Application Note Light Emitting Diode LED の配置と 放熱の関係について 目次 1. 2. 3. 4. 5. 概要 評価方法 評価対象品種 評価結果と考察 まとめ This document contains tentative information; the contents may change without notice. 1/6 (SE-AP00013B) Dec. 17, 2014 Application Note 1. 概要 ベースライトや施設照明等に LED を使用する場合、LED を単独で使うことは少なく、幾つかの LED を並べて使 用している商品がほとんどです。 LED は単独でも高温になりますが、複数使用した場合には周囲の LED が相互影響し、各 LED の Tj は単独使 用時に比べて高くなり、LED の寿命に悪影響を及ぼします。ここで重要になるのが LED の配置設計、つまり適切 な実装間隔で LED を配置することです。 適切な実装間隔を保つことで Tj の上昇を抑えることが出来ることから、LED の長寿命に繋がります。本書では LED の適切な実装間隔について、試作結果を交えながら解説していきます。 2. 評価方法 Light Emitting Diode 本評価には図 1 と図 2 に示す評価基板を使用しています。 表面パターン 裏面パターン 材質:FR-4 (両面板) 板厚:1.6mm 銅箔厚:35μm (裏面パターン:銅箔ベタ) 図 1. 評価基板 (FR-4) 表面パターン 裏面パターン 材質:アルミ (片面) 板厚:1.0mm 銅箔厚:35μm 絶縁層:120μm 図 2. 評価基板 (アルミ) 図 3 に示すように、LED を 10mm、20mm、30mm、40mm のピッチ(3×3pcs)で実装します。 10mmピッチ 20mmピッチ 30mmピッチ 40mmピッチ 図 3. LED 実装ピッチ This document contains tentative information; the contents may change without notice. 2/6 (SE-AP00013B) Dec. 17, 2014 Application Note LED を 15 分間点灯させ、中心に配置した LED の Tj を算出します。(図 4 参照) 図 4. Tj を算出する LED 3. 評価対象品種 以下の 5 品種を評価しました。 NS9x(W/L)383 NF2x(W/L)757AR-V1 NS2x(W/L)757A-V1 NS2x(W/L)157AR 4. 評価結果と考察 (1) NVSxx19B について 1.0W(If=350mA)と 2.0W(If=650mA)における LED 実装ピッチと中心 LED の Tj の関係を図 5 に示します。FR-4 で は、1.0W で 20mm 以上、2.0W では 30mm 以上のピッチを設けることで相互影響は小さくなります。 また、アルミ基板で相互影響を小さくするには、20mm 以上のピッチが適切です。 NVSxx19B Pitch of LED vs Tj 250 Ta=25℃ FR-4:1.0W (If=350mA) FR-4:2.0W (If=650mA) 200 Al:1.0W (If=350mA) Al:2.0W (If=650mA) Tj [℃] Light Emitting Diode NVSx(W/L)x19B 150 100 50 0 0 10 20 30 40 50 Pitch of LED [mm] 図 5. NVSxx19B 評価結果 This document contains tentative information; the contents may change without notice. 3/6 (SE-AP00013B) Dec. 17, 2014 Application Note (2) NS9x383 について 0.6W(If=200mA)と 1.0W(If=350mA)における LED 実装ピッチと中心 LED の Tj の関係を図 6 に示します。 FR-4 におけるこれらの条件下では、20mm 以上のピッチを設けることで相互影響は小さくなります。 また、アルミ基板では 10mm ピッチでも相互影響は小さく、狭ピッチでの配置が可能です。 NS9x383 Pitch of LED vs Tj Ta=25℃ 150 FR-4:0.6W (If=200mA) FR-4:1.0W (If=350mA) 125 Al:0.6W (If=200mA) Al:1.0W (If=350mA) Tj [℃] 100 75 25 0 0 10 20 30 40 50 Pitch of LED [mm] 図 6. NS9x383 評価結果 (3) NF2x757AR-V1 について 0.6W(If=100mA)と 0.9W(If=150mA)における LED 実装ピッチと中心 LED の Tj の関係を図 7 に示します。 FR-4 におけるこれらの条件下では、20mm 以上のピッチを設けることで相互影響は小さくなります。 また、アルミ基板では 10mm ピッチでも相互影響は小さく、狭ピッチでの配置が可能です。 NF2x757AR-V1 Pitch of LED vs Tj Ta=25℃ 175 FR-4:0.6W (If=100mA) FR-4:0.9W (If=150mA) 150 Al:0.6W (If=100mA) 125 Tj [℃] Light Emitting Diode 50 Al:0.9W (If=150mA) 100 75 50 25 0 0 10 20 30 40 50 Pitch of LED [mm] 図 7. NF2x757AR-V1 評価結果 This document contains tentative information; the contents may change without notice. 4/6 (SE-AP00013B) Dec. 17, 2014 Application Note (4) NS2x757A-V1 について 0.2W(If=65mA)と 0.45W(If=150mA)における LED 実装ピッチと中心 LED の Tj の関係を図 8 に示します。 FR-4 において、0.2W では 10mm 以上、0.45W では 20mm 以上のピッチを設けることで相互影響は小さくなります。 また、アルミ基板では 10mm ピッチでも相互影響は小さく、狭ピッチでの配置が可能です。 NS2x757A-V1 Pitch of LED vs Tj Ta=25℃ 100 FR-4:0.2W (If=65mA) FR-4:0.45W (If=150mA) Al:0.2W (If=65mA) Al:0.45W (If=150mA) 50 25 0 0 10 20 30 40 50 Pitch of LED [mm] 図 8. NS2x757A-V1 評価結果 (5) NS2x157AR について 0.2W(If=40mA)と 0.4W(If=75mA)における LED 実装ピッチと中心 LED の Tj の関係を図 9 に示します。 FR-4 では、0.2W では 10mm 以上、0.4W では 20mm 以上のピッチを設けることで相互影響は小さくなります。 また、アルミ基板では 10mm ピッチでも相互影響は小さく、狭ピッチでの配置が可能です。 NS2x157AR Pitch of LED vs Tj Ta=25℃ 125 FR-4:0.2W (If=40mA) FR-4:0.4W (If=75mA) 100 Al:0.2W (If=40mA) Al:0.4W (If=75mA) Tj [℃] Light Emitting Diode Tj [℃] 75 75 50 25 0 0 10 20 30 40 50 Pitch of LED [mm] 図 9. NS2x157AR 評価結果 This document contains tentative information; the contents may change without notice. 5/6 (SE-AP00013B) Dec. 17, 2014 Application Note 5. まとめ LED の実装ピッチと Tj は出力(W)と相関があり、LED の出力(W)別にピッチを設計することが望ましいといえます。 上記で紹介した評価結果を目安に LED の配置設計をすることで、製品品質の向上に繋がると考えます。 Light Emitting Diode なお、LED の品種、及びお客様の使用条件・使用環境によっては値が異なる可能性がありますので、本書は参 考資料としてお取り扱い願います。 This document contains tentative information; the contents may change without notice. 6/6 (SE-AP00013B) Dec. 17, 2014