FEJ 77 05 321 2004

富士時報
Vol.77 No.5 2004
新絶縁基板を用いた次世代 IGBT モジュール技術
西村 芳孝(にしむら よしたか)
望月 英司(もちづき えいじ)
特
集
1
高橋 良和(たかはし よしかず)
まえがき
される。
熱を効率よく冷却フィンに伝えるためには,フィンとモ
近年,電機製品の省エネルギー化の要求により IGBT
ジュールを,薄いサーマルコンパウンドを用いてすきまな
(Insulated Gate Bipolar Transistor)モジュールは従来の
く埋める必要がある。実際はねじ止めにより,フィンとモ
産業用途から,家庭用電気製品など,適用範囲が拡大して
ジュール間の面圧を確保することが重要であり,ねじ止め
いる。この家庭用電気製品を中心とする低容量帯では低価
の際,モジュールの破損を防ぐために,モジュール自身の
格,軽量・コンパクトな IGBT モジュールの要求が高い。
機械的強度を確保する必要がある。現行の放熱用ベースフ
富士電機はこの需要に応えるべく,Small Pack シリー
リー構造は,この機械強度を確保するために,DCB 基板
ズの開発を完了し,生産を開始している。このシリーズで
のアルミナセラミックス部分を厚くすることで対応してい
は,放熱用金属ベースを持たない放熱用ベースフリー構造
る。この結果として放熱用金属ベース付き構造に比べ,熱
を用い低価格,軽量の IGBT モジュールを実現している。
抵抗が大きくなってしまう。放熱用ベースフリー構造の適
本稿では,新絶縁基板を用いることにより熱抵抗をさら
に 30 %改善した放熱用ベースフリー構造について紹介す
用を制限している原因である。
図2に富士電機の 6 in 1 IGBT モジュールを示す。各構
(a)
の放熱用金属ベース付き構造
造による電力容量は,図2
る。
では,IGBT モジュールの単位面積あたり 4.7 W(max)/
(2 )
(1)
,
設計コンセプト
(b)
の放熱用ベースフリー構造は 3.5
mm2 容量に対し,図2
W(max)/mm2 までの容量での使用である。
一般的に放熱用ベースフリー構造は放熱用金属ベース付
このような背景から,IGBT モジュールの単位面積あた
き構造と比較し熱抵抗が大きく,産業用途など過酷な使用
りの,使用可能な電力容量を大きくすると同時に,軽量・
条件下では適用が難しく,現状では,電力容量の小さな領
コンパクト,低コストを実現するための検討,具体的には
域でのみ使用され,新しい技術アプローチなしでは,中・
低熱抵抗・高強度の DCB 基板開発を行った。
大電力容量への展開は厳しい状況である。
図1に,一般的な IGBT モジュールの断面図を示す。図
1
(a)
の放熱用金属ベース付き構造では,DCB 基板(セラ
図2 6 in 1 IGBT モジュール
ミック絶縁基板)が放熱用金属ベースにはんだ付けされ,
(b)
の放熱用ベー
ベースが冷却フィンに取付けされる。図1
PC2
Small Pack
スフリー構造では,DCB 基板が直接冷却フィンに取付け
図1 IGBT モジュールの断面図
IGBTチップ
DCB基板
IGBTチップ
(a)放熱用金属ベース付き構造
22 kW(75 A 1,200 V)
面積 107×44(mm)
22 kW/4,708 mm2=
4.7 W
(max)
/mm2
DCB基板
冷却フィン
放熱用金属ベース
(a)放熱用金属ベース付き構造
冷却フィン
(b)放熱用ベースフリー構造
西村 芳孝
望月 英司
(b)放熱用ベースフリー構造
(低容量帯/低コスト)
7.5 kW(35 A 1,200 V)
面積 63×34(mm)
7.5 kW/2,142 mm2=
3.5 W
(max)
/mm2
高橋 良和
IGBT モジュールの構造開発に従
半導体パッケージのコア技術開発
パワー半導体の設計・開発に従事。
事。現在,富士日立パワーセミコ
に従事。現在,富士日立パワーセ
現在,富士日立パワーセミコンダ
ンダクタ
(株)
松本事業所開発設計
ミコンダクタ
(株)
松本事業所開発
クタ
(株)
松本事業所開発設計部グ
部。
設計部チームリーダー。エレクト
ループマネージャー。工学博士。
ロニクス実装学会会員。
321(15)
富士時報
新絶縁基板を用いた次世代 IGBT モジュール技術
Vol.77 No.5 2004
BT チップの温度を効率的に下げることができる。また,
新アルミナ絶縁基板の設計
銅はくの厚みを厚くすることにより,DCB 基板自体の機
械強度の向上が見込まれる。
特
集
1
3.1 IGBT モジュール構造の違いによる特性比較
表1に現行の放熱用ベースフリー構造,放熱用金属ベー
3.3 FEM 解析結果
ス付き構造における特性を示す。放熱用ベースフリー構造
次に効果の検証を行うために第 1 ステップとして,FE
では,IGBT モジュールの機械強度を確保するために厚さ
M(有限要素法)による定常熱解析を実施した。解析条件
0.635 mm のアルミナセラミックスを用いている。一方,
は,IGBT チップサイズ 9.25 mm 角,DCB セラミックス
十分な機械的強度を持つ放熱用金属ベース付き構造では,
サイズ 33 × 30(mm),DCB 表面の銅回路サイズ 25 ×
アルミナセラミックス厚を 0.32 mm まで薄くすることが
17(mm)の三次元 1/2 モデルに DC 80 A 印加とした。定
可能である。
常熱解析においてアルミナセラミックスの厚み,銅はく厚
この違いによる熱抵抗は,放熱用ベースフリー構造では
みを変化させ,IGBT チップ温度との影響解析を実施した。
放熱用金属ベース付き構造の 1.6 倍である。
結果を図4に示す。
3.2 熱伝達阻害要因のメカニズムと改善策
ら 0.32 mm に減少させることにより,IGBT チップ温度は
この結果から,アルミナセラミックス厚を 0.635 mm か
図3に,放熱用ベースフリー構造 IGBT モジュールの断
23 ℃下がることが分かる。さらにアルミナセラミックス
面図を示す。IGBT チップの接合部から発生した熱は,
厚 0.32 mm のまま銅はく厚を 0.25 mm から 0.6 mm に増加
DCB 基板を通り放熱フィンに抜ける。DCB 基板絶縁部の
させることで,チップ温度がさらに 32 ℃下がることが分
アルミナセラミックスの熱伝導率は 20 W/(m・K)で,電
かる。
気回路として使用されている銅の熱伝導率は 390 W/(m・
次に,IGBT チップ温度を 126 ℃に固定して定常熱解析
K)であるので,DCB 基板のアルミナセラミックス層は
を実施し,銅はくの厚みと熱広がりの関係について解析を
IGBT チップから発生した熱が通過しにくい熱抵抗層に
行った。この結果を図5に示す。
なっている。
熱を通過しやすくする方策は,
「熱抵抗層を少なくする」
「単位面積あたりの熱流量(熱密度)を下げる」ことが有
図4 放熱用ベースフリー構造と熱特性のシミュレーション結果
(DC 80 A 定常状態)
効となる。この具体的な改善案としては次の二つがある。
(1) アルミナセラミックス層の厚みを薄くする。
(2 ) 銅はくを厚くすることで,熱を分散させ,アルミナセ
ラミックスの単位面積あたりの熱流量を小さくする。
現行の放熱用
ベースフリー構造
アルミナ厚
0.32 mm
銅回路厚
0.6 mm
T
=
158 ℃
j
T
=
126 ℃
j
Δ 23deg
Δ 32deg
IGBTチップ 表面銅はく
これらにより,DCB 基板の熱抵抗を下げることで,IG
T
=
181 ℃
j
表1 IGBTモジュール構造比較
DCB
基板特性
アルミナ厚み
曲げ強度
現行の放熱用
ベースフリー構造
放熱用金属
ベース付き構造
0.635 mm
0.32 mm
108 N
53 N
ー
3.0 mm
100
62
金属ベース厚み
熱抵抗比 R th(j-c)
①セラミックスを薄く
②銅回路を厚く
アルミナ厚 0.635 mm
0.32 mm
0.32 mm
銅回路厚
0.25 mm
0.6 mm
0.25 mm
図5 DBC 基板銅回路厚と熱伝導面積の関係のシミュレーショ
ン結果
図3 放熱用ベースフリー構造断面模式図と熱特性
銅 390 W /
(m・K)
アルミナ 20 W /
(m・K)
(チップ温度
126 ℃定常状態)
IGBTチップ
銅回路厚み
0.25 mm
銅回路厚み
0.6 mm
表面銅はく
IGBTチップ
熱広がり
t :0.25 mm
厚く
薄く
IGBTチップ
t :0.635 mm
厚く
t :0.25 mm
T
=126
℃
j
印加電力
サーマルグリース
放熱フィン
(a)現行の放熱用
ベースフリー構造
322(16)
(b)新構造
T
=126
℃
j
109 W
150 W
アルミナ厚み
0.32 mm
0.32 mm
銅回路厚み
0.25 mm
0.6 mm
富士時報
新絶縁基板を用いた次世代 IGBT モジュール技術
Vol.77 No.5 2004
図6 DCB 基板回路厚と IGBT チップ温度の関係
図7 通電時間と IGBT チップ温度の関係
220
180
160
アルミナセラミックス厚
0.635 mm
140
120
0.2
0.3
0.4
0.5
0.6
DCB基板回路厚(mm)
0.7
180
現行の放熱用
ベース
フリー構造
160
↓①
140
120
アルミナ厚
0.32 mm
100
↓②
200
80
銅回路厚
0.6 mm
60
40
20
0.001
0.32 mm
100
0.1
IGBTチップ温度(℃)
IGBTチップ温度(℃)
200
0.01
0.1
1
10
放熱用金属
ベース
付き構造
通電時間(s)
0.8
図8 サーモグラフ写真(定常状態)
DCB 基板銅はく厚 0.6 mm において通常の銅はく厚 0.25
mm と比較し熱が広がっていることが分かる。この結果か
現行の放熱用
ベースフリー構造
開発品
放熱用金属
ベース付き構造
186 ℃
124 ℃
120 ℃
ら,銅はくを厚くすることでアルミナセラミックスを通過
している熱流密度は小さくなっていることが分かる。
さらに,アルミナセラミックス厚 0.32 mm,0.635 mm
の 2 種類について,銅はく厚とチップ温度の相関関係につ
いて定常熱解析を実施した。この結果を図6に示す。
アルミナセラミックス厚の減少,銅はく厚の増加は
IGBT チップ温度を下げるために有効な手段であることが
分かる。また,同条件による定常熱解析において,放熱用
mm に,かつ銅はく厚を 0.6 mm に増加させると銅回路厚
金属ベース付き構造での場合,IGBT チップ温度が 125 ℃
0.25 mm(図7の②)と比較し IGBT チップ温度は 66 ℃下
であった。放熱用ベースフリー構造で IGBT チップ温度
がることが分かる。
125 ℃を実現させるためには,アルミナセラミックス厚
さらに第四として,セラミックス厚を 0.32 mm,銅はく
0.32 mm,銅はく厚 0.6 mm を選択することで,同等の熱
厚を 0.6 mm にすることにより,現行の放熱用ベースフ
抵抗性能を得られることが分かった。
リー構造と比較し IGBT チップ温度が 86 ℃下がることが
分かる。
実機による実験・検証結果
この値は,放熱用金属ベース付き構造の IGBT チップ温
度とほぼ同じ値である。以上のことから DCB 基板のアル
以上の解析結果の検証をするため,DCB テストピース
ミナセラミックス厚を薄くすること,銅はく厚を厚くする
による過渡熱抵抗,定常熱抵抗の実測,および DCB 基板
ことは過渡熱抵抗の改善にきわめて有効であることを検証
の機械特性の測定を実施した。
した。
4.1 過渡熱抵抗
4.2 定常熱抵抗
IGBT チップに DC 80 A を印加し,通電時間と IGBT
過渡熱抵抗測定と同一条件にて,定常熱抵抗の測定を実
チップ温度の関係について,DCB 基板 3 種類を用い調査
施した。図8に IGBT チップの定常状態におけるサーモグ
。
を実施した(図4の FEM シミュレーションと同条件)
ラフ写真を示す。アルミナセラミックス厚 0.32 mm,銅は
図7に通電時間とチップ温度の関係を示す。
く厚 0.6 mm を用いた新しい放熱用ベースフリー構造では,
第一に通電後 1 秒経過時において,現行の放熱用ベース
IGBT チップ温度は,現行の放熱用ベースフリー構造に比
フリー構造(アルミナセラミックス厚 0.635 mm,銅はく
べ,62 ℃下がり,放熱用金属ベース付き構造とほぼ同じ
厚 0.2 mm)では,放熱用金属ベース付き構造(DCB:ア
であった。この実験結果から DCB 基板のアルミナ厚を薄
ルミナセラミックス厚 0.635 mm,銅はく厚 0.2 mm,ベー
くすること,銅回路厚を厚くすることは,定常熱抵抗の改
ス厚 3 mm)と比較した場合,IGBT チップ温度は 85 ℃高
善においても有効であることを検証した。
いことが分かる。
第二として,放熱用ベースフリー構造のまま,DCB 基
4.3 DCB 基板の機械的特性
板のアルミナセラミックス厚を 0.635 mm から 0.32 mm に
図9に DCB 基板の断面写真を示す。
(a)
が現行の放熱用
減少させると IGBT チップ温度が約 20 ℃下がることが分
(b)
ベースフリー構造に用いられている DCB 基板,
が今回
。
かる。
(図7の①)
開発した厚銅はく DCB 基板である。
第三に,DCB 基板のアルミナセラミックス厚を 0.32
一般的な純度 96 %のアルミナセラミックスに銅はく厚
323(17)
特
集
1
富士時報
0.4 mm 以上接合の直接接合を行うと,アルミナセラミッ
だ劣化による熱抵抗変化,アルミナセラミックス割れがな
クスと銅の熱膨張係数差によりアルミナセラミックス接合
いことを確認した。
部にクラックが発生する。純度 96 %のアルミナセラミッ
また,パワーサイクル(断続運転)試験は試験条件
クスの曲げ強度は 400 MPa 程度であり,DCB 基板として
Δ Tj-c = 75 deg にて実施した。熱抵抗,その他の電気特
性についても 350 k サイクルまで変化が見られない。以上
厚銅回路を接合するのには不十分である。
そこでアルミナセラミックスにジルコニアを添加するこ
の結果から,新 DCB 基板を用いた IGBT モジュールは,
( 3)
とにより機械強度の向上を図り,曲げ強度を 700 MPa ま
従来と同等の信頼性特性を持つことが分かる。
で向上させることにより,銅はく厚 0.6 mm を接合するこ
製品評価結果
。
とに成功した(表2)
現行の放熱用ベースフリー構造と比較し,この新しい
DCB 基板を用いた構造は,アルミナセラミックスが薄い
にもかかわらず,銅はく厚を増したことによりトータルで
は機械強度は約 30 %向上した。
表3に新しい放熱用ベースフリー構造を適用した Small
Pack 評価結果を示す。
新しい放熱用ベースフリー構造を適用することにより,
銅はくを厚くすること,薄いジルコニア添加アルミナセ
現行の Small Pack と比較し熱抵抗を 30 %改善することが
ラミックスを用いることにより,現行の放熱用ベースフ
リー構造と比較しモジュールの機械強度向上,低熱抵抗化
表3 新DBCによるモジュール熱抵抗比較
を実現した新しい放熱用ベースフリー構造を可能とした。
4.4 信頼性試験評価と結果
現行の放熱用
ベースフリー構造
新構造
100
71
銅はくを厚くしたことにより,銅回路の見かけ熱膨張係
数が増加し,シリコンチップ下はんだの劣化,アルミナセ
熱抵抗比 R th(j-f)
ラミックスの割れなどが懸念された。ヒートサイクル試験,
パワーサイクル試験を実施し,新しい DCB 基板による,
図10 富士電機の IGBT チップ特性
放熱用ベースフリー構造における信頼性を調査した。
50
試験条件−40 ∼+125 ℃にてヒートサイクル試験を 500
45
サイクルまで実施し,IGBT チップ下はんだの劣化,はん
図9 DCB 基板断面写真
銅回路=0.25 mm
現行の放熱用ベースフリー構造
40
ΔT j-c(deg)
35
新構造
30
25
20
15
7.5 kWinv. 11 kWinv.
150 %
150 %
10
5
アルミナ=0.635 mm
0
銅回路=0.25 mm
0
10
(a)現行の放熱用ベースフリー構造DCB基板
20
30
I o(Arms)
40
50
図11 富士電機の 1,200 V IGBT モジュール系列
銅回路=0.6 mm
アルミナ=0.32 mm
銅回路=0.6 mm
100 A
(22 kW)
(b)開発品
75 A
表2 セラミックスの種類と銅はくダイレクトボンディングの
限界値
DCB基板回路厚(mm)
0.3
0.4
0.5
0.6
0.7
アルミナ
○
×
ー
ー
ー
ジルコニア
添加アルミナ
セラミックス
○
○
○
○
×
セラミックス厚:0.32 mm
○:可 ×:不可
324(18)
容量
特
集
1
新絶縁基板を用いた次世代 IGBT モジュール技術
Vol.77 No.5 2004
PC3
PC2
5.3 W/mm2
50 A
(11 kW)
4.7 W/mm2
35 A
(7.5 kW) 3.5 W/mm2
25 A
(5.5 kW)
10 A
放熱用金属ベース付き構造
放熱用ベースフリー構造
21.5 48.4 75.6(cm2)
モジュールサイズ
富士時報
できた。また,新しい放熱用ベースフリー構造を適用した
Small
新絶縁基板を用いた次世代 IGBT モジュール技術
Vol.77 No.5 2004
Pack において十分なモジュールの機械強度,信頼
性を持つことを確認した。
図10に,Small Pack に使用されている富士電機の IGBT
リー構造を適用した軽量・コンパクトかつ低コストの IG
BT モジュールを開発した。
以上,新 IGBT モジュール構造についての取組みを紹介
した。今後はこの技術の適用拡大を図り,さらに厳しさを
チップ特性( Δ Tj-c と出力特性)を示す。現行の放熱用
増す顧客ニーズ,新しいデマンドに合致できる IGBT モ
ベースフリー構造の Small Pack は最大 7.5 kW インバータ
ジュールを開発していく所存である。
システムに使用されている。この新 DCB 基板を適用する
ことにより最大 11 kW インバータシステムまで使用する
ことが可能になる。
参考文献
(1) Nishimura, Y. et al. Improvement of Thermal Resist-
図11に富士電機の 1,200 V 系 IGBT モジュール系列を示
ance in Metal Base Free Structure IGBT Modules by
す。放熱用ベースフリー構造において,新しい構造を適用
Thicker Cooper Foil Insulation Substrate. Publication in
することにより単位面積あたり印加電力は 3.5 W/mm2 か
Industry Applications Society ー Annual Meeting IAS’03.
2
ら 5.1 W/mm に増やすことができた。
Salt Lake City, USA, October 2003.
(2 ) Nishimura, Y. et al. New generation metal base free
あとがき
IGBT module structure with low thermal resistance. The
16th International Symposium on Power Semicon-ductor
DCB 基板のアルミナセラミックスにジルコニアを添加
し,アルミナセラミックス厚を薄くすること,加えて銅は
Devices & ICs(ISPSD’04)
. Kitakyushu, Japan, May 2004.
(3) US PAT. 5675181, 5869890.
く厚を厚くすることにより,低熱抵抗の放熱用ベースフ
325(19)
特
集
1
*本誌に記載されている会社名および製品名は,それぞれの会社が所有する
商標または登録商標である場合があります。