www.aps-web.jp 東芝抜粋版 Success STORIES 手ぶれ補正機能を搭載した シグマの最新レンズに 東芝のM342を採用 株式会社東芝 セミコンダクター&ストレージ社 / 東芝マイクロエレクトロニクス株式会社 Volume.8 2014.3 Success STORIES Success STORIES 株式会社東芝 セミコンダクター&ストレージ社 / 東芝マイクロエレクトロニクス株式会社 株式会社東芝 セミコンダクター&ストレージ社 / 東芝マイクロエレクトロニクス株式会社 手ぶれ補正機能を搭載した シグマの最新レンズに 東芝のM342を採用 も強くなっています。マクロレンズと合わせて 2 本持っていくゆとりがないときに重宝するの ではないでしょうか」 (高橋氏) 。「最短撮影距離 が 22cm であり、70mm 時はレンズ先端から約 一眼レフカメラの交換レンズのサードパーティベンダーとして長年業界をリードしてきたシグマ。手ぶれ補正機能を搭載した最新 5.5cm まで被写体に寄ることができます。コン レンズである「SIGMA 17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSM」「SIGMA 24-105mm F4 DG OS HSM」、さらにレンズのカスタマイズ パクト型を使っている方でも違和感なく使えま に使用する「Sigma USB DOCK」に東芝セミコンダクター & ストレージ社(以下、東芝)の ARM® Cortex®-M3 搭載マイコン「TX03 す」 (シグマ藤繁氏)。カメラにはじめから装備 シリーズ」が採用された。ここでは、各レンズの特長などに加え、採用のメリットなどを聞いた。 されているレンズキットでは、少し物足りない というユーザーに向けたものとなるという。 「Sigma 24-105mm F4」は、35mm 判フルサイ 株式会社シグマ 開発部 開発第 2 ユニット 第 6 課 係長 工学博士 成田 大助 氏 ズで要望の多い高倍率と高性能を両立した製品 であり、近年のデジタルカメラの高画素化に耐 えうる画質を実現しているものだ。 株式会社シグマ 開発部 開発第 2 ユニット 第 6 課 工学博士 高橋 岳志 氏 「APS-C サイズ相当のレンズの場合、35mm 判フルサイズのイメージセンサでは、周りに クなマイコンが必要となっています」 (成田氏) ケ ラ レ が 出 て し ま い ま す。35mm 判 に 対 応 し という。 つつ、ズーム性能を出すのは困難なのですが、 レンズの各種制御に 特化した機能を豊富に搭載 「Sigma 24-105mm F4」は、当社の技術を駆使 ボディでの ARMコア採用実績から M342 をレンズに採用 して相反する性能を両立したものです」 (藤繁 シグマの両レンズに採用された東芝の 氏)。ハイアマチュアやプロに向けたレンズで 「TMPM342FY」は、ARM 搭載汎用マイコンであ りながらカメラレンズの制御に特化した各種機 ある。 シグマの交換レンズの中でも手ぶれ補正 「Sigma USB DOCK」は、ピントの微調整など、 能が搭載されている ASSP(Application Specific Standard Product)マイコンである。 機 能 を 搭 載 し た 最 新 機 種 で あ る「Sigma 17- 交換レンズの機能をユーザーの好みにカスタマ 70mm F2.8 - F4」および「Sigma 24-105mm イズできる。「基本的に出荷時がベストになっ CPU コアに ARM Cortex-M3/40MHz、周辺機 F4」に 東 芝 の ARM Cortex-M3 搭 載 マ イ コ ン ていますが、あえて自分好みにカスタマイズし 能としてサーボエンジン PSC(Programmable 「TMPM342FY」が 採 用 さ れ た。 レ ン ズ の カ ス たいというご要望に応えたものです」 (高橋氏)。 Servo / Sequencer Controller) 、アナログ制御 タマイズに使用する「Sigma USB DOCK」には、 創業当時から各メーカーの カメラに向けた交換レンズを用意 一眼レフ型カメラのブームから交換レンズの 需要も増えている。 「カメラがデジタルになっ 2 グマもその一社で 1961 年の創業当時から、各 高性能レンズ「DN シリーズ」など多くの製品を メーカーのカメラに向けた交換レンズの開発、 ラインアップしている。 「TMPM365FY」が採用されている(図 1)。 シグマと ARM コアの出会いは、カメラボディ 製造、販売を行ってきた。さらに、イメージ 近年、カメラは著しい進化を遂げ、AF、絞り からだ。「ボディではすでに採用実績があった センサまで自社開発したデジタルカメラとその の自動化、手ぶれ補正などの対応が当たり前と のでレンズでも安心して採用を決めました」 (シ 周辺機器も開発、製造、販売している。 なった。それらの機能は、ボディとレンズ間で グマ高橋氏)。 たことから、一眼レフ型の買い替え需要にとも シグマはオートフォーカス(AF)レンズとし ない交換レンズのマーケットも大きくなってい て、APS-C サイズ相当のイメージセンサに合わ 「ボディとレンズ間の通信も日々進化してお 離の製品としては 3 世代目であり、手ぶれ補正 ます。」 (シグマ成田氏)。 せて設計した高性能レンズである「DC シリー り、通信速度の向上やデータ量は増大が図られ 機能付の交換レンズとしては小型化を実現して 交換レンズはカメラメーカー以外にも、サー ズ」、35mm 判フルサイズに対応した高性能レン ています。高性能な交換レンズやデジタルカメ いる。 ドパーティベンダーからも提供されている。シ ズ「DG シリーズ」、ミラーレス一眼カメラ専用 ラをユーザーに提供するためにも、ハイスペッ ARM PARTNERS SUCCESS 通信し、協調して実施している。 「Sigma 17-70mm F2.8 - F4」は、同一の焦点距 「Sigma 17-70mm F2.8 - F4 は、マクロ撮影に 図 1:交換レンズに TMPM342FY (左)、レンズ用 USB DOCK には TMPM365FY を採用(右)。 ARM PARTNERS SUCCESS 3 Success STORIES Success STORIES 株式会社東芝 セミコンダクター&ストレージ社 / 東芝マイクロエレクトロニクス株式会社 で指示された量だけ絞りを絞る。フォーカス制 レンズを縦横無尽に動かしたいというニーズが 言語を含んでいるが、基本的にC言語を用いている。 御は、ボディからレンズに対してフォーカスの あります。しかし、レンズというひとつのパッ 成田氏は、東芝のサポートを高く評価してい 駆動量が送られてくるので、HSM(Hyper Sonic ケージとしてまとめる場合、基板やアクチュエー る。開発環境とデバッグツールは IAR システム Motor:超音波駆動モータ)を駆動させ、指定分 タ、センサなどと場所の取り合いになってしま ズ社の Embedded Workbench for ARM を使用し だけ駆動させる。手ぶれ補正は、ボディから手 います。そのため、基板面積は小さいほど喜ば ている。「ツールについては、東芝さんと主に ぶれ補正の開始 / 停止の指令が送られてくるの れます(図 3) 。また、ドライバやセンサ関連の やり取りしていました。デバイス以外の部分で で、レンズ鏡筒に搭載しているジャイロセンサ 回路を MCD(Motor Control Driver)で補えたの も、東芝さんには大変良くサポートしていただ は大きいと思います」 (藤繁氏) 。 きました」 (成田氏)という。 (角速度センサ)からぶれデータを取得する。そ のデータから手ぶれ補正のためのレンズの移動 さらに、HSM や手ぶれ補正の性能も向上した。 量を決め、VCM(Voice Coil Motor:電磁コイル) 株式会社シグマ 開発部 開発第 2 ユニット 第 6 課 藤繁 望 氏 東芝マイクロエレクトロニクス株式会社 で移動させる。 アナログシステム LSI 統括部 ミックスシグナルコントローラ応用技術部 ミックスシグナルコントローラ応用技術第一担当 担当部長 グループマネージャー 実際の撮影時には 複数の処理を同時並行的に実施 徳山 均 氏 インタフェース、高分解能 PPG(Programmable Pulse Generator)出力、高速シリアル通信、2 相 パルス入力カウンタなどを搭載している。 実際の撮影時には、これらの処理を同時並行 さらに、「PSC はアセンブラのため、初めは 「HSM は、35KHz から 70KHz 程度の信号を回路 戸惑いもあったのですが、東芝さんが効率的な に 流 し て 制 御 し て い ま す。「TMPM342FY」の コーディングなども含めて一緒にやっていただ 16bit タイマは、以前のマイコンと比べてデュー きました」 (成田氏)。 ティ比を自由に調整できるなど、自由度が高い 「PSC は単なるコプロセッサではなく、ハード 制御ができます。結果として滑らかな制御がで 演算器の代わりとなるもので、高速処理を意識 き、お客様にとって使い勝手の良い製品に仕上 してアセンブラを用いています。お客様が容易 げることができました」 (藤繁氏)という。 にご利用できるように、お客様の欲しい機能を 的に行うことになる。 「実際の絞りの状態でライ モータドライバを内蔵することで、外付け部品 さ ら に、Cortex-M3 の コ ア が 想 像 以 上 に 処 サ ー ボ エ ン ジ ン PSC は、CPU コ ア と の 並 列 ブビューしながら、フォーカスや手ぶれ補正を を減らし、基板面積の削減を図れるようにしま 理能力が高く、特に FPU(浮動小数点演算)や 処理により、光学手ぶれ補正で用いられる PID 行うというのがマイコンへの負荷が大きくなる した」 (有賀氏)という。 割り込みにかかる速度が速かったという。「浮 (Proportional Integral Derivative)制御の高速化 一例です。それら並列処理を破綻なく行うため 東芝マイクロエレクトロニクス株式会社 アナログシステム LSI 統括部 ミックスシグナルコントローラ応用技術部 ミックスシグナルコントローラ応用技術第一担当 主務 有賀 弘 氏 リファレンスとして検証し、サンプルソースと えています。組込みマイコンは日々進化してお してご提供させていただきました」 (徳山氏)。 り、それら機能向上に合わせて積極的に新しい さらに、「基板設計における回路構成、部品 マイコンを採用していく必要があります。その 「A/D コンバータは、ジャイロセンサからの信 動小数点演算が手ぶれ補正の計算に必要です。 の配置、配線の仕方等、電気的な設計手法に関 際、スムーズな立ち上げができるようにソフト と低消費電力化を実現する。しかも、制御内容 には、それなりのノウハウが必要です」 (藤繁氏) 。 号入力に使っています。手ぶれ補正の精度を上 しかし、浮動小数点演算にしてしまうと処理 するアドバイスまで丁寧に教えていただき、最 ウェアの資産化を行うことや、RTOS を使いこな をソフトウェアでフレキシブルに変更でき、シ 「東芝としては、レンズの動作を意識して PSC げるには、手ぶれデータの大元となるジャイロ が 遅 く な り が ち で す が、「TMPM342FY」で は 初の試作時点でおおよそ問題なく動作する設計 すことなどを重要視していきます」という。 を作りました。CPU とは完全に独立し、処理の センサからの信号の分解能を上げておくことが それが高速に処理されるので助かりました」 ができました」 (藤繁氏)。 分散が可能であるのと同時に、動かしたいとき 必要となります」 (藤繁氏)。 ステム開発期間の大幅な短縮を実現できる。 高分解能 PPG 出力は、高分解能 6nsec、± 90° 可変位相差出力対応可能な PWM(Pulse Width だけ動作し、不要な時は完全に止まる消費電流 Modulation)タイマの内蔵により、超音波モー 削減の対策もしています」 (東芝徳山氏)。 タなどの駆動も可能とする。 ボディがマスタで レンズがスレーブとなる 東芝の持つペリフェラルや サポートを高く評価 レ ン ズ の カ ス タ マ イ ズ に 使 用 す る「Sigma をシングルチップで実現できました。お客様 USB DOCK」は 電 源 を 持 っ て い な い※ ので、フ は同じ性能なら軽くて持ちやすいレンズを ラッシュメモリへのアクセスが失敗したら最悪 選ぶ傾向にあります。そういったことからも の場合、レンズが動作しなくなる恐れがある。 「TMPM342FY」の採用が市場ニーズに応えられ 「フラッシュメモリの書込みや消去において、 るレンズ開発に大きく貢献したのではないで 「TMPM342FY」の 採 用 に よ り、 部 品 面 積 で く必要があります。そこで低消費電力かつ非同 30%ほど大幅に削減できた。 「最近のレンズは小 RTOS(リアルタイムOS)は、機能ごとにタス 書込み途中で失敗してもリトライできるような 期での動作が可能な PSC にて動作できるように 型化が進んでいるため、基板サイズの小型化が ク分割を行い、マルチタスク化を実現するため 機能が必要でした。その際、メモリの分割につ 「東芝は 2008 年から ARM アーキテクチャを しました」 (東芝有賀氏)。 求められています。光学設計の立場からすると μT-Kernel を採用した。言語は、一部アセンブリ いても的確なアドバイスをいただきました」 (高 搭載したマイコンを開発、提供してきましたが、 まとめる。「ボディがマスタでレンズがスレー フェラルも充実させた。 橋氏)。 必要な速度が 焦点距離・絞り値 得られるコアを ズ向けに必要なペリフェ ラルを企画し充実させま からレンズに対して、撮影したファイルにも記 した。たとえば、シグマ 録される焦点距離や絞り値などの各種情報を聞 様からのご要望に合わせ いてくるので、それに答える通信を行っていま 16 ビ ッ ト の 分 解 能 を 持 す」 (成田氏)。絞り制御は、ボディのマイコン つ A/D コンバータを搭載 からレンズ側のマイコンに対して絞りの駆動量 しました。さらに、セン が送られるので、レンズはステッピングモータ サアンプやステッピング ボディマイコン 絞り制御 絞りの 駆動量指示 レンズマイコン 探していた ステッピングモータで指示 された量だけ絞りを絞る HSMを駆動させ、 指定分だけ駆動 手ぶれ補正制御 手ぶれ補正の 開始 / 停止指示 当初からコアで勝負する時代ではないと思って レンズの移動量を決め、 VCM で移動 図 2:カメラボディとレンズ間での処理の流れ。 があり、豊富なペリフェラルとサポートの実績 を持っています。今後もそれを惜しみなくご提 供することで、お客様の製品開発を支援してい きます」 (徳山氏)。 フォーカス制御 フォーカスの 駆動量指示 しょうか」 (高橋氏)。 いました。我々には長年のマイコン開発の実績 データ通信 「シグマ様と一緒にレン 処理の流れとして、まず通信がある。「ボディ ARM PARTNERS SUCCESS 部品面積で約 30%を削減 「いままで多数のチップが必要だった処理 (ホールセンサ)からの信号で常に動作させてお アナログ関連のペリ 本です」 (成田氏)。 (高橋氏)。 「手ぶれ補正はジャイロセンサや位置センサ 「Sigma 17-70mm F2.8 - F4」での処理を図 2 に ブとなり、ボディの指示にレンズが従うのが基 4 株式会社東芝 セミコンダクター&ストレージ社 / 東芝マイクロエレクトロニクス株式会社 図 3:TMPM342FY の採用により基板サイズの小型化・コストダウンにも貢献。 ※ 動作に必要な電源はパソコンから USB バスパワーで供給される 今後の展開について成 成 田 氏 は、「 レ ン ズ 制 御 に 必 要 な 速 度 が 得 田氏は、「レンズの各モ ら れ る コ ア を 探 し て い た の で す が、 東 芝 製 ジュールで独立させ、ソ Cortex-M3 搭 載 TX03 が 最 適 で し た 」と い う。 フトウェアの再利用性 PSC を始めとするペリフェラルやサポートが大 を高めていきたいと考 きく評価されたということだろう。 ARM PARTNERS SUCCESS 5 テクニカル・ノート Technical NOTE 株式会社東芝 セミコンダクター&ストレージ社 / 東芝マイクロエレクトロニクス株式会社 東芝独自の差異化技術がカメラ業界に貢献 カメラ向け東芝マイコンラインアップ カメラレンズ向け【M340 グループ】とは? 【カメラレンズ制御にフィットする M340 グループ】 【PSC】のメリットとは? カメラボディ向け【M440 グループ】とは? 【プログラマブルサーボ / シーケンスコントローラ (PSC)】 高性能 ARM® Cortex®-M4F コアを搭載し、デジタル一眼レフカメラ 制御に最適な【TMPM440FE/F10XBG】 光、温度、速度変化等の各種センサが出力する信号処理、特定周波数 のフィルタ等、多様な専用動作を処理! ■カメラレンズ向け製品特長 ○ PSC(Programmable Servo/Sequence Controller) CPU の処理負担が大きい場合、実行処理の一部を PSC に分散させ ■利点 ることで CPU の処理負担を大きく軽減することが可能。結果、負 ①コプロセッサシステムの分散処理で高速処理&低消費電力化 担軽減した CPU の動作周波数を下げて低消費電力化を実現。 ②光学手ぶれ補正,リニア AF、IRIS の PID 制御の高速化を実現 ③制御内容をソフトウェアによりフレキシブルに変更可能 ○アナログ制御インタフェース内蔵 高速変換が可能な12bitADC、高精度16bit ΔΣ ADC(TMPM342F のみ) 、10bitDAC を内蔵しており、あらゆるアナログセンサ入出力 に対応 ■ PSC の特長 PSC は、CPU コアと完全独立したコプロセッサであり、独自の命令 アーキテクチャを持った演算器です。PSC の使い方として、CPU 処理 ○多機能・高速シリアル通信 汎用性の高い SIO/UART や高速 UART、特殊 I/F に対応可能な VSIO や TSPI(TMPM343F のみ)など用途に適した制御が可能 に大きく負担が掛かっている場合や一定間隔での演算処理、不定期処 理など、本来 CPU コアが処理しなければいけない演算やシーケンス処 理を PSC に分散処理することで、CPU コアの処理負担を大きく軽減す ○モータ制御に最適な高速・高分解能 PPG 出力 高分解能、± 90° 可変位相差出力が可能な PPG 出力を内蔵しており、 複数のアクチュエータの高速・高精度な制御が可能 ることが可能となります。その結果、負担軽減した CPU コアの動作周 波数を下げることで ( クロックギア分周を利用 )、MCU の低消費電力化 が可能になることや、負荷分散により得た CPU コアリソースを別の処 ○高機能 2 相パルス入力カウンタ パルス入力回路を内蔵し、容易に速度・位置・位相差検出、マニュ アルフォーカス・Zoom 等の各種センサ入力制御が可能 理に回したりすることで性能向上や機能追加が可能となります。 ■適用製品 ○小スペース実装に最適な小型 BGA パッケージ TMPM342FYXBG 7x7mm 0.5mm ピッチの BGA に封止することでレンズの小型化 TMPM343FDXBG、TMPM343FEXBG、TMPM343F10XBG に貢献 TMPM440FEXBG、TMPM440F10XBG メモリ搭載で組込み装置の信頼性に寄与! ■適用製品 TMPM440FEXBG、TMPM440F10XBG ■特長 ■特長 ○高性能 Cortex-M4F コア 最大 100MHz 動作 当社従来製品 ( ※1) に比べ、最大約 3 倍の演算処理能力 ( ※ 2) 向上 ○低消費電力 高効率 DC-DC コンバータの内蔵、周辺機能のクロックゲートによ り消費電力を 3 分の 2( ※ 3) に低減 ○豊富な周辺機能 システム制御に適した各種タイマ(16bit タイマ、32bit タイマ、2 相パルスカウンタ)、SoC や各種センサとの I/F に最適なシリアル インタフェース(SIO/UART、高速 UART、I2 C、ESIO)を豊富に 搭載 ○カメラボディ特有のキー操作制御 キー操作制御を容易に実現可能な KWUP、KSCAN 機能を搭載 TMPM44aF サーボエンジン強化 処理 A VFBGA142 8 x 8mm 50MHz PSC “N” unit 処理 A 処理 B Cortex-M4F CPUコア 負担の重い 処理をPSC にて処理 Flash 1024KB TMPM343F10 処理 B Flash 768KB サーボエンジン搭載 Flash 512KB TMPM341FD Flash 256KB TMPM341FY Flash 256KB TMPM342FY FBGA142 7 x 7mm 40MHz PSC 1unit 処理が重い 処理 C TMPM343FE ● 動作電圧 2.7 ~ 3.6V(単一電源、DC-DCコンバータ内蔵) ● 最大動作周波数 100MHz(Non Wait Access) ● FPU(Floating Point number processing Unit):1unit 内蔵周辺機能 ● ● ● ● ● ● ● ● ● 処理 C 計画中 PSC(Programmable Servo/Sequence Controller):1unit DMAコントローラ :3unit(6ch) 12ビットADC:3unit(8ch+8ch+4ch) 10ビットDAC:2unit(2ch) タイマ(16ビット/32ビット/2相パルスカウンタ):20ch/1ch/3ch シリアルインタフェース(SIO/UART/I2C):9ch/2ch/1ch リアルタイムクロック(RTC): 1ch キーオンウェイクアップ/キースキャン:40ch/8x8 入出力ポート/入力専用ポート:208端子/20端子 トータル処理時間の短縮を実現 (パフォーマンスアップ) 量産中 6 ARM PARTNERS SUCCESS 図 2:PSC による並列処理フロー例 した同社独自の NANO FLASH 技術をベースに開発 ○100MHz 動作クロック時のランダムアクセスにおいてゼロウェイ ト(メモリウェイトが発生しない)を実現し、超低消費電力技術との シナジーにより、高速かつ低消費電力なアプリケーションのニーズ に貢献 ※ NANO FLASH は株式会社東芝の登録商標です。 ※ ARM および ARM Cortex は ARM Limited の EU およびその他の国における登録商標です。 お問い合わせ先 ミックスドシグナル IC マーケティング担当 TEL:044-548-2821 FAX:044-548-8329 Web:http://www.semicon.toshiba.co.jp/ オリジナル差異化技術② - 東芝独自の高速 Flash マクロで差異化を実現 - Debug WDT 32bit TBT Timer H-PPG (2ch+2ch) Timer (20ch) 2phase (3ch) ARM DMAC(6ch) Cortex-M4F FULL UART(2ch) MAC/FPU I2C(1ch) FLASH 1MB/768KB RAM PSC KWUP KSCAN GPIO ESIO(3ch) NANO FLASH™-100 新登場 業界トップクラス* となる、100MHz 時のランダムアクセスにおいてゼロウェイトを実現! そのほか、数々の高速化技術を駆使して、さらなるスピードアップを図ります。 * 東芝調べ SIO/UART 4byte FIFO(3ch) SIO/UART 32byte FIFO(3ch) 12bit ADC 3unit 20ch 10bit DAC 2ch 高速 書込み 開発システム ROM(Flash) RAM TMPM440FEXBG 768KB NANO FLASH™とは ● NANDフラッシュのセルデバイス技術 → 高速書き換えが可能 ● NOR フラッシュの回路技術 → 高速ランダムアクセスを実現 大容量 製品名 高速 アクセス NANO FLASH™ NANO FLASH™-100 パッケージ外観 TMPM440F10XBG 1MB 図 1:M340 グループ 製品ロードマップ PLL/CG RTC ● P-VFBGA289-1111-0.50 TMPM343FD VFBGA162 7 x 7mm 50MHz PSC 4unit 回路技術をベースとした高速ランダムアクセスの 2 つの特徴を融合 32MHz パッケージ Flash 512KB FBGA113 6 x 6mm 54MHz 10MHz 製品仕様 PSC サーボエンジン強化 ◎モータ制御等に最適な高分解能 PPG 出力 - 分解能 6ns、最大 ±90°可変位相差出力対応 ス技術をベースとした高速書き換えと、NOR 型フラッシュメモリの - Cortex-M4F Core / 100MHz Non Wait Access - Cortex-M4F 搭載 ◎小スペース実装に最適な小型パッケージ - BGA(6 x 6mm、7 x 7mm、0.5mm ピッチ) ◎2 相パルスエンコーダ内蔵 - 容易に速度 / 位置 / 位相差検出が可能 CPUコア 行がいつでも 100MHz 動作で、高性能かつ予測可能な安定動作を実現。 TMPM440FE/F10XBG オリジナル差異化技術① - PSC による CPU 処理負担軽減化と低消費電力化 CPUコア 時間も一律 12 サイクルで分岐時も追加 Wait なし。これにより命令実 株式会社東芝 セミコンダクター&ストレージ社 ■応用分野 ・カメラボディ ・デジタル家電 ・精密機器 ・産業機器 ・アミューズメント機器 ③人や物の動きを感知するモバイル機器や家電機器 ◎高精度アナログ制御インタフェース内蔵 - 高精度 12bit ADC、10bit DAC 内蔵 キャッシュを利用していないため、FLASH の高速動作で割り込み応答 ミックスドシグナル IC 営業推進部 ②モータを制御する産業機器 M340 グループの基本機能 ■利点 ○ NANO FLASH-100 は、NAND 型フラッシュメモリのセルデバイ ※ 2 当社オリジナルベンチマークプログラム実行時 ※ 3 NORMAL 動作時 ①高い演算処理能力と低消費電力が求められる精密機器 M340 グループ製品ロードマップ - カメラレンズ制御にフィットする M340グループ - 【業界トップクラスのアクセスタイム 100nsFLASH】 ■利点 ①高性能 Cortex-M4F コアと東芝オリジナル NANO FLASH™-100 メモリ搭載により動作周波数 100MHz Non Wait にて実行可能 ②複数の演算器(MAC、FPU、PSC)搭載による処理能力向上 ③豊富なタイマと各種センサや IC との通信に最適なシリアル I/F を内蔵 ④小型パッケージ(11x11mm 0.5mm ピッチ)に豊富な I/O(228 端子) ※ 1 TMP19A44FEXBG(2009 年 8 月発売) ■応用分野 高速 ・ 予測可能動作の 【NANO FLASH-100】とは? 低消費 電力 両方式を融合することにより、それぞれの特長を活かした マイコンロジック混載向け超低消費電力フラッシュメモリ。 80KB 80KB TMPM440ユニバーサルボード 図 3:カメラボディ向け TMPM440FE / F10XBG TMPM440スタータキット 図 4:東芝独自の高速 Flash マクロで差異化を実現 ARM PARTNERS SUCCESS 7