日本語版

高精度計装アンプ
AD8221
特長
接続図
省スペースのMSOPパッケージ
1個の外付け抵抗でゲインを設定(ゲイン範囲:1∼1000)
仕様性能の温度範囲:−40∼+85℃
最大125℃まで動作可能1
–IN 1
8
+VS
RG 2
7
VOUT
RG 3
6
REF
+IN 4
5
–VS
優れたAC仕様
AD8221
03149-0-001
広い電源範囲:±2.3∼±18V
上面図
CMRR:10kHzまで最小80dB(G=1)
図1. SOICおよびMSOPの接続図
−3dB帯域幅:825kHz(G=1)
スルーレート:2V/μs
120
ロー・ノイズ
110
入力電圧ノイズ:1kHzで最大8nV/√Hz
AD8221
100
CMRR(dB)
入力ノイズ:0.25μV p-p(0.1∼10Hz)
高精度なDC性能(AD8221BR)
CMRR:最小90dB(G=1)
入力オフセット電圧:最大25μV
90
競合品1
80
70
入力オフセット・ドリフト:最大0.3μV/℃
60
入力バイアス電流:最大0.4nA
競合品2
アプリケーション
40
重量計
工業用プロセス制御
ブリッジ・アンプ
高精度データ・アクイジション・システム
医療計測機器
ストレーン・ゲージ
トランスデューサ・インターフェース
10
100
1k
10k
周波数(Hz)
100k
03149-0-002
50
図2. 代表的なCMRRの周波数特性、G=1
ゲインが設定可能なので、デザインに柔軟性が生まれます。1個の抵
抗で、ゲインを1∼1000に設定できます。AD8221は単電源と両電源の
いずれでも動作するため、±10Vの入力電圧を持つアプリケーション
概要
に適しています。
AD8221は、広い周波数範囲で業界最高のCMRRを提供する、ゲイン
設定可能な高性能計装アンプです。市販の計装アンプのCMRRは、
AD8221は低価格の8ピンのSOICおよびMSOPパッケージを採用して
200Hzから低下します。これに対して、すべてのグレードのAD8221は、
おり、どちらも業界最高の性能を提供しています。MSOPはSOICの半
G=1で最小80dBのCMRRを10kHzまで維持します。AD8221は広い
分のボード面積で済むため、多チャンネル・アプリケーションやスペー
周波数範囲でCMRRが高いため、広帯域干渉と電源高調波を阻止す
ス制約の厳しいアプリケーションに最適です。
ることができ、フィルタ条件を大幅に簡素化します。アプリケーションと
しては、高精度データ・アクイジション、生物医学的解析機器、航空宇
全グレードで工業温度範囲−40∼+85℃で仕様規定しています。さら
宙の計装機器などがあります。
に、AD8221は−40∼+125℃で動作します1。
低い電圧オフセット、低いオフセット・ドリフト、低いゲイン・ドリフト、高
1 85∼125℃での期待動作については「代表的な性能曲線」
を参照してください。
いゲイン精度、高いCMRRを持つAD8221は、ブリッジ・シグナル・コン
デショニングのような最高のDC性能を必要とするアプリケーションに最
適です。
アナログ・デバイセズ社は、提供する情報が正確で信頼できるものであることを期していますが、その情報の利用
に関して、あるいは利用によって生じる第三者の特許やその他権利の侵害に関して一切の責任を負いません。
また、アナログ・デバイセズ社の特許または特許の権利の使用を明示的または暗示的に許諾するものでもあり
ません。本紙記載の商標および登録商標は、各社の所有に属します。
*日本語データシートは、REVISIONが古い場合があります。最新の内容については英語版をご参照ください。
©2003 Analog Devices, Inc. All rights reserved.
REV.A
アナログ・デバイセズ株式会社
本 社/東京都港区海岸1-16-1
電話03
(5402)8200
〒105-6891
ニューピア竹芝サウスタワービル
(6350)6868
(代)〒532-0003
大阪営業所/大阪府大阪市淀川区宮原3-5-36 電話06
新大阪MTビル2号
AD8221
目次
仕様 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥3
入力保護‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥15
絶対最大定格 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥5
RF干渉 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥16
ESDの注意 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥5
高精度ストレイン・ゲージ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥16
代表的な性能特性 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥6
+5V差動入力ADCに対する±10V信号のコンデショニング ‥‥17
動作原理‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥13
AC結合の計装アンプ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥17
ゲインの選択‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥14
外形寸法‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥18
レイアウト‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥14
オーダー・ガイド‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥18
リファレンス・ピン‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥15
電源のレギュレーションとパイパス‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥15
入力バイアス電流のリターン・パス‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥15
改訂履歴
リビジョンA
03年11月―データシートをRev. 0からRev. Aに改版
変更
ページ
「特長」を変更‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥1
「仕様」を変更‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥4
「動作原理」を変更 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥13
「ゲインの選択」を変更 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥14
2
REV.A
AD8221
仕様
表1.
特に指定のない限り、VS=±15V、VREF=0V、TA=+25℃、G=1、RL=2kΩ
パラメータ
条件
コモン・モード除去比(CMRR)
DC∼60Hz、1kΩソース
VCM=−10∼+10V
不平衡でのCMRR
G=1
G=10
G=100
G=1000
10kHzでのCMRR
VCM=−10∼+10V
G=1
G=10
G=100
G=1000
ノイズ
電圧ノイズ、1kHz
入力電圧ノイズ、eNI
出力電圧ノイズ、eNO
RTI
G=1
G=10
G=100∼1000
電流ノイズ
電圧オフセット1
入力オフセット、VOSI
温度特性
平均TC
出力オフセット、VOSO
温度特性
平均TC
オフセットRTI対電源(PSR)
G=1
G=10
G=100
G=1000
入力電流
入力バイアス電流
温度特性
平均TC
入力オフセット電流
温度特性
平均TC
リファレンス入力
RIN
IIN
電圧範囲
出力までのゲイン
電源
動作範囲
静止電流
温度特性
REV.A
ARグレード
Min Typ Max
BRグレード
Min Typ Max
ARMグレード
Min Typ Max
単位
80
100
120
130
90
110
130
140
80
100
120
130
dB
dB
dB
dB
80
90
100
100
80
100
110
110
80
90
100
100
dB
dB
dB
dB
RTI noise=√eNI2+
(eNO/G)2
VIN+、VIN−、VREF=0
8
75
8
75
8
75
nV/√Hz
nV/√Hz
f=0.1∼10Hz
2
0.5
0.25
40
6
f=1kHz
f=0.1∼10Hz
VS=±5∼±15V
T=−40∼+85℃
2
0.5
0.25
40
6
60
86
0.4
300
0.66
6
VS=±5∼±15V
T=−40∼+85℃
2
0.5
0.25
40
6
25
45
0.3
200
0.45
5
μV p-p
μV p-p
μV p-p
fA/√Hz
pA p-p
70
135
0.9
600
1.00
9
μV
μV
μV/℃
μV
mV
μV/℃
VS=±2.3∼±18V
90
110
124
130
110
120
130
140
0.5
T=−40∼+85℃
1
0.2
T=−40∼+85℃
94
114
130
140
1.5
2.0
0.2
1
0.1
0.6
0.8
1
20
50
VIN+、VIN−、VREF=0
−VS
1±0.0001
VS=±2.3∼±18V
±2.3
0.9
1
T=−40∼+85℃
3
110
130
140
150
90
100
120
120
0.4
1
0.5
3
0.3
0.4
0.6
1
60
+VS
±18
1
1.2
20
50
−VS
1±0.0001
±2.3
0.9
1
100
120
140
140
dB
dB
dB
dB
2
3
1
1.5
3
60
+VS
±18
1
1.2
20
50
−VS
1±0.0001
±2.3
0.9
1
nA
nA
pA/℃
nA
nA
pA/℃
60
+VS
kΩ
μA
V
V/V
±18
1
1.2
V
mA
mA
AD8221
パラメータ
条件
ダイナミック応答
小信号−3dB
帯域幅
G=1
G=10
G=100
G=1000
セトリング時間0.01% 10Vステップ
G=1∼100
G=1000
セトリング時間0.001% 10Vステップ
G=1∼100
G=1000
スルーレート
G=1
G=5-100
ゲイン
ゲイン範囲
ゲイン誤差
G=1
G=10
G=100
G=1000
ゲインの非直線性
G=1∼10
G=100
G=1000
G=1∼100
ゲインの温度特性
G=1
G > 12
入力
入力インピーダンス
差動
コモン・モード
入力動作
電圧範囲3
温度特性
入力動作
電圧範囲
温度特性
出力
出力振幅
温度特性
出力振幅
温度特性
短絡電流
Min
ARグレード
BRグレード
Typ
Max Min
Typ
Max
1.5
2
Min
ARMグレード
Typ
Max
単位
825
562
100
14.7
825
562
100
14.7
825
562
100
14.7
kHz
kHz
kHz
kHz
10
80
10
80
10
80
μs
μs
13
110
2
2.5
13
110
2
2.5
13
110
2
2.5
μs
μs
V/μs
V/μs
1.5
2
1.5
2
G=1+
(49.4kΩ/RG)
1
1000
1
1000
1
1000
V/V
0.1
0.3
0.3
0.3
%
%
%
%
VOUT ±10V
0.03
0.3
0.3
0.3
VOUT=−10∼+10V
RL=10kΩ
RL=10kΩ
RL=10kΩ
RL=2kΩ
0.02
0.15
0.15
0.15
3
5
10
10
10
15
40
95
3
5
10
10
10
15
40
95
5
7
10
15
15
20
50
100
ppm
ppm
ppm
ppm
3
10
−50
2
5
−50
3
10
−50
ppm/℃
ppm/℃
100‖2
100‖2
VS=±2.3∼±5V
−VS+1.9
100‖2
100‖2
GΩIIpF
100‖2
100‖2
GΩIIpF
+VS−1.1 −VS+1.9
+VS−1.1 −VS+1.9
+VS−1.1 V
T=−40∼+85℃
VS=±5∼±18V
−VS+2.0
−VS+1.9
+VS−1.2 −VS+2.0
+VS−1.2 −VS+1.9
+VS−1.2 −VS+2.0
+VS−1.2 −VS+1.9
+VS−1.2 V
+VS−1.2 V
T=−40∼+85℃
−VS+2.0
+VS−1.2 −VS+2.0
+VS−1.2 −VS+2.0
+VS−1.2 V
RL=10kΩ
VS=±2.3∼±5V
T=−40∼+85℃
VS=±5∼±18V
T=−40∼+85℃
−VS+1.1
−VS+1.4
−VS+1.2
−VS+1.6
+VS−1.2
+Vs−1.3
+VS−1.4
+VS−1.5
+VS−1.2
+Vs−1.3
+VS−1.4
+VS−1.5
+VS−1.2
+Vs−1.3
+VS−1.4
+VS−1.5
V
V
V
V
mA
+85
+125
℃
℃
温度範囲
仕様性能
動作範囲4
18
−40
−40
−VS+1.1
−VS+1.4
−VS+1.2
−VS+1.6
18
+85 −40
+125 −40
+85
+125
−VS+1.1
−VS+1.4
−VS+1.2
−VS+1.6
18
−40
−40
1. 合計RTI VOS=(VOSI)+(VOSO/G)。
2. 外付け抵抗RGの影響は含みません。
3. 一方の入力をグラウンドに接続。G=1。
4. 85∼125℃での期待動作については「代表的な性能曲線」を参照してください。
4
REV.A
AD8221
絶対最大定格
表2.
AD8221の絶対最大定格
絶対最大定格を超えるストレスを加えると、デバイスに恒久的な
パラメータ
定格
電源電圧
±18V
内部消費電力
200mW
出力短絡電流
無限
せん。長時間デバイスを絶対最大定格状態に置くと、デバイスの
入力電圧(コモン・モード)
±VS
信頼性に影響を与えることがあります。
差動入力電圧
±VS
保存温度
-65∼+150℃
動作温度範囲*
−40∼+125℃
損傷を与えることがあります。この規定は、ストレス定格のみを
指定するものであり、この仕様の動作に関するセクションに記載
されている規定値以上でのデバイス動作を定めたものではありま
仕様は、自然空冷のデバイスで規定。
SOICのθJA (4層JEDECボード)=121℃/W
MSOPのθJA (4層JEDECボード)=135℃/W
* 仕様性能の温度範囲は−40∼+85℃です。+85∼+125℃での期待動作については「代表的な性
能曲線」を参照してください。
注意
ESD(静電放電)の影響を受けやすいデバイスです。人体や試験機器には4,000Vもの高圧の静電気が容易に蓄積さ
WARNING!
れ、検知されないまま放電されることがあります。本製品は当社独自のESD保護回路を内蔵してはいますが、デバ
イスが高エネルギーの静電放電を被った場合、回復不能の損傷を生じる可能性があります。したがって、性能劣下
や機能低下を防止するため、ESDに対する適切な予防措置を講じることをお勧めします。
REV.A
5
ESD SENSITIVE DEVICE
AD8221
代表的な性能特性
(特に指定のない限り、+25℃、VS=±15V、RL=10kΩ)
1600
3500
1400
3000
1200
2500
1000
単位
単位
2000
800
1500
600
1000
400
–100
–50
0
50
100
150
CMR(μV/V)
0
–0.9
03149-0-003
0
–150
–0.3
0
0.3
0.6
0.9
入力オフセット電流(nA)
図3. 代表的なCMRの分布(G=1)
図6. 代表的な入力オフセット電流の分布
15
2400
2100
入力コモン・モード電圧(V)
10
1800
1500
単位
–0.6
03149-0-006
500
200
1200
900
600
VS = ±15V
5
0
VS = ±5V
–5
–10
–40
–20
0
20
40
60
入力オフセット電圧(μV)
–15
–15
03149-0-004
0
5
10
15
図7. 入力コモン・モードレンジ 対 出力電圧、G=1
15
2500
10
入力コモン・モード電圧(V)
3000
2000
1500
1000
VS = ±15V
5
0
VS = ±5V
–5
–10
500
–1.0
–0.5
0
0.5
1.0
入力バイアス電流(nA)
1.5
–15
–15
03149-0-005
単位
–5
出力電圧(V)
図4. 代表的な入力オフセット電圧の分布
0
–1.5
–10
–10
–5
0
出力電圧(V)
図5. 代表的な入力バイアス電流の分布 5
10
15
03149-0-008
0
–60
03149-0-007
300
図8. 入力コモン・モードレンジ 対 出力電圧、G=100
6
REV.A
AD8221
0.80
180
0.75
160
0.70
140
VS= ±5V
0.55
ゲイン = 10
100
ゲイン = 1
ゲイン = 1000
80
60
0.45
40
–10
–5
0
5
10
15
コモン・モード電圧(V)
20
0.1
1
10
100
1k
10k
100k
1M
周波数(Hz)
図12. 正側PSRRの周波数特性、RTI (G=1∼1000)
図9. IBIAS 対 CMV
2.00
180
1.75
160
1.50
140
1.25
120
ゲイン = 10
100
ゲイン = 1
ゲイン = 1000
1.00
0.75
80
0.50
60
0.25
40
0
0.01
0.1
1
10
ウォームアップ時間(min)
20
0.1
1
10
100
1k
10k
100k
1M
周波数(Hz)
03149-0-013
PSRR (dB)
ゲイン = 100
03149-0-010
入力オフセット電圧の変化(μV)
120
0.50
0.40
–15
ゲイン = 100
03149-0-012
0.60
PSRR (dB)
VS = ±15V
0.65
03149-0-009
入力バイアス電流(nA)
ゲイン = 1000
図13. 負側PSRRの周波数特性、RTI (G=1∼1000)
図10. 入力オフセット電圧の変化 対 ウォームアップ時間
100k
5.0
4.0
総合ドリフト25∼85℃ RTI (μV)
VS = ±15V
3.0
1.0
0
入力オフセット電流
入力バイアス電流
–1.0
–2.0
–3.0
10k
市販最高性能のFET
入力計装アンプのゲイン=1
市販最高性能のFET
入力計装アンプのゲイン=1000
1k
AD8221ゲイン=1
100
–4.0
–20
0
20
40
60
80
100
120
140
温度(℃)
03149-0-011
–5.0
–40
AD8221ゲイン=1000
10
10
1k
10k
100k
1M
ソース抵抗(Ω)
図14. 総合ドリフト 対 ソース抵抗
図11. 入力バイアス電流とオフセット電流の温度特性
REV.A
100
7
10M
03149-0-014
入力電流(nA)
2.0
AD8221
100
70
ゲイン = 1000
80
60
60
50
40
CMR (μV/V)
30
20
ゲイン = 10
10
0
ゲイン = 1
20
0
–20
–40
–10
–60
–20
–80
1k
10k
100k
1M
10M
周波数(Hz)
–100
–40
03149-0-015
–30
100
0
20
40
60
80
100
120
140
温度(℃)
図18. CMRの温度特性
図15. ゲインの周波数特性
+VS –0.0
160
ゲイン = 1000
–0.4
–0.8
140
–1.2
入力電圧限界値(V)
電源電圧換算
ゲイン = 100
120
CMRR (dB)
–20
03149-0-041
ゲイン(dB)
40
ゲイン = 100
ゲイン = 10
ゲイン = 1000
100
ゲイン = 1
ゲイン = 10
80
ゲイン = 100
–1.6
–2.0
–2.4
+2.4
+2.0
+1.6
+1.2
60
+0.8
10
100
1k
10k
100k
1M
周波数(Hz)
03149-0-016
1
–VS +0.0
0
10
15
20
±電源電圧(V)
図19. 入力電圧限界値 対 電源電圧、G=1
図16. CMRRの周波数特性、RTI
+VS –0.0
160
140
5
03149-0-018
+0.4
40
0.1
ゲイン = 1000
–0.4
ゲイン = 100
–0.8
RL = 10kΩ
–1.2
出力電圧振幅(V)
電源電圧換算
ゲイン = 1
ゲイン = 100
ゲイン = 1000
80
RL = 2kΩ
–1.6
–2.0
+2.0
+1.6
RL = 2kΩ
+1.2
+0.8
60
40
0.1
1
10
100
1k
10k
RL = 10kΩ
+0.4
ゲイン = 10
100k
1M
周波数(Hz)
–VS +0.0
0
5
10
15
±電源電圧(V)
20
03149-0-019
100
ゲイン = 10
03149-0-017
CMRR (dB)
120
図20. 出力電圧振幅 対 電源電圧、G=1
図17. CMRRの周波数特性、RTI、1kΩソース不平衡
8
REV.A
AD8221
30
VS = ±15V
誤差(10ppm/DIV)
20
10
1
10
100
1k
03149-0-020
0
10k
負荷抵抗(Ω)
–10
–8
–6
–4
–2
0
2
4
6
8
10
0
出力電圧(V)
図21. 出力電圧振幅 対 負荷抵抗
03149-0-023
出力電圧振幅(V p-p)
VS = ±15V
図24. ゲインの非直線性、G=100、RL=10kΩ
+VS–0
VS = ±15V
–1
ソース
誤差(100ppm/DIV)
出力電圧振幅(V)
電源電圧換算
–2
–3
+3
+2
シンク
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
03149-0-021
–VS+0
12
出力電流(mA)
–10
–8
–6
–4
–2
0
2
4
6
8
10
出力電圧(V)
図22. 出力電圧振幅 対 出力電流、G=1
03149-0-024
+1
図25. ゲインの非直線性、G=1000、RL=10kΩ
1k
誤差(1ppm/DIV)
電圧ノイズRTI ( nV/√Hz)
VS = ±15V
ゲイン = 1
100
ゲイン = 10
ゲイン= 100
10
ゲイン = 1000
–8
–6
–4
–2
0
2
4
6
8
10
出力電圧(V)
1
03149-0-022
–10
1
100
1k
10k
100k
周波数(Hz)
図23. ゲインの非直線性、G=1、RL=10kΩ
REV.A
10
03149-0-025
ゲイン = 1000
BW限界値
図26. 電圧ノイズ・スペクトル密度の周波数特性(G=1∼1000)
9
1s/DIV
5pA/DIV
1s/DIV
03149-0-029
2μV/DIV
03149-0-026
AD8221
図30. 0.1∼10Hzの電流ノイズ
図27. 0.1∼10Hz RTI電圧ノイズ(G=1)
30
VS = 15V
出力電圧(V p-p)
25
20
ゲイン = 1
ゲイン = 10, 100, 1000
15
10
1s/DIV
0
1k
10k
100k
1M
周波数(Hz)
03149-0-030
0.1μV/DIV
03149-0-027
5
図31. 大信号周波数応答
図28. 0.1∼10Hz RTI電圧ノイズ(G=1000)
5V/DIV
100
10
1
10
100
1k
10k
周波数(Hz)
0.01%まで7.9μs
0.001%まで8.5μs
20μs/DIV
図29. 電流ノイズ・スペクトル密度の周波数特性
03149-0-031
10mV/DIV
03149-0-028
電流ノイズ( fA/√Hz)
1k
図32. 大信号パルス応答とセトリング時間(G=1)、0.002%/div
10
REV.A
AD8221
5V/div
10mV/div
0.01%まで4.9μs
0.001%まで5.6μs
4μs/DIV
図33. 大信号パルス応答とセトリング時間(G=10)、
0.002%/div
03149-0-035
20μs/div
03149-0-032
20mV/DIV
図36. 小信号応答、G=1、RL=2kΩ、CL=100pF
5V/DIV
10mV/DIV
0.01%まで10.3μs
0.001%まで13.4μs
4μs/DIV
03149-0-036
20μs/DIV
03149-0-033
20mV/DIV
図37. 小信号応答、G=10、RL=2kΩ、CL=100pF
図34. 大信号パルス応答とセトリング時間(G=100)、
0.002%/div
5V/DIV
10mV/DIV
0.01%まで83μs
0.001%まで112μs
10μs/DIV
図38. 小信号応答、G=100、RL=2kΩ、CL=100pF
図35. 大信号パルス応答とセトリング時間(G=1000)、
0.002%/div
REV.A
11
03149-0-037
20μs/DIV
03149-0-034
20mV/DIV
AD8221
セトリング時間(μs)
1k
2
100
0.001%に整定
10
03149-0-038
100μs/DIV
1
1
10
100
1k
ゲイン
図39. 小信号応答、G=1000、RL=2kΩ、CL=100pF
03149-0-040
0.01%に整定
20mV/DIV
図41. セトリング時間 対 ゲイン、10Vステップ
10
0.001%に整定
0.01%に整定
5
0
0
5
10
15
20
出力電圧ステップ・サイズ(V)
03149-0-039
セトリング時間(μs)
15
図40. セトリング時間 対 ステップ・サイズ(G=1)
12
REV.A
AD8221
動作原理
VB
I
A1
IB補償
I
A2
IB補償
10kΩ
C1
C2
+VS
10kΩ
出力
A3
10kΩ
+VS
–IN
+VS
400Ω
Q1
R2
+VS
R1 24.7kΩ
+VS
+VS
24.7kΩ
400Ω
Q2
+IN
–VS
REF
10kΩ
RG
–VS
03149-0-042
–VS
–VS
–VS
–VS
図42. 簡略化した回路図
AD8221は従来型の3オペアンプ構成をベースとするモノリシック
入力アンプは電流帰還アーキテクチャを採用しているため、
計装アンプです。入力トランジスタQ1とQ2は固定電流でバイア
AD8221のゲイン帯域幅積はゲインとともに増加し、電圧帰還ア
スされているため、差動入力信号に従ってA1とA2の出力電圧が
ーキテクチャの場合のように高ゲインで帯域幅の減少が発生しな
変化します。入力に加えられた信号によってA1とA2の出力が正
いシステムを得ることができます。
しい電圧を出力するように、RG、R1、R2を流れる電流を発生し
ます。回路的には、Q1、A1、R1およびQ2、A2、R2は、高精度
AD8221のデザインとレイアウトは、低入力レベルでも高精度を
な電流帰還アンプと見なすことができます。増幅された差動およ
維持するための特別な注意を払っており、厳しい性能要求を持つ
びコモン・モード信号は、コモン・モード電圧を除去しかつ差動
多くのアプリケーションを満足させる計装アンプを実現していま
電圧を増幅する差動アンプに入力されます。この差動アンプは新
す。
技術により、低出力オフセット電圧と低出力オフセット電圧ドリ
フトを実現しています。抵抗のレーザー・トリムにより、20ppm
AD8221は独自なピン配置により、10kHz で80dB(G=1)、1kHz
以下(typ)のゲイン誤差と90dB以上のCMRR (G=1)を持つ非
で110dB(G=1000)のCMRR仕様を満たしています。図43に示
常に正確な計装アンプが可能になっています。
すバランスのとれたピン配置により、これまでCMRR性能に悪影
響を与えていた寄生を減少させています。さらに、この新しいピ
AD8221はスーパーβ入力トランジスタとIB補償方式を採用して
ン配置では、関連するパターンが一緒にまとめられたため、ボー
いるため、極めて高い入力インピーダンス、小さいIB、低IBドリ
ド・レイアウトがシンプルになっています。たとえば、ゲイン設
フト、小さいIOS、低入力バイアス電流ノイズ、8 nV/√Hzの極め
定抵抗ピンは入力に隣接し、リファレンス・ピンは出力の隣にな
て小さい電圧ノイズを提供します。
っています。
49.4kΩ
G =1+
RG
ゲインは、1個の標準抵抗を使って容易かつ正確に設定できます。
–IN 1
8
+VS
RG 2
7
VOUT
RG 3
6
REF
+IN 4
5
–VS
AD8221
上面図
図43. ピン配置
REV.A
13
03149-0-001
AD8221の伝達関数は次式で表されます。
AD8221
ゲインの選択
グラウンディング
AD8221の出力電圧は、リファレンス・ピンの電位を基準に発生
RGピン間に抵抗を接続すると、AD8221のゲインが設定されます。
ゲインは、表3またはゲインの式を使って求めることができます。
します。REFを適切な“最寄りのグラウンド”に接続するように
49.4kΩ
RG =
G−1
注意してください。
ミックスド・シグナル環境では、低レベル・アナログ信号をノイ
表3.
1%抵抗を使った場合のゲイン
ズの多いデジタル環境からアイソレーションする必要がありま
す。多くのADCはアナログ・グラウンド・ピンとデジタル・グ
RG (Ω)の標準値(1%)
ゲイン計算値
49.9k
1.990
12.4k
4.984
線とPCボードを通過する電流が数百ミリボルトの誤差を発生さ
5.49k
9.998
せることがあります。このため、アナログとデジタルのグラウン
2.61k
19.93
ド・リターンは別々にして、敏感なポイントからシステム・グラ
1.00k
50.40
ウンドへ流れる電流を最小化する必要があります。
図44と図45に、
499
100.0
レイアウト例を示します。
249
199.4
100
495.0
49.9
991.0
ラウンド・ピンを別々に持っています。両グラウンドを1つのグ
ラウンド・プレーンに接続することは便利ですが、グラウンド配
ゲイン抵抗を使わない場合は、AD8221はG=1(デフォルト)に
設定されます。ゲイン精度は、R G の絶対偏差で決定されます。
外付けゲイン抵抗のTCにより、計装アンプのゲイン・ドリフト
は大きくなります。ゲイン抵抗を使用しない場合、ゲイン誤差と
ゲイン・ドリフトは最小に維持されます。
レイアウト
最大のシステム性能を得るには、注意深いボード・レイアウトが
必要です。ゲイン設定抵抗からR Gピンまでのパターンは、寄生
03149-0-051
インダクタンスを小さくするためにできるだけ短くする必要があ
ります。最も正確な出力を安定して得るには、REFピンからのパ
ターンはAD8221に近いグラウンド(図47)またはAD8221に近い
図44. AD8221-EVALの表面
グラウンドを基準とする電圧に接続する必要があります。
コモン・モード除去比
広い周波数範囲で高いCMRRを持つAD8221の利点の1つは、電源
ノイズとその高調波のような外乱に対する耐性が、一般的な計装
アンプより優れていることです。これらの計装アンプは、一般に、
200HzでCMRRが低下するため、コモン・モード・フィルタがこ
の不足を補償する必要があります。AD8221は広い周波数範囲で
CMRRを阻止できるため、フィルタの必要性は減少します。
レイアウトに注意すると、AD8221の高いCMRRを広い周波数範
囲で維持するのに役立ちます。入力ソース・インピーダンスと容
量は一致している必要があります。さらに、ソース抵抗と容量は
03149-0-052
可能な限り入力の近くに配置する必要があります。
Figure図45. AD8221-EVALの裏面
14
REV.A
AD8221
リファレンス・ピン
+VS
図42に示すように、リファレンス・ピンREFは10kΩ抵抗の一端
に接続されています。計装アンプの出力は、REFピンの電圧を基
準にしています。これは、出力信号を電源の1/2レベルに高精度
AD8221
にオフセットさせる際に便利です。たとえば、AD8221がADCと
REF
インターフェースできるように、電圧源をREFピンに接続して出
力をレベル・シフトさせることができます。許容リファレンス電
圧範囲は、ゲイン、入力、電源電圧の関数になります。REFピン
–VS
は、+VSまたは−VSを0.5V以上超えることはできません。
トランス
+VS
最適性能を得るには、REFピンへのソース・インピーダンスを小
さく維持して、寄生抵抗がCMRRとゲイン精度に悪影響を与えな
いようにする必要があります。
AD8221
REF
電源のレギュレーションとパイパス
安定したDC電圧で計装アンプに電源を供給する必要があります。
電源ピンのノイズは性能に悪影響を与えることがあります。バイ
–VS
パス・コンデンサを使って、アンプをデカップリングする必要が
熱電対
あります。
+VS
C
0.1μFのコンデンサは、必ず各電源ピンの近くに接続します。図
47に示すように、10μFのタンタル・コンデンサはデバイスから
R
1
fHIGH-PASS = 2πRC
離れたところに接続できます。多くの場合、このコンデンサは他
AD8221
C
の高精度ICと共用することができます。
REF
図46
–VS
コンデンサ結合
+VS
03149-0-044
R
図48. IBIASパスの作成
0.1μF
10μF
入力保護
+IN
AD8221のすべてのピンは、ESD保護されています1。さらに、入
VOUT
AD8221
力構造により、負電源−VSより低いDC過負荷状態が許容されて
負荷
います。内部抵抗400Ωは、負電源故障時に電流を制限します。
REF
–IN
ただし、正電源+VSを超えるDC過負荷電圧の場合には、大きな
10μF
–VS
03149-0-043
電流がESDダイオードを通り正側レールに直接流れます。このた
0.1μF
め、入力に直列に外付け抵抗を接続して、+V Sを超える電圧で
の電流を制限する必要があります。いずれの場合でも、AD8221
図47. 電源のデカップリング。REFと出力は最寄りのグラウンド基準
は連続した6mAの電流を安全に流すことができます(正側過電圧
/
)。
の場合I=VIN/REXT、負側過電圧の場合I=VIN(400Ω+R
EXT)
入力バイアス電流のリターン・パス
心臓細動除去器のように、AD8221に非常に大きな過負荷電圧が
AD8221の入力バイアス電流には、グラウンドへのリターン・パ
入力されるアプリケーションでは、外付け直列抵抗と、
スが必要です。熱電対のように信号源がリターン電流パスを持っ
BAV199L、FJH1100、SP720のようなローリーク・ダイオード・
ていない場合には、図48のように作成する必要があります。
クランプを使う必要があります。
1 1kV―人体モデル。
REV.A
15
AD8221
CDは差動信号に有効で、CCは同相信号に有効です。RとCCの値は、
RF干渉
RFIを最小化するように選択する必要があります。正側入力の
強いRF信号が存在するアプリケーションでアンプが使われる場
R×CCと負側入力のR×CCとの不一致は、AD8221のCMRRの性能
合には、RFの整流がしばしば問題になります。これらは外乱が
を低下させます。CCの値より1桁大きいCDの値を使うと、不一致
小さいDCオフセット電圧として現れることがあります。高周波
の影響は小さくなるので、性能が改善されます。
信号は、図49に示すように計装アンプの入力に接続されたローパ
スR-C回路で除去することができます。このフィルタは、次式に
高精度ストレイン・ゲージ
従って入力信号の帯域幅を制限します。
AD8221は低いオフセットと広い周波数での高CMRRを備えてい
るので、ブリッジ計測に最適です。図50に示すように、ブリッジ
1
FilterFreqDiff =
2πR(2CD+CC)
1
2πRCC
+5V
10μF
ここで、CD ≧ 10CCです。
350Ω
0.1μF
350Ω
+IN
350Ω
+
AD8221
R
–IN
+15V
0.1μF
350Ω
–
10μF
+2.5V
03149-0-049
FilterFreqCM =
をアンプ入力に直接接続することができます。
図50. 高精度ストレイン・ゲージ
CC
1nF
R
+IN
4.02kΩ
CD
10nF
R1
499Ω
VOUT
AD8221
R
REF
–IN
4.02kΩ
1nF
0.1μF
10μF
–15V
03149-0-045
CC
図49. RFIの除去
16
REV.A
AD8221
+12V
+2.5V
+12V
R3 1kΩ
10μF
0.1μF
+5V
+12V
0.1μF
R6 27.4Ω
C1
470pF
0.1μF
+IN
+5V
10nF
AD8022
(1/2)
AVDD
DVDD
VIN+
R1
REF 10kΩ
0.1μF
OP27
–12V
R5
499Ω
–IN
R2
10kΩ
10μF
VIN–
AGND VGND REF1 REF2
0.1μF
0.1μF
0.1μF
AD7723
C2
220μF
+12V
R7 27.4Ω
–12V
AD8022
–12V
(1/2)
R4 1kΩ
220nF
0.1μF
10nF
+5V
–12V
VIN
10μF
0.1μF
2.5V
VOUT
AD780
22μF
03149-0-047
AD8221
GND
図51. 差動入力ADCのインターフェース
+5V差動入力ADCに対する±10V信号の
コンデショニング
AC結合の計装アンプ
±10V信号のコンデショニングは多くのアプリケーションで必要とさ
は難しい問題です。図52に、小さいAC信号の分解能を改善する
れていますが、現在の多くのADCとデジタルICははるかに低い単電
回路を示します。ゲインを大きくすると、アンプの入力ノイズを
源で動作します。さらに、新しいADCは優れた同相除去比、ノイズ
8nV/√Hzまで小さくすることができます。これによってノイ
耐性、低電圧電源での性能を提供する差動入力を持っていま
ズ・フロアが下がるので、小さい信号を測定できるようになりま
す。±10Vのシングルエンド計装アンプを+5Vの差動ADCにインタ
す。100倍に増幅されるはずのDCオフセットは、積分帰還回路に
ーフェースさせることは、難しい場合があります。計装アンプとADC
よりAD8221の出力から除去されます。
アンプのノイズまたはオフセットに含まれる小信号を測定するの
のインターフェースでは、減衰器とレベル・シフトが必要です。図51
低周波数では、OP1177がAD8221の出力を0Vにします。信号が
に、1つのソリューションを示します。
fHIGH-PASSを超えると、AD8221は入力信号を増幅して出力します。
この回路では、OP27がAD8221のリファレンス電圧を設定してい
ます。計装アンプの出力信号は、OUTピンとREFピンから取り出
+VS
されます。2個の1kΩ抵抗と1個の499Ωの抵抗が±10V信号を+
0.1μF
4Vに減衰させます。オプションのコンデンサC1は折り返し防止
フィルタとして機能することができます。AD8022はADCの駆動
に使います。
+IN
fHIGH-PASS =
R
499Ω
この回路は5つの利点を持っています。レベル・シフトと減衰に
AD8221
R
15.8kΩ
REF
加え、非常に小さいノイズがシステムで発生しています。R1と
C 1μF
–IN
R2で発生するノイズはADCの両入力に共通で、簡単に除去でき
+VS
ます。R5は主たるノイズの1/3を加えるだけなので、システム・
0.1μF
ノイズへの影響は無視できます。減衰器は、R3とR4で発生する
0.1μF
ノイズを分割します。同様に、このノイズの影響は無視できます。
–VS
このインターフェース回路の4つ目の利点は、AD8221のアクイジ
OP1177
ション時間が1/2に減少することです。OP27の助けを借りて、
+VS
が速くなります。最後に、ADCがデータを取り込む際に、セト
10μF
リング時間が短いほど処理できるビット数が多くなるので、
–VS
10μF
0.1μF
–VS
AD8022が速く安定することは有益です。この構成は、差動入力
図52. AC結合回路
ADCに対して減衰、レベル・シフト、便利なインターフェース
を提供すると同時に、性能も維持します。
17
03149-0-048
AD8221は最大振幅の1/2を供給するだけで済むので、信号の安定
REV.A
1
2πRC
AD8221
外形寸法
3.00
BSC
8
5
4.90
BSC
3.00
BSC
4
ピン1
0.65 BSC
1.10 MAX
0.15
0.00
0.38
0.22
0.80
0.60
0.40
8˚
0˚
0.23
0.08
実装面
平坦性
0.10
JEDEC規格MO-187AAに準拠
図53. 8ピン・ミニSOP[MSOP]
(RM-8)
寸法単位:mm
5.00 (0.1968)
4.80 (0.1890)
8
5
4.00 (0.1574)
3.80 (0.1497) 1
4
6.20 (0.2440)
5.80 (0.2284)
1.27 (0.0500)
BSC
0.25 (0.0098)
0.10 (0.0040)
平坦性
0.10
実装面
1.75 (0.0688)
1.35 (0.0532)
0.51 (0.0201)
0.31 (0.0122)
0.50 (0.0196)
×45˚
0.25 (0.0099)
8˚
0.25 (0.0098) 0˚ 1.27 (0.0500)
0.40 (0.0157)
0.17 (0.0067)
JEDEC規格MS-012AAに準拠
寸法管理はミリメータ。カッコ内のインチ寸法はミリメータを丸め処理した参考
用であり、設計での使用には適しません。
図54. 8ピン・シュリンクSOP[SOIC] (R-8)
オーダー・ガイド
製品モデル
仕様性能の
動作温度範囲1
パッケージ
温度範囲
パッケージ・
ブランド
オプション
AD8221AR
−40∼+85℃
−40∼+125℃
8ピンSOIC
R-8
AD8221AR-REEL
−40∼+85℃
−40∼+125℃
13インチのテープおよびリール
R-8
AD8221AR-REEL7
−40∼+85℃
−40∼+125℃
7インチのテープおよびリール
R-8
AD8221ARM
−40∼+85℃
−40∼+125℃
8ピンMSOP
RM-8
AD8221ARM-REEL
−40∼+85℃
−40∼+125℃
13インチのテープおよびリール
RM-8
JLA
AD8221ARM-REEL7
−40∼+85℃
−40∼+125℃
7インチのテープおよびリール
RM-8
JLA
AD8221BR
−40∼+85℃
−40∼+125℃
8ピンSOIC
R-8
AD8221BR-REEL
−40∼+85℃
−40∼+125℃
13インチのテープおよびリール
R-8
AD8221BR-REEL7
−40∼+85℃
−40∼+125℃
7インチのテープおよびリール
R-8
AD8221-EVAL
JLA
評価ボード
1 85∼125℃での期待動作については「代表的な性能曲線」を参照してください。
18
REV.A
AD8221
NOTES
REV.A
19
TDS07/2004/PDF
C03149-0-11/03(A)-J
REV.A