[AK8778B] AK8778B パルスエンコーダ用ホール IC 概要 本 IC は、IC マーキング面に垂直方向に入る”縦磁場”と、平行方向に入る”横磁場”を同時に検出し、1 チップで 回転量(F 信号:1 磁極につき 1 パルス)と回転方向(D 信号)を出力するパルスエンコーダ用のホール IC です。 特長 □ 4.0~24V で動作 □ ±1.7mT(Typ.)の縦磁場と横磁場を交番検知 □ F(パルス), D(回転方向)信号出力タイプ □ 小型 SOP パッケージ, ハロゲンフリー MS1466-J-01 AKEMD CONFIDENTIAL 1 2013/04 [AK8778B] ブロック図 VDD 0.1µF REGULATOR VSS BIAS OSC HE_DRIVE TIMING LOGIC VREG CHOP_AMP COMP LATCH & LOGIC CHOPPER_SW F D HALL SENSORS 図 1.AK8778B のブロック図 回路構成 表 1.各ブロックの機能 ブロック 機能 REGULATOR HALL SENSORS 内部動作電圧を生成します。 CMOS プロセスで構成された、ホール素子です。 ホール素子駆動切り替えスイッチです。ホール素子のオフセット、ノイズを軽減 するため、内部クロックでチョッピングします。 2 個のホール素子出力を増幅します。また、2 個のホール素子出力の演算を行 います。 チョッパゲインアンプの出力を比較し、その結果を保持します。 内部回路に必要なバイアス電流を発生します。 ホール素子の駆動電流を供給します。また、磁場の閾値を決める為のバイアス 電流を発生します。 タイミングを制御するための発振回路です。 内部回路のタイミングを作ります。 縦磁場及び横磁場の検知によって変化する信号を出力します。オープンドレイ ン出力です。 CHOPPER_SW CHOP_AMP COMP BIAS HE_DRIVE OSC TIMING LOGIC LATCH & LOGIC MS1466-J-01 AKEMD CONFIDENTIAL 2 2013/04 [AK8778B] 入出力端子・機能 表 2.各端子の名称とその端子機能 端子番号 端子名称 1 VDD 電源端子 2 TAB (TAB ピン) ※ 3 F O 出力端子(パルス) オープンドレイン出力です。 4 D O 出力端子(回転方向) オープンドレイン出力です。 5 TAB (TAB ピン) ※ 6 VSS グラウンド端子 I/O 端子機能説明 記事 ※TAB ピンは VSS に接続してください。 絶対最大定格 項目 電源電圧 出力端子電圧 出力電流 保存温度 記号 VDD VOUT ISINK TSTG 表 3.絶対最大定格一覧 Min. Max. 単位 +32 V −0.3 +32 V −0.3 20 mA +150 −55 °C 記事 VSS=0V F, D 端子 (VSS=0V) F, D 端子 ※ 絶対最大定格を超えて使用した場合、IC を破壊する恐れがあります。 その際、通常の動作は保証されません。 推奨動作条件 項目 電源電圧 出力電流 動作温度 MS1466-J-01 記号 VDD ISINK Ta 表 4.推奨動作条件一覧 Min. Typ. Max. 4.0 12.0 24.0 15 +125 −40 AKEMD CONFIDENTIAL 3 単位 V mA °C 2013/04 [AK8778B] 電気的特性 項目 消費電流 表 5.電気的特性一覧 (VDD=4.0~24.0V, Ta= −40~+125°C) Min. Typ. Max. 記号 単位 mA IDD 1.4 3.0 5.6 出力飽和電圧 VSAT 0.4 V 出力リーク電流 出力更新周期 ILEAK TP 10 30.5 μA μs 12.0 16.7 記事 F,D端子 ISINK = 15mA F, D= VDD 磁気的特性 項目 縦磁場動作磁束密度 縦磁場復帰磁束密度 横磁場動作磁束密度 横磁場復帰磁束密度 ヒステリシス幅 表 6.磁気的特性一覧 (VDD=4.0~24.0V, Ta= −40~+125°C) Min. Typ. Max. 記号 単位 mT BopV 0.1 1.7 4.0 mT BrpV −4.0 −1.7 −0.1 mT BopH 0.1 1.7 4.0 mT BrpH −4.0 −1.7 −0.1 mT BhV, BhH 1.5 3.4 6.8 記事 ※ 上記の値は、ノイズ磁場成分(縦磁場検出時の横磁場、横磁場検出時の縦磁場)を 0 とした場合。 MS1466-J-01 AKEMD CONFIDENTIAL 4 2013/04 [AK8778B] 磁界検知動作 縦磁場磁束密度の極性の定義 IC マーキング面に垂直に印加される磁界を検知し、内部信号 A が変化します。IC マーキング面が S 極となる 場合を正極、N 極となる場合を負極と定義します。 S IC マーキング面 IC パッケージ裏面 N 図 2.縦磁場の極性の定義 IC マーキング面に S 極が配置される場合、仕様に定められた BopV で内部信号 A は High 電圧から Low 電圧 に変化します。N 極が配置される場合、仕様に定められた BrpV で内部信号 A は Low 電圧から High 電圧に変 化します。 内部信号 A BrpV N極 BhV 0 BopV S極 図 3.縦磁場磁束密度と内部信号 A の関係 MS1466-J-01 AKEMD CONFIDENTIAL 5 2013/04 [AK8778B] 横磁場磁束密度の極性の定義 IC マーキング面と平行方向に印加される磁界を検知し、内部信号 B が変化します。VSS 端子、D 端子側のパ ッケージ側面が S 極となる場合を正極、VSS 端子、D 端子側のパッケージ面が N 極となる場合を負極と定義しま す。 Line Marking IC マーキング面 VSS 端子 S N D 端子 IC パッケージ裏面 図 4.横磁場の極性の定義 VSS 端子、D 端子側のパッケージ側面に S 極が配置される場合、仕様に定められた BopH で内部信号 B は High 電圧から Low 電圧に変化します。VSS 端子、D 端子側のパッケージ側面に N 極が配置される場合、仕様 に定められた BrpH で内部信号 B は Low 電圧から High 電圧に変化します。 内部信号 B BrpH N極 BhH 0 BopH S極 図 5.横磁場磁束密度と内部信号 B の関係 MS1466-J-01 AKEMD CONFIDENTIAL 6 2013/04 [AK8778B] 回転磁界検知時の内部信号 A, B と出力信号 F, D の動作 F 信号は内部信号 A, B の排他的論理和(XOR)から生成されます。また、D 信号は内部信号 A, B の出力の変化 の順序を参照して、生成されます。 回転方向転換 BopV 縦磁場磁束密度 横磁場磁束密度 BrpV BopH BrpH 回転方向転換 0 t 0 t 電源電圧 VDD 0 t 内部信号 A (縦磁場検出) t 内部信号 B (横磁場検出) t F 信号 (パルス) 0 t D 信号 (回転方向) 0 t Undefined (High or Low) 出力信号確定 図 6.回転磁界検知時の内部信号 A, B と F, D 信号の関係 ※ D 信号は F 信号の 1 パルス目で確定します。 ※ 信号の不定区間は電源電圧投入直後にのみに発生します。 MS1466-J-01 AKEMD CONFIDENTIAL 7 2013/04 [AK8778B] 動作タイミング TP: 16.7μs(Typ.) 磁場サンプリング 周期 t 縦磁場磁束密度 BopV 0 BrpV t 横磁場磁束密度 BopH 0 BrpH t 内部信号A (縦磁場検出) t 内部信号B (横磁場検出) t F信号 (パルス) 0 t 図 7.出力変化のタイミング ※ VDD=12V 時とします。 ※ F, D 信号は同時に更新されます。 MS1466-J-01 AKEMD CONFIDENTIAL 8 2013/04 [AK8778B] ※出力状態はサンプリングが終了してから約 6μs 後に変化します(プルアップ抵抗値 10kΩ、負荷容量 20pF において、 出力電圧が VDD の 50%になるまでの時間)。 回転方向転換 回転方向転換 磁場サンプリング 周期 t 磁束密度 縦磁場 横磁場 BopV,BopH 0 BrpV,BrpH t 6μs(Typ.) 6μs(Typ.) 6μs(Typ.) 6μs(Typ.) F信号 (パルス) 50%VDD 0 t 6μs(Typ.) D信号 (回転方向) 0 6μs(Typ.) 50%VDD t 図 8.出力変化のタイミング(詳細) MS1466-J-01 AKEMD CONFIDENTIAL 9 2013/04 [AK8778B] 標準温度特性(参考) 図 9.感度の温度特性 図 10.消費電流の温度特性 MS1466-J-01 AKEMD CONFIDENTIAL 10 2013/04 [AK8778B] パッケージ 外形寸法図 6 5 4 1 2 3 1:VDD 2:TAB 3:F 4:D 5:TAB 6:VSS Unit in mm 図 11. パッケージ外形寸法 (注 1) センサ中心は φ0.3mm の円内に位置します。 (注 2) リード平坦度:端子間のスタンドオフの差は最大 0.1mm とします。 (注 3) センサ感磁部はマーキング面からの深さ 0.71mm (Typ.)に位置します。 端子材料:銅系合金 端子めっき材:Sn 100% 端子めっき厚:10μm (Typ.) MS1466-J-01 AKEMD CONFIDENTIAL 11 2013/04 [AK8778B] マーキング Line Marking 6 5 4 マーキングはレーザー印字となります。 6YWWL 製品識別番号:6 (AK8778B) デートコード:YWWL Y:製造年 1 2 WW:製造週 3 L:ロット 図 12.パッケージマーキング 推奨動作回路 10kΩ VDD Output (D) GND 5 4 Top View 1 2 3 VDD 10kΩ VDD 0.1μF 6 Output (F) 図 13. 推奨動作回路 MS1466-J-01 AKEMD CONFIDENTIAL 12 2013/04 [AK8778B] 重要な注意事項 ● 本書に記載された製品、および、製品の仕様につきましては、製品改善のために予告なく変更することがあり ます。従いまして、ご使用を検討の際には、本書に掲載した情報が最新のものであることを弊社営業担当、あ るいは弊社特約店営業担当にご確認ください。 ● 本書に記載された周辺回路、応用回路、ソフトウェアおよびこれらに関連する情報は、半導体製品の動作例、 応用例を説明するものです。お客様の機器設計において本書に記載された周辺回路、応用回路、ソフトウェア およびこれらに関連する情報を使用される場合は、お客様の責任において行ってください。本書に記載された 周辺回路、応用回路、ソフトウェアおよびこれらに関連する情報の使用に起因してお客様または第三者に生じ た損害に対し、弊社はその責任を負うものではありません。また、当該使用に起因する、工業所有権その他の 第三者の所有する権利に対する侵害につきましても同様です。 ● 本書記載製品が、外国為替および、外国貿易管理法に定める戦略物資(役務を含む)に該当する場合、輸出す る際に同法に基づく輸出許可が必要です。 ● 医療機器、安全装置、航空宇宙用機器、原子力制御用機器など、その装置・機器の故障や動作不良が、直接ま たは間接を問わず、生命、身体、財産等へ重大な損害を及ぼすことが通常予想されるような極めて高い信頼性 を要求される用途に弊社製品を使用される場合は、必ず事前に弊社代表取締役の書面による同意をお取りくだ さい。 ● この同意書を得ずにこうした用途に弊社製品を使用された場合、弊社は、その使用から生ずる損害等の責任を 一切負うものではありませんのでご了承ください。 ● お客様の転売等によりこの注意事項の存在を知らずに上記用途に弊社製品が使用され、その使用から損害等が 生じた場合は全てお客様にてご負担または補償して頂きますのでご了承下さい。 MS1466-J-01 AKEMD CONFIDENTIAL 13 2013/04