NJG1615HA8 SPDT スイッチ GaAs MMIC ■概要 NJG1615HA8 は低損失、高アイソレーションを特徴とし, 超小型パッケージに搭載した中電力切替 SPDT スイッチです。 2.5V からの低電圧で動作し、100MHz から 6GHz にわたる広 帯域の高周波信号を切り替えることができます。また、切替電 圧 3V にて 2.5GHz、25dBm の信号を劣化無しに通過させる事 が可能であるため、W-LAN や Bluetooth、PHS をはじめとする 通信機器の送受信回路切り替え等の用途に最適です。 USB6-A8 パッケージを採用することで超小型・超薄型を実現 し、低背化や高密度表面実装が必要な小型通信機器などへの応 用が可能です。 ■特徴 ●低電圧正電源動作 ●低挿入損失 ●高アイソレーション ●通過電力 ●低切替電流 ●超小型・超薄型パッケージ ■外形 NJG1615HA8 +2.5~+6.5V 0.40dB typ. @f=2.5GHz, PIN=23dBm 0.55dB typ. @f=5.85GHz, PIN=20dBm 25dB typ. @f=2.5GHz, PIN=23dBm P-1dB=30dBm typ.@f=2.5GHz, VCTL(H)=3.0V 5µA typ. USB6-A8 (Mount Size: 1.0 x 1.2 x 0.38mm) ■端子配列 USB6-A8 Type (Top view) 6 端子配列 1 5 2 4 1. P2 2. VCTL2 3. PC 4. VCTL1 5. P1 6. GND 3 ■真理値表 VCTL1 VCTL2 “H”=VCTL(H), “L”=VCTL(L) H L L H PC-P1 OFF ON PC-P2 ON OFF 注: 本資料に記載された内容は予告無く変更する事がありますのでご了承ください。 Ver.2006-02-08 -1- NJG1615HA8 ■絶対最大定格 (Ta=+25°C, Zs=Zl=50Ω) 項目 記号 条件 定格 単位 入力電力 PIN VCTL(L)=0V, VCTL(H)=3V 32 dBm 切替電圧 VCTL VCTL(H)-VCTL(L) 7.5 V 消費電力 PD FR4 基板実装時 Tjmax=150°C 150 mW 動作温度 Topr -40~+85 °C 保存温度 Tstg -55~+150 °C ■電気的特性 (測定回路による, VCTL (L)=0V, VCTL (H)=3V, ZS=Zl=50Ω, Ta=+25°C) 項目 記号 条件 最小値 標準値 最大値 単位 切替電圧(LOW) VCTL (L) -0.2 0 0.2 V 切替電圧(HIGH) VCTL (H) 2.5 3 6.5 V ICTL - 5 10 µA 切替電流 挿入損失 1 LOSS1 f=2.5GHz, PIN=23dBm - 0.40 0.55 dB 挿入損失 2 LOSS2 f=5.85GHz, PIN=20dBm - 0.55 0.75 dB アイソレーション 1 ISL1 f=2.5GHz, PIN=23dBm 22 25 - dB アイソレーション 2 ISL2 f=5.85GHz, PIN=20dBm 12 15 - dB 1dB 圧縮時入力電力(1) P-1dB(1) f=2.5GHz 28 30 - dBm 1dB 圧縮時入力電力(2) P-1dB(2) f=5.85GHz 25 27 - dBm 定在波比 (PC, P1, P2) VSWR f=2.0~5.85GHz, ON 状態 - 1.4 1.6 TSW 50% VCTL to 10/90% RF - 70 200 スイッチング速度 -2- ns NJG1615HA8 ■端子説明 端子番号 端子記号 1 P2 2 VCTL2 3 PC 4 VCTL1 5 P1 6 GND 機 能 RF ポートです。4 番ピンの VCTL1 に+2.5V 以上+6.5V 以下の VCTL(H)を、 2 番ピンの VCTL2 に-0.2V 以上+0.2V 以下の VCTL(L)を印加することで、PC 端子と接続されます。内部バイアス用の DC 電圧がかかっていますので、 DC カット用のキャパシタを接続してください。 切替電圧印加用端子です。この端子に+2.5V 以上+6.5V 以下の VCTL(H)を印 加し、4 番ピンの VCTL1 端子に-0.2V 以上+0.2V 以下の VCTL(L)を印加する ことで、PC-P1 間が ON 状態となります。RF 特性への影響を抑えるため、 IC ピン近傍で対 GND 間にバイパス用のキャパシタを接続してください。 バイパス用のキャパシタは切替時間に影響を与えますので、 10pF~1000pF の間で適切な値を選択してください。 共通 RF ポートです。VCTL1、VCTL2 端子に印加する電圧により、P1 端 子または P2 端子と接続されます。内部バイアス用の DC 電圧がかかって いますので、DC カット用のキャパシタを接続してください。 切替電圧印加用端子です。この端子に+2.5V 以上+6.5V 以下の VCTL(H)を印 加し、2 番ピンの VCTL2 端子に-0.2V 以上+0.2V 以下の VCTL(L)を印加する ことで、PC-P2 間が ON 状態となります。RF 特性への影響を抑えるため、 IC ピン近傍で対 GND 間にバイパス用のキャパシタを接続してください。 バイパス用のキャパシタは切替時間に影響を与えますので、 10pF~1000pF の間で適切な値を選択してください。 RF ポートです。2 番ピンの VCTL2 に+2.5V 以上+6.5V 以下の VCTL(H)を、 4 番ピンの VCTL1 に-0.2V 以上+0.2V 以下の VCTL(L)を印加することで、PC 端子と接続されます。内部バイアス用の DC 電圧がかかっていますので、 DC カット用のキャパシタを接続してください。 接地端子です。RF 特性を劣化させないために、IC ピン近傍で接地電位に 接続してください。 -3- NJG1615HA8 ■特性例(測定回路図部品番号 3 による 基板, コネクタ, キャパシタの損失は含まず) (PC-P1 ON, V CTL(H) =3.0V, V CTL(L) =0.0V) (PC-P2 ON, V CTL(H) CTL(L) =0.0V) -0.2 -3 -0.2 -3 -0.4 -6 -0.4 -6 -0.6 -9 -0.6 -9 -0.8 -12 -0.8 -12 -1.0 -15 -1.0 -15 -1.2 -18 -1.2 -18 -1.4 -21 -1.4 -21 -1.6 -24 -1.6 -24 -1.8 -27 -1.8 -27 1.0 2.0 3.0 4.0 Insertion Loss (dB) 0.0 -2.0 0.0 -2.0 0.0 -30 6.0 5.0 1.0 Frequency (GHz) CTL(H) 2.0 =3.0V, V CTL(L) 2.0 3.0 4.0 0 5.0 -30 6.0 Frequency (GHz) VSWR vs Frequency (PC-P1 ON, V VSWR vs Frequency =0.0V) (PC-P2 ON, V CTL(H) 2.0 1.8 1.8 1.6 1.6 VSWR VSWR =3.0V, V 0 PC-P2 Isolation (dB) Insertion Loss (dB) 0.0 Loss, ISL vs Frequency 1.4 =3.0V, V CTL(L) =0.0V) 1.4 P1 port 1.2 P2 port 1.2 PC port 1.0 0.0 1.0 2.0 PC port 3.0 4.0 5.0 Frequency (GHz) (INPUT:PC Port, VCTL(H)-VCTL(L)=3.0V) VCTL2 70ns 68ns Time (50ns/div) -4- 1.0 2.0 3.0 4.0 Frequency (GHz) Switching Time P1 Port 6.0 1.0 0.0 5.0 6.0 PC-P1 Isolation (dB) Loss, ISL vs Frequency NJG1615HA8 ■特性例(測定回路図部品番号 3 による 基板, コネクタ, キャパシタの損失は含まず) =0V) (f=5.85GHz, V 0 -5 P1-PC P1-PC ONON P2-PC ONON P2-PC -1.0 -10 -1.5 -15 -2.0 -20 -2.5 -25 -3.0 12 14 16 18 20 22 24 26 28 30 -1.5 -12 -2.0 -16 -2.5 -20 -24 10 12 14 16 -2.0 10 -2.5 5 12 14 16 18 20 22 24 26 26 28 30 32 28 30 CTL(L) =0V) 30 25 V =2.5V CTL(H) VCTL(H) =2.5V V =2.7V VCTL(H) =2.7V CTL(H) VVCTL(H) =3.0V =3.0V CTL(H) VVCTL(H) =4.0V =4.0V CTL(H) VCTL(H) =5.0V =5.0V VVCTL(H) =6.5V CTL(H) -1.0 -1.5 V CTL(H) 20 15 =6.5V -2.0 10 -2.5 5 -3.0 0 10 24 -0.5 Insertion Loss (dB) 15 =6.5V -3.0 32 0 10 12 14 16 18 20 22 24 26 28 30 32 Input Power (dBm) Input Power (dBm) 2nd Harmonics vs Input Power 3rd Harmonics vs Input Power (f=2.5GHz, P1-PC ON, V -30 =2.5V V =2.5V V =2.7V V =2.7V V =3.0V V =3.0V V =4.0V V =4.0V V =5.0V V =5.0V V =6.5V V =6.5V CTL(H) CTL(H) CTL(H) -50 (f=2.5GHz, P1-PC ON, V -30 CTL(H) CTL(H) CTL(H) -40 3rd Harmonics (dBc) -40 CTL(L) =0V) V CTL(H) 2nd Harmonics (dBc) (µA) 20 CTL(H) Insertion Loss (dB) CTL(H) 22 (f=5.85GHz, P1-PC ON, V =2.5V V 20 0.0 30 25 -1.5 18 Loss, Current vs Input Power =0V) CTL(H) VCTL(H) =2.5V V =2.7V VCTL(H) =2.7V CTL(H) =3.0V VVCTL(H) =3.0V CTL(H) VVCTL(H) =4.0V =4.0V CTL(H) VCTL(H) =5.0V V =5.0V VCTL(H) =6.5V CTL(H) -1.0 -8 Input Power (dBm) -0.5 V 0 -3.0 32 Control Current I CTL(L) =0V) P1-PC P1-PC ONON P2-PC ON P2-PC ON -1.0 Loss, Current vs Input Power (f=2.5GHz, P1-PC ON, V CTL(L) -4 Input Power (dBm) 0.0 =3.0V, V -0.5 -30 10 CTL(H) -60 -70 -80 (µA) Insertion Loss (dB) -0.5 0.0 CTL(H) CTL(L) Control Current I =3.0V, V Insertion Loss (dB) CTL(H) PC-P1/P2 Port Isolation (dB) (f=2.5GHz, V 0.0 Loss, ISL vs Input Power PC-P1/P2 Port Isolation (dB) Loss, ISL vs Input Power CTL(H) CTL(H) CTL(H) -50 CTL(H) CTL(H) CTL(L) =0V) -60 -70 -80 -90 -90 12 14 16 18 20 22 24 26 Input Power (dBm) 28 30 32 12 14 16 18 20 22 24 26 28 30 32 Input Power (dBm) -5- NJG1615HA8 ■測定回路図 6 P2 P1 C2 1 5 2 4 3 C5 VCTL2 C1 0V/3.0V C4 VCTL1 3.0V/0V C3 PC 部品表 番号 周波数 C1~C3 C4, C5 1 f=0.1~0.5GHz 1000pF 2 f=0.5~2GHz 56pF 10pF 3 f=2~6GHz 27pF 備考 村田製作所 (GRM15) ■基板実装例 ■評価基板損失(部品番号 3 による) GND 1pin mark P2 C1 C2 C4 C5 基板損失(dB) 2.5 0.38 5.85 0.83 (キャパシタ,コネクタの損失を含む) PCB SIZE=19.4x14.0mm C3 VCTL2 P1 周波数(GHz) VCTL1 PCB: FR-4, t=0.2mm CAPACITOR: size 1005 ストリップライン幅=0.4mm PC デバイス使用上の注意事項 [1] [2] [3] -6- 高周波入出力端子 P1、P2、PC にはそれぞれ DC 電流阻止用の外付けコンデンサを必要とし ます。ご使用になる帯域に合わせて、上記部品表の値を選択して下さい。 VCTL1、VCTL2 各端子には、配線長によるスイッチの RF 特性への影響を抑止するために、 バイパスコンデンサ(C4, C5)を各端子の近傍に接続することをお勧めします。 アイソレーション特性を損なわないために、IC の GND 端子(6 ピン)は最短距離で基板のグラ ンドパターンに接続できるパターンレイアウトを行ってください。また、グランド用スルー ホールも同ピンのできるだけ近傍に配置してください。 NJG1615HA8 0.38±0.06 +0.012 0.038ー0.009 ■パッケージ外形図 (USB6-A8) 0.03 0.2(MIN0.15) 0.2±0.05 C0.1 6 R0.05 5 1 0.2±0.04 0.6 0.4 レジスト 0.8 1.2±0.05 0.1±0.05 4 2 3 0.4 0.2±0.07 端子処理 基板 モールド樹脂 単位 重量 :金メッキ :FR5 :エポキシ樹脂 :mm :1.1mg 1.0±0.05 ガリウムヒ素(GaAs)製品取り扱い上の注意事項 この製品は、法令で指定された有害物のガリウムヒ素(GaAs)を使用しております。危険防止のた め、製品を焼いたり、砕いたり、化学処理を行い気体や粉末にしないでください。廃棄する場合 は、関連法規に従い、一般産業廃棄物や家庭ゴミとは混ぜないでください。 この製品は静電放電 ・ サージ電圧により破壊されやすいため、取り扱いにご注意下さい。 <注意事項> このデータブックの掲載内容の正確さには 万全を期しておりますが、掲載内容について 何らかの法的な保証を行うものではありませ ん。とくに応用回路については、製品の代表 的な応用例を説明するためのものです。また、 工業所有権その他の権利の実施権の許諾を伴 うものではなく、第三者の権利を侵害しない ことを保証するものでもありません。 -7-