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環境報告書
2016
Environmental Report 2016
トップメッセージ
持続可能な社会の実現に向けて
私たちは光技術を通じて、環境問題の解決に貢献します
はじめに
近年、集中豪雨、洪水、干ばつ、森林火災やハリケーンなどの気候変動による自然災害や経済的損失が、今までにな
い規模や頻度で発生しています。
このような気候変動に対して国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議
(COP21)
は、
締約国に2020年以降、
5年に一度、
自主的な温室効果ガス削減目標の提出と目標の改善的な見直しを義務付けるな
ど、
発展途上国を含む全ての国が協調して削減に取り組む
「パリ協定」
を採択しました。
この新たな国際的な枠組みにより、
世界の温暖化対策は転換点を迎えたと言えます。
また、
地球規模の水銀汚染を防止するための水銀条約、
そして欧州の
RoHS指令やREACH規則など、
製品環境規制の強化により、
サプライチェーンを通じた環境に配慮した事業活動および
製品づくりがますますグローバルに求められています。
こうしたリスクに対応するためには、
ISO14001による環境マネジメントが有益なものとなります。ISO14001は昨年改訂
され、
事業活動におけるリスクと機会への取り組みを明らかにし、
経営戦略に環境を位置づける方向性がより明確となりま
した。
当社は、
地球環境問題への対応、
環境に配慮した事業活動および製品づくり、
それらを推進する環境マネジメントは、
持
続可能な 社会の実現に向けてますます重要になっているものと認識し、
適切に対応を進めて参ります。
持続可能な社会の実現に向けて
このような情勢の中で、
環境に配慮した事業活動を展開することが企業の社会的責任であると考え、
「CSR基本方針」
「環境基本方針」
のもと全社環境組織を展開し、
環境経営を推進しています。
当期は、
前期の活動を継続しながら、
さらなる改善に取り組んできました。事業活動においては、
フロン排出抑制法対応
への全社管理システムの構築・運用を進め、
製品での取り組みにおいては、
取引先と共に製品環境規制への適切な対応
を加速させ、
生物多様性保全活動では、
地域美化活動、
植樹や従業員への記念樹の配布を拡充させました。
また、
環境情
報を広く社会に展開するため、
カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト(CDP)への報告も行いました。
光技術を通じて、環境問題の解決に貢献
人類の健康と平和に向けて光技術を社会に役立てることが、
当社の使命であります。
「光」
は様々な産業を支え、
最終製
品の性能の鍵を握る要素技術となっており、
今日における技術革新や新産業の創成のためには、
光技術のさらなる進化が
世界規模で求められているものと認識しています。
当社は、
ライフホトニクスをテーマとして
「光」
の未知未踏領域の基礎研究を進め、
また、
長年にわたり培ってきた独自の光
技術を駆使して社会に貢献できる製品の開発を行っています。現在、
基礎研究分野におきましては、
工場排水などの水質管
理への活用や環境負荷の少ない農薬・洗剤などの開発へ貢献が期待される光バイオアッセイシステムの実用化研究などを
進めております。
また、
開発分野におきましては、
環境、
医療、
農業など幅広い分野で貢献が期待される、
鉛を含まない室温動
作可能な赤外線受光素子などを開発しています。
さらに、
産学連携体制として進める光創起イノベーション研究拠点においては革新的なイノベーションの創出を目指し、
光
技術の発展とその応用拡大に寄与していきます。
私たちは、
事業活動に伴う環境負荷の低減に努めながら、
光技術を通じて、
環境に配慮・貢献する製品の開発により環境
問題の解決に貢献して参ります。
ステークホルダーの皆様におかれましては、
今後とも一層のご支援とご指導を賜りますようお願い申し上げます。
浜松ホトニクス株式会社
代表取締役社長
1
浜松ホトニクス環境報告書 2016
浜松ホトニクス環境報告書 2016
2
温室効果ガ
温室効果ガス
の測定
INDEX
環境分野で貢献するホトニクス製品
トップメッセージ
1
大気・水質の環境計測や環境管理物質の含有分析および身近な電気機器の省エネルギー化など、環境負荷低減
目次・トピックス
3
活動のさまざまな分野で浜松ホトニクスの製品は活躍しています。
環境分野で貢献するホトニクス製品
4
環境経営の推進
環境基本方針、環境マネジメントシステム
5
事業活動と環境負荷
6
リスクへの対応
7
環境活動の目標と実績
8
オゾン層の
観測
製品における環境への取り組み
環境配慮型製品の開発
9
製品含有化学物質規制への対応
環境
モニタリング
ポスト
11
事業活動における環境への取り組み
化学物質の適正管理
12
地球温暖化防止への取り組み
13
3Rへの取り組み
15
出荷での取り組み、水資源保護の取り組み
16
主なサイトデータ集
17
社会・環境コミュニケーション
18
第三者意見
19
会社概要・編集方針
20
エンジンの
燃焼解析
環境分析
製造工程での
環境負荷低減
太陽電池の
評価
廃棄物分別
街灯の
自動点灯
トピックス
大気/水質
汚染分析
梶田隆章教授 ノーベル物理学賞受賞
量子カスケードレーザ
スーパーカミオカンデ
東京大学宇宙線研究所の梶田教授がノー
ベル物理学賞を受賞されました。ニュートリノに
質量が有ることを示すニュートリノ振動の発見
が受賞理由であり、
スーパーカミオカンデによ
る大気ニュートリノの観測結果から、
その歴
史的な発見が導かれました。
当社は、
スーパーカミオカンデの眼となった
20インチ光電子増倍管を開発し、11,200本
を納入しています。
ガス分析
キセノンランプ/ホロカソードランプ
光電子増倍管
環境分析・環境計測
太陽電池評価システム
遅延発光測定装置
生態影響評価
CO2ガスセンサモジュール
重水素ランプ
大気・水質分析
マルチチャンネル分光器
赤外線検出素子
環境分析・環境計測
放射線検出モジュール
ステルスダイシングエンジン
次世代レーザー加工技術
ガンマ線撮像
ミニ分光器
X線ラインセンサカメラ
土壌分析・水分計測
内部検査/選別
可視光センサ/照度センサ
距離センサ
20インチ光電子増倍管
プレスリリース
大気・水質分析
3
浜松ホトニクス環境報告書 2016
光源の評価
放射性物質の集積を可視化
周囲光量の検知
気象計測
浜松ホトニクス環境報告書 2016
4
環境経営の推進
環境経営の推進
環境経営の推進
事業活動と環境負荷
浜松ホトニクス環境基本方針
方針
環境マネジメントシステム
当社では、
事業活動による環境負荷を把握し、
環境負荷低減の取り組みを推進しています。下図は当期の環境負荷をまとめた
ものになります。
INPUT
エネルギー
1,034 千GJ
電気
8,009 万kWh
上水
80 千㎥
4,356 千㎥
井水
566 千㎥
都市ガス
環境マネジメント推進体制
LPG
762トン
LNG
286トン
水
646 千㎥
環境マネジメントシステム組織図
経営層のレビューのもとにEMSの継続的改善を図っています。
上述のサイクルを円滑に進めるため、当社ではEMSの審議決定
機関として、総括環境管理責任者
(専務取締役)
を委員長とする本
事業所の環境委員会、
そして本部環境管理事務局から構成されてお
事業所環境委員会
本部環境専門部会
事業所環境専門部会
本部省エネルギー部会
省エネルギー部会
本部廃棄物部会
廃棄物部会
本部化学物質部会
化学物質部会
本部環境保全部会
環境保全部会
本部製品アセスメント部会
製品アセスメント部会
り、各事業所においても同様の組織形態を整備することで、統合
的な環境活動を可能にしています。
なお、当社各事業所では環境マネジメントシステムの国際規格
ISO14001の認証を取得しており、
現在ISO14001-2015改訂版
への対応を進めています。
認証取得組織
事業所名
認証取得年月
本社事務所
本社事務所
2012年 3月
中央研究所
中央研究所
2012年 3月
電子管事業部
原材料
事業活動
ISO認証取得組織
24トン
※1
596トン
84トン
256トン
59トン
39トン
52トン
106トン
社会・環境コミュニケーション
社会・環境コミュニケーション
部環境委員会を設置しています。本委員会は、
5つの環境専門部会、
各
本部環境管理事務局
て評価するとともに、
さまざまな課題についても報告・提案・審議をし、
総括環境管理責任者
本部環境委員会
紙
主なサイトデータ集
主なサイトデータ集
(EMS)
では期毎に定める環境目的・目標を設定し、
その実績につい
251トン
化学物質調剤
金属
ガラス
プラスチック
電子部品
その他
代表取締役社長
浜松ホトニクス環境基本方針のもと、
当社環境マネジメントシステム
容器包装
事業活動における環境への取り組み
事業活動における環境への取り組み
1. 地球環境の保全活動を推進していくため、有効な全社組織および事業所の環境保全組織を整備し、環境マネジ
メントシステムを確立する。
2. 事業活動、製品およびサービスが環境に与える影響を把握して、環境保全活動および環境管理の継続的な改善を図る。
3. 環境関連法規制および受入を決めたその他の要求事項を遵守するとともに必要に応じ自主基準を設定し、環境
負荷の低減に取り組む。
4. 環境汚染の予防、省エネルギー、省資源、廃棄物の削減、化学物質の適正管理に取り組む。
5. 環境に関する教育、社内広報活動により、全社員の環境基本方針の理解と環境に関する意識向上を図る。
製品における環境への取り組み
製品における環境への取り組み
理念 浜松ホトニクスは、事業活動にあたり地球環境との調和が人類にとって重要な課題のひとつと認識し、
「光技術の研
究・応用・普及」を通して、新しいサイエンス、新しい産業の創出、および人類の真の健康を目指し、地球環境の保全
に配慮して行動します。
自給電力 1364.6 万 kwh
OUTPUT
2003年12月
豊岡製作所 天王製作所
(2011年12月)
(光素※)
本社工場 三家工場
新貝工場
システム事業部
常光製作所
2004年 8月
都田製作所
都田製作所
2012年 2月
2003年12月
2012年 1月
※関連子会社
(光素)
を含むISO14001の認証を取得
ホトニクスグループとしての環境への取り組み
温室効果ガス
48,337トン
エネルギー起源CO2 46,450トン
1,886トン
その他
NOx
59トン
排水
605 千㎥
公共下水
82 千㎥
河川放流
523 千㎥
廃棄物
産業廃棄物※2
一般廃棄物
リサイクル量※3
最終処分量
727トン
製品
第三者意見
第三者意見
固体事業部
324トン
615トン
111トン
672トン
10トン
浜松ホトニクス環境基本方針のもと、
関係会社に協力いただき、
環境への取り組みを進めています。
エネルギー使用量や温室
効果ガス、
廃棄物の状況を把握し、
次なる施策を検討しています。
2002年に環境会計を導入し、
環境保全活動のための投資や費用を管理し、
環境経営の基盤情報として内部での利用促進
会社概要・編集方針
会社概要・編集方針
環境会計
※1 質量データの判明した部材を対象に集計。
※2 化学物質排出量を含む。
※3 リサイクル量はマテリアルリサイクル量およびサーマルリサイクル量で、
有価物を含めた合計値。
◆国内10事業所
(豊岡製作所、
天王製作所、
本社工場、
三家工場、
新貝工場、
常光製作所、
都田製作所、
中央研究所、
本社事務所、
産業開発研究所)
を対象としています。
一部データは、
筑波研究所および国内5営業所
(東京支店、
大阪営業所、
仙台営業所、
筑波営業所、
西日本営業所)
を含みます。
を図っています。
浜松ホトニクスについて > CSR > 環境への取り組み > 環境経営の推進 > 環境会計
5
浜松ホトニクス環境報告書 2016
浜松ホトニクス環境報告書 2016
6
環境経営の推進
環境経営の推進
環境活動の目標と実績
環境リスク低減の取り組み
毎年10月1日から翌年9月30日までを活動年度として環境目的および環境目標を設定し、
環境負荷の低減と環境保全活動に
製品における環境への取り組み
製品における環境への取り組み
リスクへの対応
取り組んでいます。以下に、
当期の目標と実績をご報告いたします。
大気・水質・騒音・土壌・悪臭といった生活環境汚染の予防や低減
浜松ホトニクスについて > CSR > 環境への取り組み > 環境経営の推進 > 環境活動の目標と実績
に努めています。法令遵守および有害物質が地下水に浸透するリス
クに対処するため、地下埋設配管やタンクを地上に移設するなど
の対策を進めています。
項目
地上移設後のタンク
製品における
環境への
取り組み
第68期の主な実績
評価
ISO14001取得事業所におけるEMSの
向上と認証の継続
外部機関による審査を受審し、
認証を継続
○
環境関連法規制を遵守
環境関連法規制の違反0件、
環境関連事故の発生0件
○
社内外運用基準の改訂発行
(第12版)
仕入取引先(139社)へのグリーン調達説明会の実施
○
RoHS指令、紛争鉱物規制への対応を実施
○
「環境管理物質運用
(化学物質管理)
基準」
に基づく社内外運用とその改訂
各国の製品環境法規制への対応
事業活動における環境への取り組み
事業活動における環境への取り組み
環境マネジメント
システム
第68期の主な目標
地球温暖化防止への取り組み
省エネルギーの推進と啓発活動
浜松市トップランナー認定Sランク継続
Fun to Share賛同企業として省エネ・節電活動を推進
○
事故や災害時の対応マニュアルなどを整備し、
業務内容や事業所
売上高エネルギー原単位を66期比で
2 % 以上削減
66期比13.5 % 削減
○
新エネルギーの導入を推進
豊岡製作所と中瀬寮に太陽光発電設備、
中央研究所に風力・太陽光ハイブリッド外灯を導入
○
化学物質使用状況調査を
半期に一度実施
計画通り実施し、
PRTR法に適切に対応
○
GHS版のSDS収集を推進
GHS版SDSの保有率増加
○
化学物質の適切な取り扱いに対する
意識の向上
豊岡、
市野、
常光、
浜北、
都田で教育を開催し、
計500名
(新規124名)
が参加
○
総リサイクル率97 % 以上
総リサイクル率87.6 %
×
廃棄物委託先の管理を推進
廃棄物委託先に対して、
実地確認を実施
○
自主基準に沿う運用の維持管理
法規等の確認や対応、
環境保全施設の視察の実施
○
VOC大気排出量を2000年度比で
30 % 削減
34.7 % 削減
生物多様性保全活動の推進
幸せ記念樹の配布
年15回の地域美化活動に、延べ585名が参加
浜名湖クリーン作戦へ参加
○
社内外への環境関連情報の発信
環境報告書
(日・英)
をはじめとした環境情報を発信
環境への取り組みの最新情報をWEBに掲載
○
に応じて緊急事態への対応訓練を定期的に実施しています。当期も、
屋内のガス漏洩時の避難訓練やボンベ装着訓練、
および薬液漏洩
時の対応訓練、
そして全社一斉の防災訓練等を実施しました。
主なサイトデータ集
主なサイトデータ集
緊急時の対応訓練
化学物質の適正管理
BCP(事業継続計画)
事業活動に
おける環境への
取り組み
社会・環境コミュニケーション
社会・環境コミュニケーション
緊急時対応訓練の様子
3Rへの取り組み
大規模な自然災害に直面した場合にあっても、
人命の保護を最優先に行動しつつも当社顧客への供給責任を果たせるよう、
BCP
(事業継続計画)
を策定しています。起こり得る緊急事態を想定し、
中核事業を可能な限り継続、
または早期に復旧することを目的と
当社の事業継続の基本方針は以下のとおりです。
汚染予防
浜松ホ
トニクス環境基本方針
事業継続計画 基本方針
人 命 の 保 護 当社グループの従業員およびその家族、ならびにお客様、関係先の人命保護を最優先とし、事業継続対応に
あたります。
社会への貢献 当社製品の供給を継続することで社会に貢献するだけでなく、特に災害発生直後の周辺住民の方々の
受入などの地域貢献にも可能な範囲で積極的に取組み、地域との協調を図ります。
浜松ホトニクスについて>CSR>事業継続計画
7
浜松ホトニクス環境報告書 2016
社会・環境
コミュニケーション
○
会社概要・編集方針
会社概要・編集方針
事 業 の 継 続 従業員の安全に最大限配慮した上で当社製品の供給継続に必要な体制を速やかに構築し、安定供給に
努めることでお客様からの信頼を確保し、経営基盤を維持いたします。
第三者意見
第三者意見
して、
事態に応じた各種方策を取り決めています。
評価基準 ○:達成 ×
:未達成
浜松ホトニクス環境報告書 2016
8
環境経営の推進
環境経営の推進
製品における環境への取り組み
環境配慮型製品の開発
製品における環境への取り組み
製品における環境への取り組み
製品自体の環境対策として、
従来品に比べて省資源化
(小型/軽量化)
、
省電力化、
長寿命化など、
環境に与える影響を少なく
するように配慮した製品の拡販に努めています。
ここでは、
当期の代表的な開発事例をご紹介します。
分光器
NanoZoomer
された高感度/高速マルチチャンネル分光計測に使用されるポリク
ロメータ分光器です。
構造を見直すことで、従来品より入射効率をピーク波長で50 %
から70 % に改善しつつ、体積は1/2以下、質量は22 % 削減し、
小型・軽量化を実現しました。
体積
(cm3)
100
300
75
約25 %削減
1/2 以下
1,500
1,000
22 % 削減
1.5
60 % 低減
200
主なサイトデータ集
主なサイトデータ集
2,000
50
1.0
100
25
0.5
500
関連製品情報 >リニアマルチアノード光電子増倍管
質量
(kg)
400
2.0
2,500
0
消費電力
(W)
質量
(kg)
事業活動における環境への取り組み
事業活動における環境への取り組み
S210/C13239-01は、最大210枚のガラススライドを自動で
スキャンし、高解像度なデジタルデータに変換する病理用途向け
バーチャルスライドスキャナです。
LED光源やCMOSセンサの採用により、
従来品に比べ半分以下
の消費電力で動作しつつ、
小型・軽量化を実現しました。
A13658はリニアマルチアノード光電子増倍管用に最適デザイン
0
従来品
A13658
0.0
従来品
A13658
C13239-01
0
従来品
C13239-01
製品情報 > NanoZoomer > C13239-01
社会・環境コミュニケーション
社会・環境コミュニケーション
InGaAsエリアイメージセンサ
従来品
CW量子カスケードレーザ
第三者意見
各種赤外線カメラに搭載されています。
CMOSプロセスの改善により回路機能を損なわずに画素サイズ
第三者意見
中赤外レーザである量子カスケードレーザのパッケージ窓板は、
赤外線
を透過する材料を用いる必要があります。
従来品ではセレン化合物を含むジンクセレン
(ZnSe)
窓板を使用して
いましたが、
環境に配慮したゲルマニウム製の窓板に変更しました。
人の目には見えない近赤外線領域の画像を撮影できるイメージ
センサのG12242-0707Wは、
プラスチックのリサイクル選別等、
を50 μm□ から20 μm□ へ縮小し、
従来品に比べて同じ画素数
でありながら、
小型・軽量化を実現しました。
体積
(mm3)
8,000
25
20
6,000
79 % 削減
4,000
9
浜松ホトニクス環境報告書 2016
会社概要・編集方針
会社概要・編集方針
製品情報 > InGaAsエリアイメージセンサ > G12242-0707W
84 % 削減
15
10
2,000
0
質量
(g)
5
従来品
G12242-0707W
0
従来品
G12242-0707W
製品情報 > 量子カスケードレーザ
(QCL)
CW量子カスケードレーザ(従来品)
浜松ホトニクス環境報告書 2016
10
化学物質の適正管理
グリーン調達・購入への取り組み
PRTR法対象化学物質の取扱量
RoHS指令をはじめとする製品含有化学物質に関する規制遵守
当期におけるPRTR法 第1種指定化学物質取扱量
(集計対象
や、
お客様の要求に対応した製品の提供を目指して、
全社運用基準
とする各事業所における年間使用量1 kg 以上を対象)
は12.9ト
としての環境管理物質運用
(化学物質管理)
基準を制定しております。
ンでした。
また法規に基づき、
2014年度は本社工場で2物質
(2-ア
2015年10月には第12版を発行しました。
ミノエタノール、
フッ化水素およびその水溶性塩)
の届け出を行っ
本基準に基づいて、部材における環境管理物質の含有や使用
ています。
PRTR対象化学物質取扱量および売上高原単位推移
(トン)
※1
の環境管理の一元化や規制への適合性判断等に活用しています。
また、
事務用品等も環境に配慮した物品の購入を推進しています。
0.03
13.5
13.3
12.9
12.9
12.3
10
0.02
0.016
0.016
0.015
※1 PRTR法:特定化学物質の環境への排出量の把握および管理の改善の促進に
関する法律
調査結果は全社統一の製品環境情報管理システムに集約し、
部材
原単位
(トン/億円)
15
0.013
事業活動における環境への取り組み
事業活動における環境への取り組み
について、
グリーン調達調査を取引先様に対して実施しています。
製品における環境への取り組み
製品における環境への取り組み
製品含有化学物質規制への対応
環境経営の推進
環境経営の推進
事業活動における環境への取り組み
0.013
5
0.01
グリーン調達・化学物質管理基準
0
64期
65期
66期
67期
0
68期
当期のグリーン購入率は96.9 % となり、
目標である90 % 以上
を達成しています。
社内SDSデータベース
SDS収集推進と管理体制の構築
主なサイトデータ集
主なサイトデータ集
浜松ホトニクスについて > CSR > 資材調達 > グリーン調達活動
SDS※2は、労働安全衛生法で規定されているように、化学物質
取扱時の作業員の安全性確保や環境リスクの低減に必要不可欠
です。最新版のSDS収集を推進し、
社内データベースに掲載、
全社
に公開・利用することでリスク低減に利用しています。
※2 SDS:Safety Data Sheet
グリーン調達説明会(取引先様)
VOC※3使用量の低減や排出抑制対策などにより、VOCの大気
規制対応
VOC大気排出量および削減率の推移
(トン)
14
製品に含有する化学物質を規制する各国の法律に対して、
関連
2014年度は「2000年度比30 % 削減を維持する」
ことを目
12
する工業会等に加盟して最新情報の収集に努めるとともに、新た
標に掲げ、
これを達成しました。今後も目標達成を維持継続してい
10
な規制に対して早期に適切な対応を図っています。
きます。
4
取引先様とともに紛争鉱物に配慮した調達活動を行い、
お客様へ
2
の適切な情報提供を継続して行っています。
0
「紛争鉱物に対する取り組み」
ウェブサイト
-20
-37.8
-51.4
6.2
6
を注視し、
適切な対応を実施しています。
また、
紛争鉱物に対しては、
浜松ホトニクスについて > CSR > 資材調達 > 紛争鉱物に対する取り組み
-10
12.8
8
※3 VOC:揮発性有機化合物で、Volatile Organic Compoundsの略称
0
0.0
-50.4
7.9
-34.7
8.3
6.3
-30
-40
-50
-60
第三者意見
第三者意見
RoHS指令に対しては、
適用除外項目や追加規制物質等の情報
2000年度比削減率
(%)
16
への排出量削減に取り組んでいます。
社会・環境コミュニケーション
社会・環境コミュニケーション
VOC大気排出量削減への取り組み
-70
-80
-90
2000年度
2011年度
2012年度
2013年度
2014年度
-100
化学物質のリスクアセスメント
会社概要・編集方針
会社概要・編集方針
化学物質による労働者の健康被害を防止するために、平成26年に労働
安全衛生法の一部を改正する法律が公布されました。
これによりSDS交付義務のある640物質に対し、
リスクアセスメントが義務
化されます。当社では安全衛生委員会が主体となり、化学物質のリスクアセス
メントを進めております。
リスクアセスメント教育
11
浜松ホトニクス環境報告書 2016
浜松ホトニクス環境報告書 2016
12
10
環境経営の推進
環境経営の推進
地球温暖化防止への取り組み
再生可能エネルギーへの取り組み
当社は、
事業活動で使用するエネルギーについて
「70期エネルギー原単位を66期比4 % 以上改善
(年平均1 %)
」
する目標
を掲げ、省エネルギー活動を推進しております。当期は建物の省エネ化をはじめ、高効率機器や再生可能エネルギーの導入
等により、
エネルギー原単位を66期比で13.5 % 削減し、
目標の2 % 以上を大幅に達成しました。浜松市新エネ・省エネ対策
太陽光、
風力などの自然エネルギーを活用した再生可能エネルギーへの導入を推進し、
CO2排出量の抑制に取り組んでいま
す。
当期は、
豊岡製作所新棟壁面や屋上において太陽光発電事業と連携した太陽光発電設備
(250 kW)
を設置した他、
中央
研究所においても太陽光発電と小型風力発電を組み合わせたハイブリッド型外灯を設置しています。
再生可能エネルギー発電設備の導入実績は、
当期270 kW、
累計で366 kWとなっております。
製品における環境への取り組み
製品における環境への取り組み
省エネルギー/CO2削減の推移
トップランナー認定制度においては、Sランク認定を継続しています。
一方、当期のCO2排出量は前期比で6.1 % の増加、CO2排出量売上高原単位では1.0 % の削減となりました。エネル
主なサイトデータ集
30,000
事業活動における環境への取り組み
事業活動における環境への取り組み
ギーに起因するCO2以外で、地球温暖化の要因となるPFCやSF 6などの半導体製造ガスについても、2006年度より燃焼
およびプラズマ除害装置を導入するなどして対策に取り組んでいます。
さらに、2015年4月から施行された
「フロン排出抑制
法」
に基づき、
フロン類充填機器の適切な管理にも努めております。
今後もより一層の省エネルギー活動、地球温暖化防止活動を進めてまいります。
24,000
原単位
(kl/百万円)
(トン-CO2)
50,000
25,155
25,146
44,713
26,672
18,000
0.8
40,000
0.6
30,000
45,628
64期
65期
0.311
66期
0.272
67期
0.269
68期
0.6
0.565
0.536
0.492
0.487
0.4
20,000
0.4
0.2
10,000
0.2
0.0
0
64期
65期
66期
67期
68期
家庭での省エネ啓発活動
を実
家庭における省エネ推進及びCO2排出量を削減するため、当社では社員を対象とした「家庭の省エネコンテスト」
施しました。家庭の省エネ目標の宣言、各世帯における夏の電気・ガス使用量のCO2排出量と削減率の優秀世帯を表彰
するもので、当期は487名の社員が参加しました。社内夏まつりにおいても社員や家族への啓発活動を実施しました。
また、静岡県民運動「ふじのくにエコチャレンジ」への協賛を毎年行っており、夏の節電・省エネを推進する
「節電・省エネ
コンテスト」にも参加しています。
社会・環境コミュニケーション
社会・環境コミュニケーション
0
0.292
0.267
45,717
原単位
(トン-CO2/百万円)
48,337
45,573
0.8
0.493
12,000
6,000
風力・太陽光ハイブリッド外灯(中央研究所)
主なサイトデータ集
(kl)
24,878
太陽光発電設備(中瀬寮)
CO2排出量および売上高原単位推移
エネルギー使用量および売上高原単位推移
24,199
太陽光発電設備(豊岡製作所)
0.0
※1 過去のデータ については、集計範囲・集計項目の見直し等の理由により一部変更しております。
(電気事業連合会の排出係数)
を使用しています。
※2 エネルギー起源CO2、電力のCO2換算係数は0.417
省エネコンテスト
社内夏まつりでの啓発
新棟における環境配慮
第三者意見
第三者意見
2015年5月に竣工した豊岡製作所 新棟は、
光電子増倍管の生産能力拡大と開発強化に向けて本格稼働しました。新棟
では建物自体の省エネ化をはじめ、全灯LED照明の採用、CO 2排出量が少ない環境にやさしい天然ガス
(LNG)
への燃料
転換および太陽光発電設備の設置をするなど、
環境性能に優れた建築物としてCASBEE
(建築環境総合性能評価システム)
のB+
(良い)
を取得しています。
また、
ピークカットにも対応可能な発電機
(計2,400 KVA)
を導入し、改正省エネ法に基づく電力負荷平準化対策にも貢
献しています。
フロン排出抑制法
代替フロン漏えいによる地球温暖化を防止する目的で、
フロン排出抑制法が制定され、2015年4月に施行されました。
当社では、対象機器に管理番号を付与し、該当機器情報や点検記録を管理する社内データベースを構築することで、当
該規制への対応を進めています。
また、各事業部・事業所においては、対象機器管理者に対し、法令や社内管理方法の
教育を実施しています。
会社概要・編集方針
会社概要・編集方針
豊岡製作所 新棟 外観
13
浜松ホトニクス環境報告書 2016
LED 照明
天然ガスへの燃料転換
発電機
管理用データベース
管理番号のステッカー
浜松ホトニクス環境報告書 2016
14
環境経営の推進
環境経営の推進
出荷での取り組み
ゼロエミッションへの取り組み
容器包装削減の取り組み
環境負荷低減と資源の有効利用の観点から、3R
(リデュース、
リユース、
リサイクル)
の推進と廃棄物の適正処理を基本
製品および包装資材の品質特性を見極めた上で、最適な出荷
方針とし、
ゼロエミッション※1 に向けて活動しています。ゼロエミッションをリサイクル率97 % 以上と定義する当社の今期の
形態となるよう包装資材の省資源化、製品収容比率の向上などに
成果を報告します。
リサイクル量※2は672トン、
リサイクル率は87.6 %、
そして売上高原単位の指標は0.73トン/億円
(前期比
取り組んでいます。当期の容器包装使用量は251トンで、売上高
3.4 % 増加)
でした。
リサイクル率が低い品目の排出の増加が、
リサイクル率を押し下げた要因となっています。
原単位では0.25トン/億円となりました。
容器包装使用量および売上高原単位推移
(トン)
300
ダンボール
259
紙製容器
プラ製容器
254
250
原単位
(トン/億円)
0.6
251
246
226
0.5
200
0.4
150
0.29
0.3
0.30
0.28
0.25
0.27
100
0.2
50
0.1
0
64期
65期
67期
66期
0.0
68期
事業活動における環境への取り組み
事業活動における環境への取り組み
※1 ゼロエミッション:生産活動で省資源・廃棄物削減を行いつつ、
やむをえず発生する廃棄物は資源循環させることで、廃棄物ゼロの社会を目指すという考え
※2 リサイクル量はマテリアルリサイクル量とサーマルリサイクル量に、有価物を含めた合計値
製品における環境への取り組み
製品における環境への取り組み
3Rへの取り組み
分別リサイクルの容易な包装箱への改善
廃棄物総排出量および売上高原単位推移
リサイクル量およびリサイクル率推移
(トン)
リサイクル率(%)
1,000
94.5
97.5
96.9
87.6
600
726
614
625
80
672
産業廃棄物
2.0
727
750
608
60
原単位
(トン/億円)
606
579
1.5
656
1.0
500
40
400
20
200
0
64期
65期
66期
67期
68期
0
0.67
250
0
廃棄物の削減と廃棄容易性の向上への取り組みとして、
キセノンフラッシュランプ用電
源の包装方法の改善を行いました。
包装箱の一部を加工して緩衝材と一体化させる従来の方式から、
緩衝材部分が独立
した設計に変更しました。信頼性試験でも従来方式に比べて遜色はなく、
お客様側での
分別とリサイクルに役立つ物になっています。
64期
0.75
0.68
65期
0.71
0.73
0.5
66期
67期
68期
0.0
廃棄物パトロールによるゴミ削減の取り組み
廃棄物が適正に分別されているか確認するための
パトロールを、適宜実施しています。古紙が可燃ごみに
分別されていた場合などは指摘を行い、従業員各自で
の廃棄物分別意識の向上に寄与しています。
水資源保護の取り組み
水資源の有効利用
都市への人口集中や産業構造の変化、
また地球規模での気候
います。社内では節水活動の他、
敷地内に貯めた雨水を回収して散
水用に使用したり、
冷却塔用の補給水などに循環利用しています。
(千㎥)
800
原単位
(千㎥/億円)
1.6
685
637
646
636
634
600
1.2
り、
売上高原単位では0.65 千㎥ / 億円となりました。
400
0.8
0.805
0.702
0.783
0.687
0.651
200
0
0.4
64期
65期
66期
67期
68期
浜松ホトニクス環境報告書 2016
0.0
会社概要・編集方針
会社概要・編集方針
当期の水使用量は646 千㎥ で、
前期より10 千㎥ の増加とな
浜松ホトニクス環境報告書 2016
水使用量および売上高原単位推移
変動により、水資源の有効利用が国際的に必要とされています。
当社でもその重要性を認識し、水使用量の削減や再利用に努めて
15
改善後
第三者意見
第三者意見
部署で不要設備が出た場合に、
データベース上で引取
先を募る仕組みを運用しています。募集する設備は、
蒸着
装置や旋盤といった製造設備から、
ロッカーや椅子といっ
た事務用品まで対象にしています。
当期では、42件の募集のうち25件で引取先が決ま
りました。廃棄物削減のみならず、廃棄や購入にかか
る費用の削減にも、
効果を上げています。
社会・環境コミュニケーション
社会・環境コミュニケーション
改善前
不要設備の再利用
主なサイトデータ集
主なサイトデータ集
800
620
100
97.7
一般廃棄物
(トン)
1,000
16
社会・環境コミュニケーション
対象期間:2014 年 10 月 1 日∼2015 年 9 月 30 日
環境経営の推進
環境経営の推進
主なサイトデータ集
地域や社員との「エコ」
を通じたコミュニケーション活動推進
製品における環境への取り組み
製品における環境への取り組み
社会貢献活動
事業所
(単位)
エネルギー
(千GJ)
水
(千m3)
240
2
6.7
PRTR法対象化学物質※1
(トン)
0.3
0.002
0.004
紙
(トン)
6.8
0.2
3.4
容器包装
(トン)
エネルギー起源CO2※2
(トン)
12,050
173
946
(トン)
1.6
―
0
(千m3)
240
2
6.7
その他温室効果ガス※3
排水
豊岡製作所
273.2
天王製作所
3.9
122
廃棄物
(トン)
191
3.1
24
(トン)
0.26
0.05
0.45
(%)
93.5
99.4
98.9
リサイクル率
実施しています。事業所周辺はもとより、
公園や河川等において、
当期
は15回実施し、延べ585名の社員が参加しました。
また、毎年6月
初旬に浜名湖岸の一斉清掃をする
「浜名湖クリーン作戦」
にも、社
浜名湖クリーン作戦
員およびその家族を含めて総勢42名が参加しました。
20
最終処分量
※4
地域の環境保全を目的として、社員有志による環境美化活動を
常光製作所
22.2
事業活動における環境への取り組み
事業活動における環境への取り組み
環境負荷項目
豊田川の清掃活動
幸せ記念樹・構内緑化
主なサイトデータ集
主なサイトデータ集
事業所
生物多様性保全活動の一環として、新築、結婚および社員家族
の小学校入学を対象に、
「 幸せ記念樹」
を配布しています。2015
環境負荷項目
(単位)
エネルギー
(千GJ)
本社工場
419
(千m3)
289
45.7
14.8
(トン)
11
0.05
0.9
紙
(トン)
5.7
1.9
0.4
容器包装
(トン)
水
PRTR法対象化学物質
※1
エネルギー起源CO2※2
社会・環境コミュニケーション
排水
(トン)
年9月30日現在の申込者数は451名
(内訳:新築228名、
結婚140
新貝工場
50.3
名、入学83名)、記念樹の交換者数は333名になります。写真は
植樹記念として、社員から提供していただいたものです。
また、各事業所の立地などの特性に応じて、構内緑地(樹木、
108
19,192
(トン)
芝生等)
の整備を実施するとともに、夏場はグリーンカーテンを実施
2,214
3,362
しています。
1,875
(千m3)
289
14.8
24.4
廃棄物
(トン)
397
40
20
最終処分量
(トン)
6.6
0.16
0.07
リサイクル率※4
(%)
72.7
98.7
98.3
事業所
幸せ記念樹
グリーンカーテン
(単位)
エネルギー
(千GJ)
水
都田製作所
58.8
中央研究所
97
本社事務所
2.2
第三者意見
第三者意見
環境負荷項目
産業開発研究所
32.1
(千m3)
12
30.4
1.3
2.8
PRTR法対象化学物質※1
(トン)
0.1
0.2
―
0.03
紙
(トン)
0.4
2
2.4
0.3
環境情報発信
容器包装
(トン)
0.6
―
―
―
エネルギー起源CO2※2
(トン)
2,590
4,260
91
1,378
その他温室効果ガス※3
(トン)
0
10
―
―
すくお伝えするために、環境報告書やウェブサイトなどの各種媒体
(千m3)
8.3
14.6
1.3
2.8
を通じて情報発信を行っています。
また、毎月発行している社内報
排水
社会・環境コミュニケーション
その他温室効果ガス
※3
三家工場
71
当社の環境への取り組みをステークホルダーの皆様にわかりや
(トン)
16
27
6.7
0.7
(トン)
1.1
0.77
0.04
0.04
で年4回ほど当社の環境活動を発信することで、
社員の意識向上を
リサイクル率※4
(%)
94.1
96.1
99.2
97.5
図っています。
※1 ここでの集計対象は、各事業所で年間1kg以上の取扱量がある、
PRTR法第1種指定化学物質です。
※2 エネルギー起源CO2の算出において、電力のCO2換算係数は0.417
(電気事業連合会による排出係数)
を使用しています。
※3 エネルギー起源CO2を除いた、温室効果ガス排出量をCO2換算で算出しています。
※4 リサイクル率は、廃酸と廃アルカリを除いて算出しています。
浜松ホトニクスについて > CSR > 環境への取り組み
会社概要・編集方針
会社概要・編集方針
廃棄物
最終処分量
「Photonてらす」
ウェブサイト
社内報
17
浜松ホトニクス環境報告書 2016
浜松ホトニクス環境報告書 2016
18
環境経営の推進
環境経営の推進
第三者意見
会社概要
当社の環境報告書2016について、静岡大学 電子工学研究所の三村秀典所長からご意見をいただきました。
社
名
〒430-8587 静岡県浜松市中区砂山町325-6 日本生命浜松駅前ビル
設
立
1953年9月29日
表
代表取締役社長 晝馬 明
金
34,928百万円
資
三村 秀典 様
本
製品における環境への取り組み
製品における環境への取り組み
本 社 事 務 所
代
静岡大学電子工学研究所 所長
浜松ホトニクス株式会社
(Hamamatsu Photonics K.K.)
売 上 高(単体) 99,157百万円
浜松ホトニクス(株)は、世界最高峰の光製品を製造する企業である。
そのことは、浜
従業員数(単体) 3,197名
主 要 製 品
光電子増倍管、
イメージ機器、光源、光半導体素子、画像処理、計測装置
松ホトニクスの製品がこれまでに複数のノーベル賞の受賞に貢献していることからも分
かる。最近の例では、梶田教授のノーベル物理学賞が挙げられる。
このような科学技
術の最先端メーカである浜松ホトニクスが、事業活動に伴う環境負荷の低減と環境問
2016を読み解いた。
また、工場での実際の環境配慮事例を見分するため、今回、電子
管事業部の光電子増倍管製造の新工場に赴いた。
907
851
800
926
その他地域
992
0.3 %
809
アジア
15.2 %
日本国内
600
30.9 %
欧州
24.5 %
400
北米
200
環境報告書2016を読んで
29.1 %
0
浜松ホトニクスは光技術の製品を通して、大気・水質の環境計測、環境管理物質の含有分析、身近な電気機器の省エ
も一層の注力が期待される。事業活動と環境負荷ではそれらのデータが適切に開示されており、環境負荷の低減と環境保
全活動に積極的に取り組んでいる姿勢が見て取れる。たとえば、製品における環境への取り組みでは、従来品に比べて省
資源化
(小型/軽量化)
、省電力化、長寿命化など様々な環境配慮型製品の開発や製品含有化学物質規制への対応が
適切に行われており、事業活動における環境への取り組みでは、化学物質の適正管理、地球温暖化防止への取り組み、
3
R(リデュース、
リユース、
リサイクル)の推進と廃棄物の適正処理、製品の容器包装削減の取り組み、水資源の有効利用な
どが確実に行われていることが、本報告書から確認できる。
また、浜松ホトニクスは、地域や社員との「エコ」
を通じたコミュニ
ケーション活動も積極的に推進している。社員の家庭を対象とした省エネコンテストや幸せ記念樹は、
ユニークな取り組みと
64期
65期
66期
67期
68期
従業員数
(単体)
の推移
(名)
3,500
3,000
業界別売上高
(連結)
の構成比
その他
通信・情報機器
2,938
3,045
3,106
3,147
3,197
9.9 %
1.6 %
輸送機器
3.8 %
2,500
学術研究
4.1 %
2,000
医用機器
37.8 %
計測機器
5.5 %
1,500
分析機器
12.6 %
1,000
産業用機器
500
0
主なサイトデータ集
主なサイトデータ集
ネルギー化など、環境負荷低減活動のさまざまな分野で貢献している。
こうした製品の開発は世界中で求められており、今後
事業活動における環境への取り組み
事業活動における環境への取り組み
題の課題に対して、
どのような取り組みをしているのかを理解するために、環境報告書
地域別売上高
(連結)
の構成比
売上高
(単体)
の推移
(億円)
1,000
24.7 %
64期
65期
66期
67期
68期
社会・環境コミュニケーション
社会・環境コミュニケーション
言ってもいいだろう。
こうした浜松ホトニクスの環境への取り組みは、
その実効性・有効性・独自性といった観点から高く評価
できる。
編集方針
光電子増倍管の新工場を見学して
対象期間
12月中旬に電子管事業部の新工場を見学した。最新の耐震設計、全灯LED照明の採用、CO2排出量が少ない天然ガ
第68期:2014年10月1日~2015年9月30日
(一部68期以降の最新データを含む)
スへの燃料転換、太陽光発電設備の設置、地下埋設配管やタンクの地上への移設、最新式廃液処理システムなど、多く
対象組織
浜松ホトニクス株式会社
(単体)
の環境への配慮を目にすることができた。環境問題の解決に真っ向から取り組む浜松ホトニクスの姿勢が、新工場設計・建
環境パフォーマンスデータ集計範囲
国内11事業所
(豊岡製作所、天王製作所、本社工場、
第三者意見
第三者意見
三家工場、新貝工場、常光製作所、都田製作所、中央
設の思想に十分に表れた工場であると感じた次第である。
研究所、本社事務所、産業開発研究所、筑波研究所)
および5営業所
(東京支店、大阪営業所、仙台営業所、
筑波営業所、西日本営業所)
第三者意見を受けて
参考ガイドライン
環境報告ガイドライン2012年版
環境的側面
発行時期
2016年1月
ると共に、環境貢献製品や環境配慮型製品の開発を進めることで、光技術を通じての環境問題の解決に貢献してい
ホームページ
きます。
本部環境委員会 事務局
会社概要・編集方針
会社概要・編集方針
対象範囲
当社の環境報告書について、貴重なご意見ありがとうございました。今後も事業活動に伴う環境負荷の低減に努め
取り組み内容について最新情報を
WEBサイトに随時掲載しています。
浜松ホトニクスについて > CSR > 環境への取り組み
19
浜松ホトニクス環境報告書 2016
浜松ホトニクス環境報告書 2016
20
www.hamamatsu.com
[お問合せ先] 本部環境委員会 事務局
〒434-8601 静岡県浜松市浜北区平口5000 Tel:053-584-0268 Fax:053-584-0276
発行/2016年1月