SSC2001S

乗算器レス 平均電流制御方式、AC 低電圧入力保護機能付き
連続モード型 (CCM) 力率改善コンバータ (PFC) コントロール IC
SSC2001S
2012 年 7 月 27 日
概要
パッケージ
SSC2001S は、電流連続型(Continuous Conduction Mode)
力率改善用制御 IC です。
SOP8
平均電流制御方式により、外付け部品が尐なく、高出力、
高効率向けの電流連続型(CCM)ハイパワーPFC システム
が実現できます。
Not to scale
特長
主要スペック
 電流連続型(CCM)方式
(電流ピークが低く、ハイパワー向け用途に最適)
 平均電流制御方式
(乗算器レス、入力電圧検出の不要により、尐ない外付
け部品、シンプルな回路構成が可能)
 PWM+周波数変調機能
(PWM 動作周波数 65kHz(TYP)固定に、Duty 値により
可変する周波数を重畳)
 高速負荷応答機能内蔵
 ブラウンイン・アウト保護機能
(低入力電圧時に電源を保護)
 保護機能
▫出力過電圧保護(OVP)
パルスバイパルスで GATE 出力を OFF、自動復帰
▫過電流保護(OCP)
2 種類の保護動作、自動復帰
・VIS(OCPL): 検出後の次周期より Duty を絞り電力制限
・VIS(OCPH): パルスバイパルスで GATE 出力を OFF
▫出力オープンループ検出(OLD)
発振停止し、スタンバイモードに移る、要因解除後、自
動復帰
 最大 ON Duty D(MAX):
 エラーアンプ基準電圧 VFB(REF):
 MOSFET 最大ゲートドライブ能力
GATE 端子ソース電流 IGATE(SO):
GATE 端子シンク電流 IGATE(SI) :
94%(TYP)
3.5V(TYP)
−500mA (TYP)
1000mA (TYP)
アプリケーション
中~高出力電力用途の力率改善回路
 AC/DC 電源
 デジタル家電: 大画面 LCDTV、PDPTV など
 OA 機器: コンピュータ、サーバー、モニターなど
 通信機器
などの各種電子機器用力率改善回路
応用回路例
D2
VAC
Input
filter
E IN
D1
L1
V OUT
C1
R8
C2
Q1
R9
R1
GND
U1
R2
R6
R3
1 GND
8 GATE
2 ICOMP
7 VCC
3 IS
6 VFB
4 VINS
R4
5 VCOMP
R5
C8
DZ1
C4
External power
supply
C3
SSC2001S
サンケン電気株式会社
http://www.sanken-ele.co.jp
C5
C7
R7
C6
1
乗算器レス 平均電流制御方式、AC 低電圧入力保護機能付き
連続モード型 (CCM) 力率改善コンバータ (PFC) コントロール IC
SSC2001S
2012 年 7 月 27 日
絶対最大定格
 電流値の極性は、IC を基準としてシンクが“+”、ソースが“-”と規定します
 特記のない場合の条件 Ta=25°C
項 目
V
V
C
I
端子
記号
規格値
単位
圧
7−1
VCC
−0.3~+30
V
圧
4−1
VINS
−0.3~+5.5
V
端 子 電 圧
2−1
VICOMP
−0.3~+5.5
V
端
C
N
子
端
S
I C O M P
子
電
電
I
S
端
子
電
圧
3−1
VIS
−5.5~+0.3
V
I
S
端
子
電
流
3−1
IIS
−1~+1
mA
V
F
B
端
子
電
圧
6−1
VFB
−0.3~+5.5
V
V
F
B
端
子
電
流
6−1
IFB
−1 ~+1
mA
端 子 電 圧
5−1
VVCOMP
−0.3~+5.5
V
端 子 電 圧
8−1
VGATE
−0.3~+30
V
動 作 時 フ レ ー ム 温 度
―
TFOP
−4 0 ~+1 1 0
°C
保
存
温
度
―
Tstg
−4 0 ~+1 2 5
°C
接
合
温
度
―
Tj
−4 0 ~+1 5 0
°C
V C O M P
G
A T
E
サンケン電気株式会社
2
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連続モード型 (CCM) 力率改善コンバータ (PFC) コントロール IC
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電気的特性
 電流値の極性は、IC を基準としてシンクが“+”、ソースが“-”と規定します
 特記のない場合の条件 Ta= 25°C、VCC= 15V
項 目
端子
記 号
VCC 端子動作開始電源電圧
7−1
VCC 端子動作停止電源電圧
規
格
値
単位
MIN
TYP
MAX
VCC(ON)
10.5
11.3
12.1
V
7−1
VCC(OFF)
9.5
10.3
11.1
V
備考
電源起動動作
V
C C
端子電圧ヒステリシス
7−1
VCC(HYS)
0.7
0.9
1.1
V
V
C C
端子起動前回路電流
7−1
ICC(OFF)
30
100
200
μA
V
C C
端子動作時回路電流
7−1
ICC(ON)
6.0
9.0
12.0
mA
VCC 端子スタンバイ時回路電流
7−1
ICC(STANDBY)
2.0
4.0
6.0
mA
数
8−1
fOSC
57
65
70
kHz
最 大 オ ン デ ュ ー テ ィ
8−1
DMAX
90
94
99.3
%
最 小 オ ン デ ュ ー テ ィ
8−1
DMIN
―
―
0
%
最
間
8−1
tOFFMIN
150
250
350
ns
VFB 端子出力オープンループ電圧
6−1
VFB(OLD)
0.51
0.55
0.59
V
VFB 端子出力過電圧保護電圧
6−1
VFB(OVP)
3.57
3.745
3.85
V
IS 端子過電流保護(High)電圧
3−1
VIS(OCPH)
−0.81
−0.75
−0.69
V
I S 端子過電流保護( Lo w) 電圧
3−1
VIS(OCPL)
−0.54
−0.5
−0.46
V
VINS 端子入力低電圧保護(Low)電圧
4−1
VINS(L)
0.51
0.55
0.59
V
VINS 端子入力低電圧保護(High)電圧
4−1
VINS(H)
0.94
1.0
1.08
V
VINS 端子入力低電圧保護バイアス電流
4−1
IVINS(BIAS)
−1.0
―
0
μA
ン
―
gmCA
1.1
1.4
1.7
mS
電流アンプ出力ソース電流
―
ICA(SO)
―
−50
―
μA
電流アンプ出力シンク電流
―
ICA(SK)
―
50
―
μA
出力オープンループ時ICOMP端子電圧
2−1
VICOMP(OLD)
3.6
4.0
4.3
V
VFB=0.5V
エ ラ ー ア ン プ 基 準 電 圧
6−1
VFB(REF)
3.4
3.5
3.6
V
IVCOMP=0µA
エ ラ ー ア ン プ ゲ イ ン
―
gmEA
45
60
75
μS
エラーアンプ最大ソース電流
5−1
IVCOMP(SO)
−38
−30
−21
μA
エラーアンプ最大シンク電流
5−1
IVCOMP(SK)
21
30
38
μA
VFB 端子高速負荷応答動作可能電圧
6−1
VFB(HSR)ENABLE
―
3.4
―
V
VFB 端子高速負荷応答動作開始電圧
6−1
VFB(HSR)ACTIVE
3.24
3.325
3.41
V
VCOMP 端子高速負荷応答ソース電流
5−1
IVCOMP(SOHSR)
−127
−100
−72
μA
VFB 端子入力バイアス電流
6−1
IFB(BIAS)
―
―
1
μA
VCOMP 端子出力オープンループ電圧
5−1
VVCOMP(OLD)
0.60
1.03
1.40
V
VCC=10V
VFB=0.5V
発振動作
発
振
小
周
オ
波
フ
時
VIS=0V,
VVCOMP=4V
VIS=0V,
VVCOMP=4V
VIS=0.5V,
VVCOMP=0V
(Not tested)
保護動作
VVINS=0V
電流ループ
電
流
ア
ン
プ
ゲ
イ
(Not tested)
電圧ループ
サンケン電気株式会社
(Not tested)
VFB=0.5V
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連続モード型 (CCM) 力率改善コンバータ (PFC) コントロール IC
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電気的特性
 電流値の極性は、IC を基準としてシンクが“+”、ソースが“-”と規定します
 特記のない場合の条件 Ta= 25°C、VCC= 15V
項 目
端子
規
記 号
格
値
単位
MIN
TYP
MAX
備考
ドライブ回路
GATE 端子電圧(Low)
8−1
VGATE(L)
―
―
0.4
V
IGATE=−20mA
GATE 端子電圧(High)
8−1
VGATE(H)
―
10.5
―
V
VCC=11V
GATE 端子立ち上がり時間
8−1
tr
―
100
―
ns
GATE 端子立ち下がり時間
8−1
tf
―
50
―
ns
G AT E 端 子 ピ ー ク ソ ー ス電 流
8−1
IGATE(SO)
―
−0.5
―
A
G AT E 端 子 ピ ー ク シ ン ク 電 流
8−1
IGATE(SK)
―
1.0
―
A
―
θj-F
―
65
85
°C/W
(Not tested)
熱抵抗
ジャンクション-フレーム間熱抵抗
※
※
フレーム温度 TF は 1 番(GND)端子根元の温度にて規定
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ブロックダイアグラム
VCC
7
Reg
Oscillator
UVLO
OLD
Gate
Driver
PWM
Logic
Protection
Input Low
Voltage Detection
IS 3
OCP(H)
OCP(L)
ICOMP 2
8 GATE
OCP(H)
OVP
PWM
Logic
Protection
Ramp
Generator
Input Low
Voltage Detection
Protection
OLD
PWM
Logic
OVP
4 VINS
6 VFB
Error AMP
Current AMP
HSR
GND
1
5
GND
VCOMP
各端子機能
GND
1
8
GATE
ICOMP
2
7
VCC
IS
3
6
VFB
VINS
4
5
VCOMP
端子番号
記号
機
能
1
GND
2
ICOMP
3
IS
4
VINS
5
VCOMP
6
VFB
出力定電圧制御信号/出力過電圧信号/
出力オープンループ検出信号入力
7
VCC
制御回路電源入力
8
GATE
グランド
電流アンプ出力
過電流検出信号入力
入力低電圧検出信号入力
(ブラウンイン・アウト保護機能)
エラーアンプ出力/位相補償
ゲートドライブ出力
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外形寸法
SOP8
NOTES:
1) 単位:mm
2) Pb フリー品(RoHS 対応)
捺印仕様
8
S C 2 0 0 1
S K Y M D
1
Part Number
Lot Number
Y = Last digit of year(0-9)
M= Month (1-9,O,N or D)
D = Period of days:
1 ― 1st to 10th
2 ― 11th to 20th
3 ― 21st to 31st
Sanken control number
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連続モード型 (CCM) 力率改善コンバータ (PFC) コントロール IC
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使用上の注意
保管環境、特性検査上の取り扱い方法によっては信頼度を損なう要因となるので、注意事項に留意してください。
保管上の注意事項
 保管環境は、常温 (5~35°C)、常湿 (40~75%)中が望ましく、高温多湿やの場所、温度や湿度の変化が大きな場
所を避けてください
 腐食性ガスなどの有毒ガスが発生しない、塵埃の尐ない場所で、直射日光を避けて保管してください
 長期保管したものは、使用前にはんだ付け性やリードの錆などについて再点検してください
特性検査、取り扱い上の注意事項
受入検査などで特性検査を行う場合は、測定器からのサージ電圧の印加、端子間ショートや誤接続などに十分注意
してください。また定格以上の測定は避けてください
はんだ付け方法
はんだ付けをする場合は、下記条件以内で、できるだけ短時間で作業してください
・260 ± 5 °C 10 ± 1 s (フロー、2 回)
・380 ± 10 °C 3.5 ± 0.5 s (はんだごて、1 回)
静電気破壊防止のための取扱注意
 製品を取り扱う場合は、人体アースを取ってください。人体アースはリストストラップなどを用い、感電防止のため、1MΩ
の抵抗を人体に近い所へ入れてください
 製品を取り扱う作業台は、導電性のテーブルマットやフロアマットなどを敷き、アースを取ってください
 カーブトレーサーなどの測定器を使う場合、測定器もアースを取ってください
 はんだ付けをする場合、はんだごてやディップ槽のリーク電圧が、製品に印加するのを防ぐため、はんだごての先や
ディップ槽のアースを取ってください。
 製品を入れる容器は、弊社出荷時の容器を用いるか、導電性容器やアルミ箔などで、静電対策をしてください
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注意書き
 本資料に記載している内容は、改良などにより予告なく変更することがあります。
ご使用の際には、最新の情報であることを確認してください。
 本書に記載している動作例および回路例は、使用上の参考として示したもので、これらに起因する
弊社もしくは第三者の工業所有権、知的所有権、その他の権利の侵害問題について弊社は一切責任
を負いません。
 弊社は品質、信頼性の向上に努めていますが、半導体製品では、ある確率での欠陥、故障の発生は
避けられません。製品の故障により結果として、人身事故、火災事故、社会的な損害などが発生し
ないよう、使用者の責任において、装置やシステム上で十分な安全設計および確認を行ってくださ
い。
 本書に記載している製品は、一般電子機器(家電製品、事務機器、通信端末機器、計測機器など)
に使用することを意図しております。
高い信頼性を要求する装置(輸送機器とその制御装置、交通信号制御装置、防災・防火装置、各種
安全装置など)への使用を検討、および一般電子機器であっても長寿命を要求する場合は、必ず弊
社販売窓口へ相談してください。
極めて高い信頼性を要求する装置(航空宇宙機器、原子力制御、生命維持のための医療機器など)
には、弊社の文書による合意がない限り使用しないでください。
 弊社の製品を使用、またはこれを使用した各種装置を設計する場合、定格値に対するディレーティン
グをどの程度行うかにより、信頼性に大きく影響します。
ディレーティングとは信頼性を確保または向上するため、各定格値から負荷を軽減した動作範囲を
設定したり、サージやノイズなどについて考慮したりすることです。ディレーティングを行う要素
には、一般的に電圧、電流、電力などの電気的ストレス、周囲温度、湿度などの環境ストレス、半
導体製品の自己発熱による熱ストレスがあります。これらのストレスは、瞬間的数値、あるいは最
大値、最小値についても考慮する必要があります。
なおパワーデバイスやパワーデバイス内蔵 IC は、自己発熱が大きく接合部温度のディレーティング
の程度が、信頼性を大きく変える要素となるので十分に配慮してください。
 本書に記載している製品の使用にあたり、本書記載の製品に他の製品・部材を組み合わせる場合、
あるいはこれらの製品に物理的、化学的、その他何らかの加工・処理を施す場合には、使用者の責
任においてそのリスクを検討の上行ってください。
 本書記載の製品は耐放射線設計をしておりません。
 弊社物流網以外での輸送、製品落下などによるトラブルについて、弊社は一切責任を負いません。
 本書記載の内容を、文書による当社の承諾なしに転記複製を禁じます。
サンケン電気株式会社
8