MPM80

3V~16V 2A 非絶縁降圧型 DC/DC コンバータモジュール
MPM80
2013 年 8 月 20 日
概要
パッケージ
MPM80 は、インダクタを含む非絶縁・降圧形 DC/DC
コンバータ回路を 1 パッケージ内で構成し、フルモール
ドしたハイブリッド型モジュール IC です。少ない部品点
数でシンプルに電源回路を構成でき、設計時間の短縮、
省スペース化に寄与します。
TO-220-8L
特長
 少ない部品点数
入力平滑用コンデンサ、出力平滑用コンデンサ、出力
電圧設定用抵抗を接続するだけで、動作します。設計
評価工数の削減に寄与します。
 インダクタ内蔵
パワーインダクタを内蔵しているため、インダクタの煩わ
しい選定評価を行う必要がありません。
用途
 サンケン独自のフルモールド・自立型パッケージ採用
放熱板にネジ止め可能なフルモールドパッケージを採
用しており、出力電圧設定・負荷条件によって放熱板な
し、自立での基板実装が可能です。
 FA 機器
 通信機器
 民生機器
 その他
 広い入力電圧範囲、高効率
DC8V~30V の入力電圧範囲に対応し、VO=5V/1A 時
90%(Typ.)の高効率です。
主要スペック
 各種保護機能あり
過電流保護、過電圧保護、過熱保護などの保護機能を
内蔵しています。
 入力電圧 VIN = 8V~30V
 出力電圧 VO=3V~16V
 最大出力電流 IO = 2A
 動作周波数: 630kHz
 位相補償内蔵で外付け部品不要
出力電圧設定の基準電圧は 0.8V±2%の精度で、制
御系の位相補償を内蔵しています。
型名
自立型フォーミング
ライトアングルフォーミング
MPM80
MPM80-R
応用回路例
VIN
6
3
VO
MPM80
7
P-GND
4
Rev.1.2
FB
S-GND
5
サンケン電気株式会社
http://www.sanken-ele.co.jp
1
3V~16V 2A 非絶縁降圧型 DC/DC コンバータモジュール
MPM80
2013 年 8 月 20 日
絶対最大定格
(特記なき場合 Ta=25°C)
項目
記号
規格値
単位
条件
-GND 端子間電圧
VIN
35
V
P-GND と S-GND は短絡
F B - G N D 端 子 間 電 圧
VFB
5
V
P-GND と S-GND は短絡
- G N D 端 子 間 電 圧
VO
20
V
P-GND と S-GND は短絡
PLOSS
2
W
放熱器無し
Tj
−40~125
°C
Tstg
−40~125
°C
θj-a
50
°C /W
V
V
I N
O
M I C
部 許 容 損 失
接
合
温
度
保
存
温
度
熱
(1)
抵
抗
(1)
放熱器無し
MIC のジャンクションとエア間の熱抵抗
推奨動作条件
電気的特性に示す正常な回路機能を維持するため、推奨動作条件内で使用してください。
項目
入
力
電
圧
範
囲
出
力
電
圧
範
囲
出
力
電
流
規格(1)
記号
範
囲
(2)
動 作 時 接 合 温 度
動 作 時 温 度 範 囲
(2)
単位
Min.
Max.
VIN
8(3)
30
V
VO
3.0
16.0
V
IO
0
2.0
A
TjOP
−40
125
°C
TA
−40
85
°C
条件
外付け抵抗で可変
ディレーティングあり
(1) 推奨動作条件とは、電気的特性に示す正常な回路機能を維持するための動作条件を示すもので、実使用にお
いては当条件内とする必要があります。回路接続は応用回路例を参照してください。
(2) ディレーティングが必要です(熱減定格参照)。
(3) MIN 値は、8V もしくは Vo+3V のいずれか大きい電圧値とします。
Rev.1.2
サンケン電気株式会社
2
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電気的特性(1) (特記なき場合 Ta=25°C VIN= 12V)
項目
設
定
基
準
電
圧
VFBref
ラ イ ン レ ギ ュ レ ー シ ョ ン
発
振
周
波
数
ロ ー ド レ ギ ュ レ ー シ ョ ン
過 電 流 保 護 開 始 電 流
回
路
V
電
P
開
始
V
L
O
(2)
(3)
流
電
圧
MIC 過熱保護開始温度
U
(2)
電
(4)
(5)
圧
U V L O 解 除 電 圧
UVLOヒステリシス電圧
最
小
入
出
力
差
内 蔵 ソ フ ト ス タ ー ト 時 間
最 大
最
小
O N
O
D u t y
N
時
(4)
間
イ ン ダ ク タ ン ス 値
(4)
(4)
(4)
単位
Min.
Typ.
Max.
0.784
0.800
0.816
⊿VFBref/⊿T
設 定 基 準 電 圧 温 度 係 数
O
規格
記号
V
mV
/℃
±0.05
測定条件
IO=1A
Ta= - 20~+ 85 ℃
VIN=8~30V、
VO=5V、IO=1A
Vline
-2
-
2
%
f
567
630
693
kHz
Vload
-3
-
3
%
VO=5V、IO=0~2A
IS
2.4
-
4.0
A
VO=5V、垂下・自動復帰
IIN
-
2.5
-
mA
IO=0A、VFB=1V
VOVP
-
-
V
VIN=8V~35V
Tj
135
150
-
℃
VIN=8V~35V
UVLO
6.0
7.0
7.5
V
UVLO(OFF)
5.5
6.5
7.0
V
UVLOhys.
-
0.5
-
V
VIN-VO(Min.)
3
-
-
V
tSS
-
6.4
-
ms
DMAX
-
90
-
%
TMIN
-
160
-
ns
L
4.48
5.60
6.72
μH
1.1×
VFBref
Vo=12V 設定時
VIN= 12V、Io=1.0A
(1)
電気的特性とは、標準接続図(応用回路例参照)に示す回路において、上表各項目に示してある測定条件で IC
を動作させた場合の特性値規格です
(2)
ラインレギュレーション、およびロードレギュレーションは、出力電圧の設定偏差を含みません。なお、出力
電圧設定偏差は、外付けの R1・R2 の精度が影響します。詳細は応用回路例を参照してください
(3)
出力電圧を Vo=5.0V 以外に設定した場合、設定出力電圧に対して内蔵インダクタのインダクタンス値と動作
周波数が一定です。そのため、OCP 動作点は Vo=5.0V 設定時に比べ、変動する場合があります
(4)
設計保証値です
(5)
過熱保護は自動復帰です
Rev.1.2
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3
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2013 年 8 月 20 日
ブロックダイアグラムと各端子機能
ブロックダイアグラム
VIN
3
6
L1
VO
C1
Control
IC
C2
C3
7
4
FB
5
S-GND
P-GND
各端子機能
Rev.1.2
端子番号
記号
機能・名称
2
NC
未接続ピン
3
VIN
電源入力端子
4
P‐GND
グランド端子(パワー部)
5
S‐GND
グランド端子(制御部)
6
VO
出力端子
7
FB
フィードバック端子
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4
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2013 年 8 月 20 日
応用回路例
VIN
VO
3
6
L1
C1
EIN
CIN
C2
Control
IC
CP
R2
C3
COUT
7
FB
R1
4
5
P-GND S-GND
図 1 MPM80 標準回路接続図
図 1 に MPM80 の標準回路接続図を示します。
推奨回路定数は以下のとおりです。
EIN : 入力電圧源
CIN : 100μF~1000μF(入力電圧が安定していれば、CIN は不要です。)
COUT : 220μF~1000μF(電解コンデンサ)、47μF~100μF(セラミックコンデンサ)
(電解コンデンサは電源用低インピーダンス品をご使用ください。)
R1
: 680Ω~1.5kΩ
R2
: 希望する出力電圧に合わせ、式(1)で求まる抵抗値を選択してください
CP
: 100pF~470pF(COUT にセラミックコンデンサを用いる場合、CP を付加してください。)
RL
: 負荷
------------ (1)
ここで、
Vo
: 希望する出力電圧
VFBref : FB 端子基準電圧(0.8V TYP)
また、動作が不安定な場合、VIN-P-GND 間の直近にパスコン(1μF、セラミックコンデンサ)を追加してく
ださい。
Rev.1.2
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5
RL
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熱減定格
測定条件: Vo=5V、No Fin
2.5
2.0
Io [A]
1.5
Vin=12V
Vin=24V
1.0
0.5
0.0
-40
-20
0
図2
20
40
Ta [℃]
MPM80
60
80
100
熱減定格曲線
図 2 に MPM80 の熱減定格曲線を示します。
MPM80 は、ご使用になる周囲温度 Ta に合わせ、減定格(ディレーティング)する必要があります。
図 2 の曲線内に収まるよう、ご使用ください。
また、この曲線内に収まらない場合、放熱器のご使用をご検討ください。この際、MPM80 のジャンクション-ケース
間の熱抵抗θj-c は、θj-c=8[℃/W]ですので、以下の式でジャンクション温度 Tj を算出し、Tj が 125℃以下でご使用
ください。
ご使用時の MPM80 の内部損失(PLOSS)は
PLOSS=(IIN×VIN)-(IO×VO)
PLOSS
:
MPM80 の内部損失 [W]
IIN
:
MPM80 の入力電流 [A]
VIN
:
MPM80 の入力電圧 [V]
IO
:
MPM80 の出力電流 [A]
VO
:
MPM80 の出力電圧 [V]
となります。このとき MPM80 の熱抵抗と放熱器の熱抵抗の値から全体の熱抵抗θj-H は、
θj-H=θj-c+θH
θj-H
:
MPM80-放熱器の熱抵抗 [℃/W]
θj-c
:
MPM80 のジャンクション-ケース間の熱抵抗 [℃/W]
θH
:
放熱器の熱抵抗 [℃/W]
このとき、ジャンクション温度 Tj は、
Tj=PLOSS×θj-H
となります。MPM80 の Tj の最大定格は 125℃ですので、Tj≦125[℃]でお使い頂けますよう、お願い致します。
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6
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MPM80 外形図
10±0.2
4.2±0.2
φ3.2±0.2
1.1Max
捺印面
16.9±0.3
4 ±0.2
0.5
ゲートバリ
注
6-0.67±0.15
+0.2
6-0.55-0.1
)
(5.4)
1
-R
(2
R-end
※端子の材質:Cu
※端子の処理:
Cu+はんだディップ
※製品重量:約 2.1g
※ねじ止め締め付け
トルク:6~8 kgf・cm
10.4±0.5
5 ±0.5
2.6±0.1
(根元寸法)
+0.2
0.45 -0.1
(根元寸法)
5.08±0.5
(先端寸法)
注
0.5
0.5
0.5
平面状態図
1 2 3 4 5 6 7 8
0.5
側面状態図
捺印仕様
注:充電部です。お取り扱いの際にはご注意ください。
NOTES:
1) 単位:mm
2) “ゲートバリ” 部は高さ 0.3mm(MAX)のゲートバリ発生箇所を示す
3) Pb フリー品(RoHS 対応)です
Rev.1.2
サンケン電気株式会社
現品表示
1)品名表示:MPM80
2)ロット表示(Lot.No)
第一文字:西暦年号下一桁
第二文字:製造月
1 月~9 月=1~9 アラビア数字
10 月=O
11 月=N
12 月=D
第三、第四文字:製造日
1~31 アラビア数字
第五文字:弊社管理記号
3)捺印方法
レーザー捺印
7
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2013 年 8 月 20 日
MPM80-R 外形図
10±0.2
4.2±0.2
2.8±0.6
5.08±0.6
(2-R1)
注
6-0.67±0.15
+0.2
+0.2
注
0.45-0.1
6-0.55-0.1
3.6±0.6
※端子の材質:Cu
※端子の処理:
Cu+はんだディップ
※製品重量:約 2.1g
※ねじ止め締め付け
トルク:6~8 kgf・cm
(5゚)
(根元寸法)
(先端寸法)
2.6±0.1
(根元寸法)
(先端寸法)
φ3.2±0.2
1.1Max
捺印面
16.9±0.3
4 ±0.2
0.5
ゲートバリ
4 5 6 7 8
( 5 ゚)
1 2 3
※この図は端子状態の誇張を示すもので
実際の曲げ形状と異なる場合があります。
注:充電部です。お取り扱いの際にはご注意ください。
NOTES:
1) 単位:mm
2)
“ゲートバリ” 部は高さ 0.3mm(MAX)のゲートバリ発生箇所を示す
3) Pb フリー品(RoHS 対応)です
Rev.1.2
サンケン電気株式会社
捺印仕様
現品表示
1)品名表示:MPM80
2)ロット表示(Lot.No)
第一文字:西暦年号下一桁
第二文字:製造月
1 月~9 月=1~9 アラビア数字
10 月=O
11 月=N
12 月=D
第三、第四文字:製造日
1~31 アラビア数字
第五文字:弊社管理記号
3)捺印方法
レーザー捺印
8
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各種特性(代表特性)
測定条件:Vo=5V、Ta=25°C
測定条件:Vo=5V、Ta=25°C
5.15
100
5.10
80
Vin=8V
VO[V]
η[%]
5.05
60
Vin=12V
40
Vin=18V
5.00
Vin=8V
Vin=12V
4.95
Vin=24V
20
Vin=18V
Vin=28V
Vin=24V
4.90
Vin=28V
4.85
0
0.00
0.50
1.00
1.50
0.00
2.00
0.50
1.00
効率特性
MPM80
図4
MPM80
測定条件:Vo=5V、Ta=25°C
100
90
80
70
60
50
40
30
20
10
0
0.00
Vin=8V
Vin=12V
⊿Tc[℃]
Vin=18V
2.50
Loss[W]
Vin=24V
2.00
Vin=28V
1.50
1.00
0.50
0.00
0.00
0.50
1.00
1.50
VIN=8V
VIN=12V
VIN=18V
VIN=24V
VIN=28V
0.50
2.00
Rev.1.2
MPM80
内部損失
サンケン電気株式会社
1.00
1.50
2.00
IO[A]
IO[A]
図5
ロードレギュレーション
測定条件:Vo=5V、Ta=25°C
3.50
3.00
2.00
IO[A]
IO[A]
図3
1.50
図6
MPM80
温度上昇
9
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推奨基板パターン
Z1:MPM80
C21:入力部コンデンサ
C31:出力部コンデンサ
R11,R12:出力電圧設定用抵抗(出力~FB 間抵抗)
R13:出力電圧設定用抵抗(FB~GND 間抵抗)
○C21 及び C31 はできるだけ MPM80 の近傍に配置してください。
○R11,R12,R13 は、出力電圧検出点から MPM80 の S-GND(5 番ピン)へ接続します。
C31~MPM80 の P-GND(4 番ピン)には、スイッチング電流が流れ、GND ループの共通インピーダンスとスイッ
チング電流による電圧降下が発生します。この部分に出力検出抵抗の GND 部を接続すると、レギュレーションが
悪化する事がありますので、この点にご注意ください。
※弊社ではより良い製品を目指して、製品の改良を行うことがあります。改良のため予告なく仕様等を変更する
場合がありますので、あらかじめご了承ください。
Rev.1.2
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10
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使用上の注意
保管環境、特性検査上の取り扱い方法によっては信頼度を損なう要因となるので、注意事項に留意してください。
保管上の注意事項
 保管環境は、常温 (5~35°C)、常湿 (40~75%)中が望ましく、高温多湿やの場所、温度や湿度の変化が大きな場
所を避けてください
 腐食性ガスなどの有毒ガスが発生しない、塵埃の尐ない場所で、直射日光を避けて保管してください
 長期保管したものは、使用前にはんだ付け性やリードの錆などについて再点検してください
特性検査、取り扱い上の注意事項
受入検査などで特性検査を行う場合は、測定器からのサージ電圧の印加、端子間ショートや誤接続などに十分注意
してください。また定格以上の測定は避けてください
放熱用シリコーングリースを使用する場合の注意事項
 本製品を放熱板に取り付け、シリコーングリースを使用する場合は、均一に薄く塗布してください。必要以上に塗布す
ると、無理な応力を加えます
 揮発性の放熱用シリコーングリースは、長時間経過するとシリコーングリースにヒビ割れが生じ、放熱効果が悪化します。
ちょう度の小さい(固い)放熱用シリコーングリースは、ビス止め時にモールド樹脂クラックの原因となります
弊社では、寿命に影響を与えない下記の放熱用シリコーングリースを推奨しております
品名
メーカー名
G746
信越化学工業(株)
YG6260
モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社
SC102
東レ・ダウコーニング(株)
放熱板に取り付ける場合の注意事項
 ねじ穴部をバーリング加工した放熱板に取り付けるなど、ねじ穴周辺部の平坦度が取れない場合、推奨トルク以下で
も製品にダメージを与えることがあるので注意してください。また、製品を取り付ける面の平坦度は 0.05mm 以下としてく
ださい
 ねじは、製品形状に適したものを選定してください。皿ねじなどは、製品にストレスを加えるので使用しないでください。
また、タッピンねじの使用はできるだけ控えてください。タッピンねじを使用すると、下穴の状態や、作業状況により、ね
じが垂直に入らず、斜めに入ることがあります。ねじが斜めに入ると、製品に異常なストレスを加え、製品が故障する恐
れがあるので注意してください
 推奨締め付けトルク
0.588~0.785[N・m] (6~8[kgf・cm])
 ねじを締め付けるときに、締め付け工具(ドライバなど)が製品にあたると、パッケージにクラックが入るだけでなく、スト
レスが内部に加わります。これにより、製品の寿命を縮め、故障する恐れがあるので注意してください。また、エアドライ
バでのねじ締めは、ストップ時の衝撃が大きく、設定トルク以上のトルクがかかる場合があります。設定トルク以上のトル
クがかかると、製品にダメージを与えることがあるので、電動ドライバの使用をおすすめします。
2 箇所以上で締め付けるパッケージの場合は、すべての取り付け部を予備締めした後に、規定のトルク値で締め付け
てください。ドライバを使用する場合は、トルク管理に十分注意してください
はんだ付け方法
 はんだ付けをする場合は、下記条件以内で、できるだけ短時間で作業してください
・260 ± 5 °C 10 ± 1 s (フロー、2 回)
・380 ± 10 °C 3.5 ± 0.5 s (はんだごて、1 回)
 はんだ付けは製品本体より 2.0 mm のところまでとします。
静電気破壊防止のための取扱注意
 製品を取り扱う場合は、人体アースを取ってください。人体アースはリストストラップなどを用い、感電防止のため、1MΩ
の抵抗を人体に近い所へ入れてください
 製品を取り扱う作業台は、導電性のテーブルマットやフロアマットなどを敷き、アースを取ってください
 カーブトレーサーなどの測定器を使う場合、測定器もアースを取ってください
 はんだ付けをする場合、はんだごてやディップ槽のリーク電圧が、製品に印加するのを防ぐため、はんだごての先や
ディップ槽のアースを取ってください
 製品を入れる容器は、弊社出荷時の容器を用いるか、導電性容器やアルミ箔などで、静電対策をしてください
Rev.1.2
サンケン電気株式会社
11
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注意書き
 本資料に記載している内容は、改良などにより予告なく変更することがあります。
ご使用の際には、最新の情報であることを確認してください。
 本書に記載している動作例および回路例は、使用上の参考として示したもので、これらに起因する
弊社もしくは第三者の工業所有権、知的所有権、その他の権利の侵害問題について弊社は一切責任
を負いません。弊社の合意がない限り、弊社は、本資料に含まれる本製品(商品適性および特定目
的または特別環境に対する適合性を含む)ならびに情報(正確性、有用性、信頼性を含む)につい
て、明示的か黙示的かを問わず、いかなる保証もしておりません。
 弊社は品質、信頼性の向上に努めていますが、半導体製品では、ある確率での欠陥、故障の発生は
避けられません。製品の故障により結果として、人身事故、火災事故、社会的な損害などが発生し
ないよう、使用者の責任において、装置やシステム上で十分な安全設計および確認を行ってくださ
い。
 本書に記載している製品は、一般電子機器(家電製品、事務機器、通信端末機器、計測機器など)
に使用することを意図しております。
高い信頼性を要求する装置(輸送機器とその制御装置、交通信号制御装置、防災・防火装置、各種
安全装置など)への使用を検討、および一般電子機器であっても長寿命を要求する場合は、必ず弊
社販売窓口へ相談してください。
極めて高い信頼性を要求する装置(航空宇宙機器、原子力制御、生命維持のための医療機器など)
には、弊社の文書による合意がない限り使用しないでください。
 弊社の製品を使用、またはこれを使用した各種装置を設計する場合、定格値に対するディレーティン
グをどの程度行うかにより、信頼性に大きく影響します。
ディレーティングとは信頼性を確保または向上するため、各定格値から負荷を軽減した動作範囲を
設定したり、サージやノイズなどについて考慮したりすることです。ディレーティングを行う要素
には、一般的に電圧、電流、電力などの電気的ストレス、周囲温度、湿度などの環境ストレス、半
導体製品の自己発熱による熱ストレスがあります。これらのストレスは、瞬間的数値、あるいは最
大値、最小値についても考慮する必要があります。
なおパワーデバイスやパワーデバイス内蔵 IC は、自己発熱が大きく接合部温度のディレーティング
の程度が、信頼性を大きく変える要素となるので十分に配慮してください。
 本書に記載している製品の使用にあたり、本書記載の製品に他の製品・部材を組み合わせる場合、
あるいはこれらの製品に物理的、化学的、その他何らかの加工・処理を施す場合には、使用者の責
任においてそのリスクを検討の上行ってください。
 本書記載の製品は耐放射線設計をしておりません。
 弊社物流網以外での輸送、製品落下などによるトラブルについて、弊社は一切責任を負いません。
 本書記載の内容を、文書による弊社の承諾なしに転記複製を禁じます。
Rev.1.2
サンケン電気株式会社
12