水素化−不均化−脱水素−再結合(HDDR)プロセスで作製した

水素化−不均化−脱水素−再結合(HDDR)プロセスで作製した
微細結晶 Nd-Fe-B 系磁石の拡散処理による保磁力向上
Enhancement of Coercivity in Hydrogenation - Disproportionation - Desorption - Recombination (HDDR) - Processed
Nd-Fe-B-Based Fine - Grained Magnet with Diffusion Treatment
西内 武司*
野澤 宣介*
Takeshi Nishiuchi
Noriyuki Nozawa
村田 剛志*
Takeshi Murata
川田 常宏*
広 沢 哲 **
Tsunehiro Kawata
Satoshi Hirosawa
重希土類フリー高保磁力磁石の作製に向け,水素化 - 不均化 - 脱水素 - 再結合(HDDR)プロセ
スで作製した Nd - Fe - B 系磁石粉末に Nd 合金拡散源を混合して熱処理する拡散処理を検討した。
Nd - Cu 合 金に加え,Nd - Ga 合 金や Nd - Al 合 金の拡散処理でも保 磁力が向上することが確認さ
れ ,Nd-Al 拡散源において cJ の最大値は 1,645 kA/m になった。Nd-Al 合金を用いた拡散処理の
保磁力向上は Nd 2 Fe14 B 相の粒界組織の適正化に加え , 主相内部に導入された Al による異方性磁
界( A )の向上によるものであることが示唆された。また,Nd-Al 拡散源を混合した後 600 ℃以下
のホットプレスで緻密化した HDDR 磁石粉末を 700 ℃で熱処理することにより , 保磁力が向上する
ことが確認された。
Diffusion treatment, which consists of blending hydrogenation-disproportionation-desorptionrecombination (HDDR) -processed Nd-Fe-B-based magnet powder with diffusion sources of
Nd-based alloy and then annealing the mixture, was studied in order to manufacture a high
coercivity magnet without usage of heavy rare-earth elements. Beside Nd-Cu alloys, using
Nd-Ga and Nd-Al alloys as diffusion sources was proven to be effective in increasing
coercivity. In particular, the coercivity of the magnet powder prepared with the diffusion
treatment of Nd-Al alloy reached a maximum value of H cJ=1,645 kA/m. Enhancement of
coercivity with the Nd-Al diffusion source was attributed to modification of nanostructure
around the grain boundary region between the Nd2Fe14B phases and an increase in the
magnetic anisotropy field (H A) by substitution of Al in the Nd2Fe14B phase. Furthermore,
HDDR-processed powder, mixed with the Nd-Al diffusion source and then consolidated by
hot-press below 600 ℃ , showed an enhanced coercivity when it was annealed at 700 ℃ .
● Key Word:Nd-Fe-B 磁石,水素化 - 不均化 - 脱水素 - 再結合(HDDR)
,保磁力
● Production Code:Nd-Fe-B magnet
● R&D Stage:Research
重希土類元素を添加して磁石の保磁力(
1. 緒 言
cJ )を向上させ
ている。しかし,DyやTbは自然存在比が小さく,かつ特
Nd-Fe-B系焼結磁石(当社商品名:NEOMAX ®)は,そ
定地域に偏在していることから,これらに依存しない永久
の高い磁気特性によりハードディスクドライブのボイスコ
磁石の開発が強く求められている1)。重希土類元素を使用
イルモーター(VCM: Voice Coil Motor)や各種回転モー
しない Nd-Fe-B系焼結磁石の保磁力は,この磁石が発明さ
ター,産業機械用のリニアモーターなど多くの用途に使
れた1982年以来,Nd 2 Fe 14 B 化合物の異方性磁界
用されている。特に,急激に生産が拡大しているハイブ
MA/m)2)の20
リッド自動車(HEV: Hibrid Electric Vehicle)や電気自
結磁石の組織が理想的な組織からかけ離れていることによ
動車(EV: Electric Vehicle)の心臓部である駆動モーター
ると考えられ,材料組織を適正化することができれば,重
には数百gから1 kg程度のNd-Fe-B系焼結磁石が使用され
希土類元素に依存しなくても自動車用途に使用可能な高保
ているが,高温での性能を確保するためにDyやTbなどの
磁力を有するNd-Fe-B 磁石が得られる可能性がある。
*
**
38
日立金属株式会社 NEOMAX 事業部
独立行政法人物質・材料研究機構
日立金属技報 Vol. 29(2013)
*
**
(5.6
A
%未満にとどまっていた。これは実際の焼
NEOMAX Division, Hitachi Metals, Ltd.
National Institute for Materials Science
水素化−不均化−脱水素−再結合(HDDR)プロセスで作製した微細結晶 Nd-Fe-B 系磁石の拡散処理による保磁力向上
Nd-Fe-B系磁石において保磁力を向上させる組織制御の
た。本論文では,これら一連の研究で得られた成果ならび
手段として,結晶粒の微細化が有効であると報告されてい
に今後の課題についてまとめる。
る3 ∼10)。焼結磁石においてこれを実現するためには,焼結
前の粉砕粉の粒度を小さくする必要があり,例えばジェッ
トミル粉砕にHeガスを用いて 50 %中心粒径(
の微粉末を作製し,これを焼結して得られた磁石が報告さ
10)
れている
2. Nd 合金を用いた拡散処理の検討
が1.1 μm
50)
。しかし,Nd-Fe-B系合金が本質的に活性で,
2. 1 実験方法
Nd12.5Fe72.8Co8B6.5Ga 0.2 組成の鋳造合金を1,110 ℃の減圧
微粉化すると取り扱いが困難になることや,粉砕工程にお
Ar雰囲気中で16時間熱処理を行った後,機械的に粉砕して
ける生産性などを考慮すると,焼結法で得られる磁石の結
300 μm以下の粉末を回収した。得られた粉末をAr 雰囲
晶粒径を1 μm以下にするのは依然として容易ではない。
気中で840 ℃まで加熱し,雰囲気をH2に切り替えて840 ℃
これに対し,水素化−不均化−脱水素−再結合(HDDR:
で 4 時間保持して水素化−不均化(H D)処理を行った。
Hydrogenation-Disproportionation-Desorption-
その後,5 . 3 kPaの減圧Ar雰囲気に切り替えて,840 ℃で
Recombination)法11∼14)は焼結法では作製困難なサブミ
1 時間保持することにより,D R処理を行った。得られた
クロンサイズの結晶粒からなる異方性磁石が作製できるこ
サンプルの磁気特性を振動試料型磁束計(VSM: Vibrating
とから,焼結磁石よりもさらに高い保磁力を有する重希土
Sample Magnetometer)で評価した結果,残留磁束密度
r
Nd-Fe-B系磁石が得られる可能性がある15)。
(反磁界補正なし,密度 7.6 g/cm3と仮定)は0.96 Tとあまり
HDDRプロセスで得られるNd-Fe-B系磁石(以下“HDDR
高くないが, cJは1,323 kA/mと比較的高い値が得られた。
類フリー
磁石”と呼ぶ)においてDyやTbを用いずに保磁力を高め
一方,さまざまな元素MにおけるNd-M合金を単ロール
る手法としては,本プロセスを見出した初期にNakayama
超急冷法で作製し,Ar雰囲気中でコーヒーミルを用いて粉
とTakeshitaらが行った研究など,いくつかの報告がある
砕した後,150 μm以下の粒子を回収して拡散源を得た。
14,16∼20)
。しかしながら異方性HDDR磁石の保磁力(
これらHDDR磁石粉末と拡散源を混合して真空炉に導入
cJ)
はこの時に得られた1.2 MA/m程度にとどまっており,
し,10−2 Pa以下の高真空中で,
室温から拡散処理温度(
d)
HDDR磁石の微細結晶粒から期待される1.6 MA/mを超え
まで 1 時間で昇温し,その後
る高い保磁力は得られていなかった。
にArガスを導入して室温まで冷却した。なお,この条件は
筆者らは2007年度から2011年度まで実施した文部科学省
Sepehri-Aminらの研究 25)と比較すると昇温および冷却速
「元素戦略プロジェクト」
(
「低希土類元素組成高性能異方
度が小さくなっている。得られたサンプルの一部は,熱
性ナノコンポジット磁石の開発」15))において独立行政法
処理中に溶融したNd-M合金によって塊状になったため,
人物質・材料研究機構と共同で,HDDR磁石の保磁力に影
Ar 雰囲気中で300 μm以下まで解砕した後,VSMで磁気
響を与える組織要因の解析を進めた。その結果,脱水素-
特性を評価した。
dで30分間保持した後,炉内
再結合(DR)処理において再結合Nd2Fe14B相の生成がほ
ぼ完了した後にNd 2 Fe14 B 相の粒界に生成したNdリッチ
2. 2 実験結果
相が保磁力発現に寄与していること21,22),ホットプレス
Sepehri-Aminらの検討 25)では,Ndリッチ側の共晶点
によるHDDR磁石粉末の緻密化過程で保磁力が大きく変
近傍組成のNd-Cu合金を拡散源として用いることで,保
化し,これが Ndリッチ相分布の変化で説明できること
磁力が向上できることが示されている。そこで,Ndリッチ
23)
,三次元アトムプローブ( 3 DAP:
組成側に比較的低温の共晶点を有するNd-M二元系(表 1 )
Three Dimensional
Atom Probe)による組成分析結果からNdリッチ相は強磁
を選択し拡散処理の効果を調査した。具体的には,単
性で主相結晶粒間の磁気的な結合を十分分断できていない
ロ ー ル 法 で 作 製 し たNd 80 Cu20 ,Nd 90 Al10 ,Nd 80 Ga20 ,
と考えられること22,24)などが明らかになった。これらの知
Nd 90 Mn10 ,Nd 80Co 20 ,Nd 80 Ni20 組成の超急冷合金を拡散
見を踏まえ,Nd12.5 Fe 72.8 Co 8 B 6.5 Ga 0.2(mol%,以下も特別
源とした。なお,これらの組成は,表 1 に示す共晶組成近
に記載のない限り同様)組成のHDDR磁石粉末に超急冷法
傍もしくはそれよりもNdリッチ側となるように設定してい
で作製した共晶組成(Nd 70 Cu 30 )近傍のNd-Cu合金を混合
る。また,比較としてMを含まない金属Ndを拡散源とし
して熱処理することで,NdやCuが磁石粉末の結晶粒界近
傍に拡散導入されて保磁力が大幅に向上できることが
Sepehri-Aminらによって示された25)。この方法(以下“拡
表 1 Nd-M 二元系の共晶組成および温度
Table 1 Eutectic compositions and temperatures for Nd-M binary systems
Alloy system
Eutectic composition※
Eutectic temperarture※
(℃)
Nd-Cu
Nd70Cu30
520
Nd-Al
Nd85Al15
635
Nd-Ga
Nd80Ga20
651
Nd-Mn
Nd73Mn27
700
す ) を 用 い た 拡 散 処 理 の 効 果 を 調 査 す る と と も に,
Nd-Co
Nd80Co20
625
Nd-Fe-B系焼結磁石からの置き換えに必須であると考えら
Nd-Ni
Nd81Ni19
散処理”と記す)はNd-Cu合金以外にも幅広く活用できる
と考えられ,また作製条件を適正化することで,さらに高
い保磁力を有する微細結晶磁石を作製できる可能性があ
る。そこで,著者らは種々のNd合金(以下“拡散源”と記
れる緻密化と高保磁力化の両立可能性について検討を進め
570
※
Nd-rich side of binary system
日立金属技報 Vol. 29(2013) 39
た実験も行った。
1,800
HDDR磁石粉末と拡散源の混合比を 5:1(質量比)とし
て800 ℃,30分の条件で拡散処理を行った粉末サンプルの
1,600
きなかったことに加え,処理後のサンプルが凝集して十分
に解砕ができない場合があったため正確な評価ができな
かったが,密度を7.6 g/cm3と設定するといずれの拡散処
理条件においても0.7∼0.8 Tまで低下した。これは,Nd-M
合金の混合量が比較的多く,拡散処理後の主相比率が処理
1,400
1,200
cJ
体積磁化を計算するためのサンプルの密度が正確に把握で
(kA/m)
rの値はVSM測定結果から
Coercivity,
磁気特性をVSMで評価した。
前よりも大きく低下したことに加え,例えば MがAlの場合
Initial powder
1,000
800
には後述するとおり,主相へAlが導入されて飽和磁化が低
下したことも一因であると考えられる。これに対し,図 1
に示すように,
: w/o diffusion source
: Nd80Cu20
: Nd90Al10
200
0
400
25)にある
cJは,Sepehri-Aminらの報告
500
Nd80Cu20合金に加え,Nd90Al10やNd80Ga20合金でも大幅に
向上することが確認された。特にNd 90Al10合金では1,600
kA/mを超える
cJが得られることがわかった。また,今
回の検討では,金属Ndを拡散源とした場合も1,500 kA/m程
度の保磁力が得られた。一方,Nd 80 Co 20やNd 80Ni 20では拡
600
700
Temperature,
800
900
d(℃)
図 2 Nd80Cu20 および Nd90Al10 合金を拡散源としたときの保磁
力の拡散処理温度依存性(拡散処理時間:30 分)
Fig. 2 Dependence of coercivity on diffusion treatment temperature
for Nd80Cu20 and Nd90Al10 diffusion sources (diffusion treatment
time: 30 min)
散処理における保磁力向上効果は大きくなく,Nd80Mn20合
金では保磁力が低下した。
温度は表 1 に示す共晶温度よりも低くなっている。これは,
間で反応が生じてNd−M合金の拡散が起こっていることを
1,600
示唆している。一方,
℃以上の条件では拡散源の
有無に関わらず
1,400
高すぎるために粒成長が顕在化したことによるものである
cJ
dが900
1,500
1,300
と考えられる。
Coercivity,
(kA/m)
拡散源単独で液相が生成しなくとも,拡散源と磁石粉末の
1,700
1,200
ここまでの検討で保磁力向上効果が一番大きくなった
1,100
1,000
cJが大幅に低下した。これは処理温度が
Nd-Al合金について,合金組成と拡散処理後の保磁力の関
係を調査した。具体的には,
Nd100-x Alx(mol%)でAl量(x )
Initial powder
Nd80Ni20
Nd80Co20
Nd80Mn20
Nd80Ga20
Nd80Al20
Nd80Cu20
と拡散源を5:1(質量比)で混合して800 ℃,30 分の条件
Nd100
を0から100まで変えた一連の拡散源を作製し,HDDR磁粉
800
w/o diffusion
source
900
で拡散処理を行った。x と
cJの関係を図
(Nd金属)からAl量を増加すると
3 に示す。x が 0
cJは向上し,x が10以上
55以下の比較的広い組成範囲で1,600 kA/m以上の
図 1 種々の Nd-M 拡散源を用いて 800 ℃,30 分間拡散処理を行っ
たサンプルの保磁力(HDDR 磁石粉末と拡散源の混合比は 5:1)
Fig. 1 Coercivity of samples prepared with diffusion treatment at
800 ℃ for 30 min with various Nd-M diffusion sources (the
mixing ratio of HDDR powder to diffusion source is 5 : 1)
次に,Nd80Cu20合金および Nd90Al10合金を拡散源とした
cJが得
られ,x が40のときに本検討における最大値となる1,645
kA/mの
は,
cJ が得られた。一方,x
が 60以上75以下の組成で
cJは x の増加とともに徐々に低下し,x が75のときに
処理前の磁石粉末の水準となった。また,x が100(すなわ
ち金属Al)では
cJは大幅に低下した。ここで,x の小さな
(すなわちNdリッチ組成の)拡散源を用いた場合は,拡散
の関係を
cJ)
処理後に磁石粉末の凝集が見られたのに対し,x が 75の場
調査した。なお,拡散処理時間は30分である。検討結果を
合には凝集がほとんど確認されなかった。このことから,x
図 2 に示す。この図には,HDDR磁石粉末のみを拡散処理
が 75の場合は磁粉と拡散源の反応がほとんど起こらず,磁
温度で熱処理した時の結果もプロットしているが,この場
粉内部へのNdやAlの拡散が進行しなかったために,保磁力
合の
が未処理の水準と同等レベルになったと考えられる。なお,
場合について,拡散処理温度(
と保磁力(
d)
cJは熱処理前の水準以下にとどまった。これに対し,
Nd 80 Cu 20合金を用いた拡散処理では
d が 500
℃以上で,
さらにAl量が増加した場合にはNd-Al二元系合金のAlリッ
cJ
チ側の共晶温度(640 ℃)で溶解した拡散源が磁粉と反応
が大幅に向上し,Nd90Al10合金の方がNd80Cu20合金よりも
することにより高保磁力が発現する組織が得られなくなる
高い
ものと思われる。
Nd90Al10合金を用いた拡散処理では
40
cJが得られた。これら
日立金属技報 Vol. 29(2013)
dが550 ℃以上で
cJが向上し始める拡散処理の
水素化−不均化−脱水素−再結合(HDDR)プロセスで作製した微細結晶 Nd-Fe-B 系磁石の拡散処理による保磁力向上
の結果,x が0,40のいずれの組成においても拡散源の混合
1,800
量が多くなると
cJ側を推移した。また,混合比が3:1になると5:1と比
較して
1,400
r,
cJともに低下した。
今回の検討において
cJ
(kA/m)
cJが向上していくが,いずれ
の混合比においてもx を40とすると,x が0の場合よりも高
1,600
Coercivity,
rが低下し
cJが最大(1,646
kA/m)となった
x が 40,混合比 5:1のサンプルについて,拡散処理前後の
1,200
組織観察を行った。走査電子顕微鏡(SEM: Scanning
Initial powder
1,000
Electron Microscope)観察で得られた反射電子像を図 5
に示す。拡散処理後のサンプルでは,観察視野において明
200
るいコントラストの割合が処理前よりも明らかに増加して
いる。これはSepehri-Aminらが検討したNd-Cu拡散処理
0
0
20
40
60
80
100
の結果25) でも確認されており,拡散処理によってNdが
HDDR磁石粉末の個々の粒子内に導入されたためにNdリッ
in Nd100- Al (mol%)
チ相が増加していることによるものであると考えられる。
図 3 Nd-Al 合金を拡散源としたときの保磁力の合金組成依存性
(拡散処理条件:800 ℃,30 分)
Fig. 3 Dependence of coercivity of the diffusion- treated samples on
alloy composition of Nd-Al diffusion sources (diffusion treatment:
800 ℃,30 min)
しかし,図 5(b 2)
(b 4)に示すようにNdリッチ相があまり
存在しない大きさ5∼10 μmの領域も確認された。
次に拡散処理前後のサンプルについて透過電子顕微鏡
(TEM: Transmission Electron Microscope)およびエネ
ル ギ ー 分 散 型X線 分 光 器(EDX: Energy Dispersive
cJが得られた,x を40とした拡散源に
X-ray Spectrometer)を用いて組織分析を行った。結果を
おいて,磁石粉末と拡散源の混合比を3:1から30:1まで
図 6 に示す。拡散処理後サンプルのSEM観察において図 5
変えた混合粉末を800 ℃,30分保持することで得られたサ
(b4)で示されるような,
Ndリッチ相があまり存在しなかっ
先の検討で最大の
cJとし
た部分をTEM で観察したところ,図 6(b 2)で示される
たマップ上に,得られた特性値をプロットした結果を図 4
ように数μm の大きな結晶粒になっていることが確認され
に示す。この図には比較としてx が 0(金属Nd)で同様の検
たが,サンプルの大部分(図 6(b 1)
)では拡散処理に伴う
ンプルの磁気特性を評価した。縦軸を
r,横軸を
討を行った結果も示している。なお,先述したとおり
顕著な粒成長は確認されなかった。図 6(b 2)で示された
VSM測定において
rの値を正確に見積もるためのサンプ
領域では局所的な磁化反転が容易に起こってサンプル全体
ルの密度がわからなかったため,いずれのサンプルも密
の減磁曲線の角型性を悪化させる可能性があるため,これ
度が7.6 g/cm3であるとして
を低減することは今後の課題である。また,EDXによる元
rを求めている。一連の検討
素マッピングを行った結果を図 7 に示す。拡散処理前のサ
1.00
0.95
Remanence,
r
(T)
0.90
ンプルでは,明視野像で確認される結晶粒の分布とNdの分
w/o diffusion source
30:1
0.80
布を対応づけることは困難であったが,拡散処理後の磁粉
: x=40
ではいわゆる粒界三重点に対応した位置に,Ndが濃化して
15:1
30:1
0.85
: x=0
15:1
Fe がほとんど存在しない領域が存在することが確認され
た。これらの領域においてEDXスペクトルから求めた組成
10:1
10:1
7:1
を表 2 にまとめる。なお,測定は各領域で3点行っている。
7:1
拡散処理後のサンプルでは主相内にAlの存在が確認される
0.75
0.70
0.65
とともに,拡散処理前サンプルの主相と比べFeやCo の量
5:1
5:1
が低下した。これは,拡散処理によってAlが主相のFeやCo
3:1
と置換したことを示している。Nd 2Fe14 BのFeサイトをAl
0.60
で置換すると室温の
3:1
0.55
1,300
1,400
1,500
Coercivity,
cJ
1,600
1,700
(kA/m)
図 4 金属 Nd(x =0)および Nd 60 Al 40 合金(x =40)を拡散源とし,
HDDR 磁石粉末と拡散源の混合比を変えて拡散処理を行ったサ
ンプルの r および cJ(拡散処理:800 ℃,30 分)
Fig. 4 B r and H cJ of the diffusion-treated samples with different mixing
ratios of HDDR powder and diffusion sources for Nd metal (x =0)
and Nd60Al40 alloy (x =40) (diffusion treatment: 800 ℃, 30 min)
Aは向上するのに対し,拡散処理前
後における主相中のCo量の変化ではNd 2(Fe,Co)14 B 化
合物の
26)
。従って,
Aは大きく変わらないと考えられる
Nd-Al合金の拡散処理による保磁力向上には,処理によっ
て主相中のFeやCoをAlが置換することで主相の
Aが 向上
したことも寄与していると考えられる。なお,TEM/EDX
分析の結果からは粒界相にもAlが存在することが確認され
たが,今回の検討では従来のHDDR磁石において強磁性で
ある可能性が示された22,24)いわゆる二粒子粒界のNdリッ
日立金属技報 Vol. 29(2013) 41
チ相の組成分析ができていないことから,Nd-Al拡散にと
には,TEMの高分解能観察や3DAPなど原子レベルでの組
もなう粒界相の変化が保磁力に与える影響を考察するため
織および組成の解析が必要である。
(a1)
(a2)
1 μm
5 μm
20 μm
(b1)
(a3)
(b2)
(b3)
5 μm
20 μm
1 μm
(b4)
1 μm
- a3)拡散処理前,
(b1)(
- b4)拡散処理(800 ℃,30 分)
図 5 Nd60Al40 拡散源を用いた拡散処理前後のサンプル断面の反射電子像,(a1)(
後
Fig. 5 Cross sectional back scattered electron images of the samples before and after diffusion treatment with a diffusion source of Nd60Al40
alloy,(a1) - (a3) before diffusion treatment, (b1) - (b4) after diffusion treatment (800 ℃, 30 min)
(a)
(a1)
(a2)
(a3)
(a4)
(a5)
(a6)
500 nm
500 nm
(b1)
(b2)
500 nm
日立金属技報 Vol. 29(2013)
(b2)
(b3)
(b4)
(b5)
(b6)
500 nm
図 6 Nd60Al40 拡散源を用いた拡散処理前後のサンプルの TEM 像 ,
(a)拡散処理前,
(b1)
(b2)拡散処理(800 ℃,30 分)後 ,(b1)
(b2)はそれぞれ図 5(b3)(b4)の領域に対応する)
Fig. 6 TEM images of the samples before and after diffusion
treatment with a diffusion source of Nd 60Al40 alloy, (a) before
diffusion treatment, (b1) (b2) after diffusion treatment (800 ℃, 30
min). (b1) and (b2) correspond to the region shown in Figs. 5
(b3) and (b4), respectively
42
(b1)
500 nm
図 7 Nd60Al40 拡散源を用いた拡散処理前後のサンプルの TEM/
EDX による元素マッピング(a1)
,
(
- a6)拡散処理前(b1)
,
(
- b6)
拡散処理(800 ℃,30 分)後,
(a1)
(b1)Nd マップ,
(a2)
(b2)
Fe マップ,(a3)
(b3)Co マップ,(a4)
(b4)0 マップ,(a5)
(b5)Al マップ,(a6)(b6)明視野像
Fig. 7 Elemental maps of the samples before and after diffusion
treatment with a diffusion source of Nd60Al40 alloy observed by
TEM/EDX, (a1) - (a6) before diffusion treatment, (b1) - (b6) after
diffusion treatment (800 ℃, 30 min), (a1) (b1) Nd mapping, (a2)
(b2) Fe mapping, (a3) (c3) Co mapping, (a4) (b4) 0 mapping,
(a5) (b5) Al mapping, (a6) (b6) bright field images
水素化−不均化−脱水素−再結合(HDDR)プロセスで作製した微細結晶 Nd-Fe-B 系磁石の拡散処理による保磁力向上
表 2 Nd60Al40 拡散源を用いた拡散処理前後のサンプルの EDX 分
析結果(図 7(a6)(b6)の視野で測定)
Table 2 EDX analyses of the samples before and after diffusion
treatment with diffusion source of Nd60Al40 alloy (observed area
is selected in Fig.7 (a6) (b6))
Sample
Analized region
Before
diffusion
treatment
After
diffusion
treatment
(Nd60Al40)
Nd2Fe14B
Nd2Fe14B
Nd-rich
Nd
Composition
(mol%)
Fe
Co
Al
O
10−2 Pa以下の真空中で金型温度が室温から580 ℃になる
まで1分間で昇温した後,580 ℃で10分間保持し,その後,
Heガスを導入して冷却し,サンプルを作製した。なお,
この条件ではホットプレスに伴う液相の排出が起こらない
ことを予備検討で確認している。得られたサンプルの磁気
特性をBHトレーサで測定した後,10−2 Pa以下の真空中,
1
11.0
79.3
8.9
−
0.8
2
11.5
78.7
8.5
−
1.2
700 ℃で150分間熱処理を行い,その後再びBHトレーサで
3
11.0
77.4
9.1
−
2.5
磁気特性を評価した。
1
10.6
76.7
6.2
6.2
0.3
2
10.3
76.9
6.6
5.3
0.9
3. 3 実験結果
3
10.2
75.7
6.7
6.1
1.2
a
52.5
6.5 19.2 15.5
6.5
ホットプレス後および熱処理後の減磁曲線を図 8 に示
b
51.1
14.4 19.0 14.1
1.4
c
70.9
4.9
1.2 11.2 11.8
す。この図では,拡散源と混合していないHDDR磁石粉末
およびそれを586 MPaの圧力下,580 ℃で10分間ホットプ
レスを行ったサンプルの減磁曲線も示している。拡散源と
混合したときのホットプレス後のサンプルの密度は7.43 g/
3. ホットプレス体の高保磁力化検討
cm3となり,
拡散源がない場合よりも高い
(1,000
cJ
kA/m)
を示した。さらに,このサンプルに対し700 ℃で熱処理を
3. 1 検討の目的
行うと
HDDR処理で得られた粉末は通常,樹脂と混合した後圧
熱処理前後の
縮成形や射出成形を行ってボンド磁石として用いられる。
いることがわかる。この原因を調査した結果,ホットプレ
しかし,ボンド磁石における磁粉の充填率は最大でも85
スで一旦緻密化されたサンプルがその後の熱処理によって
vol.%程度であることから,本質的に焼結磁石よりも低い
体積が増加し,密度が6.80 g/cm3まで低下していることが
rしか得られない。著者らは,この磁石を従来の焼結磁石
わかった。このような現象を抑制することができるHDDR
cJは1,410
kA/mまで向上した。一方,700 ℃での
rに着目すると,熱処理により
rが低下して
同様に使えるようにするためには,磁石粉末のみを真密度
磁石粉末および拡散源の適正化が今後の課題である。
近くまで緻密化することが重要であると考えている。ここ
このような課題が明らかになったものの,本検討で期待
で,図 2 で示したように,900 ℃以上の温度になると保磁
されたホットプレス後の熱処理による保磁力の向上を確認
力が大幅に低下することから,900 ℃より低温で緻密化で
することができた。
きる手法としてホットプレスを採用し,第2章で示した拡
散処理による保磁力向上との両立可能性を検証した。
Nd-M合金を拡散したHDDR磁石粉末はサンプル全体のNd
量が増加しており,高温にした時の液相量が増加する。こ
Magnetization,
(T)
Initial powder
のような粉末をホットプレスすると,液相が排出されて金
型に固着するなどのトラブルが発生することが初期の検討
で明らかになった。そこで,本検討ではHDDR磁石粉末と
拡散源を混合したのち,液相の生成量が少ない低温・短時
間でホットプレスを行って緻密化のみを行い,その後,高
1.2
Initial powder(hot-pressed)
1
Nd 60Al40 mixed(hot-pressed)
0.8
Nd 60Al40 mixed(annealed)
温で熱処理を行うことで拡散を促進させて保磁力を向上さ
0.6
せる手法の可能性について検討した。
0.4
3. 2 実験方法
0.2
過去の検討で磁石粉末単独でのホットプレス条件と保磁
力の関係23)が明らかになっているNd13.5Fe72 Co8B6.5組成の
−1,500
−1,000
−500
0
500
HDDR磁石粉末と,超急冷合金を粉砕して150 μm以下と
したNd 60Al 40 組成の拡散源を質量比10:1で混合した。なお,
Applied field,
(kA/m)
本検討では第2章での検討よりも拡散源の混合量を少なく
しているが,これは先述したホットプレス時の液相の排出
によるトラブルを回避するためである。
混合粉末は,平行磁界中プレスを用いて,0.8 Tの磁界を
付与しながら140 MPaのプレス圧力で仮成形を行い,得ら
れた仮成形体を超硬合金製の金型に挿入してホットプレス
装置にセットした。ホットプレス圧力は 586 MPaとし,
図 8 Nd60Al40 合金を混合した HDDR 磁石粉末のホットプレス後
および熱処理後の減磁曲線(比較として,HDDR 磁石粉末およ
びそのホットプレス体の結果も示す)
Fig. 8 Demagnetization curves for HDDR-processed powder mixed
with Nd 60 Al 40 alloy after hot-pressed at 580 ℃, and then
annealed at 700 ℃ (curves for the HDDR-powder and hot-press
body with it are also shown in the figure)
日立金属技報 Vol. 29(2013) 43
4. 焼結磁石代替に向けた課題
5. 結 言
一連の検討の結果,HDDR磁石粉末に対し,Sepehri-
本研究では,HDDR磁石粉末とNd合金を混合して熱処
Aminらが見出したNd-Cu合金25) に加え,Nd-Al合金や
理を行う拡散処理,および拡散処理とホットプレスによる
Nd-Ga合金を拡散処理することでDyに依存せずに保磁力を
緻密化を組み合わせた処理について検討を行い,以下の結
向上できることが確認できた。特にNd-Al合金においては,
果を得た。
広い組成範囲で拡散処理による保磁力向上効果が確認さ
(1)HDDR 法で作製した微細結晶を有する Nd-Fe-B 系磁
cJが 1,645 kA/mとなった。なお,同
石に Nd-Cu や Nd-Ga,Nd-Al 合金を用いた拡散処理を
様の処理による保磁力向上効果は,我々の検討とほぼ同時
採用することにより,保磁力が大幅に向上することを
れ,
rは低いものの
期にMishimaら27,28)によっても報告されており,HDDR
磁石粉末や拡散源の組成・粒度・熱処理条件などを適正化
確認した。
(2)Nd-Al 合金では広い組成範囲で拡散処理により保磁
することによってさらに保磁力を向上できる可能性があ
力(
る。
れた。
の向上が確認され,最大で
cJ)
1,645 kA/m が得ら
一方,HDDR法によって得られた磁石を従来の焼結磁石
(3)Nd 60Al 40 合金の拡散処理では,いわゆる粒界三重点
から代替するにはいくつかの大きな課題があると考えられ
の Nd リッチ相の体積割合が増加することに加え,主相
る。一つは減磁曲線の角型性が焼結磁石よりも悪いという
(Nd 2 Fe 14B 相)の Fe サイトに存在していた Fe や Co
点である。一般的にHDDR磁石の角型比(
kはサンプルの磁化
が
k/
ただし
cJ ,
r×0.9となる減磁界の大きさ)は,
最大でも0.6程度である。本研究に用いた拡散処理前の磁石
粉末は
k/
cJが0.39であったが,拡散処理を行った後も角
型性の改善は見られなかったため,同程度の
cJを有する
焼結磁石よりも不可逆熱減磁などの耐熱性は悪くなる。
と外部から導入された Al が置換していることが確認さ
れ,粒界近傍組織の適正化に加え,主相の
A
の向上
が保磁力向上に寄与していると考えらえる。
(4)HDDR 磁石粉末と拡散源の混合粉末を低温・高圧で
ホットプレスして得られたバルク体を 700 ℃で熱処理
することにより保磁力が向上することを確認した。
MakiらはHDDR磁石における角型性の問題について,材
料内で低磁界で不可逆反転する領域の割合が焼結磁石より
6. 謝 辞
も高いことを指摘しており29),このような領域で低減可能
なHDDR処理条件を見出すことが,角型性の改善に重要で
本研究の一部は2007年度から2011年度に遂行された文部
あると考えられる。また,もう一つの課題はHDDR法で得
科学省「元素戦略プロジェクト」
(
「低希土類元素組成高性
られる異方性磁石の主相配向度が焼結磁石よりも悪いため
能異方性ナノコンポジット磁石の開発」
)の支援を受けて
に
行われた。ここに謝意を表する。
rが焼結磁石よりも低く,これに拡散処理を行うと主相
比率が低下してさらに
rが低下するということである。
r
の向上にはNd-Fe-B系合金のHDDR法で特異的に起こる異
方化のメカニズム(方位メモリメカニズム)を解明して配
向度の改善につなげるとともに,拡散処理における拡散源
の混合量を減らすことで
rの低下を抑制しながら大幅に保
磁力を向上させる必要がある。これらの研究を進めて磁石
粉末の性能をさらに向上させるとともに,真密度近くまで
の緻密化と拡散による保磁力向上が両立できる生産技術を
確立することが,重希土類に依存しない高保磁力磁石の実
用化のために必要である。
44
日立金属技報 Vol. 29(2013)
水素化−不均化−脱水素−再結合(HDDR)プロセスで作製した微細結晶 Nd-Fe-B 系磁石の拡散処理による保磁力向上
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西内 武司
Takeshi Nishiuchi
日立金属株式会社
NEOMAX 事業部
磁性材料研究所
博士(工学)
野澤 宣介
Noriyuki Nozawa
日立金属株式会社
NEOMAX 事業部
磁性材料研究所
村田 剛志
Takeshi Murata
日立金属株式会社
NEOMAX 事業部
磁性材料研究所
博士(工学)
川田 常宏
Tsunehiro Kawata
日立金属株式会社
NEOMAX 事業部
磁性材料研究所
広沢 哲
Satoshi Hirosawa
独立行政法人物質・材料研究機構
元素戦略磁性材料研究拠点
工学博士
日立金属技報 Vol. 29(2013) 45