4章 応用回路例 PDF [358KB]

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4章
応用回路例
第
目
次
ページ
1. 応用回路例.......................................................................................................4-2
2. 注意事項 ..........................................................................................................4-7
3. フォトカプラ周辺 ...........................................................................................4-10
4. コネクタ ......................................................................................................... 4-11
4-1
第 4 章
1
応用回路例
図 4-1 に P610、P611、P612 応用回路例(ブレーキ内蔵タイプ)を示します。
20k
0.1 µF
P
10 µF
Vcc
IF
U
20k
0.1 µF
10
Vcc
F
V
IF
M
W
20k
0.1
F
10 µF
Vcc
IF
B
20k
0.1 µF
N
10 µF
Vcc
IF
20k
0.1 µF
20k
µF
20k
0.1 µF
IF
IF
IF
5V
10nF
図 4-1
P610、P611、P612 応用回路例(ブレーキ内蔵タイプ)
4-2
+
応用回路例
第 4 章
図 4-2 に P610、P611、P612 応用回路例(ブレーキなしタイプ)を示します。
20k
P
0.1µF
10µF
Vcc
IF
U
20k
0.1µF
10µF
Vcc
V
M
IF
W
20k
0.1µF
10µF
Vcc
IF
B
P
20k
0.1µF
N
10µF
Vcc
N
IF
20k
0.1µF
20k
0.1µF
IF
IF
Vcc GND
5V
10nF
図 4-2
P610、P611、P612 応用回路例(ブレーキなしタイプ)
4-3
+
応用回路例
第 4 章
応用回路例
図 4-3 に P621、P622 応用回路例(ブレーキ内蔵タイプ)を示します。
20k
P
0.1µ F
10µ F
Vcc
IF
U
5V
10nF
20k
V
0.1µ F
+
10µ F
Vcc
IF
W
5V
10nF
20k
0.1µ F
B
10µ F
Vcc
IF
N
5V
10nF
20k
0.1µ F
10µ F
Vcc
IF
20k
0.1µ F
20k
0.1µ F
20k
0.1µ F
IF
IF
IF
5V
10nF
図 4-3
P621、P622(上アームアラーム付き)応用回路例(ブレーキ内蔵タイプ)
4-4
第 4 章
応用回路例
図 4-4 に P621、P622 応用回路例(ブレーキなしタイプ)を示します。
20k
0.1 µF
P
10 µF
Vcc
IF
U
5V
10nF
20k
0.1 µF
V
+
10 µF
Vcc
IF
W
5V
20k
0.1 µF
B
10 µF
Vcc
P621
P622
IF
N
5V
10nF
20k
0.1 µF
10 µF
Vcc
IF
20k
0.1 µF
20k
0.1 µF
IF
IF
Vcc GND
5V
10nF
図 4-4
P621、P622(上アームアラーム付き)応用回路例(ブレーキなしタイプ)
4-5
第 4 章
図 4-5 に P617 応用回路例を示します。
20k
0.1 µF
P
1 0 µF
Vcc
IF
U
20k
0.1 µF
1 0 µF
Vcc
V
M
IF
W
20k
0.1 µF
1 0 µF
Vcc
IF
1
20k
0.1 µF
N2
1 0 µF
Vcc
IF
20k
0.1 µF
20k
0.1 µF
IF
IF
5V
1.5k
10nF
図 4-5 小容量 IPM P617 応用回路例
4-6
+
応用回路例
第 4 章
応用回路例
図 4-6 に P619 応用回路例を示します。
20k
P
0.1 µF
1 0 µF
Vcc
IF
U
20k
0.1 µF
1 0 µF
Vcc
V
M
IF
+
W
20k
0.1 µF
1 0 µF
Vcc
IF
1
20k
0.1 µF
N2
1 0 µF
Vcc
IF
20k
0.1 µF
20k
0.1 µF
IF
IF
5V
10nF
図 4-6 小容量 IPM P619 応用回路例
2
2.1
注意事項
制御電源
応用回路例に示す様に制御電源は上アーム側=3、下アーム側=1、合計 4 系統の絶縁電源が必要です。
市販の電源ユニットを使用する場合は、電源出力側のGND端子は接続しないでください。
出力側 GND を出力の+または-に接続すると、電源入力側アースで各電源が接続されるため、誤動作の原
因となります。また、各電源間とアースとの間のストレーC(浮遊容量)はできるだけ低減してください。
2.2
4 電源間の構造的な絶縁(入力部コネクタ及びプリント板)
絶縁は各々4電源間と主電源間に必要です。
また、この絶縁部には IGBT スイッチング時の大きな dv/dt が加わりますので、充分な絶縁距離を確保し
てください。(推奨 2mm 以上)
4-7
第 4 章
2.3
応用回路例
GND 接続
下アーム側制御電源 GND と主電源 GND は IPM 内部で接続されていますが IPM 外部での接続は絶対
に行なわないでください。
接続すると下アームに IPM 内外で発生する di/dt によりループ電流が流れ、フォトカプラ、IPM 等の誤
動作を引き起こします。 更には、IPM 入力回路が破壊する可能性もあります。
2.4
制御電源コンデンサ
応用回路例に示す各制御電源に接続される 10μF 及び 0.1μF は、制御電源を平滑化するためのコンデ
ンサではなく、IPM までの配線インピーダンス補正用です。平滑用のコンデンサは他に必要です。
また、10μF 及び 0.1μF から制御回路までの配線インピーダンスで過渡変動が発生するので、IPM 制御
端子及びフォトカプラ端子にできるだけ近接して接続してください。
電解コンデンサについても、インピーダンスが低く周波数特性の良い物を選定し、さらにフィルムコンデ
ンサ等周波数特性の良い物を並列に接続してください。
2.5
アラーム回路
・dv/dt により、アラーム用フォトカプラの二次側電位が振られることがあります。10nF 程度のコンデ
ンサーを付け電位を安定させる事を推奨いたします。
・P617 にはアラーム抵抗が内蔵されいないため、IPM の外側に 1.5kΩの抵抗を付ける必要があります。
2.6
信号入力端子のプルアップ
制御信号入力端子は 20kΩの抵抗で Vcc にプルアップしてください。また、ブレーキ内蔵 IPM でブレー
キを使用しない場合も DB 入力端子をプルアップしてください。プルアップしない場合、dv/dt により誤
動作する可能性があります。
2.7
スナバ
スナバは PN 端子に直接接続してください。
P612 パッケージの場合、両側の PN 端子にそれぞれスナバを設置してください。
2.8
B 端子
6 ヶ組(ブレーキなし)タイプの場合、B 端子を下記の端子と接続し製品内部の電位を安定させること
を推奨いたします。
P610、P611、P612、P621 ······················· N又はP端子
P622(Econo-IPM)····································· N端子(P につなぐと内部短絡します)
2.9
上アームアラーム
上アームにアラーム出力をもつ IPM の上アームアラームを使用しない場合は、アラーム端子をVcc に
接続して電位を安定させてください。
4-8
第 4 章
2.10
応用回路例
小容量 IPM の過電流保護
小容量 IPM(P617、619)の N1-N2 端子間に抵抗を追加することにより、過電流保護の制限レベルを
高く調整することが可能です。その際に追加する抵抗は、必ず N1-N2 端子に近接させて取り付けてくだ
さい。N1-N2 端子からの距離が遠いと IPM が誤動作する原因となります。
2.11
IPM の入力回路
弊社 IPM の入力部には、図 4-7 に示す定電流回路が設けられており図に示したタイミングにて IPM
から流れ出します。このため、フォトカプラの二次側には、プルアップ抵抗を流れる電流 IR+1mA の電
流が流せるようにフォトカプラの一次側の IF を決める必要があります。IF が不十分な場合、二次側が誤
動作を起こす可能性があります。
また、プルアップ抵抗を選定する際は、フォトカプラの ON 時に IR+1mA がフォトカプラの二次側で流
せることと、OFF 時に IPM へ流れ込む電流が仕様書に記載している Iin MAX を超えないようにする必
要があります。
Vcc
R
SW1
1mA
Vin
Vcc=15V
SW2
8V
GND
1mA
1mA
Vin
SW1 ON
SW2 OFF
図 4-7
SW1 OFF
SW2 ON
SW1 ON
SW2 OFF
IPM 入力回路と定電流動作タイミング
4-9
第 4 章
3
3.1
応用回路例
フォトカプラ周辺
制御入力用フォトカプラ
zフォトカプラ定格
フォトカプラは下記の特性を満足する物を使用してください。
・CMH=CML>15kV/μs または 10kV/μs
・tpHL=tpLH<0.8μs
・tpLH-tpHL=–0.4~0.9μs
・CTR>15%
例)アジレント製:HCPL-4504
東芝製: TLP759 (IGM)
また、UL、VDE 等の安全規格にも注意してください。
zフォトカプラ・IPM 間配線
フォトカプラと IPM 制御端子間は配線インピーダンスを小さくするために最短で配線し、一次-二次間
は浮遊容量が大きくならないよう、各々の配線は近づけないように注意してください。一次-二次間には
大きな dv/dt が加わります。
z発光ダイオード駆動回路
フォトカプラは入力の発光ダイオード駆動回路によっても dv/dt 耐量が低下します。図 4-8 に示すよう
に良い例での駆動を推奨します。
図 4-8 フォトカプラ入力回路
4-10
第 4 章
3.2
応用回路例
アラーム出力用フォトカプラ
zフォトカプラ定格
汎用フォトカプラを使用できますが、下記特性のものを推奨します。
・100%<CTR<300%
・1素子入りタイプ
例)TLP521-1-GR ランク
また、UL、VDE 等の安全規格にも注意してください。
z入力電流制限抵抗
フォトカプラ入力側発光ダイオードの電流制限抵抗は、IPM に内蔵されています。RALM=1.5kΩであ
り、Vcc に直接接続した場合、Vcc=15V で IF=約 10mA 流れます。従って、電流制限抵抗の接続は必要
ありません(P617 は RALM なし)
。
ただし、フォトカプラ出力側で大きな電流 Iout>10mA が必要な場合は、フォトカプラの CTR 値を必要
な値まで大きくしてください。
zフォトカプラ・IPM 間配線
アラーム用フォトカプラにも大きな dv/dt が加わるので 3.1 項と同様の注意をお願いします。
4
コネクタ
R-IPM の制御端子形状にあったコネクタが市販されております。
P610、611、612 16 ピン用: ヒロセ電機(株)製
P621 用: ヒロセ電機(株)製
MDF7-25S-2.54DSA
DF10-31S-2DSA
なお、上記のコネクタの信頼性及び仕様に関しては、コネクタメーカへご確認ください。
4-11
ご 注 意
1.
このカタログの内容(製品の仕様、特性、データ、材料、構造など)は2004 年 7月現在のものです。
この内容は製品の仕様変更のため、または他の理由により事前の予告なく変更されることがあります。このカタログに記載されてい
る製品を使用される場合には、その製品の最新版の仕様書を入手して、データを確認してください。
2. 本カタログに記載してある応用例は、富士電機の半導体製品を使用した代表的な応用例を説明するものであり、本カタログによって
工業所有権、その他権利の実施に対する保証または実施権の許諾を行うものではありません。
3. 富士電機デバイステクノロジー(株)は絶えず製品の品質と信頼性の向上に努めています。しかし、半導体製品はある確率で故障する
可能性があります。
富士電機の半導体製品の故障が、結果として人身事故,火災等による財産に対する損害や、社会的な損害を起こさぬように冗長設計、
延焼防止設計、誤動作防止設計など安全確保のための手段を講じてください。
4. 本カタログに記載している製品は、
普通の信頼度が要求される下記のような電子機器や電気機器に使用されることを意図して造られ
ています。
・コンピュータ ・OA 機器 ・通信機器(端末) ・計測機器 ・工作機械
・オーディオビジュアル機器 ・家庭用電気製品 ・パーソナル機器 ・産業用ロボット など 5. 本カタログに記載の製品を、下記のような特に高い信頼度を持つ必要がある機器に使用をご予定のお客様は、事前に富士電機デバイ
ステクノロジー(株)へ必ず連絡の上、了解を得てください。このカタログの製品をこれらの機器に使用するには、そこに組み込まれ
た富士電機の半導体製品が故障しても、機器が誤動作しないように、バックアップ・システムなど、安全維持のための適切な手段を
講じることが必要です。
・輸送機器(車載、舶用など)
・幹線用通信機器
・交通信号機器
・ガス漏れ検知及び遮断機
・防災/防犯装置
・安全確保のための各種装置
6. 極めて高い信頼性を要求される下記のような機器には、本カタログに記載の製品を使用しないでください。
・宇宙機器
・航空機搭載用機器
・原子力制御機器
・海底中継機器
・医療機器
7. 本カタログの一部または全部の転載複製については、文書による当社の承諾が必要です。
8. このカタログの内容にご不明の点がありましたら、製品を使用する前に富士電機デバイステクノロジー(株)または、その販売店へ質
問してください。
本注意書きの指示に従わないために生じたいかなる損害も富士電機デバイステクノロジー(株)とその販売店は責任を負うものではあ
りません。