6A 出力、 無負荷時ローパワー、 高効率、 同期型降圧 レギ ュ レー タ ISL8016 ISL8016 は、2.7 V か ら 5.5 V の入力電圧か ら 最大で 6 A 出力を連続 し て得 る こ と がで き る、 モ ノ リ シ ッ ク の高 効率同期降圧 DC/DC コ ンバー タ です。 出力電圧は 0.6 V か ら VIN の範囲で設定可能です。 電流 リ ミ ッ ト 値の 設定機能、負電流保護機能、プ リ バ イ ア ス ス タ ー ト ア ッ プ、 お よ び過熱保護機能を備え てお り 、 信頼性の高い 電源を構成す る こ と がで き ます。 電流制御アーキ テ ク チ ャ の採用に よ っ て高速な負荷変動応答 と 優れたルー プ安定性を実現 し てい ます。 ISL8016 は低オ ン抵抗の P チ ャ ネル MOSFET お よ び N チ ャ ネル MOSFET をペアで内蔵 し 、高い効率を得 る と と も に外付け部品点数の削減 を 図 っ て い ま す。 100% デ ュ ーテ ィ サ イ ク ル動作が可能であ り 、 6 A 出力時の 電圧降下は 200 mV 未満です。 ス イ ッ チン グ周波数を 設定で き る ほか、 外部 ク ロ ッ ク 同期に も 対応 し てい る ため、 低 ノ イ ズが求め ら れ る アプ リ ケーシ ョ ンに も 適 し ます。複数のISL8016を並列に接続 し て位相 イ ン タ ー リ ーブ動作を行 う と 、 入力 ノ イ ズお よ び出力 ノ イ ズ を 低 く 保ち なが ら 、 出力が 6 A を超え る 電源回路を構成 す る こ と も 可能です。 軽負荷動作では不連続動作ま たは強制連続動作に設定 する こ と がで き ます。 強制連続動作には ノ イ ズ と RF 干 渉を抑制で き る と い う メ リ ッ ト があ り 、一方の不連続動 作には軽負荷時の ス イ ッ チン グ損失が少な く 高い効率 が得られる と い う メ リ ッ ト があ り ます。 ISL8016 は、 放熱性能の高い放熱パ ッ ド 付 き リ ー ド フ レーム で構成 さ れた、 3 mm×4 mm サ イ ズの 20 リ ー ド QFN 鉛フ リ ーパ ッ ケージで供給 さ れ ます。電源回路全 体を 1 平方セ ンチ以下で構成可能です。 固定出力電圧品はお客様指定に よ る 特注仕様に対応 し てい ます。 詳細は 2 ページの 「注文情報」 を参照 し て く だ さ い。 特長 • 効率最大 97% の高効率同期降圧レ ギ ュ レー タ • 温度 / 負荷 / ラ イ ン変動に対 し て精度 1% の電圧 リ フ ァ レンス • 固定電圧出力品を用意 • ±10% の電圧マージニ ン グ機能 • 任意の電流 リ ミ ッ ト 値を設定可能 • カ レ ン ト シ ェ ア機能 • プ リ バ イ ア ス負荷状態で ス タ ー ト ア ッ プ可能 • 1 ms ま たは外部設定の ソ フ ト ス タ ー ト 回路内蔵、 内部補償ま たは外部補償 • 停止時の出力 コ ンデンサの ソ フ ト ス ト ッ プ放電 • ス イ ッ チン グ周波数を 500 kHz か ら 4 MHz の範囲 で設定可能 (デフ ォ ル ト 1 MHz) • 最高 4MHz の外部 ク ロ ッ ク に同期可能、 マ ス タ ー と ス レーブ間の位相シ フ ト 機能 • ピー ク 電流制限、 Hiccup モー ド 短絡保護、 お よ び 過温度保護 ア プ リ ケーシ ョ ン • DC/DC POL モジ ュ ール • マ イ ク ロ コ ン ト ロ ー ラ / マ イ ク ロ プ ロ セ ッ サ、 FPGA、 DSP の電源 • ルー タ やネ ッ ト ワ ー ク ス イ ッ チのプ ラ グ イ ン DC/DC モジ ュ ール • ポー タ ブル計装機器 100 EFFICIENCY (%) 95 90 3.3VOUT PFM 85 3.3VOUT PWM 80 75 70 0.0 1.0 2.0 3.0 IOUT (A) 4.0 5.0 6.0 図 1. 効率特性、 T = +25°C、 VIN = 5V 2011 年 5 月 5 日 FN7616.1 1 注意 : 本デー タ シー ト 記載のデバイ スは静電気に対 し て敏感です。 適切な取 り 扱い を行 っ て く だ さ い。 Copyright Intersil Americas Inc. 2011. All Rights Reserved Intersil および Intersil ロ ゴは Intersil Corporation または関連子会社が権利を保有 し ています。 そのほかの企業名や製品名な どの商標はそれぞれの権利所有者に帰属 し ます。 ISL8016 注文情報 部品番号 (備考 1, 2, 3) マーキン グ 出力電圧 (V) 温度範囲 (°C) パ ッ ケージ (鉛フ リ ー) パ ッ ケージの 外形図 ISL8016IRAJZ 016A 出力電圧可変 –40 ~ +85 20 Ld 3x4 QFN L20.3x4 ISL8016IR12Z 016W 1.2V –40 ~ +85 20 Ld 3x4 QFN L20.3x4 ISL8016IR15Z 016B 1.5V –40 ~ +85 20 Ld 3x4 QFN L20.3x4 ISL8016IR18Z 016C 1.8V –40 ~ +85 20 Ld 3x4 QFN L20.3x4 ISL8016IR25Z 016F 2.5V –40 ~ +85 20 Ld 3x4 QFN L20.3x4 ISL8016IR33Z 016N 3.3V –40 ~ +85 20 Ld 3x4 QFN L20.3x4 備考 : 1. テープ& リ ールは部品番号の末尾に 「-T*」 を付加 し て く だ さ い。 リ ールの詳細仕様については Technical Brief 「Tape and Reel Specification for Integrated Circuit (TB347)」 を参照 し て く だ さ い。 2. こ れ ら 鉛フ リ ーのプ ラ ス チ ッ ク パ ッ ケージ製品には、 専用の鉛フ リ ー素材、 モール ド 素材、 ダ イ ア タ ッ チ素材を採用す る と と も に、 端子には亜鉛 100% の梨地 メ ッ キ と ア ニー リ ン グ を実施 し てい ます (RoHS 指令に準拠す る と と も に SnPb ハン ダ付 け作業お よ び鉛フ リ ーハン ダ付け作業 と も 互換性のあ る e3 端子仕上げ)。 イ ン タ ーシルの鉛フ リ ー製品は鉛フ リ ー ・ ピー ク リ フ ロ ー温度において MSL 分類に対応 し 、 こ の仕様は IPC/JEDEC J STD-020 の鉛フ リ ー要件 と 同等か上回る も のです。 3. 吸湿性レベル (MSL) については ISL8016 のデバ イ ス情報ページ を参照 し て く だ さ い。 MSL の詳細については Technical Brief 「Guidelines for Handling and Processing Moisture Sensitive Surface Mount Devices (TB363)」 を参照 し て く だ さ い。 ピ ン配置 PGND PGND SGND VFB ISL8016 (20 LD QFN) 上面図 20 19 18 17 PGND 1 16 COMP PHASE 2 15 SS PHASE 3 14 ISET PAD 2 VIN 5 12 FS VIN 6 11 EN 7 8 9 10 SYNCIN VSET SYNCOUT 13 PG 4 VIN PHASE FN7616.1 2011 年 5 月 5 日 ISL8016 ピ ンの説明 ピ ン番号 名称 1, 19, 20 PGND 電源グ ラ ン ド 。 2, 3, 4 PHASE ス イ ッ チ ノ ー ド 。 イ ン ダ ク タ の片側端子に接続 し ます。 5, 6, 7 VIN 入力電源電圧。 電源グ ラ ン ド と の間に 22μF のセ ラ ミ ッ ク コ ンデンサを 2 個接続 し ます。 8 PG オープ ン ド レ イ ン出力のパワーグ ッ ド 。 10 kΩ から 100 kΩ の範囲の抵抗で VIN にプルア ッ プ し ま す。 パワーオ ン時または EN ピ ン を High にする と 、 出力がレギ ュ レーシ ョ ン電圧に到達 し てか ら 1 ms 後に PG がハイ イ ン ピーダ ン スにな り ます。 9 SYNCOUT 内部ク ロ ッ ク か SYNCIN の立ち上が り エ ッ ジ で タ ーン オ ンする 250μA の定電流出力です。SYNCOUT ピ ンの電圧が 1 V に達する と 、 リ セ ッ ト 回路が有効にな っ て SYNCOUT を 0 V に放電 し ます。 PFM の軽負荷時には静止電流を抑え る ため SYNCOUT は 0 V に維持 さ れます。 10 SYNCIN モー ド 選択ピ ン。 PWM モー ド にする には High レ ベルまたは入力電圧 VIN を与え ます。 PFM モー ド にするには Low レ ベルを与え るかグ ラ ン ド に接続 し ます。 立ち上が り エ ッ ジ を ト リ ガー と し て 外部同期を行 う には、 外部の フ ァ ン ク シ ョ ン ジ ェ ネ レ ー タ を接続 し ます。 開放の と き に不定レ ベ ルにな ら ないよ う 、 1 MΩ の内部抵抗で プルダウン さ れています。 11 EN レギ ュ レー タ イ ネーブル。 High を与え る と レギ ュ レー タ 出力が有効にな り ます。 Low を与え る と IC はシ ャ ッ ト ダウン し 出力 コ ンデンサは放電 し ます。 開放の と き に不定レ ベルにな ら ないよ う 、 1 MΩ の内部抵抗で プルダウ ン さ れています。 12 FS FS ピ ン と グ ラ ン ド 間に接続 し た抵抗 RFS に よ っ て発振回路のス イ ッ チ ング周波数を設定 し ます。 設定可能な動作周波数範囲は 500 kHz か ら 4 MHz です。 FS を VIN に接続する と 、 内部補償が有効 にな り 、 ス イ ッ チ ン グ周波数はデ フ ォル ト の 1 MHz に設定 さ れます。 13 VSET レギ ュ レー タ の出力マージ ニ ング機能を設定 し ます。SGND に接続する と 出力電圧は 10% 下が り 、 VIN を与え る と 10% 上が り ます。 開放ではマージ ニ ング制御は行われません。 14 ISET レギ ュ レー タ のピー ク出力電流 リ ミ ッ ト および SKIP 電流 リ ミ ッ ト を設定 し ます。 SGND に接続す る と 2 A、 VIN に接続する と 4 A、 開放では 6 A にそれぞれ設定 さ れます。 15 SS ソ フ ト ス タ ー ト 時間を設定 し ます。 SGND に接続する と 出力電圧はデ フ ォ ル ト の 1 ms をかけて上 昇 し ます。 ソ フ ト ス タ ー ト 時間を変更するには SS と SGND 間に コ ンデンサを接続 し ます。 デバイ スあた り 33 nF 以上の容量を使用 し てはな り ません。 16, 17 COMP, VFB レギ ュ レー タ の帰還ネ ッ ト ワー ク であ る VFB ピ ンは、 内部で ト ラ ン ス コ ン ダ ク タ ン ス誤差ア ン プ の反転入力に接続 さ れています。 FS ピ ンに外部抵抗を接続する と 、 COMP ピ ンは誤差ア ン プの出 力にな り ます。 内蔵補償回路を使 う 場合 (FS = VIN) は COMP ピ ンは SGND に接続 し て く だ さ い。 出力電圧は VFB ピ ンに接続 し た外付け分圧抵抗で設定 し ます。 適切な分圧回路に よ っ て、 リ フ ァ レ ン ス電圧である 0.6 V から 入力電圧であ る VIN の範囲で、 出力電圧を設定する こ と がで き ます。 ほ と んどのア プ リ ケーシ ョ ン では内部補償回路のま ま で十分ですが、 一部の回路では補償回路を 外部に構成 し たほ う が高い性能が得られます。 VFB ピ ンの電圧は、 レギ ュ レーシ ョ ンの制御だけではな く 、 PG のス テー ト 決定に も使われます。 固定出力電圧品を用いる場合は VFB には VOUT を接続 し て く だ さ い。 18 SGND 信号グ ラ ン ド 。 EPAD 放熱パ ッ ド は所望の電気的特性を得る ために SGND ピ ンに接続 し て く だ さ い。 パ ッ ド 下面にはグ ラ ン ド 層に接続 さ れている ビ ア を で き る だけ多 く 設けて放熱性能を高めて く だ さ い。 3 説明 FN7616.1 2011 年 5 月 5 日 ISL8016 ア プ リ ケーシ ョ ンの代表例 INPUT 2.7V TO 5.5V VIN PHASE EN C1 2x22µF C2 2x47µF ISL8016 R1 100k OUTPUT 1.8V/6A L 1.0µH R2 200k PGND C3* 10pF PG SYNCIN SYNCOUT VIN SGND R3 100k VFB FS ISET VSET COMP SS * C3 is optional. Recommend putting a placeholder for it. Check loop analysis first before use. 図 2. ア プ リ ケーシ ョ ンの一例 : シ ン グルチ ッ プ構成、 6 A 出力 表 1. 部品定数の一覧 VOUT 0.8V 1.2V 1.5V 1.8V 2.5V 3.3V 3.6V C1 44µF 44µF 44µF 44µF 44µF 44µF 44µF C2 (or C8) 2x47µF 2x47µF 2x47µF 2x47µF 2x47µF 2x47µF 2x47µF C3 (or C5) 10pF 10pF 10pF 10pF 10pF 10pF 10pF L1 (or L2) 0.47~1µH 0.47~1µH 0.47~1µH 0.68~1.5µH 0.68~1.5µH 1~2.2µH 1~2.2µH R2 (or R5) 33k 100k 150k 200k 316k 450k 500k R3 (or R6) 100k 100k 100k 100k 100k 100k 100k 4 FN7616.1 2011 年 5 月 5 日 ISL8016 INPUT 2.7V TO 5.5V PHASE VIN C2 2 x 47µF EN C1 47µF R1 100k PG SYNCOUT R4 196k R3 100k SGND ISET VSET COMP SS PHASE VIN EN PG C4 470pF R3 150k C6 22nF C7 47µF C3* 10pF VFB FS INPUT 2.7V TO 5.5V R2 200k ISL8016 (MASTER) PGND SYNCIN VIN OUTPUT 1.8V/12A L1 1.0µH ISL8016 (SLAVE) C5 10pF L2 1.0µH C8 2 x 47µF PGND SYNCOUT SYNCIN FS C13 100pF R5 249k ISET VSET SS SGND VFB COMP * C3 is optional. Recommend putting a placeholder for it. Check loop analysis first before use. 図 3. ア プ リ ケーシ ョ ンの一例 : 2 チ ッ プ構成、 12 A 出力 5 FN7616.1 2011 年 5 月 5 日 ISL8016 ブ ロ ッ ク図 COMP SS SHUTDOWN FS SYNCIN SYNCOUT 55pF SOFT Soft START SHUTDOWN 168k 250µA VDD + BANDGAP VREF + EN VIN OSCILLATOR + EAMP COMP - - P PWM/PFM LOGIC CONTROLLER PROTECTION HS DRIVER VSET 3pF + PHASE LS DRIVER N PGND VFB SLOPE Slope COMP 6k 0.8V + - CSA - + OV + OCP - 0.85*VREF + UV + ISET ISET THRESHOLD SKIP PG 1ms DELAY NEG CURRENT SENSING SGND ZERO-CROSS SENSING 0.1V SCP + 100 SHUTDOWN 図 4. 機能ブ ロ ッ ク 図 6 FN7616.1 2011 年 5 月 5 日 ISL8016 絶対最大定格 温度情報 (グ ラ ン ド 基準) VIN . . . . . . . . . . . . . . . . . .–0.3V ~ +5.8V (DC) または +7V (20ms) EN, FS, ISET, PG, SYNCOUT, SYNCIN VFB, VSET. . . . . . –0.3V ~ VIN+0.3V PHASE . . . –1.5V (100ns)/–0.3V (DC) ~ +6.5V (DC) または +7V (20ms) COMP, SS . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . –0.3V ~ +2.7V ESD 定格 人体モデル (JESD22-A114 にて試験) . . . . . . . . . . . . . . . . 3kV 機械モデル (JESD22-A115 にて試験) . . . . . . . . . . . . . . . 300V デバイ ス帯電モデル (JESD22-C101E にて試験) . . . . .1500V ラ ッ チア ッ プ (JESD-78A にて試験 ; ク ラ ス 2、 レベル A). . . .100mA @ +85°C 熱抵抗 (代表値) θJA (°C/W) θJC (°C/W) 3x4 QFN パ ッ ケージ (備考 4, 5) . . . 42 5 接合部温度範囲. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . –55°C ~ +125°C 保存温度範囲. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . –65°C ~ +150°C 鉛フ リ ー ・ リ フ ロープ ロ フ ァ イル. . . . . . . . . 以下の URL を参照 http://www.intersil.com/pbfree/Pb-FreeReflow.asp 推奨動作条件 VIN 電源電圧範囲 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 2.7V ~ 5.5V 負荷電流範囲. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 0A ~ 6A 周囲温度範囲. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . –40°C ~ +85°C 注意 : 過度に長い期間にわた っ て最大定格点ま たは最大定格付近でモジ ュ ールを動作 さ せないで く だ さ い。 その よ う な動作条件 を課す と 製品の信頼性に影響が及ぶ恐れがあ る と と も に、 保証の対象 と はな ら ない可能性があ り ます。 備考 : 4. θJA はデバ イ スお よ び放熱パ ッ ド を放熱効率の高い試験基板に実装 し 自由大気中で測定 し た値です。詳 し く は Technical Brief 「Thermal Characterization of Packaged Semiconductor Devices (TB379)」 を参照 し て く だ さ い。 5. θJC の測定におけ る 「ケース温度」 位置は、 パ ッ ケージ下面の放熱パ ッ ド の中心です。 アナログ仕様 特記のない限 り 、 すべての リ ミ ッ ト 値は 「推奨動作条件」 に対 し て規定 さ れてお り 、 ま た TYP 値 (代表値) は次の条件で測定 さ れてい ます : 特記のない限 り 、 TA = –40°C ~ +85°C, VIN = 3.6V, EN = VIN。 TYP 値 (代表値) は TA = +25°C におけ る 値です。 太字の リ ミ ッ ト 値は動作温度範囲 –40°C か ら +85°C に対 し て適用 さ れます。 PARAMETER SYMBOL TEST CONDITIONS MIN (備考 6) TYP MAX (備考 6) UNITS 2.5 2.7 V INPUT SUPPLY VIN Undervoltage Lockout Threshold VUVLO Rising, no load Falling, no load Quiescent Supply Current IVIN Shut Down Supply Current ISD 2.2 2.4 V SYNCIN = GND, no load at the output 70 µA SYNCIN = GND, no load at the output and no switches switching 70 90 µA SYNCIN = VIN, FS = 1MHz, no load at the output 8 15 mA SYNCIN = GND, VIN = 5.5V, EN = low 5 7 µA OUTPUT REGULATION Reference Voltage - ISL8016IRAJZ VREF VSET = VIN 0.651 0.660 0.669 V VSET = FLOAT 0.594 0.600 0.606 V VSET = SGND 0.531 0.540 0.549 V Output Voltage - ISL8016IR12Z VVFB VSET = FLOAT 1.188 1.200 1.212 V Output Voltage - ISL8016IR15Z VVFB VSET = FLOAT 1.485 1.500 1.515 V Output Voltage - ISL8016IR18Z VVFB VSET = FLOAT 1.782 1.800 1.818 V Output Voltage - ISL8016IR25Z VVFB VSET = FLOAT 2.475 2.500 2.525 V Output Voltage - ISL8016IR33Z VVFB VSET = FLOAT 3.266 3.300 3.333 V Output Voltage Margining VVFB VSET = VIN, Percent of OUTPUT changed 9.5 10 10.5 % -10.5 -10 -9.5 % VSET = SGND, Percent of OUTPUT changed VFB Bias Current - ISL8016IRAJZ IVFB VFB = 0.75V Fixed Output VFB Bias Current - ISL8016IRXXZ IVFB VSET = FLOAT, VFB = 10% above OUTPUT Line Regulation VIN = VO + 0.5V to 5.5V (minimal 2.7V) Soft-Start Ramp Time Cycle SS = SGND Soft-Start Charging Current ISS 7 VSS = 0.1V 1.4 0.1 µA 6 µA 0.2 %/V 1 ms 1.8 2.2 µA FN7616.1 2011 年 5 月 5 日 ISL8016 アナログ仕様 特記のない限 り 、 すべての リ ミ ッ ト 値は 「推奨動作条件」 に対 し て規定 さ れてお り 、 ま た TYP 値 (代表値) は次の条件で測定 さ れてい ます : 特記のない限 り 、 TA = –40°C ~ +85°C, VIN = 3.6V, EN = VIN。 TYP 値 (代表値) は TA = +25°C におけ る 値です。 太字の リ ミ ッ ト 値は動作温度範囲 –40°C か ら +85°C に対 し て適用 さ れます。 (続 き ) PARAMETER SYMBOL TEST CONDITIONS MIN (備考 6) TYP MAX (備考 6) UNITS OVERCURRENT PROTECTION Current Limit Blanking Time tOCON 17 Clock pulses Overcurrent and Auto Restart Period tOCOFF 8 SS cycle Positive Peak Current Limit IPLIMIT Peak Skip Limit ISKIP ISET = FLOAT 7.7 9.5 11.5 A ISET = VIN 5.5 6.5 8.0 A ISET = SGND 3 4.0 5 A ISET = FLOAT 1.6 2 2.4 A ISET = VIN 1.0 1.35 1.6 A ISET = SGND Zero Cross Threshold 0.85 -300 Negative Current Limit INLIMIT -4.25 -3 A 300 mA -1.75 A COMPENSATION Error Amplifier Trans-Conductance Trans-Resistance FS = VIN 100 µA/V FS with Resistor 200 µA/V 0.138 0.16 Ω VIN = 5V, IO = 200mA 31 45 mΩ VIN = 2.7V, IO = 200mA 44 55 mΩ VIN = 5V, IO = 200mA 19 35 mΩ VIN = 2.7V, IO = 200mA 25 50 mΩ RT 0.117 PHASE P-Channel MOSFET ON-Resistance N-Channel MOSFET ON-Resistance PHASE Maximum Duty Cycle % 100 PHASE Minimum On-Time SYNCIN = High 140 ns OSCILLATOR Nominal Switching Frequency Fsw FS = VIN 800 1000 1200 kHz FS with RS = 402kΩ 450 525 600 kHz FS with RS = 42.4kΩ 3300 3900 4500 kHz 0.70 0.75 0.80 V SYNCIN Logic Low to High Transition Range SYNCIN Hysteresis 0.15 SYNCIN Logic Input Leakage Current SYNCOUT Charging Current VIN = 3.6V ISO PWM 210 PFM V 3.6 5 µA 250 290 µA 0 SYNCOUT Voltage Low µA 0.3 V 0.3 V 1 2 ms PG Pin Leakage Current 0.01 0.1 µA OVP PG Rising Threshold 0.80 PG Output Low Voltage Delay Time (Rising Edge) 0.5 UVP PG Rising Threshold 80 85 V 90 % UVP PG Hysteresis 5 % PGOOD Delay Time (Falling Edge) 7 µs 8 FN7616.1 2011 年 5 月 5 日 ISL8016 アナログ仕様 特記のない限 り 、 すべての リ ミ ッ ト 値は 「推奨動作条件」 に対 し て規定 さ れてお り 、 ま た TYP 値 (代表値) は次の条件で測定 さ れてい ます : 特記のない限 り 、 TA = –40°C ~ +85°C, VIN = 3.6V, EN = VIN。 TYP 値 (代表値) は TA = +25°C におけ る 値です。 太字の リ ミ ッ ト 値は動作温度範囲 –40°C か ら +85°C に対 し て適用 さ れます。 (続 き ) PARAMETER SYMBOL TEST CONDITIONS MIN (備考 6) TYP MAX (備考 6) UNITS 0.4 V 0.8 V ISET, VSET Logic Input Low Logic Input Float 0.5 Logic Input High 0.9 Logic Input Leakage Current V 0.1 1 µA 0.4 V EN Logic Input Low Logic Input High 0.9 V EN Logic Input Leakage Current 0.1 1 µA Thermal Shutdown 150 °C Thermal Shutdown Hysteresis 25 °C 備考 : 6. デー タ シー ト 記載の リ ミ ッ ト 値への準拠性は以下のいずれかで保証 さ れてい ます。 製造試験、 特性評価、 ま たは回路設計。 9 FN7616.1 2011 年 5 月 5 日 ISL8016 代表的な動作特性 特記のない限 り 、 動作条件は次の と お り です : TA = +25°C, VIN = 5V, EN = 3.3V, 100 100 95 95 2.5VOUT 90 2.5VOUT 85 1.8VOUT EFFICIENCY (%) EFFICIENCY (%) SYNCIN = VIN, L = 1.0µH, C1 = 2x22µF, C2 = 4x22µF, VOUT = 1.8V, IOUT = 0A ~ 6A 1.5VOUT 80 1.2VOUT 75 90 1.2VOUT 80 75 70 0.0 1.0 2.0 3.0 IOUT (A) 4.0 5.0 70 0.0 6.0 図 5. 効率 vs 負荷電流 (1 MHz、 3,3 VIN、 PWM) 0.3 0.6 0.9 IOUT (A) 1.2 1.5 1.8 図 6. 効率 vs 負荷電流 (1 MHz、 3,3 V IN、 PFM) 100 100 3.3VOUT 95 3.3VOUT 95 90 EFFICIENCY (%) EFFICIENCY (%) 1.5VOUT 1.8VOUT 85 2.5VOUT 1.8VOUT 85 1.5VOUT 1.2VOUT 80 75 90 85 2.5VOUT 1.8VOUT 1.5VOUT 1.2VOUT 80 75 70 0.0 1.0 2.0 3.0 IOUT (A) 4.0 5.0 70 0.0 6.0 図 7. 効率 vs 負荷電流 (1 MHz、 5 VIN、 PWM) 0.3 0.6 0.9 IOUT (A) 1.2 1.5 1.8 図 8. 効率 vs 負荷電流 (1 MHz、 5 VIN、 PFM) 1.8 1.84 1.5 1.83 5VIN PWM MODE 1.82 3.3VIN PWM MODE 0.9 VOUT (V) PD (W) 1.2 0.6 1.80 0.3 1.79 0 0A LOAD 3A LOAD 1.81 6A LOAD 0.0 1.0 2.0 3.0 IOUT (A) 4.0 5.0 図 9. 消費電力 vs 負荷電流 (1 MHz、 VOUT = 1.8 V) 10 6.0 1.78 2.5 3.0 3.5 4.0 VIN (V) 4.5 5.0 5.5 図 10. VOUT レ ギ ュ レ ーシ ョ ン vs VIN (PWM、 VOUT = 1.8 V) FN7616.1 2011 年 5 月 5 日 ISL8016 代表的な動作特性 特記のない限 り 、 動作条件は次の と お り です : TA = +25°C, VIN = 5V, EN = 3.3V, 1.84 1.24 1.83 1.23 1.82 1.22 1.81 3A LOAD VOUT (V) VOUT (V) SYNCIN = VIN, L = 1.0µH, C1 = 2x22µF, C2 = 4x22µF, VOUT = 1.8V, IOUT = 0A ~ 6A (続 き ) 0A LOAD 3.3VIN PWM MODE 3.3VIN PFM MODE 1.21 1.80 1.20 1.79 1.19 5VIN PWM MODE 5VIN PFM MODE 6A LOAD 1.78 2.5 3.0 3.5 4.0 VIN (V) 4.5 5.0 1.18 0.0 5.5 図 11. VOUT レ ギ ュ レ ーシ ョ ン vs V IN (PFM、 VOUT = 1.8V) 1.82 5VIN PWM MODE 1.51 VOUT (V) VOUT (V) 1.52 3.3VIN PFM MODE 1.50 5.0 6.0 3.3VIN PWM MODE 5VIN PWM MODE 3.3VIN PFM MODE 1.81 1.80 5VIN PFM MODE 1.49 1.0 2.0 3.0 IOUT (A) 5VIN PFM MODE 1.79 4.0 5.0 1.78 0.0 6.0 図 13. VOUT レ ギ ュ レ ーシ ョ ン vs VIN (1 MHz、 VOUT = 1.5V) 1.0 2.0 3.0 IOUT (A) 4.0 5.0 6.0 図 14. VOUT レ ギ ュ レ ーシ ョ ン vs V IN (1 MHz、 VOUT = 1.8V) 3.37 2.54 3.36 2.53 3.3VIN PWM MODE 5VIN PWM MODE 3.35 5VIN PWM MODE VOUT (V) 2.52 VOUT (V) 4.0 1.83 3.3VIN PWM MODE 3.3VIN PFM MODE 3.34 3.33 2.50 5VIN PFM MODE 2.49 2.48 0.0 3.0 IOUT (A) 1.84 1.53 2.51 2.0 図 12. VOUT レ ギ ュ レ ーシ ョ ン vs VIN (1 MHz、 VOUT = 1.2V) 1.54 1.48 0.0 1.0 1.0 2.0 3.0 IOUT (A) 3.32 4.0 5.0 図 15. VOUT レ ギ ュ レ ーシ ョ ン vs VIN (1 MHz、 VOUT = 2.5V) 11 5VIN PFM MODE 6.0 3.31 0.0 1.0 2.0 3.0 IOUT (A) 4.0 5.0 6.0 図 16. VOUT レ ギ ュ レ ーシ ョ ン vs V IN (1 MHz、 VOUT = 3.3V) FN7616.1 2011 年 5 月 5 日 ISL8016 代表的な動作特性 特記のない限 り 、 動作条件は次の と お り です : TA = +25°C, VIN = 5V, EN = 3.3V, SYNCIN = VIN, L = 1.0µH, C1 = 2x22µF, C2 = 4x22µF, VOUT = 1.8V, IOUT = 0A ~ 6A (続 き ) PHASE 2V/DIV PHASE 2V/DIV VOUT RIPPLE 20mV/DIV VOUT RIPPLE 20mV/DIV IL 1A/DIV IL 1A/DIV 図 17. 無負荷での安定状態動作 (PWM) 図 18. 無負荷での安定状態動作 (PFM) PHASE 2V/DIV VOUT RIPPLE 50mV/DIV IL 2A/DIV IL 2A/DIV VOUT RIPPLE 20mV/DIV 図 19. 全負荷での安定状態動作 図 20. 負荷変動応答 (PWM) VOUT RIPPLE 50mV/DIV EN 2V/DIV IL 52A/DIV VOUT 1V/DIV IL 1A/DIV PG 5V/DIV 図 21. 負荷変動応答 (PFM) 12 図 22. 無負荷時の ソ フ ト ス タ ー ト (PWM) FN7616.1 2011 年 5 月 5 日 ISL8016 代表的な動作特性 特記のない限 り 、 動作条件は次の と お り です : TA = +25°C, VIN = 5V, EN = 3.3V, SYNCIN = VIN, L = 1.0µH, C1 = 2x22µF, C2 = 4x22µF, VOUT = 1.8V, IOUT = 0A ~ 6A (続 き ) EN 2V/DIV EN 2V/DIV VOUT 1V/DIV VOUT 1V/DIV IL 1A/DIV IL 1A/DIV PG 5V/DIV PG 5V/DIV 図 23. 無負荷時の ソ フ ト ス タ ー ト (PFM) 図 24. 1 V プ リ バ イ ア ス時の ソ フ ト ス タ ー ト EN 2V/DIV EN 2V/DIV VOUT 1V/DIV VOUT 1V/DIV IL 1A/DIV IL 2A/DIV PG 5V/DIV PG 5V/DIV 図 25. 全負荷時の ソ フ ト ス タ ー ト 図 26. ソ フ ト 放電シ ャ ッ ト ダウ ン PHASE 5V/DIV PHASE 5V/DIV VOUT RIPPLE 20mV/DIV VOUT RIPPLE 20mV/DIV IL 2A/DIV IL 0.5A/DIV SYNC 5V/DIV SYNC 5V/DIV 図 27. 無負荷時の安定状態動作、 周波数 = 2 MHz 図 28. 全負荷時の安定状態動作、 周波数 = 2 MHz 13 FN7616.1 2011 年 5 月 5 日 ISL8016 代表的な動作特性 特記のない限 り 、 動作条件は次の と お り です : TA = +25°C, VIN = 5V, EN = 3.3V, SYNCIN = VIN, L = 1.0µH, C1 = 2x22µF, C2 = 4x22µF, VOUT = 1.8V, IOUT = 0A ~ 6A (続 き ) PHASE 5V/DIV PHASE 5V/DIV VOUT RIPPLE 20mV/DIV VOUT RIPPLE 20mV/DIV IL 2A/DIV IL 0.2A/DIV SYNC 5V/DIV SYNC 5V/DIV 図 29. 無負荷時の安定状態動作、 周波数 = 4 MHz 図 30. 全負荷時の安定状態動作、 周波数 = 4 MHz (PWM) PHASE 5V/DIV PHASE 5V/DIV IL 2A/DIV VOUT 1V/DIV VOUT 1V/DIV IL 5A/DIV PG 5V/DIV 図 31. 出力短絡 14 PG 5V/DIV 図 32. 出力短絡か ら の復帰 FN7616.1 2011 年 5 月 5 日 ISL8016 動作説明 VEAMP ISL8016はバ ッ テ リ 動作のハン ド ヘル ド 機器に適し た降圧 ス イ ッ チン グ レ ギ ュ レー タ です。 ス イ ッ チン グ周波数は FS ピ ン を VIN に接続し た と き にデフ ォル ト の 1 MHz に設 定 さ れます。 FS と SGND 間に抵抗を接続すれば 500 kHz か ら 4 MHz の範囲で設定可能です。 強制 PWM モー ド (SYNCIN ピ ンが High) を選択し ない限 り 、 レ ギ ュ レータ は軽負荷時に PFM で動作する と と も に、 ス イ ッ チン グ周 波数を下げてで き る だけ高い効率を確保 し ます。 こ の と き の静止電流は代表値で 70μA です。 VCSA DUTY CYCLE IL VOUT PWM コ ン ト ロール方式 SYNCIN ピ ンに High (0.8 V 以上) を与え る と 、 ISL8016 は出力電流に関 ら ず PWM モー ド で動作 し ます。 ISL8016 は電流モー ド のパル ス 幅変調 (PWM) コ ン ト ロ ール方式 を採用 し 、高速な負荷変動応答 と パルス ご と の電流制御を 実現 し てい ます。 図 4 にブ ロ ッ ク 図を示 し ます。 電流ルー プは、 発振回路、 PWM コ ンパ レ ー タ 、 電流セ ン ス 回路、 お よ び、電流ループの安定化に必要な ス ロ ープ補償回路で 構成 さ れ ます。 ス ロ ープ補償は 360 mV/Ts です。 電流セ ン ス抵抗 Rt は代表値で 0.138 V/A です。電流ループ制御の基 準電圧には誤差ア ンプ (EAMP) 出力を利用 し てい ます。 図 33. PWM の動作波形 SKIP モー ド SYNCIN ピ ン に Low (0.4 V 未満) を与え る と コ ンバー タ は PFM モー ド で動作 し ます。ISL8016 は負荷が軽い場 合にパル ス ス キ ッ プモー ド に移行 し 、 ス イ ッ チン グ周波 数を下げて ス イ ッ チン グ損失を抑え ます。図 34 に ス キ ッ プモー ド の動作を示 し ます。 図 4 に示すゼ ロ ク ロ ス セ ン ス回路に よ っ て、 N チ ャ ネル MOSFET 電流のゼ ロ ク ロ ス を検出 し ます。 イ ン ダ ク タ 電流が連続 8 サ イ ク ルにわ た っ て ゼ ロ ま た は負に な っ た こ と が検出 さ れ る と 、 レ ギ ュ レー タ は ス キ ッ プモー ド に移行 し ます。 こ の 8 検出 サ イ ク ルのあいだ、 イ ン ダ ク タ 電流は負にな っ て も か ま い ません。 電流がゼ ロ を超え たサ イ ク ルでカ ウ ン タ はゼ ロ に リ セ ッ ト さ れ ます。 PWM動作は発振回路が出力す る ク ロ ッ ク に よ っ て始ま り ます。PWM サ イ ク ルの先頭で P チ ャ ネル MOSFET は タ ー ンオン し 、 MOSFET 電流は増加を始め ます。 電流ア ンプ CSA の出力電圧 と ス ロ ープ補償電圧 と の和が電流ループ の 制 御 リ フ ァ レ ン ス 電圧 に 到達 す る と 、 P チ ャ ネ ル MOSFET を タ ーンオ フ し N チ ャ ネル MOSFET を タ ーンオ ンす る よ う に、 PWM コ ンパレー タ は PWM ロ ジ ッ ク に信 号を送出 し ます。 PWM サ イ ク ルの終了ま で N チ ャ ネル MOSFET はオンの状態が維持 さ れます。 図 33 に PWM 動 作時の代表的な波形を示 し ま す。 点線は ス ロ ープ補償 ラ ンプ と 電流セ ン ス ア ンプ CSA 出力の和を示 し てい ます。 ス キ ッ プモー ド に移行す る と 、図 34 に示す よ う に、SKIP コ ンパ レー タ に よ っ てパル ス変調が制御 さ れます。 こ の 時点で も 各パル ス サ イ ク ルは PWM ク ロ ッ ク に同期 し て い ます。 P チ ャ ネル MOSFET は ク ロ ッ ク の立ち上が り エ ッ ジで タ ーン オ ン し 、 出力電圧が公称レ ギ ュ レーシ ョ ン電圧を 1.5% 上回 る か電流が ス キ ッ プ電流 リ ミ ッ ト 値 に達す る と タ ーン オ フ し ます。 イ ン ダ ク タ 電流は放電に よ っ て 0 A に下が り その値を保ち ます。 内部 ク ロ ッ ク は デ ィ ス エーブル状態にな り ます。 負荷電流に よ っ て出力 コ ンデンサが放電 さ れ る ため、 出力電圧は緩やかに低下 し ます。 出力電圧が公称値ま で低下す る と 、 P チ ャ ネル MOSFET は 内部 ク ロ ッ ク の 立 ち 上 が り エ ッ ジ で 再び タ ーン オ ン し 、 以上の動作を繰 り 返 し ます。 ISL8016 では電流ループに与え る VEAMP 電圧を制御 し て出力電圧の レ ギ ュ レーシ ョ ン を行っ てい ます。 バン ド ギ ャ ッ プ回路に よ っ て電圧ループには 0.6 V の リ フ ァ レ ン ス電圧が与え ら れます。 ま た、 帰還信号は VFB ピ ン か ら 与 え ら れ ま す。 ソ フ ト ス タ ー ト 回路ブ ロ ッ ク は ス タ ー ト ア ッ プ時にのみ作用 し 、 詳細は後述 し ます。 誤差 ア ン プは電圧誤差信号 を 電流出力に変換す る ト ラ ン ス コ ン ダ ク タ ア ン プです。 電圧ループは 55 pF お よ び 168 kΩ で構成 さ れ る RC ネ ッ ト ワ ー ク に よ っ て内部で補償 さ れてい ます。 EAMP の最大電圧出力は 2.4 V で高精度に ク ラ ン プ さ れてい ます。 PWM 0.8V 出力電圧が公称電圧 よ り も 1.5% 低下す る と 、レ ギ ュ レー タ は通常の PWM モー ド 動作に復帰 し ます。 PFM PWM SYNCOUT CLOCK 8 CYCLES PFM CURRENT LIMIT IL LOAD CURRENT 0 NOMINAL +1.5% VOUT NOMINAL NOMINAL -1.5% 図 34. スキ ッ プ モー ド の動作波形 15 FN7616.1 2011 年 5 月 5 日 ISL8016 ス イ ッ チング周波数の設定 FS ピ ン を VIN に接続す る と 、 ス イ ッ チ ン グ周波数は 1 MHz 一定 と な り 、 ま た、 内部補償が有効にな り ます。 一方、 式 1 に も と づ く 抵抗を介 し て FS ピ ン を SGND に 接続す る と 、 500 kHz か ら 4 MHz の範囲で ス イ ッ チン グ 周波数を設定す る こ と がで き ます。 220 ⋅ 10 3 R T [ kΩ ] = ------------------------------ – 14 f OSC [ kHz ] (式 . 1) PHASE1 CLOCK1 SYNCIN_S 0.75V SYNCOUT_M w/Cap 20nsDELAY 測定 し た ス イ ッ チン グ周波数 と 抵抗 RT と の関係を図 35 に示 し ます。 VIN は 2.7 V お よ び 5.5 V です。 PHASE2 4200 図 36. 外部同期動作の波形 1 MHz ス イ ッ チン グ動作時に、 マ ス タ ー と ス レーブ間の 位相シ フ ト 量 と SYNCOUT ピ ンに接続 し た容量 と の関係 を図 37 に示 し ます。 3500 2800 300 2100 250 VIN = 5.5V 1400 VIN = 2.7V 700 0 0 70 140 210 280 350 420 RTs (kΩ) 図 35. 周波数 vs RT PHASE SHIFT (°) FS (kHz) 0.8V 200 150 100 50 同期制御 0 ISL8016 は、SYNCIN ピ ンに与えた 500 kHz か ら 4 MHz の 範囲の外部 ク ロ ッ ク に同期 し て動作 さ せ る こ と がで き ま す。 SYNCIN に与え る周波数は内部 ク ロ ッ ク 周波数 よ り も 50% 以上高 く なければな り ません。 SYNCIN の立ち上 が り エ ッ ジに よ っ て、 PHASE パルス の立ち上が り エ ッ ジ が ト リ ガー さ れます。 PHASE ノ ー ド のオン時間が 140 ns 以上あ る こ と を確認し て く だ さ い。 SYNCOUT は ク ロ ッ ク ま たは SYNCIN 信号 (周波数が高 いほ う ) の立ち上が り エ ッ ジで ト リ ガー さ れ る 250μA 定 電流のパル ス信号出力で、 ス イ ッ チン グ周波数の ビー ト 発生を防 ぐ ために他の ISL8016 の同期に使用 し ます。 詳 細は図 36 を参照 し て く だ さ い。SYNCOUT パル ス が 0.8 V ス レ ッ シ ョ ル ド に到達す る と 電流パル ス は終端 さ れ、 SYNCOUT ピ ン は放電 し て 0 V に低下 し ま す。 レ ギ ュ レ ー タ が 軽 負 荷 PFM モ ー ド で 動 作 し て い る と き は SYNCOUT は 0 V にな り ます。 マ ス タ ー回路 と ス レ ーブ回路間で位相シ フ ト を 実装す る には図 3 に示す よ う に コ ンデンサ C13 を追加 し ます。 図 3 でマ ス タ ー (上) の SYNCOUT か ら ス レーブ (下) の SYNCIN ま での時間差は式 2 を用いて pF を単位 と し て求め ら れます。 C 13 ( pF ) = 0.333 ⋅ ( t – 20 ) ( ns ) (式 . 2) こ こ で、 t はマ ス タ ー回路 と ス レーブ回路間の所望の位 相シ フ ト 量で単位は ns です。プ リ ン ト 基板の寄生容量 と し て 3 pF か ら 10 pF 程度を考慮す る 必要があ り ます。 次のサ イ ク ルが始ま る ま でに SYNCOUT が放電に十分な 時間を確保で き る よ う に、 シ フ ト 量の最大は 1/Fs-100 ns に制限 さ れてい ます。 16 PHASE SHIFT MEASUREMENT PHASE SHIFT CALCULATION 0 40 80 120 160 200 240 C13 (pF) 図 37. 位相シ フ ト vs 容量 過電流に対する保護機能 図 4 に示すよ う に、 CSA 出力を OCP コ ンパレータ でモニ タ ーす る 過電流保護機能を実装 し てい ます。 P チ ャ ネル MOSFET 電流か ら CSA 出力に至る電流セン ス回路のゲ イ ンは 138 mV/A です。 CSA 出力が ISET で設定 さ れる ス レ ッ シ ョ ル ド に達する と 、 OCP コ ンパレータ は ト リ ッ プ し て P チ ャ ネル MOSFET を速やかに ターンオフ し ます。 各 ISET 設定に対応する OCP ス レ ッ シ ョ ル ド は 7 ページ の 「ア ナ ロ グ 仕様」 を 参照 し て く だ さ い。 ハ イ サ イ ド MOSFETに流れる電流モニ ターする過電流機能に よ っ て、 ス イ ッ チン グ コ ンバータ は出力短絡か ら 保護 さ れます。 過電流状態が検出 さ れる と 、 ハ イ サ イ ド MOSFET は速や かに タ ーン オ フ し、 次の ス イ ッ チン グサ イ ク ルま で タ ー ン オ ンす る こ と はあ り ません。 最初の過電流状態が検出 さ れ る と 過電流フ ォール ト カ ウ ン タ が 1 にセ ッ ト さ れま す。 続 く サ イ ク ルで も 過電流状態が検出 さ れ る と 、 過電 流 フ ォ ール ト カ ウ ン タ は イ ン ク リ メ ン ト し てい き ま す。 17 サ イ ク ルにわた っ て連続 し て過電流が検出 さ れ る と 、 レ ギ ュ レー タ は過電流フ ォール ト 状態 と し てシ ャ ッ ト ダ ウ ン し ます。過電流フ ォール ト が発生する と 、 レ ギ ュ レー タ は 8 サ イ ク ル分の ソ フ ト ス タ ー ト 期間を待っ てか ら 、 hiccup モー ド で再起動を試みます。 8 サ イ ク ル分の ソ フ ト ス タ ー ト 待機時間が終わ る と フ ォ ール ト カ ウ ン タ は リ セ ッ ト さ れ、 ソ フ ト ス ター ト が再度実行 さ れます。 8 サ イ ク ル分の ソ フ ト ス タ ー ト 待機時間中に過電流状態が解消 し ていれば、 hiccup モー ド が終了し たのち、 出力はレ ギ ュ レーシ ョ ン動作に戻 り ます。 FN7616.1 2011 年 5 月 5 日 ISL8016 図 4 に示す よ う に、 過電流保護機能 と 同様に、 ロ ーサ イ ド N チ ャ ネル MOSFET を流れ る電流をモニ タ ーする負電 流保護機能を実装 し てい ます。 イ ン ダ ク タ 電流のバ レー 点電流が 4 連続サ イ ク ルにわた っ て- 3 A を下回る と 、P チ ャ ネル MOSFET と N チ ャ ネル MOSFET の両方を タ ー ンオ フ し ます。N チ ャ ネル MOSFET に並列に接続 さ れた 100Ω 抵抗がオンにな り 、出力を放電 し て レ ギ ュ レーシ ョ ンへの復帰を試みます。 出力が レ ギ ュ レーシ ョ ン範囲に 入ればス イ ッ チン グ制御が始ま り ます。レ ギ ュ レー タ は、 必要に応 じ て、20μs にわた っ て PFM で動作 し てか ら PWM に切 り 替わ り ます。 図 38 に、 CSS 容量 と 出力 ソ フ ト ス タ ー ト 時間の関係を、 実測値お よ び計算値で示 し ます。 18 15 12 VSS (ms) 負電流に対する保護機能 SS (ms) MEASUREMENT 9 6 SS (ms) CALCULATION 3 パワーグ ッ ド 出力 PG ピ ンは、降圧レ ギ ュ レー タ 出力電圧を常時モニ タ ー し てい る ウ ィ ン ド ウ コ ンパレー タ のオープン ド レ イ ン出力 です。EN ピ ンに Low が与え ら れてい る と き、お よ び、降 圧レ ギ ュ レー タ の ソ フ ト ス タ ー ト 期間中は、 PG ピ ンは Low に駆動 さ れます。 ソ フ ト ス タ ー ト が終わっ て 1 ms 経 過後に、出力電圧が VFB に よ っ て設定 さ れた公称レ ギ ュ レーシ ョ ン電圧範囲内にあれば、PG はハ イ イ ン ピーダ ン ス に な り ま す。 VFB が公称 レ ギ ュ レ ーシ ョ ン 電圧か ら 15% 低下 し た場合、 あ る いは公称レ ギ ュ レーシ ョ ン電圧 か ら 0.8 V 高 く な っ た場合、ISL8016 は PG を Low に ド ラ イ ブ し ます。 フ ォール ト 状態が発生 し た場合、 フ ォ ール ト 状態が解消 さ れ る ま で、 ソ フ ト ス タ ー ト を試行 し なが ら PG は Low の状態を維持 し ます。 パ ワーグ ッ ド と し て ロ ジ ッ ク レベルでの出力が必要な場合は、 抵抗 R1 を追 加 し て PG ピ ン を VIN にプルア ッ プ し て く だ さ い。 一般 的なアプ リ ケーシ ョ ンでは 100 kΩ が適当です。 ア ンダーボルテージ ロ ッ ク アウ ト (UVLO) 入力電圧が ア ン ダーボルテージ ロ ッ ク ア ウ ト (UVLO) ス レ ッ シ ョ ル ド を下回 る と 、 レ ギ ュ レー タ はデ ィ ス エー ブル状態にな り ます。 ソ フ ト スター ト ソ フ ト ス タ ー ト は ス タ ー ト ア ッ プ中の突入電流 を 抑え る 機能です。 ソ フ ト ス タ ー ト 回路か ら ラ ン プ リ フ ァ レ ン ス 信号が出力 さ れ、 誤差ア ン プの入力に与え ら れ ま す。 こ の電圧 ラ ン プに よ っ て イ ン ダ ク タ 電流の増加 と 出力 電圧の上昇が制限 さ れ、 出力電圧は制御 さ れた状態で上 昇 し ます。VFB 電圧が ソ フ ト ス タ ー ト 開始時点において 0.1 V 未満の場合は、ス イ ッ チン グ周波数を 200 kHz に下 げて、 負荷が軽い場合に出力を滑 ら かに上昇 さ せ ま す。 プ リ バ イ ア ス出力を サポー ト す る ために、 ソ フ ト ス タ ー ト 中はデバ イ ス は SKIP モー ド で動作 し ます。 SS ピ ン を SGND に接続 し た場合の内部 ソ フ ト ス タ ー ト 時間はお よ そ 1 ms です。 ソ フ ト ス タ ー ト 時間を変更す る には SS ピ ン と SGND の間に コ ンデン サを接続 し ます。 コ ンデンサ容量 と 内蔵の 1.6μA 電流源に よ っ て コ ンバー タ の ソ フ ト ス タ ー ト 時間 tSS が決ま り ます。 C SS [ μF ] = 3.33 ⋅ t SS [ s ] (式 . 3) フ ォ ール ト 後に ソ フ ト ス タ ー ト リ セ ッ ト を 適切に実行 す る ために、 CSS は 33 nF 未満でなければな り ません。 17 0 0 8 16 24 32 40 48 CSS (nF) 図 38. ソ フ ト ス タ ー ト 時間 vs CSS イ ネーブル 電源シー ケ ン ス な ど を 目的に レ ギ ュ レ ー タ の タ ー ン オ ンお よ び タ ーン オ フ を制御す る には イ ネーブル (EN) ピ ン を用い ます。 レ ギ ュ レー タ を イ ネーブルにす る と 、 バ ン ド ギ ャ ッ プ リ フ ァ レ ン ス が 起動す る ま で の お よ そ 600μs (代表値) が経過 し て か ら 、 ソ フ ト ス タ ー ト が始 ま り ます。 放電モー ド (ソ フ ト ス ト ッ プ) シ ャ ッ ト ダ ウ ン モー ド への遷移が発生 し た場合、 あ る い は入力で UVLO が発生 し た場合、 出力は内部の 100Ω ス イ ッ チを介 し て グ ラ ン ド に放電 さ れ ます。SS に外付け コ ン デ ン サが接続 さ れ て い る と 放電モー ド はデ ィ ス エー ブルにな り ます。 パワー MOSFET 内蔵のパ ワ ー MOSFET はで き る だけ高い効率が得 ら れ る よ う に最適化 さ れてい ま す。 P チ ャ ネル MOSFET の オ ン抵抗は代表値で 30 mΩ、 N チ ャ ネル MOSFET のオ ン抵抗は代表値で 20 mΩ です。 100% デ ュ ーテ ィ サイ クル ISL8016 は、 機器のバ ッ テ リ を最後ま で使い切 る こ と が で き る よ う に、 100% デ ュ ーテ ィ サ イ ク ル動作に対応 し てい ます。 ISL8016 が出力の レ ギ ュ レーシ ョ ン を維持で き ない レベルに ま でバ ッ テ リ 電圧が低下す る と 、 レ ギ ュ レー タ は P チ ャ ネル MOSFET を完全に タ ーン オ ン し ま す。 100% デ ュ ーテ ィ サ イ ク ル動作時の電圧降下の最大 値は、 負荷電流 と P チ ャ ネル MOSFET のオ ン抵抗 と の 積で求め ら れ ます。 サーマルシ ャ ッ ト ダウン ISL8016 にはサーマル保護機能が内蔵 さ れています。内部 温度が +150°C に達する と レ ギ ュ レータ は完全にシ ャ ッ ト ダ ウ ン し ます。 温度が +125°C まで低下する と 、 ソ フ ト ス ター ト を経由し て通常動作に復帰し ます。 FN7616.1 2011 年 5 月 5 日 ISL8016 ア プ リ ケーシ ョ ン情報 3.0 出力イ ンダ ク タ および出力コ ンデンサの選択 2.5 VO ⎞ ⎛ V O • ⎜ 1 – -------⎟ V ⎝ IN⎠ ΔI = -----------------------------------L • fS VIN = 5V 2.0 VOUT (V) 安定状態で の動作 と 過渡応答で の動作の両方に対応で き る よ う に、 出力 イ ン ダ ク タ には一般に 1.0μH を使用 し ます。 コ ンバー タ 全体の性能を最適化す る ために、 こ れ 以外の値の イ ン ダ ク タ ン ス を使用 し て も か ま い ま せん。 た と えば、 出力電圧が 3.3 V のアプ リ ケーシ ョ ン で、 イ ン ダ ク タ 電流 リ ッ プル と 出力電圧 リ ッ プル を 抑え た い のであれば、 出力 イ ン ダ ク タ ン ス値を大 き く し ます。 最 大出力電流のお よ そ30%にな る よ う に リ ッ プル イ ン ダ ク タ 電流を設定す る と 最適な性能が得 ら れ ます。 イ ン ダ ク タ の リ ッ プル電流は式 4 で表 さ れ ます。 1.5 1.0 VIN = 3.3V 0.5 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 FREQUENCY (MHz) 3.0 3.5 4.0 図 39. 最小出力電圧 VOUT vs ス イ ッ チ ン グ周波数 (式 . 4) 入力コ ンデンサの選択 イ ン ダ ク タ の飽和電流定格は ピ ー ク 電流 よ り も 大 き く なければな り ません。 ISL8016 で保護機能が働 く ピー ク 電流は代表値で 9 A です。 そのため、 イ ン ダ ク タ の飽和 電流定格 と し ては、 最大出力電流を得 る アプ リ ケーシ ョ ン では 12 A 以上が必要です。 入力 コ ンデンサの主な役割は、 寄生 イ ン ダ ク タ ン ス に対 す る デカ ッ プ リ ン グ と 、 バ ッ テ リ 系統への ス イ ッ チン グ 電流の逆流を防止す る フ ィ ル タ 機能のふたつです。 入力 コ ンデンサには X5R ま たは X7R の 22μF 以上のセ ラ ミ ッ ク コ ンデンサ 2 個を まず選択 し 、 その後最適な値を探 し て く だ さ い。 ISL8016 は補償ネ ッ ト ワー ク を内蔵し てお り 、必要な出力 コ ンデンサ容量は出力電圧に よ っ て変わ り ます。 X5R ま たは X7R タ イ プのセ ラ ミ ッ ク コ ンデンサを推奨し ます。 ループ補償の設計 コ ン バー タ シ ス テ ム 全体の安定化に必要な出力 コ ン デ ンサの最小容量を出力電圧ご と に表 1 に示 し ます。 出力 コ ン デ ン サ容量 を 大 き く す る と 過渡応答性能が向上 し ます。 出力電圧の設定 出力電圧を分圧 し 、 内部 リ フ ァ レ ン ス電圧 と の相対電圧 と し て誤差 ア ン プの反転入力に帰還す る 外付け分圧回 路を用いて、 レ ギ ュ レー タ の出力電圧を設定 し ます (図 2 参照)。 出力電圧設定抵抗 R2 は選択 し た帰還抵抗値 と 所望の出 力電圧に よ っ て決ま り ます。 帰還抵抗値は式 5 において 一般に 10 kΩ か ら 100 kΩ の範囲です。 VO R 2 = R 3 ⎛ ---------– 1⎞ ⎝ VFB ⎠ FS ピ ン と SGNDの間に外付け抵抗を接続す る と 外部ルー プ補償用の COMP ピ ンが有効にな り ます。 ISL8016 は一 定周波数で ス イ ッ チ ン グ す る ピ ー ク 電流モー ド コ ン ト ロ ールアーキ テ ク チ ャ を採用 し 、 高速なループ過渡応答 を実現 し てい ます。 ハ イ サ イ ド MOSFET に並列に接続 し た 正確 な 電流 セ ン ス パ イ ロ ッ ト デバ イ ス を 用い て、 ピー ク 電流制御信号 と 過電流保護を行っ てい ます。 イ ン ダ ク タ ピー ク 電流は一定で、 かつ、 シ ス テ ムは一次系の ため、 イ ン ダ ク タ は状態変数 と はみな さ れ ません。 タ イ プ II 補償回路を用い る と 電圧モー ド 制御に比べてループ を よ り 簡単に安定 さ せ る こ と がで き ま す。 ピ ー ク 電流 モー ド 制御には良好な ラ イ ン レ ギ ュ レ ーシ ョ ン が得 ら れ る 入力電圧 フ ィ ー ド フ ォ ワ ー ド 機能 が も と も と 備 わ っ てい ます。 図 40 に同期降圧レ ギ ュ レー タ の小信号 モデルを示 し ます。 (式 . 5) ^ VIN + 出力電圧 と し て 0.6V を得たい場合は、 R3 は実装せずに R2 を短絡 (0Ω) し ます。 VIN ピ ン か ら PHASE ピ ンに リ ー ク 電流が流れ ま す。 出力 を プ リ ロ ー ド す る 場合は 10μA を推奨 し ます。 コ ンデンサ C3 を追加す る と 過渡応 答特性が向上 し ます。 C3 は、 R2 と の組み合わせで コ ー ナー周波数が 80 kHz と な る よ う に まず選択 し 、 その後 最適な値を探 し て く だ さ い。 ^ IIN ^ ILd 1:D ^ IL LP ^ vo RLP ^ VINd + RT Rc Ro Co Ti(S) d^ 7 ページの 「アナ ロ グ仕様」 に記載の と お り 、 VSET ピ ン に よ っ てマージニ ン グ機能が有効にな り ます。 Fm MOSFET の最小オ ン時間仕様を 制約条件 と し て ス イ ッ チン グ周波数に よ っ て決ま る 最小出力電圧を図 39 に示 し ます。 + K He(S) TV(S) ^ VCOMP -Av(S) 図 40. 同期降圧レ ギ ュ レ ー タ の小信号モデル 18 FN7616.1 2011 年 5 月 5 日 ISL8016 PWM コ ンパレ ー タ のゲ イ ン Fm : ピー ク 電流モー ド 制御のPWM コ ンパ レー タ のゲ イ ン Fm は式 6 で与え ら れ ます。 1 d̂ F m = ---------------- = -----------------------------( S e + S n )T s v̂ comp (式 . 6) こ こ で、 Se は ス ロ ープ補償の ス ルーレー ト で、 Sn は式 7 で与え ら れ ます。 V in – V o S n = R t -------------------L S 1 + -----------ω esr A v ( S ) V FB R o + R LP 1 L v ( S ) = --------- ----------------------- ---------------------- --------------- , ω p ≈ ------------S H (S) Vo Rt Ro Co 1 + ------- e ωp 式 14 か ら 、シ ス テ ムは ス イ ッ チン グ周波数の 1/2 よ り も 低い周波数に 1 個のポールを持つ一次系であ る こ と が分 か り ます。 そのため、 タ イ プ II 補償回路を使っ て シ ス テ ム を簡単に安定 さ せ る こ と がで き ます。 (式 . 7) P こ こ で、Rt は電流ア ン プのゲ イ ンにあ た る ト ラ ン ス レ ジ ス タ ン ス です。 電流サン プ リ ン グ伝達関数 He(S) : Vo R2 C3 V FB R3 電流ループの電流信号は各 ス イ ッ チ ン グ サ イ ク ルでサ ン プ リ ン グ さ れます。 伝達関数は以下の と お り です。 VREF - VCOMP GM + R6 2 S S H e ( S ) = ------- + -------------- + 1 2 ω Q n n ωn (式 . 14) C7 (式 . 8) C6 こ こ で、Qn と ωn は次の よ う に与え ら れます。 2 Q n = – ---, ω n = πf s π パワーステージの伝達関数 コ ン ト ロ ールか ら 出力に至 る 伝達関数 F1(S) は次の と お り です。 S1 + ----------ω esr v̂ o F 1 ( S ) = ------ = V in -------------------------------------2 d̂ S S ------- + -------------- + 1 2 ω Q o p ωo (式 . 9) C 1 1 - ,Q p ≈ R o -----o- ,ω o = ---------------こ こ で、ω esr = -----------Rc Co LP 図 41 に タ イ プ II 補償回路を示す と と も に、 その伝達関 数を次の式に示 し ます。 S ⎞⎛ S ⎛ 1 + -----------1 + ------------⎞ ⎝ ω cz1⎠ ⎝ ω cz2⎠ v̂ comp GM A v ( S ) = ---------------- = ------------------- --------------------------------------------------------C6 + C7 S -⎞ v̂ FB S ⎛ 1 + --------⎝ ω ⎠ (式 . 15) cp LP Co C +C コ ン ト ロ ールか ら イ ン ダ ク タ 電流に至 る 伝達関数 F2(S) は式 10 で与え ら れます。 S 1 + -----ωz V in Î o F 2 ( S ) = ---- = ----------------------- -------------------------------------R o + R LP 2 d̂ S S ------- + -------------- + 1 2 ω Q o p ωo 図 41. タ イ プ II 補償回路 (式 . 10) 1 こ こ で、 ω z = ------------. 1 1 6 7 こ こ で、ω cz1 = ------------- , ω cz2 = -------------, ω cp = -------------------R6 C6 R2 C3 R6 C6 C7 補償回路の設計目標は次の と お り です。 高 DC ゲ イ ン 1 1⎞ - f ループ帯域 fc: ⎛⎝ --4- to -----10⎠ s ゲ イ ン マージ ン : >10dB 位相マージ ン : 40° Ro Co 補償回路の設計手順は次の と お り です。 電流ループゲ イ ン Ti(S) は式 11 で表 さ れます。 T i ( S ) = R t F m F 2 ( S )H e ( S ) (式 . 11) 開電流ループでの電圧ループゲ イ ンは次の と お り です。 T v ( S ) = KF m F 1 ( S )A v ( S ) (式 . 12) 閉電流ループでの電圧ループゲ イ ンは式 13 で与え ら れ ます。 Tv ( S ) L v ( S ) = ---------------------1 + Ti ( S ) (式 . 13) V FB K = --------- V o で、 VFB は電圧誤差ア ン プの帰還電圧で こ こ で、 す。 Ti(S)>>1 の と き 、 式 13 は式 14 の よ う に簡略化で き ます。 19 1 補償ゼ ロ ωcz1 = ( 1to3 ) ------------を配置 し ます。 R C o o 高 DC ゲ イ ン を得 る ために、 補償ポール 1 個を ゼ ロ 周波 数に配置す る と と も に、別の補償ポール 1 個を ESR ゼ ロ 周波数か 1/2 ス イ ッ チン グ周波数のいずれか低いほ う に 配置 し ます。 オプシ ョ ン のゼ ロ に よ っ て位相マージ ン が 増加 し ます。 R2 と C3 に よ っ て ωCZ2 はゼ ロ にな り ます。 1 補償ゼ ロ ωcz2 = ( 5to8 ) ------------R o C o を配置 し ます。 ク ロ ス オーバー周波数 fc におけ る ループ利得 Tv(S) はユ ニ テ ィ ゲ イ ン です。 ゆえに、 補償抵抗 R6 は以下に よ っ て決ま り ます。 2πf c V o C o R t R 6 = ------------------------------GM ⋅ V FB (式 . 16) FN7616.1 2011 年 5 月 5 日 ISL8016 こ こ で、 GM は各位相におけ る 電圧誤差ア ン プの ト ラ ン ス コ ン ダ ク タ ン ス gm の和です。補償 コ ンデンサ C6 は以 下の式で与え ら れ ます。 1 1 C 6 = ----------------- ,C 7 = ------------------------R 6 ω cz 2πR 6 f esr (式 . 17) 例:VIN = 5V、Vo = 2.5V、Io = 6A、fs = 1MHz、Co = 44µF/3mΩ、 L = 1µH、 GM = 100µs、 Rt = 0.25V/A、 VFB = 0.6V、 Se = 0.15V/µs、 Sn = 2.55×105V/s、 fc = 100kHz の と き 、 補償抵抗 R6 は 120 kΩ。 補償ゼ ロ を 1.5 kHz (≒ 1.5×CoRo) に配置 し 、 補償ポー ルを ESR ゼ ロ であ る 390 kHz に配置 し ます。補償 コ ンデ ンサは次の と お り です。 C6 = 220pF、C7 = 3pF (VCOMP と GND 間にはお よ そ 3 pF の寄生容量が存在す る ため C7 の実装は任意です)。 図 42 にシ ミ ュ レーシ ョ ン し たループ利得応答を示 し ま す。 ループ帯域は 95 kHz、 位相マージ ンは 79° で、 10 dB 以上のゲ イ ン マージ ン が存在す る こ と がわか り ます。 60 プ リ ン ト 基板の設計ガ イ ド ラ イ ン プ リ ン ト 基板の レ イ ア ウ ト 設計は、 コ ンバー タ 回路か ら 所望の性能を得 る ために も 、 重要な設計ス テ ッ プのひ と つです。 ISL8016 では、 出力 イ ン ダ ク タ L、 出力 コ ンデ ンサ COUT、 PHASE ピ ン、 お よ び PGND ピ ン に よ っ て電 源ループが形成 さ れます。 こ の電源ループはで き る だけ 小 さ く 構成す る と と も に、 関連す る 信号は幅の広い ト レース を用いて最短で接続 し なければな り ません。 コ ン バ ー タ の ス イ ッ チ ン グ ノ ー ド で あ る PHASE ピ ン と PHASE ピ ン に接続 さ れ る ト レ ー ス には多 く の ノ イ ズが 重畳 し ますので、 電圧帰還 ト レース は こ れ ら ノ イ ズの多 い ト レ ー ス か ら はで き る だ け離 し て ルーテ ィ ン グ し て く だ さ い。入力 コ ンデンサは VIN ピ ン ので き る だけ近 く に配置 し 、 入力 コ ンデンサ と 出力 コ ンデンサのグ ラ ン ド は互いに近 く に接続 し て く だ さ い。 デバ イ ス の熱は主に サーマルパ ッ ド を 通 し て拡散 し て い き ま す。 サーマル パ ッ ド に接続 さ れ る 銅箔面積 を で き る だ け広 く 確保 し て く だ さ い。 ま た、 EMI 性能を高め る にはベ タ グ ラ ン ド 層が効果的です。 適切な放熱性能を得 る ために、 サーマ ルパ ッ ド 内に少な く と も 5 個の ビ ア を設けて グ ラ ン ド に 接続 し て く だ さ い。 45 30 GAIN LOOP (dB) 15 0 -15 -30 100 1k 10k 100k 1M 180 150 120 PHASE LOOP (°) 90 60 30 0 100 1k 10k 100k 1M 図 42. ルー プ利得のシ ミ ュ レ ーシ ョ ン結果 20 FN7616.1 2011 年 5 月 5 日 ISL8016 改訂履歴 こ の改訂履歴は参考情報 と し て掲載す る も のであ り 、 正確を期す よ う に努めてはい ますが、 内容を保証す る も のでは あ り ません。 最新のデー タ シー ト については イ ン タ ーシルの ウ ェ ブサ イ ト を ア ク セ ス し て く だ さ い。 日付 レビジ ョ ン 変更点 2011/4/21 FN7616.1 図 6 と 図 8 の曲線を滑ら かに 2011/3/31 FN7616.0 初版 リ リ ース 製品 イ ン タ ーシルは高性能アナ ロ グ半導体の設計お よ び製造に関す る 世界的な リ ーダーです。 当社の製品は、 フ ラ ッ ト パ ネルデ ィ ス プ レ イ 、 携帯電話、 ハン ド ヘル ド 製品、 ノ ー ト パ ソ コ ン な ど、 急速な成長を遂げてい る マーケ ッ ト を対象 と し てい ます。イ ン タ ーシルではパ ワーマネージ メ ン ト 機能やアナ ロ グ信号処理機能に対応 し た製品フ ァ ミ リ を取 り 揃え てい ます。 製品フ ァ ミ リ の詳細については www.intersil.com/products を ア ク セ ス し て く だ さ い。 * アプ リ ケーシ ョ ン、 関連 ド キ ュ メ ン ト 、 関連部品については、 www.intersil.com 内の ISL8016 のページ を参照 し て く だ さ い。 本デー タ シー ト に関す る ご意見や誤 り のご指摘は www.intersil.com/askourstaff か ら ご連絡 く だ さ い。 信頼性に関す る デー タ は rel.intersil.com/reports/search.php を参照 し て く だ さ い。 イ ン タ ーシルのそのほかの製品については 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PLANE 0.08 C 側面図 (16 x 0.50) (2.65) (3.80) (20 x 0.25) C 0.2 REF (20 x 0.60) 5 0.00 MIN. 0.05 MAX. (1.65) (2.80) 詳細図 “X” 推奨ラ ン ド パ タ ーンの例 備考 : 1. 寸法の単位は mm です。 ( ) 内の寸法は参考値です。 2. 寸法 と 公差は ASME Y14.5m-1994 に従 っ ています。 3. 特記のない限 り 、 公差は DECIMAL ±0.05 です。 4. 寸法は金属端子に適用 さ れ、 端子先端か ら 0.15mm ~ 0.25mm のポ イ ン ト で計測 し た値です。 5. タ イバー (示 さ れている場合) は非機能性です。 6. 1 ピ ンの識別子はオ プ シ ョ ン ですが、 表示 さ れている ゾーン内に配 置 さ れます。 1 ピ ンの識別子はモール ド またはマーキン グで示 さ れ ます。 22 FN7616.1 2011 年 5 月 5 日