[ASAHI KASEI] [AK7730A] AK7730A 24bit 2ch ADC 内蔵オーディオDSP 1.概 要 AK7730Aは24ビットのステレオADCを内蔵したオーディオ用ディジタルシグナルプロセッサです。内蔵のADCは8kHz〜96kHzまでの 広いサンプリング周波数に対応しダイナミックレンジも97dB(48kHz)と高性能です。また72kbの遅延データ用のRAMを内蔵 していますのでホールシミュレーションなどのアプリケーションにも対応できます。AK7730AのDSP部は8〜192kHzの各サンプリング 周波数に対応し,1サンプリング間にそれぞれ4608ステップ(8kHz),768ステップ(48kHz),192ステップ(192kHz)までのプログ ラム実行が可能です。 AK7730AはRAMベースのDSPなのでサラウンド,ボリュームコントロール,パラメトリックイコライザなどの音場制御を 要望に合わせてプログラミングすることができます。AK7730とピンコンパチブルです。 また,AK7730A は48pin LQFPの小さなパッケージを採用しているので省スペースが必要なカーオーディオ等の音場制御用に最適です。 2.特 徴 DSP: - データ幅: 最速マシンサイクル: 乗算器: 除算器: ALU: シフト: - プログラム RAM: 係数 RAM: データ RAM: オフセットRAM: 遅延用内蔵RAM: 24-bit (Data RAM) 27ns (768fs, fs=48kHz) 24 x 16 → 40-bit 24 / 24 → 16-bit または 24-bit 34bit算術演算(オーバーフローマージン4bit)24bit 算術・論理演算 1.2.3.4.6.8.15bit 左シフト 1.2.3.4.8.15bit右シフト…他は間接シフト機能で対応 768 x 32-bit 1024 x 16-bit 256 x 24-bit 48 x 13bit 72kbit ( 6144 x 12 bit / 3072 x 24 bit / 1024 x 24 bit + 4096 x 12bit ) 8kHz 〜 192kHz サンプリング周波数: マイコン・インタフェース用シリアルポート マスタクロック: 768fs@48kHz, 192fs@192kHz (PLLにより内部で256fs,384fsから生成) マスタ/スレーブ 動作 デジタル信号入力ポート( 6(8)ch ) : 16/20/24-bit, 出力ポート( 8ch ) : 24-bit ADC: 2 チャンネル - 24-bit 64 x Over-sampling delta sigma - サンプリング周波数: 8kHz 〜 96kHz - DR : 97dBA(fs=48kHzで差動入力使用の場合) - S/N : 98dBA(fs=48kHzで差動入力使用の場合) - S/(N+D) : 92dB (fs=48kHzで差動入力使用の場合) - Digital HPF (fc = 1Hz) その他 - EEPROMブートアップ機能(2種類のプログラムからの選択可) 外部条件ジャンプピン 最大3 CRCエラーチェック機能付きデータ転送 スレーブモード時LRCLK,BITCLK入出力別ピン設定 電源電圧: +3.3V ±0.3V 動作温度範囲: -40°C~85°C パッケージ : 48pin LQFP(0.5mm pitch) [MS0302-J-00] -1- 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] 3.ブロック図 1)EESEL=”L” AINL+ AINLAINR+ AINR- AINL+ AINL- VREFH VREFH VREFL VREFL VCOM VCOM SWIA,SWQ4〜SWQ1,SWQA,SWJX3〜SWJX1 ADC ・コントロールレジスタによって設定します AINR+ ・スイッチの位置は初期値を表しています AINR- SDATA SWQA SWQ4 SDOUT4 JX0/SDIN4A SWQ3 SDIN3/JX1 SDOUT3 SWQ2 SDIN2/JX2 SDOUT2 SWQ1 SDIN1 SDOUT1 SWIA DSP SDIN4 SDOUT4 SDIN3 SDOUT3 SDIN2 SDOUT2 SDIN1 SDOUT1 SWJX0 JX0 SWJX1 RQ RQ SCLK SCLK SI SI SO SO JX1 SWJX2 JX2 *RDY RDY *DRDY DRDY EESI EEST EECS EESEL INIT_RESET S_RESET BITCLK_O XTO BITCLK_I XTI XTO LRCLK_O XTI EEPIF EECK LRCLK_I CKS0 SMODE CKS1 CKS0 CONTROLLER CS CKS1 PLL&DRIVER CLKO2 LFLT CLKO1 LFLT EESO EEAD S_RESET *BITCLK_O INIT_RESET C=”L” : A? Q *BITCLK_I *LRCLK_O *LRCLK_I SMODE Q * CS C A B CLKO1 注) *CLKO2 EESEL *pin : EESEL=”L”で決まる共用 pin pin1/pin2 : 太文字は初期状態時に設定される共用pin このブロック図は、AK7730Aを簡略的に示したもので、回路図を表しているわけではありません。 [MS0302-J-00] -2- 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] 2)EESEL=”H” AINL+ AINLAINR+ AINR- AINL+ AINL- VREFH VREFH VREFL VREFL VCOM VCOM SWIA,SWQ4〜SWQ1,SWQA,SWJX3〜SWJX0,SWEE ADC ・コントロールレジスタによって設定します AINR+ ・スイッチの位置は初期値を表しています AINR- SDATA SWQA SWQ4 SDOUT4 JX0/SDIN4A SWQ3 SDIN3/JX1 SDOUT3 SWQ2 SDIN2/JX2 SDOUT2 SWQ1 SDIN1 SDOUT1 SWIA SDIN4 DSP SDOUT4 SDIN3 SDOUT3 SDIN2 SDOUT2 SDIN1 SDOUT1 SWJX0 JX0 SWJX1 RQ RQ SCLK SCLK SI SI SO SO JX1 SWJX2 JX2 RDY RDY/EESI DRDY BITCLK LRCLK SMODE XTO CLKO2 XTI XTO CLKO1 CKS0 XTI EESI EECK EEST CKS1 CKS0 EEPIF EESEL CKS1 PLL & DIVIDER CONTROLLER INIT_RESET LFLT S_RESET LFLT DRDY/EECK EECS * EECS EESO *EESO EEADR *EEADR EESEL S_RESET *BITCLK *LRCLK INIT_RESET C=”L” : A? Q Q SMODE C A B CLKO2/EEST 注) CLKO1 SWEE *pin : EESEL=”H”で決まる共用pin pin1/pin2 : 太文字は初期状態時に設定される共用pin このブロック図は、AK7730Aを簡略的に示したもので、回路図を表しているわけではありません。 [MS0302-J-00] -3- 2004/05 [ASAHI KASEI] □ [AK7730A] AK7730A DSP部ブロック図 CP0,CP1 DP0,DP1 DP0,DP1 DRAM DLRAM 6kw×12bit or 3kw×24bit 4kw×12bit & 1kw×24bit CRAM 256w×24bit 1024w×16bit OFRAM 48w×13bit CMP(圧縮・伸長) CBUS(16bit) DBUS(24bit) MPX16 Micon I/F MPX24 Control Serial I/F DEC Y X PRAM Multiply 768w × 32bit 16bit × 24bit → 40bit PC Stack : 1level 24bit 40bit TMP 8 × 24bit DBUS MUL PTMP(LIFO) 6×24bit SHIFT 34bit 2×24/20/16bit from ADC or SDIN4A 2×24/20/16bit SDIN3 2×24/20/16bit SDIN2 2×24/20/16bit SDIN1 2 × 24bit SDOUT4 24bit 2 × 24bit SDOUT3 Over Flow Data Generator 2 × 24bit SDOUT2 2 × 24bit SDOUT1 34bit B A ALU 34bit Overflow Margin: 4bit DR0 ∼ 3 Division Peak Detector 24÷24→24or16 [MS0302-J-00] -4- 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] 4.入出力端子説明 AINL- AINR+ AINR- AVSS VREFL VCOM VREFH AVDD AVDD AVSS LFLT 46 45 44 43 42 41 40 39 38 37 JX0/SDIN4A 47 1 AINL+ EESEL 48 (1)ピン配置図 7 (TOP VIEW) 30 SO DVSS 8 29 SMODE DVDD 9 28 DVDD SDOUT4 10 27 DVSS SDOUT3 11 26 XTI SDOUT2 12 25 XTO BITCLK̲O/BITCLK 24 SI CLKO2/EEST 31 23 48pin LQFP CLKO1 6 22 CKS1 BVSS DVSS SCLK 21 32 DVDD 5 20 SDIN1 CS /EESO RQ 19 33 DRDY/EECK 4 18 SDIN2/JX2 17 S̲RESET LRCLK̲O/ EECS RDY/EESI 34 16 3 15 SDIN3/JX1 LRCLK̲I/LRCLK INIT̲RESET 14 35 BITCLK̲I/EEADR 2 13 CKS0 SDOUT1 36 注) ***は、内部でプルダウンされているピンです。***:ピン名 [MS0302-J-00] -5- 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] (2)ピン機能 ピンNo. 1 ピン名称 EESEL 2 JX0/SDIN4A 3 SDIN3/JX1 4 SDIN2/JX2 5 SDIN1 6 CKS1 7 BVSS 8 9 10 DVSS DVDD SDOUT4 11 SDOUT3 12 SDOUT2 13 SDOUT1 [MS0302-J-00] I/O 機 能 分 類 I コントロールモード選択ピン(内部プルダウン付) コントロール EESEL=”L” : 一般に使用するモードです。 EESEL=”H” : 弊社EEPROM AK6510C,AK6512Cを用いて、 プログラムをダウンロードすることが可能になります。 ・EESELピンは、”L”,”H”どちらかに固定して使用します。 I 外部条件ピン/DSPシリアルデータ入力ピン(内部プルダウン付) ディジタル部 ・通常は、外部条件ジャンプピンJX0として使用します。 条件入力/シリアル ・コントロールレジスタ設定(SWA,SWJX0)でDSPのSDIN4 データ入力 ポート(通常はADCのシリアル出力と接続)に入力することが可能と なります。前詰め24bit/後詰め24bit,20bit,16bitに対応しています。 I DSPシリアルデータ入力ピン/外部条件ピン(内部プルダウン付) ディジタル部 ・前詰め24bit/後詰め24bit,20bit,16bitに対応しています。 シリアルデータ入力 ・コントロールレジスタ設定(SWJX1)で外部条件ジャンプピンJX1とし/条件入力 て使用することが可能になります。 I DSPシリアルデータ入力ピン/外部条件ピン(内部プルダウン付) ・前詰め24bit/後詰め24bit,20bit,16bitに対応しています。 ・コントロールレジスタ設定(SWJX2)で外部条件ジャンプピンJX2とし て使用することが可能になります。 I DSPシリアルデータ入力ピン(内部プルダウン付) ディジタル部 前詰め24bit/後詰め24bit,20bit,16bitに対応しています。 シリアルデータ入力 I マスタークロック(XTI)選択ピン(内部プルダウン付) コントロール 通常は、オープンもしくはDVSSに接続します。 - グランドピン(シリコン基板電位) アナログ電源 AVSSと接続します。 - ディジタル部グランドピン ディジタル電源 ディジタル部電源ピン 3.3V(typ) O DSPシリアルデータ出力ピン ディジタル部 ・前詰め24bitデータが出力されます。 シリアルデータ出力 ・コントロールレジスタ設定(SWQA,SWQ4)で、SDIN4Aもしくは ADCのデータを出力することが可能です。 O DSPシリアルデータ出力ピン ・前詰め24bitデータが出力されます。 ・コントロールレジスタ設定(SWQ3)で、SDIN3のデータを出力する ことが可能です。 O DSPシリアルデータ出力ピン ・前詰め24bitデータが出力されます。 ・コントロールレジスタ設定(SWQ2)で、SDIN2のデータを出力する ことが可能です。 O DSPシリアルデータ出力ピン ・前詰め24bitデータが出力されます。 ・コントロールレジスタ設定(SWQ1)で、SDIN1のデータを出力する ことが可能です。 -6- 2004/05 [ASAHI KASEI] ピンNo. 14 15 [AK7730A] I/O ピン名称 機 能 分 類 I シリアルビットクロック入力ピン BITCLK_I システムクロック (EESEL=”L”) スレーブモード時(SMODE=”L”)は、64fsクロックを入力します。 (48fsクロックも入力可能です。) マスターモード(SMODE=”H”)のみ使用する場合は、DVSSに接続してく ださい。 EEADR (EESEL=”H”) I EEPアドレス選択ピン AK6510C: EEADR=”L”で使用します。 AK6512C: EEADR=”L” アドレス0000hから読み出します。 EEADR=”H” アドレス1000hから読み出します。 LRCLK_I (EESEL=”L”) I LRチャネル選択入力ピン システムクロック スレーブモード時(SMODE=”L”)は、1fsクロックを入力します。 マスターモード(SMODE=”H”)のみ使用する場合は、DVSSに接続してく ださい。 I/O LRチャネル選択入出力ピン LRCLK (EESEL=”H”) スレーブモード時(SMODE=”L”)は、1fsクロックを入力します。 マスターモード時(SMODE=”H”)は、1fsクロックが出力されます。 16 17 BITCLK_O (EESEL=”L”) (EESEL=”H”) 19 システムクロック O シリアルビットクロック出力ピン システムクロック マスターモード時(SMODE=”H”)は、64fsクロックを出力します。スレ ーブモード時(SMODE=”L”)は、BITCLK_Iのクロックを出力します。 I/O シリアルビットクロック入出力ピン BITCLK システムクロック (EESEL=”H”) スレーブモード時(SMODE=”L”)は、64fsクロックを入力します。 (48fsクロックも入力可能です。) マスターモード時(SMODE=”H”)は、64fsクロックが出力されます。 O LRチャネル選択出力ピン LRCLK_O システムクロック (EESEL=”L”) マスターモード時(SMODE=”H”)は、LRクロックが出力されます。スレ ーブモード時(SMODE=”L”)は、LRCLK_Iのクロックを出力します。 EECS 18 EEP O EEPROMチップセレクト出力ピン EEP AK6510C/12Cの CS に接続します。 RDY (EESEL=”L”) O マイコンインタフェース用データ書込みレディピン RDY/EESI (EESEL=”H”) O マイコンインタフェース用データ書込みレディピン/ EEP/マイコン EEPROMシリアルデータ出力ピン AK6510C/12CのSIに接続します。EEPROMからのデータ取り込みが終了 (EESTが”L”から”H”に変化)すると、RDYピンに自動的に切り替わり ます。 DRDY (EESEL=”L”) O マイコンインタフェース用出力データレディピン DRDY/EECK (EESEL=”H”) O マイコンインタフェース用データ書込みレディピン/ EEP/マイコン EEPROMシリアルデータ出力ピン AK6510C/12CのSCKに接続します。EEPROMからのデータ取り込みが終 了(EESTが”L”から”H”に変化)すると、DRDYピンに自動的に切り替 わります。 [MS0302-J-00] マイコン CS =”H”でHi-Zになります。 マイコン CS =”H”でHi-Zになります。 -7- 2004/05 [ASAHI KASEI] ピンNo. 20 [AK7730A] ピン名称 CS (EESEL=”L”) I/O 機 能 分 類 I マイコンインタフェース用チップセレクトピン(内部プルダウン付) マイコン 通常は、オープンもしくはDVSSに接続してください。 CS =”H”にすると、SIピンのデータは取り込まれず、SO,RDY.DRDYピ ンはHi-Zになります。 EESEL=”H”の時は、この機能はありません。 EESO (EESEL=”H”) 21 22 23 DVDD DVSS CLKO1 24 CLKO2 (EESEL=”L”) EEST (EESEL=”H”) 25 XTO 26 XTI 27 28 29 DVSS DVDD SMODE 30 31 SO SI 32 SCLK 33 RQ I EEPROMシリアルデータ入力ピン(内部プルダウン付) AK6510C/12CのSOに接続します。 EEP - ディジタル部電源ピン 3.3V (typ) - ディジタル部グランドピン 0V O クロック出力ピン コントロールレジスタで設定します。 O クロック出力ピン コントロールレジスタで設定します。 ディジタル電源 クロック出力 クロック出力 O EEPROM書込みステータスピン EEP EEPROMからのデータの取り込みが終了すると、EESTは”L”から ”H”に変化します。これによって、マイコンインタフェースの入力が可 能となります。 O 水晶振動子出力ピン システムクロック 水晶振動子を使用する場合、水晶振動子をXTIピンとこのXTOピンに接 続します。外部クロックを使用する場合はこのピンをオープンにしてく ださい。 I マスタークロック入力ピン 水晶振動子を使用する場合は、水晶振動子をこのXTIピンとXTO ピンに接続します。水晶振動子を使用しない場合は、外部クロックをこ のXTIピンに入力します。 - ディジタル部グランドピン 0V ディジタル電源 - ディジタル部電源ピン 3.3V (typ) I スレーブ・マスターモード選択ピン コントロール SMODE=”L”:スレーブモード SMODE=”H”:マスターモード O マイコンインターフェース用シリアルデータ出力ピン マイコン I マイコンインターフェース用シリアルデータ入力・シリアルデータ 出力制御ピン データを入力もしくはシリアルデータの出力制御ピンとして使用しない 場合は、SI=”L”にしてください。 I マイコンインターフェース用シリアルデータクロックピン クロックを入力しない時は、SCLK=”H”にしてください。 I マイコンインターフェース用リクエストピン RQ =”L”の時マイコンとのインタフェースが可能です。 ただし、RUN中読み出しは、 RQ =”H”で行います。 マイコンとのインタフェースを行わないときには、 RQ =”H”にして 34 S_RESET 35 INIT_RESET 36 CKS0 [MS0302-J-00] ください。 I システムリセットピン リセット I イニシャルリセットピン(初期化用) AK7730Aを初期化するのに使用します。また、CKS1,CKS0ピンの設定 を変更する場合,XTIの入力周波数を変更する場合にも用います。 I マスタークロック(XTI)選択ピン(内部プルダウン付) コントロール -8- 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] ピンNo. 37 ピン名称 LFLT 38 39 40 41 AVSS AVDD AVDD VREFH 42 VCOM 43 VREFL 44 45 46 47 48 AVSS AINRAINR+ AINLAINL+ I/O 機 能 分 類 - PLL用RC接続端子 アナログ部 RCを直列に接続します。R=5.6kΩ,C=6.8nF (PLLをまったく使用しない場合は、AVSSに接続してください。) - アナログ部グランドピン 0V(シリコン基板電位) - アナログ部電源ピン 3.3V (typ) - アナログ部電源ピン 3.3V (typ) I アナログ部基準電圧入力ピン 通常AVDDと接続し、0.1µFと10µFのコンデンサをAVSSとの間に接続し ます。 O アナログ部コモン電圧出力ピン 0.1µFのコンデンサをAVSSとの間に接続します。 外部回路には使用しないで下さい。 I アナログ部基準電圧入力ピン 通常AVSSに接続します。 - アナログ部グランドピン 0V(シリコン基板電位) I ADC Rchアナログ反転入力ピン I ADC Rchアナログ非反転入力ピン I ADC Lchアナログ反転入力ピン I ADC Lch アナログ非反転入力ピン 注)ディジタル入力ピンは、オープンにしないで下さい。 ただし、プルダウンピンとマスターモード時のBITCLK_I,LRCLK_I(EESEL=”L”)を除きます。 (プルダウンピンは使用しない場合、オープンもしくはDVSSに接続してください。) CLKO2 CD等 (Master機器) XTI LRCLK_I BITCLK_I Clk Gen. SMODE LRCLK_O BITCLK_O DAC等 (Slave機器) CLKO1 AK7730A 図1 外部機器との接続 [MS0302-J-00] -9- 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] 5.絶対最大定格 (AVSS,BVSS,DVSS=0V:すべての電圧はグランドに対する値です。) min 項 目 記号 電源電圧 Analog(AVDD) Digital(DVDD) |AVSS(BVSS) – DVSS| 入力電流(除:電源ピン) アナログ入力電圧 AINL+,AINL-,AINR+,AINR-, 注1 デジタル入力電圧 動作周囲温度 保存温度 max 単位 VA VD ΔGND IIN -0.3 -0.3 4.6 4.6 0.3 V V V − ±10 mA VINA -0.3 VA+0.3 V VIND Ta Tstg -0.3 -40 -65 VA+0.3 85 150 V ℃ ℃ 注1:AVSS,BVSSとDVSSは、同電位にして下さい。 注意:これらの限界以上での動作は素子の永久破壊を引き起こす可能性があります。 この極限状態では通常動作は保証されません。 6.推奨動作条件 電源電圧 (AVSS,BVSS,DVSS=0V:全ての電圧はグランドに対する値です。) min typ max 項 目 記号 電源電圧 AVDD DVDD VA VD 基準電圧(VREF) VREFH 注1) VREFL 注2) 注1) 注2) 注意 3.3 3.3 3.0 3.0 3.6 3.6 VA 0.0 VRH VRL 単位 V V V V VREFHは通常AVDDに接続します。 VREFLは通常AVSSに接続します。 アナログ入力電圧は<VREFH-VREFL>間の電圧値に比例します。 [MS0302-J-00] - 10 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] 7.電気的特性 (1)アナログ特性 特記なき場合はTa=25℃; AVDD,DVDD=3.3V; VREFH=AVDD,VREFL=AVSS; BITCLK=64fs ;信号周波数1kHz; 測定周波数=20Hz〜20kHz @48kHz, 20Hz~40kHz @96kHz; ADC全差動入力; CLKO出力=18.432MHz; XTI=18.432MHz, SMODE=”H” min typ パラメータ ADC部 分解能 ダイナミック特性 82 92 S/(N+D) fs = 48kHz (-1dBFS) (注1) 88 fs = 96kHz (-1dBFS) 90 97 ダイナミックレンジ fs = 48kHz (Aフィルタ) (注2) 93 fs = 96kHz 90 98 S/N fs = 48kHz (Aフィルタ) 93 fs = 98kHz 90 105 チャンネル間アイソレーション (f=1kHz) DC精度 0.1 チャンネル間ゲインミスマッチ 50 ゲインドリフト アナログ入力 入力電圧 (注3) ±1.22 ±1.32 95 入力インピーダンス (fs=48kHz)(注4) max 24 単位 Bits dB dB dB dB dB dB dB 0.3 dB ppm/℃ ±1.42 Vp-p kΩ 注1.シングルエンド入力の場合、特性は悪くなります。 注2.-60dBFSの信号を入力したときのS/(N+D)です。 注3.アナログ入力電圧(△AIN=(AIN+)-(AIN-))のフルスケールは、(±FS=±(VREFH-VREFL)×0.4)です。 注4.fsに反比例します。 (2)DC特性 (VDD=AVDD=DVDD=3.0〜3.6V,Ta=25℃) パラメータ ハイレベル入力電圧 ローレベル入力電圧 ハイレベル出力電圧 Iout=-100μA ローレベル出力電圧 Iout=100μA 入力リーク電流 注1) 入力リーク電流 プルダウンピン 注2) 入力リーク電流 XTIピン 記号 VIH VIL VOH VOL min 80%VDD typ max 20%VDD VDD-0.5 0.5 ±10 Iin Iid Iix 30 50 単位 V V V V μA μA μA 注1.プルダウンピン,XTIピンを除きます。 注2.プルダウンピンは次の通りです。 1,2,3,4,5,6,20,36pin 入出力レベルを本文中では、ローレベルでは L もしくは0、ハイレベルでは H もしくは1と表記します。 基本的には、レジスタなどのバス(シリアル,パラレル)的な記述には0、1表記を用いています。 [MS0302-J-00] - 11 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] (3)消費電流 AVDD=DVDD=3.0〜3.6V(typ=3.3V時,max=3.6V),Ta=25℃;マスタクロック(XTI)=18.432MHz=384fs[fs=48kHz], PLL動作時; 電源 min typ max パラメータ 電源電流 注1) 1)標準速 a) AVDD b) DVDD c) total(a+b) 2)倍速 a) AVDD b) DVDD c) total(a+b) 3)4倍速 a) AVDD b) DVDD c) total(a+b) 4) 1)2)3) max a) AVDD b) DVDD c) total(a+b) 5) INIT_RESET ="L"時(参考値) 消費電力 1)標準速 a) AVDD b) DVDD c) total(a+b) 2)倍速 a) AVDD b) DVDD c) total(a+b) 3)4倍速 a) AVDD b) DVDD c) total(a+b) 4) 1)2)3) max a) AVDD b) DVDD c) total(a+b) 5) INIT_RESET ="L"時(参考値) 単位 15 50 65 mA mA mA 16 55 71 mA mA mA 4 55 59 mA mA mA 注2) 4 mA mA mA mA 50 165 215 mW mW mW 53 182 235 mW mW mW 13 182 195 mW mW mW 23 77 100 注3) 注1) 注2) 83 277 360 13 注3) mW mW mW mW 注1.DVDDの値は使用周波数およびDSPプログラム内容によって変化します。 注2.max値は、倍速時の値とします。 注3.水晶振動子使用時の値を示しています。イニシャルリセット時は、水晶発振部に流れる電流が主になるため、 水晶振動子および外付け回路の違いにより多少異なります。(参考値) [MS0302-J-00] - 12 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] (4)ディジタルフィルタ特性 記載値は設計値を参考データとして転記したものであり、特性保証値ではありませんが、 テスターによるディジタルファンクションテストのパスにより設計的に保証されます。 1)ADC部: (Ta=25℃; AVDD,DVDD=3.0〜3.6V; fs=48kHz;HPF=off 注1) ) min パラメータ 記号 PB 0 通過値 ±0.005dB (注2) (-0.02dB) (-6.0dB) SB 26.5 阻止域 PR 通過域リップル (注2) SA 80 阻止域減衰量 (注3,4) 群遅延歪 △GD GD 群遅延 (Ts=1/fs) typ 21.768 24.00 max 21.5 ±0.005 0 29.3 単位 kHz kHz kHz kHz dB dB us Ts 注1.各振幅特性の周波数はfs(サンプリングレート)に比例します。ハイパスフィルタの特性は含まれていません。 注2.通過域はfs=48kHzのとき、DCから21.5kHzです。 注3.阻止域はfs=48kHzのとき、26.5kHzから3.0455MHzです。 注4.fs=48kHzのときアナログ変調器は3.072MHzでアナログ入力をサンプリングします。 サンプリング周波数の整数倍の帯域( n x 3.072MHz ±21.99kHz ;n=0,1,2,3・・・)では 入力信号はディジタルフィルタによって減衰されません。 [MS0302-J-00] - 13 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] (5)スイッチング特性 1)システムクロック (AVDD=DVDD=3.0〜3.6V,Ta=-40℃〜85℃) パラメータ マスタクロック(XTI) a)水晶振動子使用時 注1) CKS[1:0]=0h 記号 単位 min typ max fMCLK - - MHz CKS[1:0]=1h fMCLK - - MHz CKS[1:0]=2h fMCLK - 16.9344 18.432 11.2896 12.288 22.5792 24.576 - MHz 50 50 fMCLK 40 45 16.0 60 55 18.6 % % MHz fMCLK fMCLK fMCLK 11.0 22.0 24.0 12.4 24.8 37.0 MHz MHz MHz 6 6 ns ns 192 kHz 6 6 ns ns b)外部クロック使用時 注1) デューティ比 (≦18.5MHz) (>18.5MHz) CKS[1:0]=0h CKS[1:0]=1h CKS[1:0]=2h CKS[1:0]=3h クロック立ち上がり時間 クロック立ち下がり時間 LRCLK tCR tCF 周波数 fs スレーブモード:クロック立ち上がり時間 スレーブモード:クロック立ち下がり時間 8 48 tLR tLF fBCLK 48 64 BITCLK 周波数 注2) tBCLKH 36 スレーブモード:ハイレベル幅 tBCLKL 36 スレーブモード:ローレベル幅 tBR 6 スレーブモード:クロック立ち上がり時間 tBF 6 スレーブモード:クロック立ち下がり時間 注1.CKS[1:0]=3hのみPLL未使用です。CKS[1:0] = 1h は CKS1 = 0, CKS0 = 1 を意味しています。 注2.48fsはスレーブモード時 fs ns ns ns ns 2)リセット (AVDD=DVDD=3.0〜3.6V,Ta=-40℃〜85℃) パラメータ INIT_RESET S_RESET 注1) 注1) 記号 tRST min 400 tRST 400 typ max 単位 ns ns 電源投入時は"L"でかまいませんが、”H”に立ち上げるのは電源が立ち上がり、 マスタクロックが動作している必要があります。 [MS0302-J-00] - 14 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] 3)オーディオインターフェース (AVDD=DVDD=3.0〜3.6V,Ta=-40℃〜85℃,CL=20pF) パラメータ 記号 スレーブモード fBCLK BITCLK周波数 tBCLKL BITCLK ローレベル幅 tBCLKH BITCLK ハイレベル幅 tBLRD BITCLK"↑"からLRCLKへの遅延時間 tLRBD LRCLKからBITCLK"↑"への遅延時間 tLRD LRCLKからシリアルデータ出力遅延時間 tBSOD BITCLKからシリアルデータ出力遅延時間 tBSIDS シリアルデータ入力 ラッチセットアップ時間 tBSIDH シリアルデータ入力 ラッチホールド時間 マスターモード BITCLK周波数 BITCLKデューティ比 BITCLK"↑"からLRCLKへの遅延時間 注1) LRCLKからBITCLK"↑"への遅延時間 注1) LRCLKからシリアルデータ出力遅延時間 BITCLKからシリアルデータ出力遅延時間 シリアルデータ入力 ラッチセットアップ時間 シリアルデータ入力 ラッチホールド時間 min typ max 48 36 36 20 20 64 64 25 25 25 25 fBCLK 64 50 tBLRD tLRBD tLRD tBSOD tBSIDS tBSIDH 20 20 25 25 25 25 単位 fs ns ns ns ns ns ns ns ns fs % ns ns ns ns ns ns 注1.この規格値は、LRCLKのエッジとBITCLKの”↑”が重ならないように規定しています [MS0302-J-00] - 15 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] 4)マイコンインターフェース (AVDD=DVDD=3.0〜3.6V,Ta=-40℃〜85℃,CL=20pF) パラメータ マイコンインターフェース用信号 記号 min typ max 単位 RQ 立ち下がり時間 tWRF 8 ns RQ 立ち上がり時間 tWRR 8 ns tSF tSR tSCLKL tSCLKH 8 8 50 50 ns ns ns ns S_RESET "↓"から RQ "↓" tREW 200 ns RQ "↑"から S_RESET "↑" tWRE 200 ns RQ ハイレベル幅 tWRQH 200 ns RQ "↓"からSCLK"↓" tWSC 200 ns SCLK"↑"から RQ "↑" tSCW 6×tMCLK ns SI ラッチセットアップ時間 SI ラッチホールド時間 AK7730A→マイコン(DBUS出力) SCLK"↑"からDRDY"↓" SI"↑"からDRDY"↓" SIハイレベル幅 SCLKの"↓"からSO出力遅延時間 SCLKの"↑"からSO出力HOLD時間 AK7730A→マイコン(RAM DATA読み出し) SI ラッチセットアップ時間(SI="H") SI ラッチセットアップ時間(SI="L") SI ラッチホールド時間 SCLKの"↓"からSO AK7730A→マイコン(CRC結果出力) tSIS tSIH 100 100 ns ns SCLK立ち下がり時間 SCLK立ち上がり時間 SCLK ローレベル幅 SCLK ハイレベル幅 マイコン→AK7730A tSDR tSIDR tSIH tSOS tSOH tRSISH tRSISL tRSIH tSOD 3×tMCLK 3×tMCLK 3×tMCLK 100 150 30 30 30 ns ns ns ns ns 100 ns ns ns ns 150 ns 注2) RQ "↑"からSO出力遅延時間 tRSOC RQ "↓"からSO出力遅延時間 tFSOC 注3) 50 ns CS (EESEL=”L” or open) CS 立ち下がり時間 tCSF CS 立ち上がり時間 tCSR S_RESET "↓"から CS "↓" tWRCS 400 ns CS "↑"から S_RESET "↑" tWCSR 400 ns CS ハイレベル幅 tWCSH 800 ns CS "↓"から RQ "↓" tWCSRQ 400 ns RQ "↑"から CS "↑" tWRQCS 400 ns 8 ns 8 ns CS "↓"からSO,RDY,DRDYのHi-Z解除(RL=10kΩ) tCSHR 600 ns CS "↑"からSO,RDY,DRDY Hi-Zへ(RL=10kΩ) tCSHS 600 ns EEPROM→AK7730A(EESEL= H”) tEESOS 100 ns EESO ラッチセットアップ時間 tEESOH 100 ns EESO ラッチホールド時間 注1. リセット時の外部条件ジャンプコード設定は除く。 注2.シリアルデータD(x)を生成多項式G(x)で割った余りがR(x)に等しい場合です。このとき、SOが”H”になります。 注3. RQ [MS0302-J-00] を立ち下げる50ns前以上で、マイコンにデータを取り込んで下さいという意味です。(除RUN中読出し) - 16 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] (6)タイミング波形 1)システムクロック 1/fMCLK 1/fMCLK tMCLK=1/fMCLK XTI VIH VIL tCR tCF 1/fs 1/fs LRCLK VIH VIL tLR 1/fBCLK tLF tBCLK=1/fBCLK 1/fBCLK VIH BITCLK VIL tBCLKH tBR tBF tBCLKL 2)リセット INIT_RESET tRST S_RESET VIL [MS0302-J-00] - 17 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] 3)オーディオインターフェース LRCLK 50%DVDD tBLRD tLRBD BITCLK 50%DVDD tLRD tBSOD SDOUT1,SDOUT2, SDOUT3,SDOUT4 50%DVDD tBSIDS SDIN1,SDIN2 SDIN3,SDIN4A [MS0302-J-00] tBSIDH 50%DVDD - 18 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] 4)マイコンインターフェース ■ マイコンインタフェース用信号 VIH VIL RQ tWRF tWRR tSF tSR VIH VIL SCLK tSCLKH tSCLKL ■ マイコン → AK7730A tWRE tREW 50%DVDD S_RESET 50%DVDD RQ tWRQH 50%DVDD tSIS SCLK tWSC tSIH tSCW tSCW tWSC 50%DVDD SI 注意:RUN状態のタイミングは S_RESET が"H"になる以外は同じタイミングです。 [MS0302-J-00] - 19 - 2004/05 [ASAHI KASEI] ■ AK7730A → 1) DBUS [AK7730A] マイコン(DBUS出力) 24bit出力時 S_RESET DVDD 50%DVDD DVSS RQ DVDD 50%DVDD DVSS SI 50%DVDD DVSS DRDY 50%DVDD tSDR SCLK 50%DVDD tSOS tSOH SO 2) DBUS 50%DVDD 24bit未満出力時(SI使用時) DVDD 50%DVDD DVSS S_RESET DVDD 50%DVDD DVSS RQ SI tSIH 50%DVDD DRDY tSIDR SCLK SO [MS0302-J-00] 50%DVDD 50%DVDD tSOS 50%DVDD - 20 - 2004/05 [ASAHI KASEI] ■ [AK7730A] AK7730A → マイコン (RAM DATA読み出し) 50%DVDD DVSS S_RESET RQ 50%DVDD DVSS tRSISL tRSIH SI 50%DVDD tRSISH tRSIH ■ tRSISL SCLK 50%DVDD SO 50%DVDD AK7730A → マイコン tSOD (CRCチェック:{D(x)/G(x)の余り}=R(x)) 50%DVDD RQ tRSOC tFSOC SO [MS0302-J-00] 50%DVDD - 21 - 2004/05 [ASAHI KASEI] ■ [AK7730A] CS (EESEL=”L” or OPEN) tWRCS tWCSR S_RESET 50%DVDD CS 50%DVDD tWCSH RQ 50%DVDD tWRQCS tWCSRQ tCSF tCSR VIH 50%DVDD VIL CS tCSHR tCSHS 90%DVDD 50%DVDD 10%DVDD SO,RDY DRDY DVDD 測定回路 RL SO,RDY,DRDY CL ■ EEPROM → RL AK7730A EECK 50%DVDD EESO 50%DVDD tEESOS [MS0302-J-00] tEESOH - 22 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] 8.機能説明 (1)各種ピン設定 1)SMODE:スレーブ、マスタモード選択ピン LRCLK、BITCLKの入出力を設定します。 a)スレーブモード:SMODE=”L” LRCLK(1fs)、BITCLK(64fs)は入力となります。 注)BITCLKは、48fsでも入力可能です。 b)マスタモード:SMODE=”H” LRCLK(1fs)、BITCLK(64fs)を出力します。 注)SMODEピンは、通常”L”もしくは”H”に固定して使用することを想定しています。したがってイニシャルリセット 解除後( INIT_RESET =”L”→”H”)に切り替える時は,システムリセット中( S_RESET ="L")で行って下さい。特にスレ ーブモードは、システムリセットの解除によって内部のクロックとの位相合わせを行うため(8.(4)リセットについての項 参照)、動作中にスレーブモードに変更すると、誤動作を引き起こしますので注意して下さい。 2)CKS1,CKS0:マスタクロック(XTI)選択ピン モード CKS[1:0] 0 1 2 3 0h 1h 2h 3h クロック 系列 384fs系 256fs系 512fs系 768fs系 XTI 主な入力周波数 (MHz) 18.432, 16.9344 12.288, 11.2896 24.576, 22.5792 36.864, 33.8688 XTI入力可能 周波数範囲 (MHz) 16.0〜18.6 11.0〜12.4 22.0〜24.8 24.0〜37.0 内部 PLL 使用 使用 使用 未使用 DSP最大STEP数 (fs=48kHz) 768 768 768 768 (XTI=36.864MHz) 注) CKS1=CKS[1],CKS0=CKS[0] です。 モード3では、水晶振動子を使用することは出来ません。 AK7730Aでは、下図のように内部のマスタークロックMCLKは、最大36.864MHzで動作します。 モード0 モード1 モード2 XTI PLL X2 18.432MHz/16.9344MHz XTI PLL X3 12.288MHz/11.2896MHz XTI 1/2 PLL X3 MCLK 36.864MHz/33.8688MHz XTI MCLK 36.864MHz/33.8688MHz 図 MCLK 36.864MHz/33.8688MHz 24.576MHz/22.5792MHz モード3 MCLK 36.864MHz/33.8688MHz 36.864MHz/33.8688MHz XTIとMCLK(内部マスタークロック)の関係 通常はモード0,1を使用します。(CKS1,CKS0をオープンで使用した場合は、モード0が選択されます。) モード2は外部に512fs系のクロックしかない場合、モード3はPLLを使用しない場合に用います。 電源立ち上げ後に、CKS1,CKS0の設定を切り替える場合は、イニシャルリセット( INIT_RESET =”L”, S_RESET =”L”)中 に行って下さい。CKS1,CKS0ピンによってPLL回路および内部クロックを制御しているため、AK7730A動作中にこれら のピンを切り替えると誤動作をする可能性があります。 又、XTIの入力周波数を変更する場合もイニシャルリセット中に行ってください。 サンプリングレートの設定は、コントロールレジスタで行います。 [MS0302-J-00] - 23 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] (2)コントロールレジスタ設定 AK7730Aでは、マイコンとのインターフェースによるコントロールレジスタの設定を行います。 コントロールレジスタは、全部で6つ(内部テスト用を含めると全部で9つ)用意されており、各レジスタは 7bitで構成されています。ただし、SCLKは常に16bit分(Command Code 8bit,DATA 8bit)必要です。 レジスタ構成を下表に示します。D0の0書込み時に、各コントロールレジスタの値が確定します。 コントロールレジスタは、 INIT_RESET =”L”によって初期化されます。 システムリセット( S_RESET =”L”)では、初期化されません。 TEST:TEST用(0を入力して下さい。)、X:入力値は無視されますが0を入力して下さい。 Command Code Name D7 D6 D5 D4 D3 D2 D1 D0 DFS1 RM SWA SWJX1 CLK1S1 DFS0 BANK1 SWQA SWJX0 CLK1S0 DIFS BANK0 SSDIN3 SWQ4 DIF1 CMP_N TEST SWQ3 CLK2S1 DIF0 SS1 TEST SWQ2 CLK2S0 SETCK SS0 TEST SWQ1 TEST X X X X X 00h 00h 00h 00h 00h SETC1 SETC2 TEST TEST TEST TEST X 00h W R 60h 62h 64h 66h 68h 70h 72h 74h 76h 78h CONT0 CONT1 CONT2 CONT3 CONT4 DFS2 DARARAM PSAD SWJX2 6Ah 7Ah CONT5 SWEE CLK1E CLK2E 1. CONT0とCONT5は、誤動作防止のためシステムリセット時( S_RESET =”L”)以外は書き込めません。 2. CONT1〜CONT4においてもシステムリセット時( S_RESET =”L”)の書き込みを推奨します。 3. TESTは、TEST用なので0書込みを行ってください。 4. Defaultは、 INIT_RESET =”L”によってレジスタが初期化される初期値を表します。 [MS0302-J-00] - 24 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] 1) CONT0:サンプリングレートおよびインタフェースの選択 システムリセット時( S_RESET =”L”)のみ書込みが可能です。 Name Command Code Write Read 60h 70h ① CONT0 D7 D6 D5 D4 D3 D2 D1 D0 DFS2 DFS1 DFS0 DIFS DIF1 DIF0 SETCK X Default 00h D7,D6,D5:DFS2,DFS1,DFS0 サンプリングレート設定 DFS モード 0 1 2 3 4 5 6 7 DFS2 DFS1 DFS0 0 0 0 0 1 1 1 1 0 0 1 1 0 0 1 1 0 1 0 1 0 1 0 1 CKS[1:0] (XTIの入力周波数) 0h 1h 2h 384fs 256fs 512fs 192fs 128fs 256fs 96fs 64fs 128fs 576fs 384fs 768fs 1536fs 1024fs 2048fs 768fs 512fs 1024fs 1152fs 768fs 1536fs 2304fs 1536fs 3072fs fs:サンプリング周波数 fs(kHz) 3h 768fs 48,44.1 384fs 96(,88.2) 192fs 192(,176.4) 1152fs 32(,29.4) 3072fs 12(,11.025) 1536fs 24(,22.05) 2304fs 16(,14.7) 4608fs 8 DSP STEP数 768 384 192 1152 3072 1536 2304 4608 注1) DFSモードは対応する表中のfs:サンプリング周波数で使用して下さい。 注2)DFSモード2を選択する場合にはCONT2 PSAD(D7)を必ず1に設定してADCは停止させて使用して下さい。 ② ③ ④ D4:DIFS オーディオインターフェース選択 0: AKM仕様 1: I2S互換(この場合、オーディオインターフェースすべての入出力ピンがI2S対応となります) D3,D2:DIF1,DIF0 SDIN1,SDIN2,SDIN3,SDIN4A 入力モード選択 DIF1 DIF0 モード 0 0 0 前詰め(24bit) 1 0 1 後詰め24bit 2 1 0 後詰め20bit 3 1 1 後詰め16bit 注)D4=1の時はモード設定に関係なくI2S互換となりますが、モード0を設定して下さい。 D1: SETCK CONT5 SETC1=1 or SETC2=1を選択した時に出力するクロックを選択します。 CONT0 DFS2 DFS1 DFS0 0 1 2 3 4 5 DFSモード SETCK=0 256fs N/A N/A 256fs 1024fs 1024fs SETCK=1 64fs 64fs 64fs 64fs 256fs 256fs 6 512fs 128fs 7 1024fs 256fs ⑤ D0:0を入力して下さい。 0書込み時に、CONT0の設定が確定します。 注)①〜④の設定値の下線部は初期値を表します。 [MS0302-J-00] - 25 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] 2) CONT1 : RAMコントロール システムリセット時( S_RESET =”L”)の書込みを推奨します。 Command Code Write Read 62h 72h Name CONT1 D7 D6 D5 D4 D3 D2 D1 D0 Default DATARAM RM BANK1 BANK0 CMP_N SS1 SS0 X 00h 注) DLRAM(遅延RAM)を使用しない場合は、D5=1,D4=0(モード2)又は、D5=1、D4=1(モード3)に設定してください。 ① D7:DATARAM DATARAMアドレッシング方式選択 0:リングアドレッシング 1:リニアアドレッシング DATARAMは、メモリ容量は256word×24bitで、2個のメモリポインタ(DP0,DP1)が用意されています。ポ インタDP0,DP1は毎サンプリング周期ごとに、各ポインタのアドレスはDP0=0h,DP1=80hから始まるリニアアドレッシ ング方式と、1サンプリング周期毎に開始アドレスがインクリメントするリングアドレッシング方式のどちらかを設定 します。 ② D6:RM 伸長時の下位bitデータ設定 0:SIGN bit 1:乱数 圧縮、伸長モードを選択(CMP_N(D3)=0)した場合、伸長時にデータのない下位bitに入れるデータを選択します。0の時は SIGN bit(符号bit)を、1の時はM系列の乱数を返します。 ③ D5,D4:BANK[1:0] DLRAM設定 BANK1 BANK0 モード メモリ 0 0 0 24bit 3kword(RAM A) 1 0 1 12bit 6kword(RAM A) 2 1 0 12bit 4kword(RAM A),24bit 1kword(RAM B) 3 1 1 24bit 1kword(RAM A),12bit 4kword(RAM B) 注)モード0,1では、Pointer0,1どちらも使用する事が可能です。 モード2,3では、Pointer0がRAM Aに、Pointer1がRAM Bに割り当てられます。 DLRAM(遅延RAM)を使用しない場合は、モード2又はモード3に設定してください。 ④ D3:CMP_N 12bitDLRAMデータ圧縮,伸長設定 モード1,2,3時の12bitデータの圧縮、伸長のON,OFFを設定します。 0:圧縮、伸長ON 1:圧縮、伸長OFF 0:圧縮、伸長ON時は、DBUSの上位19bitデータを12bitに圧縮してDLRAMにWRITEし、READ時は12bit のデータを伸長しDBUSに出力します。伸長時の下位bit設定は、D6:RMの設定にしたがいます。 この圧縮により19bit相当のダイナミックレンジと11bit相当の S/N+Dが得られます。 1:圧縮、伸長OFF時は、DBUSの上位12bitをそのままDLRAMにWRITE,READします。READ時下位12bit は、000hをDBUSに返します。 ⑤ D2,D1:SS[1:0] DLRAMサンプリング設定(RAM Aのみに対応) SS1 SS0 モード BANK[1:0]で設定したRAM A 0 0 0 毎サンプリングアドレス更新 1 0 1 2サンプリング毎にアドレス更新 2 1 0 4サンプリング毎にアドレス更新 3 1 1 8サンプリング毎にアドレス更新 注)モード1,2,3を使用した場合は、折り返しが発生します。 ⑥ D0:0を入力して下さい。 0書込み時に、CONT1の設定が確定します。 注)①〜⑤の設定値の下線部は初期値を表します。 [MS0302-J-00] - 26 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] 3) CONT2 : ADC設定他(3.ブロック図 参照) システムリセット時( S_RESET =”L”)の書込みを推奨します。 Command Code Write Read 64h 74h Name CONT2 D7 D6 D5 PSAD SWA SWQA D4 SSDIN3 D3 D2 D1 D0 Default TEST TEST TEST X 00h ① D7:PSAD 0: 通常動作 1: ADC部パワーセーブ ADCを使用しない場合、D7=1にすることによりADCのパワーセーブが可能となります。 (ADCのデジタル出力SDATAは、000000hになります。) 通常動作に戻す場合は、0書込みを行ってください。 ② D6:SWA (3.ブロック図 (1)全体ブロック図参照) 0:通常設定(ADC部デジタル出力SDATAをDSP SDIN4に接続) 1: JX0/SDIN4AピンをDSP SDIN4に接続 ③ D5:SWQA (3.ブロック図 (1)全体ブロック図参照) 0:SWQ4=1のときJX0/SDIN4Aピンの入力データをSDOUT4に出力します。 1:SWQ4=1のときADC SDATAをSDOUT4に出力します。 ④ D4: SSDIN3 DBUSへロードするソースの切り替え 0:DR2,DR3スルー出力 1:SDIN3のDigital入力(Lch,Rch) ⑤ D3:TEST 0:通常動作 1:テストモード(使用しないで下さい。) ⑥ D2:TEST 0:通常動作 1:テストモード(使用しないで下さい。) ⑦ D1:TEST 0:通常動作 1:テストモード(使用しないで下さい。) ⑧ D0:0を入力して下さい。 0書込み時に、CONT2の設定が確定します。 注)①〜⑦の設定値の下線部は初期値を表します。 [MS0302-J-00] - 27 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] 4) CONT3 : 内部パス設定(3.ブロック図 参照) システムリセット時( S_RESET =”L”)の書込みを推奨します。 Command Code Write Read 66h 76h Name CONT3 D7 D6 D5 D4 D3 D2 D1 D0 Default SWJX2 SWJX1 SWJX0 SWQ4 SWQ3 SWQ2 SWQ1 X 00h ① D7:SWJX2 0:SDIN2/JX2ピンをSDIN2ピンとして使用します。(JX2=0) 1:SDIN2/JX2ピンをJX2ピンとして使用します。 ② D6:SWJX1 0:SDIN3/JX1ピンをSDIN3ピンとして使用します。(JX1=0) 1:SDIN3/JX1ピンをJX1ピンとして使用します。 ③ D5:SWJX0 0:JX0/SDIN4AピンをJX0ピンとして使用します。 1:JX0/SDIN4AピンをSDIN4Aピンとして使用します。(JX0=0) ④ D4:SWQ4 0:DSP SDOUT4を出力します。 1:SWQA=0;JX0/SDIN4Aを出力します。 SWQA=1;ADC SDATAを出力します。 ⑤ D3:SWQ3 0:DSP SDOUT3を出力します。 1:SDIN3/JX1を出力します。 ⑥ D2:SWQ2 0:DSP SDOUT2を出力します。 1:SDIN2/JX2を出力します。 ⑦ D1:SWQ1 0:DSP SDOUT1を出力します。 1:SDIN1を出力します。 ⑧ D0:0を入力して下さい。 0書込み時に、CONT3の設定が確定します。 注)①〜⑦の設定値の下線部は初期値を表します。 [MS0302-J-00] - 28 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] 5) CONT4:CLKO1,CLKO2設定1 システムリセット時( S_RESET =”L”)の書込みを推奨します。 Command Code Write Read 68h 78h Name CONT4 D7 CLK1E D6 D5 D4 CLK1S1 CLK1S0 CLK2E D3 D2 D1 D0 Default CLK2S1 CLK2S0 TEST X 00h このレジスタ設定切り替え時にCLKO1,CLKO2にノイズが発生することがあります。 また、CLKO1,CLKO2が出力されると、 CLK1E =1, CLK2E =1もしくはイニシャルリセットをかけない限り停止しま せん。 ① D7: CLK1E CLKO1出力制御ピン 0: CLK1S1,CLK1S0で選択されたクロックをCLKO1より出力します 1: CLKO1の出力を”L”にします。 ② D6,D5:CLK1S1,CLKS0 CLKO1出力クロック選択 CLK1S1 CLK1S0 モード CLKO1 0 0 0 MCLK/2 1 0 1 MCLK/3 2 1 0 MCLKx2/9 3 1 1 TEST 注1) MCLKは、内部マスタークロックです。MCLKは、入力周波数XTIによって変化し、 通常MCLK=36.864MHzもしくは、33.8688MHzです。 (5)システムクロック 1)クロック対応表を参照してください。 注2) 注3) ③ INIT_RESET 解除後、クロックを出力するまでの時間 CKS[1:0]=0h(XTI=18.432MHz):15ms(max) CKS[1:0]=1h(XTI=12.288MHz):22ms(max) CKS[1:0]=2h(XTI=24.576MHz):22ms(max) 上表のfsは48KHzまたは44.1KHzです。CONT0サンプリングレート設定で決定されるサンプリングレー トとは関係ありません。 D4: CLK2E CLKO2出力制御ピン 0: CLK2S1,CLK2S0で選択されたクロックをCLKO2より出力します。 1: CLKO2の出力を”L”にします。 ④ ⑤ D3,D2:CLK2S1,CL2S0 CLKO2出力クロック選択 CLK2S1 CLK2S0 モード CLKO2 0 0 0 MCLK/2 1 0 1 MCLK/3 2 1 0 MCLKx2/9 3 1 1 TEST 注)注1,2と同じ D1:TEST 0:通常動作 1:テストモード(使用しないで下さい。) ⑥ D0:0を入力して下さい。 0書込み時に、CONT4の設定が確定します。 注)①〜⑤の設定値の下線部は初期値を表します。 [MS0302-J-00] - 29 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] 6) CONT5: CLKO1,CLKO2設定2 システムリセット時( S_RESET =”L”)のみ書込みが可能です。 Command Code Write Read Name 6Ah CONT5 7Ah D7 D6 D5 D4 D3 D2 D1 D0 SWEE SETC1 SETC2 TEST TEST TEST TEST X Default 00h 注)CONT0の設定後にCONT5の設定を行ってください ① D7:SWEE CLKO2出力選択 0:CLKO2(@EESEL=”L”),EEST(@EESEL=”H”) 1:CLKO2(@EESEL=”L”or”H”) ② D6: SETC1 0: CONT4 CLK1S1,CLK1S0で設定したクロックをCLKO1に出力します。 1: CONT0 SETCKで設定した値を出力します。 注) SETC1=1の場合、システムリセット解除後までにSETCKに応じたクロックを出力します。 このレジスタ設定切り替え時にCLKO1にノイズが発生することがあります。 また、CLKO1が出力されると、 CLK1E =1もしくはイニシャルリセットをかけない限り停止しません。 (クロックが供給されている場合) ③ D5: SETC2 0: CONT4 CLK2S1,CLK2S0で設定したクロックをCLKO2に出力します。 1: CONT0 SETCKで設定した値を出力します。 注) SETC2=1の場合、システムリセット解除後までにSETCKに応じたクロックを出力します。 このレジスタ設定切り替え時にCLKO2にノイズが発生することがあります。 また、CLKO2が出力されると、 CLK2E =1もしくはイニシャルリセットをかけない限り停止しません。 (クロックが供給されている場合) EESEL=”H”時でもSETC2=1の場合、SETC2の設定が有効となります。 ④ D4:TEST 0:通常動作 1:テストモード(使用しないで下さい。) ⑤ D3: TEST 0:通常動作 1:テストモード(使用しないで下さい。) ⑥ D2:TEST 0:通常動作 1:テストモード(使用しないで下さい。) ⑦ D1:TEST 0:通常動作 1:テストモード(使用しないで下さい。) ⑧ D0:0を入力してください。 0書込み時に、CONT5の設定が確定します。 注)①〜⑤の設定値の下線部は初期値を表します。 [MS0302-J-00] - 30 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] (3)電源立ち上げシーケンス 電源投入は、 INIT_RESET ="L", S_RESET ="L"で行って下さい。 INIT_RESET =”L”中にコントロールレジスタ等が初期化されます。(注1) (注2) 次に、 INIT_RESET ="H"にすることによりVREF発生回路(アナログ基準電圧源)及びPLLが立ち上がり、PLLにより 内部マスタークロックを生成します。このためAK7730とのインターフェースはPLLが安定発振した(22ms)のちに行っ てください。(注3) INIT_RESET による初期化は通常、電源立ち上げ時のみでかまいません。 注1) 初期化が確実に行われるためには、電源が立ち上がり、マスタクロック(XTI)が供給されるている必要があり ます。 注2) 水晶振動子を使用する場合は発振が安定した後に INIT_RESET ="H"にして下さい。なお、発振が安定する時間 注3) は、水晶振動子、外付け回路によって異なります。 CKS[1:0]=0hの時15msです。CKS[1:0]=1h,2hの時は22msとなります。 注意システムクロック(スレーブモード:XTI,LRCLK,BITCLK、マスターモード:XTI)は、イニシャルリセット時 ( INIT_RESET =”L”かつ S_RESET ="L")または、システムリセット時( S_RESET ="L")以外は止めないで下さい。 これらのクロックが供給されない場合、内部にダイナミックなロジックを使用しているため、過電流が流れ、動作が異常 になる可能性があります。 また、 INIT_RESET ="L"期間中は、 S_RESET ="H"にしないで下さい。この場合、水晶振動子の発振が停止または 不安定になります。 AVDD DVDD INIT_RESET S_RESET XTI (内部 PLLCLK) CLKO1,CLKO2 電源OFF 水晶振動子 安定発振後 INIT_RESET PLL 安定発振までの期間 コマンドコード等 送信禁止(22ms*) コマンドコード DSP プログラム転送期間 立ち上げ CLKO 出力開始 22ms(MAX) *22ms は、CKS[1:0]=1h,2h の時です。 CKS[1:0]=0h の時は、15ms です。 図 電源立ち上げシーケンス [MS0302-J-00] - 31 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] (4)リセットについて AK7730Aでは、リセットピンとして INIT_RESET , S_RESET の2つがあります。 INIT_RESET は、電源立ち上げシーケンスの項で述べたように、AK7730Aの初期化に使用します。 INIT_RESET =”H”かつ S_RESET ="L"でシステムリセット状態になります。(単にリセットと書いてあれば、シ ステムリセットを指します。) このシステムリセット状態で通常はプログラム書き込み等を行います。(RUN中書き込みを除く。) システムリセット中は、ADC部もリセット状態になります。ただし、VREF発生回路は動作状態です。マスターモード時 のLRCLK,BITCLKは停止します。 システムリセットは、 S_RESET を"H"に立ち上げることにより解除され、内部のカウンタが動き出します。 マスターモード時のLRCLK,BITCLKは、このカウンタにより生成されますが、クロック発生時にハザードが出ること があります。 スレーブモード時は、システムリセットを解除するとLRCLKの"↑"(標準入力フォーマット時)に同期して、内部の タイミングが動作します。外部クロックと内部とのタイミング合わせはこの時のみ行われます。したがって、LRCLKと 内部タイミングの位相差がでないようにしてください。動作中、LRCLKと内部タイミングの位相差が入力サンプリング 周期(1/fs)の約-1/16〜1/16以内であれば内部タイミングはそのままで動作します。位相差が上記範囲より大きくなった時、 LRCLKの"↑"(標準入力フォーマット時)に同期して位相合わせが行われます。これは、ノイズなどにより外部回路と の同期がとれなくなることを防ぐための回路であり、同期外れが正常に戻ってもしばらくの間正常なデータは出力されませ ん。 ADC部は内部カウンタが動作後、516LRCLK後よりデータ出力が可能になります。(内部カウンタは、マスタモード時 にはシステムリセット解除後、スレーブモード時にはシステムリセット解除後約2LRCLK後に動作します。) S_RESET が"H"に立ち上がることによりAK7730Aは通常の動作状態になります。 [MS0302-J-00] - 32 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] (5)システムクロック 1)クロック対応表 (A) サンプリング周波数48kHz系列(標準速:48kHz、倍速:96kHz、4倍速:192kHz) INPUT INPUT DSP PLL PIN PIN CONT0 CONT0 CONT0 FS STEP MCLK 動作 XTI CKS1 CKS0 DFS2 DFS1 DFS0 [KHz] 数 [MHz] 18.432 0 0 0 0 0 48 768 36.864 ○ ↑ ↑ ↑ 0 0 1 96 384 ↑ ○ ↑ ↑ ↑ 0 1 0 192 192 ↑ ○ ↑ ↑ ↑ 0 1 1 32 1152 ↑ ○ ○ ↑ ↑ ↑ 1 0 0 12 3072 ↑ ↑ ↑ ↑ 1 1 1 8 4608 ↑ ○ 12.288 0 1 0 0 0 48 768 36.864 ○ ↑ ↑ ↑ 0 0 1 96 384 ↑ ○ ↑ ↑ ↑ 0 1 0 192 192 ↑ ○ ↑ ↑ ↑ 0 1 1 32 1152 ↑ ○ ○ ↑ ↑ ↑ 1 0 0 12 3072 ↑ ↑ ↑ ↑ 1 1 1 8 4608 ↑ ○ 24.576 1 0 0 0 0 48 768 36.864 ○ ↑ ↑ ↑ 0 0 1 96 384 ↑ ○ ↑ ↑ ↑ 0 1 0 192 192 ↑ ○ ↑ ↑ ↑ 0 1 1 32 1152 ↑ ○ ↑ ↑ ↑ 1 0 0 12 3072 ↑ ○ ↑ ↑ ↑ 1 1 1 8 4608 ↑ ○ 36.864 1 1 0 0 0 48 768 36.864 × ↑ ↑ ↑ 0 0 1 96 384 ↑ × ↑ ↑ ↑ 0 1 0 192 192 ↑ × ↑ ↑ ↑ 0 1 1 32 1152 ↑ × ↑ ↑ ↑ 1 0 0 12 3072 ↑ × ↑ ↑ ↑ 1 1 1 8 4608 ↑ × [MS0302-J-00] - 33 - AD 動作 水晶 動作 ○ ○ × ○ ○ ○ ○ ○ × ○ ○ ○ ○ ○ × ○ ○ ○ ○ ○ × ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ × × × × × × 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] (B)サンプリング周波数44.1kHz系列(標準速:44.1kHz、倍速:88.2kHz、4倍速:176.4kHz) INPUT INPUT DSP PLL PIN PIN CONT0 CONT0 CONT0 FS STEP MCLK 動作 XTI CKS1 CKS0 DFS2 DFS1 DFS0 [KHz] 数 [MHz] 16.9344 0 0 0 0 0 44.1 768 33.8688 ○ ↑ ↑ ↑ 0 0 1 88.2 384 ↑ ○ ↑ ↑ ↑ 0 1 0 176.4 192 ↑ ○ ↑ ↑ ↑ 0 1 1 29.4 1152 ↑ ○ ○ ↑ ↑ ↑ 1 0 0 11.025 3072 ↑ ↑ ↑ ↑ 1 1 1 7.35 4608 ↑ ○ 11.2896 0 1 0 0 0 44.1 768 33.8688 ○ ↑ ↑ ↑ 0 0 1 88.2 384 ↑ ○ ↑ ↑ ↑ 0 1 0 176.4 192 ↑ ○ ↑ ↑ ↑ 0 1 1 29.4 1152 ↑ ○ ○ ↑ ↑ ↑ 1 0 0 11.025 3072 ↑ ↑ ↑ ↑ 1 1 1 7.35 4608 ↑ ○ 22.5792 1 0 0 0 0 44.1 768 33.8688 ○ ↑ ↑ ↑ 0 0 1 88.2 384 ↑ ○ ↑ ↑ ↑ 0 1 0 176.4 192 ↑ ○ ↑ ↑ ↑ 0 1 1 29.4 1152 ↑ ○ ○ ↑ ↑ ↑ 1 0 0 11.025 3072 ↑ ↑ ↑ ↑ 1 1 1 7.35 4608 ↑ ○ 33.8688 1 1 0 0 0 44.1 768 33.8688 × ↑ ↑ ↑ 0 0 1 88.2 384 ↑ × ↑ ↑ ↑ 0 1 0 176.4 192 ↑ × ↑ ↑ ↑ 0 1 1 29.4 1152 ↑ × × ↑ ↑ ↑ 1 0 0 11.025 3072 ↑ ↑ ↑ ↑ 1 1 1 7.35 4608 ↑ × (C)CLKO1,2 出力選択情報 INPUT INPUT CONT5 PIN PIN SETC1/ XTI CKS1 CKS0 SETC2 18.432 0 0 0 0 0 1 12.288 0 1 0 0 0 1 24.576 1 0 0 0 0 1 36.864 1 1 0 0 0 1 [MS0302-J-00] CONT4 CLK1S1/ CLK2S1 0 0 1 X 0 0 1 X 0 0 1 X 0 0 1 X CONT4 CLK1S0/ CLK2S0 0 1 0 X 0 1 0 X 0 1 0 X 0 1 0 X - 34 - AD 動作 水晶 動作 ○ ○ × ○ ○ ○ ○ ○ × ○ ○ ○ ○ ○ × ○ ○ ○ ○ ○ × ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ × × × × × × OUTPUT CLKO1 CLKO2{MHz} 18.432 12.288 8.192 (256fs) 18.432 12.288 8.192 (256fs) 18.432 12.288 8.192 (256fs) 18.432 12.288 8.192 (256fs) 2004/05 [ASAHI KASEI] (D) [AK7730A] CLKO1,2出力情報 INIT_RESET L H H S_RESET CLK1E / CLK1E / CLK2E CLK2E =0 停止 動作 動作 L L H (E) CLKO1/CLKO2 =1 停止 停止 出力タイミングのイメージ 下図は、どのタイミングでCLKO1,CLKO2の出力が切り替わるかをイメージしたものです。 (切り替え時のクロックの位相は、図のとおりとは限りません。) S_RESET RQ SCLK SI 68h 00100100 68h 10010000 CLKO1 CLKO2 384fs 256fs CONT4 レジスタの設定を 00h(Default 値)から切り替えた場合の例 停止 fs=48kHz,44.1kHz k 2)マスタクロック(XTIピン) マスタクロックは、XTIピンとXTOピンの間に水晶振動子を接続するか、または、XTOピンをオープンにしてXTIピンに外部からクロック を入力して得られます。 3)スレーブモード 必要とされるシステムクロックは、XTI,LRCLK(1fs),BITCLK(64fs,48fs:64fsを推奨)です。 マスタクロック(XTI)とLRCLKは、同期をとる必要がありますが位相を合わせる必要はありません。 4)マスタモード 必要とされるシステムクロックは、XTIです。マスタクロック(XTI)を入力するとXTIに同期した内部カウンタよりLRCLK(1fs) とBITCLK(64fs)が出力されます。 LRCLK,BITCLKは、初期リセット( INIT_RESET ="L")、システムリセット( INIT_RESET =”L” かつ S_RESET ="L")中は、 出力されません。 [MS0302-J-00] - 35 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] (6)オーディオデータインターフェース シリアルオーディオデータピンSDIN1,SDIN2,SDIN3,SDIN4A,SDOUT1,SDOUT2,SDOUT3,SDOUT4はLRCLK,BITCLKを 使用して外部システムとのインターフェースを行います。使用する際は、コントロールレジスタの設定が必要です。(全 体ブロック図、コントロールレジスタの設定を参照して下さい。) データフォーマットは2'sコンプリメントのMSBファーストです。入出力フォーマットは、AKM標準フォーマット の他に、CONT0 DIFS(D4)を1に設定する事によりI2S互換モードにすることができます。(この場合すべての入出力オ ーディオデータピンのインターフェースは、I2S対応となります。) 入力SDIN1,SDIN2,SDIN3,SDIN4Aのフォーマットは、初期設定では前詰め(24bit)ですが、コントロールレジスタCONT0 DIF1(D3),DIF0(D2)を設定する事により,後詰め24bit,後詰め20bit,後詰め16bitにも対応します。 (注:CONT0 DIF(D5)=0) ただし、SDIN1,SDIN2,SDIN3,SDIN4Aを個別に設定することは出来ません。 出力SDOUT1,SDOUT2,SDOUT3,SDOUT4は、前詰め24bit固定です。 スレーブモード時は、BITCLKは48fsでも入力可能です。入力フォーマットは、BITCLKが64fsの場合を明記します。 1)標準入力フォーマット(DIF=0:初期設定値) a)モード1 (DIF1,DIF0=0,0:初期設定値) LRCLK Right ch Left ch BITCLK 31 30 29 SDIN1,SDIN2, SDIN3,SDIN4A M 22 21 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 0 31 30 29 M 22 21 2 1 L 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 0 2 1 L M : MSB, L : LSB ・SDIN,SDINAに前詰め20bitのデータを入力する場合は、LSBに続けて4個の"0"を入力して下さい。 b)モード2,モード3,モード4 SDIN1,SDIN2,SDIN3,SDIN4A SDIN1,SDIN2,SDIN3,SDIN4A SDIN1,SDIN2,SDIN3,SDIN4A LRCLK BITCLK SDIN1,SDIN2, SDIN3,SDIN4A モード2:(DIF1,DIF0)=(0,1) モード3:(DIF1,DIF0)=(1,0) モード4:(DIF1,DIF0)=(1,1) 後詰め24bit 後詰め20bit 後詰め16bit Right ch Left ch 31 30 Don't Care 23 22 21 20 19 18 17 16 15 1 0 Don't Care M 22 21 20 19 18 17 16 15 1 L 23 22 21 20 19 18 17 16 15 1 0 31 30 M 22 21 20 19 18 17 16 15 1 L SDIN1,SDIN2 SDIN3,SDIN4A Don't Care M 18 17 16 15 1 L Don't Care M 18 17 16 15 1 L SDIN1,SDIN2 SDIN3,SDIN4A Don't Care M 1 L Don't Care M 1 L M : MSB, L : LSB [MS0302-J-00] - 36 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] 2)I2S互換入力フォーマット(DIF=1) LRCLK Left ch BITCLK 9 8 7 31 30 29 28 SDIN1,SDIN2 SDIN3,SDIN4A 2 M 22 21 Right ch 6 5 4 3 2 1 0 31 30 29 28 1 L 9 8 7 6 5 4 3 2 2 M 22 21 1 0 1 L M : MSB, L : LSB モード1:(DIF1(D4),DIF0(D3))=(0,0)を設定して下さい。 3)標準出力フォーマット(DIF=0:初期設定値) LRCLK BITCLK SDOUT1 SDOUT2 SDOUT3 SDOUT4 Right ch Left ch 31 30 29 10 9 8 7 M 22 21 2 6 5 4 3 2 1 0 31 30 29 1 L M 22 21 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 0 2 1 L M : MSB, L : LSB 4)I2S互換出力フォーマット(DIF=1) LRCLK BITCLK SDOUT1 SDOUT2 SDOUT3 SDOUT4 [MS0302-J-00] Left ch 31 30 29 28 M 22 21 9 8 7 2 Right ch 6 5 4 3 2 1 0 31 30 29 28 1 L M 22 21 9 8 7 2 6 5 4 3 2 1 0 1 L M : MSB, L : LSB - 37 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] (7)マイコンとのインターフェース マイコンとのインターフェースは、 RQ (ReQuest Bar), SCLK(Serial data input CLocK), SI(Serial data Input), SO(Serial data Output),RDY(ReaDY),DRDY(Data ReaDY)の6つの制御信号で実施します。 AK7730Aでは、システムリセット中の書き込み(WRITE)、読み出し(READ)と動作中の書き込み、読み出しの2 種類が用意されています。 リセット中においては、コントロールレジスタ,プログラムRAM,係数RAM,オフセットRAM,外部条件ジャンプ用コードの書き込みとコン トロールレジスタ,プログラムRAM,係数RAM,オフセットRAMの読み出しが可能です。 動作中においては、係数RAM,オフセットRAM,外部条件ジャンプ用コードの書き込みとSOからDBUS(データバス)上のデータ読み 出し、コントロールレジスタ読み出しが可能です。データはMSBファーストでシリアル入出力します。 マイコンとAK7730Aとのインターフェースを行う場合は、DBUSのデータ読み出しを除いて、 RQ を”L”にして 行います。SCLKの立ち上がりでデータを取り込み、SCLKの立ち下がりでデータを出力します。 データは、最初にコマンドコードを入力し、次にアドレスや係数などデータの入出力を行います。 RQ を”H”にする事により1つのコマンドが終了しますので、新たにコマンドを書き込むためには、 RQ を”H”にしたの ち再び”L”にして書き込みを行って下さい。 DBUSのデータ読み出しの場合は、 RQ を”H”にして行います。(コマンドコードの入力はありません。) SIは、用途によって制御信号として使用する場合があります。(その場合は、通常のクロックと同様 に、ノイズに対する注意を行って下さい。) コマンドコードの一覧を下表に示します。 使用条件 リセット 動作時 コマンドコードの一覧 コード名 コマンドコード WRITE READ CONT0 60h 70h CONT1 62h 72h 64h 74h CONT2 CONT3 66h 76h CONT4 68h 78h CONT5 6Ah 7Ah C0h C1h PRAM CRAM A0h A1h OFRAM 90h 91h C4h 外部条件ジャンプ − B6h D6h CRCチェック (R(x)) 70h CONT0〜CONT5 × A8h CRAM書込準備 − A4h CRAM書込 − 98h OFRAM書込準備 − 94h OFRAM書込 − C4h 外部条件ジャンプ − B6h D6h CRCチェック (R(x)) 備考 コントロールレジスタの設定内容は、 (2) コントロールレジスタ設定を参照して 下さい。 READ可能,リセット時と同一コード 動作時書込する前に必要。 動作時書込する前に必要。 リセット時と同一コード リセット時と同一コード 注意:一部重複使用しているコードがあるため、上記のコマンドコード以外は送らないで下さい。 誤動作の原因となります。 マイコンとの通信が無い場合は、SCLKは"H"、SIは"L"にして使用して下さい。 [MS0302-J-00] - 38 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] 1)リセット中の書き込み a)コントロール・レジスタ書き込み(リセット時) コントロールレジスタ書き込み(リセット時)は2バイト1組(16bit)のデータで実行します。16個目のSCLKの立ち上が りで、設定値は各レジスタに取り込まれます。 データ転送手順 ①コマンドコード ②コントロール・データ 60h,62h,64h,66h,68h,6Ah (D7 ・・・・・・D0) 各ビットの機能は、8.機能説明、(2)コントロールレジスタ設定を参照して下さい。 S_RESET RQ SCLK SI 60h 64h D7 ***D1 D0 D7 ***D1 D0 注)D0には、常に0を入力して下さい。 SO コントロールレジスタ書き込み例 [MS0302-J-00] - 39 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] b)プログラムRAM書き込み(リセット時) プログラムRAM書き込みは、リセット時に3+4*nバイト1組のデータで実行します。全てのデータが転送 されるとRDY端子が”L”になり、プログラムRAMへの書き込みが終了すると”H”になって次のデータが入力可能となり ます。連続したアドレスで、データを書き込む場合はそのままデータを入力して下さい。(コマンドコードとアドレスは不要)。 不連続のデータを書き込む場合は RQ 端子を再度”H”→”L”としてからコマンドコード、アドレス、データの順に入力し て下さい。 注)RDYが”L”になる期間はtyp条件でマスタークロック1個分以下(20ns程度)になります。 データ転送手順 ①コマンドコード C0h (11000000) ②アドレス上位 (000000A9 A8) ③アドレス下位 (A7・・・・・・A0) ④データ (D31 ・・・・・D24) ⑤データ (D23 ・・・・・D16) ⑥データ (D15 ・・・・・D8) ⑦データ (D7・・・・・・D0) S_RESET RQ SCLK SI 11000000 000000A9A8 A7 ****A1A0 D31***** D0 D31***** D0 RDY SO 連続したアドレスのデータをプログラムRAMに入力する場合 S_RESET RQ SCLK SI 11000000 000000A9A8 A7**A1A0 D31***D0 11000000 000000A9A8 A7**A1A0 RDY SO 不連続なアドレスのデータをプログラムRAMに入力する場合 [MS0302-J-00] - 40 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] c)係数RAM書き込み(リセット時) 係数RAM書き込み(リセット時)は3+2*nバイト1組のデータで実行します。全てのデータが転送されるとRDY端子が”L” になり、係数RAMへの書き込みが終了すると”H”になって次のデータが入力可能となります。 連続したアドレスで、データを書き込む場合はそのままデータを入力して下さい。不連続のデータを 書き込む場合は、 RQ 端子を”H”→”L”としてからコマンドコード、アドレス、データの順に入力して 下さい。 注)RDYが”L”になる期間はtyp条件でマスタークロック1個分以下(20ns程度)になります。 データ転送手順 ①コマンドコード A0h (10100000) ②アドレス上位 (000000 A9 A8) ③アドレス下位 (A7・・・・・・A0) ④データ (D15 ・・・・・D8) ⑤データ (D7・・・・・・D0) S_RESET RQ SCLK SI 10100000 000000A9A8 A7****A1A0 D15****D0 D15****D0 RDY SO 連続したアドレスのデータを係数RAMに入力する場合 S_RESET RQ SCLK SI 10100000 000000A9A8 A7***A1A0 D15****D0 10100000 000000A9A8 A7***A1A0 D15** RDY SO 不連続なアドレスのデータを係数RAMに入力する場合 [MS0302-J-00] - 41 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] d)オフセットRAM書き込み(リセット時) オフセットRAM書き込み(リセット時)は、最初にコマンドコードを書き込んだ後、アドレスを書き込み、続いて3*nバ イト1組のデータを書き込みます。データが転送されるとRDY端子が"L"になり、オフセットRAMへの書き込みが終了す ると、"H"になって次のデータが入力可能となります。 注)RDYが”L”になる期間はtyp条件でマスタークロック1個分以下(20ns程度)になります。 データ転送手順 ①コマンドコード 90h (10010000 ) ②アドレス (0 0 A5 A4 ・・・ A0 ) ③データ (0 0 0 0 0 0 0 0 ) ④データ (0 0 0 D12 ・・ D9 D8 ) ⑤データ (D7 ・・・・・・ D0 ) S_RESET RQ SCLK 10010000 SI 0 0 A5 ・・・ A0 0 0 0 D12・・D0 0 0 0 D12・・D0 0 0 0 D12・・D0 RDY SO 連続したアドレスのデータを OFRAM に入力する場合 S_RESET RQ SCLK SI 1 0 0 1 0 0 0 0 0 0 A5・・・A0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 D12・・・D0 1 0 0 1 0 0 0 0 0 0 A5・・・A0 0 0 0 0 0 0 0 RDY SO 不連続なアドレスのデータを OFRAM に入力する場合 [MS0302-J-00] - 42 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] e)外部条件ジャンプ用コード書き込み(リセット時) 外部条件ジャンプ用コード書き込みは、プログラムのダウンロードなど必要な操作を実施した、一番最後に行って下さ い。コード書き込みは2バイト1組のデータで実行します。リセット時と動作時共に 入力でき、入力データはLRCLK立ち上がりで所定のレジスタにセットされます。すべてのデータが転送されるとRDY端子 が"L"になり、書き込みが終了すると"H"になります。外部条件コードは8ビットと、外部入力端子JX0,JX1,JX2の11ビ ットコードの各ビットとIFCONフィールドの各ビットの"1"が1つでも一致したらジャンプ命令が実行されます。リセッ ト時にデータを書き込む時は、すべてのデータを転送後、リセット解除前にしか実行できません。リセット時の書き込み 時の、 RQ の"L"→"H"は、リセット解除後に、2MCLK分以上後に実施して下さい。その後、次のLRCLKの立ち上がり を捉えた後、RDYは"H"になります。RDYが"H"になるまでは、マイコンからの書き込みは禁止します。IFCONフィール ドは、プログラムに書かれた外部条件です。 このジャンプ用コードは INIT_RESET を"L"にすると00hにリセットされますが、 S_RESET ではリセットされません。 注)I2S互換時は、LRCLKの位相は反転していますので注意して下さい。 7 0JX0 JX1 JX2 ■■■■■■■■ □ □ □ ↑ IFCONで指定したビットと外部条件コードの"1"が 1つでも一致しているかチェック 16 ↓ 987 6 IFCONフィールド ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 外部条件コード データ転送手順 ①コマンドコード ②コード・データ C4h (11000100) (D7・・・・・・D0) S_RESET SCLK SI 11000100 D7 **** D0 SO RQ L ch R ch LRCLK RDY 2LRCLK(max) 外部条件ジャンプ書き込みタイミング(リセット時) [MS0302-J-00] - 43 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] 2)リセット中の読み出し a)コントロールレジスタ読み出し(リセット時) コントロールレジスタ読み出し(リセット時)は16bitのSCLKで実行されます。コマンドコード入力後、 SCLKの立ち下がりで、コントロールレジスタの設定値D7〜D1が出力されます。D0に相当する部分は、レジスタがあり ませんので、16個目のSCLKの立ち上がりまで常に0が出力されます。 注)16個目のSCLKの立ち上がりでD0の値を取り込んだ場合、0であるとは限らないのでD0の値は無視するようにして 下さい。(16個目のSCLKの立ち上がり以降は不定のため。) データ転送手順 ①コマンドコード 。 70h,72h,74h,76h,78h,7Ah 各ビットの機能は、8.機能説明、(2)コントロールレジスタ設定を参照して下さい。 S_RESET RQ SCLK SI SO 70h (example) 74h (example) D7 **** D1 D7 **** D1 コントロールレジスタ読み出し例 [MS0302-J-00] - 44 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] b)プログラムRAM読み出し(リセット時) 書き込まれたプログラムRAMのデータは、コマンドコード入力、読み出したいアドレスを入力し、SIを"H"にして、SCLK を立ち下げると出力する準備が完了します。次にSIを”L”にするとSCLKの立ち下がりに同期してSOよりデータが出力さ れます。(この際、RDYが動作しますが無視して下さい。) 読み出したいアドレスが連続している場合は、再びSIを"H"にするところから繰り返して下さい。 データ転送手順 ①コマンドコード ②アドレス上位 ③アドレス下位 C1h (11000001) (000000A9A8) (A7・・・・・・A0) S_RESET RQ SCLK SI 11000001 000000 A9 A8 A7 **** A1 A0 D31 **** D0 SO D31 **** D0 RDY プログラムRAMデータ読み出し [MS0302-J-00] - 45 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] c)係数RAMデータ読み出し(リセット中) 書き込まれた係数RAMデータを読み出す手順は、コマンドコードを入力し、読み出したいアドレスを入力して、SIを"H" にしてSCLKを立ち下げると出力する準備が完了します。次にSIを”L”にするとSCLKの立ち下がりに同期してSOよりデー タが出力されます。(この際、RDYが動作しますが無視して下さい。) 読み出したいアドレスが連続している場合は、再びSIを"H"にするところから繰り返して下さい。 データ転送手順 ①コマンドコード ②アドレス上位 ③アドレス下位 A1h (10100001) (000000A9 A8) (A7・・・・・・A0) S_RESET RQ SCLK SI 10100001 000000A9A8 A7 **** A1A0 D15 **** D0 SO D15 **** D0 RDY 係数RAMデータ読み出し [MS0302-J-00] - 46 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] d)オフセットRAMデータ読み出し(リセット中) 書き込まれたオフセットRAMデータをリセット中に読み出す事が可能です。手順はコマンドコードを入力し、読み出し たいアドレスを入力し、SIを"H"にしてSCLKを立ち下げると出力する準備が完了します。次にSIを”L”にするとSCLKの立 ち下がりに同期してSOよりデータが出力されます。(この際、RDYが動作しますが無視して下さい。)SCLKを14個以上 入れた場合は、14個目以降は0が出力されます。 データ転送手順 ①コマンドコード ②アドレス 91h (10010001) (00A5・・・・A0) S_RESET RQ SCLK SI 10010001 00 A5 **** A0 D12 *** D1 D0 SO D12 *** D1 D0 D12 *** D1 D0 RDY OFRAMデータ読み出し [MS0302-J-00] - 47 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] 3)RUN中書き込み a)係数RAM書込準備と書込(RUN状態) プログラム実行中に係数RAM(CRAM)を書き換えたい時に使用します。コマンドコード入力後、書き換えたい連続し たアドレスのデータを最大16個まで入力可能です。 次に、書込コマンドコードと書込の先頭アドレスを入力すると、書き換えられるRAMアドレスが 指定される毎に、RAM内容の書換が実行されます。例えば、5つのデータを係数RAMのアドレス"10" より書き換える場合、次のように実行されます。 係数 RAM実行アドレス 7 8 9 10 11 13 16 11 12 13 14 15 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 書込実行位置 ○ ○ ↑ ○ ○ ○ アドレス"13"はアドレス"12"が書き換えられるまで実行されませんのでご注意下さい。 データ転送手順 *書込準備 ①コマンドコード A8h (10101000) ②データ (D15 ・・・・・D8) ③データ (D7・・・・・・D0) *書込 ①コマンドコード A4h (10100100) ②アドレス上位 (000000A9 A8) ③アドレス下位 (A7 ・・・・・・A0) 注意 必ず書込準備、書込の順で入力して下さい。書込準備をせずに書込を行なうと誤動作します。 書込準備時のRDYが”L”になる期間はtyp条件でマスタークロック1個分以下(20ns程度)になります。 S_RESET RQ SCLK SI 10101000 D15 **** D0 10100100 000000A9*A0 max 200ns RDY RDYLG 注 SO 注:RDYLG幅は、1サンプリング以内に必ず新たなアドレスを書き換える様にプログラムを組ん であれば、最大2LRCLK以内にRDY信号は立ち上がります。 係数RAM書込準備と書込 [MS0302-J-00] - 48 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] b)オフセットRAM書込準備と書込(RUN状態) プログラム実行中にOFRAM(オフセットRAM)を書き換えたい時に使用します。コマンドモード入力後、書き換えたい連続 したアドレスのデータを最大16個(1個あたり3byteで上位11bitは0で下位13bitがデータ)まで入力可能です。 次に、書込コマンドコードと書込の先頭アドレスを入力すると、書き換えられるRAMアドレスが 指定される毎に、RAM内容の書換が実行されます。例えば、5つのデータをオフセットRAMのアドレス"10" より書き換える場合、次のように実行されます。 オフセット RAM実行アドレス 8 9 10 11 13 16 11 12 13 14 15 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 書込実行位置 ○ ○ ↑ ○ ○ ○ アドレス"13"はアドレス"12"が書き換えられるまで実行されません。注意して下さい。 データ転送手順 *書込準備 ①コマンドコード 98h (10011000 ) ②データ (00000000) ③データ (000D12・・・D8 ) ④データ (D7・・・・・・D0 ) *書込 ①コマンドコード 94h (10010100 ) ②アドレス (00A5A4・・・A0 ) 注意 必ず書込準備、書込の順で入力して下さい。書込準備をせずに書込を行なうと誤動作します。 書込準備時のRDYが”L”になる期間はtyp条件でマスタークロック1個分以下(20ns程度)になります。 S_RESET RQ SCLK SI 10011000 0**0D12** D0 10010100 00 A5***A0 max 200ns RDY RDYLG 注 SO 注:RDYLG幅は、1サンプリング以内に必ず新たなアドレスを書き換える様にプログラムを組ん であれば、最大2LRCLK以内にRDY信号は立ち上がります。 オフセットRAM書込準備と書込 [MS0302-J-00] - 49 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] c)外部条件ジャンプ用コード書き込み(RUN状態) 外部条件ジャンプ用コード書き込みは2バイト1組のデータで実行します。リセット時と動作時共に 入力でき、入力データはLRCLK立ち上がりで所定のレジスタにセットされます。すべてのデータが転送されるとRDY端子 が"L"になり、書き込みが終了すると"H"になります。外部条件コードは8ビットで、 このコードの各ビットとIFCONフィールドの各ビットの"1"が1つでも一致したらジャンプ命令が実行 されます。RDYが"H"になるまでは、マイコンからの書き込みは禁止します。 注)I2S互換時は、LRCLKの位相は反転していますので注意して下さい。 データ転送手順 ①コマンドコード ②コード・データ C4h(11000100) (D7・・・・・・D0) S_RESET SCLK SI 11000100 D7 *** D0 SO RQ L ch R ch LRCLK max 2LRCLK RDY max0.25LRCLK 外部条件ジャンプ書き込みタイミング(RUN時) [MS0302-J-00] - 50 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] 4)RUN中読み出し a)コントロールレジスタ読み出し(RUN中) コントロールレジスタは、RUN中でも読み出し可能です。コマンドコード入力後、SCLKの立ち下がりで、コントロー ルレジスタの設定値D7〜D1が出力されます。D0に相当する部分は、レジスタがありませんので、16個目のSCLKの立 ち上がりまで常に0が出力されます。 注)16個目のSCLKの立ち上がりでD0の値を取り込んだ場合、0であるとは限らないのでD0の値は無視するようにして 下さい。(16個目のSCLKの立ち上がり以降は不定のため。) データ転送手順 ①コマンドコード 70h,72h,74h,76h,78h,7Ah 各ビットの機能は、8.機能説明、(2)コントロールレジスタ設定を参照して下さい。 S_RESET = H” RQ SCLK SI SO 70h(例) 74h(例) D7・・・D1 D7・・・D1 コントロールレジスタ読み出し例 [MS0302-J-00] - 51 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] b)SO読み出し SOは、DSP部のDBUS(データバス)上のデータを出力できます。DSTフィールドで@MICRを指定することで、データ がセットされます。データがセットされるとDRDYが"H"になり、SCLKの立ち下がりエッジに同期して出力されます。SI を"H"にするとDRDYが"L"になり、次の命令を待ちます。なお、DRDYが一度"H"になると、SIを"H"にするか、SCLKで 24個のデータ出力するまで(24個のデータを出力するとDRDYは"L"になります。)、DRDYを"H"にした@MICR命令の データが保持され、以後の@MICR命令は受け付けません。SOからの出力は最大24bitです。 注)AK7730では、SIを使用するしないにかかわらず、SCLKの24bit目の立ち上がり後150nsでDRDYが立下り、SO出力は不 定と成ります。 S_RESET ="H" RQ ="H" SI @MICR Data2 Data1 DRDY SCLK SCLK24 個 SO SCLK24 個未満 D23 D22 ・・・D3 D2 D1 D0 D23 D22・・・D16 D15 D14 SO読み出し(RUN中) SO読み出し(RUN中) [MS0302-J-00] - 52 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] 5)簡易書き込みエラーチェック AK7730Aでは、巡回符号を用いて簡易的に書き込みデータに誤りがないかチェックをすることが出来ます。 (注意:マイコンとAK7730A間でのノイズ等による誤書き込みをチェックするのが主な目的です。あくまでも、CRC(cyclic redundancy check)によるものであり、また、入力DATAがRAM,レジスタに書き込まれる手前でチェックを行っていますの で、本チェックで100%の書き込みエラー検出を保証しているわけではありません。) ここで、 ・シリアルデータD(X): RQ が立ち下がってから立ち上がるまでに入力されるSIデータ ・ 生成多項式 G(x)=x16+x12+x5+1(CCITTのX.25という規格に基づく16進数のデータ並びでは11021h) ・ D(x)をG(x)で割った余りをR(x) とします。 この場合の割算は計算途中で引き算の代わりにビットごとに排他的論理和を使ったものです。 また、転送するシリアルデータD(X)の後に16bitのゼロを補って割算を行ない余りは16bitで 現れます 簡易書き込みエラーチェックを行うためには、以下のようにします。 1) チェックを行いたいシリアルデータD(x)の剰余R(x)を事前にコマンドコードB6hでレジスタに書き込みます。 2) コマンドコードD6hを用いてR(x)を読み出して、R(x)の値が正しく書き込まれたかを確認します。(読み出しを行わ なくても、CRCチェック機能自体は動作します。) 3) シリアルデータD(x)をG(x)で割った余りがR(x)に等しければ、 RQ の立ち上がりでSOは、”H”を次の RQ の立下りま で出力します。(ただし、RUN中読み出し等でSOの出力を使用する場合は、そちらが優先されます。したがってCRC チェックを使う場合は、チェックを終了するまではRUN中読み出しをしないで下さい。)R(x)と等しくない場合は”L” を出力します。 4)他のシリアルデータをチェックしたい場合は、1)〜3)を繰り返します。 注)RUN中のCRAM書き込み(A4h),OFRAM書き込み(94h)でノイズ等の影響によりCRCエラーが検出された 場合、アドレス側が正しくないときは、間違ったアドレスにデータが書き込まれてしまう可能性があります。 ■ データ転送手順詳細 1)レジスタ書き込み 剰余R(x)データの書き込みは3バイト1組(24bit)のデータで実行します。 データ転送手順 ①コマンドコード B6h ②剰余R(x)データ上位 (D15 ・・・・・・D8) ③剰余R(x)データ下位 (D7 ・・・・・・D0) 2)レジスタ読み出し 剰余R(x)データの読み出しは3バイト1組(24bit)のデータで実行します。 データ転送手順 ①コマンドコード D6h ②剰余R(x)データ上位 (D15 ・・・・・・D8) ③剰余R(x)データ下位 (D7 ・・・・・・D0) R(x) RQ SCLK SI SI B6h D15 ・・・D0 D6h SO D15 ・・・D0 コントロールレジスタ書き込み、読み出し例 [MS0302-J-00] - 53 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] 3) CRCチェック D(x) (D(x)/G(x)の余り)=R(x) RQ SCLK SI 10100000 000000A9A8 A7・・・A1 A0 D15・・・ D0 B6h R(x) SO {D(x)/G(x)の余り}=R(x)のCRCチェック例(RUN中読み出ししない場合) 4) D(x)に対するR(x)の例 例 1 2 3 D(X) D6ABCDh D2A5A5h A855557777AAAA0000FFFFh R(X) 1E51h 0C30h 2297h (8)ADC部ハイパスフィルタ AK7730Aでは、ADC部のDCオフセットキャンセル用にデジタル・ハイパスフィルタ(HPF)を内蔵してい ます。HPFのカットオフ周波数は約1Hz(fs=48kHz)です。このカットオフ周波数はサンプリング周波数(fs)に比例しま す。 カットオフ周波数 [MS0302-J-00] 96kHz 1.86Hz 48kHz 0.93Hz - 54 - 44.1kHz 0.86Hz 32kHz 0.62Hz 8kHz 0.16Hz 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] (9)EEPROMインターフェース 1)使用法 AK7730AではEEPROMインターフェイスを持っており、イニシャルリセット解除時にEEPROMから PRAM,CRAM,OFRAM,コントロールレジスタのデータを一括してロードすることが出来、マイコンの負担を軽減すること が可能です。 EEPROMは、弊社の32kbitシリアルEEPROM AK6510CもしくはAK6512Cを使用して下さい。 また、2)のプログラムマップに記載されている通りにデータをEEPROMに書き込んで下さい。 EEPROMを使用する場合は、以下の操作を行って下さい。 EESELピンを”H”に設定し、(水晶振動子を使用する場合は発振後、) INIT_RESET ピンを”H”に立ち上げて下さい。そ れにより内部カウンタが動作し、EEPROM用の制御信号 EECS ,EESK,EESIを生成し、EEPROMデータをEESOピンより 取り込みます。すべてのデータを取り込み終えるとEESK,EESIは”L”になり、 EECS は”H”になります。EESTピンは”L” から”H”に立ち上がって、ロード終了を知らせます。EESTが”H”になると、EESELピンが”H”のままでマイコンとのイン ターフェイスが可能となります。 再度、読み込みが必要な場合は、EESELが”H”のままでイニシャルリセット( INIT_RESET =”L”)を行った後、 INIT_RESET ピンを”H”に立ち上げて下さい。 ロードに要する時間は、XTI=18.432MHz時36ms(max)です。EESKの周波数は、MCLK/16 (XTI=18.432MHz時2.304MHz) で生成されます。 AK6512Cの場合、EEPROMアドレス1000hより別プログラムをWRITEしておくことで、EEADRによってプログラムを選 択することが可能です。 プログラムマップのCRCDATAに、EEPROMアドレス0000hから0FFBhまでのシリアルデータD(x)を生成多項式 G(x)=x16+x12+x5+1(初期値=0)で割った余りR(x)(16bit)をWRITEしておくことで、EEPROMからのデータ転送をCHECKす ることが可能です。ロード終了後(EESTが”H”)SOピンにCRC期待値と内部の演算結果の比較結果が出力され、”H”の場 合正しく転送されたことを示し、”L”の場合、誤った転送がなされた事を示します。 電源立ち上げ時に、EESEL=”H”かつ S_RESET =”H”の状態で、イニシャルリセット解除時した場合、EEPROMダウンロ ード中は内部システムリセットをアクティブにし、ロード終了後自動的にシステムリセットを解除します。この機能を用 いることでマイコンを接続することなく、AK7730Aの制御が可能です。 [MS0302-J-00] - 55 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] 2)プログラムマップ EEPROMADDRESS 0000h 0001h 0002h 0003h 0004h 0005h 0006h 0007h ・・・ 0BFEh 0BFFh 0C00h 0C01h 0C02h 0C03h 0C04h 0C05h 0C06h 0C07h 0C08h ・・・ 0F59h 0F5Ah 0F5Bh 0F5Ch 0F5Dh 0F5Eh 0F5Fh 0F60h 0F61h ・・・ 0FEAh 0FEBh 0FECh 0FEDh 0FEEh 0FEFh 0FF0h 0FF1h 0FF2h 0FF3h 0FF4h 0FF5h 0FF6h 0FF7h 0FF8h 0FF9h 0FFAh 0FFBh 0FFCh 0FFDh 0FFEh 0FFFh [MS0302-J-00] 備考 PRAM WRITEコマンドコード PRAMアドレスMSB側 PRAMアドレスLSB側 PRAMアドレス0 MSB 8bitデータ PRAMアドレス0 MSB-1 8bitデータ PRAMアドレス0 MSB-2 8bitデータ PRAMアドレス0 LSB 8bitデータ PRAMアドレス1 MSB 8bitデータ DATA C0h 00h 00h PRAM0 DATA31-24 PRAM0 DATA23-16 PRAM0 DATA15-8 PRAM0 DATA7-0 PRAM1 DATA31-24 ・・・ PRAM766 DATA7-0 PRAM767 DATA31-24 PRAM767 DATA23-16 PRAM767 DATA15-8 PRAM767 DATA7-0 A0h 00h 00h CRAM0 DATA15-8 CRAM0 DATA7-0 CRAM1 DATA15-8 ・・・ CRAM425 DATA7-0 CRAM426 DATA15-8 CRAM426 DATA7-0 90h 00h OFRAM0 DATA23-16 OFRAM0 DATA15-8 OFRAM0 DATA7-0 OFRAM1 DATA23-16 ・・・ OFRAM46 DATA7-0 OFRAM47 DATA23-16 OFRAM47 DATA15-8 OFRAM47 DATA7-0 60h DATA 62h DATA 64h DATA 66h DATA 68h DATA 6Ah DATA 00h 00h B6h CRC DATA15-8 CRC DATA7-0 00h PRAMアドレス766 LSB 8bitデータ PRAMアドレス767 MSB 8bitデータ PRAMアドレス767 MSB-1 8bitデータ PRAMアドレス767 MSB-2 8bitデータ PRAMアドレス767 LSB 8bitデータ CRAM WRITEコマンドコード CRAMアドレスMSB側 CRAMアドレスLSB側 CRAMアドレス0 MSB 8bitデータ CRAMアドレス0 LSB 8bitデータ CRAMアドレス1 MSB 8bitデータ CRAMアドレス425 LSB 8bitデータ CRAMアドレス426 MSB 8bitデータ CRAMアドレス426 LSB 8bitデータ OFRAM WRITEコマンドコード OFRAMアドレス OFRAMアドレス0 MSB 8bitデータ OFRAMアドレス0 MSB-1 8bitデータ OFRAMアドレス0 LSB 8bitデータ OFRAMアドレス1 MSB 8bitデータ OFRAMアドレス46 LSB 8bitデータ OFRAMアドレス47 MSB 8bitデータ OFRAMアドレス47 MSB-1 8bitデータ OFRAMアドレス47 LSB 8bitデータ CONT0 WRITEコマンドコード CONT0データ CONT1 WRITEコマンドコード CONT1データ CONT2 WRITEコマンドコード CONT2データ CONT3 WRITEコマンドコード CONT3データ CONT4 WRITEコマンドコード CONT4データ CONT5 WRITEコマンドコード CONT5データ Reserve Reserve CRC WRITEコマンドコード CRC MSB 8bitデータ CRC LSB 8bitデータ Reserve - 56 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] 9.システム設計 (1) 接続図 0.1µ 0.1µ Digital +3.3V 0.1µ 10µ 5 4 3 9 21 DVDD DVDD 28 DVDD SMODE SDIN1 SDIN2 SDIN3 25 26 Cd DRDY 19 SO 30 RDY 18 33 RQ SI Rd Cd SCLK XTO XTI AK7730A CS JX0 15 14 23 24 16 17 48 Analog Lch+ Analog Lch- 47 Analog Rch+ 46 Analog Rch- 45 I/F 31 32 20 2 BITCLK_I CLKO1 INIT_RESET S_RESET CLKO2 35 RESET 34 CONTROL BITCLK_O LRCLK_O AVSS AINL+ AINL- VREFL 38,44 43 AINR+ AINRVCOM 37 Micom LRCLK_I 5.6k 6.8n 29 42 0.1µ LFLT SDOUT1 13 38 Analog +3.3V 10µ 0.1µ 10µ 0.1µ 39,40 41 8,22,27 [MS0302-J-00] SDOUT2 12 AVSS AVDD SDOUT3 11 VREFH SDOUT4 10 BVSS 7 DVSS - 57 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] (2)周辺回路 1)EEPROMとの接続 AK7730A INIT_RESET S_RESET Reset Control Micro cmp S_RST RQ SCLK RQ SCLK SI SI SO SO EESEL L CLKO2/EEST RDY DRDY RDY/EESI DRDY/EECK CS /EESO CS LRCLK_O/ EECS 四線式コントロール AK7730A Reset Control INIT_RESET S_RESET RQ SCLK S_RST RQ SCLK SI SI SO EESEL CLKO2/EEST Micro cmp SO H EEST RDY DRDY EEPROM RDY/EESI DRDY/EECK SI CK CS /EESO SO LRCLK_O/ EECS CS 四線式コントロール+EEPROM AK7730A INIT_RESET S_RESET RQ SCLK Reset Control H H H SI L SO EESEL H CLKO2/EEST EEPROM RDY/EESI DRDY/EECK SI CK CS /EESO SO CS LRCLK_O/ EECS EEPROM only [MS0302-J-00] - 58 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] 2)グランドと電源 AK7730Aではディジタルノイズのカップリングを最小限に抑えるため、AVDDとDVDDを分けてデカップリングします。 AVDDにはシステムのアナログ電源を供給します。 一般的に電源とグランドはアナログとディジタルに分けて配線し、PCボード上の電源に近いところで接続して下さい。 デカップリングコンデンサ、特に小容量のセラミックコンデンサはAK7730Aにできるだけ近づけて接続します。 3)基準電圧 VREFHピンとVREFLピンに入力される電圧の差がアナログ入力のフルスケールを決定します。通常はVREFHにAVDD を接続し、VREFLにAVSSを接続します。VREFHピンには高周波ノイズを除去するために10µFの電解コンデンサを並列 に0.1µFのセラミックコンデンサをAVSSとの間に接続して下さい。特にセラミックコンデンサはピンにできるだけ近づけ て接続して下さい。ディジタル信号、特にクロックはAK7730AへのカップリングをさけるためVREFHピン及びVREFLピ ンからできるだけ離して下さい。 VCOMピンにはAK7730Aのコモン電圧が出力されます。VCOMピンから出力されるコモン電圧を外部回路には使用し ないで下さい。VCOMピンには高周波ノイズを除去するために、0.1µFのセラミックコンデンサをAVSSとの間に接続して 下さい。なお、このコンデンサはVCOMピンにできるだけ近づけて下さい。 4)アナログ入力 アナログ入力信号は、各チャネルの差動入力ピンから変調器に入力されます。入力電圧は、AIN+とAIN-の差電圧(Δ VAIN=(AIN+)-(AIN-))で、±FS=±(VREFH-VREFL)×0.4になります。VREFH=3.3V,VREFL=0Vのとき、入力レンジは± 1.32Vです。出力コードのフォーマットは、2’sコンプリメントです。 AK7730Aはfs=48kHzのとき、3.072MHzでアナログ入力をサンプリングします。ディジタルフィルタは、30kHzから3.042MHz の間のノイズを除去します。しかし、3.072MHz付近の帯域では、ノイズは除去されません。ほとんどのオーディオ信号 では、3.072MHz付近に大きなノイズをもつことはありませんので、簡単なRCフィルタで十分ノイズを減衰させることが できます。 AK7730Aのアナログ電源電圧は+3.3V(TYP)になっており、アナログ入力ピン(AINL+,AINL-,AINR+,AINR-)には、 AVDD+0.3V以上、AVSS-0.3V以下の電圧と、10mA以上の電流を入力してはいけません。過大電流の流入は、内部の保護 回路の破壊、さらにはラッチアップを引き起こし、ICの破壊に至ります。従って、周辺のアナログ回路の電圧が、±15V 等の場合はアナログ入力ピンを絶対最大定格以上の信号から保護する必要があります。 [MS0302-J-00] - 59 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] 10k 10k Vop 10k Signal AVSS 10k + Vop 1.32Vpp BIAS + NJM2100 0.1µ BIAS 10µ + AIN+ 330 1.5nF 4.7k AIN- 330 4.7k Vop = VA+ = 3.3V 1.32Vpp BIAS AVSS AVSS 図1.入力バッファ回路例(差動入力) 10k Vop Vop 10µ + 0.1µ AVSS + Signal BIAS BIAS NJM2100 10k 330 AIN+ 10µ + 4.7k 3.3nF AIN- 330 4.7k Vop = VA+ = 3.3V BIAS 2.64Vpp AVSS AVSS 図2.入力バッファ回路例(シングルエンド入力) AK7730Aには、アナログ信号をシングルエンドで入力することも可能です。その際には、AIN-入力にアナログ信号 (VREFH=3.3V,VREFL=0.0Vのとき、FS=(VREFH-VREFL) ×0.8=2.64Vpp)を、AIN+入力にはバイアスを入力して下さい。 但し、3.3V電源でオペアンプを使用した場合、低飽和型のオペアンプが推奨されます。AIN+に接続される電解コンデン サは、2次高調波低減に効果があります。(図2参照)。 5)ディジタル回路との接続 ディジタル回路によるノイズを最小限に抑えるためにディジタル出力には低電圧ロジックを接続します。適合するロ ジックファミリィは74LV,74LV-A,74ALVC,74AVCシリーズです。 [MS0302-J-00] - 60 - 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] 10.パッケージ 48pin LQFP(Unit:mm) 1.7Max 9.0 ± 0.2 0.13 ± 0.13 7.0 36 1.4TYP 25 37 24 48 9.0 ± 0.2 7.0 12 13 1 12 0.16 ± 0.07 0.5 0.22 ± 0.08 0.10 M 0° ∼ 10° 0.10 0.5 ± 0.2 材質・メッキ仕様 パッケージ材質: リードフレーム材質: リードフレーム処理: [MS0302-J-00] - 61 - エポキシ系樹脂 銅 半田(無鉛)メッキ 2004/05 [ASAHI KASEI] [AK7730A] 11.マーキング AKM AK7730AVT XXXXXXX 1 1) Pin #1 indication 2) Date Code: XXXXXXX(7 digits) 3) Marking Code: AK7730AVT 4) Asahi Kasei Logo 重要な注意事項 • 本書に記載された製品、及び、製品の仕様につきましては、製品改善のために予告なく変更することが あります。従いまして、ご使用を検討の際には、本書に掲載した情報が最新のものであることを弊社営業 担当、あるいは弊社特約店営業担当にご確認下さい。 • 本書に掲載された情報・図面の使用に起因した第三者の所有する特許権、工業所有権、その他の権利 に対する侵害につきましては、当社はその責任を負うものではありませんので、ご了承下さい。 • 本書記載製品が、外国為替及び、外国貿易管理法に定める戦略物資(役務を含む)に該当する場合、輸 出する際に同法に基づく輸出許可が必要です。 • 医療機器、安全装置、航空宇宙用機器、原子力制御用機器など、その装置・機器の故障や動作不良 が、直接または間接を問わず、生命、身体、財産等へ重大な損害を及ぼすことが通常予想されるような 極めて高い信頼性を要求される用途に弊社製品を使用される場合は、必ず事前に弊社代表取締役の 書面による同意をお取り下さい。 • この同意書を得ずにこうした用途に弊社製品を使用された場合、弊社は、その使用から生ずる損害等の 責任を一切負うものではありませんのでご了承下さい。 • お客様の転売等によりこの注意事項の存在を知らずに上記用途に弊社製品が使用され、その使用から 損害等が生じた場合は全てお客様にてご負担または補償して頂きますのでご了承下さい。 [MS0302-J-00] - 62 - 2004/05