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SM8136A
白色 LED ドライバ IC
■概要
SM8136A は、チャージポンプ方式の白色 LED ドライバです。並列接続された 1 ∼ 3 灯のバックライト用白
色 LED を駆動できますので、小型カラー液晶パネルを搭載した携帯機器に最適です。1 倍バイパスモードから
1.5 倍チャージポンプ昇圧モードへの倍率判定は、LED 駆動電流不足に従います。なお、この倍率判定は、接
続されている全ての LED で行いますので、LED 順方向降下電圧 (VF) のバラツキにも対応できます。また、約
1 秒周期で繰り返されるモードリセット動作により、再び倍率判定を行いますので、一時的な電池電圧変動に
も対応できます。これら倍率判定の工夫により、電池の寿命を最大限に引き延すことができます。各 LED 駆
動電流は、3 チャンネルの LED 駆動電流制御回路により制御します。
■特長
■端子配置
• LED 駆動電流値による倍率判定に従った 1 倍と
(Top view)
DIN1
DIN2
DIN3
1.5 倍の自動切り換えチャージポンプによる電池
の長寿命化
• 並列接続された 1 ∼ 3 灯の白色 LED を制御可能
• シンプルな 1 線式入力制御
NC
GND
VIN
• EN 端子を信号入力制御することで ON/OFF 可能
• ソフトスタート回路内蔵
EN
VOUT
C1P
C1M
C2M
C2P
• 入力電圧範囲
無負荷時 (I OUT = 0mA):2.7 ∼ 4.6V
負荷印加時 (I OUT = 60mA):3.0 ∼ 4.6V
• 最大出力電圧:5.0V (typ)
■外形寸法図
• 最大出力電流:60mA (typ)
(Unit:mm)
1.00
0.40 × 2 = 0.80 ± 0.05
0.60
A
• 内部動作周波数 ( 昇圧時 ):1.0MHz (typ)
2.00 ± 0.07
B
12
• LED 駆動電流チャンネル間精度:± 5.0%
C0.30
1
0.60
1
0.18 ± 0.05
φ0.05 M S A B
0.75 max
0.10 S
0.70 ± 0.05
• パッケージ:12 ピン QFN
0.05 max
0.10 S A B
■アプリケーション
12
8−C0.08
1.00
Bottom view
2.00 ± 0.07
0.25 ± 0.07
Top view
1 倍時:0.3mA (typ)
1.5 倍昇圧時:1.0mA (typ)
• 待機電流:0.01µA (typ)
0.40 × 2 = 0.80 ± 0.05
• 自己消費電流
S
• 携帯電話端末
• PDA
• 携帯ゲーム機器
• ポータブルオーディオ機器
• ハンディターミナル
• ディジタルスチルカメラ
• ディジタルビデオカメラ
• 液晶パネルバックライト
• 白色 LED 駆動全般
0.05 S
0.40
■オーダーインフォメーション
Device
Package
SM8136AB
12 ピン QFN
SEIKO NPC CORPORATION —1
SM8136A
■ブロック図
C1M C1P C2M C2P
Charge pump
1/ 1.5
VIN
VOUT
Mode control
&
Output voltage control
&
Protection
DIN1
Current
control
&
Current
detect
DIN2
DIN3
Control
logic
EN
NC
(open at any time)
GND
■端子説明
端子番号
端子名
I/O
機能
1
C1M
−
チャージポンプ昇圧用容量接続端子 1M
2
C2M
−
チャージポンプ昇圧用容量接続端子 2M
3
C2P
−
チャージポンプ昇圧用容量接続端子 2P
4
C1P
−
チャージポンプ昇圧用容量接続端子 1P
5
VOUT
O
LED 駆動電圧出力端子
6
EN
I
イネーブル /LED 駆動電流設定端子 (High Active)
7
DIN3
O
LED 駆動電流制御用出力端子 3 (LED 未接続時接地 )
8
DIN2
O
LED 駆動電流制御用出力端子 2 (LED 未接続時接地 )
9
DIN1
O
LED 駆動電流制御用出力端子 1 (LED 未接続時接地 )
10
NC
−
No connection
11
GND
−
接地端子
12
VIN
−
電源入力端子
SEIKO NPC CORPORATION —2
SM8136A
■絶対最大定格
GND = 0V
項目
記号
定格
単位
VIN 端子電圧範囲
V IN
−0.3 to 6.0
V
入力端子電圧範囲
V EN
−0.3 to VIN + 0.3
V
V DIN1 to 3
−0.3 to VIN + 0.3
V
VOUT
6.0
V
IOUT
500
mA
許容損失
PD
800 (Ta = 25°C)*1
mW
接合温度
TJMAX
+125
°C
T stg
−55 to +125
°C
出力端子電圧範囲
VOUT 端子出力電流
保存周囲温度範囲
*1. 4 層基板実装時
注 ) いずれかの項目のうち、ひとつでも定格値を上まわった場合、デバイスを破壊することがあります。
Power dissipation [mW]
1000
800
600
400
200
0
25
35
45
55
65
Operating temperature [°C]
75
85
4 層基板実装時のパッケージ許容損失
■推奨動作条件
GND = 0V
項目
電源電圧範囲
入力端子電圧範囲
周囲温度範囲
端子
記号
規格
条件
単位
MIN
TYP
MAX
VIN0
IOUT = 0mA
2.7
3.6
4.6
V
VIN
IOUT = 60mA
3.0
3.6
4.6
V
EN
V ES
ロジック入力端子
0
VIN
V
−
Ta
−40
+85
°C
VIN
SEIKO NPC CORPORATION —3
SM8136A
■電気的特性
特記なき場合 VIN = 3.6V, GND = 0V, Ta = 25°C
規格
項目
待機電流
端子
記号
VIN
ISTB
自己消費電流 1
VIN
自己消費電流 2
出力電圧
VOUT
条件
MAX
Standby mode
0.01
1.00
µA
IDD1
×1.0 mode, IOUT = 0mA
0.3
1.0
mA
IDD2
×1.5 mode, IOUT = 0mA
1.0
2.0
mA
5.0
5.5
V
×1.5 mode, VIN = 3.6V, I OUT = 0mA
4.5
×1.5 mode, VIN = 3.0V, I OUT = 60mA
3.5
VOUT
IOUT
×1.5 mode
C1M
fOSC
×1.5 mode のスイッチング周波数
EN
TPOR
電源投入時内部リセット時間
電源立ち上がり時間
EN, VIN
T PR
EN = VIN, 0.3V ∼ 2.7V までの時間
ソフトスタート時間
DIN1 to 3
TSS
LED 駆動端子
リーク電流
DIN1 to 3
ILEAK1 to 3
LED 駆動電流
DIN1 to 3
ILED1 to 3
LED 駆動電流
チャンネル間精度
DIN1 to 3
∆ I LED
LED 駆動端子電圧
DIN1 to 3
V DIN1 to 3
×1.0 ↔ ×1.5 モード
切り換え電圧
VIN
EN ホールド時間 *1*2
EN
T CEH
EN = Low に設定してからシャット
ダウンするまでの時間
0.50
EN
T ENH
EN 入力パルスの High 時間最小値
4.0
EN
TENL
EN 入力パルスの Low 時間範囲
4.0
V IH
High レベル入力電圧範囲
1.4
VIL
Low レベル入力電圧範囲
IIH
プルダウン抵抗内蔵端子 ,
EN 端子電圧 = 3.6V
IIL
EN 端子電圧 = 0V
最大出力電流
内部動作周波数
電源投入時内部回路
リセット時間*1
EN High レベル入力
時間 *1
EN Low レベル入力
時間 *1*2
ロジック入力電圧
EN
ロジック入力電流
単位
TYP
VOUT
MIN
60
800
EN 入力開始から ΙLED 立ち上がり
までの時間
Standby mode,
DIN 端子電圧 = 5.0V
×1.0 mode (3ch の平均値 )
×1.0 mode, ILED 最大設定での
各チャンネル間の相対精度
18.0
mA
1000
1200
kHz
0.05
1.00
ms
50
µs
2.00
3.00
ms
0.01
1.00
µA
20.0
22.0
mA
+5.0
%
−5.0
×1.0 mode, ILED = 20mA 時
VTH1.0 to 1.5 VF (LED) = 3.3V, ILED = 20mA 時
EN
V
120
mV
3.46
V
1.00
ms
µs
500
µs
V
5.0
−1.0
1.50
0.3
V
10.0
µA
µA
*1. 設計保証値
*2.
When shutdown
EN
When dimming
> 1.5msec
4µsec to 500µsec
EN
SEIKO NPC CORPORATION —4
SM8136A
■機能説明
● LED 駆動電流値の設定
SM8136A において LED 駆動電流設定は EN 端子による設定で行います。 EN 入力端子は回路の ENABLE/
DISABLE の操作を行うと同時に、内蔵カウンタにより入力パルス数に応じて LED 電流を設定することがで
きます。内蔵カウンタは 4 ビットなので 16 段階 (DATA1 ∼ 16) の調節となります。16 パルス目の DATA16 は
LED 電流駆動回路をシャットダウンするため LED 電流は流れず、17 パルス目は DATA = 1 の最大電流値に
戻ります。なお、初回パルス ( 設定 1) での設定が最大電流となっていますので、パルス入力ができないアプ
リケーションでの LED 点灯も可能です。
表:EN 入力パルス数と LED 電流設定値
DATA
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
EN pulse
count
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
20.0
18.7
17.3
16.0
14.7
13.3
12.0
10.7
9.3
8.0
6.7
5.3
4.0
2.7
1.3
0
ILED
[mA]
● EN 入力信号と LED 電流値設定 ( 設定開始 )
SM8136A は、EN が最初に立ち上がったタイミングで内部起動信号が High に切り換わり、ソフトスター
ト時間終了から LED 電流が流れ始めます。 LED 電流調整は EN 端子への入力パルス数をカウントして電流を
設定する方式であるため、設 定電流値を下げる場合は設定データのステップ分の回数 EN 入力端子電圧を
High → Low → High と切り換えます。希望する設定値に達した時に EN 入力電圧を High に固定することで設
定値を保持することができます。EN 入力が Low レベルの場合 LED 電流は流れなくなります。EN データ入
力回路はソフトスタート時間中の LED 電流が流れない時間も動作しているため、ソフトスタート時間中に
電流設定を完了することで LED 駆動回路動作開始から所定の電流値での駆動が可能となります。ただし、EN
端子への入力信号による電流設定は VIN 電源立ち上がり時のパワーオンリセット終了後から可能となるた
め、VIN への電源投入完了後 1ms 以上の間隔を空けてから EN 入力を開始して下さい。
1
3
2
5
4
7
6
8
EN input
signal
1
2
3
4
5
ILED1-3
6
7
8
EN 入力信号と LED 電流値設定
• EN 入力信号の立ち上がり回数により LED 電流が設定されます。なお、起動開始からソフトスタート時間
終了までは LED 電流は流れません。
SEIKO NPC CORPORATION —5
SM8136A
● LED 駆動電圧 (VOUT) 出力回路のモード切り換わり
SM8136A には待機状態 ( スタンバイモード )、×1.0 モード (VIN スルー)、×1.5 モード (1.5 倍チャージポン
プ昇圧 ) の 3 つの状態を切り換えることで、駆動する LED の特性に合わせて VOUT 出力を自動調整し、全
体の低消費電力化を計っています。なお、この ×1.0 モード、×1.5 モードへの動作の切り換えは内部回路に
より自動的に行われます。外部からのコントロールにより、モードを指定することはできません。
○起動時:内部リセット時間とソフトスタート時間
通常の起動 (VIN をあらかじめ立ち上げておき、その後起動する場合 ) では SM8136A は EN の立ち上が
り (High に切り換わるタイミング ) で待機状態 ( スタンバイモード ) から動作状態 (×1.0/ ×1.5 モード ) へと
切り換わります。動作状態への切り換わり後、ソフトスタート時間 ( 後述 ) が開始されます。
VIN
VIN High
(1)
Soft start time
EN
Standby mode
ENABLE ON
(2)
通常の起動
(1) VIN が High、EN が Low、このときスタンバイモードとなっています。
(2) EN が High となるタイミングで動作状態へと切り換わります。( ソフトスタート時間開始 )
電源立ち上げ時、EN = VIN で使用する場合は、内部回路リセット時間 (Power on Reset 時間:約 50µs)
終了後に起動が始まります。
< 50µs
EN = VIN
(1)
2.7V
0.3V
Internal
power on
reset
Internal
enable
(CE)
(2)
POR time
typ: 50µs
Soft start time
(3)
Standby mode
1.5 mode
電源投入時の内部リセット動作 ( パワーオンリセット動作 )
(1) EN = VIN で使用する場合、0.3V ∼ 2.7V までの立ち上がり時間を 50µs 以内にして下さい。
(2) 内部リセット回路の動作により、電源投入開始から約 50 µs 程度で内部リセット完了信号 "POR" が出
力されます。
(3) 電源投入前から EN 入力信号が High であった場合、内部リセット完了信号 "POR" の切り換わりから
内部イネーブル信号 "CE" が立ち上がり、内部回路が動作し始めます。なお、電源投入時に EN 入力
信号が Low であった場合、その立ち上がりと同時に内部イネーブル信号 "CE" が立ち上がります。
SEIKO NPC CORPORATION —6
SM8136A
起動直後は DIN 端子への LED 接続を認識するために、LED 点灯遅延時間中の一定期間 ( ソフトスター
ト時間:約 2msec) ×1.5 モードで動作します。
VIN
VIN High
EN
LED current
(1)
Dimming pulse enable
Soft start time
typ: 2ms
LED ON
(2)
起動時のソフトスタート時間と LED 駆動電流
(1) 電源投入後に EN 信号を入力した場合、EN 信号投入後からソフトスタート時間が開始されます。
EN 入力信号による調光はソフトスタート時間中も有効です。
(2) LED 点灯遅延時間終了直前から点灯を開始します。
○スタンバイモードへの切り換え
SM8136A の動作状態 ( ×1.0 モード、×1.5 モード ) から待機状態 ( スタンバイモード ) への切り換えは、
「EN 入力信号が Low になってから 1.00ms (typ) の間 High にならなかった場合」に行われます。これによ
り、LED 消灯時に自動的に内部回路がスタンバイモードに移行し、消費電流を抑えます。
EN
CE hold time
typ: 1.00ms
LED current
1.0 or 1.5
Standby
mode
スタンバイモードへの切り換えと EN ホールド時間
• SM8136A をスタンバイモードに切り換えるためには、EN 入力信号をLow にした状態で CE ホールド時間
1.00ms (typ) 以上待ちます。スタンバイモードへの移行により内部回路がリセットされるため、再起動時
には電流設定を再度行なう必要があります。
SEIKO NPC CORPORATION —7
SM8136A
○ × 1.0 モードから × 1.5 モードへの切り換え
LED 点灯時は VIN 入力電圧を昇圧しなくても LED を EN パルス入力による設定電流値で駆動可能であ
れば、VOUT 出力は ×1.0 モードで動作します。つまり、LED 順方向降下電圧 VF に対して十分な電流を流
すことが可能であれば、VOUT が 5.0V 以下に低下することを意味します。最も出力効率の良い ×1.0 モード
での動作時間が長ければ、全体の消費電力が低くなり、バッテリ駆動時間を延ばす効果があります。また、
VF の低い LED を使用した場合や LED 電流設定値が低い場合には、自動的に ×1.0 モードでの動作時間を
延ばします。
1.0 mode
(high efficiency)
1.5 mode
(low efficiency)
High VF LED
1.0 mode
(high efficiency)
1.5 mode
(low efficiency)
Low VF LED
High
VIN
Low
LED の VF の差による VOUT モード切り換わり区間の比較
VIN 電圧の低下等により ×1.0 モードでは LED 電流が設定値を下回ると、各 LED 駆動回路に接続され
た低電流検出回路が働き、自動的に VOUT 出力を ×1.5 モードに切り換えてチャージポンプ回路による 1.5
倍昇圧を開始します。なお、LED 低電流検出回路は 3 チャンネル分の LED 電流の 1 つでも電流不足が検出
されると切り換わるため、駆動 LED 間の VF 差が小さい方が全体の効率は良いと考えられます。
VIN voltage
1.0
(1)
1.5 threshold
Lack of LED current detect
ILED detector
(2)
1.5 mode
VOUT mode
(3)
1.0 mode
5.0V
VOUT voltage
(4)
VIN 電圧低下と VOUT 出力電圧
(1) VIN 電圧が低下し、×1.5 モードしきい値を下回ります。
(2) ×1.5 モードしきい値を下回ったことで ILED 検出回路 ILED 不足信号を立ち上げます。
(3) ILED 不足信号により VOUT モードが ×1.5 に切り換わります。
(4) ×1.5 モードに切り換わるまでは VOUT 電圧は 5.0V 以下となりますが、LED 電流は十分供給されて
います。
なお、起動後に DIN 端子への LED 接続を切り換えると LED 接続検出回路が誤認識し、正しくモード
切り換わりが行われません。また、DIN 端子による LED 電流コントロールをしない場合は、低電流検出回
路が動作しないため ×1.5 モードには切り換わりません。
SEIKO NPC CORPORATION —8
SM8136A
○ × 1.5 モードから × 1.0 モードへの切り換え
LED 順方向降下電圧 "VF" は、LED 駆動電流が流れ始めた直後は高いのですが、LED 駆動電流による
LED の温度上昇につれて低下します。LED の温度が安定し LED 順方向降下電圧 "VF" が平衡状態になる
には 10 秒以上かかる場合があり、その電圧変動も 200mV 以上の場合があります。この順方向降下電圧
"VF" の変動は、周囲温度や LED 駆動電流設定値に影響され、自動モード切り換え電圧のバラツキに大き
く影響します。この対策として SM8136A では、1.0 秒周期で出力される「モードリセット信号」により、
自動的に ×1.0 モードに切り換えた後、×1.0 モードから ×1.5 モードへの切り換え判定を行います。
Mode reset
VOUT mode
(1)
1.0sec/cycle
1.5 mode
1.5 mode
(2)
1.0 mode
Mode hold
L: hold
min 80µs
max 200µs
(3)
ILED detector
ignore
5.0V
VOUT voltage
(4)
ILED detector
モードリセット信号による ×1.5 モードから ×1.0 モードへの切り換わり
(1) モードリセット信号が 1.0 秒周期で出力されます。
(2) モードリセット信号の立ち上がりにより、×1.5 モードから ×1.0 モードに切り換わります。
(3) ×1.0 モードへの切り換わりから最大幅 200 µs のモードホールド時間が始まります。この時間内は LED
駆動電流不足が検出されてもモードは切り換わりません。
(4) モードホールド時間内の LED 駆動電流不足信号は無視されますが、モードホールド時間終了後は通
常どおり検出結果に応じてモードが切り換わります。
SEIKO NPC CORPORATION —9
SM8136A
モードリセットにより、×1.0 モードに切り換わった直後から最大 200 µs の間「モードホールド信号」が
出力されます。この信号が出力されている期間中 VOUT 出力は ×1.0 モードに固定され、LED 駆動電流不
足検出信号も受け付けません。例えば、電源電圧 VIN が低く ×1.0 モードの出力電圧 VOUT で十分な LED
駆動電流を流せない場合、モードリセットによる瞬間的な LED 駆動電流不足が発生します。LED 電流検
出回路は、モード切り換わり直後から LED 駆動電流不足信号を出力しますが、モードホールド時間内は
×1.0 モードを保持するため ×1.5 モードには戻りません。その結果、
最小85µsから最大200 µs のモードホール
ド時間内は、出力電圧 VOUT が低下して LED の輝度が下がります。しかし、200 µs の LED 消灯は肉眼で
認識されないため問題ありません。
1.0
1.5 threshold
VIN voltage
1.0sec
Mode reset
(1 sec/cycle)
Mode hold
(L: hold)
max
200µS
VOUT mode
(H: 1.5, L: 1.0)
VOUT voltage
5.0V
Low ILED detector
(H: Low ILED)
モードリセット信号による出力電圧 VOUT の低下
SEIKO NPC CORPORATION —10
SM8136A
■周辺部品
●外付けコンデンサの種類について
SM8136A に使用する外付けコンデンサは、積層セ ラミックコンデンサが適していますが、容量の変化率
が小さい X5R や X7R (EIA 規格 ) の積層セラミックコンデンサを推奨します。容量の変化率が大きい Z5U や
Y5V (EIA 規格 ) の積層セラミックコンデンサを使用すると、出力電圧が不安定になることがありますので使
用しないで下さい。
コンデンサの容量値の温度特性を示す 3 桁のコード表 (EIA 規格 )
低温側の温度
高温側の温度
C (0V DC) のときの
+225°C
容量値からの最大変化率
X = −55°C
5 = +85°C
F = ± 7.5%
Y = −30°C
6 = +105°C
P = ± 10%
Z = +10 °C
7 = +125°C
R = ± 15%
8 = +150°C
S = ± 22%
T = +22%/−33%
U = +22%/ −56%
V = +22%/ −82%
選択例
:X5R 特性
推奨部品一覧
メーカ
型番
外形寸法 [mm]
キャパシタンス
F]
[µF
W
L
T
TDK
C1608JB1C105K
1.0
1.6
0.8
0.8
MURATA
GRM188B11A105KA61
1.0
1.6
0.8
0.8
● VIN 電源入力コンデンサ C4 について
プリント基板の部品レイアウト等の影響で、稀に出力電圧 V OUT が不安定になることがあります。その場
合は、VIN 電源入力コンデンサ C4 の容量値を増やすか、あるいは VIN 電源入力の配線へ C4 と並列にコン
デンサを追加して下さい。
SEIKO NPC CORPORATION —11
SM8136A
■応用回路例
● LED × 3 灯
1µF
C1M
VIN
1µF
C1P
1µF
C2M C2P
VOUT
Charge pump
1/ 1.5
1µF
Mode control
&
Output voltage control
&
Protection
20mA 3
DIN1
Current
control
&
Current
detect
DIN2
DIN3
EN
Control
logic
GND
注 )駆動する LED が 3 個に満たない場合には、使用しない DIN 端子を GND に接続して下さい。
EN 端子へのパルス入力信号の High レベルおよび Low レベル時間は、4.0µsec 以上で設定して下さい。
(「■電気的特性」を参照して下さい )
SEIKO NPC CORPORATION —12
SM8136A
● LED × 2 灯
1µF
C1M
VIN
1µF
C1P
1µF
C2M C2P
VOUT
Charge pump
1/ 1.5
1µF
Mode control
&
Output voltage control
&
Protection
20mA 2
DIN1
Current
control
&
Current
detect
DIN2
DIN3
EN
Control
logic
GND
注 )駆動する LED が 3 個に満たない場合には、使用しない DIN 端子を GND に接続して下さい。
EN 端子へのパルス入力信号の High レベルおよび Low レベル時間は、4.0µsec 以上で設定して下さい。
(「■電気的特性」を参照して下さい )
SEIKO NPC CORPORATION —13
SM8136A
0.18 ± 0.05
1.0
0.6 ± 0.1
φ 0.30
Thermal Via
2.6 ± 0.1
1.4 ± 0.1
0.4 2=0.80 ± 0.05
1.4 ± 0.1
2.6 ± 0.1
0.4 2=0.80 ± 0.05
■フットパターン
1.0
SEIKO NPC CORPORATION —14
SM8136A
※このカタログに記載されている製品のご使用に際しては、次の点にご注意くださいますようお願い申し上げます。
1. このカタログに記載されている製品は、
その故障または誤作動が直接人命に関わる製品に使用されることを意図しておりません。
このような使用をご検討の場合には、
必ず事前に当社営業部までご相談ください。
なお、
事前の ご相談なく使用され、そのことに よって発生した損害 等については、当社では一切責 任を負いかねますの でご了承
ください。
2. このカタログに記載されている内容は、
特性、信頼性等の改善のため予告なしに変更されることがありますので予めご了承ください。
3. このカタログに記載されている内容は、第三者の知的財産権その他の権利を侵害していないことを保証するものではありません。
したがって、
その使用に起因する第三者の権利に対する侵害について当社は責任を負いかねますのでご了承ください。
4. このカタログに記載されている回路等の定数は一例を示すものであり、
量産に際しての設計を保証するものではありません。
5. このカタログに記載 されている製品の全 部または一部が、外国為替及び外国 貿易法その他の関係 法令に定める物資に 該当する
場合は、
それ らの法令に基づく輸 出の承認、
許 可が必要になります ので、
お客様 の方でその申請手 続きをお取りくださ るようお
願いいたします。
セ イ コ ー N P C 株 式 会 社
本社・東京営業所
〒 104­0032 東京都中央区八丁堀 1­9­9
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2008.12
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