Component - Boost Converter (BoostConv) V2.0 Datasheet (Japanese).pdf

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PSoC Creator™ コンポーネント データシート
ブースト コンバータ(BoostConv)
2.0
特徴
 入力電圧よりも高い選択可能な出力電圧を生成
 入力電圧範囲は 0.5 V ~ 5.5 V
 ブースト済み出力電圧範囲は 1.8 V ~5.25 V
 選択された入力と出力電圧のパラメータ値に基づいて、ソースは最大 50 mA
 2 種類の動作モード: アクティブとスタンバイ
 自動サンプ付きブーストスタンバイモード動作は、PSoC 3 ES2 ではサポートされていません。これらのデバイ
スでは、ブーストアクティブモード動作のみがサポートされます。

ブースト コンバータ コンポーネントは、PSoC 5 ではサポートされていません。
一般的な説明
ブースト コンバータ(BoostConv)コンポーネントは、PSoC ブースト コンバータ ハードウェアブロックを設定・制御
します。ブースト コンバータにより、望ましいシステム電圧より低い入力電圧を、望ましいシステム電圧レベルにま
で昇圧することができます。コンバータは、入力電圧を望ましい出力電圧に変換するために、外付けインダクタを
使用します。
BoostConv コンポーネントは、出力電圧 1.8 V のチップ起動時のデフォルトでは有効にされます。これにより、
ブートの入力電圧がチップに動力供給する最小許容電圧以下のシナリオでチップが起動できるようにできるよう
になります。コンポーネント カスタマイザで定義した設定パラメータ (デフォルトでは、VIN = 1.8 V、VOUT = 3.3 V、
スイッチング周波数 = 400 kHz) は、BoostConv_Start() API が呼び出されるまで有効になりません。
BoostConv コンポーネント パラメータを実行中に提供された API を使用して調整することもできます。
ブースト コンバータには次の 2 つの主要な操作モードがあります。

アクティブ – アクティブ モードは通常の動作モードで、ブースト レギュレータから安定した出力電圧が常時得ら
れます。

スタンバイ – スタンバイモードは、低消費電力動作モードです。
Cypress Semiconductor Corporation • 198 Champion Court • San Jose, CA 95134-1709 • 408-943-2600
Document Number: 001-80306 Rev. **
Revised June 4, 2012
ブースト コンバータ (BoostConv)
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ブーストコンポーネントを使用するタイミング
BoostConv コンポーネントは、システムに利用できる電源がシステムの動作に必要な電圧レベルより低い場合
に使用します。電池またはその他の入力電圧が使用でき、高い出力電圧を生成します
例えば、出力電源として 0.5 V の太陽電池を使用するシステムで、ブーストブロックを使用して 1.8 V PSoC の
コアに電力を供給することができます。別の例としては、3.3 V のシステムで、5.0 V の LCD パネルに電力を供給
するために BoostConv コンポーネントを使用するということも挙げられます。
入出力接続
BoostConv コンポーネントでは、プロジェクト回路図での接続は不要です。固定機能ピンがブースト コンバータ
ブロック回路をサポートします。システム回路には、入力電圧(Vbat)、出力電圧(Vout)、インダクタピン(Ind)、
電池アース(Vssb)に接続があります。「機能の説明」のセクションに記載されている回路図を参照してください。
コンポーネント パラメータ
BoostConv コンポーネントを設計上にドラッグし、ダブルクリックして[Configure](設定) ダイアログを開きます。
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ブースト コンバータ (BoostConv)
Vbat 入力電圧 (V)
これは、ブースト コンバータ ブロックへの入力電圧として使用される VBAT または他の電圧源です。このシステム回
路は、この電圧を Vbat PSoC ピンに接続します。入力電圧は 0.5 V~ 5.5 V です。この値は、最大出力電流
の見積もりの計算に使用されます。デフォルト値は 1.8 V です。
出力電圧 (V)
これはブースト コンバータ ブロックが維持する目標出力電圧です。望ましい出力電圧をドロップダウン リストを使
用して選択します。出力電圧レベルは、1.8 V ~ 3.6 V の間では 0.1 V 単位で増加でき、4.00 V ~ 5.25 V
の間では 0.25 V 単位で増加できます。デフォルト値は 3.3 V です。
出力電圧が 3.6V を超える場合は外付けショットキー ダイオードが必要です。
出力電圧値は、実行時に BoostConv_SelVoltage()関数を使用して変更することができます。
スイッチング周波数
これはブースト コンバータ ブロックが作動するスイッチング周波数です。この値は列挙型で、次の周波数のうちい
ずれかを設定できます。




100 kHz
400 kHz
2 MHz
外付け 32 kHz
100 kHz、400 kHz、および 2 MHz のスイッチング周波数は、ブースト コンバータ ブロック内部の発振器を使用
して生成されます。外付けの 32 kHz スイッチング周波数は、スタンバイモードの自動サンプ制御用です。
外付けクロック源
ブースト周波数の外付け 32 kHz は、ブースト コンバータ ブロックが外付けクロックを使用する設定になっている場
合のスイッチング信号源です。この値は、次の周波数のうちいずれかを設定できます。



なし
ECO 32kHz
ILO 32kHz
注意 外付け 32-kHz クロック (ECO または ILO) 選択は、PSoC 3 Production シリコンでのみサポートされて
います。PSoC 3 ES シリコンの場合はなしを選択します。
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ブースト コンバータ (BoostConv)
最大出力電流 (mA)
これは、特定の Vbat 入力電圧 および 出力電圧値に基づいたブースト コンバータ ブロックから使用できる最大
出力電流の推定値です。読み取り専用値です。
Vin = Vsel の場合は、出力への自動バッテリ接続を無効にします
設定されると、Vin = Vsel の場合に出力への自動バッテリ接続を無効にします 詳細については、機能の説明を
参照してください。
配置
BoostConv コンポーネントは、シリコンで専用のブースト コンバータ ハードウェアブロックを使用します。配置オプ
ションはありません。
リソース
デジタルブロック
分解能
データパス
マクロ
セル
ステータス
レジスタ
BoostConv fixed
HW *
該当せず
該当せず
該当せず
API メモリ(バイト)
コントロール
レジスタ
Counter7
該当せず
該当せず
フラッシュ
RAM
ピン(外部入
出力当たり)
494
3
該当せず
* BoostConv コンポーネントは、シリコンで専用のブースト コンバータ ハードウェアブロックを使用します。
アプリケーションプログラミングインタフェース
アプリケーションプログラミングインターフェース (API) ルーチンにより、ソフトウェアを使用してコンポーネントを設定で
きます。次の表は、各関数へのインターフェースとその説明を示しています。続くセクションでは、各関数について
詳しく説明します。
デフォルトでは、PSoC Creator はインスタンス名「BoostConv_1」を設計上のコンポーネントの最初のインスタン
スに割り当てます。コンポーネントのインスタンス名称は、識別子の文法ルールに従って固有の名前に変更できま
す。インスタンス名は、すべてのグローバル関数名、変数名、定数名のプリフィックスになります。読みやすいように、
下表では「BoostConv」というインスタンス名を使用しています。
関数
説明
BoostConv_Start()
BoostConv コンポーネントを起動し、ブーストブロックをアクティブモードにします。
BoostConv_Stop()
BoostConv コンポーネントを無効にします。ブースト コンバータ回路への電源をオフにしま
す。
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ブースト コンバータ (BoostConv)
関数
説明
BoostConv_EnableInt()
ブーストブロックの低電圧割り込みの生成を有効にします。
BoostConv_DisableInt()
ブーストブロックの低電圧割り込みの生成を無効にします。
BoostConv_SetMode()
ブースト コンバータ モードをアクティブまたはスタンバイに設定します。
BoostConv_SelVoltage()
ブースト コンバータが維持する目標出力電圧を選択します。
BoostConv_SelFreq()
4つのスイッチング周波数の中から1つを設定: 100 kHz、400 kHz、2 MHz(ブースト コン
バータ ブロック内部への生成)、32 kHz (ECO32kHz または ILO-32kHzの発振器チップ
からブースト コンバータ ブロックへ外部ソース)。
BoostConv_EnableAutoThump()
自動サンプモードを有効にします(ブーストブロックがスタンバイモードで、スイッチ周波数が
32 kHzのときにのみ有効)。
BoostConv_DisableAutoThump()
自動サンプモードを無効にします。
BoostConv_ManualThump()
ブースト コンバータ スイッチトランジスタの単一パルスを強制します。
BoostConv_ReadStatus()
ブーストブロック状態レジスタを返します。
BoostConv_SelExtClk()
32 kHz周波数源(32 kHz ECO または 32 kHz ILO)を設定します。
BoostConv_ReadIntStatus()
ブーストブロック割り込み状態レジスタの内容を返します。
BoostConv_Init()
カスタマイザが提供した初期値を用いてBoostConvレジスタを初期化します。
BoostConv_Enable()
この関数はブーストブロックを有効にします(アクティブモードのときのみ有効)。デフォルトで
はコンポーネントは有効です。
BoostConv_Disable()
ブーストブロックを無効にします。
グローバル変数
関数
BoostConv_initVar
説明
ブースト コンバータが初期化されたかどうかを示します。変数は、0に初期化され、BoostConv_Start()が
初めて呼び出されたときに1にセットされます。これにより、コンポーネントはBoostConv_Start()ルーチンへ
の最初の呼び出し後、再初期化なしに再起動できます。
コンポーネントの再初期化が必要な場合、BoostConv_Start() やBoostConv_Enable()関数の前に、
BoostConv_Init()関数を呼び出すことができます。
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void BoostConv_Start(void)
説明:
BoostConvコンポーネントを起動し、ブーストブロックをアクティブモードにします。コンポーネントは、チップが
起動したときにこの状態になっています。これが推奨されているコンポーネント操作開始の方法です。
BoostConv_Start() は変数initVarを設定し、関数BoostConv_Init()を呼び出し、関数
BoostConv_Enable()を呼び出します。
パラメータ:
なし
返り値:
なし
副作用:
initVar 変数がすでに設定されている場合は、この関数は ADC_Enable() 関数を呼び出すだけです。(1)
ターゲット出力電圧 (カスタマイザの) およびモード (アクティブ モード) の初期値を設定するか、
BoostConv_Stop() 関数に保存したターゲット出力電圧およびモードを復元します。 (2)
BoostConv_Enable() 関数を呼び出します。
void BoostConv_Stop(void)
説明:
ブースト コンバータのターゲット出力電圧とモードを保存します。BoostConv コンポーネントを無効にします。
パラメータ:
なし
返り値:
なし
副作用:
ブースト コンバータ回路への電源をオフにします。ブースト コンバータをスタンバイに設定します。
void BoostConv_EnableInt(void)
説明:
この関数は、ブーストブロックの出力低電圧割り込みの生成を有効にします。
パラメータ:
なし
返り値:
なし
副作用:
なし
void BoostConv_DisableInt(void)
説明:
この関数は、ブーストブロックの出力低電圧割り込みの生成を無効にします。
パラメータ:
なし
返り値:
なし
副作用:
なし
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ブースト コンバータ (BoostConv)
void BoostConv_SetMode(uint8 mode)
説明:
この関数はブースト コンバータ モードを設定します (アクティブまたはスタンバイ)。
パラメータ:
uint8 mode: ブーストブロックに以下の操作モードを設定します。
モード
BoostConv_BOOSTMODE_ ACTIVE
注記
アクティブモードでは、ブーストブロックは選択された出力電
圧を保ちます。
BoostConv_BOOSTMODE_STANDBY 低消費電力の状態、バンドギャップとコンパレータ回路がア
クティブです。自動サンプモードは、外付け32 kHzクロックと
ともに使用して、出力電圧を制御します。
返り値:
なし
副作用:
スタンバイモードでは、この関数は自動サンプモードを有効にし、スイッチング周波数クロック源を32 kHz外
付けクロックに設定します。アクティブ モードでは、この関数は自動サンプモードを無効にします。
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ブースト コンバータ (BoostConv)
void BoostConv_SelVoltage(uint8 voltage)
説明:
この関数は、ブースト コンバータが維持する目標出力電圧を選択します。
パラメータ:
uint8 voltage: ブースト コンバータ ブロック用の目標出力電圧。3.6 Vを超える出力電圧には外付けショッ
トキー ダイオードが必要です。
パワー設定
返り値:
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値
注記
BoostConv_VOUT_OFF
0x00
Off – HI-Z
BoostConv_VOUT_1_8V
0x03
1.8 V
BoostConv_VOUT_1_9V
0x04
1.9 V
BoostConv_VOUT_2_0V
0x05
2.0 V
BoostConv_VOUT_2_1V
0x06
2.1 V
BoostConv_VOUT_2_2V
0x07
2.2 V
BoostConv_VOUT_2_3V
0x08
2.3 V
BoostConv_VOUT_2_4V
0x09
2.4 V
BoostConv_VOUT_2_5V
0x0A
2.5 V
BoostConv_VOUT_2_6V
0x0B
2.6 V
BoostConv_VOUT_2_7V
0x0C
2.7 V
BoostConv_VOUT_2_8V
0x0D
2.8 V
BoostConv_VOUT_2_9V
0x0E
2.9 V
BoostConv_VOUT_3_0V
0x0F
3.0 V
BoostConv_VOUT_3_1V
0x10
3.1 V
BoostConv_VOUT_3_2V
0x11
3.2 V
BoostConv_VOUT_3_3V
0x12
3.3 V
BoostConv_VOUT_3_4V
0x13
3.4 V
BoostConv_VOUT_3_5V
0x14
3.5 V
BoostConv_VOUT_3_6V
0x15
3.6 V
BoostConv_VOUT_4_0V
0x16
4.00 V
(外付けショットキー ダイオードが必要)
BoostConv_VOUT_4_25V
0x17
4.25 V
(外付けショットキー ダイオードが必要)
BoostConv_VOUT_4_5V
0x18
4.50 V
(外付けショットキー ダイオードが必要)
BoostConv_VOUT_4_75V
0x19
4.75 V
(外付けショットキー ダイオードが必要)
BoostConv_VOUT_5_0V
0x1A
5.00 V
(外付けショットキー ダイオードが必要)
BoostConv_VOUT_5_25V
0x1B
5.25 V
(外付けショットキー ダイオードが必要)
なし
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副作用:
ブースト コンバータ (BoostConv)
なし
void BoostConv_SelFreq (uint8 frequency)
説明:
この関数は、スイッチング周波数を4つの値のうちの1つに設定します。
パラメータ:
uint8 switch_freq: 希望のスイッチング周波数
スイッチ周波数
注記
BoostConv__SWITCH_FREQ_100KHZ 専用発振器を用いてブースト コンバータ ブロック内部に
生成
BoostConv__SWITCH_FREQ_400KHZ
BoostConv__SWITCH_FREQ_2MHZ
BoostConv__SWITCH_FREQ_32KHZ
返り値:
なし
副作用:
なし
ECO-32kHz または ILO-32kHz から
void BoostConv_EnableAutoThump(void)
説明:
この関数は、自動サンプモードを有効にします。自動サンプモードは、ブーストブロックがスタンバイモードのとき
に使用できます。ブーストブロックのスイッチ周波数クロック源は、32kHz外付けクロックに設定する必要があ
ります。このモードで、出力圧が選択値を下回る場合に、スイッチクロックの各エッジでブーストスイッチパルス
を生成することにより、スタンバイブースト操作を実行します。
パラメータ:
なし
返り値:
なし
副作用:
なし
void BoostConv_DisableAutoThump(void)
説明:
この関数は、自動サンプモードを無効にします。
パラメータ:
なし
返り値:
なし
副作用:
なし
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ブースト コンバータ (BoostConv)
void BoostConv_ManualThump(void)
説明:
この関数は、ブースト コンバータ スイッチトランジスタの単一パルスを強要します。
パラメータ:
なし
返り値:
なし
理論:
副作用:
サンプは設定されると、1つの ~500ns パルスを生成します。このルーチンでは、ブーストブロック
BOOST_CR0レジスタのbit 7 「thump」ビットに‘0’を書き、次に‘1’を書きます。
uint8 BoostConv_ReadStatus(void)
説明:
この関数は、ブーストブロック状態レジスタの内容を返します。
パラメータ:
なし
返り値:
uint8 ブーストブロック状態レジスタ: BOOST_SR:
ビット
副作用:
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名前
説明
7
BoostConv_RDY
セットすると、内部回路が初期化されたことを示します
6
BoostConv_START
セットすると、コンバータが起動モードであることを示します
5
–
予約済み
4
BoostConv_OV
1のときは過電圧限度を超える出力、0のときは限度内
3
BoostConv_VHI
1のときはvhigh限度を超える出力、0のときは限度内
2
BoostConv_VNOM
1のときは公称値を超える出力、0のときは公称値未満
1
BoostConv_VLO
1のときはvlow限度を超える出力、0のときは限度内
0
BoostConv_UV
1のときは低電圧限度を超える出力、0のときは限度内
なし
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ブースト コンバータ (BoostConv)
void BoostConv_SelExtClk (uint8 source)
説明:
この関数は 32-kHz 周波数源を設定します。チップの ECO-32kHz または ILO-32kHz。
パラメータ:
uint8 source: 32 kHz 周波数源
名前
説明
BoostConv__EXTCLK_ECO
ECO-32 kHz のチップを32 kHz 周波数源として設定します
BoostConv__EXTCLK_ILO
ILO-32 kHz のチップを32 kHz 周波数源として設定します
返り値:
なし
副作用:
なし
void BoostConv_ReadIntStatus(void)
説明:
この関数は、ブーストブロック割り込み状態レジスタの内容を返します。
パラメータ:
なし
返り値:
uint8 ブースト割り込み状態レジスタ BOOST_SR2 ビット 0: セットされているときは、ブースト出力低電圧
イベントが発生したことを示します。
副作用:
なし
void BoostConv_Init(void)
説明:
カスタマイザの [Configure (設定)] ダイアログの設定に従って、コンポーネントを初期化または復元します。
BoostConv_Init()を呼び出す必要はありません。それはBoostConv_Start() APIがこの関数を呼び出し、
またこの関数がコンポーネント操作を開始するための推奨手段であるためです。
パラメータ:
なし
返り値:
なし
副作用:
全レジスタは、カスタマイザの [Configure (設定)] ダイアログの設定に従って、値が設定されます。
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void BoostConv_Enable(void)
説明:
アクティブモードのとき、この関数はブーストブロックを有効にします。コンポーネントはデフォルトで有効になって
います。ハードウェアを起動し、コンポーネントの処理を開始します。BoostConv_Init()を呼び出す必要はあ
りません。それはBoostConv_Start() APIがこの関数を呼び出し、またこの関数がコンポーネント操作を開
始するための推奨手段であるためです。
パラメータ:
なし
返り値:
なし
副作用:
なし
void BoostConv_Disable(void)
説明:
この関数はブーストブロックを無効にします。
パラメータ:
なし
返り値:
なし
副作用:
なし
ファームウェア ソースコードのサンプル
PSoC Creator は、[Find Example Project (サンプルプロジェクトを検索)] ダイアログに多数のサンプルプロジェ
クトを提供しており、そこには回路図およびサンプル コードが含まれています。コンポーネント固有の例を見るには、
[Component Catalog ] または回路図に置いたコンポーネント インスタンスからダイアログを開きます。一般例に
ついては、[Start Page] または [File (ファイル)] メニューからダイアログを開きます。必要に応じてダイアログにある
Filter Options を使用し、選択できるプロジェクトのリストを絞り込みます。
詳しくは、PSoC Creator ヘルプの「Find Example Project (サンプルプロジェクトを検索)」を参照してください。
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ブースト コンバータ (BoostConv)
機能の説明
図 1. ブースト コンバータの適用例
Vboost
Vdda
Vddd Vdddio
External
Schottky diode
required when
Vput > 3.6 V
Ind
10–22 µH
22 µF
PSoC
0.1 µF
Vbat
22 µF
Vssb
Vssa
Vssd
ブーストブロック回路は、デフォルトで、プロセッサの起動が VBOOST 電圧で行われるというシナリオのサポートが有
効です。ブーストブロックは、デフォルトで、1.8 V の出力電圧を伴ったアクティブモード用に設定されています。
BoostConv コンポーネントをプロジェクトで使用すると、ハードウェアのブーストブロック用の構成レジスタにアクセス
できます。BoostConv_Start()関数は、コンポーネント設定ダイアログで行われた設定で BoostConv コンポーネ
ントを構成します。
ブースト ブロック レジスタは、VBOOST 供給から電源供給されます。VBOOST 出力を 1.4 V 以下に下げることはで
きません。VBOOST が 1.4 V 以下に下げることが許可されている場合は、レジスタの内容が失われる場合がありま
す。そのような状態が発生する場合は、ファームウェアはこれらレジスタを再ロードする必要があります。
ブースト コンバータ ハードウェアは、上図に示すチップ上の固定機能ピンを活用します。これらの信号は、
BoostConv コンポーネント上に示されていません。
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プログラムされた出力電圧を上回る入力電圧による動作
制御レジスタ 2 の場合 (BOOST_CR2): ビット 1 (eqoff) =0 の場合、入力がプログラムされた出力電圧を上
回る場合に、出力電圧は入力電圧をトラッキングします。下図を参照してください。


入力 < プログラム電圧のとき、出力電圧=プログラム電圧
入力 > プログラム電圧のとき、出力電圧 = 入力電圧
制御レジスタ 2 の場合 (BOOST_CR2): ビット 1 (eqoff) = 1 の場合、出力電圧は、オプションの外付けショッ
トキー ダイオード、またはインダクタピンと出力の間の内部シリコンダイオードに順方向バイアスがかかるまで、トラッ
キングしません。この結果、下記に示すように、出力電圧がダイオードの低下に伴って入力をトラッキングします。


入力 < プログラム電圧のとき、出力電圧 = プログラム電圧
入力電圧 > プログラム電圧 + ダイオードドロップのとき、出力 = 入力電圧 - ダイオードドロップ
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ブースト コンバータ (BoostConv)
DC 電気的特性と AC 電気的特性
次の値は予想されるパフォーマンスを示唆したもので、初期の特性データに基づいています。下表に特に明記さ
れていない限り、操作条件は以下のようになります。VBAT = 2.4 V、VOUT = 2.7 V、IOUT = 40 mA、FSW = 400
kHz、LBOOST = 10 µH、CBOOST = 22 µF || 0.1 µF
インダクティブ ブースト レギュレータの DC 仕様
パラメータ
VBAT
IOUT
説明
Min
Typ
Max
単位
T = –35 °C ~ +65 °C
0.5
–
3.6
V
全体の温度範囲で
0.68
–
3.6
V
VBAT = 1.6–3.6 V、VOUT = 3.6 ~ 5.0 V、外
付けダイオード
–
–
50
mA
VBAT = 1.6 ~ 3.6 V、VOUT = 1.6 ~ 3.6 V、
内蔵ダイオード
–
–
75
mA
VBAT = 0.8 ~ 1.6 V、VOUT = 1.6 ~ 3.6 V、
内蔵ダイオード
–
–
30
mA
VBAT = 0.8–1.6 V、VOUT = 3.6 ~ 5.0 V、外
付けダイオード
–
–
20
mA
VBAT = 0.5 ~ 0.8 V、VOUT = 1.6 ~ 3.6 V、
内蔵ダイオード
–
–
15
mA
–
–
700
mA
ブースト アクティブ モード
–
200
–
µA
ブースト スタンバイ モード、32 kHzの外部水晶
振動子、IOUT < 1 µA
–
12
–
µA
1.8 V
1.71
1.80
1.89
V
1.9 V
1.81
1.90
2.00
V
2.0 V
1.90
2.00
2.10
V
入力電圧は
スタートアップ時を含む
負荷電流
1, 2
ILPK
インダクタのピーク電流
IQ
静止状態の電流
VOUT
条件
ブースト出力電圧範囲
3,4
1
出力電圧が 3.6V を超える場合は外付けダイオードが必要です。
2
最大出力電流は、出力電圧≦入力電圧の 4 倍の場合です。
3
デバイスの特性評価に基づく値(出荷試験ではない) 。
4
2 MHz のブースト周波数では、VBOOST は 2 × VBAT に限定されています。400 kHz では、VBOOST は 4 × VBAT に限定されています。
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ブースト コンバータ (BoostConv)
パラメータ
説明
条件
Min
Typ
Max
単位
2.4 V
2.28
2.40
2.52
V
2.7 V
2.57
2.70
2.84
V
3.0 V
2.85
3.00
3.15
V
3.3 V
3.14
3.30
3.47
V
3.6 V
3.42
3.60
3.78
V
4.75
5.00
5.25
V
外付けダイオードが必要
5.0 V
RegLOAD
負荷変動
–
–
3.8
%
RegLINE
電源変動
–
–
4.1
%

効率
LBOOST = 10 µH
70
85
–
%
LBOOST = 22 µH
82
90
–
%
Min
Typ
Max
単位
–
–
100
mV
–
0.1、
0.4、2
–
MHz
インダクティブ ブースト レギュレータの AC 仕様
パラメータ
説明
VRIPPLE
リップル電圧
(ピークツーピーク)
FSW
スイッチング周波数
条件
VOUT = 1.8 V、FSW = 400 kHz、
IOUT = 10 mA
コンポーネントの変更
ここでは、過去のバージョンからコンポーネントに加えられた主な変更を示します。
バージョ
ン
変更の説明
変更の理由 / 影響
2.0.a
データ シートの訂正
2.0
PSoC 5 サポートのリファレンスの削除。
コンポーネントは、PSoC 5 ではサポートされていませ
ん。
モードと電圧の設定/復元により BoostConv_Start() および
BoostConv_Stop() 関数を更新
通常使用はオフチップデバイスに電源を供給するために
ブートを使用します。それによってファームウェアがブートを
起動/停止します。
新規パラメータ「Vin = Vsel 時出力への自動バッテリ接続を無 VBAT > VBOOSTの場合に、出力電圧が入力電圧をトラッ
効にする」の追加。 VIN = VSEL 時出力への自動バッテリ接続 キングするか、ダイオードが順方向バイアスになった後 (そ
の無効に伴って BoostConv_Init() 関数を更新。
れにより出力が入力 - ダイオード電圧降下) にのみトラッ
キングするかをユーザーが設定できます。
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®
PSoC Creator™ コンポーネント データシート
バージョ
ン
1.50.a
変更の説明
データシートの機能セクションに自動サンプサポートノートを追
加
ブースト コンバータ (BoostConv)
変更の理由 / 影響
PSoC3 ES2 と PSoC5 のシリコンバグ
シリコン リビジョンとの互換性について知らせる情報をコンポーネ このツールは、コンポーネントが不整合のシリコン上で使
ントに追加しました。
用された場合にエラー/警告を発します。エラーが表示さ
れたら、対象デバイスをサポートするリビジョンにアップデー
トしてください。
データシートに特性データを追加
スリープ モードへのリファレンスをデータシートから削除
コンポーネントはスリープ モードをサポートしません。
データシートのマイナーな編集と更新
1.50
PSoC 3 Production シリコンへのサポートを追加。3つのAPI
関数を追加:
ブースト コンバータは低電圧信号の生成をサポートしま
す。
void BoostConv_EnableInt(void);
void BoostConv_DisableInt(void);
uint8 BoostConv_ReadIntStatus(void);
API関数を追加:
void BoostConv_SelExtClk(uint8);
関数BoostConv_Init()を追加。
ブーストコンバータの外部スイッチングクロック源の選択肢
(ILO または ECO)をサポートするため。
企業の標準に準拠し、コンポーネントを起動せずに初期
化・再保存できるAPIを提供するため。
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らすことを合理的に予想される、生命維持システムの重要なコンポーネンツとしてサイプレス製品を使用することを許可していません。生命維持システムの用途にサイプレス製品を供することは、製造者がそのような使用におけ
るあらゆるリスクを負うことを意味し、その結果サイプレスはあらゆる責任を免除されることを意味します。
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