NJM2073 2 回路入り低電圧動作パワーアンプ ■ 概 要 ■ 外 形 NJM2073 は 2 回路入り電力増幅用半導体集積回路です。動作電源電 圧範囲が広く、 小型音響機器等のステレオ電力増幅器として最適です。 ■ 特 徴 ●動作電源電圧 ●クロスオーバー歪が小さい ●無効電流が小さい ●BTL・ステレオ動作可 ●外形 ( V+=1.8∼15V ) NJM2073D NJM2073M DIP8,DMP8 ■ ブロック図及び端子接続図 ■ 絶対最大定格 ( Ta=25˚C ) 項 目 電 出 力 消 入 動 保 源 尖 費 力 電 作 存 Ver.2004-02-27 電 頭 電 電 圧 範 温 温 圧 流 記 号 V+ IOP 力 PD 囲 度 度 VIN Topr Tstg 定 格 15 1 ( D タイプ ) 700 ( M タイプ ) 300 ± 0.4 -40∼+85 -40∼+125 単 位 V A mW V ˚C ˚C -1- NJM2073 ■ 電気的特性 D タイプ ( V+=6V,Ta=25˚C ) (1)BTL 動作( 測定回路図 1 ) 項 目 動 作 電 源 電 消 費 電 出 力 間 電 位 入 力 バ イ ア ス 電 出 力 電 圧 流 差 流 力 記 号 V+ ICC ∆VO IB PO PO PO PO PO PO 全 高 調 波 歪 閉 ル ー プ 電 圧 利 入 力 イ ン ピ ー ダ ン 入 力 換 算 雑 音 電 率 得 ス 圧 リ 高 比 数 ッ 域 プ 遮 ル 断 除 周 去 波 PO PO THD AV ZIN VNI1 VNI2 RR fH 条 件 RL=∞ RL=8Ω THD=10%,f=1kHz V+=9V,RL=16Ω(注) V+=6V,RL=8Ω(注) V+=4.5V,RL=8Ω V+=4.5V,RL=4Ω(注) V+=3V,RL=4Ω V+=2V,RL=4Ω THD=1%,f=40Hz∼15kHz V+=6V,RL=8Ω V+=4.5V,RL=4Ω PO=0.5W,RL=8Ω,f=1kHz f=1kHz f=1kHz RS=10kΩ,A カーブ RS=10kΩ,B=22Hz∼22kHz f=100Hz AV=-3dB from f=1kHz,RL=8Ω,PO=1W 最 小 1.8 - 標 準 6 10 100 最 大 15 9 50 - 単 位 V mA mV nA 0.9 200 - 2.0 1.2 0.6 0.8 300 80 - W W W W mW mW 41 100 - 1.0 0.6 0.2 44 2 2.5 40 130 47 - W W % dB kΩ µV µV dB kHz 最 小 1.8 - 標 準 2.7 6 100 最 大 15 9 - 単 位 V V mA nA 0.5 - 0.65 0.32 120 30 - W W mW mW 41 100 24 - 500 250 0.25 44 2.5 3 30 200 47 ±1 - mW mW % dB dB kΩ µV µV dB kHz (注)基板装着時 (2) ステレオ動作( 測定回路図 2 ) 動 出 消 入 出 項 目 作 電 源 電 圧 力 電 圧 費 電 流 力 バ イ ア ス 電 流 力 電 力 (各チャンネル) 全 高 調 波 歪 率 電 圧 利 得 チャンネル間電圧利得差 入 力 イ ン ピ ー ダ ン ス 入 力 換 算 雑 音 電 圧 リ 高 ッ 域 プ 遮 ル 断 除 周 去 波 比 数 記 号 V+ VO ICC IB PO PO PO PO PO PO THD AV ∆AV ZIN VNI1 VNI2 RR fH 条 件 RL=∞ THD=10%,f=1kHz V+=6V,RL=4Ω(注) V+=4.5V,RL=4Ω V+=3V,RL=4Ω V+=2V,RL=4Ω THD=1%,f=1kHz V+=6V,RL=4Ω V+=4.5V,RL=4Ω PO=0.4W,RL=4Ω,f=1kHz f=1kHz f=1kHz RS=10kΩ,A カーブ RS=10kΩ,B=22Hz∼22kHz f=100Hz,CX=100µF AV=-3dB from f=1kHz RL=8Ω,PO=250mW (注)基板装着時 -2- Ver.2004-02-27 NJM2073 ■ 電気的特性 M タイプ ( V+=6V,Ta=25˚C ) (1)BTL 動作( 測定回路図 1 ) 項 目 動 作 電 源 電 消 費 電 出 力 間 電 位 入 力 バ イ ア ス 電 出 力 電 圧 流 差 流 力 記 号 V+ ICC ∆VO IB PO PO PO PO 全 高 調 波 歪 閉 ル ー プ 電 圧 利 入 力 イ ン ピ ー ダ ン 入 力 換 算 雑 音 電 率 得 ス 圧 リ 高 比 数 ッ 域 プ 遮 ル 断 除 周 去 波 PO THD AV ZIN VNI1 VNI2 RR fH 条 件 RL=∞ RL=8Ω THD=10%,f=1kHz V+=6V,RL=16Ω(注) V+=4V,RL=8Ω(注) V+=3V,RL=4Ω(注) V+=2V,RL=4Ω THD=1%,f=40Hz∼15kHz V+=4V,RL=8Ω V+=4V,RL=8Ω,PO=200mW,f=1kHz f=1kHz f=1kHz RS=10kΩ,A カーブ RS=10kΩ,B=22Hz∼22kHz f=100Hz AV=-3dB from f=1kHz, RL=16Ω,PO=0.5W 最 小 1.8 - 標 準 6 10 100 最 大 15 9 50 - 単 位 V mA mV nA 350 200 - 0.8 460 300 80 - W mW mW mW 41 100 - 380 0.2 44 2 2.5 40 130 47 - mW % dB kΩ µV µV dB kHz 最 小 1.8 - 標 準 2.7 6 100 最 大 15 9 - 単 位 V V mA nA 180 - 240 270 250 120 30 - mW mW mW mW mW 41 100 24 - 180 0.25 44 2.5 3 30 200 47 ±1 - mW % dB dB kΩ µV µV dB kHz (注)基板装着時 (2) ステレオ動作( 測定回路図 2 ) 動 出 消 入 出 項 目 作 電 源 電 圧 力 電 圧 費 電 流 力 バ イ ア ス 電 流 力 電 力 (各チャンネル) 全 高 調 波 歪 率 電 圧 利 得 チャンネル間電圧利得差 入 力 イ ン ピ ー ダ ン ス 入 力 換 算 雑 音 電 圧 リ 高 ッ 域 プ 遮 ル 断 除 周 去 波 比 数 記 号 V+ VO ICC IB PO PO PO PO PO PO THD AV ∆AV ZIN VNI1 VNI2 RR fH 条 件 RL=∞ THD=10%,f=1kHz V+=6V,RL=16Ω V+=5V,RL=8Ω(注) V+=4V,RL=4Ω(注) V+=3V,RL=4Ω V+=2V,RL=4Ω THD=1%,f=1kHz V+=4V,RL=4Ω V+=4V,RL=4Ω,PO=150mW,f=1kHz f=1kHz f=1kHz RS=10kΩ,A カーブ RS=10kΩ,B=22Hz∼22kHz f=100Hz,CX=100µF AV=-3dB from f=1kHz RL=16Ω,PO=125mW (注)基板装着時 Ver.2004-02-27 -3- NJM2073 ■ 標準的応用回路及び測定回路図 図 1 BTL 動作 図 2 ステレオ動作 ■ 使用上の注意 ●発振の防止 スピーカー負荷の場合、負荷両端に 1Ω+0.22µF を入れ御検討下さい。 また、電源ピンと GND ピン近傍に高周波特性のよい 0.1µF 程度のコンデンサ及び 100µF 以上のコンデンサの挿入を推奨します。 なお、BTL 動作において、電源電圧が 2V 以下になりますと R=1Ω では寄生発振する場合が ありますので、電源電圧 3V 以下の BTL 動作におきましては、R の値を負荷の純抵抗分(r)と同 程度にして御検討下さい。 ■ ミューティング回路例 Mute ON 状態にしますと OUTPUT は GND 側に飽和します。 図 3 BTL 動作 -4- 図 4 ステレオ動作 Ver.2004-02-27 NJM2073 ■ 電圧利得低減アプリケーション例 (1) 低減方法概要 NJM2073 を 1 つの OP-Amp ( ゲイン 44dB,負入力インピーダンス約 300Ω )ととらえ、出力から負入力へ帰還を掛ければ、安定した電圧利 得の低減が得られます。図 5 にそのモデルを示します。 ここで注意すべきことは、適切な出力バイアス電圧を得る為負入力を DC 的に浮かす ( Cx の挿入 )ことと、利得を下げ過ぎると高域の位 相回りにより発振することです。電圧利得の低減は 26dB ( 20 倍 )程度が限界であり、発振する場合は Cx’の発振止めが必要です。 Cx’の値は各アプリケーション毎に検討願います。 図 5 電圧利得低減方法モデル (倍) (2) 電圧利得低減アプリケーション例 ( STEREO ) 図 6 にアプリケーション例を示し、表 1 に外付部品の推奨値を示します。 表 1 外付部品の使用目的及び推奨値 外付部品 Rg Rs Rf 使用目的 正入力の DC 的接地 Rf とともに AV を決定 Rs とともに AV を決定 Cx 負入力を DC 的に開放 CCUP 出力 DC ディカップリング CP1 CP2 r C V+の安定、発振防止 発振防止 発振防止 発振防止 推奨値 約 10kΩ 以下 約 5kΩ RL=8Ω の場合 220µF 以上 約 CCUP 以上 0.1µF 以上 約 RL 0.22µF 備 考 大きいとノイズを拾う。 大きい程 AV の温度特性が大きくなる。 小さいと出力から GND へ無駄に電流が流れる。 低域カットオフ周波数 (fL)を決定する。 大きい程立上り時間が長くなる。 CCUP と ZL による fL’が決定される。 V+ピンと GND ピン近傍に挿入。 V+ピンと GND ピン近傍に挿入。 スピーカ負荷の純抵抗分程度で検討。 図 6 STEREO アプリケーション例(片 ch) AV≌ 30 (dB) Ver.2004-02-27 -5- NJM2073 (3) 電圧利得低減アプリケーション例 ( BTL ) 図 7 にアプリケーション例を示し、表 2 に外付部品の推奨値を示します。 表 2 外付部品の使用目的及び推奨値 外付部品 Rg Rs Rf 使用目的 正入力の DC 的接地 Rf とともに AV を決定 Rs とともに AV を決定 推奨値 約 10kΩ 以下 約 5kΩ C1 負入力を DC 的に開放 C2 発振防止 約 0.02µF CP1 CP2 r C V+の安定、発振防止 発振防止 発振防止 発振防止 約 100µF 以上 0.1µF 以上 約 RL 0.22µF - 図 7 BTL アプリケーション例 -6- 備 考 大きいとノイズを拾う。 大きい程 AV の温度特性が大きくなる。 小さいと発振しやすい傾向がある。 低域カットオフ周波数 (fL)を決定する。 大きい程立上り時間が長くなる。 大きい程位相ズレによる高域の THD が悪化する。 小さいと発振する傾向になる。 V+ピンと GND ピン近傍に挿入。 V+ピンと GND ピン近傍に挿入。 スピーカ負荷の純抵抗分程度で検討。 AV≌ 30 (dB) Ver.2004-02-27 NJM2073 ■ 特性例 消費電力−周囲温度特性例 Ver.2004-02-27 -7- NJM2073 ■ 特性例 -8- Ver.2004-02-27 NJM2073 ■ 特性例 Ver.2004-02-27 -9- NJM2073 ■ 特性例 <注意事項> このデータブックの掲載内容の正確さには 万全を期しておりますが、掲載内容について 何らかの法的な保証を行うものではありませ ん。とくに応用回路については、製品の代表 的な応用例を説明するためのものです。また、 工業所有権その他の権利の実施権の許諾を伴 うものではなく、第三者の権利を侵害しない ことを保証するものでもありません。 - 10 - Ver.2004-02-27