WP60_Mguide.pdf

WebSphere Portal V6.0
マイグレーション・ガイド
第 1 回:マイグレーション手順書
2006/10/31 初版
2006/11/24
Windows 2003 版
日本アイビーエム システムズ エンジニアリング株式会社
ワークプレース
塩谷 正浩
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<目次>
1. はじめに .................................................................................................................... 3
2. WebSphere Portal のマイグレーション ............................................................... 5
2-1. 前提条件 ............................................................................................................ 6
2-2. 実施手順 ............................................................................................................ 9
3. 当資料で扱うマイグレーションに関して .......................................................... 10
3-1. マイグレーションの環境 .............................................................................. 10
3-1-1. 旧 WP 環境 ................................................................................................ 10
3-1-2. 新 WP 環境 ................................................................................................ 12
3-1-3. 環境の確認 .............................................................................................. 14
3-2. マイグレーション作業の流れ ...................................................................... 15
3-3. その他注意事項 .............................................................................................. 16
4. マイグレーション・タスクの準備 ...................................................................... 17
4-1. WP V5.0.2.3 へのマイグレーション用前提 Fix の適用 ........................... 17
4-2. ポートレットの確認 ...................................................................................... 19
4-3. テーマとスキンのアップデート .................................................................. 20
5. マイグレーション・タスクの実行 ...................................................................... 23
5-1. タスクを実行する事前準備 .......................................................................... 23
5-1-1. 匿名ポータル・ユーザー役割の更新 .................................................. 24
5-1-2. IHS のタイムアウトの変更 ................................................................... 24
5-1-3. マイグレーション・プロパティー・コレクター・タスクの実行 .. 25
5-1-4. カスタマイズされたポートレット・リソースのコピー .................. 26
5-2. マイグレーション・タスクの実行 .............................................................. 27
5-3. テーマスキンの再配置 .................................................................................. 30
6. 手作業でのマイグレーション作業 ...................................................................... 31
6-1. 残りのアクセス権限に関するマイグレーション ...................................... 31
6-2. クリデンシャル・ボールト・データのマイグレーション ...................... 32
6-2-1. データのエクスポート .......................................................................... 32
6-2-2. データのインポート .............................................................................. 34
7. 参考資料 .................................................................................................................. 39
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1. はじめに
当資料では、Windows 2003 Server 上で WebSphere Portal V5.0.2.3 から V6.0 へのマイ
グレーション手順を説明します。ここでは、WP V5.0.2.3、WP V6.0 がそれぞれで使用す
る DB サーバー、LDAP サーバー、Web サーバーを同一マシン上に持つよう構成された計 2
台の環境を例としております。また当資料は、大きく分けて 1 章∼3 章のマイグレーショ
ンの概要を示す部分と、4 章以降の実際のマイグレーション手順を示す部分に分かれて構
成されており、WP V6.0 が導入・構成されていることを前提としております。WP V6.0 の
導入・構成につきましては、別紙「WebSphere Portal V6.0 マイグレーション・ガイド 第
2 回:テーマスキンのマイグレーション サンプル手順書」をご参照下さい。
当資料は WebSphere Portal V6.0 の InfoCenter の記述に加え、検証作業を行った結果に
基づいております。詳細については InfoCenter の記述を参照してください。
【WP V6.0 InfoCenter】「マイグレーション」
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wpdoc/v6r0/topic/com.ibm.wp.ent.doc/wpf/migration.h
tml
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<<注意事項>>
„ 当資料は日本アイ・ビー・エム株式会社ならびに日本アイビーエム システムズ エ
ンジニアリング株式会社の正式なレビューを受けておりません。当資料は正式なマ
ニュアルをはじめとするドキュメントの補完資料として参照して下さい。
„ 当資料は、製品の特定バージョンを使ってテストをした結果を基に記述しています。
今後の PTF,Fix Pack の適用により動作が当資料に記述された内容とは異なってくる
可能性がありますのでご了承下さい。
„ 当資料は、Windows Server 2003 でのみ稼動確認を行っており、他の環境での動作
確認は実施しておりません。他のオペレーティング・システムでの手順につきまし
ては、マニュアルを参照ください。
„ 資料中、以下の略称を使用する場合があります。
(略称) (正式名称)
WP
WebSphere Portal Server
WAS
WebSphere Application Server
ITDS
IBM Tivoli Directory Server
DB2
DB2 Universal Database (ここでは Enterprise Edition を指します)
IHS
IBM HTTP Server
TAM
Tivoli Access Manager (ここでは TAM for e-business を指します)
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2. WebSphere Portal のマイグレーション
WP は他のソフトウェア同様、製品のライフサイクルが存在しており、新規バージョンの
リリースや製品サポート期間の終了期限があります。現在 WP を使用したシステムを構築
されている中でも、新機能を使用する要望がある場合、製品サポート期間の終了が近づ
いている場合(※1)には、既存の WP のマイグレーションを検討、実施することになりま
す。
本章では、WP のマイグレーションの概要についての説明を行います。
※1: 製品のサポート期間については、最低 3 年が保証され、サポートが終了する 1 年前迄にはその発表
が行われます(2006 年 9 月時点でのソフトウェア・サポート・ライフサイクル・ポリシーに基づいた内
容)。各 WP のバージョンのサポート期間については、以下を参照して下さい。
【IBM Software Support Lifecycle】
http://www.ibm.com/software/info/supportlifecycle/list/w.html
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2-1. 前提条件
ここでは WP のマイグレーションを検討するに当たって事前に確認すべき事項について紹
介します。
(1)サポートされている WP のバージョン
WP V6.0 への移行がサポートされている WP のバージョンは以下の通りです。表に無い WP
のバージョンを使用している場合、サポートされるバージョンにアップグレードするか、
全て手動で移行後の WP に設定を反映していく、マイグレーション・ツールを使用しない
作業で移行する必要があります。
オファリング
サポートされているバージョン
IBM WebSphere Portal for Multiplatforms -
バージョン 5.0.2.1、5.0.2.2、およ
Express
び 5.0.2.3
IBM WebSphere Portal for Multiplatforms -
バージョン 5.0.2.1、5.0.2.2、およ
Express Plus
び 5.0.2.3
IBM
WebSphere
Portal
for
Multiplatforms
Enable
バ ー ジ ョ ン 5.0.2.1 、 5.0.2.2 、
5.0.2.3、5.1.0、5.1.0.1、5.1.0.2、
5.1.0.3 以降
IBM
WebSphere
Extend
Portal
for
Multiplatforms
バ ー ジ ョ ン 5.0.2.1 、 5.0.2.2 、
5.0.2.3、5.1.0、5.1.0.1、5.1.0.2、
5.1.0.3 以降
注: マイグレーションは、同じ製品ファミリー (Express、Express Plus、 Enable、 Extend) の間でサ
ポートされています。さらに、Express から Enable、Express Plus から Extend、Express から Extend、
Enable から Extend へのマイグレーションもサポートされています。
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(2)制限事項
− 異なるオペレーティング・システム間のマイグレーションはサポートされていません。
例えば、Windows 環境で稼動する WP から、Linux 環境で稼動する WP、またはその逆のマ
イグレーションは出来ません。
− 異なるデータベース間のマイグレーションはサポートされていません。例えば、
Oracle から DB2、またはその逆のマイグレーションは出来ません。
− マイグレーションが適切に行われるようにするために、すべてのユーザーおよびグル
ープを、異なるバージョン間で同一にする必要があります。
※その他前提条件、注意事項などは InfoCenter を参照して下さい。
【WP V6.0 InfoCenter】「マイグレーション」>「計画」
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wpdoc/v6r0/topic/com.ibm.wp.ent.doc/wpf/mig_intr.ht
ml
(3)マイグレーション・ツールの選択
WP のマイグレーションの方法は、まず旧 WP 環境(WP V5.x)、マイグレート後の新 WP 環境
(WP V6.0)の2つの環境を構築し、マイグレーション・ツールを使用してデータを移行す
る、という手順が基本になります。WP V6.0 では、以下の 2 つのマイグレーション・ツー
ルが用意されており、実施するマイグレーションのシナリオに応じて、使用するマイグ
レーション・ツールを選択する必要があります。
WP V6.0 で用意されているマイグレーション・ツール
コマンド行スクリプト
【以下の環境の場合、使用可能です】
1. 旧 WP 環境が新 WP 環境とは異なるマシン上にある
2. 使用する環境にグラフィカル・インターフェースがない
3. 仮想ポータルをマイグレートする必要がある
マイグレーション・ウィザード
【以下の環境の場合のみ、使用可能です】
1. 旧 WP 環境が新 WP 環境と同一のマシン上にある
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(4)あらかじめ用意する必要があるもの
以下をそれぞれの URL よりダウンロードします。
[Portal Update Installer]
http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg24006942
[PK28269] XMLAccess export should filter invalid pages.
http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg24012994
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2-2. 実施手順
マイグレーションの実施手順は大きく 3 つに分けられ、手動マイグレーション、タスクの
実行による自動マイグレーションの組み合わせで実施されます。
(1)カスタマイズ済みのリソースのマイグレーション(タスク実行前の手動マイグレー
ション作業)
− テーマスキンのマイグレーション (注 1)
− グローバル設定とポータル・サービスの構成を再作成
− IBM ポートレット API を使用する連携ポートレットのマイグレーション
− Struts ポートレット・フレームワークで作成されたポートレットのマイグレーショ
ン
− ビジネス・プロセス・アプリケーションのマイグレーション
(2)WP 構成のマイグレーション(マイグレーション・タスクの実行)
− タスクを実行する事前準備および確認
− マイグレーション・タスクの実行
(3)その他のマイグレーション(タスク実行後の手動マイグレーション作業)
− 追加コンポーネントのマイグレーション
・・・文書マネージャーのマイグレーション
・・・Personalization のマイグレーション
・・・Web Content Management のマイグレーション
− 残りのアクセス制御構成のマイグレーション
・・・仮想グループに対するアクセス権のマイグレーション
※「全認証ポータル・ユーザー」および「すべてのポータル・ユーザー・グループ」
・・・管理リソースに関するアクセス権のマイグレーション
・・・クリデンシャル・ボールト・データのマイグレーション
・・・TAM からの以前のバージョンの WP リソース項目の削除
− マイグレーション・タスクの検査
注 1: テーマスキンのマイグレーション
テーマスキンのマイグレーションの実際の作業内容については、別紙「WebSphere Portal V6.0 テー
マスキンのマイグレーション サンプル手順」を参照して下さい。
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3. 当資料で扱うマイグレーションに関して
本章では、当資料で扱うマイグレーションの環境、手順の流れ、およびその他の諸注意に
ついて説明します。
3-1. マイグレーションの環境
ここでは、マイグレーションに使用される旧 WP 環境、新 WP 環境の構成について説明し
ます。
3-1-1. 旧 WP 環境
当資料では、以下のように構成された旧 WP 環境を使用します。
・使用するソフトウェア (すべて同一マシンに導入)
OS
Windows 2003 Server Standard Edition
WP
WebSphere Portal for Multiplatforms ‒ Enable V5.0.2.3
WAS
WebSphere Application Server V5.0.2.9
DB サーバー
DB2 Universal Database Enterprise Edition V8.2 FP12
LDAP サーバー
IBM Tivoli Directory Server V5.2
HTTP サーバー
IBM HTTP Server V1.3.26.2
・WP のデータ・リポジトリーには DB2、ユーザー・レジストリーには LDAP サーバー(ITDS)
を使用
・HTTP サーバー(IHS)を用いて、80 番ポートから WP へアクセス
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・各種設定情報 ※実際の環境・設定値に読み換えて作業を進めてください。
設定対象
設定値
ホスト名
portal5023.ibm.com
ノード名
portal5023
WP V5.0.2.3 インストール・ディレクトリー
C:\WebSphere\PortalServer
WAS V5.0.2.9 インストール・ディレクトリー
C:\WebSphere\AppServer
DB2 インストール・ディレクトリー
C:\IBM\SQLLIB
ITDS インストール・ディレクトリー
C:\IBM\LDAP
IHS インストール・ディレクトリー
C:\IBMHttpServer
WP 管理ユーザーID/パスワード
wpsadmin / wpsadmin
WAS 管理ユーザーID/パスワード
wpsbind / wpsbind
DB2 管理ユーザーID/パスワード
db2admin / db2admin
ITDS 管理ユーザーID/パスワード
cn=root / root
LDAP サフィックス
dc=ibm,dc=com
WP 用 DB 名
wps50
WPCP 用 DB 名
wpcp50
FEEDBACK 用 DB 名
fdbk50
WMM 用 DB 名
wps50
※当資料では、旧 WP 環境の WAS V5.0.2.9 インストール・ディレクトリー、WP
V5.0.2.3 インストール・ディレクトリーをそれぞれ、<was50_root>、<wp50_root>
と表しています。
・稼動中の WP V5.0.2.3 のカスタマイズ箇所
¾
管理者以外の新規ユーザー、グループ登録
¾
作成したユーザー、グループの各リソースに対するアクセス権のカスタマイズ
¾
管理用リソースへのアクセス権のカスタマイズ
¾
カスタマイズしたページの作成
¾
特権ユーザーによる派生ページの作成
¾
クリデンシャル・ボールトを使用するポートレットの使用
¾
独自に開発したポートレットの使用 (IBM ポートレット API、および JSR168 API
を使用)
※当資料では、WP V5.0 以降で使用されなくなった API 等を用いず、WP V6.0 でもそのまま使用できるポ
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ートレットを前提としております。
¾
独自に開発したテーマとスキンの使用
¾
仮想リソースへのユーザーのアクセス権の設定
3-1-2. 新 WP 環境
当資料では、以下のように構成された新 WP 環境を使用します。
・使用するソフトウェア (すべて同一マシンに導入)
OS
Windows 2003 Server Standard Edition SP1
WP
WebSphere Portal for Multiplatforms ‒ Enable V6.0
WAS
WebSphere Application Server V6.0.2.9
DB サーバー
DB2 Universal Database Enterprise Edition V8.2 FP12
LDAP サーバー
IBM Tivoli Directory Server V6.0.0.1
HTTP サーバー
IBM HTTP Server V6.0.2.0
・WP のデータ・リポジトリーには DB2、ユーザー・レジストリーには LDAP サーバー(ITDS)
を使用
・LDAP サーバーには、旧 WP 環境と同じユーザーとグループを登録
・HTTP サーバー(IHS)を用いて、80 番ポートから WP へアクセス
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・各種設定情報 ※実際の環境・設定値に読み換えて作業を進めてください。
設定対象
設定値
ホスト名
websportal.ibm.com
ノード名
websportal
WP V6.0 インストール・ディレクトリー
C:\WebSphere\PortalServer
WAS V6.0.2.9 インストール・ディレクトリ
C:\WebSphere\AppServer
ー
WAS V6.0.2.9 プロファイル・ディレクトリ
C:\IBM\WebSphere\profiles\wp_profile
ー
DB2 インストール・ディレクトリー
C:\IBM\SQLLIB
ITDS インストール・ディレクトリー
C:\IBM\LDAP
IHS インストール・ディレクトリー
C:\IBMIHS
WP 管理ユーザーID/パスワード
wpsadmin / wpsadmin
WAS 管理ユーザーID/パスワード
wpsbind / wpsbind
DB2 管理ユーザーID/パスワード
db2admin / db2admin
ITDS 管理ユーザーID/パスワード
cn=root / root
LDAP サフィックス
dc=ibm,dc=com
WP RELEASE 用 DB 名
rlsdb
WP CUSTOMIZATION 用 DB 名
ctmzdb
WP COMMUNITY 用 DB 名
cmtydb
JCR 用 DB 名
jcrdb
FEEDBACK 用 DB 名
fdbkdb
LIKEMINDS 用 DB 名
lkmddb
WMM 用 DB 名
wmmdb
※当資料では、新 WP 環境の WAS V6.0.2.9 インストール・ディレクトリー、WP V6.0
インストール・ディレクトリーをそれぞれ、<was60_root>、<wp60_root>と表し
ています。また WAS V6.0.2.9 プロファイル・ディレクトリーを<wp60_profile>
と表しています。
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3-1-3. 環境の確認
ここでは、当資料で扱うマイグレーションの前作業として、WP のバージョンの確認、制
限事項の確認、マイグレーション・ツールの選択について記述します。
(1)WP のバージョンの確認
WP のバージョンが、WP V6.0 への移行がサポートされているバージョンかを確認します。
当資料で扱うマイグレーションで使用する WP のバージョン:
WP V5.0.2.3 (Enable)
(2)制限事項の確認
旧 WP 環境と新 WP 環境で同種の OS、及び DB サーバーを使用していることを確認します。
また、各 LDAP サーバーに、同一のユーザー情報、グループ情報が登録されていることを
確認します。
※登録されていない場合は、事前にユーザー情報、グループ情報を登録する必要があります。
(3)マイグレーション・ツールの選択
当資料では WP V5.0.2.3 環境と WP V6.0 環境がそれぞれ別マシン上で構成されている際
のマイグレーションについて解説しています。ここではマイグレーション・ツールとし
てコマンド行スクリプトを用います。※マイグレーション・ウィザードは両 WP 環境が同一のマシ
ン上に構成されている場合のみ使用できます。
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3-2. マイグレーション作業の流れ
ここでは、当資料で紹介するマイグレーションの手順について説明します。以下の作業が、
当資料でのマイグレーション作業の流れになります。
(1)事前準備
1-1.
WP V5.0.2.3 に対し、マイグレーションのための Fix を適用
1-2.
ポートレットの確認
1-3.
テーマスキンのアップデート
(2)マイグレーション・タスクの実行
2-1.
タスクを実行する事前準備および確認
2-2.
マイグレーション・タスクの実行
2-3.
テーマスキンの再配置
(3)手作業でのマイグレーション
3-1.
残りのアクセス権に関するマイグレーション
3-2.
クリデンシャル・ボールト・データのマイグレーション
(4)WP V6.0 での動作確認・運用開始
WP V6.0 上で、WP V5.0.2.3 の環境が正しく移行されていることが確認できれば、マイグ
レーション作業の完了となります。(構成内容によっては、事後作業として新 WP 環境に対しての
チューニング・パラメーターの反映などを、実施する場合もあります。)
旧 WP 環境
新 WP 環境
IBM HTTP Server
V1.3.26.2
IBM HTTP Server
V6.0.2.0
WebSphere Portal
V5.0.2.3
WebSphere Application Server
V5.0.2.9
WebSphere Portal
V6.0
WebSphere Application Server
V6.0.2.9
カスタマイズ・リソース
(ITDS V5.2)
ユーザー
レジストリ
手動マイグレーション
(DB2 V8.2)
タスクの実行
データ
リポジトリ 手動マイグレーション
カスタマイズ・リソース
(DB2 V8.2)
データ
リポジトリ
(ITDS V6.0)
ユーザー
レジストリ
同一のユーザー/グループ情報
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ここまでがマイグレーションの概要についての説明となります。本資料では、以下の内容
についてのマイグレーションは取り扱っておりません。環境に合わせて、適宜 InfoCenter
をご参照下さい。
【本資料で取り扱っていないマイグレーション】
・ マイグレーションするテーマスキンでの新規機能(ドラッグ&ドロップなど)の使用
・ グローバル設定およびポータル・サービスの設定
・ ビジネス・プロセス・アプリケーション
・ ポータル・バージョン間の検索コレクション
・ Struts ポートレット・フレームワークで作成されたポートレット
・ IBM ポートレット API を使用する連携ポートレット
・ 仮想ポータル
・ Member Manager
・ マイグレーション・ウィザードの使用
・ TAM から以前のバージョンの WP リソース項目の削除
・ 追加コンポーネント(文書マネージャー、Personalization、Web Content Management)
3-3. その他注意事項
− 手順書には記載がありませんが、バックアップは必要に応じて適宜実施してください。
(少なくともマイグレーション実施前と実施後にはシステム・バックアップを取得することをお勧め致し
ます。)
− WP V6.0 へ移行後、WP V5.0.2.3 の環境が不要であれば、アンインストールして下さい。
【WP V5.0.2 InfoCenter】アンインストール
http://publib.boulder.ibm.com/pvc/wp/502/ent/ja/InfoCenter/wpf/inst_uni.html
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4. マイグレーション・タスクの準備
ここからが実際のマイグレーション手順の説明となります。本章では、マイグレーショ
ン・タスクを流す前に実施しておく必要のある事前作業を行います。具体的には、マイグ
レーションの前提 Fix の適用、テーマスキンのアップデートになります。
4-1. WP V5.0.2.3 へのマイグレーション用前提 Fix の適用
[旧 WP 環境]
※DB2、ITDS、IHS が起動していることが前提となります。Windows サービスより確認して下さい。
(1)WP 及び WAS が停止していることを確認します。コマンドプロンプトから以下のコマ
ンドを実行します。
> cd <was50_root>\bin
> serverStatus.bat ‒all ‒user wpsbind ‒password wpsbind
WebSphere_Portal、server1 の双方とも停止していることを確認します。
※停止されていなければ以下のコマンドで停止してください。
・WP の停止
> stopServer.bat WebSphere_Portal -user wpsbind -password wpsbind
・WAS の停止
> stopServer.bat server1 -user wpsbind -password wpsbind
(2)コマンドプロンプトより、以下のコマンドを実行し、プロパティー・ファイルが正
しく記入されていることを確認します。
> cd <wp50_root>\config
> WPSconfig.bat validate-database-connection-wps
> WPSconfig.bat validate-database-connection-jcr
> WPSconfig.bat validate-database-connection-feedback
> WPSconfig.bat validate-database-connection-likeminds
> WPSconfig.bat validate-database-connection-wmm
※「BUILD SUCCESSFUL」を確認します。
※タスクに失敗した場合は、<wp50_root>\config\wpconfig.properties の内容を確認し、再度実行
して下さい。
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(3)<wp50_root>以下に update ディレクトリーを作成し、そこにダウンロードした
PortalUpdateInstaller.zip を展開します。
(4)update ディレクトリー以下に fixes ディレクトリーを作成し、そこにダウンロード
した PK28269.zip を展開、配置してください。
※ <wp50_root>\update\fixes に 、 以 下 の フ ァ イ ル が 含 ま れ て い る こ と を 確 認 し て く だ さ い 。
(PK28269.jar)
(5)コマンドプロンプトから以下のコマンドを実行して、フィックスの適用に必要な WAS
環境変数をロードします。※次の(6)の作業は、このコマンドプロンプトを使用してください。
> cd <was50_root>\bin
> setupCmdLine.bat
(6)コマンドプロンプトから以下のコマンドを実行して、フィックスを適用します。
> cd <wp50_root>\update
> updatePortal.bat ‒fix -installDir "C:\WebSphere\PortalServer"
-fixDir
C:\WebSphere\PortalServer\update\fixes
-fixes PK28269.jar -install
※上記コマンドは 1 行で入力し、実行後、「Fix installation completed successfully.」というメ
ッセージ確認します。
(7)コマンドプロンプトから以下のコマンドを実行して WP を起動します。
> cd <was50_root>\bin
> startServer.bat WebSphere_Portal
(8)ブラウザーから以下の URL へ管理ユーザーID「wpsadmin」、パスワード「wpsadmin」
で正常にログイン、ログアウトできることを確認します。確認ができたら、ブラウザー
を閉じます。
http://portal5023.ibm.com/wps/portal
(9)コマンドプロンプトから以下のコマンドを実行して WP を停止します。
> stopServer.bat WebSphere_Portal ‒user wpsbind ‒password wpsbind
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4-2. ポートレットの確認
WP V5.0.2.3 で使用しているポートレットを WP V6.0 で動作させるために、WP V6.0 でサ
ポートされない API が使用されていないことを確認する必要があります。それらの API
が使用されている場合、ポートレットのコーディング・レベルでの編集が必要となりま
す。また、WP V6.0 からは JSR 168 API が推奨されるようになり、これまでの IBM Portlet
API は推奨されなくなりました。必要に応じて、既存の IBM Portlet API で作成されたポ
ートレットを、JSR 168 API を使用したポートレットへマイグレートして下さい。
【WP V6.0 InfoCenter】標準ポートレット API
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wpdoc/v6r0/topic/com.ibm.wp.ent.doc/wps/jsrapi.html
【WP V6.0 InfoCenter】IBM ポートレット API
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wpdoc/v6r0/topic/com.ibm.wp.ent.doc/wps/wpspapi.htm
l
【WP V6.0 InfoCenter】IBM ポートレット API からのマイグレーション
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wpdoc/v6r0/topic/com.ibm.wp.ent.doc/wps/jsrmig.html
ここでは、WP V5.0.2.3 で使用しているポートレットに上記 API が使用されておらず、そ
のまま WP V6.0 で使用できること前提としています。使用可能な API については、以下
の URL を参照してください。可能であれば、WP V6.0 が導入された開発機などに対象とな
るポートレットをデプロイし、ポートレットの動作・互換性をチェックして下さい。
【WP V6.0 Javadoc】Javadoc for WebSphere Portal V6.0
http://www.ibm.com/developerworks/websphere/library/specs/0608_wp6javadoc.html
【WP V5.1.0.x InfoCenter】IBM ポートレット API の変更
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wpdoc/v510/topic/com.ibm.wp.ent.doc/wps/changes_por
tlet_api.html
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4-3. テーマとスキンのアップデート
WP V5.0.2.3で使用しているオリジナルのテーマスキンをWP V6.0で使用するためには、
テーマスキンを修正し、WP V6.0用にアップデートする必要があります。ここでは、カス
タマイズの施されたテーマスキンのアップデートを想定しています。また、当資料では、
テーマスキンのアップデート手順の流れについて記載しており、具体的なサンプルのア
ップデート内容については、別紙「WebSphere Portal V6 マイグレーション・ガイド 第2回:WebSphere
Portal V6.0テーマのマイグレーション サンプル手順
」をご参照下さい。
テーマスキンのアップデート手順は、以下のようになります。
(1)マイグレーション・タスク実行前の作業
[旧 WP 環境]
1-1. 移行対象のテーマスキンのディレクト
リー(以降、ディレクトリーA)をコピーし、
複製を用意します。(以降、ディレクトリー
1-1. 1-2.
WP V5.0.2.3 テーマスキンのディレクトリー
A
コピー
B
B)
1-2. テーマスキン全体で共用しているファ
イルのうち、移行対象のテーマスキンが必要
WP V6.0 テーマスキンのディレクトリー
とするものをディレクトリーBへコピーし、
それらを参照するようディレクトリーB内
の各 JSP ファイルを編集します。
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[新 WP 環境]
1-3. ディレクトリーBを FTP などを使用し
て、旧 WP 環境から新 WP 環境へ移動します。
また、新 WP 環境上で旧 WP 環境のテーマを使
1-3. 1-4. 1-5. 1-6.
WP V5.0.2.3 テーマスキンのディレクトリー
A
用するために必要なファイルをコピーしま
B
移動
す。
※
必ず、旧 WP 環境のテーマスキンのディレクト
WP V6.0 テーマスキンのディレクトリー
リー内から、ディレクトリーBを削除してください。
B
ディレクトリーBが残っていると、1-4.で編集した
内容が、(2)の作業後、反映されなくなります。
1-4. WP V6.0 で正しくテーマスキンを表示
させるために、ディレクトリーBに対して、
手動でテーマ・
スキンの修正を行います。
1-5. テーマ内で使用されている「お気に入り」を使用可能にします。
※テーマ内でお気に入りを使用していない場合は、この手順をスキップして下さい。
1-6. 編集したテーマスキンの動作確認を行います。
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(2)マイグレーション・タスクの実行
[新 WP 環境]
マイグレーション・タスクを実行します。(こ
こでのマイグレーション・タスクの実行とは、 2.
当資料の 5 章「マイグレーション・タスクの
WP V5.0.2.3 テーマスキンのディレクトリー
実行」を指します)
A
自動配置
注意: このタスクにより、WP V6.0 のテーマ・ディレ
クトリー、スキン・ディレクトリー以下の全てに対
WP V6.0 テーマスキンのディレクトリー
し、WP V5.0.2.3 の内容で上書きされます。当資料で
A
は、各編集内容が上書きされないように、(1)で各編
B
集を別ファイル名にて行い、(3)でファイルを置き換
えることで編集を有効にしております。
それ以外のファイル(例えば、テーマ・ディレクトリー直下の JSP ファイルやイメージファイルなど)も同
様に上書きされることになります。必要に応じてバックアップなどの対応をとるようにしてください。
(3)マイグレーション・タスク実行後の作業
[新 WP 環境]
マイグレーション・タスクの実行(2)で自動
配置されたディレクトリーAを削除し、ディ
レクトリーBの名前をディレクトリーAへ
3.
WP V5.0.2.3 テーマスキンのディレクトリー
A
変更します。
※この作業を行う間、WP を停止しておく必要があり
ます。
WP V6.0 テーマスキンのディレクトリー
A
B
削除
A
名前変更
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5. マイグレーション・タスクの実行
本章では、マイグレーション・タスクを実行するにあたり、必要となる事前準備と、マイ
グレーション・タスクの実行、およびテーマスキンの再配置について説明します。
5-1. タスクを実行する事前準備
ここでは、マイグレーション・タスクを実行するために必要な事前準備について説明し
ます。当資料では以下の手順を実行しております。
※WP V6.0 に正しくアクセスできることが前提となります。
(1)匿名ポータル・ユーザー役割の更新
(2)IHS のタイムアウトの変更
(3)マイグレーション・プロパティー・コレクター・タスクの実行
(4)カスタマイズされたポートレット・リソースのコピー
備考: 当資料では扱っておりませんが、WP グループとして 200 以上のグループが LDAP に登録されてい
る環境の場合、タスクを実行する事前準備としてパラメーター・チューニングを行う必要があります。
手順については InfoCenter をご参照下さい。
【InfoCenter】Preparing to run the migration tasks
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wpdoc/v6r0/topic/com.ibm.wp.ent.doc/wpf/mig_run_mid
.html
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5-1-1. 匿名ポータル・ユーザー役割の更新
[旧 WP 環境]
各リソースにて、以下の役割を持つ「匿名ポータル・ユーザー」がいるかを確認します。
・
特権ユーザー
・
編集者
・
管理者
・
代行者
・
セキュリティー・アドミニストレーター
・
アドミニストレーター
これらの役割を持つ「匿名ポータル・ユーザー」がいる場合は、その役割をすべて「ユ
ーザー」に変更します。
※「匿名ポータル・ユーザー」の持つ役割の確認・変更は、
「管理」>「アクセス」>「ユーザーとグ
ループのアクセス権」>「ユーザー」より「匿名ポータル・ユーザー」のリソース・タイプの選択ボ
タンをクリックし、以降で表示されるリソースに対し、役割を確認・変更します。変更した場合、マ
イグレーション後、新 WP 環境にて付け直してください。
5-1-2. IHS のタイムアウトの変更
[新 WP 環境]
マイグレーション・タスクは非常に時間のかかるタスクです。IHS のタイムアウトが原
因でマイグレーション・タスクを失敗させないために、IHS のタイムアウト値を無制限
にします。※ここでの設定は、パフォーマンスに影響しますので、特に理由がなければ、タスク実行
後、元に戻してください。
(1)IHS を Windows サービスより停止します。
(2)httpd.conf の以下の部分を編集します。
ファイルの場所: C:\IBMIHS\conf
***編集部分***
Timeout = 0
**************
(3)IHS を Windows サービスより起動します。
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5-1-3. マイグレーション・プロパティー・コレクター・タスクの実行
ここでは、WP 環境のプロパティーを旧 WP 環境から収集し、新 WP 環境へ展開します。
※それぞれの WP 環境間でのネットワーク接続が必須となります。
[旧 WP 環境]
(1)タスクの実行に必要な以下のファイルを、新 WP 環境からコピーします。
コピーするファイル:
propcollector.xml、propcollector.jar
ファイルの場所:
<wp60_root>\migration
コピー先の場所:
<wp50_root>\config\includes
(2)wpconfig.properties で以下のパラメーターが正しく記述されていることを確認し
ます。
ファイルの場所: <wp50_root>\config
***確認内容***
DbDriver=COM.ibm.db2.jdbc.app.DB2Driver
DbUrl=jdbc.db2.wps50
DbUser=db2admin
DbLibrary=C:/IBM/SQLLIB/java/db2java.zip
**************
(3)コマンドプロンプトにて、以下のコマンドを実行し、旧 WP 環境のプロパティーを
収集します。
> cd <wp50_root>\config
> WPSconfig.bat prop-collector ‒DDbPassword=db2admin
※wpconfig.properties にて DbPassword が正しく入力されている場合、
「-DDbPassword=db2admin」は
不要です。
※BUILD SUCCESSFUL となることを確認します。
※以下のファイルが作成されていることを確認します。
ファイル名: propcollectorOutput.zip
ファイルの場所: <wp50_root>\config\includes
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[新 WP 環境]
(1)上記の出力ファイルを旧 WP 環境から新 WP 環境へコピーします。
コピーするファイル:
propcollectorOutput.zip
ファイルの場所:
<wp50_root>\config\includes
コピー先の場所:
<wp60_root>\migration
(2)コマンドプロンプトにて、以下のコマンドを実行し、旧 WP 環境のプロパティーを
抽出します。
> cd <wp60_root>\migration
> WPmigrate.bat collector-extract
※BUILD SUCCESSFUL となることを確認します。
注意: propcollectorOutput.zip には、マイグレーションに必要な旧 WP 環境のプロパティー・ファイ
ルが、ディレクトリー単位で収集、圧縮されています。この zip ファイル内に日本語を含むファイル
名が存在すると、このタスクは失敗します。出力された zip ファイル内に日本語を含むファイル名が
ある場合、一度展開し、日本語名のファイルをリネームまたは削除した後、圧縮しなおす必要があり
ます。
5-1-4. カスタマイズされたポートレット・リソースのコピー
[新 WP 環境]
マイグレーション対象のポートレットがマイグレーション・タスクにて正しくデプロイ
されるように、旧 WP 環境から新 WP 環境へ、カスタマイズされたポートレット・リソー
ス(war ファイル)をコピーします。新 WP 環境にて予め用意されているポートレット・リ
ソースについてはコピーする必要はありません。
コピー先の場所:
<wp60_root>\installableApps
注意: Web ページ・ポートレットについて
WP V6 には予め Web ページ・ポートレット(webpage.war)が用意されていますが、これは WP V5.0.x 用
の Web ページ・ポートレット(webpage50.war)とは内容が異なるため、更新することが出来ません。他
のカスタマイズされたポートレットと同様に、旧 WP 環境から新 WP 環境へ、ポートレット・リソース
(webpage50.war)をコピーして下さい。
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5-2. マイグレーション・タスクの実行
マイグレーション・タスクの実行により、以下がマイグレートされます。
・ テーマスキンの構成 ※別途、手動で修正する必要があります
・ ポートレット・アプリケーションおよびポートレット
・ ポータル・リソース(ページ等)および対応するアクセス制御
・ ユーザー・カスタマイズ
・ お気に入り ※別途、手動で使用可能化する必要があります
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これにより、ページは以下のように配置され、ログイン直後に表示されるページが、[ホ
ーム]以下から、[マイ・ポータル]以下へ変更されます。
【マイグレーション後の WP V6.0 のノード階層構造】
[コンテンツ・ルート]
[ホーム]
[ようこそ]
← ログイン直後に表示されるページ (タスク実行前)
[はじめに]
[マイ・ポータル]
[ウェルカム]
← ログイン直後に表示されるページ (タスク実行後)
・・・(略)・・・
[管理]
・・・(略)・・・
・・・(略)・・・
※WP V5.x までは[コンテンツ・ルート]>[マイ・ポータル]が最初に表示される階層でしたが、WP V6.0
からは[コンテンツ・ルート]>[ホーム]に変更されています。マイグレーション・タスクの実行により、
WP V6.0 の導入時に用意される[ホーム]階層とは別に、WP V5.0.2.3 の[マイ・ポータル]階層以下の全て
の階層構造が配置されます。
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(1)コマンドプロンプトにて、以下のコマンドを実行し、各環境の WP を起動します。
[旧 WP 環境]
> cd <was50_root>\bin
> startServer.bat WebSphere_Portal
[新 WP 環境]
> cd <wp60_profile>\bin
> startServer.bat WebSphere_Portal
(2)コマンドプロンプトにて、以下のコマンドを実行し、旧 WP 環境のコンテンツをエク
スポートします。
[新 WP 環境]
> cd <wp60_root>\migrate
> WPmigrate.bat export-portal-content
‒DPrevPortalAdminId=wpsadmin ‒DPrevPortalAdminPwd=wpsadmin
※1 行で入力します。また、オプションの-DPrevPortalAdminId には旧 WP 環境の管理ユーザーID、
-DPrevPortalAdminPwd にはそのパスワードを入力します。
※BUILD SUCCESSFUL となることを確認します。
(3)コマンドプロンプトにて、以下のコマンドを実行し、新 WP 環境へコンテンツをイン
ポートします。
[新 WP 環境]
> WPmigrate.bat import-portal-content
‒DPortalAdminId=wpsadmin ‒DPortalAdminPwd=wpsadmin
※1 行で入力します。また、オプションの-DPortalAdminId には新 WP 環境の管理ユーザーID、
-DPortalAdminPwd にはそのパスワードを入力します。
※BUILD SUCCESSFUL となることを確認します。(このタスクは長時間かかります。)
(4)コマンドプロンプトにて、以下のコマンドを実行し、各環境の WP を停止します。
[旧 WP 環境]
> cd <was50_root>\bin
> stopServer.bat WebSphere_Portal ‒user wpsbind ‒password wpsbind
[新 WP 環境]
> cd <wp60_profile>\bin
> stopServer.bat WebSphere_Portal ‒user wpsbind ‒password wpsbind
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5-3. テーマスキンの再配置
マイグレーション・タスクの実行により、WP V6.0 のテーマスキンのディレクトリー以下
に、WP V5.0.2.3 のテーマスキンのディレクトリーが持つ全ての内容が上書きされます。
当資料では、WP V6.0 用に編集した内容が上書きされないように、WP V5.0.2.3 のマイグ
レーション対象となるテーマスキンのディレクトリー(ディレクトリーA)を、WP V6.0 上
にそれぞれ別名をつけて保存、編集しています。(ディレクトリーB)
ここでは、WP V6.0 にて、マイグレーション対象となるテーマスキンのディレクトリー(デ
ィレクトリーA)を削除し、編集済みの別名をつけたテーマスキンのディレクトリー(デ
ィレクトリーB)を、元の名前(ディレクトリーA)に変更します。
※WP は停止している必要があります。
※当資料「4-3. テーマとスキンのアップデート」の(3)の作業にあたります。
この作業を終えることで、テーマスキンのマイグレーションが完了となります。
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6. 手作業でのマイグレーション作業
本章では、マイグレーション・タスクでは自動的に処理されないアクセス制御構成をマイ
グレートするための手順について説明します。
6-1. 残りのアクセス権限に関するマイグレーション
マイグレーション・タスクの実行により、ほとんどのリソースのマイグレーションが完
了していますが、下記のリソースは、WP V6.0 上にも同等のリソースが存在しており、そ
のリソースを使用することが想定されているため、マイグレーション対象となっており
ません。
移行されていないアクセス権限
(1)管理リソースに関するアクセス権限
(2)仮想グループに対するアクセス権限
・ 全認証・ポータル・ユーザー
・ すべてのポータル・ユーザー・グループ
これらのリソースに対するアクセス権限をカスタマイズしていた場合には、手作業で WP
V6.0 の管理ページから同じように設定する必要があります。
WP V6.0 におけるリソースへのアクセス権の設定方法については、InfoCenter をご参照
下さい。
【InfoCenter】リソースのアクセス権の設定
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wpdoc/v6r0/topic/com.ibm.wp.ent.doc/wpf/sec_rpp.
html
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6-2. クリデンシャル・ボールト・データのマイグレーション
旧 WP 環境のクリデンシャル・ボールト・データを使用するために、旧 WP 環境の WP デー
タベースから新 WP 環境の WP データベースへ2つのテーブル VAULT_RESOURCE、VAULT_DATA
を移動する必要があります。ここでは DB2 に用意されたインポート/エクスポート・ユー
ティリティーを使用し、データのマイグレーションを行います。
WP V5.x までは、WP の使用する全ユーザーが使用する共用データと、各ユーザーがカス
タマイズした個別データを、1つの同じデータベースに持っていましたが、WP V6.0 から
は、共用データと個別データを、別々のデータベース・ドメインへ格納するようになり
ました。そのため、上記 2 つのそれぞれのテーブルにおいて、共用データと個別データ
を分ける形でエクスポート/インポートを行います。
6-2-1. データのエクスポート
[旧 WP 環境]
(1)スタートメニューから以下の順にクリックし、DB2 コマンド行プロセッサーを起動し
ます。
[プログラム]>[IBM DB2]>[コマンド行ツール]>[コマンド行プロセッサー]
(2)DB2 コマンド行プロセッサーにて、db2 と入力した後、以下のコマンドを入力し、WP
データベースに接続します。
db2=> connect to wps50 user db2admin using db2admin
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(3)続けて以下のコマンドを入力し、クリデンシャル・ボールトのデータをエクスポー
トします。
db2=> export to C:/temp/vault.res.release.wp5.ixf of ixf
messages C:/temp/vault.res.release.wp5.msgtxt
SELECT
DISTINCT
VAULT_RESOURCES.RESOURCE_NAME
FROM
VAULT_RESOURCES,
CRED_SLOT,
CRED_SEGMENT
WHERE VAULT_RESOURCES.RESOURCE_NAME = CRED_SLOT.RESOURCE_NAME
AND CRED_SLOT.SEGMENT_OID = CRED_SEGMENT.OID AND CRED_SEGMENT.USER_MAPPED = 'N'
db2=> export to C:/temp/vault.data.release.wp5.ixf of ixf
lobs to C:/temp lobfile release modified by lobsinfile
messages C:/temp/vault.data.release.wp5.msgtxt
SELECT VAULT_DATA.RESOURCE_NAME, VAULT_DATA.USER_DN, VAULT_DATA.USERID, VAULT_DATA.PWD,
VAULT_DATA.BINARY_DATA FROM CRED_SEGMENT, CRED_SLOT, VAULT_DATA
WHERE VAULT_DATA.RESOURCE_NAME = CRED_SLOT.RESOURCE_NAME
AND CRED_SLOT.SEGMENT_OID = CRED_SEGMENT.OID AND CRED_SEGMENT.USER_MAPPED = 'N'
db2=> export to C:/temp/vault.res.customization.wp5.ixf of ixf
messages C:/temp/vault.res.customization.wp5.msgtxt
SELECT
DISTINCT
VAULT_RESOURCES.RESOURCE_NAME
FROM
VAULT_RESOURCES,
CRED_SLOT,
CRED_SEGMENT
WHERE VAULT_RESOURCES.RESOURCE_NAME = CRED_SLOT.RESOURCE_NAME
AND CRED_SLOT.SEGMENT_OID = CRED_SEGMENT.OID AND CRED_SEGMENT.USER_MAPPED = 'Y'
db2=> export to C:/temp/vault.data.customization.wp5.ixf of ixf
lobs to C:/temp lobfile customization modified by lobsinfile
messages C:/temp/vault.data.customization.wp5.msgtxt
SELECT VAULT_DATA.RESOURCE_NAME, VAULT_DATA.USER_DN, VAULT_DATA.USERID, VAULT_DATA.PWD,
VAULT_DATA.BINARY_DATA FROM CRED_SEGMENT, CRED_SLOT, VAULT_DATA
WHERE VAULT_DATA.RESOURCE_NAME = CRED_SLOT.RESOURCE_NAME
AND CRED_SLOT.SEGMENT_OID = CRED_SEGMENT.OID AND CRED_SEGMENT.USER_MAPPED = 'Y'
※全て 1 行で入力します。また、ここでは出力データの一時保管先として、C:/temp を指定してい
ます。
Page 33 of 39
(4)以下のコマンドを入力し、WP データベースの接続を切断します。
db2=> disconnect wps50
6-2-2. データのインポート
[新 WP 環境]
(1)旧 WP 環境から新 WP 環境へエクスポート情報を含んだファイルをコピーします。
ファイルのコピー先: C:/temp
コピーするファイル
vault.res.release.wp5.ixf
vault.data.release.wp5.ixf
release.001
vault.res.customization.wp5.ixf
vault.data.customization.wp5.ixf
customization.001
(2)スタートメニューから以下の順にクリックし、DB2 コマンド行プロセッサーを起動
します。
[プログラム]>[IBM DB2]>[コマンド行ツール]>[コマンド行プロセッサー
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(3)以下のコマンドを入力し、RELEASE データベースに接続します。
db2=> connect to rlsdb user db2admin using db2admin
(4)続けて以下のコマンドを入力し、RELEASE データベースへクリデンシャル・ボール
トのデータをインポートします。※全て 1 行で入力します。
db2=> import from C:/temp/vault.res.release.wp5.ixf of ixf
modified by indexschema=release messages C:/temp/vault.res.release.wp6.msgtxt
INSERT INTO RELEASE.VAULT_RESOURCES
db2=> import from C:/temp/vault.data.release.wp5.ixf of ixf
lobs from c:/temp/ modified by indexschema=release lobsinfile
messages C:/temp/vault.data.release.wp6.msgtxt
INSERT INTO RELEASE.VAULT_DATA
Page 35 of 39
※特定の条件下では、インポートによって、同じリソース名を持つ行がすでに存在することを示す
エラーが発生することがあります。 InfoCenter にも記述がありますが、このエラーは無視して構
いません。次はこのタイプのエラーメッセージの例です。
「 SQL0803N "1" で 識 別 さ れ る 主 キ ー 、 ユ ニ ー ク 制 約 、 ま た は ユ ニ ー ク 索 引 を 持 つ 表
"DB2ADMIN.VAULT_DATA" の列に重複行を作成できないため、 INSERT ステートメント、UPDATE ス
テートメントの 1 つ以上の値、または DELETE ステートメントによって行われた外部キーの更
新が無効です。
SQLSTATE=23505」
(5)以下のコマンドを入力し、ユーザーDN に競合がないか確認します。※全て 1 行で入力
します。
db2=> select USER_DN, RESOURCE_NAME from RELEASE.VAULT_DATA vd1 where EXISTS (SELECT * FROM
RELEASE.VAULT_DATA vd2 WHERE LOWER(vd1.USER_DN) = LOWER(vd2.USER_DN) and vd1.RESOURCE_NAME
= vd2.RESOURCE_NAME and vd1.USER_DN < vd2.USER_DN)
※ここで値が返ってこないことを確認します。値が返ってきた場合、その値に対応するユーザーDN
に競合が発生している可能性があります。この場合、ユーザーDN を確認し、重複する行を手動で
除去する必要があります。
(6)以下のコマンドを入力し、ユーザーDN フィールドを小文字の文字列に変更します。
db2=> UPDATE RELEASE.VAULT_DATA SET USER_DN = LOWER(USER_DN)
(7)以下のコマンドを入力し、RELEASE データベースの接続を切断します。
db2=> disconnect rlsdb
(8)以下のコマンドを入力し、CUSTOMIZATION データベースに接続します。
db2=> connect to ctmzdb user db2admin using db2admin
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(9)続けて以下のコマンドを入力し、CUSTOMIZATION データベースへクリデンシャル・
ボールトのデータをインポートします。※全て 1 行で入力します。
db2=> import from C:/temp/vault.res.customization.wp5.ixf of ixf
modified by indexschema=customization messages C:/temp/vault.res.customization.wp6.msgtxt
INSERT INTO CUSTOMIZATION.VAULT_RESOURCES
db2=> import from C:/temp/vault.data.customization.wp5.ixf of ixf
lobs from c:/temp/ modified by indexschema=customization lobsinfile
messages C:/temp/vault.data.customization.wp6.msgtxt
INSERT INTO CUSTOMIZATION.VAULT_DATA
※特定の条件下では、インポートによって、同じリソース名を持つ行がすでに存在することを示す
エラーが発生することがあります。 InfoCenter にも記述がありますが、このエラーは無視して構
いません。次はこのタイプのエラーメッセージの例です。
「 SQL0803N "1" で 識 別 さ れ る 主 キ ー 、 ユ ニ ー ク 制 約 、 ま た は ユ ニ ー ク 索 引 を 持 つ 表
"DB2ADMIN.VAULT_DATA" の列に重複行を作成できないため、 INSERT ステートメント、UPDATE ス
テートメントの 1 つ以上の値、または DELETE ステートメントによって行われた外部キーの更新
が無効です。
SQLSTATE=23505」
(10)以下のコマンドを入力し、ユーザーDN に競合がないか確認します。※全て 1 行で入力
します。
db2=> select USER_DN, RESOURCE_NAME from CUSTOMIZATION.VAULT_DATA vd1 where EXISTS (SELECT
* FROM CUSTOMIZATION.VAULT_DATA vd2 WHERE LOWER(vd1.USER_DN) = LOWER(vd2.USER_DN) and
vd1.RESOURCE_NAME = vd2.RESOURCE_NAME and vd1.USER_DN < vd2.USER_DN)
※ここで値が返ってこないことを確認します。値が返ってきた場合、その値に対応するユーザー
DN に競合が発生している可能性があります。この場合、ユーザーDN を確認し、重複する行を手動
で除去する必要があります。
Page 37 of 39
(11)以下のコマンドを入力し、ユーザーDN フィールドを小文字の文字列に変更します。
db2=> UPDATE CUSTOMIZATION.VAULT_DATA SET USER_DN = LOWER(USER_DN)
(12)以下のコマンドを入力し、CUSTOMIZATION データベースの接続を切断します。
db2=> disconnect ctmzdb
以上で、クリデンシャル・ボールト・データの移行は終了です。
当資料で実施するマイグレーション作業は以上になります。上記の手順で移行した各種
リソース、設定が正しく反映されているか、正常に WP V6.0 が動作するか、XML アクセ
スや実際にブラウザーを経由したアクセスにてご確認下さい。
参考: 当資料を作成するにあたり行った検証では、文書マネージャー・ポートレットが正しく配置さ
れていなかったため、以下の手順にて、ポートレットを再配置しております。
1.ブラウザーから、WP へ管理ユーザー(wpsadmin)でログインし、
「起動」>「管理」の順にクリックし
ます。
2.「ページの管理」より「コンテンツ・ルート」>「マイ・ポータル」の順にクリックし、
「文書」に
対応する「ページ・レイアウトの編集」ボタンをクリックします。
3.「ポートレットの追加」より、配置したいポートレット「文書マネージャー」を検索、チェックし、
「OK」>「完了」の順にクリックします。
Page 38 of 39
7. 参考資料
WP V6.0 InfoCenter
「マイグレーション」
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wpdoc/v6r0/topic/com.ibm.wp.ent.doc/wpf/migration.htm
l
「計画」
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wpdoc/v6r0/topic/com.ibm.wp.ent.doc/wpf/mig_intr.html
「マイグレーションに向けた以前の環境の準備」
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wpdoc/v6r0/topic/com.ibm.wp.ent.doc/wpf/mig_prep_prev
.html
「カスタマイズ済みのリソースのマイグレーション」
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wpdoc/v6r0/topic/com.ibm.wp.ent.doc/wpf/mig_prep.html
「マイグレーション・タスクを実行する準備」
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wpdoc/v6r0/topic/com.ibm.wp.ent.doc/wpf/mig_prep.html
「WebSphere Portal 構成のマイグレーション」
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wpdoc/v6r0/topic/com.ibm.wp.ent.doc/wpf/mig_tasks.htm
l
「追加コンポーネントのマイグレーション」
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wpdoc/v6r0/topic/com.ibm.wp.ent.doc/wpf/mig_tasks.htm
l
「残りのアクセス制御構成のマイグレーション」
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wpdoc/v6r0/topic/com.ibm.wp.ent.doc/wpf/sec_mig_roles
.html
「マイグレーション・タスクの検査」
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wpdoc/v6r0/topic/com.ibm.wp.ent.doc/wpf/mig_verify.ht
ml
「マイグレーションのトラブルシューティング」
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wpdoc/v6r0/topic/com.ibm.wp.ent.doc/wpf/mig_tbl.html
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