0.6MB

本ドキュメントはCypress (サイプレス) 製品に関する情報が記載されております。
富士通マイクロエレクトロニクス
SUPPORT SYSTEM
SS01-71099-1
エミュレータ
PGA-256P 用アダプタボード
MB2147-10-E
取扱説明書
はじめに
MB2147-10-E*1 は , 富士通マイクロコントローラ F2MC*2 -16L/16LX を使用した応用製品
の開発ならびに評価を行うための開発支援ツール ( 型格 : MB2147-01-E) のオプションツー
ルです。
本書は , MB2147-10-E を使用して , F2MC-16L/16LX の応用製品を開発される技術者の方
を対象に , 本製品の取扱いや接続方法などについて説明したものです。
*1 : 以降 , アダプタボードと称します。
*2 : F2MC は FUJITSU Flexible Microcontroller の略で , 富士通マイクロエレクトロニクス株
式会社の商標です。
■ 安全にご使用していただくために
本書には , 本製品を安全にご使用いただくための重要な情報が記載されています。本製
品をご使用になる前に必ずお読みいただき , ご使用の際には説明に従い正しくお使いくだ
さい。
特に , 本書の冒頭にあります「■ 本書に掲載の製品に対する警告事項」をよく熟読され ,
安全のための確認を十分行なった上で本製品をご使用ください。
なお , 本書は本製品ご使用中 , いつでもご覧頂けるよう大切に保管してください。
■ 関連マニュアル
以下のマニュアルをあわせてご覧ください。
• エミュレータの取扱説明書
• 各評価 MCU のハードウェアマニュアル
• 各プローブケーブルの取扱説明書
• 各プローブヘッダの取扱説明書
•「SOFTUNE Workbench 操作マニュアル」
■ 欧州 RoHS 対応について
型格の末尾に "-E" を付記した製品は欧州 RoHS 対応品です。
■ 本書の内容について
本書の内容は発行当時のものであり , 本書の情報は予告なく変更される場合がありま
す。
最新情報については営業部門にご確認ください。
i
■ 本書に掲載の製品に対する警告事項
本書に掲載している製品に対して下記の警告事項が該当します。
警告
正しく使用しない場合 , 死亡するまたは重傷を負う危険性があること , または ,
お客様のシステムに対し , 故障の原因となる可能性を示しています。
感電・故障
本書に記載されている全ての作業は , システムの全ての電源を切断した状態で
行ってください。
電源を投入したまま作業を行うと , 感電や機器の故障の原因となる場合があり
ます。
感電・故障
電源投入後は , 本製品の金属部分に身体が触れないようにしてください。
金属部分に身体が触れると , 感電や機器の故障の原因となる場合があります。
注意
正しく使用しない場合 , 軽傷 , または中程度の傷害を負う危険性があることと , 本
製品や接続された機器が破損したり , データなどのソフトウェア資産やその他財
産が破壊されたりする危険性があることを示しています。
けが・故障
本製品を移動する場合は , 必ず全ての電源を切断し , ケーブルを取り外し , 作業は
足元に注意して行ってください。また , 振動の激しい場所や傾いた場所など , 不
安定な場所では使用しないでください。
本製品が落下し , けがや故障の原因となることがあります。
けが
本製品にはやむなくショートプラグ等の尖った部分が露出した箇所があります。
尖った部分でけがをしないよう , 十分注意して取り扱ってください。
故障
本製品の上に物を乗せたり , 本製品に衝撃を与えたりしないでください。また ,
電源投入後は , 持ち運んだりしないでください。
過重や衝撃により , 故障の原因となることがあります。
故障
本製品は , 多くの電子部品を使用しているため , 直射日光や高温・多湿を避け , 結
露のないようにしてください。また , ほこりの多い場所や , 長時間強い磁界や電
界のかかる場所での使用や保存は避けてください。
使用環境または保存環境による故障の原因となることがあります。
故障
本製品は , 仕様範囲以内でお使いください。
一般仕様の範囲外で動作させると , 故障する恐れがあります。
故障
静電破壊防止のため , コネクタの金属部分に指や物を触れないようにしてくださ
い。また , 本製品に触れる前に , 金属製のもの ( ドアノブなど ) に触れるなどして
人体の静電気を放電してください。
故障
電源の投入は , 必要なすべての接続が終了してから行ってください。また , 本製
品の設定方法および使用方法は , 本説明書に従ってください。
誤った使用は , 故障の原因となることがあります。
故障
本製品の各種ケーブルの抜き差しは , 必ず電源を切断してから行ってください。
また , ケーブルを抜く場合は , 必ずケーブルのコネクタ部を持って抜いてくださ
い。ケーブル部を引っ張ったり折り曲げたりすると , ケーブル芯線の露出や断線
による故障の原因となることがあります。
故障
MCU ソケットは , 評価 MCU を誤った方向と位置に実装できない構造になってい
ますが , 評価 MCU の実装方向には十分注意して実装してください。
無理に誤った方向に実装すると , 評価 MCU のピンまたはソケットの誤挿入防止
機構を損傷し , 故障の原因となることがあります。
故障
本製品は筐体を持たないため , 保存時は梱包箱に納めておくことをお勧めします。
また , 再輸送を行う場合 , 製品が損傷し , 故障の原因となる恐れがありますので ,
納入時の梱包材料を保管し , ご使用ください。
ii
• 本資料の記載内容は , 予告なしに変更することがありますので , ご用命の際は営業部門にご確認ください。
• 本資料に記載された動作概要や応用回路例は, 半導体デバイスの標準的な動作や使い方を示したもので, 実
際に使用する機器での動作を保証するものではありません。したがいまして , これらを使用するにあたっ
てはお客様の責任において機器の設計を行ってください。これらの使用に起因する損害などについては ,
当社はその責任を負いません。
• 本資料に記載された動作概要・回路図を含む技術情報は , 当社もしくは第三者の特許権 , 著作権等の知的財
産権やその他の権利の使用権または実施権の許諾を意味するものではありません。また , これらの使用に
ついて , 第三者の知的財産権やその他の権利の実施ができることの保証を行うものではありません。した
がって , これらの使用に起因する第三者の知的財産権やその他の権利の侵害について , 当社はその責任を
負いません。
• 本資料に記載された製品は, 通常の産業用, 一般事務用, パーソナル用, 家庭用などの一般的用途に使用され
ることを意図して設計・製造されています。極めて高度な安全性が要求され , 仮に当該安全性が確保され
ない場合 , 社会的に重大な影響を与えかつ直接生命・身体に対する重大な危険性を伴う用途(原子力施設
における核反応制御 , 航空機自動飛行制御 , 航空交通管制 , 大量輸送システムにおける運行制御 , 生命維持
のための医療機器 , 兵器システムにおけるミサイル発射制御をいう), ならびに極めて高い信頼性が要求
される用途(海底中継器 , 宇宙衛星をいう)に使用されるよう設計・製造されたものではありません。し
たがって , これらの用途にご使用をお考えのお客様は , 必ず事前に営業部門までご相談ください。ご相談
なく使用されたことにより発生した損害などについては , 責任を負いかねますのでご了承ください。
• 半導体デバイスはある確率で故障が発生します。当社半導体デバイスが故障しても , 結果的に人身事故 , 火
災事故 , 社会的な損害を生じさせないよう , お客様は , 装置の冗長設計 , 延焼対策設計 , 過電流防止対策設
計 , 誤動作防止設計などの安全設計をお願いします。
• 本資料に記載された製品を輸出または提供する場合は , 外国為替及び外国貿易法および米国輸出管理関連
法規等の規制をご確認の上 , 必要な手続きをおとりください。
• 本書に記載されている社名および製品名などの固有名詞は , 各社の商標または登録商標です。
Copyright ©2008 FUJITSU MICROELECTRONICS LIMITED All rights reserved
iii
1. 製品概要
■ 梱包物の確認
本製品をご使用になる前に , 以下の梱包物がそろっていることを確認してください。
• アダプタボード
:1 台
• 取扱説明書 ( 和文 : 本書 )
:1 部
• 取扱説明書 ( 英文 )
:1 部
■ 別売品
アダプタボードは , 単体では使用できません。
表 1 に示す別売品を必要に応じて別途購
入の上 , 使用する評価 MCU に適合するエミュレータシステムを構成してください。
表 1 別売品
名称
評価 MCU *1
型格
MB90Vxxx
エミュレータ本体
MB2147-01-E
プローブケーブル *2
MB2132-xxx
プローブヘッダ *2
MB2147-xxx-E
*1 : 使用する評価 MCU により型格が異なります。なお , 詳細については , 営業部門また
はサポート部門へお問合せください。
*2 : プローブケーブルは , ユーザシステムとエミュレータを接続するための FPC タイプ
のケーブルです。
プローブヘッダは , ユーザシステムとエミュレータをフラットケーブルにより接続
するためのボードです。
使用する量産MCUのパッケージに適合するプローブケーブルおよびプローブヘッダ
をご選択のうえご購入ください。なお , 選択方法については , 営業部門またはサポー
ト部門へお問合せください。
プローブケーブルおよびプローブヘッダの取扱い方法 , 使用方法および安全に使用
するための注意事項などについては , 各プローブケーブルの取扱説明書およびプ
ローブヘッダの取扱説明書を参照してください。
1
■ 外観および各部の名称
アダプタボードの外観および各部の名称を図 1 に示します。
1 2 3 4 5 6 7 8
OFF
1 2 3 4 5 6 7 8
OFF
1 2 3 4 5 6 7 8
OFF
EXEC
HOLD
SLEEP
STOP
RESET
(1)
(2)
番号
(3)
(4)
(5)
(6)
(7)
(8)
名称
(9)
(10)
内容
(1) プローブコネクタ B
フラットケーブル接続用のコネクタです。
(2) プローブコネクタ A
プローブケーブル接続用のコネクタです。
(3) ユーザデータバス切換えスイッチ ユーザデータバスプロービング回路切換え用のスイッチで
す。
(4) 機能切換えスイッチ
各機能切換え用のスイッチです。
・クロック切換えスイッチ
・C 端子切換えスイッチ
(5) 水晶発振子実装用 IC ソケット
水晶発振子実装用の IC ソケットです。
(6) サブクロック切換えジャンパ
サブクロック (X0A/X1A) 切換え用のジャンパです。
(7) エミュレータ接続コネクタ
エミュレータ本体接続用コネクタです。
(8) 評価 MCU 実装用 IC ソケット
評価 MCU 実装用の IC ソケットです。
(9) 電源切換えジャンパ
評価 MCU 電源供給切換え用のジャンパです。
・エミュレータ専用電源切換えジャンパ
・ユーザポート電源切換えジャンパ
EXEC LED
評価 MCU がユーザプログラム実行中に点灯します。
HOLD LED
評価 MCU が HOLD モード中に点灯します。
(10) SLEEP LED
評価 MCU が SLEEP モード中に点灯します。
STOP LED
評価 MCU が STOP モード中に点灯します。
RESET LED
評価 MCU が RESET 中に点灯します。
図 1 アダプタボード外観図 ( 上面図 )
2
■ 一般仕様
アダプタボードの一般仕様を表 2 に示します。
また , 本書中で使用される呼称を以下に示します。
• エミュレータ
: エミュレータ本体 + アダプタボード
• エミュレータシステム : エミュレータ本体 + アダプタボード + プローブ
表 2 一般仕様
項目
仕様
名称
F2MC-16L/16LX エミュレータ PGA-256P 用アダプタボード
型格
MB2147-10-E
エミュレータ
インタフェース
電源出力
+3.3 V or +5.0 V ( エミュレータより供給 )
ユーザ電源入力
+1.8 V ~ +5.5 V*1 10 mA 以下 *2
(2 系統電源対応 : ユーザシステムより供給 )
動作周波数
旧 I/F
8 kHz ~ 20 MHz*3
温度
動作時 : +5 °C ~ +35 °C
保存時 : 0 °C ~ +70 °C
湿度
動作時 : 30% ~ 80% ( ただし , 結露しないこと )
保存時 : 20% ~ 80% ( ただし , 結露しないこと )
外形寸法
(W)110 × (D)199mm ( 突起部は含みません )
評価 MCU 電源
重量
200 g
*1 : 使用する評価 MCU により , 電圧の上限 / 下限が異なります。
詳細については , 営業部門またはサポート部門へお問合せください。
*2 : 評価 MCU の消費電流は含みません。
*3 : 使用する評価 MCU により , 周波数の上限 / 下限が異なります。
また , 同一の評価 MCU でも動作電圧により , 周波数の上限 / 下限が異なる場合があ
ります。
詳細については営業部門またはサポート部門へお問合せください。
3
2. 接続方法
2.1 システム構成
アダプタボードはエミュレータ本体に接続することにより , エミュレータとして使用す
ることができます。
エミュレータのシステム構成を図 2 に示します。
エミュレータシステム
エミュレータ
(3)
ホストマシン
アダプタ
(2)
ボード
(1)
ユーザシステム
(4)
測定器
( ロジックアナライザなど )
(1) エミュレータ本体 *1
(2) プロ-ブ
プローブケーブル *1, フラットケーブル *2, または
フラットケーブル *2 + プローブヘッダ *1
(3) RS-232C ケーブル *1, USB ケーブル *1 または LAN ケーブル *1
(4) BNC ケーブル *1
*1 : 別途ご用意ください。
*2 : エミュレータ本体に添付されています。
図 2 システム構成
2.2 エミュレータ本体の接続
図 3 に従って , エミュレータ本体上面のアダプタボード接続コネクタにアダプタボード
を接続します。
アダプタボード
エミュレータ本体
図 3 エミュレータ本体の接続
4
2.3 ユーザシステムの接続
ユーザシステムにプローブを接続します。
使用するプローブの構成により , ユーザシステムの接続方法は異なります。プローブ構
成を表 3 に示します。
表 3 プローブ構成
使用ケーブル
プローブ構成
プローブケーブル プローブケーブル
フラットケーブル
ユーザシステム接続内容
プローブケーブルヘッダ部のコネクタ * をユー
ザシステム上のコネクタ * に接続する。
フラットケーブル プローブヘッダのコネクタ * をユーザシステム
+ プローブヘッダ 上のコネクタ * に接続する。
フラットケーブル
フラットケーブルのコネクタをユーザシステム
上のコネクタに接続する。
* : ヘッダ部のコネクタ形状は製品ごとに異なります。
etc) IC ソケット , コネクタ (NQPACK)
<注意事項> アダプタボードとユーザシステムをプローブにより接続する際 , ユーザシステム上の量産
MCU は取り外してください。
■ ユーザシステムの接続 ( プローブケーブル接続時 )
図 4 に従って , 使用する量産 MCU のパッケージに対応するプローブケーブルをユーザ
システム上のコネクタに接続します。
プローブケーブルヘッダ部のコネクタ接続の詳細については , 各プローブケーブルの取
扱説明書を参照してください。
プローブケーブル
ユーザシステム
図 4 ユーザシステムの接続 ( プローブケーブル接続時 )
5
■ ユーザシステムの接続 ( フラットケーブル + プローブヘッダ接続時 )
図 5 に従って , 使用する量産 MCU のパッケージに対応するプローブヘッダをユーザシ
ステム上のコネクタに接続します。
プローブヘッダヘッダ部のコネクタ接続の詳細については , 各プローブヘッダの取扱説
明書を参照してください。
フラットケーブル
エジェクトロック
PROBE CN B1
PROBE CN B2
プローブヘッダ
ユーザシステム
フラットケーブルを接続する場合は , ケーブル側コネクタ両端のエジェクトロックがロックするまで
コネクタを押し込んでください。
フラットケーブルを抜く場合は , ケーブル側コネクタ両端のエジェクトロックをつまみ , ロックを解
除し , 引き抜いてください。
図 5 ユーザシステムの接続 ( フラットケーブル + プローブヘッダ接続時 )
■ ユーザシステムの接続 ( フラットケーブル接続時 )
アダプタボードのプローブコネクタB1/B2と同じコネクタをユーザシステム上に実装し
た場合 , フラットケーブルにより , ユーザシステムとアダプタボードを接続することがで
きます。
プローブコネクタ B1/B2 の I/F 仕様については ,「4. ユーザインタフェース仕様」
を参照
してください。
図 6 に従って , フラットケーブルをユーザシステム上のプローブコネクタ B1/B2 に接続
します。
フラットケーブル
エジェクトロック
PROBE CN B1
PROBE CN B2
ユーザシステム
フラットケーブルを接続する場合は , ケーブル側コネクタ両端のエジェクトロックがロックするまで
コネクタを押し込んでください。
フラットケーブルを抜く場合は , ケーブル側コネクタ両端のエジェクトロックをつまみ , ロックを解
除し , 引き抜いてください。
図 6 ユーザシステムの接続 ( フラットケーブル接続時 )
6
2.4 プローブの接続
アダプタボードにプローブを接続します。
<注意事項> アダプタボードにはプローブコネクタが 2 組実装されています。接続するプローブの構成に
より , どちらか 1 組のコネクタのみを使用し , 2 組同時には使用しないでください。
■ プローブの接続 ( プローブケーブル接続時 )
図 7 に従って , プローブケーブルをアダプタボード上のプローブコネクタ A1/A2 に接続
します。
プローブケーブル
PROBE CN A1
PROBE CN B1
PROBE CN A2
PROBE CN B2
アダプタボード
図 7 プローブの接続 ( プローブケーブル接続時 )
■ プローブの接続 ( フラットケーブル接続時 )
図 8 に従って , フラットケーブルをアダプタボード上のプローブコネクタ B1/B2 に接続
します。
アダプタボード
PROBE CN A1
PROBE CN A2
PROBE CN B1
PROBE CN B2
フラットケーブル
エジェクトロック
フラットケーブルを接続する場合は , ケーブル側コネクタ両端のエジェクトロックがロックするまで
コネクタを押し込んでください。
フラットケーブルを抜く場合は , ケーブル側コネクタ両端のエジェクトロックをつまみ , ロックを解
除し , 引き抜いてください。
図 8 プローブの接続 ( フラットケーブル接続時 )
7
3. 操作方法
■ 評価 MCU の実装
評価 MCU をアダプタボードに実装します。
アダプタボードの評価 MCU 実装用 IC ソケット (SC1) のレバーを引き上げ , 評価 MCU
と IC ソケットの 1 番ピンのインデックス ( □または○と△ ) 位置を合わせて , 評価 MCU
を実装します。
評価 MCU を実装後 , IC ソケットのレバーを元に戻します。
評価 MCU
M1 (SC1)
1 番ピンのインデックス
評価 MCU
評価 MCU 実装用 IC ソケット
図 9 評価 MCU の実装
8
評価 MCU 実装用 IC ソケット
■ クロック供給
評価 MCU へクロックの供給を行います。
アダプタボードの水晶発振子実装用 IC ソケット (SC2) への水晶発振子実装方法を図 10
に , クロックの周辺回路形式を図 11 に , サブクロック切換えジャンパの設定例を図 12 に ,
メインクロック切換えスイッチの設定を表 4 に , サブクロック切換え設定を表 5 に示しま
す。
SC2 MAIN XTAL
図 10 水晶発振子の実装
<注意事項> 発振子と組み合せて実装するコンデンサは , 発振子の推奨値よりも 10pF 程度小さな値のもの
を使用してください。
発振子の推奨値のものを実装した場合,ソケットの寄生容量や配線負荷の影響により発振安定
時間が標準値よりも長くなる場合があり,クロック切換動作が不安定になるなどの問題が出る
場合があります。
FC SEL
X0 139
X1 195
PA1/X0A 51
PA2/X1A 176
MAIN XTAL
8
7
6
5
1
2
3
4
評価 MCU
1
2
3
4
5
6
7
8
X0
X1
PA1/X0A
PA2/X1A
SUB XTAL
GND
GND
X0A
X1A
390 kΩ
32.768 kHz
33 pF/50 V
GND
C B A
10 pF/50 V
GND
図 11 クロック周辺回路形式
9
S2
SUB XTAL
X1A
S2
SUB XTAL
X1A
X0A
A
B
S2
SUB XTAL
X1A
X0A
X0A
C
B
A
(a)
C
A
B
(b)
C
(c)
図 12 サブクロック切換えジャンパ設定例
表 4 メインクロック切換え設定
FC SEL (SW3) の設定
メインクロック供給元
1
2
クロックエリア
OFF
OFF
ユーザシステム
ON
ON
表 5 サブクロック切換え設定
FC SEL (SW3)
の設定
サブクロック
有無
あり
供給元 *
1
SUB XTAL (S2) の設定
評価 MCU
対応ピン *2
3
4
X1A:51 番ピン
X0A:176 番ピン
OFF
OFF
X1A:B-X1A:C 短絡 X0A:B-X0A:C 短絡
図 12 (a)
図 12 (a)
X1A:176 番ピン
X0A:51 番ピン
OFF
OFF
X1A:B-X0A:B 短絡 X1A:C-X0A:C 短絡
図 12 (b)
図 12 (b)
ON
ON
X1A:A-X1A:B 短絡 X0A:A-X0A:B 短絡
図 12 (c)
図 12 (c)
クロックエリア
なし
-
*1 : ユーザシステム上に水晶発振子を実装した発振はサポートしていません。
*2 : サブクロック信号 (X0A, X1A) と評価 MCU 端子番号との対応は , 評価 MCU ごとに異なります。それぞ
れの対応に注意して設定してください。
サブクロック信号と評価 MCU 端子番号の対応の詳細については , 営業部門またはサポート部門へお問
合せください。
<注意事項> ユーザシステム上からメインクロックを供給する場合は , ユーザシステム上で発振回路を作
成し , CMOS バッファなどを介して供給してください。
10
■ エミュレータ専用電源切換え
評価 MCU のエミュレータ専用電源有無により , エミュレータ専用電源の設定を行いま
す。
アダプタボードのエミュレータ専用電源切換えジャンパにより , 評価 MCU のエミュ
レータインタフェース電源をユーザ電源 (UVCC1) にて動作させるか , 開発ツール電源
(+5 V) にて動作させるかの設定を行います。
エミュレータ専用電源を有する評価 MCU では , エミュレータインタフェース電源とし
て , 評価 MCU に開発ツール電源を供給する必要があります。
評価 MCU において , エミュレータ専用電源を有する品種では開発ツール電源 (+5 V
側 ), エミュレータ専用電源のない品種ではユーザ電源 (UVCC1 側 ) に設定します。
エミュレータ専用電源を有する評価 MCU については , 各評価 MCU のハードウェアマ
ニュアルをご覧いただくか , 営業部門またはサポート部門へお問合せください。
エミュレータ専用電源切換えジャンパの外観を図 13 に , 設定を表 6 に示します。
S1
VCC SEL
TOOL VCC*1
P0V*2
P1V*3
C
B
A
*1: ツール専用電源切換えジャンパ
*2: ユーザポート 0 電源切換えジャンパ ( 詳細については , 「■ ユーザポート電
源切換え」を参照してください )
*3: ユーザポート 1 電源切換えジャンパ ( 詳細については , 「■ ユーザポート電
源切換え」を参照してください )
図 13 エミュレータ専用電源切換えジャンパ外観
表 6 エミュレータ専用電源切換えジャンパ設定
エミュレータ専用電源端子
VCC SEL (S1) の設定
あり
TOOL VCC: B-C 短絡 (+5V 側 )
なし
TOOL VCC: A-B 短絡 (UVCC1 側 )
11
■ ユーザポート電源切換え
アダプタボードのユーザポート電源切換えジャンパにより , ユーザデータバスプロービ
ング回路の基準電圧の設定を行います。
基準電圧設定対象となるユーザデータバスは , ユーザポート 0/1 に対応します。
ユーザ
ポート基準電圧を , それぞれのポートの電源系に設定します。
ユーザデータバスプロービング回路の詳細については 「■
,
ユーザデータバス切換え」を
参照してください。
UVCC1: 評価 MCU のメイン電源です。
UVCC2: 評価 MCU の第 2 電源です。
ユーザポート電源切換えジャンパの設定を表 7 に示します。
表 7 ユーザポート電源切換えジャンパ設定
VCC SEL (S1) の設定
ユーザ電源系統
1 系統
2 系統
ユーザポート 0
電源切換えジャンパ (P0V)*1
ユーザポート 1
電源切換えジャンパ (P1V)*1
A-B 短絡 (UVCC1 側 )
A-B 短絡 (UVCC1 側 )
対象電源側短絡 *2
対象電源側短絡 *2
A-B 短絡
(UVCC1 側 )
A-B 短絡
(UVCC1 側 )
B-C 短絡
(UVCC2 側 )
B-C 短絡
(UVCC2 側 )
*1 : ユーザポート電源切換えジャンパの位置については , 図 13 を参照してください。
*2 : 各ユーザポート電源に対応する VCC 側を短絡してください。
例 ) ユーザポート 0 が UVCC1, ユーザポート 1 が UVCC2 の場合
ユーザポート 0 電源切換えジャンパ (P0V) :A-B 短絡 (UVCC1 側 )
ユーザポート 1 電源切換えジャンパ (P1V) :B-C 短絡 (UVCC2 側 )
12
■ C 端子切換え
評価MCUのC端子の有無により,アダプタボードのC端子切換えスイッチを設定します。
C 端子切換えスイッチの周辺回路形式を図 14 に , 設定を表 8 に示します。
FC SEL
P70/C 110
1
2
3
4
5
6
7
8
P70
0.1 µF/50 V
評価 MCU
GND
図 14 C 端子切換えスイッチ周辺回路形式
表 8 C 端子切換えスイッチ設定
FC SEL (SW3) の設定
C 端子
5
6
あり
OFF
ON
なし
ON
OFF
13
■ ユーザデータバス切換え
ユーザデータバス切換えの設定を行います。
プロービング対象端子 (P00 ~ P07, P10 ~ P17) が高電圧ポートなどの特殊仕様の場合は ,
ユーザデータバスプロービング回路を切断に設定する必要があります。
また , 評価 MCU の外バス未使用時は , ユーザデータバスプロービング回路を切断に設
定することを推奨します。
アダプタボードのユーザデータバス切換えスイッチにより , ユーザデータバスプロービ
ング回路の接続 / 切断の設定を行います。
ユーザデータバス切換えスイッチの周辺回路形式を図 15 に , 設定を表 9 に示します。
表 9 ユーザデータバス切換えスイッチ設定
プロービング対象端子
1
2
3
4
5
6
7
8
P00 ~ P07
(P0 SENSE (SW2) の設定 )
接続
ON
ON
ON
ON
ON
ON
ON
ON
切断
OFF
OFF
OFF
OFF
OFF
OFF
OFF
OFF
P10 ~ P17
(P1 SENSE (SW1) の設定 )
接続
ON
ON
ON
ON
ON
ON
ON
ON
切断
OFF
OFF
OFF
OFF
OFF
OFF
OFF
OFF
<注意事項> 本回路は , 高抵抗によるプルアップと等価な機能を有します。
評価 MCU およびユーザシステムのバス状態がすべて Hi-Z になっている状態では , バス上に
約 3.0 V 程度の電圧が観測されます。
14
P0 [7:0]
評価 MCU
P1 [7:0]
MAX901
OUT +
−
プローブ
コネクタ
IN+
74CBTD3384
B
プローブへ
P0 SENSE
A
xOE
GND
エミュレータ
内部回路へ
MAX901
OUT +
−
IN+
74CBTD3384
B
P1 SENSE
A
xOE
GND
アダプタボード
74CBTD3384 DC 特性
入力電流 (Iin)
1 μA
MAX901 DC 特性
入力電流 (Iin)
10 μA
図 15 ユーザデータバス切換えスイッチ周辺回路形式
15
4. ユーザインタフェース仕様
プローブコネクタ A/B の端子番号と評価 MCU との対応を表 10, 表 11 に示します。
なお , 表中の評価 MCU 信号名は仮名称のため , 実際の信号名は品種ごとに異なります
のでご注意ください。
実際の評価 MCU 信号名は評価 MCU 端子番号から判定することがで
きます。
詳細については , 営業部門またはサポート部門へお問合せください。
評価 MCU の各信号名の内容および注意事項を以下に示します。
• PIDA : プローブコネクタ A のプローブ接続検出信号です。プローブケーブル上で
GND に接続されています。
また , プローブコネクタ B にフラットケーブルを接続する場合は , ユーザシ
ステム上のこの端子はオープン (NC) にする必要がありますのでご注意くだ
さい。
• PIDB : プローブコネクタ B のプローブ接続検出信号です。フラットケーブルを接続
する場合は , ユーザシステム上のこの端子は GND に接続する必要がありま
すのでご注意ください。
• UVCC1 : 評価 MCU のメイン電源です。
• UVCC2 : 評価 MCU の第 2 電源です。評価 MCU の VCC2 (22 番ピン ) に接続されます。
• GND :
評価 MCU のグランドです。
<注意事項>
• 表中の評価 MCU 信号名に下線を付した端子には , 評価 MCU の制御のため , 付加回路が付加されます。こ
のため , 実際の MCU とは電気的特性が異なります。
各信号の付加回路の詳細に対応する項を以下に示しますので , 参照してください。
• X0/X1
:「■ クロック供給」を参照
• PA1/PA2 (X0A/X1A)
:「■ クロック供給」を参照
• P70 (C 端子 )
:「■ C 端子切換え」を参照
• P00 ~ P07/P10 ~ P17 :「■ ユーザデータバス切換え」を参照
• UVCC1, UVCC2について, エミュレータ内では主として評価MCUの電源として使用し, このほかは電圧検
出目的でのみ使用しており , 大きな電力を消費する回路は搭載しておりません。
• エミュレータ本体に添付のフラットケーブルの使用に際しては , ノイズトラブル回避のため , フラット
ケーブル ( 標準 ) の使用を推奨します。
また , プローブコネクタ B1/B2 とフラットケーブルのコネクタ型格を以下に示します。
• プローブコネクタ B1/B2 のコネクタ型格 : 8930E-100-178MS-F (KEL 社製 )
• フラットケーブルのコネクタ型格
: 8925E-100-179-F (KEL 社製 )
• プローブコネクタ B1/B2 と同じコネクタをユーザシステム上に実装する場合 , ユーザシステム上のプ
ローブコネクタ B1/B2 ピン番号の配置にはご注意ください。
フラットケーブル使用時のアダプタボードとユーザシステム上のプローブコネクタB1/B2ピン番号の対
応を図 16 に示します。
16
99
100
99
48
B1
A1
1
1
96 48
2
A2
49 1
100
100
99
100
99
96
B2
B1
B2
49
1
アダプタボード (TOP VIEW)
2
2
1
2
1
ユーザシステム (TOP VIEW)
フラットケーブル
図 16 プローブコネクタ B1/B2 ピン番号対応
17
表 10 プローブコネクタ A1/B1 端子配列
コネクタ A1 コネクタ B1
端子番号
端子番号
100
96
98
95
96
94
94
93
92
92
90
91
88
90
86
89
84
88
82
87
80
86
78
85
76
84
74
83
72
82
70
81
68
80
66
79
64
78
62
77
60
76
58
75
56
74
54
73
52
72
50
71
48
70
46
69
44
68
42
67
40
66
38
65
36
64
34
63
32
62
30
61
28
60
26
59
24
58
22
57
20
56
18
55
16
54
14
53
12
52
10
51
8
50
6
49
4
2
18
評価 MCU
信号名
GND
GND
AN7
AN4
AN3
AN1
AN0
GND
AVR+
P96
P95
P93
P92
GND
UVCC1
P85
P84
P82
P81
GND
P76
P73
P72
P70
GND
GND
P65
P62
P61
P57
P56
GND
P53
P50
P47
P45
P44
GND
P41
P37
P36
P34
P33
GND
P30
P26
P25
P23
P22
GND
評価 MCU
端子番号
239
190
69
68
189
188
116
225
174
115
47
113
46
45
222
170
43
110
108
167
107
153
91
90
205
18
88
17
203
86
148
85
14
201
12
200
82
11
-
コネクタ A1 コネクタ B1
端子番号
端子番号
99
48
97
47
95
46
93
45
91
44
89
43
87
42
85
41
83
40
81
39
79
38
77
37
75
36
73
35
71
34
69
33
67
32
65
31
63
30
61
29
59
28
57
27
55
26
53
25
51
24
49
23
47
22
45
21
43
20
41
19
39
18
37
17
35
16
33
15
31
14
29
13
27
12
25
11
23
10
21
9
19
8
17
7
15
6
13
5
11
4
9
3
7
2
5
1
3
1
評価 MCU
信号名
GND
AN6
AN5
GND
AN2
AVSS
AVRAVCC
P97
GND
P94
P91
P90
P87
P86
GND
P83
P80
P77
P75
P74
GND
P71
P67
P66
P64
P63
GND
P60
P55
P54
P52
P51
GND
P46
P43
P42
P40
UVCC2
GND
P35
P32
P31
GND
P27
GND
P24
P21
P20
GND
評価 MCU
端子番号
70
134
133
132
67
131
50
49
48
224
173
114
172
112
171
44
111
221
109
168
40
219
39
21
152
20
19
150
87
149
16
(22)
15
147
84
83
145
81
144
-
表 11 プローブコネクタ A2/B2 端子配列
コネクタ A2 コネクタ B2
端子番号
端子番号
100
96
98
95
96
94
94
93
92
92
90
91
88
90
86
89
84
88
82
87
80
86
78
85
76
84
74
83
72
82
70
81
68
80
66
79
64
78
62
77
60
76
58
75
56
74
54
73
52
72
50
71
48
70
46
69
44
68
42
67
40
66
38
65
36
64
34
63
32
62
30
61
28
60
26
59
24
58
22
57
20
56
18
55
16
54
14
53
12
52
10
51
8
50
6
49
4
2
評価 MCU
信号名
PIDB
PIDA
GND
PA2
PA3
PA5
PA6
GND
PB1
PB4
PB5
PB7
UVCC1
GND
PC2
PC5
PC6
GND
PD0
GND
PD3
PD6
PD7
PE1
PE2
GND
PE5
PG0
PG1
PG3
PG4
GND
PG7
PH2
PH3
MD2
MD1
GND
GND
UVCC1
P00
P02
P03
GND
P06
P11
P12
P14
P15
GND
評価 MCU
端子番号
176
118
227
177
120
55
56
180
181
124
182
125
126
184
127
234
185
65
191
135
136
192
193
74
138
38
37
4
140
5
141
142
79
198
143
-
コネクタ A2 コネクタ B2
端子番号
端子番号
99
48
97
47
95
46
93
45
91
44
89
43
87
42
85
41
83
40
81
39
79
38
77
37
75
36
73
35
71
34
69
33
67
32
65
31
63
30
61
29
59
28
57
27
55
26
53
25
51
24
49
23
47
22
45
21
43
20
41
19
39
18
37
17
35
16
33
15
31
14
29
13
27
12
25
11
23
10
21
9
19
8
17
7
15
6
13
5
11
4
9
3
7
2
5
1
3
1
評価 MCU
信号名
GND
PA0
PA1
GND
PA4
PA7
PB0
PB2
PB3
GND
PB6
PC0
PC1
PC3
PC4
GND
PC7
PD1
PD2
PD4
PD5
GND
PE0
PE3
PE4
PE6
PE7
GND
PG2
PG5
PG6
PH0
PH1
GND
MD3
MD0
RST
X0
X1
GND
P01
P04
P05
P07
P10
GND
P13
P16
P17
GND
評価 MCU
端子番号
117
51
52
119
53
178
54
122
57
123
231
58
59
60
183
233
61
62
186
129
130
187
71
72
73
1
2
106
217
236
139
195
76
77
6
78
7
8
80
9
-
19
SS01-71099-1
富士通マイクロエレクトロニクス・SUPPORT SYSTEM
F2MC-16L/16LX エミュレータ
PGA-256P 用アダプタボード
MB2147-10-E
取扱説明書
2008 年 8 月 初版発行
発行
富士通マイクロエレクトロニクス株式会社
編集
マーケティング統括部 ビジネス推進部