BA5811FM 光ディスク IC CD / CD-ROM 用ドライバ IC BA5811FM BA5811FM は、CD / CD-ROM 用 4ch の BTL ドライバと 1ch の可逆転ドライバの 5ch 入りドライバです。4ch のうち 2ch をステッピングモータドライバとして使用できます。PREVCC とパワートランジスタ用電源 (ch1,2 と ch3,4) を 独立しているため、効率の良いドライブが可能です。パワーセーブ端子によリセットの省電力化がはかれます。 !用途 用途 CD、CD-ROM、その他の光 DISC 関連 !特長 特長 1) HSOP-M28 パワーパッケージに搭載しており、セットの小型化が可能。 2) サーマルシャットダウン回路を内蔵。 3) BTL ドライバ出力ダイナミックレンジが広い。(PREVCC=12V、POWVCC=5V 時 4.0V (Typ.)) 4) 4ch BTL ドライバのうち、2ch は入力段に汎用オペアンプを接続。 5) ローディング出力を出力制御端子により可変できる。 !絶対最大定格 絶対最大定格(Ta=25°C) 絶対最大定格 Parameter Symbol Limits Unit 電源電圧 PREVCC,POWVCC 18 V 許容損失 Pd 2.2∗1 W 動作温度範囲 Topr −40~+85 °C 保存温度範囲 Tstg −55~+150 °C ∗1 70mm×70mm、厚さ1.6mm、銅箔占有率3%未満、ガラスエボキシ基板実装時。 Ta=25°C以上は、17.6mV/°Cで軽減する。 !推奨動作条件 推奨動作条件 Parameter 電源電圧 Symbol Min. Typ. Max. Unit PREVCC 4.3 POWVCC 4.3 − 13.2 V − PREVCC V BA5811FM 光ディスク IC !ブロックダイアグラム ブロックダイアグラム 27 26 25 24 23 22 21 20 19 18 17 10k 10k + − 10k − + LEVEL SHIFT − + LEVEL SHIFT + − 16k 10k 10k 10k 10k −16k + −16k + LOADING PRE FWD REV 15 + − 10k 16 10k 10k + − ch1~ POWVCC34 ch4 (ch3, ch4) MUTE + − + − 10k + − 28 + − 10k LEVEL SHIFT − + LEVEL SHIFT − + 16k 10k 10k 10k POWVCC12 (ch1, ch2) 7 8 10k 1 2 3 4 5 6 9 10 11 + − PREVCC (PRE, LOADING) + − POWER SAVE + − ×3 + − 10k 10k 10k 12 13 10k 14 !各端子説明 各端子説明 Pin No. Pin name Pin No. Pin name 1 FWD ローディングドライバFWD入力端子 15 VO4 (+) ドライバch4正出力 2 REV ローディングドライバREV入力端子 16 VO4 (−) ドライバch4負出力 3 LDCONT ローディングドライバ出力電圧制御端子 17 VO3 (+) ドライバch3正出力 4 PS パワーセーブコントロール端子 18 VO3 (−) ドライバch3負出力 5 IN1 ドライバch1入力端子 19 GND 6 IN2 ドライバch2入力端子 20 POWVCC34 ch3, ch4パワー段電源端子 7 PREVCC プリ段、ローディングパワー段電源端子 21 MUTE ミュートコントロール端子 8 POWVCC12 ch1, ch2パワー段電源端子 22 OPOUT3 ch3前段アンプ出力端子 9 VOL (−) ローディングドライバ負出力 23 OPIN3 (−) ch3前段アンプ反転入力端子 10 VOL (+) ローディングドライバ正出力 24 OPIN3 (+) ch3前段アンプ非反転入力端子 11 VO2 (−) ドライバch2負出力 25 OPOUT4 ch4前段アンプ出力端子 12 VO2 (+) ドライバch2正出力 26 OPIN4 (−) ch4前段アンプ反転入力端子 13 VO1 (−) ドライバch1負出力 27 OPIN4 (+) ch4前段アンプ非反転入力端子 14 VO1 (+) ドライバch1正出力 28 BIAS Functions 注 : ドライバの正出力、負出力は入力に対する極性 (例えば5pin端子電圧がHIGHのとき、14pinがHIGHになります。) Functions グランド端子 バイアス入力端子 BA5811FM 光ディスク IC !入出力回路図 入出力回路図 正出力12,14,15,17pin 10k BTLドライバ出力 バイアス 28pin 40k 100k 10k 負出力11,13,16,18pin 5,6,22,25pin 10k ch3,4のみ ミュート・ローディングドライバ入力 23,26pin 1,2,21pin 25k 50k ローディングドライバ出力 24,27pin 9pin 10pin 180 180 10k 10k 15k 4pin 50k 50k ローディング出力電圧制御端子 パワーセーブコントロール端子 オペアンプ出力兼BTLドライバ入力 オペアンプ入力 10k 15k 3pin 12k 6k BA5811FM 光ディスク IC !電気的特性 電気的特性(特に指定のない限り Ta=25°C, PREVCC=12V, POWVCC12, 34=5V, BIAS=1.65V, RL=8Ω) 電気的特性 Parameter Symbol Min. Typ. Max. Unit Conditions 無信号時回路電流 ICC − 24 35 mA 無負荷時 Fig.1 パワーセーブ時電流 IPS − 1.6 2.8 mA PS="L" Fig.1 測定回路 パワーセーブON電圧 VPSON − − 0.5 V Fig.1 パワーセーブOFF電圧 VPSOFF 2.0 − − V Fig.1 出力オフセット電圧 VOO −50 0 50 mV Fig.2 最大出力振幅 VOM 3.6 4.0 − V Fig.2 電圧利得 GVC 13.6 15.6 17.6 dB Fig.2 〈BTLドライバ〉 ミュートON電圧 VMTON − − 0.5 V Fig.1 ミュートOFF電圧 VMTOFF 1.5 − − V Fig.1 ミュート端子入力電流 IMUTE − 180 270 µA VMUTE=5V Fig.1 バイアス端子入力電流 IBIAS − 75 120 µA VBIAS=2.5V Fig.1 VICM 0.5 − 10.0 V Fig.2 VOFOP −6 0 6 mV Fig.2 〈前端オペアンプ (ch3,4)〉 同相入力範囲 入力オフセット電圧 IBOP − − 300 nA ハイレベル出力電圧 VOHOP 11.5 − − V BIAS=6V Fig.2 ローレベル出力電圧 VOLOP − − 0.5 V BIAS=6V Fig.2 出力駆動電流シンク ISIN 1 − − mA 出力駆動電流ソース ISOU 1 − − mA スルーレート SROP − 1 − V/µs 100kHz方形波、2VP-P出力 Fig.2 入力バイアス電流 Fig.2 Fig.2 Fig.2 〈ローディングドライバ〉 出力飽和電圧1 出力飽和電圧1 F/R差 出力飽和電圧2 出力"H"電圧可変ゲイン VSAT1 0.7 1.2 1.7 V 上側+下側の和 IL=200mA Fig.2 ∆VSAT1 − − 0.1 V 出力飽和電圧1のF/R差 Fig.2 VSAT2 1.0 1.65 2.4 V 上側+下側の和 IL=500mA Fig.2 GVH 7.2 9.0 10.8 dB "H"側出力対入力 (LDCNT) Fig.2 − VCC V 〈ローディングロジック入力〉 入力ハイレベル電圧 VIHLD 1.5 入力ローレベル電圧 VILLD −0.3 − 0.5 V 入力ハイレベル電流 IIHLD − 180 270 µA ◎耐放射線設計はしておりません。 Fig.1 Fig.1 VFWD=VREV=5V Fig.1 BA5811FM 光ディスク IC !測定回路図 測定回路図 MUTE A OPAMP UNIT POWVCC34 A OPAMP UNIT AM28 A AM21 28 27 26 25 24 23 22 21 BTL UNIT 20 19 18 17 + − + − 10k LEVEL SHIFT − + LEVEL SHIFT + − 16k 10k 10k 10k − + −16k + −16k + LOADING PRE FWD REV 15 10k 10k 10k 16 10k 10k + − ch1~ POWVCC34 ch4 (ch3, ch4) MUTE + − + − 10k 10k BTL UNIT AM20 + − BIAS + − 10k LEVEL SHIFT − + LEVEL SHIFT − + 16k 10k 10k 10k 7 8 A A 10k 1 2 3 VM1 4 5 6 VM2 VM5 V V 9 10 + − POWVCC12 (ch1, ch2) + − PREVCC (PRE, LOADING) + − POWER SAVE ×3 + − 10k 10k 10k 11 12 10k 13 14 VM6 AM2 V A AM1 A FWD V REV VCNT A A V A AM4 AM5 AM6 AM7 PS IN1 IN2 PREVCC LDCNT LOADING UNIT BTL UNIT BTL UNIT AM8 POWVCC12 Fig.1 + − VO (1,2,3,4) V SW1 VOF V A B V C 10k OPOUT (VM4,7,22,25) V A B VBIN 1M VNFR VO+ (VM12,14,17,15) V V V 10k VO− (VM11,13,18,16) SW5 1M 50 SW3 B SW2 B A VBOP C RL A C SW4 A B C A B A VIN ILK+ OP AMP UNIT BTL UNIT VOLD V V V VOL(−) SW6 A A B A C ILK− PREVCC VLK+ VOL(+) A B RL A ILF ILK+ ILK− VLK+ VLK− LOADING UNIT C ILR Fig.2 VLK− BA5811FM 光ディスク IC !測定回路図スイッチ表 測定回路図スイッチ表 (特に指定のない限り PREVCC=12V, POWVCC12, 34=5V, BIAS=1.65V, PS=2V, RL=8Ω, SW=A ポジション) 回路電流 (MUTE=5V, VBOP=1.65V) 入力電圧 (V) Switch 1 2 3 4 5 6 備考 PS − 無信号時回路電流 測定値 AM7 パワーセーブ時電流 0.7 パワーセーブON電圧 0.5 (入力条件) AM7 パワーセーブOFF電圧 2 (入力条件) AM7 備考 測定値 AM7 BTL ドライバ 入力電圧 (V) Switch 6 MUTE BIAS VBOP VIN 2 3 B 3 1.65 1.65 − B C ↓ ↓ ↓ ↓ 0 IN1,2=8V VO ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 8 IN1,2=0V VO ↓ ↓ ↓ 2.15 − IN1,2=2.15V VO ↓ ↓ ↓ 1.15 − IN1,2=1.15V VO ミュートON電圧 0.5 ↓ 1.65 − IN1,2=3V (入力条件) VO ミュートOFF電圧 1 4 出力オフセット電圧 最大出力振幅 電圧利得 5 VO 1.5 ↓ ↓ − IN1,2=3V (入力条件) VO ミュート端子入力電流 5 ↓ ↓ − IN1,2=2.5V AM21 バイアス端子入力電流 ↓ 2.5 2.5 − IN1,2=2.5V AM28 備考 測定値 オペアンプ (MUTE=0.5V) 入力電圧 (V) Switch 1 2 3 4 5 6 VBOP VIN 同相入力範囲 H 10 − VOF 同相入力範囲 L 0.5 − VOF 1.65 − VOF C 1.65 − VBIN/1M, VNFR/1M 6 0 BIAS=6V BIAS=6V 入力オフセット電圧 入力バイアス電流 B ハイレベル電圧 B C ローレベル電圧 B C OPOUT OPOUT 6 8 出力駆動電流シンク B 1.65 − (PREVCC-OPOUT)/50 出力駆動電流ソース C ↓ − OPOUT/50 ∗ − スルーレート ∗100kHz 方形波, 2VP−P OPOUT 備考 測定値 ローディングドライバ (MUTE=3V, VBOP=1.65V) 入力電圧 (V) Switch 6 FWD REV ILF ILR + C 1.5 0.5 −200 200 − ↓ 0.5 1.5 200 −200 1 出力飽和電圧1 出力飽和電圧1 2 3 4 5 VCC−VOLD VCC−VOLD F/R 出力飽和電圧2 出力“H”電圧可変ゲイン 飽和電圧 1+/−の差 + − C 1.5 0.5 −500 500 500 −500 VCC−VOLD ↓ 0.5 1.5 B 1.5 0.5 LDCNT=2V 20log (VOL+/2) B 0.5 1.5 LDCNT=2V 20log (VOL−/2) VCC−VOLD BA5811FM 光ディスク IC ローディングロジック入力 (MUTE=3V, VBOP=1.65V) 入力電圧 (V) Switch 2 3 4 5 6 備考 測定値 0.5 (入力条件) VOL+ 1.5 (入力条件) VOL− 0.5 1.5 (入力条件) VOL+ 1.5 0.5 (入力条件) VOL− 5 0 AM1 0 5 AM2 FWD REV 入力ハイレベル電圧 (1pin) 1.5 入力ハイレベル電圧 (2pin) 0.5 入力ローレベル電圧 (1pin) 入力ローレベル電圧 (2pin) 1 入力ハイレベル電流 !動作説明 動作説明 1. BA5811FM はサーマルシャットダウン回路を内蔵しています。 チップ温度が 175°C (Typ.) になると出力電流がミュートされ、再びチップ温度が 150°C (Typ.) になるとドライバ部 回路が立ち上がります。 2. ミュート端子電圧をオープンもしくは 0.5V 以下に下げると、出力電流をミュートすることができます。 通常使用状態では、ミュート端子を 1.5V 以上にプルアップしてください。 3. バイアス端子 (28pin) は、0.7V (Typ.) 以下になるとミュートがかかります。 通常使用状態では、1.1V 以上にしてください。 4. サーマルシャットダウン、電源電圧の低下で全ドライバのミュートがかかり、ミュート ON、バイアス端子電圧の低 下では、ローディングドライバ以外の BTL ドライバのミュートがかかります。前段オペアンプはいずれの場合もミ ュートされません。 ミュート時の BTL ドライバの出力端子は内部バイアス電圧 (POWVCC / 2V) になります。 5. ローディングドライバ・ロジック入力真理値表 FWD (1pin) REV (2pin) VOL (+) (10pin) VOL (−) (9pin) 機 能 L L OPEN OPEN オープンモード L H L H リバースモード H L H L フォワードモード H H L L ブレーキモード 1pin 及び 2pin の入力回路は、ドライバ出力上下 Tr の同時 ON を避ける構成になっていますが、 信頼性向上のため、モータ正逆転入力はいったんオープンモードを経由してください。 オープンモードの時間は 10msec.以上を推奨します。 出力電圧 (VOL+, VOL−) の “H” 電圧は、ローディングドライバ出力電圧制御端子 (3pin) により、 可変することができます。3pin に入力した 3 倍 (9.0dB Typ.) の電圧を “H” 電圧として出力します。 このとき “L” 電圧は下側 PowerTr の飽和電圧レベルとなります。 BA5811FM 光ディスク IC !応用例 応用例 FOCUS IN BIAS TRACKING IN "L"→MUTE MUTE TRACKING FOCUS POWVCC =5V 27 26 25 24 23 22 21 20 19 18 17 + − LEVEL SHIFT − + LEVEL SHIFT + − 16k 10k 10k 10k − + −16k + −16k + LOADING PRE FWD REV 10k + − 10k 15 10k 10k 10k 16 10k 10k + − ch1~ POWVCC34 ch4 (ch3, ch4) MUTE + − + − 10k + − 28 + − 10k LEVEL SHIFT − + LEVEL SHIFT − + 16k 10k 10k 10k POWVCC12 (ch1, ch2) 7 8 PREVCC 10k 1 2 3 4 5 6 POWVCC PREVCC =12V PS =5V 9 10 LOADING INPUT 10k 10k 11 12 13 10k 14 M LOADING LOADING VOLTAGE CONTROL + − (PRE, LOADING) + − POWER SAVE + − ×3 + − 10k STM STEPPING INPUT Fig.3 !使用上の注意 使用上の注意 (1) 供給電源間にはこの IC の根元にパスコン (0.1µF 程度) を付けてください。 (2) 放熱フィンは、パッケージ内部で GND につながっていますが、外部の GND とつないでください。 (3) PREVCC と POWVCC12, POWVCC34 を独立して使用する場合、 POWVCC12, POWVCC34 電圧が必ず PREVCC 電圧を超えないようにしてください。 (4) 基本的には、IC のサブ電位以下の電圧を端子に印加することは避けてください。 各ドライバの出力が負荷の逆起電力により、IC のサブ電圧(GND)以下に下がる場合は、動作マージンを考慮の うえご検討ください。 (5) 出力 pin−POWVCC 間ショート (天絡)、出力 pin−GND 間ショート (地絡)、及び出力 pin 間ショート (負荷ショー ト) は避けてください。また IC を基板に装着する際は、IC の向きに十分ご注意ください。IC が破損し、場合によ っては発煙する恐れがあります。 BA5811FM 光ディスク IC 70mm×70mm 厚さ : 1.6mm 3 銅箔占有率3%未満 ガラスエポキシ基板実装時 4 PREVCC=12V POWVCC=5V BIAS=1.65V RL:200Ω 1 OUTPUT VOLTAGE : VO (V) 2 PREVCC=12V 10 POWVCC=5V BIAS=1.65V 20Ω 12Ω 8Ω 3 OUTPUT VOLTAGE : VO (V) POWER DISSIPATION : Pd (W) !電気的特性曲線 電気的特性曲線 2 1 0 −1 −2 −3 RL= FWD=H, REV=Lのとき 0 FWD=L, REV=Hのとき RL= −4 0 0 25 50 75 100 125 150 −10 −0.8 −0.6 −0.4 −0.2 AMBIENT TEMPERATURE : Ta (°C) Fig.4 熱軽減率曲線 18.5±0.2 0.11 2.2±0.1 14 5.15±0.1 0.8 0.25±0.1 7.5±0.2 9.9±0.3 15 1 0.2 0.4 0.6 0.8 Fig.5 ドライバ入出力特性 (ch1) !外形寸法図 外形寸法図(Units : mm) 外形寸法図 28 0 INPUT VOLTAGE : VIN (V) 0.35±0.1 0.3Min. 0.15 HSOP28-M28 20Ω 12Ω 8Ω 1 2 3 8Ω 12Ω 20Ω 4 OUTPUT CONTROL VOLTAGE : VOLD (V) Fig.6 ローディング部入出力特性