評価用ボード・ユーザー・ガイド UG-215 AD5543 電流出力/シリアル入力 DAC の評価 外付けリファレンス VREF によってフルスケール出力電流が決定 されます。内蔵の帰還抵抗(RFB)を使用すると、外付けオペアン プと組み合わせて、電圧変換用の R-2R と温度トラッキング機 能が可能になります。 特長 AD5543 のフル機能評価用ボード ボード制御とデータ解析用にグラフィク・ユーザ・インターフ ェース・ソフトウェアを採用 EVAL-SDP-CB1Z システム開発プラットフォーム・ボード用コ ネクタを装備 様々な電源オプション シリアル・データ・インターフェースでは、シリアル・データ 入力(SDI)、クロック(CLK)、チップ・セレクト(CS)を使用して、 高速な 3 線式マイクロコントローラ互換入力を提供します。 AD5543 は、超小型(3 mm × 4.7 mm)の 8 ピン MSOP パッケージ または 8 ピン SOIC パッケージを採用しています。 アプリケーション EVAL-AD5543/53SDZ ボードはアナログ・デバイセズが提供す る EVAL-SDP-CB1Z システム開発プラットフォーム (SDP) ボード と組み合わせて使います。SDP は評価用ボードと別売りで提供 しています。AD5543 に対する USB―SPI 間通信には、この Blackfin®採用の開発ボードが必要です。ソフトウェアによる波 形ジェネレータを提供しています。 自動テスト装置 計装機器 デジタル制御によるキャリブレーション 工業用制御 PLC 概要 EVAL-AD5543/53SDZは入力に書込むビット数 (14 ビット)を変 更すると、AD5553 にも使用することができます。 AD5543 は、電流出力の低消費電力で小型の高精度 16 ビット D/A コンバータ(DAC)であり、±10 V のマルチプライング・リフ ァレンスを使い 5 V 単電源で動作するようにデザインされてい ます。 CONNECTOR TO EVAL-SDP-CB1Z 機能ブロック図 DVDD DGND VSS AGND VDD AD5543/AD5553 AD8065 16-/14-BIT DAC I-TO-V VOUT ADR435 CS SDIN SCLK VREF 09485-001 REFERENCE 図 1. 最終ページの重要なご注意と法的条項を お読みくださるようお願いいたします。 Rev. 0 アナログ・デバイセズ社は、提供する情報が正確で信頼できるものであることを期していますが、その情報の利用に 関して、あるいは利用によって生じる第三者の特許やその他の権利の侵害に関して一切の責任を負いません。また、 アナログ・デバイセズ社の特許または特許の権利の使用を明示的または暗示的に許諾するものでもありません。仕様 は、予告なく変更される場合があります。本紙記載の商標および登録商標は、各社の所有に属します。 ※日本語データシートは REVISION が古い場合があります。最新の内容については、英語版をご参照ください。 ©2010 Analog Devices, Inc. All rights reserved. 本 社/〒105-6891 東京都港区海岸 1-16-1 ニューピア竹芝サウスタワービル 電話 03(5402)8200 大阪営業所/〒532-0003 大阪府大阪市淀川区宮原 3-5-36 新大阪トラストタワー 電話 06(6350)6868 UG-215 評価用ボード・ユーザー・ガイド 目次 特長......................................................................................................1 クイック・スタート手順 .............................................................. 3 アプリケーション ..............................................................................1 AD5543 評価ソフトウェア・ウインドウ.................................... 4 概要......................................................................................................1 評価用ボードの回路図とアートワーク .......................................... 7 機能ブロック図 ..................................................................................1 評価用ボードのレイアウト .......................................................... 9 改訂履歴..............................................................................................2 関連リンク........................................................................................ 10 評価用ボード・ソフトウェア ..........................................................3 改訂履歴 11/10—Revision 0: Initial Version Rev. 0 - 2/10 - UG-215 評価用ボード・ユーザー・ガイド 評価用ボード・ソフトウェア 3. クイック・スタート手順 次のステップに従ってください。 ソフトウェア CD をロードしてインストールします。 SDP ボードを接続します。Found New Hardware Wizard ダ イアログ・ボックスが開き、ソフトウェアを自動的にイン ストールすることができます。 4. 5. 09485-002 1. 2. SDP ボードのソフトウェアをロードします。スクリーンの 左下の Start ボタンをクリックし、次に All Programs、 AD5543、SDP ボードの SDP32NET 実行形式の順で選択し ます。 SDP ボードを AD5543 評価用ボードに接続し、外部電源へ 接続します。 AD5543 ソ フ ト ウ ェ ア を ロ ー ド し ま す 。 Start 、 All Programs、Analog Devices、AD5543 の順にクリックします。 図 2.AD5543 評価ソフトウェア Rev. 0 - 3/10 - UG-215 評価用ボード・ユーザー・ガイド AD5543 評価ソフトウェア・ウインドウ LEVEL SET AD5543 評価ソフトウェアの LEVEL SET セクションでは、 Input Data ボックスに入力したコードに応じて、波形の振幅を 選択することができます。Write To DAC ボタンをクリックして コードをロードします。16 ビット DAC では、 入力したコード と出力電圧の関係は次のようになります 例1 VOUT ( D 1) V REF 2N 1. 2. 3. 4. 5. ここで、 N = 16 ビット。 VREF = 10 V。 D は 10 進数で入力したコード(0~32,767)。 WAVEFORM GENERATION セクションでは、波形発生の様々 な周波数と機能を制御することができます。主な機能は、 SCLK: クロック入力周波数 (デフォルト値 30 MHz)。 Waveform Frequency(Fo)。 Signal Type: DC 信号 (デフォルト)、鋸波、正弦波、三角波、 方形波のオプション。 Sampling Information には次の 2 つの機能が含まれます: Sampling Frequency (Fs): 折り返しの影響を防止するた め、波形周波数値の少なくとも 2 倍の周波数を選択す る必要があります。ポイント・サンプル数は次のよう に計算されます: Number of Points Sampled Rev. 0 Sampling Frequency Waveform Frequency Number of Periods 6. 7. 20,000 Hz 500 Hz 40 80 2 40 コード FFFF を書込みフルスケールを表示します。 Write To DAC をクリックします。 入力した値から得られた波形では、周期あたり 40 サンプルで 2 周期が表示されます (図 3 参照)。各サンプルのコードが、右側 の配列にロードされます。 STOP ボタンをクリックして、ソフトウェアの実行を終わりま す。 例2 シャープな波形を得るためには、周波数に応じてサンプリング 周波数とサンプル数を大きくする必要があります。次の例 (図 4) では、この関係を示しています。サンプリング周波数値を 1 MHzへ、サンプル数を 2000 へ変更しています。 Number of Samples (s): この定数を使用すると、値に応 じて決定した周期数をグラフで表示することができま す。最大サンプル数は 32,768 です。 Number of Periods ボードをパワーオンさせます。 ソフトウェアを起動します。 デフォルト の 30 MHz クロック周波数を選択します。 波形周波数 500 Hz と表示する信号タイプとして Sine Wave を選択します (デフォルトは DC 信号 )。 サンプリング周波数 20 kHz とサンプル数 80 を選択します。 Number of Points Sampled 波形の発生 Data Loaded to DAC: この配列には、波形がサンプルされ たときの各コードの値が含まれています。 グラフには、配列に含まれている各ポイントが表示されま す。 Number of Points Sampled Number of Periods Number of samples Number of Points Sampled - 4/10 - 1,000,000 Hz 2000 1 2000 500 Hz 2000 UG-215 09485-003 評価用ボード・ユーザー・ガイド 図 3.例 1 Rev. 0 - 5/10 - UG-215 09485-004 評価用ボード・ユーザー・ガイド 図 4.例 2 Rev. 0 - 6/10 - UG-215 評価用ボード・ユーザー・ガイド 評価用ボードの回路図とアートワーク DVDD J1-1 DAC + VIN FOR SDP J1-2 DGND VDD J1-5 J1-4 OP-AMP + REFERENCE SUPPLY J1-3 DVDD VSS C1 + 10uF C2 0.1uF VOUT + SDIN CS SCLK VSS U1 SCLK 1 SCLK RFB 3 SDIN 2 SDIN IOUT 5 8 CS VREF 4 CS 10uF C4 7 VDD C5 VOUT 0.1uF J4 C3 5.6pF U3 2 – 3 + DIS 4 V– OP V+ 6 7 8 AD5543_53 VDD 10uF + C6 AGND 6 C7 0.1uF VREF VDD VREF 2 C8 10uF + +VIN VOUT U2 ADR435 C9 5 TRIM 0.1uF GND 6 J3 C10 0.1uF 4 09485-005 AGND 図 5.AD5543 の回路図、パート A Rev. 0 - 7/10 - UG-215 評価用ボード・ユーザー・ガイド BMODE1: Pull up with a 10K resistor to set SDP to boot from a SPI FLASH on the daughter board J2 60 59 58 57 56 55 54 53 52 51 50 49 48 47 46 45 44 43 42 41 40 39 38 37 36 35 34 33 32 31 30 29 28 27 26 25 24 23 22 21 20 19 18 17 16 15 14 13 12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 USB_VBUS VIN: Use this pin to power the SDP requires 4-7V 200mA RESET_IN UART_RX GND NC SDP NC STANDARD NC CONNECTOR NC NC GND NC NC TMR_C * TIMERS TMR_A GPIO6 GND GENERAL GPIO4 INPUT/OUTPUT GPIO2 GPIO0 SCL_1 I2C SDA_1 GND SPI_SEL1/SPI_SS SPI_SEL_C SPI SPI_SEL_B GND SPORT_INT SPORT_DT3 * SPORT_DT2 * SPORT SPORT_DT1 BMODE1 UART_TX GND NC NC NC NC NC GND NC NC TMR_D TMR_B GPIO7 GND GPIO5 GPIO3 GPIO1 SCL_0 SDA_0 GND SPI_CLK SPI_MISO SPI_MOSI SPI_SEL_A GND SPORT_TSCLK SPORT_DT0 SPORT_TFS SPORT_DR1 SPORT_RFS SPORT_DR2 * SPORT_DR0 SPORT_DR3 * SPORT_RSCLK GND GND PAR_FS1 PAR_CLK PAR_FS3 PAR_FS2 PAR_A1 PAR_A0 PAR_A3 PAR_A2 GND GND PAR_CS PAR_INT PAR_WR PAR_RD PAR_D0 PAR_D1 PARALLEL PAR_D2 PAR_D3 PORT PAR_D4 PAR_D5 GND GND PAR_D6 PAR_D7 PAR_D8 PAR_D9 PAR_D10 PAR_D11 PAR_D12 PAR_D13 GND PAR_D14 GND PAR_D15 * PAR_D16 PAR_D17 * * PAR_D18 PAR_D19 * * PAR_D20 PAR_D21 * * PAR_D22 PAR_D23 * GND GND USB_VBUS VIO(+3.3V) GND GND GND GND NC NC *NC on BLACKFIN SDP VIN NC 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 Board ID EEPROM (24LC64) must be on I2C bus 0, address is at user discretion 3.3V_BF U4 1 2 3 4 A0 A1 A2 VSS VCC WP SCL SDA 8 7 6 5 24LC64 STATUS START Main I2C bus (Connected to blackfin TWI - Pull up resistors not required) I2C bus 1 is common across both connectors on SDP - Pull up resistors required (connected to blackfin GPIO - use I2C_0 first) SCLK SDIN /CS 3.3V_BF VIO: USE to set IO voltage max draw 20mA DVDD C11 C12 0.1uF 09485-006 10uF 図 6.AD5543 の回路図、パート B Rev. 0 - 8/10 - UG-215 評価用ボード・ユーザー・ガイド 09485-007 評価用ボードのレイアウト 09485-008 図 7.シルクスクリーン (上面) 09485-009 図 8.上面 図 9.底面 Rev. 0 - 9/10 - 評価用ボード・ユーザー・ガイド UG-215 関連リンク Resource Description AD5543 AD5553 ADR435 AD8065 Product Page, AD5543 16-Bit DAC in µSOIC-8 Package Product Page, AD5553 14-Bit DAC in µSOIC-8 Package Product Page, ADR435 Ultralow Noise XFET® Voltage References with Current Sink and Source Capability Product Page, AD8065 High Performance, 145 MHz FastFET™ Op Amp ESD に関する注意 ESD(静電放電)の影響を受けやすいデバイスです。電荷を帯びたデバイスや回路ボードは、検知されないまま放電することがあります。本製品は当社独自の特許技 術である ESD 保護回路を内蔵してはいますが、デバイスが高エネルギーの静電放電を被った場合、損傷を生じる可能性があります。したがって、性能劣化や機能低 下を防止するため、ESD に対する適切な予防措置を講じることをお勧めします。 法的条項 アナログ・デバイセズの標準販売条項が適用される評価用ボードの購入の場合を除き、ここで説明する評価用ボード (すべてのツール、部品ドキュメント、サポート資料、また評 価用ボードも含む)を使用することにより、以下に定める条項(本契約) にお客様は同意するものとします。本契約に同意した方のみ、評価用ボードを使用することができます。お客 様が評価用ボードを使用した場合は、本契約に同意したと見なします。本契約は、"お客様"と One Technology Way, Norwood, MA 02062, USA に本社を置く Analog Devices, Inc. (以降 ADI と記載)との間で締結されるものです。本契約条項に従い、ADI は、無償、限定的、一身専属、一時的、非独占的、サブライセンス不能、譲渡不能な評価用ボードを、評価目的 でのみ使用するライセンスをお客様に許諾します。お客様は、評価用ボードが上記目的に限定して提供されたこと、さらに他の目的に評価用ボードを使用しないことを理解し、同 意するものです。さらに、許諾されるライセンスには次の追加制限事項が適用されるものとします。(i) 評価用ボードを賃借、賃貸、展示、販売、移転、譲渡、サブライセンス、ま たは頒布しないものとします。 (ii) 評価用ボードへのアクセスを第三者に許可しないものとします。ここで言う “第三者” には、ADI、お客様、その従業員、関連会社、および社 内コンサルタント以外のあらゆる組織が含まれます。この評価用ボードはお客様に販売するものではありません。評価用ボードの所有権などの、本契約にて明示的に許諾されてい ないすべての権利は、ADI に帰属します。本契約と評価用ボードはすべて、ADI の機密および専有情報と見なされるものとします。お客様は、この評価用ボードの如何なる部分 も、如何なる理由でも他者に開示または譲渡しないものとします。評価用ボード使用の中止または本契約の終了の際、お客様は評価用ボードを速やかに ADI へ返却することに同意 するものです。<追加制限事項>お客様は、評価用ボード上のチップの逆アセンブル、逆コンパイル、またはリバース・エンジニアリングを行わないものとします。 お客様は、ハ ンダ処理または評価用ボードの構成材料に影響を与えるその他の行為に限らず、評価用ボードに発生したすべての損傷や修正または改変を ADI へ通知するものとします。評価用ボ ードに対する修正は、RoHS 規制に限らずすべての該当する法律に従うものとします。<契約の終了>ADI は、お客様に書面通知を行うことで、何時でも本契約を終了することが できるものとします。お客様は、評価用ボードを速やかに ADI に返却することに同意するものです。<責任の制限>ここに提供する評価用ボードは現状有姿のまま提供されるもの であり、ADI はそれに関する如何なる種類の保証または表明も行いません。特に ADI は、明示か黙示かを問わず、評価用ボードにおけるあらゆる表明、推奨または保証(商品性、 権原、特定目的適合性または知的財産権非侵害の黙示の保証を含みますがこれらに限定されません)を行いません。如何なる場合でも、ADI およびそのライセンサーは、利益の喪 失、遅延コスト、労賃、またはのれん価値の喪失など (これらには限定されません)、評価用ボードのお客様による所有または使用から発生する、偶発的損害、特別損害、間接損 害、または派生的損害については、責任を負うものではありません。すべての原因から発生する ADI の損害賠償責任の負担額は、総額で 100 米国ドル ($100.00)に限定されるもの とします。<輸出>お客様は、この評価用ボードを他国に直接的または間接的に輸出しないことに同意し、輸出に関する該当するすべての米国連邦法と規制に従うことに同意する ものとします。準拠法。本契約は、マサチューセッツ州の実体法に従い解釈されるものとします(法律の抵触に関する規則は排除します)。本契約に関するすべての訴訟は、マサチ ューセッツ州サフォーク郡を管轄とする州法廷または連邦法廷で審理するものとし、お客様は当該法廷の人的管轄権と裁判地に従うものとします。本契約には、国際物品売買契約 に関する国連条約は適用しないものとし、同条約はここに明確に排除されるものです。 Rev. 0 - 10/10 -