NJM5532 データシート

NJM5532
2 回路入り低雑音オペアンプ
■ 概要
NJM5532 は 2 回路入り低雑音オペアンプです。
NJM1458 と比較す
ると、雑音特性に優れ、出力特性、周波数特性も著しく改善されて
おります。位相補償は内蔵されております。
これらの特性は、高性能オーディオ機器等に最適です。
特性の中で低雑音が必要な場合は、入力換算雑音電圧選別品
(NJM5532DD/LD/MD)も用意しております。
■ 特徴
●動作電源電圧
●小信号帯域幅
●出力ドライブ能力
●入力換算雑音電圧
●電力利得帯域幅
●スルーレート
●バイポーラ構造
●外形
±3V~±22V
10MHz typ.
600Ω,10Vrms typ.
5nV/√Hz typ.
140kHz typ.
8V/μs typ.
■ 外形
NJM5532D
(DIP8)
NJM5532L
(SIP8)
NJM5532M
(DMP8)
DIP8, DMP8, SIP8
■ 端子配列
Top View
1
2
3
4
Top View
8
7
A
B
6
5
1
2
3
4
5
6
7
SIP8 パッケージ
8
ピン配置
1.A OUTPUT
2.A -INPUT
3.A +INPUT
4.V
5.B +INPUT
6.B -INPUT
7.B OUTPUT
+
8.V
DIP8, DMP8 パッケージ
■ 等価回路図 (下図の回路が 2 回路入っています)
Ver.2014-07-09
-1-
NJM5532
■ 絶対最大定格 (Ta=25˚C)
項目
電源電圧
同相入力電圧範囲
差動入力電圧範囲
記号
+ V /V
VICM
VID
消費電力
PD
動作温度
保存温度
Topr
Tstg
定格
±22
+ V /V
±0.5
DIP8: 500
DMP8: 600(注 1)
SIP8: 800
-20~+75
-40~+125
単位
V
V
V
定格
±3~±22
単位
V
mW
°C
°C
(注 1) セラミック基板(10×20×0.635mm)実装時
■ 推奨動作電圧範囲(Ta=25°C)
項目
電源電圧
記号
+ V /V
■ 電気的特性 (指定無き場合には V+/V-=±15V, Ta=25°C)
● DC 特性
項目
入力オフセット電圧
入力オフセット電流
入力バイアス電流
消費電流
同相入力電圧範囲
同相信号除去比
電源電圧除去比
電圧利得 1
電圧利得 2
最大出力電圧 1
最大出力電圧 2
入力抵抗
出力短絡電流
記号
VIO
IIO
IB
ICC
VICM
CMR
SVR
AV1
AV2
VOM1
VOM2
RIN
IOS
条件
RS≤10kΩ
RL=∞
RS≤10kΩ
RS≤10kΩ
RL≥2kΩ, VO=±10V
RL≥600Ω, VO=±10V
RL≥600Ω
+ RL≥600Ω, V /V =±18V
最小
±12
70
80
88
83.5
±12
±15
30
-
標準
0.5
10
200
9
±13
100
100
100
94
±13
±16
300
38
最大
4
150
800
16
-
単位
mV
nA
nA
mA
V
dB
dB
dB
dB
V
V
kΩ
mA
最小
-
標準
0.3
10
67
8
10
140
100
8
5
2.7
0.7
110
最大
-
単位
Ω
%
dB
V/μs
MHz
kHz
kHz
nV/√Hz
nV/√Hz
pA/√Hz
pA/√Hz
dB
最小
-
標準
-
最大
1.4
単位
μVrms
● AC 特性
項目
出力抵抗
オーバー・シュート
電圧利得
スルーレート
利得帯域幅積
電力利得帯域幅
入力換算雑音電圧
入力換算雑音電流
チャンネルセパレーション
記号
条件
RO AV=30dB, f=10kHz, RL=600Ω
AV=1, VIN=100mVPP, CL=100pF, RL=600Ω
AV f=10kHz
SR
GB CL=100pF, RL=600Ω
WPG VO=±10V
+ WPG VO=±14V, RL=600Ω, V /V =±18V
en fO=30Hz
en fO=1kHz
in fO=30Hz
in fO=1kHz
CS f=1kHz, RS=5kΩ
■ 電気的特性 (D ランク品(注 2), 指定無き場合には V+/V-=±15V, Ta=25°C)
項目
入力換算雑音電圧
記号
VNI RIAA, RS=2.2kΩ
条件
(注 2)入力換算雑音電圧選別品です。
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Ver.2014-07-09
NJM5532
■ 特性例
利得/位相 対 周波数 特性例
最大出力電圧 対 負荷抵抗 特性例
Ta=25ºC
+
50
-
V /V =±15V, Ta=25ºC
15
120
+VOM
Gain
10
最大出力電圧 [V]
60
Phase
30
0
20
-60
10
位相 [deg]
電圧利得 [dB]
40
-120
0
10k
0
-5
-10
-180
10M
100k
1M
周波数 [Hz]
5
-VOM
-15
10
最大出力電圧振幅 対 周波数 特性例
+
+
-
V /V =±15V, Ta=25ºC
10
35
Flat
入力換算雑音電圧 [μVrms]
最大出力電圧振幅 [VPP]
10k
入力換算雑音電圧 対 信号源抵抗 特性例
-
V /V =±15V, Ta=25ºC
40
100
1k
負荷抵抗 [Ω]
30
25
20
15
10
100kHz LPF
1
JIS A
Weighting
5
100 10k
Rs
0
10k
0.1
100k
周波数 [Hz]
1M
10
+
-
V /V =±15V, RL=10kΩ, GV=20dB, Ta=25ºC
-
V /V =±15V, RS=50Ω, AV=60dB
100
10k
THD 対 出力電圧 特性例
入力換算雑音電圧 対 周波数 特性例
+
100
1k
信号源抵抗 [Ω]
0.01
80
全高調波歪率 THD [%]
入力換算雑音電圧 [nV/ Hz]
90
70
60
Ta=80ºC
50
40
30
Ta=25ºC
f=20kHz
0.001
f=20Hz
f=1kHz
20
10
0
0.0001
1
Ver.2014-07-09
10
100
1k
周波数 [Hz]
10k
100k
1
10
出力電圧 [Vrms]
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NJM5532
■ 特性例
消費電流 対 周囲温度 特性例
消費電流 対 電源電圧 特性例
+
Ta=25ºC
14
-
V /V =±15V
18
16
12
14
消費電流 [mA]
消費電流 [mA]
10
8
6
4
12
10
8
6
4
2
2
0
0
0
±5
±10
±15
電源電圧 V+/V- [V]
±20
-50
入力オフセット電圧 対 周囲温度 特性例
+
25
50
75
周囲温度 [ºC]
100
125
入力バイアス電流 対 周囲温度 特性例
+
1.5
350
1
300
0.5
0
-0.5
-1
-1.5
-
V /V =±15V
400
入力バイアス電流 [nA]
入力オフセット電圧 [mV]
0
-
V /V =±15V
2
-25
250
200
150
100
50
-2
0
-50
-25
0
25
50
75
周囲温度 [ºC]
100
125
-50
0
25
50
75
周囲温度 [ºC]
100
125
最大出力振幅 対 周囲温度 特性例
最大出力電圧 対 電源電圧 特性例
+
Ta=25ºC
25
-25
-
V /V =±15V, RL=600Ω
15
20
10
RL=2kΩ
+VOM
10
5
最大出力電圧 [V]
最大出力電圧 [V]
15
RL=600Ω
0
-5
-10
-VOM
-15
5
0
-5
-10
-20
-25
-15
0
-4-
±5
±10
±15
電源電圧 V+/V- [V]
±20
-50
-25
0
25
50
75
周囲温度 [ºC]
100
125
Ver.2014-07-09
NJM5532
■ 測定回路
雑音電圧(RIAA)測定回路
3.3μ
+15V
-15V
100μ
Rs
2.2k
100μ
40dB Amp
30kHz LPF
0.47μ
2.2μ
Vout
56k
30k
330k
0.0024μ
0.0082μ
220k
47μ
610
■ 使用上の注意
・入力端子間ダイオードの保護
ボルテージフォロワで使用する場合、電源投入時に入力端子間のダイオードが破損する恐れがありますので、図 1
に示す様に入力端子に電流制限抵抗を入れて御使用下さい。
1k
INPUT
OUTPUT
(図 1)
・熱設計に関する注意
パッケージ許容損失(PD)をオーバーし、ジャンクション温度(Tj)が保証値(+125˚C)を超えますと、IC の劣化や破壊に
至る場合があります。
本 IC は、デザイン上 ICC レベルが大きく(ICCMAX=16mA @ V+/V-=±15V,Ta=+25˚C)、ICC は正の温度特性をもちますの
で、使用電源電圧、負荷電流による IC 内部損失、高温時の PD の低下を含め十分検討する必要があります。
ディレーティングカーブ 特性例
900
DIP8, SIP8
800
消費電力 PD [mW]
700
DMP8
600
500
400
300
200
100
0
-20
Ver.2014-07-09
0
20
40
60
80
周囲温度 Ta [°C]
100
120
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NJM5532
・寄生回路による過大電流対策
本 IC は、V+ をオープン(図 a)にしますと、IC 内部の寄生回路(図 b)により、過大電流が流れ焼損に至る場合があります。
入力端子と V- 間の電位差が大きい程、GND と入力端子間が低抵抗である程、V+ 端子が低インピーダンスで接続されて
いる程(Ietc 大)、過大電流が発生しやすくなります。
図a
図b
寄生回路
V+(OPEN)
VIN
V+
Ietc
過大電流
Icc+α
V-
対策としましては、寄生回路が動作しない様入力と V+ 間にダイオードを挿入(図 c-1,図 c-2)するか、寄生回路の動作を
制限(図 d)することを推奨します。
図 c-1
図 c-2
V+
図d
V+
V+
1kΩ 以上
V-
V-
V-
<注意事項>
このデータブックの掲載内容の正確さには
万全を期しておりますが、掲載内容について
何らかの法的な保証を行うものではありませ
ん。とくに応用回路については、製品の代表
的な応用例を説明するためのものです。また、
工業所有権その他の権利の実施権の許諾を伴
うものではなく、第三者の権利を侵害しない
ことを保証するものでもありません。
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Ver.2014-07-09