[AK4203] AK4203 Stereo Cap-less LINE-Amp and Video-Amp 概 要 AK4203はオーディオ2ch、ビデオ1chのラインドライバICです。3.3Vの単一電源で、負電源発生回路を 内蔵することによりオーディオ用2Vrmsのライン出力レベルを実現し、かつオーディオ・ビデオ各出力 のDCカット用コンデンサを不要としました。また、パッケージは小型の16TSSOPを採用し、機器の実 装面積を大幅に削減します。 特 長 1. オーディオ部 差動入力対応 ステレオ キャプレス ラインドライバ内蔵 (DCカットコンデンサ不要) ライン出力レベル: 2.0Vrms THD+N: -90dB S/N: 102dB 出力ゲイン: 6dB ローパスフィルタ内蔵: fc=130kHz ポップノイズフリー グランド中心出力 2. ビデオ部 1ch キャプレス ビデオドライバ内蔵 (DCカットコンデンサ不要) 入力レベル: 1.5Vpp (max) SN: 75dB(typ), 帯域100kHz ∼ 6MHz ローパスフィルタ内蔵: -0.5dB@ 6.75MHz, -43dB@27MHz (typ) ビデオミュート機能 Power Supply: 3.0V ~ 3.6V Ta: −20 ∼ 85°C Package: 16TSSOP MS1376-J-00 2012/02 -1- [AK4203] ■ ブロック図 + LINP LOUT LINN - Charge Pump + RINP VDD1 VDD2 VSS1 CVEE CP CN VSS2 ROUT RINN VPDN VIN Clamp + LPF VOUT - Figure 1. AK4203 ブロック図 MS1376-J-00 2012/02 -2- [AK4203] ■ オーダリングガイド AK4203ET AKD4203 ■ −20 ∼ +85°C AK4203評価用ボード 16 pin TSSOP (0.65mm pitch) ピン配置 VIN 1 16 VDD2 VPDN 2 15 VSS2 CN 3 14 VOUT CP 4 13 VEE LINN 5 12 VSS1 LINP 6 11 VDD1 RINP 7 10 LOUT RINN 8 9 ROUT AK4203 Top View MS1376-J-00 2012/02 -3- [AK4203] ピン/機能 No. Pin Name 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 VIN VPDN CN CP LINN LINP RINP RINN I I I O I I I I ROUT LOUT O O 11 VDD1 - 12 VSS1 - 13 VEE O 14 15 VOUT VSS2 O - 16 VDD2 - ■ I/O Function ビデオ信号入力ピン ビデオミュートピン チャージポンプ用コンデンサ負極ピン チャージポンプ用コンデンサ正極ピン Lchオーディオ反転入力ピン Lchオーディオ非反転入力ピン Rchオーディオ非反転入力ピン Rchオーディオ反転入力ピン オーディオ出力ピン(Rch) オーディオ出力ピン(Lch) 電源1ピン, 3.0V~3.6V 3.3V. 10uF程度の電解コンデンサと並列に0.1uFのセラミックコンデンサをVSS1 との間に接続して下さい。 グランド1 ピン 負電圧出力ピン 3.3V. 10uF程度の電解コンデンサをVSS1との間に接続して下さい。 ビデオ信号出力ピン グランド2 ピン 電源2ピン, 3.0V~3.6V 3.3V. 10uF程度の電解コンデンサと並列に0.1uFのセラミックコンデンサをVSS2 との間に接続して下さい。 使用しないピンの処理について 使用しない入出力ピンは下記の設定を行い、適切に処理して下さい。 Classification Pin Name 設定 Digital 入力 VPDN VSS1 Audio 入力 Audio, Video 出力 LINP/N, RINP/N AOUT, VOUT VSS1 オープン MS1376-J-00 2012/02 -4- [AK4203] 絶対最大定格 (VSS1=VSS2 = 0V; Note 1) Parameter Power Supply Symbol min VDD1 -0.3 VDD2 Input Current (any pins except for supplies) IIN Audio Input Voltage (Note 4) VINA VEE -0.3 Video Input Voltage VINV -0.3 Ambient Operating Temperature Ta -20 Storage Temperature Tstg -65 Note 1. 電圧はすべてグランドピンに対する値です。 Note 2. VSS1, VSS2 は同じアナロググランドに接続して下さい。 Note 3. VDD1 と VDD2 は同じ電位にして下さい。 Note 4. VEE: VEE pin voltage. VEEは内蔵する負電源発生回路により生成されます。 VEE電圧は-VDD1+0.2V(typ.)です。 max Unit 4.0 V ±10 VDD1 +0.3 VDD2 +0.3 85 150 mA V V °C °C max 3.6 3.6 Unit V V 注意: この値を超えた条件で使用した場合、デバイスを破壊することがあります。 また通常の動作は保証されません。 推奨動作条件 (VSS1 = VSS2 = 0V) Parameter Power Supply Symbol VDD1 VDD2 Note 3. VDD1とVDD2は同じ電位にして下さい。 min 3.0 3.0 typ 3.3 3.3 注意: 本データシートに記載されている条件以外のご使用に関しては、当社では責任負いかねますので 十分ご注意下さい。 電気特性 (Ta=25°C; VDD1= VDD2 = 3.3V; VSS1= VSS2 = 0V) Power Supplies Parameter min Power Supply (VDD1+VDD2) Normal Operation (Note 5) Note 5. 無入力、無負荷。 MS1376-J-00 typ max Unit 18 30 mA 2012/02 -5- [AK4203] アナログ特性 (Audio) (Ta=25°C; VDD1=VDD2= 3.3V; VSS1=VSS2=0V; Input Signal Frequency =1kHz; Measurement band width=10Hz ∼ 20kHz; RL =5kΩ, unless otherwise specified) Parameter min typ max Unit Output Level (Note 6) 2 Vrms Gain 6 dB THD+N (at 2Vrms output, VDD1≧3.135V) -90 dB Dynamic Range (-60dBFS with A-weighted) 102 dB S/N (A-weighted) 102 dB Inter channel Isolation 100 dB Output Offset Voltage ±0 ±5 mV LPF Frequency Response -3dB 130 kHz Note 6. VDD1≧3.135V, THD+N=-90dB. アナログ特性 (Video) (Ta=25°C; VDD1=VDD2= 3.3V; VSS1=VSS2=0V; unless otherwise specified, Note 7, Note 8) Parameter Conditions min typ Input Signal Output Gain Input=0.2Vp-p, 100kHz 6 Output Signal f=100kHz, THD=-30dB. 2.52 Frequency Response Response at 6.75MHz -0.5 Input=0.2Vpp, Sin Wave Response at 27MHz -43 (0dB at 100kHz) max 1.5 - Unit Vpp dB Vpp dB dB Group Delay Distortion S/N(※) Load Resistance Load Capacitance |GD3MHz−GD6MHz| 10 nsec BW= 100kHz to 6MHz. 81 dB 140 150 160 Ω R1+R2 (Note 9) C1 (Note 9) 400 pF C2 (Note 9) 15 pF Note 7. ビデオ信号のアナログ特性はピン位置での値です。 Note 8. Input Sync Tip Level=-0.43V∼-0.14V(ペデスタルレベルを基準としたシンクチップレベル)、 Horizontal Line Sync Pulse=4.0μs ∼5.4μs, Equalizing Pulse=2.0μs ∼2.7μs, Serration Pulse=4.0μs ∼5.4μs Note 9. Refer to the Figure 2. ※CCIR 567 weighting.有り R1 75 Ω VOUT R2 75 Ω C1 C2 max: 15pF (C2) max: 400pF (C1) Figure 2. Load Resistance R1+R2 and Load Capacitance C1/C2. MS1376-J-00 2012/02 -6- [AK4203] 機能説明 ■ 負電源生成回路 内蔵する負電源生成回路(Figure 3)によりオーディオ・ビデオアンプに負電源を供給することで、オーディオのバイア スレベル及びビデオのペデスタルレベルを 0V として信号を出力します(Figure 4, Figure 5)。そのため、DCカット用の コンデンサが不要となります。 AK4203 VDD2 Charge Pump CP CN Negative Power VSS1 (+) 1uF C2 VEE 10uF (+) C1 Note 10. C1 および C2 のコンデンサには低 ESR(等価直列抵抗)の部品を使用して下さい。極性付きのコンデンサを使 用する場合、それぞれ CP 側、VSS1 側にコンデンサの正極端子を接続して下さい。 Figure 3. 負電源生成回路 AK4203 2 Vrms 0V AOUTR (AOUTL) Figure 4. Audio 信号出力 AK4203 75Ω VOUT 75Ω 0V Figure 5. Video 信号出力 MS1376-J-00 2012/02 -7- [AK4203] ■ Audio立ち上げシーケンス 電源投入後、オーディオ回路とチャージポンプは下図のシーケンスに従い自動的に立ち上がります。 Power Supply VDD1, VDD2 3.0V Audio Analog Circuit Charge Pump VEE Power up (1) Power up VEE=Negative voltage Power down VEE=0V -1.85V Audio Timer Circuit (2) time A LINP, N RINP, N LOUT ROUT Figure 6. System Reset Diagram 注: (1) 電源投入後、オーディオ出力は VSS に Mute SW で接続されています。 また、チャージポンプはスロースタートモードで立ち上がります。0.4ms 後に VEE 電圧は-1.85V に到達します。 チャージポンプが安定するまで LINP/N pin, RINP/N pin に負電圧を入力しないでください。 (2) これをトリガーとしてディジタル回路が時間 timeA=15ms (max.)の期間カウントします。 (3) timeA 経過後、Mute SW は解除になりオーディオ出力はイネーブルになります。 (4) 通常の使用ではクリックノイズは聞こえません。 MS1376-J-00 2012/02 -8- [AK4203] ■ Video立ち上げシーケンス ビデオ回路は VPDN が “H”になると立ち上がります。 Power Supply VDD1, VDD2 3.0V VPDN Charge Pump VEE Power down VEE=0V Power up VEE=Negative voltage Video Circuit Power up Power down (1) Video Timer Circuit time B VIN VOUT ビデオ入力信号 (2) VSS2=0V ビデオ出力信号 VSS2=0V Figure 7. System Reset Diagram 注: (1) VPDN が “H”になってから、ディジタル回路が時間 timeB=100ms (max.)の期間カウントします。 (2) timeB 経過後、ビデオ出力は 0V から出力イネーブルになります。 MS1376-J-00 2012/02 -9- [AK4203] システム設計 Figure 8 はシステム接続例です。具体的な回路と測定例については評価ボード(AKD4203)を参照して下さい。 Analog 3.3V 0.1u Video In 75 VIN VDD2 16 2 VPDN VSS2 15 3 CN VOUT 14 4 CP VEE 13 5 LINN VSS1 12 6 LINP VDD1 11 7 RINP AOUTL 10 RINN AOUTR 9 1 0.1μ + 10μ 75 μP 1 u (1) Audio In L Audio In L Audio In R Audio In R + 1u 1u AK4203 + 10μF 0.1μ + 10μ 220 1u 1u Video Out 8 220 Lch Out Rch Out Figure 8. Typical Connection Diagram MS1376-J-00 2012/02 - 10 - [AK4203] 1. グランドと電源のデカップリング 電源とグランドの取り方には十分注意して下さい。通常、VDD1, VDD2 にはシステムのアナログ電源を供給します。別 電源で供給される場合は、VDD1 と VDD2 は必ず一緒に立ち上げてください。VSS1, VSS2 はアナロググランドに接続 して下さい。システムのグランドはアナログとディジタルで分けて配線し PC ボード上の電源に近いところで接続して下 さい。小容量のデカップリングコンデンサはなるべく電源ピンの近くに接続して下さい。 2. 基板配線上の注意 アナログ入出力ピンは他の信号とのカップリングには十分注意し、配線もできるだけ短くなるようにして下さい。使用さ れないピンがある場合はオープンにして下さい。 3. アナログ入力 3-1.オーディオ信号入力 オーディオは差動入力となっています。出力はLINP/RINPに対しては同極性となります。各入力ピンは 1uF程度のコンデンサでDCカットして入力して下さい。 3-2. ビデオ信号入力 AK4203内部のクランプ回路により、Sync Tipの出力レベルは一定になります。VIN pinは0.1uF程度のコ ンデンサでDCカットして入力して下さい。 4. アナログ出力 4-1.オーディオ信号出力 アナログ出力はシングルエンドになっており、出力レンジは VSS(0V,typ)を中心に 2.0Vrms(typ)で LPF を内蔵し ます。DC オフセットは±5mV 以下です。 4-2. ビデオ信号出力 AK4203 は 150ohm をドライブ可能なビデオアンプを 1 チャンネル内蔵します。アンプのゲインは +6dB(typ)で LPF を内蔵します。DC オフセットは±100mV 以下です。 MS1376-J-00 2012/02 - 11 - [AK4203] パッケージ *5.0±0.1 0.17±0.05 9 1 8 0.13 M 0.22±0.1 6.4±0.2 *4.4±0.1 16 0.5±0.2 16pin TSSOP (Unit: mm) 0.65 0 ∼ 10° 1.1 MAX 0.10 S 0.1±0.1 S NOTE: Dimension "*" does not include mold flash. ■ 材質・メッキ仕様 パッケージ材質: リードフレーム材質: リードフレーム処理: エポキシ系樹脂、ハロゲン (臭素、塩素)フリー 銅 半田 (無鉛) メッキ MS1376-J-00 2012/02 - 12 - [AK4203] マーキング 4203ET XXXYY 1) 2) 3) Pin #1 indication Date Code: XXXYY (5 digits) XXX: Date Code YY: Lot# Marketing Code: 4203ET 改訂履歴 Date (YY/MM/DD) 12/02/16 Revision 00 Reason 初版 Page MS1376-J-00 Contents 2012/02 - 13 - [AK4203] 重要な注意事項 z z z z z z 本書に記載された製品、および、製品の仕様につきましては、製品改善のために予告なく変更することがあります。 従いまして、ご使用を検討の際には、本書に掲載した情報が最新のものであることを弊社営業担当、あるいは弊 社特約店営業担当にご確認ください。 本書に記載された周辺回路、応用回路、ソフトウェアおよびこれらに関連する情報は、半導体製品の動作例、応 用例を説明するものです。お客様の機器設計において本書に記載された周辺回路、応用回路、ソフトウェアおよ びこれらに関連する情報を使用される場合は、お客様の責任において行ってください。本書に記載された周辺回 路、応用回路、ソフトウェアおよびこれらに関連する情報の使用に起因してお客様または第三者に生じた損害に 対し、弊社はその責任を負うものではありません。また、当該使用に起因する、工業所有権その他の第三者の所 有する権利に対する侵害につきましても同様です。 本書記載製品が、外国為替および、外国貿易管理法に定める戦略物資(役務を含む)に該当する場合、輸出す る際に同法に基づく輸出許可が必要です。 医療機器、安全装置、航空宇宙用機器、原子力制御用機器など、その装置・機器の故障や動作不良が、直接ま たは間接を問わず、生命、身体、財産等へ重大な損害を及ぼすことが通常予想されるような極めて高い信頼性を 要求される用途に弊社製品を使用される場合は、必ず事前に弊社代表取締役の書面による同意をお取りくださ い。 この同意書を得ずにこうした用途に弊社製品を使用された場合、弊社は、その使用から生ずる損害等の責任を 一切負うものではありませんのでご了承ください。 お客様の転売等によりこの注意事項の存在を知らずに上記用途に弊社製品が使用され、その使用から損害等が 生じた場合は全てお客様にてご負担または補償して頂きますのでご了承下さい。 MS1376-J-00 2012/02 - 14 -