NJM2375/A 力率改善コントロール IC ■ 概 要 NJM2375/A は,電子機器の電源部分で発生する高調波電流 を制限するために開発された力率改善コントロール IC です。 この IC は,スタートアップ・タイマ,第一象限マルチプライ ヤ回路,臨界導通動作を補償するゼロ電流検出器,トランスコ ンダクタンス,誤差アンプ,高精度基準電圧,電流センスコン パレータ及びパワーMOS・FET のドライブに最適なトーテム・ ポール出力段を内蔵しております。 また,保護回路として出力過電圧検出回路,cycle-by-cycle 過電流検出回路,最大ピーク電流検出回路を内蔵しました。 NJM2375A は,NJM2375 の低電圧検出回路部の立ち上がり 電圧を低下させた製品です。 ■ 外 形 NJM2375D/AD NJM2375M/AM NJM2375V/AV ■ 特 徴 ●過電圧コンパレータ内蔵 ●クイックスタート回路内蔵 ●スタートアップ・タイマ内蔵 ●第一象限マルチプライヤ内蔵 ●ゼロ電流検出器内蔵 ●高精度基準電圧内蔵 ±2% ●"H"状態クランプ付トーテムポール出力 ●低電圧誤動作防止回路 (立ち上がり電圧/NJM2375:13V typ.,NJM2375A:10.4V typ.) ●低スタートアップ電流及び動作電流 ●バイポーラ構造 ●外形 DIP8,DMP8,SSOP14,SIP8 NJM2375L/AL ■ 端子接続図 NJM2375L/AL NJM2375D/AD NJM2375M/AM NJM2375V/AV Ver.2003-07-18 ピン配置 1.MULT 2.NC 3.CSENSE 4.NC 5.DZERO 6.NC 7.GND ピン配置 1.VFB 2.COMP 3.MULT 4.CSENSE 5.DZERO 6.GND 7.DRIVE 8.V+ 8.DRIVE 9.NC 10.V+ 11.NC 12.VFB 13.NC 14.COMP -1- NJM2375/A ■ ブロック図 ■ 絶対最大定格 (Ta=25°C) 項 目 記 号 定 格 単 位 ICC+IZ 30 mA 出力電流(ソースまたはシンク) IO 500 mA 電流センス,マルチプライヤおよび電圧帰還入力 VIN -1.0~+10 V ゼロ電流検出入力 IIN 50 mA 全電源電流およびツェナー電流 “H”状態順電流 -10 “L”状態逆電流 消費電力 PD (DIP8) 500 (DMP8) 300 mW (SSOP14) 300 (SIP8) 700 動作温度範囲 TOPR -40~+85 °C 保存温度範囲 TSTG -50~+150 °C -2- Ver.2003-07-18 NJM2375/A ■ 電 気 的 特 性 (V+=12V※1,Ta=25°C) ●誤差アンプ 項 目 電圧帰還入力スレッシホールド 1 電圧帰還入力スレッシホールド 2 ラインレギュレーション 記 号 VFB1 VFB2 RegLine 条 件 最 小 標 準 最 大 単 位 + 2.465 2.500 2.535 V + 2.440 2.500 2.540 V V =12~28V + - 1.0 10 mV VFB=0V - -0.1 -0.5 µA 80 100 130 µmho V =12V V =28V 入力バイアス電流 IIB トランスコンダクタンス gm 出力電流(ソース) IOSO VFB=2.3V - 10 - µA 出力電流(シンク) IOSI VFB=2.7V - 10 - µA 出力電圧振幅 1 VOH(EA) VFB=2.3V (“H”状態) 5.8 6.4 - V 出力電圧振幅 2 VOL(EA) VFB=2.7V (“L”状態) - 1.7 2.4 V 記 号 条 最 小 標 準 最 大 単 位 1.065 ×VFB 1.080 ×VFB 1.095 ×VFB V 最 小 標 準 最 大 単 位 - -0.1 -0.5 µA ●過電圧コンパレータ 項 目 電圧帰還入力スレッシホールド 件 VFB(0V) ●マルチプライヤ 項 目 記 号 IIB 入力バイアス電流 条 件 VFB=0V(FB 端子) 入力スレッシホールド Vth(M) (FB 端子) 1.05× VOL(EA) 1.20× VOL(EA) - V ダイナミック入力電圧範囲 VPIN3 マルチプライヤ入力ピン 0~2.5 0~3.5 - V VPIN2 補償ピン Vth(M) ~ Vth(M) +1.0V Vth(M) ~ Vth(M) +1.5V - V 0.43 0.65 0.87 µmho 最 小 標 準 最 大 単 位 + 1.33 1.60 1.87 V + 2 K マルチプライヤ利得※ Vmp=0.5V, Vcomp=Vth(M)+1.0V (note 2) ●ゼロ電流検出器 項 目 入力スレッシホールド電圧 記 号 Vth 条 件 V 増加 ヒステリシス電圧 VH V 減少 100 200 300 mV 入力クランプ電圧 VIH “H”状態 (IDET=+3.0mA) 5.20 5.80 - V VIL “L”状態 (IDET=-3.0mA) 0.30 0.70 1.00 V Ver.2003-07-18 -3- NJM2375/A ■ 電 気 的 特 性 (V+=12V※1,Ta=25°C) ●電流センス・コンパレータ 項 目 記 号 条 件 最 小 標 準 最 大 単 位 入力バイアス電流 IIB Isence=0V - -0.15 -1.0 µA 入力オフセット電圧 VIO Vcompe=1.10V,VM=0V - 9.0 25.0 mV Vth(MAX) 1.30 1.50 1.80 V tPHL - 200 - nS 最 小 標 準 最 大 単 位 3 電流センス入力スレッシホールド※ 遅延時間 ●ドライブ出力 項 目 出力電圧“L”状態 出力電圧“H”状態 記 号 件 VOL1 Isink=20mA - 0.3 0.8 V VOL2 Isink=200mA - 2.4 3.3 V VOH1 Isource=20mA 9.8 10.3 - V VOH2 Isource=200mA 7.8 8.4 - V Isource=20mA + CL=15pF,V =30V 14 16 18 V VC(MAX) 出力電圧“H”状態 条 出力電圧立ち上がり時間 tr CL=1.0nF - 100 150 nS 出力電圧立ち下がり時間 tf CL=1.0nF - 50 120 nS - 0.1 0.5 V 最 小 標 準 最 大 単 位 200 620 - µS UVLO 動作時の出力電圧 VC(UVLO) + V =7V,Isink=1.0mA ●リスタート・タイマ 項 リスタート遅延時間 -4- 目 記 号 tDLY 条 件 Ver.2003-07-18 NJM2375/A ■ 電 気 的 特 性 (V+=12V※1,Ta=25°C) ●低電圧検出回路部 項 目 記 号 条 件 最 小 標 準 最 大 単 位 + 11.5 13.0 14.5 V + 7.0 8.0 9.0 V 3.8 5.0 6.2 V + 9.4 10.4 11.4 V + 6.8 7.8 8.8 V 1.4 2.6 3.8 V 最 小 標 準 最 大 単 位 - 0.25 0.4 mA - 6.5 12 mA - 9.0 20 mA 30 36 - V (NJM2375) スタートアップ・ スレッシホールド電圧 ターンオン後の最小動作電圧 Vth(on) V 増加 Vshutdown V 減少 VH ヒステリシス (NJM2375A) スタートアップ・ スレッシホールド電圧 ターンオン後の最小動作電圧 Vth(on) V 増加 Vshutdown V 減少 VH ヒステリシス ●全デバイス 項 目 記 号 条 件 電源電流 + スタートアップ時 ICC1 動作時 ICC2 ダイナミック動作時 ICC3 50kHz,CL=1.0nF VZ ICC=25mA ※4 電源ツェナー電圧 V =7.0V ●注意事項 ※1:V+は 12V 設定する前にスタートアップ・スレッシホールド以上に調整しておきます。 Vth(max) ※2: K= VM ×(Vcomp - Vth(M)) ※3:このパラメータは VFB=0V,および VM=3.0V で測定しております。 ※4:8 ピン内部のツェナーダイオードは,外部のサージから IC を保護するために入っています。 電源ツェナー電圧より高い DC 電圧を常時加えることはしないでください。 Ver.2003-07-18 -5- NJM2375/A ■ アプリケーション回路例 -6- Ver.2003-07-18 NJM2375/A ■ 特 性 例 電流センス入力スレッシホールド対 マルチプライヤ入力特性例 + (V+ =12V,Ta=25℃) 1.6 (V =12V,Ta=25℃) 0.08 PIN2=3.75V 1.4 電流センススレッシホールド VCS (V) 電流センススレッシホールド VCS (V) 電流センス入力スレッシホールド対 マルチプライヤ入力特性例(拡大図) PIN2=3.5V 1.2 PIN2=2.75V PIN2=3.25V 1 PIN2=3.0V 0.8 PIN2=2.5V 0.6 0.4 PIN2=2.25V 0.2 PIN2=2.0V PIN2=3.5V 0.06 0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 PIN2=3.0V PIN2=2.75V 0.04 0.03 PIN2=2.25V 0.02 0.01 0 -0.2 4 -0.1 0 0.1 0.2 マルチプライヤ入力電圧 VM (V) マルチプライヤ入力電圧 VM (V) 電源電流対電源電圧特性例 (NJM2375) 電源電流対電源電圧特性例 (NJM2375A) (VFB=0V,CL=1nF,f=50kHz,Ta=25℃) 30 (VFB=0V,CL=1nF,f=50kHz,Ta=25℃) 30 25 25 電源電流 Icc (mA) 電源電流 I CC (mA) PIN2=2.5V PIN2=3.25V 0.05 0 -0.5 PIN2=3.75V 0.07 20 15 10 5 20 15 10 5 0 0 0 5 10 15 20 25 30 35 40 電源電圧 V+ (V) ドライブ出力電圧対出力電流特性例 0 5 10 15 20 25 30 + 電源電圧 V (V) 35 40 ドライブ出力波形 + (V =12V,Ta=25℃) 12 10 出力電圧 Vo (V) VOH 8 6 4 2 VOL 0 0 Ver.2003-07-18 0.1 0.2 0.3 出力電流 Io (A) 0.4 -7- NJM2375/A ■ 特 性 例 誤差アンプ電圧帰還スレッシホールド電圧 温度特性例 (V+=12V) 過電圧コンパレータ入力スレッシホールド 過電圧コンパレータ入力スレッシホールド + (V+ =12V) =12V) 温度特性例 温度特性例 (V 110 過電圧入力スレッシホールド VFB(0V) (%VFB) 電圧帰還スレッシホールド電圧 VFB (V) 2.54 2.52 2.5 2.48 2.46 108 107 106 105 -50 -25 0 25 50 75 100 125 150 -50 -25 0 75 100 125 150 クイックスタート充電電圧・電流温度特性例 リスタート・タイマ遅延時間温度特性例 1.8 1.75 600 500 電圧 1.7 400 1.65 300 電流 0 25 50 75 (V+ =12V) 700 リスタート・タイマ遅延時間 tDLA (μS) (V+ =12V) -50 -25 200 100 125 150 600 500 400 300 -50 -25 0 周囲温度 Ta (℃) 低電圧検出回路スレッシホールド 温度特性例 NJM2375 12 + スタートアップ・スレッシホールド(V 増加) NJM2375A + 25 50 75 100 125 150 周囲温度 Ta (℃) 10 NJM2375 8 NJM2375A スタートアップ・スレッシホールド(V+減少) 1.8 入力スレッシホールド電圧 Vth (V) 14 電源電圧 V (V) 50 周囲温度 Ta (℃) 1.6 ゼロ電流検出器入力スレッシホールド電圧 (V+=12V) 1.7 高点スレッシホールド(Vin増加) 1.6 1.5 1.4 低点スレッシホールド(Vin減少) 1.3 1.2 6 -50 -25 0 25 50 75 周囲温度 Ta (℃) -8- 25 周囲温度 Ta (℃) (uA) クイックスタート充電電流 Ichg (μA) クイックスタート充電電圧 Vchg (V) 109 100 125 150 -50 -25 0 25 50 75 100 125 150 周囲温度 Ta (℃) Ver.2003-07-18 NJM2375/A <注意事項> このデータブックの掲載内容の正確さには 万全を期しておりますが,掲載内容について 何らかの法的な保証を行うものではありませ ん。とくに応用回路については,製品の代表 的な応用例を説明するためのものです。また, 工業所有権その他の権利の実施権の許諾を伴 うものではなく,第三者の権利を侵害しない ことを保証するものでもありません。 Ver.2003-07-18 -9-