2002 年 10 月 フ ジ ク ラ 技 報 第 103 号 新 製 品 紹 介 広帯域分散補償ファイバモジュール 当社では,各種伝送ファイバ,伝送帯域に対応 はじめとし,各種伝送用ファイバ,伝送帯域にお したスロープ補償型分散補償ファイバモジュール ける分散および分散スロープの100%補償を実現し (SC-DCFモジュール:Slope Compensating and ている.また,DWDMにおいて伝送品質の劣化を Dispersion Compensating Fiber Module)を開発 生じさせる非線形効果も低減されていることも特 し,製品にラインアップした. 長とする(表1,図2,図3) . 分散補償ファイバモジュールは,光増幅中継長 距離光ファイバ伝送システムにおいて,伝送用光 特 長 ファイバの累積分散により生ずる信号の歪みを補 1.各種伝送ファイバに対応 償するために使用される(図1).特に,高ビット ①1.3SMF C&L-Band レートの高密度波長分割多重(DWDM:Dense ②NZ-DSF C&L-Band Wavelength Division Multiplexing)伝送において 2.低挿入損失 は,伝送波長帯域全域での分散補償が要求され, 3.高信頼性(Telcordia GR-2854-CORE 対応) 伝送用ファイバの分散スロープの完全な補償が必 4.低非線形特性 要となる. (光デバイス事業推進室光デバイス製造部 金田) 今回開発した製品は,ITU-TG.652準拠1.3SMFを 伝送用ファイバ 送信機 SC-DCFモジュール 受信機 EDFA 図1 SC-DCFモジュールを用いた光ファイバ通信システム 表1 製品概略仕様 型 番※1 DC-C-N***-UW 伝送路ファイバ種類 伝送帯域 RDS ※2 DC-L-N***-UW DC-HS-C-N***-UW DC-HS-L-N***-UW DC-LS-C-N***-UW DC-LS-L-N***-UW 1.3SMF NZ-DSF(大Aeff) C-Band L-Band 0.0034 0.0029 スロープ補償率※3 NZ-DSF(低分散スロープ) C-Band L-Band C-Band L-Band 0.020 0.011 0.010 0.007 ≦4.4dB ≦5.3dB 100%±20%(±10%対応可能) 挿入損失例 (80km補償用) ≦8.5dB ≦8.9dB モジュールサイズ例 ≦5.3dB ≦7.5dB 238×224×45mm(カスタムメイド対応) ※ 1:***は中心波長における分散値を示す. ※ 2:RDS(Relative Dispersion Slope)=分散スロープ/分散 ※ 3:スロープ補償率=モジュールのRDS/線路のRDS×100(%) 1,500 1,000 500 波 長 分 散 (ps/nm) 伝送ファイバ(1.3SMF)分散曲線 分散補償後の残留分散曲線 0 −500 分散補償ファイバ分散曲線 −1,000 −1,500 1,530 1,535 1,540 1,545 1,550 1,555 1,560 1,565 1,570 波 長(nm) 図3 製品外観 〔お問い合わせ〕 図2 分散補償後の残留分散特性例(1.3SMF) 光デバイス事業推進室光デバイス技術部 TEL 03-5606-1203 FAX 03-5606-1535 E-mail:[email protected] 56