CAPZero ファミリー ™ 電力損失ゼロ1 X コンデンサ自動放電 IC 製品ハイライト • • • • • • • • AC 電圧への接続時は X コンデンサ放電抵抗への電流を遮断 AC 切断時は放電抵抗により X コンデンサを自動放電 EMI フィルタ設計を簡素化 ‒ より大容量の X コンデンサでより 小さなインダクタンスの部品を可能にし、従来と変わらない消費 電力を実現 2 端子のみ - システムの入力ヒューズの前段でも後段でも、安全 基準に適合 PCB 上およびパッケージ上での沿面距離が 4 mm 以上 自己バイアス方式 - 外付けのバイアスが不要 高いコモンモード サージ耐性 - 外部への接地無し 高いディファレンシャルモード サージ耐性 - 1000 V 内部 MOSFET R1 D1 MOV 及びその他の AC X コンデンサ EMI フィルタ 部品 CAPZero D2 R2 PI-5607-041210 EcoSmart® - 高エネルギー効率 • すべての X コンデンサ容量で、 230 VAC 時の消費電力が 5 mW 未満 用途 • 100 nF より容量の大きな X コンデンサを使用するすべての AC/ DC コンバータ • EuP Lot 6 に準拠する家電製品 • 無負荷時消費電力を非常に低く抑えるアダプタ • 待機電力を非常に低く抑えるすべてのコンバータ 概要 AC 電圧の印加時は、CAPZero により X コンデンサ安全放電抵抗 への電流が遮断され、230 VAC では電力損失を 5 mW 未満、つま り実質ゼロ1に低減します。AC 電圧の切断時は、CAPZero により直 列放電抵抗が接続され、X コンデンサが自動的に放電されます。こ の動作により X コンデンサを自由に選択できるので、電力消費が 変わらず、ディファレンシャルモード EMI フィルタの最適化と、イン ダクタ コストの削減が可能になります。 図 1. 標準的な回路 (簡易化されていない) 部品選択テーブル 製品3 BVDSS CAP002DG 825 V CAP012DG 1000 V CAP003DG 825 V CAP013DG 1000 V CAP004DG 825 V CAP014DG 1000 V CAP005DG 825 V CAPZero を使用して設計を行うには、使用する X コンデンサの値 からテーブル 1 で適切な CAPZero デバイスと外付け抵抗の値を 選択するだけです。このように設計を行うことで、AC 電源を切断し た場合の最悪時の RC 時定数 (国際安全基準で定められた 1 秒未 満) に対応できます。 CAP015DG 1000 V EuP Lot 6 要件を満たすシステム設計を行う上で、シンプルかつ耐 久性のある 2 端子 CAPZero IC は理想的な選択肢となります。 CAP008DG 825 V CAP018DG 1000 V CAP009DG 825 V CAP019DG 1000 V CAPZero ファミリーには、825 V と 1000 V の 2 つの電圧グレード があります。必要な電圧定格は、その用途のサージ要件と回路構成 によって決まります。詳細については、 「応用時の重要検討項目」 を参照してください。 www.powerint.com CAP006DG 825 V CAP016DG 1000 V CAP007DG 825 V CAP017DG 1000 V 最大総 X コンデンサ容量 総直列 抵抗2 (R1 + R2) 500 nF 1.5 MW 750 nF 1.02 MW 1 mF 780 kW 1.5 mF 480 kW 2 mF 360 kW 2.5 mF 300 kW 3.5 mF 200 kW 5 mF 150 kW 表 1. 部品選択テーブル 注: 1. IEC16301、条項 4.5 では、5 mW 未満の待機時電力消費は 0 に切り捨てられます。 2. 値は定格値です。RC 時定数は 1 秒未満であり、 これらの定格値に対して X コンデ ンサ ±20%、抵抗 ±5% です。 3. パッケージ: D: SO-8 June 2010 CAPZero ファミリー ピンの機能の説明 図 2 のピン構成により、SO-8 パッケージの幅を利用して 4 mm を超える沿面距離と空間距離を確保しています。 D パッケージ (SO-8) 電気接続はピン 2、3、6 及び 7 に対してだけ行われますが、PCB 上ではピン 1 ∼ 4 及びピン 5 ∼ 8 を対にすることをお勧めしま す。 「応用例」の項をご覧ください。 NC D1 D1 NC 1 8 2 7 3 6 4 5 NC D2 D2 NC PI-5608-060810 図 2. ピン配置図 2 Rev. B 060810 www.powerint.com CAPZero ファミリー R1 D1 MOVPOS1 AC その他の EMI フィルタ 部品 CEXT X コンデンサ 1 X コンデンサ 2 D2 CAPZero R2 図 3. MOVPOS2 PI-5609-041210 MOV と CEXT の配置オプション 応用時の重要検討項目 ブレークダウン電圧の選択 図 3 は、CAPZero ブレークダウン電圧の選択に影響するシステム 構成の例を示しています。システム構成の要素としては、システム MOV と X コンデンサの配置、その用途のディファレンシャルモー ド サージ電圧仕様が挙げられます。 表 1 に示したように、CAPZero ファミリーの各デバイスは 825 V あるいは 1000 V を選択できます。システム MOV が位置 1 (図 3 の MOVPOS1) に配置されたシステムで使用する場合、825 V の製品 で、通常、最大 3 kV 以上のサージ要件に十分対応できる電圧耐 性を持ちます。サージ要件がもっと高い場合、または、電圧マージ ンをもっと必要とする場合は、1000 V の CAPZero 製品をお勧め します。 MOV が X コンデンサ 1 に直接接続されていない配置 (例えば、 図 3 の MOVPOS2) の場合、1000 V CAPZero デバイスは最大 1.5 kV までのサージ仕様で使用できます。ディファレンシャルモード サージ電圧仕様が 1.5 kV を超える場合は、図 3 の MOVPOS1 で示 された場所に常に MOV を配置することをお勧めします。 最終システムのサージ試験時には、CAPZero 製品の端子 D1 と D2 の間のピーク電圧を必ず測定することをお勧めします。サージ 試験時の CAPZero 製品のピーク電圧を測定するときは、適切な 電圧定格のオシロスコープ プローブを使用し、接地電流が測定 結果に影響を及ぼさないようにオシロスコープの電源を絶縁型に してください。測定を行うときは、設計マージンをブレークダウン 電圧仕様マイナス 50 V とすることをお勧めします (例えば、1000 V CAPZero では 950 V)。 することもできます。オプションのこの外付けコンデンサの配置 は、図 3 では CEXT として示されています。注意点としては、このよ うな形で外付けコンデンサを使用すると、AC の接続時に R1 と R2 を流れる CEXT の充放電電流によって、若干、消費電力が増える ことです。CEXT の値が 33 pF であると、230 VAC、50 Hz で約 0.5 mW 増となります。 PCB レイアウトと外付け抵抗の選択 図 4 は CAPZero の標準的な PCB レイアウト構成を示していま す。この場合、外付け抵抗は 2 つの別々の表面実装抵抗に分けら れ、障害発生時、たとえば CAPZero 端子 D1 と D2 の間で短絡 が発生した場合に、損失が分散されます。R1 と R2 の値は表 1 に 従って選択します。 CAPZero 端子 D1 と D2 が短絡した障害発生時には、印加され た AC 電圧と R1 および R2 の値から計算できる電力をそれぞれ の抵抗が消費します。たとえば、CAP004 または CAP014 を使用 する回路では、R1=R2=390 kW となります。265 VAC で CAPZero が短絡した場合、R1 と R2 はそれぞれ 45 mW 消費します。 また抵抗 R1 と R2 は、一点障害試験時に CAPZero D1 ピンから D2 ピンへの短絡を考慮に入れて、システム入力電圧の 50% に規 定すべきです。 障害試験時に、各抵抗の電力消費または電圧を下げる必要があ る場合は、全外付け抵抗値を、個別の抵抗にさらに分散できま す。ただし、総抵抗値は表 1 で規定されたものと同じにする必要 があります。 測定したピーク ドレイン電圧が 950 V を超える場合は、最大 47 pF の外付け 1 kV セラミック コンデンサを端子 D1 と D2 の間に 配置して、サージ時に CAPZero 端子間に印加される電圧を軽減 3 www.powerint.com Rev. B 060810 CAPZero ファミリー 安全性 CAPZero は、システム入力ヒューズの前段に配置した場合でも、 安全要件を満たします。CAPZero の D1 および D2 端子の間に短 絡が生じている場合、このシステムは CAPZero を使用していない 既存のシステムと同一です。 X コンデンサ R2 R1 オープン回路試験に関しては、D1 と D2 のそれぞれに 2 本のピ ンが接続されているため、単一ピン障害 (たとえばピンの浮き試 験) によって、障害を発生させることはできません。数本のピンを 浮かせてオープン回路にした場合、この状態は、CAPZero を使用 していない既存のシステムにおけるオープン回路 X コンデンサ放 電抵抗と同一です。オープン回路障害に対する冗長性が必要とな る場合は、CAPZero と R1 / R2 の構成を 2 個並列に配置できま す。 ≥ 4 mm PI-5610-041310 図 4. 標準的な PCB レイアウト 4 Rev. B 060810 www.powerint.com CAPZero ファミリー 絶対最大定格 DRAIN ピン電圧1 CAP002-CAP009 ............................................825 V DRAIN ピン電圧1 CAP012-CAP019............................................ 1000 V 保存温度 ........................................................................ -65 °C ∼ 150 °C リード温度2 ....................................................................................... 260 °C パラメータ 注: 1. 極性を問わず、 D2 ピンに対する D1 ピンの相対電圧。 2. ケースから 1/16 インチの点で 5 秒間。 記号 条件 TA = -10 ∼ 105 °C (特に指定がない場合) tDETECT ライン サイクル周波数 47 ∼ 63 Hz Min Typ Max 単位 22 31.4 ms 制御機能 AC 電源断 検出時間 ドレイン飽和電流A,B 供給電流 注 A. B. IDSAT ISUPPLY CAP002/012 0.25 CAP003/013 0.37 CAP004/014 0.48 CAP005/015 0.78 CAP006/016 1.04 CAP007/017 1.25 CAP008/018 1.88 CAP009/019 2.5 TA = 25 °C mA 21.7 mA 飽和電流仕様によって、最大 265 VAC ピークまでのすべての電圧で、表 1 の部品選択テーブルで指定された外付け抵抗値によ る、RC 自然放電特性が保証されます。 仕様は特性と設計によって保証されます。 5 www.powerint.com Rev. B 060810 CAPZero ファミリー 標準パフォーマンス特性 PI-6020-062110 1.20 1.10 ℃ で 正 規 値 ︵ 化︶ ISUPPLY 25 1.00 0.90 0.80 0.70 0.60 0.50 0.40 0.30 0.20 0.10 0.00 -25 0 25 50 75 100 125 温度 ( C) 図 5. ISUPPLY vs. 温度 6 Rev. B 060810 www.powerint.com CAPZero ファミリー SO-8 (D パッケージ) 4 B 0.10 (0.004) C A-B 2X 2 A 4 8 D 5 2 3.90 (0.154) BSC 2X 詳細図 A 4.90 (0.193) BSC GAUGE PLANE SEATING PLANE 6.00 (0.236) BSC 0-8 C 1.04 (0.041) REF 0.10 (0.004) C D 1 ピン 1 ID 4 2X 7X 0.31 - 0.51 (0.012 - 0.020) 0.25 (0.010) M C A-B D 1.25 - 1.65 (0.049 - 0.065) 1.35 (0.053) 1.75 (0.069) 0.25 (0.010) BSC 0.40 (0.016) 1.27 (0.050) 0.20 (0.008) C 1.27 (0.050) BSC o 詳細図 A 0.10 (0.004) 0.25 (0.010) 7X 0.10 (0.004) C H SEATING PLANE 0.17 (0.007) 0.25 (0.010) C 参考 半田パッド 寸法 + 1.45 (0.057) 4.00 (0.157) + + + 1.27 (0.050) D08A 5.45 (0.215) 注: 1. JEDEC参照: MS-012 2. 寸法図はモールドフラッシュや他の突出部を含まない。 3. メッキ厚を含むパッケージ寸法図。 4. A、Bのデータは、平面H上の値により決定する。 5. 寸法はミリ表示。 インチによる寸法はかっこ内の数字。 角度の単位は度。 0.60 (0.024) PI-5615-041210 品番コード体系表 • CAPZero 製品ファミリー • シリーズ番号 002 • パッケージ コード D プラスチック SO-8 • パッケージ材料 G グリーン: ハロゲン化合物不使用、RoHS 指令適合 • テープ & リール他オプション 空白 CAP 002 D G - TL TL 標準 テープ & リール、2,500 個単位 7 www.powerint.com Rev. B 060810 Revision Notes Date A Code A release. 04/14/10 B Updated ISUPPLY condition. Added figure 5. 06/08/10 最新の情報については、弊社ウェブサイト www.powerint.com をご覧ください。 Power Integrations は、信頼性または製造性を向上させるために、いつでも製品を変更する権利を留保します。Power Integrations は、ここに 記載した機器または回路を使用したことから生じる事柄について責任を一切負いません。Power Integrations は、ここでは何らの保証もせず、 商品性、特定目的に対する適合性、および第三者の権利の非侵害の黙示保証なども含めて、すべての保証を明確に否認します。 特許情報 ここで例示した製品およびアプリケーション (製品の外付けトランス構造と回路も含む) は、米国および他国の特許の対象である場合がありま す。また、潜在的に、Power Integrations に譲渡された米国および他国の出願中特許の対象である場合があります。Power Integrations の持 つ特許の完全なリストは、www.powerint.com に掲載される予定です。Power Integrations は、http://www.powerint.com/ip.htm に定める ところに従って、特定の特許権に基づくライセンスを顧客に許諾します。 生命維持に関する方針 Power Integrations の社長の書面による明示的な承認なく、Power Integrations の製品を生命維持装置またはシステムの重要な構成要素とし て使用することは認められていません。ここで使用した用語は次の意味を持つものとします。 1. 「生命維持装置またはシステム」 とは、(i) 外科手術による肉体への植え込みを目的としているか、 または (ii) 生命活動を支援または維持す るものであり、かつ (iii) 指示に従って適切に使用したときに動作しないと、利用者に深刻な障害または死をもたらすと合理的に予想される ものです。 2. 「重要な構成要素」 とは、生命維持装置またはシステムの構成要素のうち、動作しないと生命維持装置またはシステムの故障を引き起こす か、あるいは安全性または効果に影響を及ぼすと合理的に予想される構成要素です。 PI ロゴ、TOPSwitch、TinySwitch、LinkSwitch、DPA-Switch、PeakSwitch、EcoSmart、Clampless、E-Shield、Filterfuse、StakFET、PI Expert お よび PI FACTS は Power Integrations, Inc. の商標です。その他の商標は、各社の所有物です。 ©2010, Power Integrations, Inc. Power Integrations の世界各国の販売サポート拠点 World Headquarters 5245 Hellyer Avenue San Jose, CA 95138, USA. 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