参考回路:日本語版

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回路ノート
CN-0261
使用したリファレンス・デバイス
テスト済み回路設計集“Circuits from the Lab™ ”は
共通の設計課題を対象とし、迅速で容易なシステ
ム統合のために製作されました。さらに詳しい情
報又は支援は http://www.analog.com/jp/CN0261 を
ご覧ください。
AD7691
1.5LSB INL、250kSPS、18 ビット
PulSAR A/D コンバータ
AD8597
超低歪み、超低ノイズアンプ
ADR435
超低ノイズ、XFET®、5.0V 電圧リフ
ァレンス
AC 性能を最適化した 18 ビット、250 kSPS
データ・アクイジション・システム
評価および設計サポート環境
回路の機能とその利点
回路評価ボード
高性能 ADC の周辺回路を構成する製品の選択は簡単だとは限
りません。図 1 の回路は、18 ビット、250 kSPS PulSAR®
ADC のための完全なフロントエンド・ソリューションを示し
ており、AC 性能に対し最適化されています。
CN-0261 評価用ボード(EVAL-CN0261-SDPZ)
システム・デモンストレーション・プラットフォーム
(EVAL-SDP-CB1Z)
設計と統合ファイル
回路図、レイアウト・ファイル、部品表
ADR435
5V VREF
VDD = 8V
2
0.1µF
VIN
VOUT
6
1µF
GND
4
VDD = 8V
0.1µF
VIN+
VCM = VREF ÷ 2
= 2.5V
49.9Ω
VIO =
1.8V TO 5V
VDD = 5V
AD8597
2
7
6
180Ω
22µF
0.1µF
3
1
590Ω VCM
VIN+
590Ω
0.1µF
2
VDD
REF
IN+
3
10
VIO
SDI
AD7691 SCK
VIN–
GND
VOLTAGE DIVIDER
FOR BIASING PURPOSES
VSS = –2V
4
VCM = VREF ÷ 2
= 2.5V
49.9Ω
AD8597
2
3
590Ω
0.1µF
7
1
GND
CNV
8
7
3-WIRE INTERFACE
6
5
VDD = 8V
0.1µF
VIN–
SDO
IN–
0.1µF
9
180Ω
18-BIT, 1.5LSB INL
250kSPS DIFFERENTIAL
PulSAR ADC
2.7nF
VCM
49.9Ω 0.1µF
590Ω
VSS = –2V
VOLTAGE DIVIDER
FOR BIASING PURPOSES
10467-001
0.1µF
VREF = 5V
VCM = 2.5V
49.9Ω
1
2.7nF
図 1.高性能 18 ビット ADC のフロントエンド(簡略回路図:全接続の一部およびデカップリングは省略されています)
アナログ・デバイセズ社は、提供する情報が正確で信頼できるものであることを期していますが、その情報の利用に関して、あるいは利用に
よって生じる第三者の特許やその他の権利の侵害に関して一切の責任を負いません。また、アナログ・デバイセズ社の特許または特許の権利
の使用を明示的または暗示的に許諾するものでもありません。仕様は、予告なく変更される場合があります。本紙記載の商標および登録商標
は、各社の所有に属します。※日本語資料は REVISION が古い場合があります。最新の内容については、英語版をご参照ください。
Rev. A
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本
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電話 03(5402)8200
大阪営業所/〒532-0003 大阪府大阪市淀川区宮原 3-5-36 新大阪トラストタワー
電話 06(6350)6868
CN-0261
回路は AD7691 を中心に構成されています。AD7691 は
PulSAR ファミリーに属する低消費電力(1.35 mW @ 2.5 V、
100 kSPS)ADC です。
この ADC は、超低歪み、超低ノイズのアンプ AD8597 によっ
て直接駆動され、ADC のリファレンスは 5 V で超低ノイズ
ADR435 です。この回路は、1 kHz の入力トーンに対して 101
dB の SNR と 118 dB の THD を達成します。
回路ノート
ADR435 は、8 ピン MSOP または 8 ピン細型 SOIC パッケージ
で供給されます。
こうした回路構成でのダイナミック特性を以下図 2 と図 3 に
示します。
SNR:101.02 dB
THD:118.44 dB
回路説明
SINAD:100.94 dB
この回路の心臓部は、18 ビット、250 kSPS の電荷再配分型逐
次比較 A/D コンバータ(ADC)AD7691 で、単電源で動作し
ます。
ダイナミック・レンジ:101.5 dB
低消費電力、かつノーミッシング・コードで高速 18 ビット・
サンプリング AD 変換部、内部変換クロック、多機能シリア
ル・インターフェース・ポートを内蔵しています。IN+ピン
と IN−ピンの電圧差を CNV の立ち上がりエッジでサンプリン
グします。これらのピンの電圧は通常、0V と VREF 間で、逆
位相で振幅します。リファレンス電圧 REF は外部より与えら
れますが、電源電圧の範囲で変えることができます。AD7691
の消費電力はスループットに比例します。
10467-002
この回路ノートで行われた実験では、AD7691 を SDP (シス
テム・デモンストレーション・プラットフォーム EVAL-SDPCB1Z)に接続しています。ADC の SPI 互換シリアルポート
は、SDP 基板上の DSP のシリアルポート (SPORT)に接続しま
した。
図 2.評価用ボードのソフトウェアの出力画面
AD7691 は 10 ピン MSOP または 10 ピン QFN(LFCSP)のパ
ッケージです。
ADC は、入力バッファに最適な低ノイズ、低歪みのオペアン
プ AD8597(内蔵 1 アンプあたり 4.8 mA の消費電流)によっ
て駆動されます。AD8597 はノイズ性能が 1.1 nV/√Hz と低
く、高調波歪みもオーディオ周波数帯域で−120 dB 未満と低
いので、オーディオ、医療、および計装用アプリケーション
のプリアンプに必要な広いダイナミック・レンジを提供しま
す。スルーレートが 14 V/μs、利得帯域幅積が 10 MHz と優れ
ているので、医療用アプリケーションに最適です。
0
AMPLITUDE (dB)
–50
AD8597 は±15 V までの電源電圧で動作可能です。この回路で
は、消費電力を最小に抑えるために+8 V と−2 V の電源電圧が
選択されました。
AD8597 は 8 ピンの SOIC および LFCSP パッケージで供給さ
れます。180 Ω 抵抗と 2.7 nF コンデンサがシングル・ポール
327 kHz のローパス・フィルタを形成し、ノイズをさらに減ら
します。
–100
–150
–250
0
20
80
40
60
FREQUENCY (kHz)
100
図 3.250 kSPS でサンプリング時の 1 kHz トーンの
FFT の詳細
ADR43x ファミリーは最大 30 mA の出力電流をソースし、最
大 20 mA をシンクすることができます。トリム端子も備えて
おり、性能に影響を及ばすことなく、0.5%の範囲で出力電圧
を調整することができます。
-2/4 -
120
10467-003
–200
このアプリケーションで使用されている電圧リファレンスは
ADR435 です。これは XFET®電圧リファレンス・ファミリー
に属しており、低ノイズ、高精度、および低温度ドリフト性
能を特長にしています。特許取得済みの温度ドリフト曲率補
正および XFET(eXtra implanted junction FET)技術を使っ
て、温度に対する電圧変化を最小に抑えています。
Rev. A
FUNDAMENTAL = 1kHz, –0.3dB
FROM FS
SAMPLING FREQUENCY = 250kSPS
SNR = 101.02dB
THD = –118.44dB
SINAD = 100.94dB
DYNAMIC RANGE = 101.5dB
CN-0261
回路ノート
バリエーション回路
回路の評価とテスト
その他の PulSAR ファミリーADC では、サンプリング・レー
トは異なりますが、ピン互換である差動入力 18 ビットの
AD7690(400 kSPS)、AD7982(1 MSPS)、AD7984(1.33
MSPS)も使うことができます。
必要な装置(相当品で置き換え可)
•
•
AD7986(2 MSPS)は 20 ピン 4 mm × 4 mm LFCSP(QFN)で
供給されます。
•
•
オペアンプ AD8599 は AD8597 のデュアル・バージョンで、
必要ならこの回路で使えます。
•
ADA4841-1(シングル)および ADA4841-2(デュアル)は消
費電力がさらに低いオペアンプですが(1 アンプあたり 1.1
mA の消費電流)、ノイズがわずかに高くなります(2.1
nV/√Hz)。
•
EVAL-CN0261-SDPZ CN-0261 の評価ボード
システム・デモンストレーション・プラットフォー
ム(EVAL-SDP-CB1Z)
関数発生器、Audio Precision 社の SYS-2522
図 4 に示されているような外付け 10 nF セラミッ
ク・フィルタ・コンデンサ
電源:+8 V @ 50 mA、−2 V @ 50 mA、+5 V @ 500
mA。
USB ポート付き Windows® XP、Windows Vista®(32
ビット)、または Windows® 7(32 ビット)搭載 PC
セットアップとテスト
ADA4941 は差動入力の 18 ビット ADC を駆動するように最適
化されており、1 アンプあたり 2.2 mA の消費電流で、ノイズ
は 10.2 nV/√Hz です。
AC 性能測定用の評価環境の構成を図 4 に示します。EVALCN0261-SDPZ ボードは、示されている DC 電源によって駆動
されます。ボードのドキュメント一式に関しては
www.analog.com/CN0261-DesignSupport を参照してください。
PulSAR シリーズの ADC の概要と推奨ドライバに関しては、
www.analog.com/PulSAR を参照してください。
この図 4 に示す構成で周波数応答の測定しました。フルスケ
ールの 0.5 dB 下の入力信号レベルで 1 kHz トーンを出力する
ように、Audio Precision 社の SYS-2522 を設定しました。外付
け 10 nF コンデンサは、信号発生器出力のローパス・ノイズ
低減フィルタとして機能します。評価ボードのソフトウェア
を使って、FFT データをキャプチャして解析しました。
リファレンス電圧は、ADR43x ファミリーや他のファミリー
のものが弊社の製品ポートフォリオからご覧いただくことが
できます。
入力にバイアスを与える VCM 信号を発生するにはバッファ
を使うのが普通ですが、この回路ではバッファを必要とせず
に、期待された性能を達成しました。
ソフトウェア解析機能が評価ボードのソフトウェアに含まれ
ているので、ユーザーは AC 性能または DC 性能のデータを
キャプチャして解析することができます。
AC 性能に加えて、評価ボードのソフトウェアにより、ユーザ
ーは波形データを解析し、測定された入力信号のヒストグラ
ムを作成することもできます。
DC
POWER SUPPLIES
+5V
−2V
GND
VIN+
AUDIO
PRECISION
SYS-2522
VIN−
USB
SDP
BOARD
EVAL-CN0261-SDPZ
120-PIN
CONNECTOR
10nF
CERAMIC
図 4.AC 性能測定のセットアップ
Rev. A
-3/4 -
PC WITH
FFT
ANALYSIS
SOFTWARE
10467-004
+8V
CN-0261
回路ノート
さらに詳しい資料
データシートと評価ボード
CN0261Design Support Package:
www.analog.com/CN0261-DesignSupport
CN-0261 評価用ボード(EVAL-CN0261-SDPZ)
Analog Dialogue 39-09:高速プリント回路基板レイアウトの実
務ガイド
MT-021 Tutoria:Sucessive Approximation ADCs, Analog
Devices.
MT-031 Tutorial:Grounding Data Converters and Solving the
Mystery of "AGND" and "DGND," Analog Devices.
システム・デモンストレーション・プラットフォーム
(EVAL-SDP-CB1Z)
AD7691 データシート
AD8597 データシート
ADR435 データシート
MT-101 Tutorial:Decoupling Techniques, Analog Devices.
改訂履歴
Voltage Reference selection and Evaluation Tool, Analog Devices.
12/13—Rev. 0 to Rev. A
Changes to Title ............................................................................... 1
1/12—Revision 0: 初版
「Circuits from the Lab/実用回路集」はアナログ・デバイセズ社製品専用に作られており、アナログ・デバイセズ社またはそのライセンスの供与者の知的所有物です。お客さまは
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よび登録商標は各社の所有に属します。
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Rev. A
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