AN-858 アプリケーション・ノート AD7142センサ・ボードのインライン出荷テスト手順 著者:Wayne Palmer はじめに 動作原理 このアプリケーション・ノートでは、AD7142センサ・ボード のインライン・テスト手順について説明します。 図 1 は、テストされる 3 ボタン式センサ・ボード・アプリケー ションの回路図例を示します。この例では、センサ・ボタン ( S1 、 S2 、 S3 )は、図 2 に示すように、それぞれ STAGE0 、 STAGE1、STAGE2に接続されています。 AD7142センサ・ボードがシステムのホスト・コントローラ・ ボードに正しく接続されているかどうか、およびAD7142セン AD7142 センサ・ボードがパワーアップおよび設定されると、 センサごとの ADC_RESULTS_Sx レジスタによって S1 、 S2 、 S3のセンサ出力値を測定できます。これらの値を監視すること により、センサ励起電源(SRC)をイネーブルにした場合とそ うでない場合について、システム・プロセッサは、AD7142セ サ・ボードとセンサ・エレメントが想定されたとおりに動作し ているかどうかをチェックするには、次の手順に従ってくださ い。 ンサ・ボードとセンサが想定された値を出力しているかどうか を判断します。 AD7142 SENSOR BOARD V DRIVE AV CC, DV CC AD7142 SENSOR BOARD TOP LAYER INT 25 INT 1 CIN3 CS 24 2 CIN4 SCLK 23 3 CIN5 SDI 22 4 CIN6 SCK SDO 21 5 CIN7 V DRIVE 20 6 CIN8 DGND2 19 7 CIN9 DGND1 18 8 CIN10 MOSI MISO AD7142 S2 HOST PROCESSOR WITH SPI INTERFACE SS J1 G PIO 26 TE ST 27 V REF+ 28 V REF– 29 CIN0 30 CIN2 32 AD7142 SENSOR BOARD BOTTOM LAYER S1 CIN1 31 2.2kΩ V HOST CIN13 CSHIELD A V CC A G ND S RC 11 12 13 14 15 S RC CIN12 10 DV CC 17 16 CIN11 9 1.8V S3 AV CC, DV CC 2.7V TO 3.6V 1µF TO 10µF (OPTIONAL) 0.1µF 06283-001 10nF 図1. 3ボタン(S1、S2、S3)回路アプリケーションの例 REV. 0 アナログ・デバイセズ株式会社 本 社/ 〒105-6891 東京都港区海岸1-16-1 ニューピア竹芝サウスタワービル 電話03(5402)8200 大阪営業所/ 〒532-0003 大阪府大阪市淀川区宮原3-5-36 新大阪MTビル2号 電話06(6350)6868 ―1― AN-858 S1 CIN9 SRC ADC_RESULTS_S1 (ADDR 0x00C) + STAGE2 – ADC_RESULTS_S2 (ADDR 0x00D) SRC ENABLED ON VALUE 35500 250kHz EXCITATION SOURCE EXCITATION_SOURCE (ADDR 0x000) 35000 25500 20500 15500 EXCITATION_SOURCE = 1 SRC ENABLED OFF VALUE 図2. 0 06283-002 AD7142 20 40 60 80 100 TIME (ms) AD7142の3ボタン構成の例 図3. センサの特性評価 06283-003 15000 センサS0のCDC出力の測定中にSRCをディスエーブル インライン出荷テスト手順 ADC_RESULTSレジスタは、SRCをイネーブル/ディスエー ブルにしているときに測定されます。この情報を使用して、 AD7142センサ・ボードが想定どおりに動作しているかどうか を判断します。したがって、想定された範囲のセンサ値を得る には、いくつかのセンサ・ボード上で各センサの事前特性評価 が必要です。 センサの特性評価手順 1. AD7142センサ・ボードを組み込んで、ホスト・プロセッサ に接続します。 2. AD7142をパワーアップおよび設定します。 3. レジスタ・アドレス0x000にあるEXCITATION_SOURCE レジスタを0に設定してSRCソースをイネーブルにします。 4. センサごとにADC_RESULTS_Sxレジスタ値を測定し、こ の値と、ステップ3で取得した平均のSRCイネーブルド・オ センサの推奨される特性評価手順は以下のとおりです。いくつ かの良品保証されたセンサ・ボード上でこの手順を実行しま す。 ン値とを比較します。 値が想定された範囲内にある場合は、ステップ 5 に進みま す。 1. AD7142をパワーアップおよび設定します。 2. レジスタ・アドレス0x000にあるEXCITATION_SOURCE レジスタを0に設定してSRCソースをイネーブルにします。 そうでない場合は、センサ・ボードのトラブルシューティ ングを行って、値が範囲外になる理由を明らかにします。 その後、ステップ5に進みます。 3. センサごとにADC_RESULTS_Sxレジスタ値を測定および 記録して、それらの値を SRC イネーブルド・オンとして格 5. レジスタ・アドレス0x000にあるEXCITATION_SOURCE レジスタを1に設定してSRCソースをディスエーブルにしま 納します。 す。 4. レジスタ・アドレス0x000にあるEXCITATION_SOURCE レジスタを1に設定してSRCソースをディスエーブルにしま 6. センサごとにADC_RESULTS_Sxレジスタ値を測定し、こ の値と、ステップ5で取得した平均のSRCイネーブルド・オ す。 フ値とを比較します。 5. センサごとにADC_RESULTS_Sxレジスタ値を測定および 記録して、それらの値を SRC イネーブルド・オフとして格 値が想定された範囲内にある場合は、テストは完了です。 納します。 そうでない場合は、センサ・ボードのトラブルシューティ ングを行って、値が範囲外になる理由を明らかにします。 6. SRCイネーブルド・オン値とSRCイネーブルド・オフ値の 平均と標準偏差を計算します。 図 3 は、センサ・ボタン S1 用の EXCITATION_SOURCE をイ ネーブル/ディスエーブルにしているときのADC_RESULTS_ S0レジスタの例を示します。 「インライン出荷テスト手順」で説明するように、これら の平均値は、インライン出荷テスト手順で使用されます。 © 2006 Analog Devices, Inc. All rights reserved. 商標および登録商標は各社の所有に属します。 ―2― REV. 0 AN-06283-0-9/06(0)-J S3 + STAGE1 – SERIAL WRITE (ADDR 0x000) E XCIT A T ION_ SOURCE = 0 CIN7 ADC_RESULTS_S0 (ADDR 0x00B) E XCIT A T IO N_ SO URCE = 0 S2 + STAGE0 – A DC_ RE SUL TS_ S0 V A L UE ( Codes) CIN4