本ドキュメントはCypress (サイプレス) 製品に関する情報が記載されております。 AN702-00005-1v0-J 8-BIT MICROCONTROLLER New 8FX Family MB95560H/570H/580H/630H Series MB95260H/270H/280H/330H Series からの仕様変更点 AN702-00005-1v0-J 注意事項 本資料の記載内容は、予告なしに変更することがありますので、ご用命の際は営業部 門にご確認ください。 本資料に記載された動作概要や応用回路例は、半導体デバイスの標準的な動作や使い 方を示したもので、実際に使用する機器での動作を保証するものではありません。し たがいまして、これらを使用するにあたってはお客様の責任において機器の設計を行 ってください。これらの使用に起因する損害などについては、当社はその責任を負い ません。 本資料に記載された動作概要・回路図を含む技術情報は、当社もしくは第三者の特許 権、著作権等の知的財産権やその他の権利の使用権または実施権の許諾を意味するも のではありません。また、これらの使用について、第三者の知的財産権やその他の権 利の実施ができることの保証を行うものではありません。したがって、これらの使用 に起因する第三者の知的財産権やその他の権利の侵害について、当社はその責任を負 いません。 本資料に記載された製品は、通常の産業用、一般事務用、パーソナル用、家庭用など の一般的用途に使用されることを意図して設計・製造されています。極めて高度な安 全性が要求され、仮に当該安全性が確保されない場合、社会的に重大な影響を与えか つ直接生命・身体に対する重大な危険性を伴う用途(原子力施設における核反応制御、 航空機自動飛行制御、航空交通管制、大量輸送システムにおける運行制御、生命維持 のための医療機器、兵器システムにおけるミサイル発射制御をいう)、ならびに極め て高い信頼性が要求される用途(海底中継器、宇宙衛星をいう)に使用されるよう設 計・製造されたものではありません。したがって、これらの用途にご使用をお考えの お客様は、必ず事前に営業部門までご相談ください。ご相談なく使用されたことによ り発生した損害などについては、責任を負いかねますのでご了承ください。 半導体デバイスはある確率で故障が発生します。当社半導体デバイスが故障しても、 結果的に人身事故、火災事故、社会的な損害を生じさせないよう、お客様は、装置の 冗長設計、延焼対策設計、過電流防止対策設計、誤動作防止設計などの安全設計をお 願いします。 本資料に記載された製品を輸出または提供する場合は、外国為替及び外国貿易法およ び米国輸出管理関連法規等の規制をご確認の上、必要な手続きをおとりください。 本書に記載されている社名および製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商 標です。 Copyright© 2012 FUJITSU SEMICONDUCTOR LIMITED all rights reserved 1 AN702-00005-1v0-J 改版履歴 版数 日付 内容 1.0 版 2012.03.09 新規作成 2 AN702-00005-1v0-J 目次注意事項 ........................................................................................................................ 1 改版履歴 ...............................................................................................................................2 対象製品 ...............................................................................................................................4 1. はじめに ........................................................................................................................ 5 2. ペリフェラルについて................................................................................................... 6 3. 2.1 クロック供給.......................................................................................................... 6 2.2 クロックコントロールレジスタ ............................................................................. 6 2.3 ディープスタンバイモード .................................................................................... 6 2.4 タイムベースタイマ ............................................................................................... 7 2.5 ウォッチドッグタイマ ........................................................................................... 7 2.6 クロックスーパバイザカウンタ ............................................................................. 7 2.7 8/16 ビット複合タイマ........................................................................................... 7 2.8 NVR レジスタ ....................................................................................................... 7 2.9 フラッシュオペレーション .................................................................................... 8 2.10 I/O ポート............................................................................................................... 8 2.11 I/O MAP.................................................................................................................. 8 その他の情報 ............................................................................................................... 10 3 AN702-00005-1v0-J 対象製品 本アプリケーションノートに記載されている内容の対象製品は、下記の通りです。 シリーズ名 品種型格 (パッケージサフィックスは除く) MB95560H MB95F564H, MB95F564K MB95570H MB95F574H, MB95F574K MB95580H MB95F584H, MB95F584K MB95630H MB95F632H, MB95F632K, MB95F633H, MB95F633K, MB95F634H, MB95F634K, MB95F636H, MB95F636K 4 AN702-00005-1v0-J 1. はじめに このアプリケーションノートでは, 富士通 New 8FX ファミリの品種における相違点につ いて、MB95260H シリーズと MB95560H シリーズを代表として比較を行います。 これら 2 つの MCU 間には幾つかの相違点があり、MB95560H シリーズ以降にリリースさ れた MCU には新テクノロジーを採用、パフォーマンス性に優れた製品となりました。しか しながらこれら新旧テクノロジーによる品種間におけるポート機能や命令セットなどには 互換性があり、容易に高性能な MCU への移行が可能です。 5 AN702-00005-1v0-J 2. ペリフェラルについて この章ではペリフェラルの違いを記載します。 MB95260H シリーズと MB95560H シリーズ以降の品種間には異なるペリフェラルのリソー スがあります。 2.1 クロック供給 MB95560H 以降、新規のメイン CR クロックマクロが搭載されたことにより、高精度なク ロック周波数が供給されます。また PLL によるより早い周波数設定が可能です。 MB95260H MB95560H Main CR 周波数 1/8/10MHz +/- 3% 4MHz +/- 2% Sub CR 周波数 50~200KHz 50~150KHz PLL 未搭載 x2, x2.5, x3, x4 倍 2.2 クロックコントロールレジスタ クロックコントロールレジスタは MB95260H シリーズ と MB95560H シリーズ以降の品種 間で異なります。 MB95260H MB95560H 相違点 Register Address Bit7 Bit6 Bit5 Bit4 Bit3 MPMC1 MPMC0 MPRDY - PLLC 0006H MPEN SYCC 0007H SCM2 SCM1 SCM0 SCS2 SRDY SCS1 STBC 0008H STP STP SLP SLP SPL SPL SRST SRST TMD TMD SYCC2 000DH RMC1 SRDY RMC0 MRDY STBC2 000EH - - Bit2 Bit1 - - SCS0 DIV1 DIV1 DIV0 DIV0 SCRDY MCRDY - RCS1 RCS0 SOSCE MOSCE SCRDY MCRDY SOSCE MOSCE - - - Bit0 - - MRDY - SCRE SCRE MCRE MCRE - DSTBYX 詳細なレジスタ設定につきましてはハードウェアマニュアルをあわせて参照ください。 2.3 ディープスタンバイモード ディープスタンバイモードは MB95560H シリーズ以降に搭載された新機能です。 MCU をスタンバイモードに入れた場合、MB95560H 以降の品種ではスタンバイ制御レジス 6 AN702-00005-1v0-J タ 2 (STBC2)のビット 0(DSTBYX)が”0”に設定されると、ディープスタンバイモードになり ます。これにより flash メモリの使用が禁止されます。STBC2 は新規のレジスタです。 MB95260H ディープスタンバイモード 2.4 MB95560H STBC2 ビット 0(DSTBYX) を 未搭載 0 に設定すると許可 タイムベースタイマ MB95560H 以降ではタイムベースタイマにメイン PLL クロックが利用可能です。 MB95260H Clock Source MB95560H Main CR Main CR Main Clock Main CR PLL Main Clock 2.5 ウォッチドッグタイマ MB95560H 以降では Sub CR のレンジが 50~150 KHz となったことにより、サブ CR クロ ックを用いた WDT の最小インターバル時間が増えています。 MB95260H Sub CR frequency WDT interval time of Sub CR (Min) 2.6 MB95560H 50~200KHz 50~150KHz 328ms 437ms クロックスーパバイザカウンタ メイン CR クロック周波数が 4MHz 固定になり、CSV モジュールの利用には、これに応じ たクロック監視制御レジスタ(CMCR)の TBTSEL 設定が必要です。詳細はハードウェアマニ ュアルをあわせてご参照ください。 2.7 8/16 ビット複合タイマ MB95560H 以降の 8/16 ビット複合タイマとの相違点。 MB95260H MB95560H インプットキャプチャ 最初の立下りエッジ検出を 最初の立下りエッジ検出を (両エッジ検出) 行いません。 行います。 2.8 NVR レジスタ MB95560H 以降のシリーズでは CR トリミングのための新たな 1 バイトの NVR アドレスが 追加されました。このメイン CR クロック温度依存調整レジスタ(CRTDA)は、下位 5 ビッ トのレジスタ値が flash アドレスの 0xFFBB (ビット 4 ~ビット 0) から IO エリアの 0x0FE7 (ビット 4 ~ビット 0 )へ、リセット期間中にコピーされます。 7 AN702-00005-1v0-J MB95260H MB95560H 相違点 Register Address Bit7 2.9 CRTH 0FE4H - CRTDA 0FE7H - Bit6 Bit5 Bit4 Bit3 Bit2 Bit1 Bit0 CRSEL1 CRSEL0 CRTH4 CRTH3 CRTH2 CRTH1 CRTH0 CRTH4 CRTH3 CRTH2 CRTH1 CRTH0 - - CRTDA4 CRTDA3 CRTDA2 CRTDA1 CRTDA0 フラッシュオペレーション MB95560H 以降のシリーズでは flash メモリの自動アルゴリズムが変更されました。バス アドレスが AAAH から AA8H となります。詳細につきましてはハードウェアマニュアル を参照ください。 MB95260H 書込み 消去 MB95560H UAAAH AAH UAA8H AAH U554H U554H 55H 55H UAAAH A0H UAA8H A0H PA PA PD PD UAAAH AAH UAA8H AAH U554H U554H 55H 55H UAAAH 80H UAA8H 80H UAAAH AAH UAA8H AAH U554H U554H 55H UAAAH 10H/30H 55H UAA8H 10H/30H 2.10 I/Oポート 幾つかの I/O ポート機能が変更になりました。 MB95260H MB95560H P04 の入力レベル ILSR ビッ 入力レベル選択レジスタ トで変更できます。 ILSR レジスタは削除され、 [ILSR] P04 の入力レベルがヒステ 0: ヒステリシス入力 リシスに固定されます。 1: CMOS 入力レベル P62~P64 プルアップレジス P62/P63/P64 プルアップ機 タ 能無し ヒステリシス入力ポート P00 to P07 P62/P63/P64 は PUL6[4:2] を”1”にする事でプルアップ 可能 P00 から P03, P05 から P07 8 AN702-00005-1v0-J High = 0.8VDD P12 P12 Low = 0.2VDD P62 to P64 P62 to P64 PF0, PF1 PF0, PF1, PF2 PG1, PG2 PG1, PG2 ヒステリシス入力 High = 0.7VDD Low = 0.3VDD 大電流ポート P04 P04 PF2 P05, P06 P00 から P03, P05 から P07 P62, P63 P62, P63 2.11 I/O MAP MB95560H 以降に追加されたレジスタ Register Abbreviation MB95260H MB95560H PLLC 未搭載 PLL 制御レジスタ STBC2 未搭載 スタンバイ制御レジスタ 2 PUL6 未搭載 Port 6 プルアップレジスタ LVDR 未搭載 CRTDA 未搭載 ILSR 入力レベル選択レジスタ LVDR リセット電圧選択 ID レジスタ メイン CR クロック温度依存 調整レジスタ 9 未搭載 AN702-00005-1v0-J 3. その他の情報 富士通マイクロコントローラ製品に関するその他の情報については, 下記の Web サイト をご覧ください。 http://jp.fujitsu.com/fsl/ 10