NJU7670 2倍/3倍昇圧ボルテージレギュレータ ■概 要 NJU7670 は、−2.6V∼−6Vの入力電圧に対して3倍電圧あるいは2倍 電圧を発生させるボルテージコンバータで、CR発振回路,電圧変換回路, 基準電圧回路,電圧安定化回路で構成されています。 3倍電圧発生時は 3個のコンデンサを外付けするのみで、また2倍電圧 発生時には、2個のコンデンサの外付けで昇圧された出力電圧を得ること ができます。 ■外 形 ■特 徴 ● 入力電圧の3倍,2倍電圧出力可能 ● −2.6V∼−6.0V の入力電圧 ● 95%の電圧変換効率 ( IOUT = 5mA ) ● 高出力電流 ( MAX 20mA,VIN = -5V ) ● CR発振回路内臓 ● 外部信号によるパワーオフ機能 ( Vreg の ON/OFF ) ● C-MOS構造 ● 外形 DIP/DMP/SSOP14 ■ ブロック図 VDD Internal CR Osscilator Block VRV RV VIN Poff C1+ C1C2C2+ Ver.2011-02-03 Capacitor Volatage Converter Block fsw=2.5KHz TYP Vreg VOUT -1- NJU7670 ■端子説明 No. 記 号 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 C1+ C1C2+ C2NC NC VIN VOUT Vreg RV Poff NC NC VDD 機 昇圧用コンデンサ1 昇圧用コンデンサ1 昇圧用コンデンサ2 昇圧用コンデンサ2 未接続 未接続 電源端子(−) 昇圧電圧出力端子 安定化電圧出力端子 安定化電圧調整端子 Vreg 出力 ON / OFF 未接続 未接続 電源端子(+) 能 接続端子(+) 接続端子(−) 接続端子(+) 接続端子(−) コントロール端子 ■機能説明 (1) 電圧変換回路 電圧変換回路は、VIN に対して 2倍または3倍昇圧を行なう回路です。 VDD= 0V VIN=-5V VOUT=3・VIN=-15V (2) 基準電圧発生回路 基準電圧発生回路は、電圧安定化回路の動作に必要である基準電圧を作り出す回路です。 (3) 電圧安定化回路 電圧安定化回路は、昇圧した電圧を安定させるための回路です。 (3-1) パワーオフ機能 この回路には パワーオフ機能が内臓されているため、システム側からの信号により、Vreg 出力の ON / OFF をコントロールすることができます。 ● Vreg ON/OFF コントロール Poff レベル Vreg 端子 コントロール信号 “H”(VDD接続) ON RRV=100kΩ∼1MΩ “L”(VIN 接続) OFF VDD 電圧安定化 回 路 Poff RV Vreg -2- Ver.2011-02-03 NJU7670 (3-2) 電圧安定化回路例 電圧安定化回路は,Reg出力端子を有しており,下図のように抵抗RRVで出力電圧を任意の電圧値に 調整します。 尚,RV 端子は入力インピーダンスが高いので,ノイズに対する配慮(シールド線の使用,その他の ノイズ対策)が必要となります。 3倍昇圧動作+安定化回路動作例 10μF + C1 5V 0.1μF CIN 10μF + C2 1 C1+ VDD 14 2 C1- NC 13 3 C2+ NC 12 4 C2- NJU7670 Poff 11 Sealed Line 5 NC RV 10 6 NC Vreg 9 7 VIN VOUT 8 R1 RRV 100k∼1MΩ 10μF C4 R2 VOUT=-15V VIN=-5V + RRV Vreg=-8V= V R1 RV + 10μF C3 チャージポンプ用コンデンサの充放電時には大きい過渡電流が流れるため、供給電源の安定度が悪いとICが 誤動作する場合があります。デカップリング用の CIN はICの近くに配置してください。 Ver.2011-02-03 -3- NJU7670 (Ta=25°C) ■ 絶対最大定格 項 目 記 号 定 格 単 位 入力電源電圧 VIN |VDD −VDD| ≤ 20 入力端子電圧 VI1 VI2 VIN -0.5∼+0.5 VOUT -0.5∼+0.5 出力電圧 VOUT -20.0 許容損失 PD 動作温度範囲 保存温度範囲 DIP DMP SSOP V 注1) 注2) V V 700 300 300 mW -20 ∼ +75 -40 ∼ +125 Topr Tstg °C °C 注1): Poff 端子に適応 注2): RV 端子に適応 (VDD=0V, VIN=−5V, CIN =0.1µF, Ta=25°C) 注3) ■ 電気的特性 項 目 入力電源電圧 出力電圧 安定化回路動作電圧 記 号 VIN VOUT Vreg VOUT 消費電流1 IDD1 消費電流2 IDD2 出力インピーダンス 昇圧電圧変換効率 入力安定度 負荷変動 ROUT Peff ΔVreg ΔVOUT・Vreg ΔVreg ΔIreg 安定化出力飽和抵抗 RSAT 基準電圧 入力電流1 入力電流2 スイッチング周波数 VRV IIN1 IIN2 fSW 条 件 RL = ∞, RRV = 1MΩ, VOUT = -18V 最小 -6.0 -18.0 -18.0 -18.0 標準 − − − − 最大 -2.6 − -2.6 -8.0 単位 V − 75 120 µA V V Poff = ”H” 注4) RL = ∞, RRV = 1MΩ, Vreg = -2.6V Poff = ”L” 注4) RL = ∞, RRV = 1MΩ IOUT = 20mA,C1 = C2 = C3 = 10µA IOUT = 5mA,C1 = C2 = C3 = 10µA -18V < VOUT < -8V Vreg = -8V, RL = ∞ VOUT = -15V, Vreg = -8V 0 < Ireg < 20mA − 60 100 µA − 90 150 95 200 − Ω % − 0.2 − %/V − 5.0 − Ω RSAT = Δ(Vreg - VOUT) /ΔIreg 0 < Ireg < 20mA, RV = VDD − 8.0 − Ω -2.3 − − − -1.5 − − 2.5 -1.0 1.0 2.0 − V µA µA kHz RV 端子 Poff 端子 注3): 良好に動作させるために、供給電源の安定度に対し余裕のある入力コンデンサ値を選定してください。 注4): RRV に流れる電流を含みません。 -4- Ver.2011-02-03 NJU7670 ■ 応用回路例1 (1-1) 3倍昇圧動作 10μF + C1 5V 0.1μF CIN 10μF + C2 1 C1+ VDD 14 2 C1- NC 13 3 C2+ NC 12 4 C2- 5 NC RV 10 6 NC Vreg 9 7 VIN VOUT 8 NJU7670 Poff 11 VOUT=-15V VIN=-5V + 10μF C3 チャージポンプ用コンデンサの充放電時には大きい過渡電流が流れるため、供給電源の安定度が悪いと IC が 誤動作する場合があります。デカップリング用の CIN は IC の近くに配置してください。 (1-2) 2倍昇圧動作 5V 0.1μF CIN 10μF + C2 1 C1+ VDD 14 2 C1- NC 13 3 C2+ NC 12 4 C2- 5 NC RV 10 6 NC Vreg 9 7 VIN VOUT 8 NJU7670 Poff 11 VOUT=-10V VIN=-5V + 10μF C3 チャージポンプ用コンデンサの充放電時には大きい過渡電流が流れるため、供給電源の安定度が悪いと IC が 誤動作する場合があります。デカップリング用の CIN は IC の近くに配置してください。 Ver.2011-02-03 -5- NJU7670 ■ 応用回路例2 (2) 並列接続 10μF + C1 5V 0.1μF CIN 10μF + C2 1 C1+ VDD 14 1 C1+ VDD 14 2 C1- NC 13 2 C1- NC 13 3 C2+ NC 12 3 C2+ NC 12 4 C2- C2- NJU7670 Poff 11 Sealed Line 5 NC RV 10 5 NC RV 10 6 NC Vreg 9 6 NC Vreg 9 7 VIN VOUT 8 7 VIN VOUT 8 NJU7670 Poff 11 10μF + C1 10μF + C2 0.1μF 4 CIN R1 RRV + 10μF C4 R2 VOUT=-10V VOUT=-15V VIN=-5V +10μF C3 複数個の NJU7670 を並列接続することにより、出力インピーダンス ROUT を小さくすることができます。 C3 は平滑コンデンサで出力電圧を平滑化させるものです。 尚、平滑コンデンサは1個を共有することが出来ます。また、並列接続において安定化出力を得たい場合は、 並列接続されている1個を安定化回路の接続に使用します。 チャージポンプ用コンデンサの充放電時には大きい過渡電流が流れるため、供給電源の安定度が悪いと IC が 誤動作する場合があります。デカップリング用の CIN は IC の近くに配置してください。 -6- Ver.2011-02-03 NJU7670 特性例 (回路条件:3 倍昇圧動作+安定化回路) NJU7670 Regulator Output Voltage vs.Input Voltage NJU7670 Output Voltage vs.Input Voltage -20 -18 -18 Regulator Output Voltage : Vreg (V) -20 Output Voltage : Vo (V) -16 -14 -12 -10 -8 -6 @:Ta=25°C -4 -16 -14 -12 -10 -8 -6 @:Ta=25°C -4 -2 -2 0 0 0 -2 -4 -6 Supply Voltage : V IN (V) 0 -8 -20 -18 -18 -16 -16 Output Voltage : Vo (V) Output Voltage : Vo (V) -20 -14 -12 -10 -8 -6 @:Ta=25°C V IN=-5V -2 -4 -6 Supply Voltage : V IN (V) -8 NJU7670 Output Voltage vs.Regulator Output Current NJU7670 Output Voltage vs.Regulator Output Current -4 -2 -14 -12 -10 -8 -6 @:Ta=25°C V IN=-5V -4 -2 0 0 0 5 10 15 Regulator Output Current : Ireg (m A) 20 0 5 10 15 Regulator Output Current : Ireg (m A) 20 NJU7670 Charge Pum p Capacitor Frequency vs.Input Voltage Charge Pump Capacitor Frequency : f(kHz) 3.0 2.5 2.0 1.5 1.0 @:Ta=25°C 0.5 0.0 0 Ver.2011-02-03 -1 -2 -3 -4 Supply Voltage : V IN(V) -5 -6 <注意事項> このデータブックの掲載内容の正確さには 万全を期しておりますが、掲載内容について 何らかの法的な保証を行うものではありませ ん。とくに応用回路については、製品の代表 的な応用例を説明するためのものです。また、 工業所有権その他の権利の実施権の許諾を伴 うものではなく、第三者の権利を侵害しない ことを保証するものでもありません。 -7-