法規制の遵守状況 リコー厚木事業所では、法規制値よりも厳しい「自主基準値」を定めています。2003年度は、自主基準値を 全て遵守することが出来ました。 環境影響項目 測定項目 大気汚染 ボイラー 法規制 ( )は自主基準 環境側面 150(135)ppm 窒素酸化物濃度 0.3(0.2)g/m3N 5.7∼8.7(6.0∼8.4) ダスト濃度 Ph 100 97.5 62 53.7 72 59.8 不検出 不検出 不検出 不検出 不検出 不検出 8.4 7.8 8.2 7.2 8.3 7.2 300(210)mg/l 16 3 92 9 37 9.4 SS 300(210)mg/l 66 6 200 10.6 46 4.8 30(21)mg/l 0 0 4 0.3 0 0 5(3.5)mg/l 1 0 1 0.1 0 0 220(154)mg/l 8 3 10 2.9 22 2.5 3(2)mg/l 0.09 0 0.08 0.02 0.11 0.06 10(7)mg/l 0.11 0.02 0.17 0.02 0.12 0.06 2(1)mg/l 0 0 0 0 0 0 1(0.7)mg/l 0.27 0 0.89 0.05 0.06 0.01 0.13 ノルマルヘキサン抽出物(動植物) よう素消費量 事業所排水 2003年度実績値 最 大 平 均 BOD ノルマルヘキサン抽出物(鉱物) 水質汚濁 2002年度実績値 最 大 平 均 2001年度実績値 最 大 平 均 亜鉛含有量 溶解性鉄含有量 クロム含有量 ニッケル ほう素 鉛 六価クロム化合物 銅 10(7)mg/l 0.5 0.2 0.6 0.13 0.4 0.1(0.07)mg/l 0 0 0 0 0 0 0.5(0.3)mg/l 3(2)mg/l 0 0 0 0 0 0 0 0 − 0 − 0 ※ 2002年度に事業所排水中の「ニッケル」が、自主基準値を超えて検出されたことについては、是正・予防措置を実施しました。 汚染予防施設 リコー厚木事業所には汚染予防のための施設があり、大気や水質の状態などを定期的に測定し調査をしています。 ①【廃水処理設備】 ③【スクラバー装置】 ニッケル/溶解性鉄の 除去、PH調整 排出ガスを水で洗浄 P棟 M棟 1 会館 L棟 3 4 S棟 2 C棟 F棟 グランド E棟 中央棟 B棟 K棟 D棟 A棟 事務棟 ②【脱臭装置】 5 有機溶剤を除去 ※ 8ページに事例あり R 棟 ④【廃水処理設備】 研究所の廃水の処理 ※ 10ページに事例あり ⑤給水塔(おまけ情報) 事業所の「シンボル」と なっている給水塔には、 空気をきれいにする塗料 “ 光触媒 ”が 塗られています。 土壌汚染の調査結果 ファイヤーくん リコー厚木事業所では、1997年2月、事業所内の約300箇所で土壌汚染 きれいな水辺に住んでいる 測定調査を行ないました。調査の結果、土壌汚染はありませんでした。 環境保全を願う「ホタル」です またその後は、土壌汚染の原因となる塩素系の溶剤は使用していません。 −5− R ECO 化学物質の管理 リコー厚木事業所では、PRTR(環境汚染物質排出・移動登録制度)の対象となっている3物質を取り扱って います。またPRTR対象物質だけでなく、その他の化学物質に関する取扱量・移動量をデータベースにて管理 するとともに、取扱量の削減に取り組んでいます。 単位:t PRTR対象物質名:用途 取扱量 大気排出量 水域排出量 土壌排出量 移動量 トルエン :部品の塗装に使用しています 5.3 0.1 0 0 5.1 キシレン :部品の塗装に使用しています ニッケル化合物 :部品のメッキに使用しています 1.4 0.2 0.1 0 0 0 0 0 1.3 0.1 重要環境影響項目 リコー厚木事業所では、有意な環境影響を与えると評価された(環境負荷情報の把握とIT/Sの活用の環境影響評 価システム事例を参照)環境側面・影響項目(下記の2項目)と、廃棄物の発生、エネルギーの消費を「重要環 境影響項目」としてとらえ、活動に取り組んでいます。 環境側面 影響項目 工程内容(設備名称) 大気への放出 大気への放出 大気汚染 大気汚染 蒸気・暖房・給湯(ボイラー) 運送(社有車) 環境負荷情報の把握とIT/Sの活用 ※ IT/S:Information Technology & Solution の略 リコー厚木事業所では、環境負荷情報を把握するツールとして、また環境に関する様々な情報を提供し共有する ツールとして、IT/Sを活用しています。作業の軽減や紙の使用量の減少、廃棄物量の削減にもなりました。 【事例】環境影響評価システムの運用 リコー厚木事業所では、事業所内の環境負荷データを『環境側面データベース』を使って把握し、評価しています。これは事業所内の 環境影響のある工程を抽出し、その工程の①作業内容、②インプット(使用エネルギー・原材料・部品など)情報、③使用している設 備、④アウトプット(製品、環境負荷情報等)情報を登録し、これらの情報を合わせて、発生の可能性、結果の重大性、業務要素から くる評価、定常作業時評価、非定常作業評価、緊急時評価、過去の影響評価を行い、独自の基準を用いて環境影響を評価します。また これにより有意な環境影響を与えると評価を受けた環境側面・環境影響項目は、「重要環境影響項目リスト」に登録されます。環境影 響評価は年1回定期的(6月)に、およそ900項目の見直しを実施します。データベースを使うことにより、毎年約900枚(A3 サイズ)の紙が削減できるうえ、情報入力から評価までの作業時間の短縮もはかれます。 環境側面データベースの評価の流れ ①作業工程内容 ⇒ 情 報 の 入 力 ③設備名称 ⇒ 自 動 ︶ ④環境側面 環境影響の種類 環境影響物の名称 月間排出量 ⇒ 評 価 項 目 の 入 力 環 境 影 響 評 価 ︵ 工 程 の 抽 出 ②インプット (エネルギー・原材料・部品など) 名称 月間使用量 *****評価【共通】***** (1)発生の可能性 ・有害物質または有害因子の使用量・保管量 (月間の使用量または保管量の多い方) ・施設の使用頻度または業務の実施頻度 (2)結果の重大性 ・流出防護施設の設置 ・発生の検知 ◆業務的要素からくる評価 ・法規制適用の可能性 ・対策の容易性 ・対策の経費効果 ・利害関係者からの苦情・要求 ・企業イメージへの効果 *****評価【選択】***** 1. 定常時の評価 2. 非定常時の評価 3. 緊急時の評価 4. 過去の影響の評価 ⇒ 重 要 環 境 影 響 項 目 の 抽 出 ※ 7ページの「廃棄物計量システム」・9ページの「電力監視システム」も、環境負荷情報を把握するためにIT/Sを活用した事例です。 −6−