
EN
RST
CS/HOLD
F3
F2
F1
F0
G3 G2 G1
G0
FUNCTION
1
1
1
X
X
X
X
X
X
X
X
Shutdown Mode. Filter Disabled. Latch Holds F and G Inputs Present
when Last CS/HOLD = 0
1
1
0
X
X
X
X
X
X
X
X
Shutdown Mode. Filter Disabled. Latch Accepts F and G Inputs
1
0
X
X
X
X
X
X
X
X
X
Shutdown Mode. Filter Disabled. Latch Contents (F and G) Reset to All Zeros
0
1
0
0
0
0
0
X
X
X
X
Mute Mode. Filter Active, Zero Gain, Reduced Noise
0
0
X
X
X
X
X
X
X
X
X
Mute Mode. Filter Active, Zero Gain, Reduced Noise. Latch Contents
(F and G) Reset to All Zeros
0
1
1
Other Than 0000
X
X
X
X
Normal Filtering Operation. Latch Holds F and G Inputs Present
when Last CS/HOLD = 0
0
1
0
Other Than 0000
X
X
X
X
Normal Filtering Operation. Filter Responds Directly to F and G Input
Pins (See Separate Pin Descriptions)
X = Doesn’t Matter
ANALOG
GROUND PLANE
V+
ANALOG
GROUND PLANE
0.1µF
V+
0.1µF
16
15
14
13
12
11
10
V +/2
REFERENCE
9
1µF
16
15
14
13
12
11
10
9
6
7
8
LTC1564
LTC1564
1
2
3
4
5
6
7
8
0.1µF
1
2
3
4
5
V–
SINGLE-POINT
SYSTEM GROUND
DIGITAL GROUND PLANE
(IF ANY)
SINGLE-POINT
SYSTEM GROUND
DIGITAL GROUND PLANE
(IF ANY)
1564 F01
1564 F01
図1 両電源のグランド・プレーンの接続
AGND(ピン15):アナログ・グランド。AGNDピンは、
内部の抵抗分圧回路の中点で、7kの等価直列抵抗によっ
て、V+とV−ピン間の中間電圧を生成します。(シャッ
トダウン状態では、アナログ・スイッチFETが抵抗電圧
回路を切断し、AGNDピンはハイ・インピーダンスにな
ります。)AGNDはまた、LTC1564の中点の内部電源リ
ファレンスでもあり、全ての内部オペアンプの非反転入
力に接続され、INとOUTピンにグランド基準の電圧を
可能にします。このために、パッケージ周辺のアナロ
グ・グランド・プレーンも含んで、非常に“きれいな”グ
図2 単電源のグランド・プレーンの接続
ランドを推奨します。両電源動作では、このグランド・
プレーンは0V点に接続し、AGNDピンはグランド・プ
レーンに直接接続する必要があります(図1)。単電源動
作では、反対に、システムの信号グランドがV−であれ
ば、グランド・プレーンはV−に接続する必要があり、
AGNDピンは最低0.1µFの高性能のコンデンサ(最高の
AC特性を得るためには最低1µF)でグランド・プレーン
にACバイパスする必要があります(図2)。全ての高ダイ
ナミック・レンジのアナログ回路と同様に、アプリケー
ションでの性能は、グランドの品質を反映します。
7
LTC1564
ピン機能
IN(ピン16):アナログ入力。LTC1564のフィルタは、
INとAGNDピン間の電位を検知します。通常のフィルタ
動作(EN=0、RST=1、Fコードが0000以外)では、INピン
はLTC1564の内部で、その他端がAGND電位での電流積
算点であるデジタル制御抵抗に接続されています。ゲイ
ン1( Gコード=0000)で、この入力抵抗値は公称10kでIN
電圧範囲はレール・トゥ・レール(V+∼V−)です。ゲイ
ンが1を超える(Gコード≠0000)設定でのフィルタで
は、入力抵抗値は(1/ゲイン)に減少し、ゲインが16(G
コード=1111)では公称625Ωとなり、リニア入力範囲も
ゲインに反比例して減少します。(可変ゲイン機能は、
低いレベルの入力信号を良好なノイズ特性で増幅するた
めに設計されています。)入力抵抗値は、ミュート状態
(Fコード=0000)以外では、周波数設定のFコードによっ
て 大 幅 に は 変 化 し ま せ ん 。 ミ ュ ー ト 状 態( Fコ ー ド
=0000、あるいはRST=0)、あるいはシャットダウン状態
(EN=1、あるいはオープン)では、アナログ・スイッチ
が内部でINピンを非接続にし、このピンは非常に高入
力インピーダンスになります。
INピンを駆動する回路は、LTC1564の入力抵抗にコンパ
チブルで、LTC1564がマルチ・モードで使用される場合
にはこの抵抗のばらつきにもコンパチである必要があり
ます。出力抵抗が大きい信号源では、その出力抵抗と
LTC1564の入力抵抗が分圧回路を形成するので、ゲイ
ン・エラーが起こることがあります。これは特に、
LTC1564の入力抵抗が最小で、ゲインが高い時、あるい
はGコードの設定が高い時に起こります。
ゲインの設定を高くした(Gコード≠0000)単電源電圧の
アプリケーションでは、LTC1564のグランド・レファレ
ンスは、V−ではなく、AGNDであることに注意する必
要があります。ゲインが増加すると、LTC1564のリニア
入力電圧範囲はレール・トゥ・レールではなくなり、
AGNDに か た よ っ て き ま す 。 同 様 に 、 OUTピ ン は 、
AGNDに対して正、あるいは負に振れます。ゲインが1
(Gコード=0000)の時、IN、及びOUTピンの電圧はレー
ル・トゥ・レールに振れます。
ブロック図
IN
VARIABLE
GAIN
AMPLIFIER
OUT
PROGRAMMABLE FILTER
V+
V+
SHUTDOWN
SWITCH
CS/HOLD
CMOS LATCH
R
RST
V–
R
EN
SHUTDOWN
SWITCH
1564 F03
AGND
G3
G2
G1
G0
V–
図3 ブロック図
8
F3
F2
F1
F0
LTC1564
アプリケーション情報
GAIN (dB)
機能説明
LTC1564は、全ての回路を内蔵した、連続時間型、可変
ゲイン、高次のアナログ・ローパス・フィルタです。
INとOUTピン間のゲインの大きさは、カットオフ周波
数fCまでの信号周波数成分に対してはほぼ一定で、fCを
超 え る 周 波 数 で 急 激 に 降 下 し ま す 。 IN、 OUT、 及 び
AGND(アナログ・グランド)ピンは、LTC1564に接続さ
れる全てのアナログ信号です。他のピンは、電源とfC
(もし必要ならゲインも)を設定するデジタル入力です。
fCの範囲は、10kHzステップで10kHzから150kHzです。
ローパス周波数応答は、2つの阻止帯域ノッチを持つ8
ポールのエリピティック型です(図4)。この応答は、fC
から2.5fCで約 100dB減衰します。LTC1564は、fCの精
度、通過帯域リップル、ゲイン、及びオフセットをレー
ザー・トリミングしています。100dB以上の阻止帯域減
衰、100dB以上のSN比(SNR)、及び100kHz以上のfCの組
み合わせを可能にします。
100dB
fC
デジタル制御
LTC1564のデジタル入力のロジック・レベルは、公称
レール・トゥ・レールのCMOS入力です。(電源が±5V
の時、ロジック1はV+で、ロジック0はV−、あるいは0V
です。)この製品は、10%、及び90%の入力全体で、す
なわち電源が±1.35Vの時は±1.08Vで、±2.375Vの時は
±1.9Vで、及び±5Vの時は0.5Vと4.5Vでテストされて
います。
fCとゲインの設定は、常に内蔵のCMOSラッチの出力で
制御されます。このラッチへの入力は、F3からF0、G3
からG0、ラッチ・イネーブル制御CS/HOLD、及び非同
期リセット入力RSTです。CS/HOLDにロジック0を入力
するとラッチがクリアされ、F、及びG入力ピンが直接
ラッチ出力に出力され、フィルタを直接制御します。
CS/HOLDをロジック1にすると、ラッチ出力は保持さ
れ、F、及びG入力ピンは影響を与えません。どの様な
場合でも、RST入力をロジック0にすると、ラッチ出力
は全てゼロにリセットされます。その結果、全てゼロの
状態によって、フィルタがオン(EN=0)ならば、ゲイン
がゼロで低出力ノイズのミュート・モードになります。
全てゼロの状態は、RSTがロジック1に戻り、ゼロでな
いF、及びG入力が行われ、ラッチ出力がCS/HOLD=0で
アップデートされるまで続きます。ENはチップ・イ
ネーブル入力で、シャットダウン状態を制御します。デ
ジタル制御に関する具体的な詳細は、データシートのピ
ン機能の項に書かれています。
2.5fC
FREQUENCY (Hz)
1564 F04
図4 一般的な周波数応答
図3は、アナログ信号パス、デジタル制御ラッチ、アナ
ログ・グランド(AGND)回路を示すブロック図です。特
許を持つアクティブRC構造で、アナログ信号をフィル
タリングします。この構造によって、この次数のフィル
タの基本的な“kT/C”限界、及び電力消費に近づける様
に、内部ノイズ源を制限します。入力でゲインを可変で
きることはフィルタに必須な部分で、出力換算ノイズを
ほとんど増加させずに低いレベルの入力信号を増幅しま
す。これによって、ゲインが増加するにしたがって入力
ノイズ・フロアがどんどん降下し、低い信号レベルでの
SNRを高めます。この様な特性は、個別の可変ゲイン・
アンプとフィルタを組み合わせて実現することは現実的
には困難です。
フロートにできるデジタル入力
LTC1564の全てのデジタル入力は、ピンがオープンの時
にCMOS入力をV+、あるいはV−の電位につなげる小さ
な電流源(約10µA)を内蔵しています。表4にオープン回
路時のデフォルト値を示します。
表4 オープン回路時のデフォルト入力レベル
INPUT
FLOATING LOGIC LEVEL
EFFECT
EN
1
Shutdown State
CS/HOLD
0
F and G Pins Enabled
RST
1
Latch Not Reset
F3 F2 F1 F0
0010
fC = 20kHz
G3 G2 G1 G0
0000
Unity Passband Gain
ENピンをオープンにすると、このピンのプルアップ電流源
によって、LTC1564はシャットダウン状態になることに特に
注意してください。したがって、通常のフィルタ動作では、
9
LTC1564
アプリケーション情報
ENはロジック0レベル
(±5V電源で、V−、あるいは0V)
に
確実に接続しなければなりません。他のデジタル入力
は、イネーブルになっているF、及びGピン
(CS/HOLD=0)
によってデバイスをプログラムするレベルにつながれま
す。すなわち、fCは20kHz、通過帯域ゲインは1です。し
たがって、20kHzのローパス・フィルタを形成するには、
6つのピン(電源ピン、ENをロジック0、AGND、IN、及
びOUT)
を接続すれば十分で、他のピンは、別のfC、ある
いはゲインを選択する時に必要に応じて接続します。
ロジック入力をフロートにできる機能は、迅速にプロト
タイプを制作し、実験ができることを意図しています。
構造によっては、これらの入力のハイ・インピーダンス
が、無用な干渉の結合をまねき、その結果、LTC1564へ
誤ったデジタル入力が入力されるので、ロジック入力を
フロートにすることは、量産用の設計では推奨しませ
ん。
また、LTC1564を駆動するロジックへのプルアップ、及
びプルダウン電流源の影響も考慮する必要があります。
特に、LTC1564が±5Vで動作し、5V/0Vのロジックから
デジタル入力をうける場合、CMOSロジック・レベルは
コ ン パ チ ブ ル で す が 、 ロ ジ ッ ク 0に フ ロ ー ト で き る
LTC1564のこれらの入力で、LTC1564が駆動ロジックの
範囲外に電流を引っ張る可能性があります。なぜなら、
これらの入力の小さな電流源は、0Vではなく、V−に戻
るからです。駆動ロジックがハイ・インピーダンス、あ
るいは3ステート出力であれば、電流は約10µAに制限さ
れますが、LTC1564の入力電流はこの出力を0V以下に
引っ張ることがあります。設計をする場合は、この可能
性を把握し、その様な電流の流れが駆動ロジックとコン
パチブルであるようにしてください。
ミュート状態
ミュートモードでは、フィルタは通常のフィルタ動作と
同様に電源供給されますが、信号パスを最小の信号伝達
(約−100dB)用にオフし、出力ノイズを低減します。こ
の機能は、信号源をオン・オフする場合、あるいはシス
テムの微調整に有用です。しかしながら、内部信号パス
が変化するので、ミュート状態でのDC出力は、通常の
フィルタ動作時に比べて数mVシフトすることがありま
す。フィルタでの他の過渡応答と同様に、ミュートから
の復帰は、フィルタのポール・ゼロ時定数の期間で行わ
れ、したがって、fCの設定が高いほど(すなわち、高いF
コードで)高速になります。
10
LTC1564は、ラッチ出力(図3)でのFビットが0000になる
時にミュート状態になります。(“ゼロ帯域”周波数設定
として憶えてください。)F入力を0000コードにして、
ラッチをイネーブルにするためにCS/HOLD入力を“L”に
することによって、あるいは即座にラッチの内容を全て
ゼロにリセットするためにRSTを“L”にすることによっ
て、ミュート状態にできます。CS/HOLDを“L”にし、F
入力のゼロでないパターンが短時間のパワー・オン・リ
セットを無効にしない限り、その様なリセットは通常は
電源を印可した時に起こります。ミュート状態では、ゲ
イン制御入力Gは、影響を及ぼしません。
ミュート状態での出力ノイズは、(フィルタ応答がノイ
ズ・スペクトラムに影響を与える通常のフィルタとは違
い)大部分は熱的で、広帯域です。標準的なミュート状
態 で の 出 力 ノ イ ズ は 、 200kHzの 測 定 帯 域 で 5.4µVRMS
で、40kHzの測定帯域で3µVRMS以下です。エレクトロニ
クス業界では時々、通常動作時の出力レベルをミュート
状態のノイズ・レベルと比較して、あたかもそれが通常
の信号・ノイズ比(SNR)であるかの様に回路、あるいは
システムの特性付けを行う人がいます。この信号とノイ
ズは別の時間にのみ存在するので、これはSNRではあり
ません。その様な測定値は、慎重にSMR(信号・ミュー
ト 比 )と 呼 ば れ ま す 。 40kHzの 帯 域 で は 、 LTC1564の
SMRは120dB以上になります。
構造と測定に関する注意事項
LTC1564の全ダイナミック・レンジ、あるいは高い阻止
帯域減衰を求めるアプリケーションでは、電気的にきれ
いな構造が重要です。短く、直接の結線が寄生容量とイ
ンダクタンスを最小にします。0.1µFの高品質な電源バ
イパス・コンデンサをICの近くに置くことによって、き
れいで、低インダクタンスの電源からのデカップリング
を良くします。しかし、ICの近くで大きなコンデンサ
(≥10µF)でデカップリングしない限り、電源から数イン
チの結線(すなわち、数µHのインダクタンス)を行う
と、数100kHzの高いQ値のLC共振がICの電源、あるいは
基準グランドで起きることがあります。これによって、
これらの周波数での阻止帯域減衰、及び他の特性が悪く
なることがあります。厳しいフィルタのアプリケーショ
ンでは、コンパクトに注意深くレイアウトされたPCBと
良好なグランド・プレーンによって、阻止帯域と歪みの
両方で差が出ることが良くあります。最後に、フィルタ
の特性を測定する機器そのものが、歪み、あるいはノイ
ズ・フロアを出すことがあります。フィルタを線材で置
き換え、これらの制限をチェックすることが、思慮深い
定石の手順です。
LTC1564
標準的応用例
増幅、アンチエリアシング・フィルタ、及びA/D変換を備えた
2チップ構成のフレキシブルなDSPフロント・エンド
1µF
2.2µF
10Ω
3
36
AVDD
VREF
*C1 IS A 1000pF NPO, SURFACE MOUNT DEVICE
PLACE AS CLOSE AS POSSIBLE TO THE LTC1608 INPUT PINS
5V 1µF
5V 1µF
35
AVDD
0.1µF
0.1µF
10
DGND
SHDN 33
LTC1608
CONTROL
LOGIC
AND
TIMING
–5V
5V
9
DVDD
4 REFCOMP
7.5k
2.5V
REF
1.75X
+
+
16
IN
AV
INPUT
LTC1564
OUT
AV
1
249Ω
1% METAL FILM
fC
CS/
HOLD RST
F
4
13 5 6 7 8
RD 30
OVDD 29
249Ω
1% METAL FILM
1 AIN+
C1*
AGND
15
G
9 10 11 12
2 AIN–
DIFFERENTIAL
ANALOG INPUT
±2.5V
5V OR
3V
1µF
OGND 28
+
16-BIT
SAMPLING
ADC
–
AGND
AGND
AGND
6
5
OUTPUT
BUFFERS
B15 TO B0
7
D15 TO D0
11 TO 26
AGND VSS
8
16-BIT
PARALLEL
BUS
34
1564 TA03
1µF
FILTER CONTROL
ANTIALIAS FILTER/AMP
ADC
–5V
16ビット出力、500kspsまでのサンプリング・レート、150kHzまでのアナログ帯域、24dBまでのゲイン
(詳細な情報は、リニアテクノロジー・マガジンの2001年5月号を参照)
低レベル入力時の4096ポイントの
FFTスペクトラム
0
–20
AMPLITUDE (dB)
–
2
V+ EN V–
µP
CONTROL
LINES
BUSY 27
22µF
14 3
CS 32
CONVST 31
–40
–60
–80
–100
–120
–140
0
25.6
51.2
76.8
102.4
FREQUENCY (kHz)
1564 TA04
100mVRMSの入力信号をA/Dコンバータ LTC1608のフル入力に近くまで増幅。入力周波数は40kHz、
LTC1608のサンプリング周波数は204.8ksps。LTC1564はfC=50KHz、ゲイン=16(F=0101、G=1111)に設定。
100mVRMS入力時に測定したTHDは86dB、HD2=−88dB、SNR=85dB。ダイナミック・レンジは、約115dB。
リニアテクノロジー・コーポレーションがここで提供する情報は正確かつ信頼できるものと考えておりますが、
その使用に関する責務は一切
負いません。
また、
ここに記載された回路結線と既存特許とのいかなる関連についても一切関知いたしません。
なお、
日本語の資料はあくまで
も参考資料です。
訂正、
変更、
改版に追従していない場合があります。
最終的な確認は必ず最新の英語版データシートでお願いいたします。
11
LTC1564
標準的応用例
単電源の超低ノイズ入力バッファでLTC1564の
入力を高インピーダンス駆動
単電源差動出力ドライバ
V+
0.1µF
V+
V+
0.1µF
0.1µF
2
+
RSOURCE
≤10k VIN 3
–
LT1677
+
V+
7
6
4
1µF
16
14
13
12
IN AGND V + RST G3
VSOURCE
11
G2
10
G1
GAIN CODE
VIN
GAIN CODE
15
2.49k
1µF
16
9
15
V + SUPPLY FROM 2.7V TO 10.5V
TIE F AND G PINS TO V + OR GROUND
TO SET FREQUENCY AND GAIN
1
CS/
EN HOLD F3
2
VOUT
3
4
F2
5
6
F1
OUT V –
F0
7
13
12
11
G2
10
G1
9
2.49k
2
–
3
+
G0
1/2 LT1813
LTC1564
LTC1564
OUT V –
14
IN AGND V + RST G3
G0
0.1µF
1
8
2
CS/
EN HOLD F3
3
4
5
F2
6
F1
7
1
VOUT+
7
VOUT–
F0
2.49k
8
FREQUENCY CODE
FREQUENCY CODE
8
2.49k
2.49k
6
–
5
+
1564 TA05
V + SUPPLY FROM 4.5V TO 10.5V
+
1/2 LT1813
TIE F AND G PINS TO V OR GROUND
TO SET FREQUENCY AND GAIN.
OUTPUTS DRIVE 100Ω/1000pF LOADS
4
1564 TA06
パッケージ寸法
Gパッケージ
16ピン・プラスチックSSOP(5.3mm)
(Reference LTC DWG # 05-08-1640)
5.20 – 5.38**
(.205 – .212)
1.73 – 1.99
(.068 – .078)
6.07 – 6.33*
(.239 – .249)
16 15 14 13 12 11 10 9
0° – 8°
.13 – .22
(.005 – .009)
.55 – .95
(.022 – .037)
.65
(.0256)
BSC
7.65 – 7.90
(.301 – .311)
.25 – .38
(.010 – .015)
1.1.標準寸法:ミリメートル
CONTROLLING DIMENSION: MILLIMETERS
ミリメートル
DIMENSIONS
ARE IN MILLIMETERS
2.2.寸法:
(インチ) (INCHES)
DIMENSIONS DO NOT INCLUDE MOLD FLASH. MOLD FLASH
* *寸法にはモールドのバリを含まない。モールドのバリは片側で
SHALL NOT EXCEED .152mm (.006") PER SIDE
0.152mm(0.006")を超えないこと。
DIMENSIONS DO NOT INCLUDE INTERLEAD FLASH. INTERLEAD
* ***寸法にはリード間のバリを含まない。リード間のバリは片側で
FLASH SHALL NOT EXCEED .254mm (.010") PER SIDE
0.254mm(0.010")を超えないこと。
.05 – .21
(.002 – .008)
1 2 3 4 5 6 7 8
G16 SSOP 0401
関連製品
製品番号
説明
注釈
LT1560-1
1MHz/500kHz連続時間型ローパス・エリピティック・フィルタ fCUTOFF=500kHz、あるいは1MHz
LTC1562/LTC1562-2 ユニバーサル8次アクティブRCフィルタ
fCUTOFF(MAX)=150kHz(LTC1562)
fCUTOFF(MAX)=300kHz(LTC1562-2)
LTC1563-2/LTC1563-3 4次アクティブRCローパス・フィルタ
fCUTOFF(MAX)=256kHz
LTC1565-31
650kHz連続時間型、
線形位相ローパス・フィルタ
7次、差動入出力
LTC1566-1
2.3MHz連続時間型ローパス・フィルタ
LTC1569-6/LTC1569-7 クロック内蔵、10次線形位相ローパス・フィルタ
12
リニアテクノロジー株式会社
〒102-0094 東京都千代田区紀尾井町3-6秀和紀尾井町パークビル8F
TEL 03-5226-7291• FAX 03-5226-0268 • www.linear-tech.co.jp
7次、差動入出力
fCLK/fCUTOFF=64/1、fCUTOFF(MAX)=75kHz(LTC1569-6)
fCLK/fCUTOFF=32/1、fCUTOFF(MAX)=300kHz(LTC1569-7)
1564f 0401 0.5K • PRINTED IN JAPAN
 LINEAR TECHNOLOGY CORPORATION 2001