全ページ一括

富士 IGBT モジュール V-170 シリーズ
技術資料
1
RBSOA, SCSOA
・・・・・・・・・・・・・・・・・
MT5F24382
2
大電流出力特性
・・・・・・・・・・・・・・・・・
MT5F24040
3
Rg&Cge による dv/dt とスイッチング損失特性 ・・・・・・・・・・・・・・・・・
MT5F27843
4
VCES と Tj 特性
・・・・・・・・・・・・・・・・・
MT5F27806
5
-Vge とスイッチング損失特性
・・・・・・・・・・・・・・・・・
MT5F27812
6
サージ電圧のゲート抵抗依存性
・・・・・・・・・・・・・・・・・
MT5F27828
7
ターンオフ時の-dIc/dt と Tj 特性
・・・・・・・・・・・・・・・・・
MT5F27830
8
2in1 パッケージモジュールの並列接続
・・・・・・・・・・・・・・・・・
MT5F27803
9
短絡耐量
・・・・・・・・・・・・・・・・・
MT5F27808
-
富士 IGBT モジュール
V シリーズ
1700V 系列
-
RBSOA と SCSOA
Reverse bias safe operating area
[1700V Inverter IGBT]
o
+Vge=15V, -Vge15V, RgRg(spec.) Tj=150 C
8
Collector current : x Ic rating [a.u.]
7
6
5
SCSOA
(Non-repetitive pulse)
4
3
2
RBSOA
(Repetitive pulse)
1
0
0
500
1000
1500
Collector-Emitter voltage : VCE [V]
図
技術資料:MT5F24040
2000
RBSOA と SCSOA
1
2014 年 1 月
技術資料: MT5F24382
-
富士 IGBT モジュール
V シリーズ
1700V 系列
-
大電流出力特性
V シリーズ
条件:
1700V 系列
Tj=25℃、125℃、150℃
Vge=15V
注1)
本データは 2MBI650VXA-170E-50 の代表波形であるとともに、モジュールの内部抵抗を含まないチップ
での数値です。
Ratio of collector current to rating
(a.u.)
5.0
Tj=25deg.C
Tj=125deg.C
4.5
Tj=150deg.C
4.0
3.5
3.0
2.5
2.0
1.5
1.0
Vge=15V
0.5
0.0
0
1
2
3
4
5
6
7
8
Collector to Emitter voltage Vce (V)
1
9
10
2014 年 1 月
技術資料: MT5F24040
-
富士 IGBT モジュール
V シリーズ
1700V 系列
-
Rg と Cge による逆回復 dv/dt とスイッチング損失特性
測定素子:
2MBI550VN-170-50
条件:
Vdc=900V, Ic, If=550A, Vge=+/-15V, Rg=vari., Cge=0, 47, 100nF
Tj=25oC or 125oC
If=550A
Ic=550A
Tj=25oC
Tj=125oC
(a) 逆回復 dv/dt の Rg 依存性
(b) ターンオン損失の Rg 依存性
If=550A
Tj=125oC
Ic=550A
Tj=125oC
(c)
ターンオフ損失の Rg 依存性
(d) 逆回復損失の Rg 依存性
1
2014 年 1 月
技術資料: MT5F27843
Eon+Eoff+Err (mJ/pulse)
1200
0nF
47nF
100nF
1000
800
Rg=15Ω
600
400
Rg=6.8Ω
Rg=3.3Ω
Rg=1.8Ω
IF
200
dv/dt
0V
0A
VR
0
0
5
10
15
20
dv/dt at reverse recovery (kV/usec)
スイッチング損失の総和逆回復 dv/dt の Cge、Rg 依存性から、Cies を付加することで損失総和と逆回復
時の dv/dt の関係性が改善されていることがわかります。
逆回復 dv/dt を低減させるためには、ゲート-エミッタ間に Cge を付加することが効果的です。しかし
ながら Cge を付加することでスイッチング損失は増加するため、ゲート抵抗を低減する必要があります。
概ね同一のスイッチング損失を得るための Cge、Rg としては、Cge は仕様書記載の Cies の約 2 倍、Rg は適
用している Rg に対して約半分を適用いただきますと、概ね Cies 付加前の損失と同程度の総損失を得るこ
とが可能となります。しかしながら詳細につきましては、実機にて確認いただきますようお願いいたしま
す。
2
2014 年 1 月
技術資料: MT5F27843
-
富士 IGBT モジュール
V シリーズ
1700V 系列
-
接合耐圧 VCES と接合温度 Tj
2400
1700V V series
Break down voltage VCES (V)
2200
Typ.
2000
1800
Min.
1600
1400
1200
1000
-50
-25
0
25
50
o
Junction Temperature Tj ( C)
図.接合耐圧の接合温度依存性
一般的に半導体素子は、低温になるに従ってシリコン結晶内の格子振動が低下しキャリアの衝突が抑制
されます。これによりインパクトイオン化率が高くなるため、素子耐圧が低くなります。したがって低温
での使用が想定される状況におきましては、その耐圧低下を含めた設計をお願いいたします。
1
2014 年 1 月
技術資料: MT5F27806
-
富士 IGBT モジュール
V シリーズ
1700V 系列
-
-Vge とスイッチング損失
測定素子:2MBI550VN-170-50
条件:Vcc=900V, Vge=+15V, -Vge=vari., Rg=3.3Ω, Tj=125℃, Ic=550A
Switching losses (mJ/pulse)
250
Eoff
200
Err
150
Eon
100
50
0
0
5
10
15
20
-VGE (V)
図.-Vge とスイッチング損失
1
2014 年 1 月
技術資料: MT5F27812
-
富士 IGBT モジュール
V シリーズ
1700V 系列
-
サージ電圧のゲート抵抗依存性
評価素子:
2MBI550VN-170-50
評価条件:
Vdc=900V, Ic=550A, Vge=+/-15V, Tj=vari., Rg=vari.
1500
Vcep (V)
1400
1300
1200
Tj=25deg.C
Tj=125deg.C
Tj=150deg.C
1100
1000
0.1
1
10
100
Rg (ohm)
図.ターンオフサージ電圧のゲート抵抗依存性
IGBT モジュールのターンオフ時に発生するサージ電圧はゲート抵抗に依存します。
上図からわかるように、サージ電圧のゲート抵抗依存性はピークを持つ関係となります。これは IGBT
チップがターンオフする際の素子内部のキャリアの挙動と IGBT のゲートを構成する MOSFET 部から流れ
込む電流の挙動に起因します 1)。
したがってサージ電圧抑制のためにゲート抵抗 Rg を大きくした場合、予想に反して逆にサージ電圧が
大きくなる場合がありますのでご注意ください。
参考文献
1) Y. Onozawa et al., “Investigation of carrier streaming effect for the low spike fast IGBT turn-off”,
Proc. ISPSD, pp173-176, 2006.
1
2014 年 1 月
技術資料: MT5F27828
-
富士 IGBT モジュール
V シリーズ
1700V 系列
-
ターンオフ時の-dIc/dt と Tj 特性
測定素子:2MBI550VN-170-50
-dIc/dt (kA/usec)
条件:Vcc=900V, Vge=+15V/-15V, Rg=3.3Ω, Tj=vari., Ic=550A
5.0
4.5
4.0
3.5
3.0
2.5
2.0
1.5
1.0
0.5
0.0
Vge
Ic
-dIc/dt
Vce
-50 -25 0 25 50 75 100 125 150 175
Junction temperature (deg.C)
図.ターンオフ時の-dIc/dt と Tj 特性
1
2014 年 1 月
技術資料: MT5F27830
-
富士 IGBT モジュール
V シリーズ
1700V 系列
-
2in1 パッケージモジュールの並列接続
回路構成と計算式
ΔVon=|Von2-Von1| (Von2>Von1)
Von1
Von2
I1 ↓
↓ I2
Ic(ave)=(I1+I2)/2
電流アンバランスは Von1、Von2 の差異によって発生し、
電流は I1、I2 に分かれます。この場合、電流アンバランス
は下記計算式で求めることができます。
 I

   1  1  100 (%)
 I C ( ave)

Current imbalance rate α at Tj=125℃
30%
25%
20%
FWD
15%
IGBT
10%
5%
0%
0
0.1
0.2
0.3
0.4
0.5
0.6
⊿Von at Tj=25℃(V)
図.ΔVon と電流アンバランス率
n 素子を並列接続した場合の許容最大電流∑I は、2 並列時の電流アンバランス率αを用いて以下の式で
表すことができます。なお本許容最大電流∑I は参考値となります。

 

1 


100  


 I  I C (max) 1  (n  1)    
1 


 100  
1
2014 年 1 月
技術資料: MT5F27803
-
富士 IGBT モジュール
V シリーズ
1700V 系列
-
短絡耐量
1700V-V series
Short circuit capability: Pw [usec]
50
[email protected]
[email protected]
[email protected]
[email protected]
40
30
20
10
0
250
500
750
1000
1250
1500
Vcc [V]
図
印加電圧と短絡耐量の相関関係(1700V 系列)
1
2014 年 1 月
技術資料: MT5F27808
ご 注意
1. このカタログの内容(製品の仕様、特性、データ、材料、構造など)は 2014 年 1 月現在のものです。
この内容は製品の仕様変更のため、または他の理由により事前の予告なく変更されることがあります。このカタログに記載されて
いる製品を使用される場合には、その製品の最新版の仕様書を入手して、データを確認してください。
2. 本カタログに記載してある応用例は、富士電機の半導体製品を使用した代表的な応用例を説明するものであり、本カタログによっ
て工業所有権、その他権利の実施に対する保証または実施権の許諾を行うものではありません。
3. 富士電機(株)は絶えず製品の品質と信頼性の向上に努めています。しかし、半導体製品はある確率で故障する可能性があります。
富士電機の半導体製品の故障が、結果として人身事故,火災等による財産に対する損害や、社会的な損害を起こさぬように冗長設
計、延焼防止設計、誤動作防止設計など安全確保のための手段を講じてください。
4. 本カタログに記載している製品は、普通の信頼度が要求される下記のような電子機器や電気機器に使用されることを意図して造ら
れています。
・コンピュータ ・OA 機器 ・通信機器(端末) ・計測機器
・工作機械
・オーディオビジュアル機器 ・家庭用電気製品 ・パーソナル機器 ・産業用ロボット など 5. 本カタログに記載の製品を、下記のような特に高い信頼度を持つ必要がある機器に使用をご予定のお客様は、事前に富士電機(株)
へ必ず連絡の上、了解を得てください。このカタログの製品をこれらの機器に使用するには、そこに組み込まれた富士電機の半導
体製品が故障しても、機器が誤動作しないように、バックアップ・システムなど、安全維持のための適切な手段を講じることが必
要です。
・輸送機器(車載、舶用など)
・幹線用通信機器
・交通信号機器
・ガス漏れ検知及び遮断機
・防災/防犯装置
・安全確保のための各種装置 ・医療機器
6. 極めて高い信頼性を要求される下記のような機器及び戦略物資に該当する機器には、本カタログに記載の製品を使用しないでくだ
さい。
・宇宙機器 ・航空機搭載用機器 ・原子力制御機器 ・海底中継機器
7. 本カタログの一部または全部の転載複製については、文書による当社の承諾が必要です。
8. このカタログの内容にご不明の点がありましたら、製品を使用する前に富士電機(株)または、その販売店へ質問してください。
本注意書きの指示に従わないために生じたいかなる損害も富士電機(株)とその販売店は責任を負うものではありません。