[ PDF(0.5MB) ]

LEDバックライトドライバIC
CXA3834M
概要・用途
CXA3834Mは,昇圧型DC-DCコンバータを内蔵したLEDドライバICです。ピーク電流および,PWM信号に
よる輝度制御とBLINK信号による点滅制御が可能であり,LEDバックライトを搭載したLCD-TVの電源回路
を容易・コンパクトに実現させるために最適な構成となっています。
(用途:電源回路 他)
特長・機能
 共通




UVLO機能
過熱保護機能
エラー検出出力機能 (xBL_ERR)
異常時検出タイマラッチ機能
 LEDドライバ制御部





LED点灯用FETゲートドライバ内蔵
ピーク電流制御による輝度調整機能
PWM信号による輝度調整機能
BLINK信号による点滅制御
LED過電流検出機能
 DC-DCコンバータ制御部





昇圧型DC-DCコンバータ内蔵
出力過電圧検出機能
連続過電流検出機能
入力電流BLINKソフトスタート/ソフトエンド機能 (点滅制御動作時)
スロープ補償機能
構造
BiCMOSシリコンモノリシックIC
パッケージ
16P-SOP
ᧄ⾗ᢱߦ⸥タߐࠇߡ߅ࠅ߹ߔⷙᩰ╬ߪ, ᡷ⦟ߩߚ߼੍๔ߥߊᄌᦝߔࠆߎߣ߇޽ࠅ߹ߔߩߢ, ߏੌᛚߊߛߐ޿‫ޕ‬
߹ߚᧄ⾗ᢱߦࠃߞߡ, ⸥タౝኈߦ㑐ߔࠆᎿᬺᚲ᦭ᮭߩታᣉ⸵⻌߿, ߘߩઁߩᮭ೑ߦኻߔࠆ଻⸽ࠍ⹺߼ߚ߽ߩߢߪ޽ࠅ߹ߖࠎ‫ޕ‬
ߥ߅⾗ᢱਛߦ, ࿁〝଀߇⸥タߐࠇߡ޿ࠆ႐ว, ߎࠇࠄߪ૶↪਄ߩෳ⠨ߣߒߡ, ઍ⴫⊛ߥᔕ↪଀ࠍ␜ߒߚ߽ߩߢߔߩߢ, ߎࠇࠄ࿁〝
ߩ૶↪ߦ⿠࿃ߔࠆ៊ኂߦߟ޿ߡ, ᒰ␠ߪ৻ಾ⽿છࠍ⽶޿߹ߖࠎ‫ޕ‬
-1-
J11505
CXA3834M
絶対最大定格
項目
記号
定格値
単位
最大電源電圧
VCC_MAX
+24.0
V
VCC
xBL_ERR端子電圧
VxBL_ERR
–0.3~+24.0
V
xBL_ERR
入出力端子電圧1
VIO1
–0.3~VCC + 0.3
V
DRV, DIM_SW, PWM_DIM,
BLINK, DC_DIM, EN
VREF端子電圧
VREF
–0.3~+ 7.0
V
VREF
入出力端子電圧2
VIO2
–0.3~VREF + 0.3
V
ISENSE, OCP, COMP, FB,
PROTECT, OVP_DD
許容損失
PD
*1
mW
–30~+85
C
+150
C
–55~+150
C
動作周囲温度範囲
Ta
ジャンクション温度
Tj_max
保存温度範囲
Tstg
*1
備考
許容損失低減特性
許容損失低減特性
1000
4ጀၮ᧼ታⵝᤨ
⸵ኈ៊ᄬ [mW]
800
නጀၮ᧼ታⵝᤨ
600
400
321 mW
200
193 mW
–20
20.7 ˚C
0
20
40
72.1 ˚C
60
80
125 ˚C
100
120
140
160
േ૞๟࿐᷷ᐲ Ta [˚C]
ࠟ࡜ࠬࠛࡐࠠࠪၮ᧼ 76 mm × 114 mm t = 1.6 mm
推奨動作条件
項目
記号
定格値
単位
10.0~18.0
V
電源電圧範囲
VCC
DC_DIM端子入力電圧
VDC_DIM
0.3~3.3
V
PWM_DIM端子入力周波数
FPWM_DIM
20~40
kHz
PWM_DIM端子最少パルス幅
TPWM_DIM
1.0
s
BLINK端子入力周波数
FBLINK
48~240
Hz
BLINK端子入力最少パルス幅
TBLINK
2.0
ms
-2-
備考
定格入力周波数>1 kHz
CXA3834M
端子配置
ブロック図
13 VCC
VREF
clk
5.0 V
11 VREF
UVLO
Oscillator
slope
Thermal
Shutdown
clk
slope
V/I
Slope Compensator
VREF
1.0 V
OCP
PWM
L/S
Error Amplifier
COMP 10
VREF
S
Q
R
Q
1
DRV
2
ISENSE
3
OCP
1.2 V
DC_DIM
8
23R
10R
15 DIM_SW
14 FB
VREF
12 GND
PROTECT
9
Latch
3.0 V
Control Logic
comp_ovp
latch
ocp
dd_en
pwm_out
xBL_ERR
5
bl_err
PWM_DIM
7
pwm_in
BLINK
6
blink_in
fb_ocp
16 OVP_DD
dd_ovp
EN
4
2.0 V/
1.0 V
en
-3-
2.0 V
3.2 V
CXA3834M
端子配置表
DRV
1
16
OVP_DD
ISENSE
2
15
DIM_SW
OCP
3
14
FB
EN
4
13
VCC
Top View
xBL_ERR
5
12
GND
BLINK
6
11
VREF
PWM_DIM
7
10
COMP
DC_DIM
8
9
PROTECT
端子表
端子
番号
端子記号
端子説明
保護素子の接続先
1
DRV
昇圧コンバータ用MOSFETドライバ出力端子
—
2
ISENSE
昇圧コンバータ用電流検出入力端子
VREF, GND
3
OCP
昇圧コンバータ用過電流検出入力端子
VREF, GND
4
EN
イネーブル信号入力端子
5
xBL_ERR
エラー信号出力端子
6
BLINK
ブリンキング信号入力端子
VCC, GND
7
PWM_DIM
PWMディミング信号入力端子
VCC, GND
8
DC_DIM
制御電圧入力端子
VCC, GND
9
PROTECT
保護停止用タイマ時間調整端子
VREF, GND
10
COMP
昇圧コンバータ制御用エラーアンプ出力端子
VREF, GND
11
VREF
基準電圧出力端子
12
GND
グランド端子
—
13
VCC
電源入力端子
GND
14
FB
LED電流検出入力端子
15
DIM_SW
PWMディミング用MOSFETドライバ出力端子
16
OVP_DD
昇圧コンバータ出力電圧検出入力端子
VCC, GND
—
VCC, GND
-4-
VREF, GND
—
VREF, GND
CXA3834M
端子説明
端子
番号
端子記号
I/O
標準端子
電圧
等価回路
端子説明
VCC
1
DRV
O
Pch
Pch
Nch
Nch
DRV
1
VCC~GND
昇圧コンバータ用MOSFETド
ライバ出力端子
(昇圧コンバータ用NMOS
ゲートに接続)
GND
VREF
Pch
2
ISENSE
I/O
1.0 V~GND
Pch
ISENSE
2
Pch
昇圧コンバータ電流検出入力
端子
(スロープ補償用抵抗に接続)
GND
VREF
Pch
3
OCP
I
1.0 V~GND
OCP
3
Pch
昇圧コンバータ過電流検出入
力端子
(電流検出抵抗に接続)
GND
VCC
4
EN
I
VCC~GND
EN
イネーブル信号入力端子
4
Pch
GND
VCC
xBL_ERR
5
xBL_ERR
I/O
VCC~GND
Pch
5
エラー信号出力端子
(プルアップ用抵抗に接続)
Nch
Nch
GND
-5-
CXA3834M
端子
番号
端子記号
I/O
標準端子
電圧
等価回路
端子説明
VCC
Pch
6
BLINK
I
3.3 V~GND
BLINK
ブリンキング信号入力端子
6
Nch
GND
VCC
Pch
7
PWM_DIM
I
PWM_DIM
3.3 V~GND
PWMディミング信号入力端子
7
Nch
GND
VCC
Pch
DC_DIM
8
DC_DIM
I
3.3 V~GND
制御電圧入力端子
(R-Cフィルタ出力側に接続)
8
Pch
GND
VREF
9
PROTECT
I/O
Pch
PROTECT
3.0 V~GND
Nch
9
保護停止用タイマ時間調整端子
(タイマ調整容量に接続)
Nch
GND
VREF
Pch
10
COMP
I/O
3.8 V~GND
COMP
10
Pch
Nch
GND
-6-
昇圧コンバータ制御用エラー
アンプ出力端子
(位相補償回路を接続:
COMP-GND間)
CXA3834M
端子
番号
端子記号
I/O
標準端子
電圧
等価回路
端子説明
VCC
Nch
11
VREF
O
5.0 V
VREF
11
Pch
内部電源電圧出力端子
(安定化容量を接続)
Nch
GND
12
GND
接地端子
13
VCC
電源入力端子
(安定化容量を接続)
VREF
Pch
Pch
14
FB
I
1.0 V~GND
Pch
LED電流検出端子
(電流検出抵抗に接続)
FB
14
GND
VCC
PWMディミング用MOSFET
ドライバ出力端子
(ディミング用NMOSゲート
に接続)
Pch
15
DIM_SW
O
VCC~GND
DIM_SW
15
Nch
GND
VREF
Pch
16
OVP_DD
I
3.2 V~GND
OVP_DD
16
Pch
GND
-7-
昇圧コンバータ出力電圧検出
入力端子
(出力電圧検出用抵抗に接続)
CXA3834M
電気的特性

共通ブロック
(特に条件指定がない場合,Ta = 25 C,VCC = 12 V,EN = 3.3 V,PWM_DIM = 3.3 V,BLINK = 3.3 V,DC_DIM = 3.3 V)
電源部 (VCC端子)
項目
記号
測定条件
最小値
標準値
最大値
単位
動作開始電圧
VCC_ON
9.0
9.5
10.0
V
動作停止電圧
VCC_OFF
8.5
9.0
9.5
V
ヒステリシス幅
VCC
VCC_ON – VCC_OFF
0.3
0.5
0.7
V
動作時消費電流
ICC1
FB = 1.5 V
* Non switching
—
1.15
1.65
mA
停止時消費電流
ICC2
EN = 0 V
—
0.85
1.10
mA
最小値
標準値
最大値
単位
4.85
5.00
5.15
V
基準電圧部 (VREF端子)
項目
記号
測定条件
出力電圧
VREF
入力安定度
VREF_LINE
VCC = 10.0 V~18.0 V,
無負荷時
—
10
50
mV
負荷安定度
VREF_LOAD
Iout = 0.1 m~5.0 mA
—
20
50
mV
イネーブル信号入力部 (EN端子)
項目
最小値
標準値
最大値
単位
Hレベル検出電圧
VEN_H
記号
測定条件
1.9
2.0
2.1
V
Lレベル検出電圧
VEN_L
0.9
1.0
1.1
V
ヒステリシス幅
VEN
VEN_H – VEN_L
0.9
1.0
1.1
V
端子入力抵抗
REN
EN = 1.0 V
200
300
400
k
測定条件
最小値
標準値
最大値
単位
エラー出力部 (xBL_ERR端子)
項目
記号
出力L電圧
VxBL_ERR_L
EN = 0 V,Iout = –3 mA
—
0.15
0.3
V
出力オフリーク電流
IxBL_ERR_OFF
xBL_ERR = 18 V
—
—
1.0
A
最小値
標準値
最大値
単位
2.9
3.0
3.1
V
保護検出部 (PROTECT端子)
項目
記号
測定条件
ラッチ停止検出電圧
VPROTECT
充電電流
IPROTECT_CHG
PROTECT = 1.0 V,
PWM_DIM = 12.0 V
8.0
10.0
12.0
A
放電電流
IPROTECT_RST
PROTECT = 1.0 V
0.8
1.0
1.2
A
-8-
CXA3834M

LEDドライバ制御部
(特に条件指定がない場合,Ta = 25 C,VCC = 12 V,EN = 3.3 V,PWM_DIM = 3.3 V,BLINK = 3.3 V,DC_DIM = 3.3 V)
MOSFETドライバ出力部 (DIM_SW端子)
項目
記号
測定条件
最小値
標準値
最大値
単位
出力立ち上がり時間*1
TR_DIM_SW
CLOAD = 1000 pF
—
30
60
ns
出力立ち下がり時間*1
TF_DIM_SW
CLOAD = 1000 pF
—
30
60
ns
出力H電圧
VDIM_SW_H
Iout = 10 mA
11.90
11.95
—
V
出力L電圧
VDIM_SW_L
PWM_DIM = 0 V,
Iout = –10 mA
—
0.05
0.1
V
*1
立ち上がり時間,立ち下がり時間はVCC  0.1~VCC  0.9を判定電圧とします。
エラーアンプ入力回路部 (FB端子,DC_DIM端子)
項目
記号
測定条件
最小値
標準値
最大値
単位
フィードバック制御
電圧1
VFB_REF1
DC_DIM = 3.3 V
0.98
1.00
1.02
V
フィードバック制御
電圧2
VFB_REF2
DC_DIM = 1.65 V
0.495
0.500
0.505
V
FB端子プルアップ電流
IFB
FB = 0.1 V
0.05
0.1
0.2
A
過電流検出電圧
VFB_OCP
1.9
2.0
2.1
V
DC_DIM端子入力抵抗
RDC_DIM
700
990
1300
k
最小値
標準値
最大値
単位
DC_DIM = 1.0 V
PWMディミング信号入力部 (PWM_DIM端子)
項目
記号
測定条件
Hレベル入力電圧
VPWM_DIM_H
2.0
—
VCC–
2.0
V
Lレベル入力電圧
VPWM_DIM_L
—
—
1.0
V
端子入力抵抗
RPWM_DIM
200
300
400
k
最小値
標準値
最大値
単位
PWM_DIM = 1.0 V
BLINK信号入力部 (BLINK端子)
項目
記号
測定条件
Hレベル入力電圧
VBLINK_H
2.0
—
VCC–
2.0
V
Lレベル入力電圧
VBLINK_L
—
—
1.0
V
端子入力抵抗
RBLINK
200
300
400
k
BLINK = 1.0 V
-9-
CXA3834M

DC-DCコンバータ制御部
(特に条件指定がない場合,Ta = 25 C,VCC = 12 V,EN = 3.3 V,PWM_DIM = 3.3 V,BLINK = 3.3 V,DC_DIM = 3.3 V)
MOSFETドライバ出力部 (DRV端子)
項目
出力立ち上がり時間*1
記号
TR_DRV
測定条件
CLOAD = 1000 pF
最小値
—
標準値
35
最大値
70
単位
ns
出力立ち下がり時間*1
TF_DRV
CLOAD = 1000 pF
—
25
50
ns
出力H電圧
VDRV_H
Iout = 10 mA (設計保証)
11.85
11.90
—
V
出力L電圧
VDRV_L
EN = 0 V,Iout = –10 mA
—
0.03
0.1
V
発振周波数
FOSC
ISENSE = 0 V,
OCP = 0 V,FB = 0 V
95
100
105
kHz
最大オンDuty
DMAX
ISENSE = 0 V,
OCP = 0 V,FB = 0 V
85
90
95
%
*1
立ち上がり時間,立ち下がり時間はVCC  0.1~VCC  0.9を判定電圧とします。
エラーアンプ出力部 (COMP端子)
項目
記号
測定条件
最小値
—
標準値
520
最大値
—
単位
A/V
トランスコンダクタンス
gm
(設計保証)
出力ソース電流
ICOMP_H
FB = 0 V,COMP = 3.0 V
60
80
100
A
出力シンク電流
BLINK
ソフトスタート時間
BLINK
ソフトエンド時間
ICOMP_L
FB = 1.5 V,COMP = 0.5 V
60
80
100
A
TSS
COMP = 1.8 V (設計保証)
320
400
480
s
TSE
COMP = 1.8 V (設計保証)
320
400
480
s
測定条件
最小値
標準値
最大値
単位
(最大ON Duty動作時,ピー
ク電流値) (設計保証)
—
50
—
A
測定条件
最小値
0.9
標準値
1.0
最大値
1.1
単位
V
電流検出回路部 (ISENSE端子)
項目
スロープ補償出力電流
記号
ISLOPE
FB = 0 V,OPC = 0 V
過電流検出部 (OCP端子)
項目
記号
過電流制限検出電圧
VOCP
FB = 0 V,ISENSE = 0 V
DDブランキングパルス幅
TDD_BLK
OCP = 1.5 V,FB = 0 V
350
500
650
ns
OCP端子
プルアップ電流
IOCP
OCP = 0.1 V
0.05
0.1
0.2
A
最小値
3.1
標準値
3.2
最大値
3.3
単位
V
0.05
0.1
0.2
A
出力電圧検出部 (OVP_DD端子)
項目
記号
出力過電圧検出電圧
VOVP
OVP_DD端子
プルアップ電流
IOVP
測定条件
OVP_DD = 0.1 V
注) 出荷検査は室温において実施します。(温度変動については設計保証となります)
- 10 -
CXA3834M
ブロック詳細説明
起動/停止
CXA3834MはVCC端子に9.5 V (typ.) 以上の電圧を印加することで動作を開始します。VCC端子に電圧が加わ
ると,IC内部で生成する基準電圧 (VREF端子) が発生し,リセット状態 (POR) が解除されます。
またVCCにはUVLO機能が内蔵されており,VCC端子電圧が9.0 V (typ.) 以下になると,ICはリセット状態とな
り,他端子の入力信号によらず,DC-DCコンバータは動作を停止し,DIM_SW出力はL出力となります。
VCC端子電圧が再度9.5 V以上になると,リセットが解除されて,停止した機能が動作可能な状態になります。
12 V
9.5 V
VCC
9.0 V
POR
(internal signal)
RESET release
RESET
RESET
図1. 電源投入後の起動停止動作
イネーブル (EN)
DC-DCコンバータ,LEDドライバはEN端子を2.0 V以上にすることで動作可能な状態となります。またDC-DC
コンバータが動作を開始するには,PWM_DIM端子 = High,BLINK端子 = Highが必要です。EN端子を1.0 V
以下にすると,DC-DCコンバータは即座に動作を停止しますが,PWM_DIM端子から入力された信号は
DIM_SW端子に出力されます。また,EN端子 = L時はBLINK端子 = LでもPWM_DIM端子から入力された信
号はDIM_SW端子にそのまま出力されます。
EN
2.0 V
1.0 V
PWM_DIM
BLINK
DIM_SW
DRV
(DDࠦࡦേ૞)
図2. EN端子電圧入力時動作
- 11 -
CXA3834M
ディミング制御部
CXA3834MはLED素子を点灯させるために必要な電圧を生成するために定電流モード昇圧型DC-DCコン
バータを内蔵しています。DC-DCコンバータによって昇圧された電圧 (VOUT) が,直列に複数個接続された
LED素子のアノード側に印加され,PWM_DIM端子にHigh電圧が入力されると,DIM_SW端子もHigh電圧が
出力され,外付けFETを駆動し,LED素子に電流が流れます。
図3に概略動作回路図を示します。
VIN
CXA3834M
VOUT
DC_DIM
DRV
23R
10R
ISENSE
DC-DC
Controller
ILED
OCP
BLINK
Control
Logic
DIM_SW
PWM_DIM
FB
Rfb
図3. CXA3834M 動作概略回路図
- 12 -
CXA3834M
LED輝度調整
CXA3834Mでは2つの設定により,LEDの輝度を調整することが可能です。
[PWM制御による輝度調整]
PWM_DIM端子に入力されたパルスがDIM_SW端子に出力されます。DIM_SW端子の出力に応じて外
付けFETのゲートを駆動し,LED素子に電流が流れます。LED素子に流れる平均電流はPWM_DIM端
子に入力されるパルスのDutyに比例するため,Dutyを制御することでLED素子の輝度を調整するこ
とが可能です。(図4参照)
CXA3834MでのPWM_DIM端子の入力周波数は,20 kHz~40 kHz,最少Highパルス幅は1 sとしてく
ださい。
[ピーク電流制御による輝度調整]
LED素子に流れる電流は,FB抵抗 (Rfb) により電圧に変換され,CXA3834MのFB端子でモニタされ
ます。DC-DCコンバータは,FB端子電圧と,DC_DIM端子電圧 (VDC_DIM) の10/33倍の値を比較し,
同電位を保つように出力電圧 (VOUT) をコントロールします。つまりDC_DIM端子電圧を制御するこ
とにより,LED素子あるいはFB端子抵抗に流れる電流を制御することができます。LED素子に流れ
る電流は下記式によって決まります。
10
I LED =  V DC_DIM  ------  Rfb [A]

33
100
200
DC_DIM = 3.3 V
Rfb = 10 Ω
LED current [mA]
LED average current [mA]
DC_DIM端子電圧およびFB端子抵抗値とLED素子に流れる電流の関係を図5に示します。
75
50
25
50
100
PWM_DIM duty [%]
Rfb = 5 Ω
PWM_DIM_Duty = 100 %
150
100
Rfb = 10 Ω
PWM_DIM_Duty = 100 %
50
1.65
3.3
DC_DIM input voltage [V]
࿑4. PWM_DIM_Duty - ILED․ᕈ
࿑5. DC_DIM Voltage - ILED․ᕈ
DC_DIM端子はIC内部で990 k (typ.) の抵抗値でプルダウンされています。DC_DIM端子に平滑用RC
フィルタを接続する場合は,IC内部インピーダンスを考慮の上,定数を決定してください。
- 13 -
CXA3834M
LED点滅制御 (ブリンキング)
CXA3834MはBLINK端子を有しており,BLINK端子に入力する信号のH/L切り換えで,LED素子を点滅
動作させることが可能です。BLINK信号 = LでDIM_SW端子は強制的にL出力 (LED素子消灯) しますが,
同時にDC-DCコンバータの出力電圧リップルを抑制するため,DC-DCコンバータの昇圧動作 (DRV出力)
も強制的に停止します。BLINK端子に入力される信号に対する,動作を図6に示します。
BLINK
PWM_DIM
DIM_SW
LED
OFF
ON OFF ON OFF ON OFF ON
OFF
ON OFF ON OFF ON OFF ON
OFF
DRV
soft start
soft end
soft start
soft end
図6. ブリンキング動作時タイミングチャート
CXA3834MでのBLINK端子の入力周波数は,最大240 Hz,最少Highパルス幅は2 ms程度としてください。
ブリンキング動作時のソフトスタート/ソフトエンド機能に関しては,後述いたします。
BLINK動作をさせないアプリケーションにおいては,BLINK端子をVREF端子に接続して使用してくだ
さい。
- 14 -
CXA3834M
LED過電流検出回路部
CXA3834Mでは,LED素子に流れる電流の異常を検知するための過電流検出機能を有しています。
図7にFB端子周辺の等価回路図を示します。
VOUT
DC_DIM
23R
DRV
DC-DC
Controller
10R
ILED
DIM_SW
PWM_DIM
VREF
FB
ERR_SET
PROTECT
Rfb
Control
Logic
3.0 V
Blanking
Pulse
2.0 V
ERR_RST
図7. FB端子周辺等価回路図
FB端子電圧 = 2.0 V (typ.) 以上を検出 (LED_OCP) すると,PROTECT端子への充電を開始します (充電電
流:10 A (typ.))。継続的にLED_OCPを検出し,PROTECT端子電圧が3 Vに達するとICは停止状態 (ラッ
チ停止) となります。PROTECT端子への充電は,LED_OCPを検出している期間のみ行われ,LED_OCP
を検出しない場合は,PROTECT端子から1 A (typ.) で放電します。
本ICでは,上記の過電流検出の誤動作を防止するため,ブランキングパルスが生成されます。ブランキン
グパルスは500 ns (min.) 程度であり,DIM_SWがLからHへ切り換わった際に生じる,突入電流による過
電流誤検出を防止します。FB端子の電圧はDC_DIM端子電圧の10/33倍で制御されますが,DC_DIM端子
電圧の設定を高くしすぎると過電流検出にかかりやすくなりますのでご注意ください。
LED_OCPにおけるタイミングチャートを図8に示します。
PWM_DIM
Blanking
Pulse
2.0 V
FB
ERR_SET
(OCPᬌ಴)
PROTECT
図8. LED_OCP検出タイミングチャート
- 15 -
CXA3834M
DC-DCコンバータ制御部
発振器回路部
CXA3834MのDC-DCコンバータ発振周波数は内部回路にて100 kHz (typ.) 固定となっています。最大オン
Dutyは90 % (typ.) であり,昇圧コンバータ用MOSFETのオン時間は,通常COMP端子電圧に比例した時
間となります。図9に発振器周辺の等価回路図を示します。
VIN
VOUT
clk
Oscillator
Slope
Compensator
slope
V/I
Rcs
COMP
OCP
1.0 V
DC_DIM
23R
Error
Amplifier
VREF
PWM
Comparator
L/S
10R
PWM_IN
PWM
S
Q
R
Q
DRV
Rslope
ISENSE
Visense
VREF
OCP
Vocp
SS_BLINK
FB
Rfb
図9. 発振器周辺等価回路図
[定常時動作]
発振器からCLKパルスが出力されると,DRV端子出力がHとなり,チョークコイルに電流が流れ始め
ます。チョークコイルに流れた電流は電流検出抵抗 (Rcs) にて電圧変換 (Vocp) されます。ISENSE端
子の電圧 (Visense) は,VocpとIC内部のスロープ補償電流がスロープ補償抵抗 (Rslope) に流れて発生
する電圧の和となり,PWMコンパレータの非反転入力端子に入力されます。VisenseがPWMコンパ
レータの反転入力端子 (PWM_IN) 電圧以上になると,リセット信号が生成され,DRV端子出力はLと
なります。PWM_IN電圧 (Vpwm_in) は,COMP端子電圧 (Vcomp) をレベルシフトした電圧となり,
下記計算式にておおよそ決まります。ここでVtは内部トランジスタの閾値電圧に相当し,
CXA3834Mでは,0.8 V程度となります。
Vpwm_in = (Vcomp – Vt)  3/5
チョークコイルに流れる電流が少なく,1サイクル期間でVisenseがPWM_IN電圧に達しない場合,オ
ンDutyが90 % (typ.) に達した時点で,自動的にDRV出力はLとなります。以上の動作を繰り返し行
い,LEDに所定の電流が流れるまで昇圧動作が継続されます。
定常時動作における,DC-DCコンバータ動作のタイミングチャートを図10に示します。
CLK
DRV
IL
PWM_IN
Vocp
+
Visense
図10. DC-DCコンバータ動作タイミングチャート
- 16 -
CXA3834M
[過電流検出について]
チョークコイルに流れるピーク電流はOCP端子にて常時モニタされており,OCP端子電圧が1.0 V (typ.)
に達すると強制的にDRV端子出力をLにします (パルスバイパルス動作)。過電流検出後は,次のサイ
クルが始まるまでPROTECT端子を10 A (typ.) で充電する動作となります。連続的に過電流が検出さ
れる場合,PROTECT端子が継続的に充電され,PROTECT端子電圧が3 Vに達するとICはラッチ停止
となります。
CXA3834Mでは,OCP端子の過電流検出誤動作を防止するため,ブランキングパルスが生成されます。
ブランキングパルスは500 ns (typ.) であり,DRV端子出力がLからHへ切り換わった際に生じる,突入
電流による過電流誤検出を防止します。
[スロープ補償について]
定電流モード昇圧コンバータにおいて,DRV端子のオンDutyが50 %以上となる設定にすると,サブ
ハーモニック発振を起こす場合があります。CXA3834MではISENSE端子に直列抵抗 (Rslope) を挿入
し,スロープ補償をかけることで,オンDuty50 %以上の動作においても昇圧コンバータを安定に動
作させることが可能です。サブハーモニック発振およびスロープ補償の詳細につきましては,アプ
リケーションノートを参照してください。
- 17 -
CXA3834M
入力電流BLINKソフトスタート/ソフトエンド制御回路部
CXA3834MはLEDの点滅動作 (ブリンキング動作) を想定し,BLINK端子を有しています。BLINK端子に
L信号入力された場合,DIM_SW端子がL出力となりLEDは消灯し,DC-DCコンバータは一時的に動作を
停止します。BLINK端子にH信号が入力されるとDIM_SW端子がH出力となり,LEDが点灯し,再度DCDCコンバータは動作を開始します。しかしながら,BLINK端子のH/L出力に合わせてDC-DCコンバータ
の負荷が急変することに起因して,チョークコイルおよびその他の部品の音鳴りが懸念されます。
CXA3834MはDC-DCコンバータのBLINKソフトスタート/ソフトエンド機能を有しており,ブリンキン
グ動作時の音鳴りを軽減させることが可能です。ブリンキング動作時のDC-DCコンバータ制御の概要を
図11に示します。
BLINK
COMP
SS_BLINK
(internal signal)
DRV
Choke coil
current
soft start
terminal
soft end
terminal
図11. ブリンキング時DC-DCコンバータ動作概要
BLINK端子の入力信号がLからHになった時点で,IC内部のSS_BLINKノードに充電が開始されます。
PWMコンパレータの反転入力電圧はSS_BLINKノード電圧に比例した電圧が入力され,DRV端子出力パ
ルス幅はPWMコンパレータの反転入力電圧に比例したパルス幅となります。また昇圧用チョークコイル
に流れる入力ピーク電流は,DRV端子のパルス幅に比例するため,図11に示すような,電流波形とな
り,BLINK端子入力信号がLからHに変化した際の急激な入力電流変動を抑制することができます。
SS_BLINKノードの充電は,COMP端子出力電圧に相当する電圧に達するまで継続し,BLINK端子電圧
にH信号が入力されている期間は充電完了後の電圧を維持します。BLINK端子電圧がHからLになると,
SS_BLINKノードの電圧を放電し,PWMコンパレータの反転入力電圧は放電に合わせて低下します。
SS_BLINKノードの放電は,PWMコンパレータの反転入力電圧がほぼ0 Vになるまで継続され,その間
のDRV端子出力パルス幅およびチョークコイルの入力ピーク電流は,PWMコンパレータの反転入力電
圧に比例して,低下していきます。
BLINKソフトスタート時間およびBLINKソフトエンド時間は,COMP端子出力電圧に応じて決まり,
COMP端子電圧 = 1.8 V時に約400 sの設定となっています。
- 18 -
CXA3834M
COMP端子Hold回路部
PWM_DIM端子にL信号が入力され,LED素子に電流が流れていない期間 (DIM_SW端子出力信号がLの
期間) はFB端子電圧が一時的に0 Vとなるため,COMP端子電圧がおよびDC-DCコンバータ出力電圧は
一時的に上昇してしまいます。この場合,次周期にPWM_DIM端子にH信号が入力されると,LED素子
に過渡電流が流れてしまいます。
CXA3834Mでは,PWM_DIM端子にL信号が入力される直前のCOMP端子電圧を維持 (Hold) してDC-DC
コンバータの動作を継続します。COMP端子電圧をHoldすることで,次周期にPWM_DIM端子信号がH
になってもLED素子に過渡電流が流れることなく,動作させることが可能です。この動作はBLINK端子
入力信号がLの場合も同様に行われ,BLINK端子にL信号が入力され,昇圧動作が停止しても,COMP端
子出力電圧はHoldされます。
COMP端子Hold機能におけるタイミングチャートとCOMP端子周辺の等価回路図をそれぞれ図12, 図13に
示します。
BLINK
PWM_DIM
Hold
Hold
Hold
Hold
Hold
Hold
Hold
Hold
COMP
Hold
VOUT
LED_Current
図12. COMP端子Hold機能タイミングチャート
Rcomp
Ccomp1
COMP
Ccomp2
DC_DIM
23R
Error
Amplifier
PWM
S
Q
R
Q
DRV
L/S
10R
HOLD_SW
ON/OFF
ISENSE
BLINK
Control
Logic
PWM_DIM
DIM_SW
FB
図13. COMP端子周辺等価回路図
PWM_DIM端子に入力する信号が高周波 (~40 kHz程度),かつ低Dutyになると,Hold機能の影響で
COMP端子の応答が遅くなり,起動時間およびLED電流特性に影響を及ぼす可能性があります。COMP
端子に接続する位相補償の定数はRcomp, Ccomp1, Ccomp2は十分な評価の上,決定してください。詳細
はアプリケーションノートを参照してください。
- 19 -
CXA3834M
出力電圧検出回路部
図14にOVP_DD端子周辺の等価回路図を示します。
VIN
VOUT
DC_DIM
DRV
23R
DC-DC
Controller
10R
VREF
Rovp1
Control
Logic
OVP_DD
OVP
3.2 V
ILED
Rovp2
FB
Rfb
図14. OVP_DD端子周辺等価回路図
OVP_DD端子にはDC-DCコンバータの出力過電圧を検出する保護機能があります。OVP_DD端子 = 3.2 V
(typ.) 以上を検出 (OVP) すると,ICは即時ラッチ停止となります。通常動作でLED素子を正常に点灯さ
せるためにはOVP_DD端子へ電圧入力は3.2 V以下となるようにブリーダ抵抗比 (Rovp1/Rovp2) を設定し
てください。
また,OVP_DD端子はOPEN状態になった場合を想定し,IC内部から0.1 A (typ.) のプルアップ電流が供
給されています。端子がOPEN状態になると端子電圧がVREF端子相当にまで引き上げられ,OVPを検出
しICラッチ停止します。そのため,Rovp2の抵抗値は0.1 Aの電流に対して影響が出ない値に設定して
ください。
- 20 -
CXA3834M
保護検出機能
CXA3834Mは安全な電源動作を実現するため,種々の保護機能を内蔵しています。
保護機能によりエラーを検出すると,xBL_ERR端子L信号出力,PROTECT端子充電によるタイマラッチ,
もしくは即時ラッチ停止動作となります。保護機能およびエラー条件・検出後の動作について表1に示しま
す。エラー検出後,ICがラッチ停止した場合,DC-DCコンバータは動作停止およびDIM_SW端子L出力とな
ります。ICがラッチ動作となった場合 (LATCH1),電源あるいはENの再投入によりラッチを解除することが
できます。過熱保護検出 (TSD) により,ラッチ停止動作となった場合 (LATCH2) は,電源の再投入のみラッ
チを解除することができます。
表1. 保護機能一覧
No.
保護機能
検出条件
PROTECT
端子充電
xBL_ERR = L出力
バックライトエラー検出ファンクション (xBL_ERR = L出力)
1
MOS_FETオープン検出
Comp端子出力H張り付き時
—
○
2
VREF過電圧検出1
VREF端子電圧 > 6.0 V
—
○
タイマラッチファンクション (PROTECT端子充電)
3
DC-DC過電流検出 (DD_OCP)
OCP端子電圧 > 1.0 V
○
—
4
LED過電流検出 (LED_OCP)
FB端子電圧 > 2.0 V
○
—
5
DRV端子異常検出
DRV端子の入力/出力不一致
○
—
バックライトエラー検出and タイマラッチファンクション
6
PWM_DIM端子保護検出
PWM_DIM端子電圧 > VCC – 0.5 V
○
○
7
BLINK端子保護検出
BLINK端子電圧 > VCC – 0.5 V
○
○
8
DC_DIM端子保護検出
DC_DIM端子電圧 > VCC – 0.5 V
○
○
9
VREF過電圧検出2
VREF端子電圧 > 5.5 V
○
○
即時ラッチファンクション1 (Latch1)
10
DC-DC出力過電圧検出 (OVP)
OVP_DD端子電圧 > 3.2 V
—
—
11
PROTECTラッチ停止検出
PROTECT端子電圧 > 3.0 V
—
—
Tj > 140 C
—
—
即時ラッチファンクション2 (Latch2)
12
過熱保護 (TSD)
[バックライトエラー検出ファンクション]
表1のNo.1, 2, 6, 7, 8, 9のエラーを検出すると,xBL_ERR端子がL出力となり,IC外部でのプルアップ抵抗
を介した電圧源から,IC内部に電流を引き込みます。バックライトエラー未検出時,xBL_ERR端子は
Hi-Z状態のため,IC外部プルアップ電圧源電圧が端子に発生します。
[タイマラッチファンクション]
表1のNo.3, 4, 5, 6, 7, 8, 9のエラーを検出すると,PROTECT端子への充電を開始し,PROTECT端子電圧が
3 Vに達することでICはラッチ停止となります。エラーを検出してからラッチ停止動作までの時間設定
は,PROTECT端子に容量を接続すりことにより可能とまります。PROTECT端子周辺の等価回路図およ
び,エラー検出時のタイミングチャートをそれぞれ図15, 図16に示します。
[即時ラッチファンクション]
表1のNo.10, 11のエラーを検出すると,ICは即時ラッチ停止となり,DC-DCコンバータおよびディミン
グ動作は停止します。ラッチ停止した場合には,xBL_ERR端子はL出力されます。
- 21 -
CXA3834M
VREF
ౝㇱၮḰ㔚࿶
10 µA
ERR_SET
PROTECT
PROTECT
Logic
ERR_RST
Cp
rst
3.0 V
1 µA
図15. PROTECT端子等価回路図
PROTECT端子は,エラー検出時 (ERR_SET = High) に10 Aの安定電流がICから流出し,通常時 (ERR_RST =
High) には1 Aの安定電流がIC内部に流入しています。
ERR_SET
(internal_signal)
3.0 V
PROTECT
PROTECT
LATCH
PROTECT
┵ሶ㔚ᵹ
LATCHᬌ಴
dischg
chg
dischg
chg
dischg
chg
図16. エラー検出時タイミングチャート
エラー検出が継続した場合,タイマ時間は以下の式で表すことができます。
T = Cp (F   3.0 V  10 A = 0.3  Cp (s 
- 22 -
dischg
CXA3834M
[状態遷移図]
本ICの状態遷移を図17に示します。
VCC_UVLO = H
ೋᦼ⁁ᘒ
xBL_ERR = L
LATCH2 = H
⇣Ᏹ⁁ᘒ2
xBL_ERR = L
RESET = H
LATCH2 = H
RESET = L
RESET = H
LATCH2 = H
ㅢᏱേ૞⁁ᘒ
⇣Ᏹ⁁ᘒ1
LATCH1 = H
xBL_ERR = HiZ
xBL_ERR = L
図17. 状態遷移図
注) RESET = H条件
LATCH1 = H条件
LATCH2 = H条件
RESET = L条件
:VCC_UVLO = H or EN = L or VREF_UVLO = H or VREF_OVLO = H
:PROTECT = H or OVP = H
:TSD = H
:VCC_UVLO = L and EN = H and VREF_UVLO = L and VREF_OVLO = L
- 23 -
CXA3834M
応用回路例
200 µH
VOUT
VIN
33 µF
440 kΩ
660 kΩ
6.3 kΩ
0.1 Ω
4.7 kΩ
12 V
1
DRV
OVP_DD
16
2
ISENSE
DIM_SW
15
3
OCP
FB
14
4
EN
VCC
13
BL_ERR
5
xBL_ERR
GND
12
BLINK
6
BLINK
VREF
11
PWM_DIM
7
PWM_DIM
COMP
10
8
DC_DIM
PROTECT
9
10 kΩ
BL_ON
4.7 kΩ
12 V
1V
5Ω
2.2 kΩ
10 kΩ
DC_DIM
1.0 µF
2.2 kΩ
1.0 µF
xx
0.47 µF
CXA3834M
0.47 µF
ߎߩ⾗ᢱߩᔕ↪࿁〝଀ߪ㧘૶↪਄ߩෳ⠨ߣߒߡ㧘ઍ⴫⊛ߥᔕ↪଀ࠍ␜ߒߚ߽ߩߢ㧘ߎࠇࠄߩ࿁〝ߩ૶↪ߦ
⿠࿃ߔࠆ៊ኂ޽ࠆ޿ߪ╙ਃ⠪ߩᎿᬺᚲ᦭ᮭߩଚኂߩ໧㗴ߦߟ޿ߡ㧘ᒰ␠ߪ৻ಾߩ⽿છࠍ⽶޿߹ߖࠎ‫ޕ‬
図18. 応用回路例 (Vin = 150 V,Vout = 300 V,ILED = 200 mA を想定)
- 24 -
CXA3834M
代表的特性例
VREF┵ሶ಴ജ㔚࿶
VCC_UVLOേ૞㐿ᆎ㔚࿶
5.20
VCC_UVLOേ૞㐿ᆎ㔚࿶ [V]
10.2
VREF┵ሶ಴ജ㔚࿶ [V]
5.15
5.10
5.05
5.00
4.95
4.90
4.85
4.80
–30
0
30
60
90
10.0
9.8
9.6
9.4
9.2
9.0
8.8
–30
120
0
Temp [˚C]
஗ᱛᤨᶖ⾌㔚ᵹ
90
120
VCC_UVLOേ૞஗ᱛ㔚࿶
9.6
VCC_UVLOേ૞஗ᱛ㔚࿶ [V]
஗ᱛᤨᶖ⾌㔚ᵹ [mA]
60
Temp [˚C]
1.2
1.1
1.0
0.9
0.8
0.7
0.6
–30
30
0
30
60
90
9.4
9.2
9.0
8.8
8.6
8.4
–30
120
0
30
60
90
Temp [˚C]
Temp [˚C]
േ૞ᤨᶖ⾌㔚ᵹ
PROTECT┵ሶ࡜࠶࠴ᬌ಴㔚࿶
120
3.15
2.0
࡜࠶࠴ᬌ಴㔚࿶ [V]
േ૞ᤨᶖ⾌㔚ᵹ [µA]
3.10
1.5
1.0
0.5
3.05
3.00
2.95
2.90
0
–30
0
30
60
90
120
2.85
–30
0
30
60
Temp [˚C]
Temp [˚C]
- 25 -
90
120
CXA3834M
FB┵ሶ೙ᓮ㔚࿶2
0.506
60
0.504
50
೙ᓮ㔚࿶2 [V]
┙ߜ਄߇ࠅᤨ㑆 [ns]
DIM_SW┵ሶ┙ߜ਄߇ࠅᤨ㑆
70
40
30
20
0.500
0.498
0.496
10
0
–30
0.502
0
30
60
90
0.494
–30
120
0
60
2.10
50
40
30
20
120
2.05
2.00
1.95
1.90
10
0
30
60
90
1.85
–30
120
0
30
60
90
120
90
120
Temp [˚C]
Temp [˚C]
FB┵ሶ೙ᓮ㔚࿶1
DRV┵ሶ⊒ᝄ๟ᵄᢙ
1.03
108
106
⊒ᝄ๟ᵄᢙ [kHz]
1.02
೙ᓮ㔚࿶1 [V]
90
FB┵ሶㆊ㔚ᵹᬌ಴㔚࿶
2.15
ㆊ㔚ᵹᬌ಴㔚࿶ [V]
┙ߜਅ߇ࠅᤨ㑆 [ns]
DIM_SW┵ሶ┙ߜਅ߇ࠅᤨ㑆
70
1.01
1.00
0.99
0.98
0.97
–30
60
Temp [˚C]
Temp [˚C]
0
–30
30
104
102
100
98
96
94
0
30
60
90
120
Temp [˚C]
92
–30
0
30
60
Temp [˚C]
- 26 -
CXA3834M
DRV┵ሶᦨᄢOn Duty
OCP┵ሶㆊ㔚ᵹᬌ಴㔚࿶
96
1.20
1.15
ㆊ㔚ᵹᬌ಴㔚࿶ [V]
ᦨᄢOn Duty [%]
94
92
90
88
86
84
–30
1.10
1.05
1.00
0.95
0.90
0.85
0
30
60
90
0.80
–30
120
0
Temp [˚C]
100
3.30
90
80
70
120
3.25
3.20
3.15
3.10
60
0
30
60
Temp [˚C]
90
120
COMP┵ሶSink㔚ᵹ
100
90
80
70
60
0
30
60
3.05
–30
0
30
60
Temp [˚C]
110
Sink㔚ᵹ [µA]
90
OVP_DD┵ሶㆊ㔚࿶ᬌ಴㔚࿶
3.35
ㆊ㔚࿶ᬌ಴㔚࿶ [V]
Source㔚ᵹ [µA]
COMP┵ሶSource㔚ᵹ
50
–30
60
Temp [˚C]
110
50
–30
30
90
120
Temp [˚C]
- 27 -
90
120
CXA3834M
外形寸法図
(単位:mm)
- 28 -
Sony Corporation