1章 製品概要 PDF [265KB]

Preliminary
第1章
製品概要
内容
1. 製品紹介 …………………………………………………………………………
2. 製品ラインナップ …………………………………………………………………
3. 製品型式名及び捺印の定義 ……………………………………………………
4. 外形図 ……………………………………………………………………………
5. 絶対最大定格 ……………………………………………………………………
ページ
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Fuji Electric Co., Ltd.
MT6M10224 Rev.1.1
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第1章 製品概要
1. 製品紹介
このマニュアルは、富士IGBT Inteligent-Power-Module “Compact Type”について
・製品概要
・端子記号、用語の説明
・制御端子及びパワー端子の詳細説明と設計ガイドライン
・推奨配線及びレイアウト、実装ガイドライン
以上の内容を説明しております。
特徴と機能
1.1 内蔵駆動回路
• 最適に設定された条件でIGBTを駆動しております。
• 上アームの制御ICは、 高電圧レベルシフト回路(HVIC)を内蔵しております。
• 本IPMは、マイクロプロセッサーによって直接駆動することが可能であり、上アームも直接駆動することが可
能となっております。入力信号の電圧レベルは、3.3V又は5.0Vとなっております。
• 内蔵駆動回路とIGBT間の配線が短く、駆動回路のインピーダンスが低い為、逆バイアス電源は不要となっ
ております。
• 本IPMは下アーム側1個と絶縁された上アーム側3個の合計4個の制御電源が必要となりますが、
ブートストラップダイオード(BSD)を内蔵している為、上アーム側用に別途絶縁電源を用意する必要は有りま
せん。
VB(U)
3
VB(V)
5
VB(W)
7
36
NC
32 P
3×HVIC
IN
VB
IN(HU) 9
3×BSD
Vcc
IN(HV) 10
OUT
GND
Vs
IN
VB
Vcc
30 U
6×IGBT 6×FWD
OUT
GND
Vs
IN(HW) 11
IN
VB
VCCH
12
Vcc
COM
13
GND
28 V
OUT
Vs
26 W
LVIC
IN(LU) 14
UIN
IN(LV) 15
VIN
IN(LW) 16
WIN
VCCL
17
Vcc
VFO
18
Fo
IS
19
IS
COM
20
GND
TEMP
21
TEMP
UOUT
24 N(U)
VOUT
23 N(V)
WOUT
22 N(W)
図.1-1 内部回路図
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1.2 内蔵保護回路
• 本IPMには、下記の保護回路が内蔵されています。
(OC): 過電流保護機能
(UV): 低入力電圧保護機能
(LT): 温度出力機能 又は、(OH): 過熱保護機能
(FO): アラーム出力機能
• 過電流保護回路は、負荷短絡、アーム短絡時の過電流によるIGBTの破壊を保護する機能です。本保護回路
は外部シャント抵抗を用いて下アームの各層エミッタ電流をモニターしている為、アーム短絡保護も可能となっ
ております。
• 低入力電圧保護回路は、制御電源及びハイサイド駆動電源の電圧低下に対して動作する保護機能であり、全
駆動回路に内蔵しております。
• 過熱保護機能は、本IPMを過熱から保護する機能であり、ローサイド制御IC(LVIC)に内蔵しております。
• 温度出力機能は、検出温度をアナログ電圧に変換して出力しております。
(LVICに内蔵)
• アラーム出力機能は、アラーム信号を外部に出力する機能であり、IPMが異常信号を検出した際、マイクロプ
ロセッサー(MPU)へアラーム信号を出力することでシステム破壊を確実に停止することが可能となっておりま
す。
1.3 小型化
•本製品は、アルミ絶縁基板を使用しており、放熱に優れています。
•制御端子間ピッチは1.778mmとなっております。
•パワー端子間は、標準ピッチの2.54mmとなっております。
•コレクタ-エミッタ間飽和電圧Vce(sat) とスイッチング損失とのトレードオフを改善したことで、トータル損失を
低減します。
Mold resin
Lead frame
BSD IC IGBT FWD
WIRE
Mold resin
Aluminum base PCB with isolation layer
図.1-2 外観
図.1-3 パッケージ断面構造
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2. 製品ラインナップと本アプリケーションマニュアルの適用対象
表. 1-1 ラインナップ
IGBT定格
型式名
電圧
[V]
電流
[A]
6MBP15VRA060-50
600
15
6MBP15VRB060-50
絶縁電圧[Vrms]
1500Vrms
正弦波 60Hz, 1min.
(全端子ショートとケース間)
タイプ
LT*1
OH*1
6MBP15VRC060-50
LT*1
OH*1
6MBP15VRD060-50
LT*1
*1
主用途
・エアコン用コンプレッサ
モータドライブ
・ヒートポンプ用コンプ
レッサーモータドライブ
・ファンモータードライブ
(LT): 温度出力(LT)
(OH):過熱保護(OH)
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3. 製品型式名及び捺印の定義
• 型式名
6 MBP 15 VR A 060 –50
機種の追番(無い場合もあります。)
50 : RoHS
耐圧
060 : 600V
シリーズの追番
A ,D: 温度出力
B : 過熱保護
C : 温度出力、過熱保護
シリーズ名
VR: パッケージタイプ
IGBT 電流定格
15: 15A
IGBT-IPMを表す
トランジスタ数
6 : 6個入
図.1-4 捺印仕様
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4. 外形図
A
43.0 ±0.5
18x1.778(=32.004)
35.0 ±0.5
0.72(min.)
1.8 ±0.1
B
16-0.6
- 0.15
0.15 +0.20
※ Note.1
21 20 19 18 17 16 15 14 13 12 11 10 9
7
5
40
3
39
38
37
22 23 24
26
28
30
32
36
1.6 ±0.1
4.2 ±0.1
Insulated Metal Substrate
0.98(min.)
3.50(min.)
1.8 ±0.1
8-0.6
1.5 ±0.1
3.7 ±0.1
14x2.54 (=35.56)
Solder Plating
Insulated Metal Substrate
2.5(min)
1.2 ±0.1
0.7 ±0.4
0.5 ±0.1
DETAIL A
DETAIL B
15.2 ±0.5
30.4 ±0.5
Note.1
The IMS (Insulated Metal Substrate) deliberately protruded from back surface of case.
It is improved of thermal conductivity between IMS and heat-sink.
Pin No.
3
5
7
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
Pin Name
VB(U)
VB(V)
VB(W)
IN(HU)
IN(HV)
IN(HW)
VCCH
COM
IN(LU)
IN(LV)
IN(LW)
VCCL
VFO
IS
COM
Temp
Pin No.
22
23
24
26
28
30
32
36
Pin Name
N(W)
N(V)
N(U)
W
V
U
P
NC
図.1-5. ケース外形図
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5. 絶対最大定格
表1-2に6MBP15VSA060-50の絶対最大定格例を示します。
表 1-2 絶対最大定格 Tj=25C,Vcc=15V (特に指定がない場合)
項目
記号
定格
単位
説明
電源電圧
VDC
450
V
P-N(U),N(V),N(W)端子間に印加可能な
直流電源電圧
電源電圧 (サージ)
VDC(Surge)
500
V
スイッチングによりP-N(U),N(V),N(W)
端子間に印加可能なサージ電圧の
ピーク値
コレクタ-エミッタ間電圧
VCES
600
V
内蔵IGBTチップのコレクタ-エミッタ間最
大電圧及びFWDチップの繰返しピーク
逆電圧
コレクタ電流
IC@25
15
A
IGBTチップに許容される最大直流コレ
クタ電流 Tc=25℃, Tj=150℃
ピークコレクタ電流
ICP@25
45
A
IGBTチップに許容される最大パルスコ
レクタ電流 Tc=25℃, Tj=150℃
ダイオード順電流
IF@25
15
A
FWDチップに許容される最大直流順電
流 Tc=25℃, Tj=150℃
ピークダイオード順電流
IFP@25
45
A
FWDチップに許容される最大パルス電
流 Tc=25℃, Tj=150℃
コレクタ電力損失
PD_IGBT
38.5
W
IGBTチップ1素子で消費できる電力の
最大値 Tc=25℃, Tj=150℃
FWD電力損失
PD_FWD
20.5
W
FWDチップ1素子で消費される電力の
最大値Tc=25℃, Tj=150℃
動作時接合温度
(インバータ回路)
Tj
-40 ~ +150
C
IGBTとFWDチップの接合温度
ハイサイド制御電源電圧
VCCH
-0.5 ~ 20
V
VCCH-COM端子間に印加可能な電圧
ローサイド制御電源電圧
VCCL
-0.5 ~ 20
V
VCCL-COM端子間に印加可能な電圧
ハイサイド駆動電源電圧
VB(U)-COM
VB(V)-COM
VB(W)-COM
-0.5 ~ 620
V
VB(U)-COM, VB(V)-COM, VB(W)-COM間
に印加可能な電圧
ハイサイド駆動電源電圧
(上アームIGBT駆動)
VB(U)
VB(V)
VB(W)
20
V
U-VB(U), V-VB(V),W-VB(W)端子間に印
加可能な電圧
入力電圧
VIN
-0.5 ~ VCCH+0.5
-0.5 ~ VCCL+0.5
V
各Vin-COM端子間に印加可能な電圧
入力電流
IIN
3
mA
各Vin-COM端子間に注入可能な電流
アラーム印加電圧
VFO
-0.5 ~ VCCL+0.5
V
VFO-COM端子間に印加可能な電圧
アラーム出力電流
IFO
1
mA
過電流検出入力電圧
VIS
-0.5 ~ VCCL+0.5
V
IS-COM端子間に印加可能な電圧
動作時接合温度
(制御回路)
Tj
-40 ~ +150
C
制御回路の接合温度
VFOからCOM端子に流れるシンク電流
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表 1-2 絶対最大定格 at Tj=25C,Vcc=15V (続き)
項目
記号
定格
単位
説明
動作時ケース温度
TC
-40 ~ +125
C
動作時ケース温度(IGBT若しくはFWD
直下のアルミ絶縁基板下面の温度)
保存温度
Tstg
-40 ~ +125
C
保管及び搬送時の周囲温度範囲
(無負荷状態)
絶縁電圧
Viso
AC 1500
Vrms
全端子を短絡した状態で端子とヒート
シンク間に許容される正弦波電圧の
最大実効値 (正弦波 60Hz/1min)
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コレクタ-エミッタ間電圧の絶対最大定格仕様
絶対最大定格時のIGBTのコレクタ-エミッタ電圧については下記に示します。
動作時、PN(*)間印加電圧は通常ハイサイド若しくはローサイドの1相に印加されます。そのため、PN(*)間印加
電圧は、IGBTの絶対最大定格を越えてはいけません。絶対最大定格時のコレクタ-エミッタ電圧について下記を
ご参照下さい。
N(*): N(U),N(V),N(W)
VCES
: IGBTコレクタ-エミッタ電圧の絶対最大定格
VDC
: P-N(*)間電源電圧の絶対最大定格
VDC(Surge) : VDCに、P-N(*)間につながる電解コンデンサとIPMのP-N(*)間の配線インダクタンスにより発生す
るサージ電圧を加えた電圧値
≤ VDC(Surge)
コレクタ-エミッタ電流
≤ VDC(Surge)
≤ VDC
≤ VDC
短絡電流
VCE,IC=0
VCE,IC=0
(a) ターンオフ時
(b) 短絡動作時
図. 1-6 コレクタ-エミッタ電圧
図.1-6にターンオフ時及び短絡動作時の波形を示します。それぞれのVDC(Surge)は異なるため、VDCは上記の動
作モードを想定して設定する必要があります。
VCESは、IGBTのコレクタ-エミッタ間の絶対最大定格電圧を表します。 VDC(Surge)は、配線インダクタンスにより生
じるサージ電圧のマージンを考慮しています。
また、VDCは、P-N(*)端子と電解コンデンサ間の配線インダクタンスにより生じるサージ電圧のマージンを考慮し
ています。
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