評価用ボード・ユーザー・ガイド UG-197 トランス・ドライバ内蔵の ICOUPLER 4 チャンネル・アイソレータ ADUM347X の評価用ボード 特長 概要 2.5 kVrms 絶縁型 DC/DC コンバータを含む独立な ADuM347x 回 路を 2 個内蔵 単電源構成 5 V in / 5 V out (安定化) 5 V in / 3.3 V out または 3.3 V in / 3.3 V out に設定可能 2 電源構成 5 V in / 15 V out (安定化)および 7.5 V out (非安定化) 5 V in / 12 V out (安定化)および 6 V out (非安定化)に設定可 能 ADuM347x 回路あたり絶縁された 25 Mbps データが 4 チャンネ ル Coilcraft 社および Halo 社トランスのフットプリント・オプショ ン 複数のスイッチング周波数オプション EVAL-ADuM3471EBZ は、トランス・ドライバを内蔵した 4 チ ャンネル・デジタル・アイソレータ ADuM347x ファミリーの 2 つのアプリケーションをデモストレーションします。このボー ドは 2 電源構成と単電源構成の 2 つの独立した電源回路を内蔵 しています。スイッチング周波数は 200 kHz~1000 kHz で設定 可能です。このボードは、様々な I/O 構成と複数のトランス・ オプションをサポートしています。2 個の ADuM3471 アイソレ ータが内蔵されています。 サポートしているICOUPLERモデル ADuM3470 ADuM3471 ADuM3472 ADuM3473 ADuM3474 09417-001 評価用ボード 図 1.ADuM3471 評価用ボード 最終ページの重要なご注意と法的条項を お読みくださるようお願いいたします。 Rev. 0 アナログ・デバイセズ社は、提供する情報が正確で信頼できるものであることを期していますが、その情報の利用に 関して、あるいは利用によって生じる第三者の特許やその他の権利の侵害に関して一切の責任を負いません。また、 アナログ・デバイセズ社の特許または特許の権利の使用を明示的または暗示的に許諾するものでもありません。仕様 は、予告なく変更される場合があります。本紙記載の商標および登録商標は、各社の所有に属します。 ※日本語データシートは REVISION が古い場合があります。最新の内容については、英語版をご参照ください。 ©2010 Analog Devices, Inc. All rights reserved. 社/〒105-6891 東京都港区海岸 1-16-1 ニューピア竹芝サウスタワービル 電話 03(5402)8200 大阪営業所/〒532-0003 大阪府大阪市淀川区宮原 3-5-36 新大阪トラストタワー 電話 06(6350)6868 本 UG-197 評価用ボード・ユーザー・ガイド 目次 特長......................................................................................................1 回路図.............................................................................................. 6 概要......................................................................................................1 2 電源構成........................................................................................... 7 サポートしている ICOUPLER モデル .............................................1 端子.................................................................................................. 7 評価用ボード ......................................................................................1 トランスの選択.............................................................................. 8 改訂履歴..............................................................................................2 スイッチング周波数オプション .................................................. 8 単電源構成..........................................................................................3 その他の 2 次側絶縁型電源構成................................................. 10 端子..................................................................................................3 トランスの選択 ..............................................................................4 回路図............................................................................................ 10 評価用ボードのレイアウト ............................................................ 11 スイッチング周波数オプション...................................................4 オーダー情報.................................................................................... 12 入力と絶縁型出力電源のその他のオプション...........................4 部品表............................................................................................ 12 改訂履歴 10/10—Revision 0: Initial Version Rev. 0 - 2/13 - UG-197 評価用ボード・ユーザー・ガイド 単電源構成 2 個の独立した絶縁型回路によりADuM3471 評価用ボードが構成 されています。図 2に示すボードの下半分は単電源構成です(こ の 構 成 の ADuM347x の ア プ リ ケ ー シ ョ ン 情 報 に つ い て は ADuM347xデータ・シートを参照)。 09417-002 電源は、ADuM3471 (U1)、外部トランス(T1 または T2)、その他 の部品(この回路機能については ADuM347x データ・シート参 照)から構成される安定化プッシュプル・コンバータにより、サ イド 2 へ転送されます。 出力電源接続 図 2.単電源構成 単電源構成は、5 Vの 2 次側絶縁型電源と 5 Vの 1 次側入力電源 として構成され、これにより最大 2.5 Wの安定化絶縁型電源を 供給します。これは、3.3 Vの 2 次側絶縁型電源と 5 Vまたは 3.3 Vの 1 次側入力電源に再構成することもできます(入力と絶縁型 出力電源のその他のオプションのセクション参照)。図 9に、単 電源構成回路図を示します。 端子 単電源構成では、端子ブロックがサイド 1 (1 次側/電源入力側) とサイド 2 (2 次側/電源出力側)に設けてあります。4.3 mmのアイ ソレーション障壁により、サイド 1 とサイド 2 が分離されてい ます。 図 3に、これらの端子位置を示します。ボードには ADuM3471 が実装されていますが、ADuM347xファミリー全体 に対応できるようにデザインされています。このため、シルク スクリーンではI/Oxで 4 個のiCoupler®データ・チャンネルを表 しています。 J1 とJ3 は、0.1 インチ(2.54 mm)の 6x1 ヘッダーです。J2 には、 50 Ωで終端されたオプションのSMAコネクタ(未実装)のパッド があります。表 1に、端子の接続機能を示します。これらにつ いては、入力電源接続、出力電源接続、データI/Oの接続の各セ クションで説明します。 SIDE 2 TERMINAL 出力負荷は、シルクスクリーンで+5V/3.3Vと表示され回路図で は+5V/3.3V OUTと表示されたJ3 のピン 1 に接続することができ ます。このピンが絶縁型安定化 5 V出力電源になります。負荷 のリターンは、GND ISOと表示されたJ3 のピン 6 に接続します。 このピンが、サイド 2 のグラウンド・リファレンスになります。 このピンは、回路図ではGND2 と表示されています。ADuM3471 2 次側(I/OとPWM制御)に必要な電流を含み、この電源はデフォ ルトの 5 V 1 次側入力電源/5 V 2 次側絶縁型電源構成で最大 500 mAを供給することができます。サイド 2 の絶縁型データ・チャ ンネルは 2 次側絶縁型電源の負荷となるため、合計有効電流は 減ります。与えられたデータ・レートに対してサイド 2 I/Oライ ンが必要とする電流を求めるための出力電源電流仕様について はADuM347xデータ・シートの電気的特性を参照してください。 このユーザー・ガイドの図 5~図 8に、負荷電流、スイッチング 周波数、温度の変化に対する電源効率の変化を示します。 データI/Oの接続 EVAL-ADuM3471 では様々なI/O構成をサポートしています。 ADuM3471 デジタル・アイソレーションの 4 チャンネルすべてを 端子からアクセスすることができます。ADuM3471 を実装した 場合、I/O1~I/O3 はサイド 1 の入力とサイド 2 の出力になりま す。I/O4 はサイド 1 の出力とサイド 2 の入力になります。表 1 に、I/Oxが接続されるADuM3471 ピンを示します。 J2 を実装すると、ADuM3471 VIA 入力を 50 Ω の信号源へ直接接 続することができます。SMA を VIA に接続するときは、R33 を 0 Ω 抵抗として短絡する必要があります。R34、R35、R36 を使 うと、種々の I/O 接続方式を実現することができます。例えば、 0 Ω 0805 を R34 にハンダ付けし、VIA、VIB、VIC を相互接続して R35 をこれに接続します。 外部信号源を I/O3 に接続する場合は、R36 を実装する必要があ ることに注意してください。これは、出力ピンが駆動されるた め、ADuM3471 に永久的な損傷を与えることがあります。VOD から VIC を駆動するようにするため、R36 を使って VIC を VOD に 接続することができます。ADuM3471 を実装するときは、C5~ C7 と C9 は実装しないでください。C8、C10、C11、C12 は、オ プションのデータ出力負荷(未実装)用の 0603 パッドです。 09417-003 SIDE 1 TERMINAL +5 V IN は、単電源構成 ADuM3471 である U1 の VDD1 と VDDA に 入力されます。VDD1 は ADuM3471 のトランス・ドライバ電源で、 VDDA は 1 次 側 電源電 圧です (こ れらの ピン 機能に ついて は ADuM347x のデータ・シート参照)。VDD1/VDDA は、47 µF のセラ ミック・コンデンサ(C1)と ADuM3471 の近くにある 0.1 µF のロ ーカル・バイパス・コンデンサ(C2)でバイパスされています。 R15、R16、C28、C29 は、オプションのスナバ(未実装)用として 設けてあります。このスナバは放射の削減に使用することがで きます。 図 3.単電源構成での端子 入力電源接続 +5 V を+5V IN と表示された J1 のピン 1 (または、3.3 V の 1 次側 入力電源/3.3 V の 2 次側絶縁型電源の場合は+3.3 V)に接続しま す。負電源を GND (回路図では GND1 )と表示されたピン 6 に接 続します。これらは、単電源構成が動作するために必要とされ る唯一のボード外接続です。 Rev. 0 - 3/13 - UG-197 評価用ボード・ユーザー・ガイド R30 とR31 を取り外して図 4に基づいてR1 を選択すると、別の スイッチング周波数を選択することができます。このボードは デフォルトで 500 kHzに設定されています。図 5と図 7に、いず れかのトランスを実装した場合のスイッチング周波数の電源効 率に対する影響を示します。 図 6に、500 kHzスイッチング周波 数での温度に対する効率カーブの変化を示します。 表 1:単電源構成の端子機能説明 Pin Label Description J1 1 2 3 4 5 6 +5V IN I/O1 I/O2 I/O3 I/O4 GND Side 1 +5 V primary input supply VIA Logic Input A VIB Logic Input B VIC Logic Input C VOD Logic Output D Side 1 ground reference J2 N/A N/A SMA connector to J1, I/O1 (VIA) J3 1 +5V/3.3V 2 3 4 5 6 I/O1 I/O2 I/O3 I/O4 GND ISO Side 2 +5 V secondary isolated supply VOA Logic Output A VOB Logic Output B VOC Logic Output C VID Logic Input D Side 2 ground reference 表 2.スイッチング周波数の選択 R30 R31 ROC Switching Frequency Open 0Ω Open 0Ω Open Open 0Ω 0Ω 300 kΩ 100 kΩ 75 kΩ 50 kΩ 200 kHz 500 kHz 700 kHz 1 MHz 1500 1400 1300 SWITCHING FREQUENCY (kHz) Terminal PCB は ADuM347x ファミリー全体と互換性を持つようにデザイ ンされています。別の ADuM347x で ADuM3471 を置換えると、 他の I/O 接続方式が可能になります。これらの構成のピン説明 については、ADuM347x データ・シートを参照してください。 これらの変更は、ユーザーの判断によります。出力ピンを外部 電圧で駆動すると、ADuM347x に永久的な損傷を与えることが あるため、回避するように注意してください。 1200 1100 1000 900 800 700 600 500 400 300 200 トランスの選択 EVAL-ADuM3471 は複数のトランス・オプションをサポートし ています。単電源構成では、Halo社のTGSAD-260V6LF (T1)また はCoilcraft社のJA4631-BL(T2) 1:2 巻数比トランスを採用してい ます。Coilcraftフットプリントは、Haloフットプリントの左側に あります。図 5と図 7に、いずれかのトランスを使用した場合の 単電源構成動作の効率カーブを示します。 スイッチング周波数オプション ADuM3471 OC/発振器制御ピンとグラウンドの間に接続する抵抗 により、単電源構成スイッチング周波数を設定します。図 4に、 この抵抗値とコンバータ・スイッチング周波数との関係を示し ます。EVAL-ADuM347xは 0 Ω 0805 を使って 4 種類の設定済み スイッチング周波数に設定することができます。R30R1 (300 kΩ)とR2 (150 kΩ)の並列接続になり、R31 を短絡すると、R1 と R3 (100 kΩ)の並列接続になります。表 2に、R30 とR31 の短絡/ オープンにより選択できるスイッチング周波数を示します。 Rev. 0 0 0 50 100 150 200 250 300 350 400 450 500 ROC (kΩ) 09417-004 100 図 4.スイッチング周波数対 ROC 抵抗 入力と絶縁型出力電源のその他のオプション 単電源構成では、3.3 Vの 2 次側絶縁型電源/3.3 Vまたは 5 V 1 次 側入力電源に設定することができます。0 Ω 0805 をR32 にハン ダ付けしてR4 を短絡すると、出力電源は 3.3 Vに設定されます。 帰還ノード(ADuM3471 のFBピン)の電圧は、所望出力電圧を分 圧して約 1.25 Vにする必要があります。R32 をオープンにする と、2 次側絶縁型電源が 5 Vに設定され、これを短絡すると電源 は 3.3 Vに設定されます。2 次側絶縁型出力電源電圧設定の詳細 については、ADuM347xデータ・シートを参照してください。 図 8に、これらの電源オプションのいずれかに再設定した場合 の単電源構成の効率カーブ変化を示します。 - 4/13 - UG-197 80 80 70 70 60 60 EFFICIENCY (%) 50 40 30 1MHz 700kHz 500kHz 200kHz 20 30 1MHz 700kHz 500kHz 200kHz 10 50 100 150 200 250 300 350 400 450 500 LOAD CURRENT (mA) 0 09417-005 0 70 70 60 60 EFFICIENCY (%) 80 50 40 –40°C +25°C +105°C 10 250 300 350 400 450 500 LOAD CURRENT (mA) 09417-006 0 0 200 300 350 400 450 500 500 30 10 150 250 40 20 100 200 50 20 50 150 図 7.様々なスイッチング周波数での 5 V In から 5 V Out までの効率、Halo 社トランス使用 80 0 100 LOAD CURRENT (mA) 図 5.様々なスイッチング周波数での 5 V In から 5 V Out までの効率、Coilcraft 社トランス使用 30 50 09417-007 0 0 EFFICIENCY (%) 40 20 10 5V IN TO 5V OUT 5V IN TO 3.3V OUT 3.3V IN TO 3.3V OUT 0 50 100 150 200 250 300 350 400 450 LOAD CURRENT (mA) 図 8.様々な出力構成での単電源構成効率 Coilcraft 社トランスを 500 kHz で使用 図 6.様々な温度での 5 V In から 5 V Out までの効率 Coilcraft 社トランスを 500 kHz で使用 Rev. 0 50 09417-008 EFFICIENCY (%) 評価用ボード・ユーザー・ガイド - 5/13 - 評価用ボード・ユーザー・ガイド UG-197 09417-009 回路図 図 9.単電源構成の回路図 Rev. 0 - 6/13 - UG-197 評価用ボード・ユーザー・ガイド 2電源構成 この評価用ボードの、ADuM3471 で構成された 2 次側電源は、2 電源構成です。図 10に示すこの回路は、ボードの上半分にあり ます。ADuM347xデータ・シートでも、この構成のADuM347x について説明しています。図 17に回路図を示します。 09417-010 09417-011 デフォルト設定では、2 電源構成は安定化 15 V出力と非安定化 7.5 V出力を提供します。これらは、5 Vの 1 次側入力電源から 絶縁されています。2 電源構成では、外部負荷に最大 140 mAを 供給することができます。サイド 2 の絶縁型データ・チャンネ ルは 2 次側絶縁型電源の負荷となるため、合計有効電流は減り ます。与えられたデータ・レートに対してサイド 2 I/Oラインが 必要とする電流を求めるための出力電源電流仕様については ADuM347xデータ・シートの電気的特性を参照してください。 12 V (安定化)と 6 V (非安定化)の 2 次側絶縁型電源または正と負 の電源として再構成することができます。詳細については、そ の他の 2 次側絶縁型電源構成のセクションを参照してください。 SIDE 2 TERMINAL 入力電源接続 +5 V を+5V IN と表示された J4 のピン 1 に接続します。負電源 を GND (回路図では GND3)と表示されたピン 6 に接続します。 これらは、2 電源構成が動作するために必要とされる唯一のボ ード外接続です。 +5V IN は、2 電源構成の ADuM3471 である U2 の VDD1 と VDDA に入力されます。VDD1 は ADuM3471 のトランス・ドライバ電源 で、VDDA は 1 次側電源電圧です(これらのピン機能については ADuM347x のデータ・シート参照)。VDD1/VDDA は、47 µF のセラ ミック・コンデンサ(C13)と ADuM3471 の近くにある 0.1 µF のロ ーカル・バイパス・コンデンサ(C18)でバイパスされています。 R17、R18、C30、C31 は、オプションのスナバ(未実装)用として 設けてあります。このスナバは放射の削減に使用することがで きます。 図 10.2 電源構成 SIDE 1 TERMINAL 入力電源接続、出力電源接続、データI/Oの接続の各セクション で説明します。 図 11.2 電源構成の端子 出力電源接続 出力負荷は、シルクスクリーンで+15 V/12V と表示され回路図で は VISO2 と表示された J6 のピン 1 に接続することができます。 このピンが絶縁型安定化 15 V 出力電源になります。負荷のリタ ーンは、J6 のピン 7 に接続してください。このピンは、シルク スクリーンでは GND ISO と、回路図では GND4 と、それぞれ表 示されています。 サイド 2 の電源は、2 次側絶縁型電源 15 Vから供給されます。 ADuM3471 の内蔵ロー・ドロップアウト・レギュレータにより この電圧が 5 Vに変換されます。ADuM3471 の 2 次側電源は安 定化 5 V電源から供給されます。このため、ADuM3471 VREGピ ンは 15 Vに、VDD2 ピンは 5 Vに、それぞれなります。15 V電源 はJ6 のピン 1 に接続されます。7.5 V電源はJ6 のピン 2 に接続さ れます。このピンは、シルクスクリーンでは+7.5V/6Vと、回路 図ではVISO1 と、それぞれ表示されています。サイド 2 のグラ ウンド・リファレンスは、J6 のピン 7 に接続されます。単電源 構成と 2 電源構成はシルクスクリーンでは同じ名前ですが、グ ラウンドを共用しないことに注意してください。2 つの電源は、 15 mmの間隙で互いに絶縁されています。2 電源構成の動作原理 についてはADuM347xデータ・シートを参照してください。 図 12~図 15に、+15/+12 V絶縁型出力電源をVREGに接続した場合 の、2 電源構成の効率カーブを示します。 非安定化 7.5 VからのVREGの供給 端子 2 電源構成では、端子ブロックがサイド 1 (1 次側/電源入力側)と サイド 2 (2 次側/電源出力側)に設けてあります。4.3 mmのアイソ レーション障壁により、サイド 1 とサイド 2 が分離されていま す。図 11に、これらの端子を示します。ボードにはADuM3471 が実装されていますが、ADuM347xファミリー全体に対応でき るようにデザインされています。このため、シルクスクリーン ではI/Oxで 4 個のiCouplerデータ・チャンネルを表しています。 J4 は 0.1 インチ(2.54 mm) 6x1 ヘッダーで、J6 は 0.1 インチ 7x1 ヘッダーです。J5 には、50 Ωで終端されたオプションのSMAコ ネクタ(未実装)のパッドがあります。表 3に、端子の接続機能を 示 し ま す 。 こ れ ら に つ い て は 、 Rev. 0 VREG は非安定化電源 7.5 V から供給することができます。これ により効率が高くなります。ただし、15 V 電源が無負荷の場合、 非安定化 7.5 V 電源は約 3 V になるため、ADuM3471 の 2 次側電 源電圧としては十分な高さではありません。このため、2 電源 構成がオープン・ループとなり、15 V 電源の安定化が行われな くなります。ADuM3471 の 2 次側電源が不十分なため、デー タ・チャンネルは動作できなくなります。15 V を VREG に使用す ると、ADuM3471 の 2 次側は軽い負荷条件でパワーアップでき るようになります。0 Ω 0805 を R19 から R20 へ移動して、7.5 V からサイド 2 の電源を供給するようにしてください。 - 7/13 - UG-197 評価用ボード・ユーザー・ガイド データI/Oの接続 トランスの選択 EVAL-ADuM3471 では様々なI/O構成をサポートしています。 ADuM3471 の 4 チャンネルの絶縁されたデータのすべてを端子か らアクセスすることができます。ADuM3471 を実装した場合、 I/O1~I/O3 はサイド 1 の入力とサイド 2 の出力になります。 I/O4 はサイド 1 の出力とサイド 2 の入力になります。表 3に、 I/Oxが接続されるADuM3471 ピンを示します。 EVAL-ADuM3471 は複数のトランス・オプションをサポートし ています。2 電源では、Halo社のTGSAD-290V6LF (T3)または Coilcraft社のJA4650-BL (T4) 1:3 巻数比トランスを採用していま す。Coilcraftフットプリントは、Haloフットプリントの左側にあ ります(ADuM347xに対するトランス選択の詳細については、 ADuM347xのデータシートを参照してください)。図 12と図 14 に、いずれかのトランスを様々なスイッチング周波数で使用し た場合の電源効率を示します。図 13に温度の効率に対する影響 を示します。 J5 を実装すると、ADuM3471 VIA 入力を 50 Ω の信号源へ直接接 続することができます。SMA を VIA に接続するときは、R37 を 0 Ω 抵抗として短絡する必要があります。R38、R39、R40 を使 うと、種々の I/O 接続方式を実現することができます。例えば、 0 Ω 0805 を R40 にハンダ付けし、VIA、VIB、VIC を相互接続して R39 をこれに接続します。 外部信号源を I/O3 に接続する場合は、R38 を未実装にする必要 があることに注意してください。これは、出力ピンが駆動され ると、ADuM3471 に永久的な損傷を与えることがあるためです。 VOD から VIC を駆動するようにするため、R38 を使って VIC を VOD に接続することができます。C14~C16 と C22 は実装しない でください。C17、C23、C24、C25 は、オプションのデータ出 力負荷(未実装)用の 0603 パッドです。単電源構成と 2 電源構成 の I/Ox はシルクスクリーンで同じ名前ですが、これらは接続さ れていません。 PCB は ADuM347x ファミリー全体と互換性を持つようにデザイ ンされています。ADuM3471 を別の ADuM347x で置換えると、 他の I/O 接続方式が可能になります(これらの構成のピン説明に ついては ADuM347x データ・シートを参照してください)。こ れらの変更は、ユーザーの判断によります。出力ピンを駆動す ると、ADuM347x に永久的な損傷を与えることがあるため、回 避するように注意してください。 表 3.2 電源構成の端子機能説明 Terminal Pin Label Description J4 1 2 3 4 5 6 +5V IN I/O1 I/O2 I/O3 I/O4 GND Side 1 +5 V primary input supply VIA Logic Input A VIB Logic Input B VIC Logic Input C VOD Logic Output D Side 1 ground reference J5 N/A N/A SMA connector to J4, I/O1 (VIA) J6 1 +15V/12V 2 +7.5V/6V 3 4 5 6 7 I/O1 I/O2 I/O3 I/O4 GND ISO Side 2 +15 V secondary isolated supply (regulated) Side 2 +7.5 V secondary isolated supply (unregulated) VOA Logic Output A VOB Logic Output B VOC Logic Output C VID Logic Input D Side 2 ground reference Rev. 0 スイッチング周波数オプション ADuM3471 OC/発振器制御ピンとグラウンドの間に接続する抵抗 により、2 電源構成のスイッチング周波数を設定します。図 4に、 この抵抗値とコンバータ・スイッチング周波数との関係を示し ます。EVAL-ADuM347xは 0 Ω 0805 を使って 4 種類の設定済み スイッチング周波数に設定することができます。R26R9 (300 kΩ)とR10 (150 kΩ)の並列接続になり、R27 を短絡すると、R9 と R11 (100 kΩ)の並列接続になります。表 4に、R26 とR27 の短絡/ オープンにより選択できるスイッチング周波数を示します。 R26 とR27 を取り外して図 4に基づいてR9 を選択すると、別の スイッチング周波数を選択することができます。このボードは デフォルトで 500 kHzに設定されています。図 12と図 14に、い ずれかのトランスを実装した場合のスイッチング周波数の電源 効率に対する影響を示します。 表 4.スイッチング周波数の選択 R26 R27 ROC Switching Frequency Open 0Ω Open 0Ω Open Open 0Ω 0Ω 300 kΩ 100 kΩ 75 kΩ 50 kΩ 200 kHz 500 kHz 700 kHz 1 MHz - 8/13 - UG-197 80 80 70 70 60 60 EFFICIENCY (%) 50 40 30 1MHz 700kHz 500kHz 200kHz 1MHz 700kHz 500kHz 200kHz 10 0 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 110 120 130 140 LOAD CURRENT (mA) 0 09417-012 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 110 120 130 140 LOAD CURRENT (mA) 図 14.様々なスイッチング周波数での 5 V In から 15 V Out までの効率、Halo 社トランス使用 図 12.様々なスイッチング周波数での 5 V In から 15 V Out までの効率、Coilcraft 社トランス使用 80 80 70 70 60 EFFICIENCY (%) 60 EFFICIENCY (%) 30 20 10 50 40 –40°C +25°C +105°C 30 50 40 30 5V IN TO 15V OUT 5V IN TO 12V OUT 20 20 10 10 0 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 110 120 130 140 LOAD CURRENT (mA) 0 09417-013 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 110 120 130 140 LOAD CURRENT (mA) 図 15.様々な出力オプションでの 2 電源構成の効率 Coilcraft 社トランスを 500 kHz で使用 図 13.様々な温度での 5 V In から 15 V Out までの効率 Coilcraft 社トランスを 500 kHz で使用 Rev. 0 40 09417-014 20 50 - 9/13 - 09417-015 EFFICIENCY (%) 評価用ボード・ユーザー・ガイド UG-197 評価用ボード・ユーザー・ガイド その他の 2 次側絶縁型電源構成 0 Ω抵抗をR25 に使用してR12 を短絡すると、この 2 電源構成を 12 V安定化と 6 V非安定化 2 次側絶縁型電源に変えることがで きます。安定化電源電圧は、R12、R13、R14、R25 から構成さ れる分圧器を使って分圧された電圧(これはADuM3471 へ帰還さ れます)により設定されます。帰還ピンの電圧は 1.25 Vです。 R25 がオープンの場合、ADuM3471 の帰還電圧は約 1.25 Vです (VISO2 = 15 Vのとき)。R25 が短絡された場合、VISO2 = 12 Vの ときの帰還電圧は約 1.25 Vです(2 次側絶縁型出力電源電圧の設 定の詳細については、ADuM347xのデータ・シートを参照して ください)。図 15に、Coilcraft社トランスを 500 kHzで使用した ときの両出力構成での効率カーブを示します。 短絡すると、トランスのセンタ・タップがL3、C20、C27 が接 続されていたノードに接続される代わりにグラウンド・プレー ンに接続されます。図 16に、2 電源構成または両電源構成にす るために短絡/オープンする抵抗を示します。負電源は安定化さ れていないことに注意してください。R25 を短絡すると、正と 負の電源を±15 Vの代わりに±12 Vに設定することができます。 +15 V出力は安定化できますが、非安定化 7.5 VからのVREGの供 給のセクションで説明したレギュレーションの同じ問題が発生 します。さらに、−15 V電源は安定化されていないので、+15 V 出力で発生する変化の影響を受けるため、広い範囲で変化しま す。 トランスを巻数比CT1:CT5 のトランスに変更すると、2 電源構 成を正と負の±15 V電源に構成することができます(これらのト ランスについてはADuM347xデータ・シートを参照してくださ い)。その他の変更としては、まずR24、R22~R23、R21 から 0 Ω 抵抗を取り外します。R24 の代わりにR23 を短絡すると、J6 の +7.5 V/6 Vピンが−15 V電源になります。R22 の代わりにR21 を DOUBLE SUPPLY POSITIVE AND NEGATIVE SUPPLY 図 16.0 Ω 抵抗(赤)を使った 2 電源構成 09417-017 回路図 図 17.2 電源構成の回路図 Rev. 0 - 10/13 - 09417-016 正出力と負出力 UG-197 評価用ボード・ユーザー・ガイド 図 18.表面層:電源フィル 09417-020 09417-018 評価用ボードのレイアウト 図 19.2 層目:グラウンド・プレーン Rev. 0 09417-021 09417-019 図 20.3 層目:電源プレーン 図 21.裏面層:グラウンド・フィル - 11/13 - UG-197 評価用ボード・ユーザー・ガイド オーダー情報 部品表 表 5. Qty Reference Designator Description Supplier/Part Number 3 1 2 6 11 11 11 11 4 0 3 4 4 3 4 2 2 2 2 1 1 1 1 5 0 J1, J4, J3 J6 U1, U2 D1 to D6 T1 T2 T3 T4 C2, C3, C18, C21 C5 to C12, C14 to C17, C22 to C25 C1, C4, C13 C19, C20, C26, C27 C28 to C31 L1 to L3 R7, R8, R28, R29 R1, R9 R2, R10 R3, R11 R6, R14 R4 R5 R12 R13 R19, R22, R24, R26, R30 R15 to R18, R20, R21, R23, R25, R27, R31 to R40 J2, J5 CON-PCB terminal, 6x1 header, 0.1 inch spacing CON-PCB terminal, 7x1 header, 0.1 inch spacing ADuM3471 Schottky barrier rectifier, 0.5 A, 40 V, SMD, SOD-123 Transformer, 1:2 turns ratio, SMD Transformer, 1:2 turns ratio, SMD Transformer, 1:3 turns ratio, SMD Transformer, 1:3 turns ratio, SMD CAP CER, X7R, SMD, 0603, 0.1µF CAP CER, SMD 0603, not populated CAP CER, X7R, SMD, 1210, 47 µF, 20%, 10 V CAP CER, X7R, SMD, 1210, 22 µF, 20% 16 V CAP CER, SMD 0603, not populated Inductor, SMD 1212; 47 µH, 20%, 1.25 Ω RES chip, SMD 0805, 100 Ω, 1/8W, 1% RES chip, SMD 0805, 300 kΩ, 1/8W, 1% RES chip, SMD 0805, 150 kΩ, 1/8W, 1% RES chip, SMD 0805, 100 kΩ, 1/8W, 1% RES chip, SMD 0805, 10.5 kΩ, 1/8W, 1% RES chip, SMD 0805, 14.3 kΩ, 1/8W, 1% RES chip, SMD 0805, 17.4 kΩ, 1/8W, 1% RES chip, SMD 0805, 24.9 kΩ, 1/8W, 1% RES chip, SMD 0805, 90.9 kΩ, 1/8W, 1% RES chip, SMD 0805, 0 Ω, 1/8W Not populated Sullins Connector Solutions Sullins Connector Solutions Analog Devices, Inc. ON Semi/MBR0540 Halo/TGSAD-260V6LF Coilcraft/JA4631-BL Halo/TGSAD-290V6LF Coilcraft/JA4650-BL AVX/0603YC104KAT2A N/A Murata/GRM32ER71A476KE15L Murata/GRM32ER71C226KE18L N/A Murata/LQH3NPN470MM0 Yageo/RC0805FR-07100RL Yageo/RC0805FR-07300KL Yageo/RC0805FR-07150KL Panasonic – ECG/ERJ-6ENF1003V Panasonic – ECG/ERJ-6ENF1052V Panasonic – ECG/ERJ-6ENF1432V Panasonic – ECG/ERJ-6ENF1742V Panasonic – ECG/ERJ-6ENF2492V Panasonic – ECG/ERJ-6ENF9092V Panasonic – ECG/ERJ-6GEY0R00V N/A CON-PCB, SMA, not populated N/A 0 1 ボードには Coilcraft 社または Halo 社のトランスが実装されています。 T1 と T2 または T3 と T4 には実装しないでください。 Rev. 0 - 12/13 - 評価用ボード・ユーザー・ガイド UG-197 ESD に関する注意 ESD(静電放電)の影響を受けやすいデバイスです。電荷を帯びたデバイスや回路ボードは、検知されないまま放電することがあります。本製品は当社独自の特許技 術である ESD 保護回路を内蔵してはいますが、デバイスが高エネルギーの静電放電を被った場合、損傷を生じる可能性があります。したがって、性能劣化や機能低 下を防止するため、ESD に対する適切な予防措置を講じることをお勧めします。 法的条項 アナログ・デバイセズの標準販売条項が適用される評価用ボードの購入の場合を除き、ここで説明する評価用ボード (すべてのツール、部品ドキュメント、サポート資料、また評 価用ボードも含む)を使用することにより、以下に定める条項(本契約) にお客様は同意するものとします。本契約に同意した方のみ、評価用ボードを使用することができます。お客 様が評価用ボードを使用した場合は、本契約に同意したと見なします。本契約は、"お客様"とOne Technology Way, Norwood, MA 02062, USA に本社を置くAnalog Devices, Inc. (以降 ADIと記載)との間で締結されるものです。本契約条項に従い、ADI は、無償、限定的、一身専属、一時的、非独占的、サブライセンス不能、譲渡不能な評価用ボードを、評価目的 でのみ使用するライセンスをお客様に許諾します。お客様は、評価用ボードが上記目的に限定して提供されたこと、さらに他の目的に評価用ボードを使用しないことを理解し、同 意するものです。さらに、許諾されるライセンスには次の追加制限事項が適用されるものとします。(i) 評価用ボードを賃借、賃貸、展示、販売、移転、譲渡、サブライセンス、ま たは頒布しないものとします。 (ii) 評価用ボードへのアクセスを第三者に許可しないものとします。ここで言う “第三者” には、ADI、お客様、その従業員、関連会社、および社 内コンサルタント以外のあらゆる組織が含まれます。この評価用ボードはお客様に販売するものではありません。評価用ボードの所有権などの、本契約にて明示的に許諾されてい ないすべての権利は、ADI に帰属します。本契約と評価用ボードはすべて、ADI の機密および専有情報と見なされるものとします。お客様は、この評価用ボードの如何なる部分 も、如何なる理由でも他者に開示または譲渡しないものとします。評価用ボード使用の中止または本契約の終了の際、お客様は評価用ボードを速やかにADI へ返却することに同意 するものです。<追加制限事項>お客様は、評価用ボード上のチップの逆アセンブル、逆コンパイル、またはリバース・エンジニアリングを行わないものとします。 お客様は、ハ ンダ処理または評価用ボードの構成材料に影響を与えるその他の行為に限らず、評価用ボードに発生したすべての損傷や修正または改変をADI へ通知するものとします。評価用ボ ードに対する修正は、RoHS 規制に限らずすべての該当する法律に従うものとします。<契約の終了>ADI は、お客様に書面通知を行うことで、何時でも本契約を終了することが できるものとします。お客様は、評価用ボードを速やかにADI に返却することに同意するものです。<責任の制限>ここに提供する評価用ボードは現状有姿のまま提供されるもの であり、ADI はそれに関する如何なる種類の保証または表明も行いません。特にADI は、明示か黙示かを問わず、評価用ボードにおけるあらゆる表明、推奨または保証(商品性、 権原、特定目的適合性または知的財産権非侵害の黙示の保証を含みますがこれらに限定されません)を行いません。如何なる場合でも、ADI およびそのライセンサーは、利益の喪 失、遅延コスト、労賃、またはのれん価値の喪失など (これらには限定されません)、評価用ボードのお客様による所有または使用から発生する、偶発的損害、特別損害、間接損 害、または派生的損害については、責任を負うものではありません。すべての原因から発生するADI の損害賠償責任の負担額は、総額で 100 米国ドル ($100.00)に限定されるものと します。<輸出>お客様は、この評価用ボードを他国に直接的または間接的に輸出しないことに同意し、輸出に関する該当するすべての米国連邦法と規制に従うことに同意するも のとします。準拠法。本契約は、マサチューセッツ州の実体法に従い解釈されるものとします(法律の抵触に関する規則は排除します)。本契約に関するすべての訴訟は、マサチュ ーセッツ州サフォーク郡を管轄とする州法廷または連邦法廷で審理するものとし、お客様は当該法廷の人的管轄権と裁判地に従うものとします。本契約には、国際物品売買契約に 関する国連条約は適用しないものとし、同条約はここに明確に排除されるものです。 Rev. 0 - 13/13 -