BA5985FM 光ディスク IC CD, MD プレーヤ用 5ch BTL ドライバ BA5985FM BA5985FM は、CD、MD プレーヤ向けに開発された 5ch ドライバ IC です。ローディングドライバは、マイコンと直 接インターフェースできます。 BTL ドライバは入力に汎用オペアンプを接続しており、差動入力や信号の加算が容易にできます。 !用途 CD、MD !特長 1) 4ch は BTL ドライバ、1ch は可逆転ドライバの 5ch 入りドライバ。 2) HSOP-M28pin パワーパッケージを採用しているため、セットの小型化が可能。 3) サーマルシャットダウン回路を内蔵。 (VCC=8V、RL=8Ω時、6.0V(Typ.) ) 4) ダイナミックレンジが広い。 〈BTL ドライバ〉 5) 入力に汎用オペアンプを接続しており、差動入力や信号の加算が容易にできる。 〈ローディングドライバ〉 6) ブレーキ機能内蔵。 7) 逆起電圧保護ダイオードを内蔵。 絶対最大定格(Ta=25°C) !絶対最大定格 Parameter 電源電圧 許容損失 Symbol Limits Unit VCC 18 V Pd 2.2*1 W 動作温度範囲 Topr −40∼+85 ℃ 保存温度範囲 Tstg −55∼+150 ℃ *1 70mm×70mm、厚さ1.6mm、銅箔占有率3%未満、ガラスエポキシ基盤実装時。 Ta=25℃以上で使用する場合は、1℃につき17.6mWを減じる。 推奨動作条件(電源電圧に関しては許容損失を考慮のうえ設定してください。 ) !推奨動作条件 Parameter 電源電圧 Symbol Limits Unit VCC 4.3∼13.2 V BA5985FM 光ディスク IC !ブロックダイアグラム 26 25 24 23 22 21 20 19 18 17 16 − + + + − 15 10k − + 10k − − + 10k 10k − 27 + 28 MUTE 10k 10k 10k 10k − − + 10k 10k 16k + LEVEL SHIFT 16k − REV OUTF FWD OUTR − + LOADING DRIVER LEVEL SHIFT + 10k + LEVEL SHIFT − − 16k 10k + LEVEL SHIFT − + + − 16k 10k 10k 2 4 5 6 7 8 9 10 11 10k 12 10k 13 + − + − − + − 3 − 10k 1 10k + − VCC + + 10k 10k 14 抵抗の単位は[Ω] BA5985FM 光ディスク IC !各端子説明 Pin. No 端子名 機 能 ローディングドライバFWD入力端子 1 FWD 2 OPIN1(+) ch1前段アンプ非反転入力端子 3 OPIN1(−) ch1前段アンプ反転入力端子 4 OPOUT1 5 OPIN2(+) ch2前段アンプ非反転入力端子 6 OPIN2(−) ch2前段アンプ反転入力端子 7 OPOUT2 8 Vcc ch1前段アンプ出力端子 ch2前段アンプ出力端子 電源端子 9 VOL(−) ローディングドライバ 負出力 10 VOL(+) ローディングドライバ 正出力 11 VO2(−) ドライバch2 負出力 12 VO2(+) ドライバch2 正出力 13 VO1(−) ドライバch1 負出力 14 VO1(+) ドライバch1 正出力 15 VO4(+) ドライバch4 正出力 16 VO4(−) ドライバch4 負出力 17 VO3(+) ドライバch3 正出力 18 VO3(−) ドライバch3 負出力 19 GND グランド端子 20 BIAS バイアス入力端子 21 MUTE ミュートコントロール端子 22 OPOUT3 ch3前段アンプ出力端子 23 OPIN3(−) ch3前段アンプ反転入力端子 24 OPIN3(+) ch3前段アンプ非反転入力端子 ch4前段アンプ出力端子 25 OPOUT4 26 OPIN4(−) ch4前段アンプ反転入力端子 27 OPIN4(+) ch4前段アンプ非反転入力端子 28 REV ローディングドライバREV入力端子 注)ドライバの正出力、負出力は入力に対する極性。 (例えば4pin端子電圧が“H”のとき、14pinが“H”になります) BA5985FM 光ディスク IC !入出力回路図 正出力 12,14,15,17pin 20pin 10k 10k 40k 100k 10k 負出力 11,13,16,18pin 2,5,24,27pin 3,6,23,26pin 1,21,28pin 25k 50k 9pin 4,7,22,25pin 10pin 180 180 10k 15k 10k 10k 15k BA5985FM 光ディスク IC 電気的特性 !電気的特性(特に指定のない限り Ta=25°C, VCC=8V, RL=8Ω) Parameter Symbol Min. Typ. Max. Unit ICC − 24 34 mA 出力オフセット電圧 VOO −100 0 100 mV Fig.2 最大出力振幅 VOM 5.4 6.0 − V Fig.2 電圧利得 GVC 13.6 15.6 17.6 dB Fig.2 ミュートON電圧 VMTON − − 0.5 V Fig.1, Fig.2 ミュートOFF電圧 無信号時回路電流 Conditions 無負荷時 Test circuit Fig.1 〈BTLドライバ 〉 VMTOFF 1.5 − − V ミュート端子入力電流 IMUTE − 180 270 μA VMUTE=5V Fig.1 バイアス端子入力電流 IBIAS − 75 120 μA VBIAS=2.5V Fig.1 Fig.1, Fig.2 〈前段オペアンプ〉 同相入力範囲 VICM 0.5 − 6.8 V 入力オフセット電圧 VOFOP −6 0 6 mV Fig.2 IBOP − − 300 nA Fig.2 “H”レベル出力電圧 VOHOP 7.5 − − V Fig.2 “L”レベル出力電圧 VOLOP − − 0.5 V Fig.2 出力駆動電流シンク ISIN 1 − − mA 50ΩでVCC Fig.2 出力駆動電流ソース ISOU 1 − − mA 50ΩでGND Fig.2 SROP − 1 − V /μs 100kHz方形波, 2VP-P出力 Fig.2 入力バイアス電流 スルーレート 〈ローディングドライバ〉 出力飽和電圧1 出力飽和電圧1F / R差 出力飽和電圧2 Vsat1 0.7 1.2 1.7 V 上側+下側の和IL=200mA Fig.2 ΔVsat1 − − 0.1 V 出力飽和電圧1のF / R差 Fig.2 Vsat2 1.0 1.65 2.4 V 上側+下側の和IL=500mA Fig.2 〈ローディングロジック入力〉 入力“H”レベル電圧 VIHLD 1.5 − VCC V Fig.2 入力“L”レベル電圧 VILLD −0.3 − 0.5 V Fig.2 入力“H”レベル電流 IIHLD − 180 270 μA ◎耐放射線設計はしておりません。 VFWD=VREV=5V Fig.1 FWD 2 10k Fig.1 5 10k 16k 10k 10k + − − 16k − + + 16k BTL UNIT 12 − LOADIND UNIT 10k + 11 10k A 10 Level Shift − + − + Level Shift 10k + − VCC 9 17 18 16 15 Level Shift − + − + Level Shift 14 BTL UNIT 13 − Am8 8 19 + OP AMP UNIT 7 20 10k 6 + − MUTE 21 − OP AMP UNIT 4 22 10k 3 OUTR 16k + A + + − 23 BTL UNIT 10k FWD AM1 − OUTF 24 + REV 25 − + 1 26 BTL UNIT − Loading Driver 27 BIAS A AM21 A AM20 MUTE 10k V 28 OP AMP UNIT + VM1 V OP AMP UNIT 10k − − A 10k − REV + + AM28 − + VM28 BA5985FM 光ディスク IC !測定回路図 10k 10k 10k 10k 10k 10k 10k BA5985FM 光ディスク IC + − V VOF V VNFR V A A SW1 VBIN 1M B V B OPOUT (VM4, 7, 22, 25) 10k C 1M SW3 10k 50 VCC SW2 C VBOP A B B SW4 A VIN OP AMP UNIT VO(1, 2, 3, 4) V VO+ V V (VM12, 14, 17, 15) B VO− (VM11, 13, 18, 16) SW5 B A A 8 BTL UNIT VOLD V VOL(+) V V SW6 A A B B 8 ILF ILR LOADING UNIT Fig.2 VOL(−) BA5985FM 光ディスク IC 測定回路スイッチ表 !測定回路スイッチ表(特に指定のない限り VCC=8V, BIAS=2.5V, SW; A ポジション) 回路電流 (MUTE3=V,VBOP=2.5V) Switch 入力電圧 (V) 備 1 2 3 4 5 6 考 測 無信号時回路電流 定 点 AM8 BTLドライバ Switch 入力電圧 (V) 1 2 3 4 5 6 VBOP VIN 備 考 測 定 B 3 2.5 2.5 − VO B C ↓ ↓ ↓ ↓ 0 VO ↓↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 8 VO ↓ ↓ ↓ 3 − VO 出力オフセット電圧 最大出力振幅 MUTE BIAS 電圧利得 ↓ ↓ 2 − ミュートON電圧 0.5 ↓ 3 − 入力条件 VO ミュートOFF電圧 1.5 ↓ 3 − 入力条件 VO ミュート端子入力電流 5 ↓ 2.5 − AM21 バイアス端子入力電流 ↓ ↓ ↓ − AM20 ↓ オペアンプ 点 VO (MUTE=3V) Switch 入力電圧 (V) ,電流 (mA) 1 2 3 4 5 6 備 考 測 定 点 VBOP VIN 同相入力範囲H 7 − VOF 同相入力範囲L 0.45 − VOF 入力オフセット電圧 2.5 − VOF C 2.5 − VBIN, VNFR “H”レベル電圧 B C ↓ 0 OPOUT “L”レベル電圧 B C ↓ 8 OPOUT 出力駆動電流シンク B ↓ − (VCC-OPOUT)/ 50 出力駆動電流ソース C ↓ − ※ − B 入力バイアス電流 スルーレート ローディングドライバ OPOUT (MUTE=3V,BIAS=2.5V,VBOP=2.5V) Switch 入力電圧 (V) ,電流 (mA) 1 2 3 4 5 6 出力飽和電圧1 OPOUT / 50 ※100kHz方形波,2VP-P FWD REV ILF 備 ILR 考 測 定 点 + B 1.4 0.6 -200 200 VCC-VOLD − ↓ 0.6 1.4 VCC-VOLD ↓ 1.4 0.6 -500 500 VCC-VOLD ↓ 0.6 1.4 VCC-VOLD 出力飽和電圧1 F / R 出力飽和電圧2 200 -200 ↓ 飽和電圧1+ / −の差 500 -500 ローディングロジック入力 (MUTE=3V,VBOP=2.5V) Switch 1 2 3 4 5 6 入力電圧 (V) ,電流 (mA) FWD 備 REV 考 測 定 入力“H”レベル電圧(1pin) 1.5 − 入力条件 入力“H”レベル電圧(28pin) − 1.5 入力条件 入力“L”レベル電圧(1pin) 0.5 − 入力条件 入力“L”レベル電圧(28pin) − 0.5 入力条件 5 − AM1 − 5 AM28 入力“H”レベル電流 点 Loading Control 1 28 26 Fig.3 4 10k 10k 16k 23 6 16k − + 7 22 10k 10k − + 16k 16k 10k 17 12 Spindle Motor 11 10k 16 15 Level Shift Level Shift 13 10k 10k 10k 10k 10k 10k Level Shift Level Shift + Loading Motor 18 − 10 10k 10k 10k 10k 19 − Vcc 9 20 + 8 Vcc MUTE 21 Focus Sled Motor + SPINDLE 5 24 − SLED 3 25 GND Tracking 14 + 2 FWD OUTR REV OUTF Loding Driver 27 ' L' MUTE (except Loading) Vcc or 2 − 2.5V − Tracking Error + − + + + + − − + − − + + − − + − − + + − − − + + + Tracking Error 10k 10k 10k 10k BA5985FM 光ディスク IC !応用例 − BA5985FM 光ディスク IC !使用上の注意 (1) BA5985FM では、サーマルシャットダウン回路を内蔵しています。 チップ温度が、175°C(Typ.)になると、出力電圧がミュートされ、再びチップ温度が 150°C(Typ.)になると、 ド ライバ部回路が立上がります。 (2) ミュート端子電圧をオープン、もしくは、0.5V 以下に下げると、出力電流をミュートすることができます。通常使 用状態では、ミュート端子を 1.5V 以上にプルアップしてください。 (3) バイアス端子(20pin)は、0.7V(Typ.)以下になるとミュートがかかります。 通常使用状態では 1.1V 以上にしてください。 (4) サーマルシャットダウンで全ドライバのミュートがかかり、ミュート ON、バイアス端子電圧の低下では、ローデ ィングドライバ以外の BTL ドライバのミュートがかかります。前段オペアンプはいずれの場合もミュートされませ ん。ミュート時の BTL ドライバの出力端子は内部バイアス電圧( (VCC-0.7)/ 2V)になります。 (5) ローディングドライバ・ロジック入力真理値表 FWD (1pin) REV (28pin) VOL(+) (10pin) VOL(−) (9pin) Conditions L L OPEN OPEN オープンモード L H L H リバースモード H L H L フォワードモード H H L L ブレーキモード 1pinおよび28pinの入力回路はドライバ出力上下Trの同時ONを避ける構成になっていますが、信頼性 向上のためモータ正逆転入力は、一旦オープンモードを経由してください。オープンモードの時間は 10ms以上をお奨めします。 モータロック時電流はピークで700mAを超えない範囲で使用してください。 (6) 供給電源間には、この IC の根元にパスコン(0.1µF 程度)を付けてください。 (7) 放熱フィンは、パッケージ内部で GND につながっていますが、外部の GND とつないでください。 (8) 基本的には、IC のサブ電位以下の電圧を端子に印加することはさけてください。 各ドライバの出力が負荷の逆起電力により、IC のサブ電圧(GND)以下に下がる場合は動作マージン考慮のうえ ご検討ください。 BA5985FM 光ディスク IC !電気的特性曲線 9 1 25 50 75 100 125 150 MUTE=VCC 20 15 10 BIAS=Vcc/2 FWD=REV=0V 0 175 2 4 10 12 14 5 4 3 VCC=8V 2 (FWD,REV)=(L,H) (H,L) 1 0 VOL 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 OUTPUT CURRENT:Io(A) Fig.4 熱軽減曲線 Fig.5 回路電流−電源電圧特性 Fig.6 出力電圧−出力電流特性 (ローディングドライバ) 8 6 6 5 4 9pin 10pin VCC=8V (FWD,REV)=(H,H) RL= 12Ω 8Ω 4Ω 4 2 0 −2 -2 −4 -4 1 −6 -6 0 −8 -8 −1.5 -1.5 −1.0 -1.0 −0.5 -0.5 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 Fig.8 出力電圧−入力電圧特性 (BTLドライバ) 外形寸法図(Unit: mm) !外形寸法図 18.5±0.2 15 1 14 2.2±0.1 5.15±0.1 0.25±0.1 7.5±0.2 28 0.8 0.35±0.1 0.3Min. 0.15 HSOP-M28 0 VCC=8D BIAS=2.5V 0.5 1.0 1.5 INPUT VOLTAGE:VIN(V) Fig.7 出力電圧−出力電流特性 (ローディングドライバ) 0.11 8 VOH 6 AMBIENT TEMPERATURE:Ta(℃) OUTPUT CURRENT:Io(A) 9.9±0.3 6 7 POWER SUPPLY VOLTAGE:VCC(V) 7 2 MUTE=0V 5 8 3 8 25 OUTPUT VOLTAGE:VOH,VOL(V) 2 0 OUTPUT VOLTAGE:VOL(V) CIRCUIT CURRENT:ICC(mA) 70mm×70mm、厚さ1.6mm、 銅箔占有率3%未満、 ガラスエポキシ基板実装時 OUTPUT VOLTAGE:VO(V) POWER DISSIPATION:Pd(W) 3