S1R72V27 CPU 接続ガイド

S1R72V27
CPU 接続ガイド
Rev.1.0
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適用範囲
本ドキュメントは、USB2.0 ホスト/デバイスコントローラ LSI「S1R72V27」(「S2R72V27」)に
適用されます。
本ドキュメントでは、S1R72V27 と表記して説明します。
目次
1. はじめに............................................................................................................................................. 1
1.1
概要 ............................................................................................................................................ 1
1.2
関連資料 ..................................................................................................................................... 1
2. 一般的なCPUとの接続例 ................................................................................................................... 2
3. 16bitバス幅接続時の、エンディアン設定について............................................................................ 3
3.1
ビックエンディアンCPUとの接続 ............................................................................................. 3
3.2
リトルエンディアンCPUとの接続 ............................................................................................. 6
4. CPUIF検証手順................................................................................................................................... 9
5. iMX21(FreeScale社製)との接続例 ................................................................................................... 12
5.1. 接続例....................................................................................................................................... 12
5.2. iMX21 のバスサイクル設定例................................................................................................... 14
5.3
S1R72V27 のACスペックとiMX21 バスサイクルの確認.......................................................... 16
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i
1. はじめに
1. はじめに
1.1
概要
本資料は、お客様が S1R72V27 を実際に使用する際に必要な情報の中で、制御 CPU と
S1R72V27 を接続する際に必要な内容に特化してまとめた資料です。
本資料に記載されている内容は、接続方法の一例であり、内容を保証するものではありませ
ん。お客様のシステム環境に合わせて、接続方法を変更する必要があります。
また、本資料の内容は、予告なく改定されることがあります。
1.2
関連資料
• S1R72V27(S2R72V27)データシート(ハードウエア仕様)
• S1R72V27(S2R72V27)テクニカルマニュアル(レジスタ仕様)
S1R72V27 CPU 接続ガイド
(Rev. 1.0)
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1
2. 一般的な CPU との接続例
2. 一般的な CPU との接続例
ここでは、一般的な CPU との接続例を示します。
1)
16bit バス、Strobe mode における接続例
CPUIF_MODE レジスタ(0x07Eh 番地)の BusMode ビット=“0”を設定。
1.65V ~ 3.6V
CPU
S1R72V27
IOVDD
CVDD
Address[8:1]
CA[8:1]
XBEL
DATA[15:0]
CD[15:0]
XCS
XCS
XRD
XRD
XWRH
XWRH(XBEH)
XWRL
XWRL(XWR)
XDREQ
XDREQ ※1
XDACK
XDACK ※2 ※1: Open
※2: High/Low何れかに固定
XINT
<DMA未使用時>
XINT
図 2-1
2)
16bit バス、Strobe mode における接続例
16bit バス、BE mode における接続例
CPUIF_MODE レジスタ(0x07Eh 番地)の BusMode ビット=“1”を設定。
1.65V ~ 3.6V
CPU
S1R72V27
IOVDD
Address[8:1]
XBEL
DATA[15:0]
CA[8:1]
XBEL
CD[15:0]
XCS
XCS
XRD
XRD
XBEH
XWRH(XBEH)
XWR
XWRL(XWR)
XDREQ
XDREQ ※1
XDACK
XDACK ※2 <DMA未使用時>
XINT
図 2-2
2
CVDD
XINT
※1: Open
※2: High/Low何れかに固定
16bit バス、BE mode における接続例
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3. 16bit バス幅接続時の、エンディアン設定について
3. 16bit バス幅接続時の、エンディアン設定について
ここでは、CPU と 16bit バス幅で接続した場合の、エンディアン設定について説明します。
S1R72V27 のレジスタを、下記の 3 タイプに分けて説明します。レジスタの詳細は、S1R72V27 テク
ニカルマニュアルを参照してください。
1)
Word レジスタ: レジスタ名称の末尾に、_H/_L/_HH/_HL/_LH/_LL がつくレジスタが
該当します。
2)
Byte レジスタ:
3)
FIFO レジスタ: RAM_Rd_00~_1F / RAM_WrDoor_0,1 / FIFO_Rd_0,1 / FIFO_Wr_0,1 /
FIFO_ByteRd/FIFO_ByteWr レジスタが該当します。
3.1
Word レジスタ/FIFO レジスタ以外のレジスタが該当します。
ビックエンディアンCPUとの接続
基本的に、CPUIF_MODE レジスタ(0x07Eh 番地)の CPU_Endian ビットに“0”をセットした
モードで、アクセスします。
1)
Word レジスタへのアクセス
S1R72V27 は、D[15:8]バスを Word レジスタの上位バイト、D[7:0]バスを Word レジスタ
の下位バイトと接続します。
ここでは、Word レジスタに対して 0x1234h のデータをライトして、リードする場合の
例を下記に示します。
ライト時: CPU メモリ上の偶数アドレスのデータ(12h)が、S1R72V27 の Word レジ
スタの上位バイトに保存されます。
リード時: S1R72V27 の Word レジスタの上位バイトデータ(12h)が、CPU メモリ上
の偶数アドレスに保存されます。
CPU
データ
・・・・
・・・・
12h
34h
・・・・
・・・・
上位バイト[15:8]
12h
D[15:8]
偶数アドレス
奇数アドレス
CPU メモリ上のデータ
下位バイト[7:0]
34h
CPU レジスタ
D[7:0]
CPU データバス
D[15:0]バスをそのまま接続
S1R72V27
D[15:8]
12h
上位バイト[15:8]
_H、_HH、_LHレジスタ
図 3-1
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D[7:0]
34h
下位バイト[7:0]
_L、_HL、_LLレジスタ
V27 データバス
V27 Wordレジスタ
Word レジスタへのアクセス(ビックエンディアン CPU)
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3
3. 16bit バス幅接続時の、エンディアン設定について
2)
Byte レジスタへのアクセス
S1R72V27 は、CPU_Endian ビット=“0”設定により D[15:8]バスを偶数アドレスレジスタ、
D[7:0]バスを奇数アドレスレジスタと接続します。
ここでは、Byte レジスタの偶数アドレスレジスタに F1h/奇数アドレスレジスタに F2h
をライトして読み出す場合の例を下記に示します。
ライト時: CPU メモリ上の偶数アドレスのデータ(F1h)が、S1R72V27 の偶数アドレ
スレジスタに保存されます。
リード時: S1R72V27 の偶数アドレスレジスタのデータ(F1h)が、CPU メモリ上の偶
数アドレスに保存されます。
CPU
データ
・・・・
・・・・
F1h
F2h
・・・・
・・・・
上位バイト[15:8]
F1h
D[15:8]
偶数アドレス
奇数アドレス
CPU メモリ上のデータ
下位バイト[7:0]
F2h
CPU レジスタ
D[7:0]
CPU データバス
D[15:0]バスをそのまま接続
S1R72V27
D[15:8]
F2h
奇数アドレス
レジスタ
図 3-2
4
D[7:0]
V27 データバス
F1h
偶数アドレス
レジスタ
V27 Byteレジスタ
Byte レジスタへのアクセス(ビックエンディアン CPU)
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3. 16bit バス幅接続時の、エンディアン設定について
3)
FIFO レジスタへのアクセス
S1R72V27 は、CPU_Endian ビット=“0”設定により D[15:8]バスを偶数アドレスレジスタ、
D[7:0]バスを奇数アドレスレジスタと接続します。
ここでは、USB バスから C1h/C2h の順番に送信し、C1h/C2h の順番に受信する場合
の例を下記に示します。
ライト時: CPU メモリ上の偶数アドレスのデータ(C1h)が、USB バスから最初のデー
タとして送信されます。
リード時: USB バスから最初に受信したデータ(C1h)が、CPU メモリ上の偶数アド
レスに保存されます。
CPU
データ
・・・・
・・・・
C1h
C2h
・・・・
・・・・
上位バイト[15:8]
C1h
D[15:8]
偶数アドレス
奇数アドレス
CPU メモリ上のデータ
下位バイト[7:0]
C2h
CPU レジスタ
D[7:0]
CPU データバス
D[15:0]バスをそのまま接続
S1R72V27
D[15:8]
C2h
奇数アドレス
レジスタ
D[7:0]
V27 データバス
C1h
偶数アドレス
レジスタ
V27 Byteレジスタ
データ[15:8] データ[7:0]
・・・・
・・・・
・・・・
・・・・
② C2h
① C1h
④ ・・・・
③ ・・・・
・・・・
・・・・
・・・・
・・・・
図 3-3
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V27 FIFO上のデータ
USBバス上は、①②・・の順に
転送されます。
FIFO レジスタへのアクセス(ビックエンディアン CPU)
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5
3. 16bit バス幅接続時の、エンディアン設定について
3.2
リトルエンディアンCPUとの接続
基本的に、CPUIF_MODE レジスタ(0x07Eh 番地)の CPU_Endian ビットに“1”をセットした
モードで、アクセスします。
1)
Word レジスタへのアクセス
S1R72V27 は、D[15:8]バスを Word レジスタの上位バイト、D[7:0]バスを Word レジスタ
の下位バイトと接続します。
ここでは、Word レジスタに対して 0x1234h のデータをライトして、リードする場合の
例を下記に示します。
ライト時: CPU メモリ上の偶数アドレスのデータ(34h)が、S1R72V27 の Word レジ
スタの下位バイトに保存されます。
リード時: S1R72V27 の Word レジスタの下位バイトデータ(34h)が、CPU メモリ上
の偶数アドレスに保存されます。
CPU
データ
・・・・
・・・・
34h
12h
・・・・
・・・・
上位バイト[15:8]
12h
D[15:8]
偶数アドレス
奇数アドレス
CPU メモリ上のデータ
下位バイト[7:0]
34h
CPU レジスタ
D[7:0]
CPU データバス
D[15:0]バスをそのまま接続
S1R72V27
D[15:8]
12h
上位バイト[15:8]
_H、_HH、_LHレジスタ
図 3-4
6
D[7:0]
34h
下位バイト[7:0]
_L、_HL、_LLレジスタ
V27 データバス
V27 Wordレジスタ
Word レジスタへのアクセス(リトルエンディアン CPU)
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3. 16bit バス幅接続時の、エンディアン設定について
2)
Byte レジスタへのアクセス
S1R72V27 は、CPU_Endian ビット=“1”設定により D[7:0]バスを偶数アドレスレジスタ、
D[15:8]バスを奇数アドレスレジスタと接続します。
ここでは、Byte レジスタの偶数アドレスレジスタに F1h/奇数アドレスレジスタに F2h
をライトして読み出す場合の例を下記に示します。
ライト時: CPU メモリ上の偶数アドレスのデータ(F1h)が、S1R72V27 の偶数アドレ
スレジスタに保存されます。
リード時: S1R72V27 の偶数アドレスレジスタのデータ(F1h)が、CPU メモリ上の偶
数アドレスに保存されます。
CPU
データ
・・・・
・・・・
F1h
F2h
・・・・
・・・・
上位バイト[15:8]
F2h
D[15:8]
偶数アドレス
奇数アドレス
CPU メモリ上のデータ
下位バイト[7:0]
F1h
CPU レジスタ
D[7:0]
CPU データバス
D[15:0]バスをそのまま接続
S1R72V27
D[15:8]
F2h
奇数アドレス
レジスタ
図 3-5
S1R72V27 CPU 接続ガイド
(Rev. 1.0)
D[7:0]
V27 データバス
F1h
偶数アドレス
レジスタ
V27 Byteレジスタ
Byte レジスタへのアクセス(リトルエンディアン CPU)
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7
3. 16bit バス幅接続時の、エンディアン設定について
3)
FIFO レジスタへのアクセス
S1R72V27 は、CPU_Endian ビット=“1”設定により D[7:0]バスを偶数アドレスレジスタ、
D[15:8]バスを奇数アドレスレジスタと接続します。
ここでは、USB バスから C1h/C2h の順番に送信し、C1h/C2h の順番に受信する場合
の例を下記に示します。
ライト時: CPU メモリ上の偶数アドレスのデータ(C1h)が、USB バスから最初のデー
タとして送信されます。
リード時: USB バスから最初に受信したデータ(C1h)が、CPU メモリ上の偶数アド
レスに保存されます。
CPU
データ
・・・・
・・・・
C1h
C2h
・・・・
・・・・
上位バイト[15:8]
C2h
D[15:8]
偶数アドレス
奇数アドレス
CPU メモリ上のデータ
下位バイト[7:0]
C1h
CPU レジスタ
D[7:0]
CPU データバス
D[15:0]バスをそのまま接続
S1R72V27
D[15:8]
C2h
奇数アドレス
レジスタ
D[7:0]
V27 データバス
C1h
偶数アドレス
レジスタ
V27 Byteレジスタ
データ[15:8] データ[7:0]
・・・・
・・・・
・・・・
・・・・
② C2h
① C1h
④ ・・・・
③ ・・・・
・・・・
・・・・
・・・・
・・・・
図 3-6
8
V27 FIFO上のデータ
USBバス上は、①②・・の順に
転送されます。
FIFO レジスタへのアクセス(リトルエンディアン CPU)
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4. CPUIF 検証手順
4. CPUIF 検証手順
ここでは、S1R72V27 と CPU が適切に接続されているかをチェックする手順を示します。本 LSI を
制御する CPU の ICE 等を使用して、以下の手順を実行してください。
<接続試験スタート (HWリセット解除)>
1) CPU_Cut状態からの復帰処理
PM_Controlレジスタ(0x012番地)等を、ダミーリード。
2) CPU動作モード設定①
CPUIF_MODEレジスタ(0x07Eh番地)に対して、
CPU_Endian,BusModeをセット。
3) CPU動作モード設定②
CPUIF_MODEレジスタ(0x07Eh番地)に対して、
ダミーライト。
4) CPU動作モード設定確認
CPU_Configレジスタ(0x075h番地)を、リード。
5) 非同期レジスタアクセス試験
(Wordレジスタ)
WakeupTim_H,Lレジスタ(0x014h番地)に対して、リードライト試験
6) クロック入力設定
ClkSelectレジスタ(0x73h番地)に、クロック設定値をライト
7) クロック入力設定プロテクト
ModeProtectレジスタ(0x071番地)に、0x00をライト
8) MTMリセット
ChipResetレジスタ(0x011番地)に、0x00をライト
9) 発振開始時間設定
WakeupTim_H,Lレジスタ(0x014番地)に、発振開始時間をライト
10) 内部クロック供給設定
PM_Controlレジスタ(0x012番地)に、0x40をライト
11) 内部クロック設定確認
⑦ MTMリセット
MainIntStatレジスタ(0x000番地)をリードして、
FinishedPMビット(Bit0)に"1"がセットされている事を確認
12) 同期レジスタアクセス試験
(Wordレジスタ)
AREA0StartAdrs_L,Hレジスタ(0x080番地)に対して、リードライト試験
13) 同期レジスタアクセス試験
(Byteレジスタ)
D_EPaIntEnbレジスタ(0x0C6番地)および
D_EPbIntEnbレジスタ(0x0C7番地)に対して、リード/ライト試験
<接続試験終了>
図 4-1
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CPU-IF 検証手順
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9
4. CPUIF 検証手順
1)
CPU_Cut 状態からの復帰処理
PM_Control レジスタ(0x012h 番地)等を、ダミーリードしてください。
本 LSI は、リセット解除後は CPU_Cut 状態になっています。このダミーリード動作により、
CPU_Cut 状態を終了させ、SLEEP 状態にします。SLEEP 状態では、全ての非同期レジスタに対
してリード/ライト動作が可能です。
2)
CPU 動作モード設定①
CPUIF_MODE レジスタ(0x07E、0x07F 番地)の、CPU_Endian、BusMode ビットに、ご使用のモー
ド設定値をライトしてください。
本レジスタは、0x07E/0x07F 番地の両方に同じレジスタビットが定義されていますが、どちら
か一方のレジスタにセットすることで、値がセットされます。
表 4-1
Bus モード
3)
CPU_Config レジスタ設定値
CPU エンディアン
設定値
16bit Strobe mode
Little Endian
0x04
Big Endian
0x00
16bit BE mode
Little Endian
0x06
Big Endian
0x02
CPU 動作モード設定②
2)で設定した値を、もう一度ダミーライトして下さい。
本ダミーライトを行うことで、設定した CPU 動作モードが有効になります。
4)
CPU 動作モード設定確認
CPU_Config レジスタ(0x75h 番地)を、リードしてください。
本レジスタをリードして、2)で設定した CPU_Endian/BusMode ビットの設定が有効になってい
るかどうか確認します。
5)
非同期レジスタアクセス試験(Word レジスタ)
WakeupTim_L,H レジスタ(0x014 番地)に対して、リード/ライト試験を実行してください。
このレジスタは、SLEEP 状態でのリード/ライトが可能で、全ビットが有効です。
このレジスタのリード/ライト試験によって、CPU のデータバスが正確に接続されているか否
かを確認できます。もし、このリード/ライト動作が正常に行われない場合には、CPU との物
理的な接続を確認してください。
6)
クロック入力設定
ClkSelect レジスタ(0x073h 番地)に、クロック入力設定値をライトして下さい。
本 LSI で使用するクロック入力方法と、その周波数を設定します。表 4-2 から設定する値を決
定してください。
表 4-2
ClkSelect レジスタ設定値
クロック入力方法
10
クロック周波数
外付け振動子
外部クロックソース
12MHz
0x00
0x80
24MHz
0x01
0x81
48MHz
使用不可
0x83
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4. CPUIF 検証手順
7)
クロック入力設定のプロテクト
ModeProtect レジスタ(0x071 番地)に、0x00 をライトして下さい。
このレジスタに 0x56 以外の値を書き込むことで、ClkSelect レジスタの書き込み保護が有効と
なります。
8)
MTM リセット
ChipReset レジスタ(0x011 番地)に対して、0x00 をライトして下さい。
bit7 の ResetMTM ビットを“0”にクリアすることで、USB Transceiver Macro のリセットが解除さ
れ、本 LSI に内蔵された PLL の発振が可能となります。
9)
発振開始時間設定
WakeupTim_H,L レジスタ(0x014 番地)に、発振開始時間をライトして下さい。
クロック周波数の±10%に入る時間を基準としますが、選択する振動子、回路基板、外付け部
品等により値は大きく変化します。ここでは、接続チェックということで、一義に 0x2500 をラ
イトしてください。
10) 内部クロック供給設定
PM_Control レジスタ(0x012 番地)に、0x40 をライトしてください。
bit6 の GoActive ビットに“1”にセットすることで、内部クロックが動作開始(OSC、PLL が起動)
し、内部回路へのクロック供給が開始されます。
11) 内部クロック供給確認
MainIntStat レジスタ(0x000 番地)をリードして、FinishedPM ビット(bit0)に“1”がセットさ
れていることを確認してください。
もし、本ビットがセットされない場合には、外部クロックソース選択時は外部クロックからの
クロックが供給されていないことが考えられ、外付け振動子選択時は振動子が正確に発振して
いないことが考えられます。
この時、0x008 番地(MainIntEnb レジスタ)のビット 0(EnFinishedPM ビット)を“1”にセット
してください。このことにより XINT 出力ピンが“Low”にアサートされます。次に同ビットを“0”
にクリアすると、XINT 出力ピンが“High”にネゲートされます。この動作を行い、CPU に割り
込みが発生するか、確認してください。
MainIntStat レジスタ(0x000 番地)のビット 0(FinishedPM ビット)に“1”をライトすることで、
このステータスはクリアされますので、再度 MainIntStat レジスタ(0x000 番地)のビット 0
(FinishedPM ビット)をリードし、“0”にクリアされていることを確認してください。
12) 同期レジスタアクセス試験(Word レジスタ)
AREA0StartAdrs_L,H レジスタ(0x080 番地)に対して、リード/ライト試験を実行してください。
これらのレジスタは、ACTIVE 状態でのリード/ライトが可能です。
上位 3 ビット(ビット[15:13])、下位 2 ビット(ビット[1:0])はライトできず、常に“0”がリードさ
れます。
13) 同期レジスタアクセス試験(Byte レジスタ)
D_EPaIntEnb レジスタ(0x0C6 番地)及び、D_EPbIntEnb レジスタ(0x0C7 番地)に対して、リー
ド/ライト試験を実行してください。
これらのレジスタは、ACTIVE 状態でのリード/ライトが可能です。
D_EPaIntEnb レジスタ、及び D_EPbIntEnb レジスタは、上位 1 ビット(ビット[7])がライトで
きず、常に“0”がリードされます。
<
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(Rev. 1.0)
以上で、接続確認終了です。
EPSON
>
11
5. iMX21(FreeScale 社製)との接続例
5. iMX21(FreeScale 社製)との接続例
5.1.
接続例
ここでは、iMX21 と S1R72V27 の接続実績のある CPU-IF の接続例を示します。
S1R72V27 のバスモードを 16bit BE mode で接続しています。
Typ: 1.8V
iMX21(MC9328MX21)
S1R72V27
NVDD1~6
CVDD
A[8:1]
CA[8:1]
D[15:0]
CD[15:0]
CS1
XCS
OE/PC_IOWR
XRD
EB3/DQM3/PC_IORD
XBEL
EB2/DQM3/PC_REG
RW/PC_WE
XWRL(XWR)
CSPI1_RDY
XDREQ
LD16
XDACK
LD17
XINT
図 5-1
1)
XWRH(XBEH)
iMX21 との接続例
CPU-IF 電源電圧
本接続例では、CPU-IF 用電源電圧として、Typ:1.8V で接続しています。
12
iMX21 の IO 電源電圧(NVDD1~6):
1.7V~3.3V
S1R72V27 の CPU-IF 電源電圧(CVDD):
1.65V~3.6V
EPSON
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(Rev. 1.0)
5. iMX21(FreeScale 社製)との接続例
2)
iMX21 の兼用端子設定
本接続例では、iMX21 の兼用端子を、以下のように設定して使用しています。
表 5-1
iMX21端子名
NVDD1~NVDD6
A[8:1]
D[15:0]
CS1
OE/PC_IOWR
EB3/DQM3/PC_IORD
EB2/DQM2/PC_REG
RW/PC_WE
CSPI1_RDY
LD16
LD17
S1R72V27 CPU 接続ガイド
(Rev. 1.0)
iMX21 兼用端子設定
iMX21端子機能
NVDD1~NVDD6
A[8:1]
D[15:0]
CS1
OE
EB3
EB2
RW
EXT_DMAREQ
EXT_DMAGRANT
PA23(GPIOをXINTとして使用)
EPSON
13
5. iMX21(FreeScale 社製)との接続例
5.2.
iMX21 のバスサイクル設定例
• iMX21 クロック設定
本接続例では、iMX21 内のクロック設定値を下記のようにしています。
システムクロック:264MHz
CPU-IF バスクロック(HCLK):88MHz(システムクロックの 3 分周)
• バスサイクル設定
CS1Uレジスタ(0xDF001008番地)
31
30
29
28
27
26
25
DCT
RWA
SP
WP
15
14
13
12
11
10
9
CNC
WSC
設定値: 0x0402_0700
24
23
22
21
20
PSZ
PME SYNC
8
7
6
5
4
WWS
EW
CS1Lレジスタ(0xDF00100C番地)
設定値: 0x4200_0D01
31
30
29
28
27
26
25
24
23
22
21
OEA
OEN
WEA
15
14
13
12
11
10
9
8
7
6
5
CSA
DSZ
CSN
EBC
設定値説明
レジスタ
RWA
SYNC
RWN
WSC
WWS
OEA
OEN
WEA
WEN
CSA
EBC
DSZ
CSN
CSEN
設定値
4'b0100
1'b0
4'b0010
6'b000111
3'b000
4'b0100
4'b0010
4'b0000
4'b0000
4'b0000
1'b1
3'b101
4'b0000
1'b1
20
4
19
3
18
17
RWN
2
1
EDC
16
0
19
18
17
16
WEN
3
2
1
0
PSR CRE WRAP CSEN
説明
RW出力アサートタイミング。 (2HCLK)
同期転送モード。 (無効)
RW出力ネゲートタイミング。 (1HCLK)
アクセスサイクル。 (8HCLK)
ライト時のWaitサイクル。 (0HCLK)
OE出力アサートタイミング。 (2HCLK)
OE出力ネゲートタイミング。 (1HCLK)
EBx出力アサートタイミング。 (0HCLK)
EBx出力ネゲートタイミング。 (0HCLK)
CS1出力アサートタイミング。 (0HCLK)
リード時のEB3,2出力モード。 (無効)
データバスサイズ。 (16bit D[15:0]使用)
CS1出力アサートタイミング。 (0HCLK)
CS1イネーブル。 (有効)
図 5-2 バスサイクル設定レジスタ
14
EPSON
S1R72V27 CPU 接続ガイド
(Rev. 1.0)
5. iMX21(FreeScale 社製)との接続例
• バスサイクル波形
<リードサイクル>
バスサイクル
リードアクセス
WSC (8HCLK)
HCLK
バスクロック
A[8:1] (O)
CS1 (O)
A0
CSA (0HCLK)
CSN (0HCLK)
OE (O)
OEA (2HCLK)
OEN (1HCLK)
<ライトサイクル>
バスサイクル
ライトアクセス
WSC (8HCLK)
HCLK
バスクロック
A[8:1] (O)
CS1 (O)
A0
CSA (0HCLK)
CSN (0HCLK)
RW (O)
RWA (2HCLK)
EB3,2 (O)
図 5-3
S1R72V27 CPU 接続ガイド
(Rev. 1.0)
RWN (1HCLK)
WEA (0HCLK)
WEN (0HCLK)
iMX21 バスサイクル波形
EPSON
15
5. iMX21(FreeScale 社製)との接続例
5.3
S1R72V27 のACスペックとiMX21 バスサイクルの確認
下記に、S1R72V27 の AC スペック規定値と iMX21 のバスサイクル設定値の比較表を記載し
ます。
S1R72V27 の AC スペックの詳細に関しては、S1R72V27 データシートの CPU/DMA IF アク
セスタイミング(7.4.3.1 章)を参照してください。
表 5-2
記号
tcas
tcah
tccs
tcch
tccn
trcy
tras
trng
trbd
trdf
trdh
trbh
twcy
twas
twng
twbs
twbh
twds
twdh
tdrn
tdaa
tdan
16
AC スペック比較表
S1R72V27 CPU/DMA IFアクセスタイミング
iMX21設定値
min
max サイクル unit
iMX21設定レジスタ
項目
6
2
HCLK RWA, OEA
アドレスセットアップ時間
6
1
HCLK RWN, OEN
アドレスホールド時間
XCSセットアッップ時間
6
2
HCLK RWA, OEA
XCSホールド時間
6
1
HCLK RWN, OEN
XCSネゲート時間(CPUIFモード設定時のみ)
15
-
55
8
HCLK WSC
リードサイクル
35
5
HCLK WSC-(OEA+OEN)
リードストローブアサート時間
20
3
HCLK OEA+OEN
リードストローブネゲート時間
1
リードデータ出力開始時間
-
33
5
HCLK WSC-(OEA+OEN)
リードデータ確定時間
2
リードデータホールド時間
-
6
リードデータ出力遅延時間
-
55
8
HCLK WSC
ライトサイクル
35
5
HCLK WSC-(RWA+RWN)
ライトストローブアサート時間
20
3
HCLK RWA+RWN
ライトストローブネゲート時間
6
2
HCLK RWA
ライトバイトイネーブルセットアップ時間
6
1
HCLK RWN
ライトバイトイネーブルホールド時間
10
HCLK
ライトデータ遅延許容時間
0
6
1
HCLK RWN
ライトデータホールド時間(ストローブネゲーションから
XDREQネゲート遅延時間
35
-
XDREQセットアップ時間
6
-
XDREQホールド時間
6
-
1HCLK=11.36ns(88MHz)
( CL=30pf )
EPSON
S1R72V27 CPU 接続ガイド
(Rev. 1.0)
改訂履歴
改訂履歴
改訂内容
年月日
2008/06/06
Rev.
1.0
頁
全頁
種別
新規
内
新規制定
容
半導体事業部
IC 営業部
<IC 国内営業グループ>
東京
〒191-8501
東京都日野市日野 421-8
TEL(042)587-5313(直通)
大阪
〒541-0059
FAX(042)587-5116
大阪市中央区博労町 3-5-1
TEL(06)6120-6000(代表)
エプソン大阪ビル 15F
FAX(06)6120-6100
ドキュメントコード:411528900
2008 年 6 月 作成