精密計測用MPPC®/MPPC®モジュール

Apr. 2015
®
®
精密計測用MPPC /MPPC モジュール
低ノイズを実現した精密計測用MPPC
高検出効率を維持しつつ、同時に低クロストーク、
低アフターパルス、低ダークカウントを実現した精
密計測用のMPPC/MPPCモジュールです。
MPPCとは
MPPC (Multi-Pixel Photon Counter)は、Si-PM (Silicon Photomultiplier)と呼ばれるデバイスの1
種で、ガイガーモードAPDをマルチピクセル化したフォトンカウンティング (光子計測)デバイスで
R
す。光半導体素子でありながら、優れたフォトンカウンティング能力をもっており、フォトンカウン
ティングレベルの微弱光を検出するさまざまな用途に利用することができます。
MPPCは、低電圧で動作し、高い増倍率、高い検出効率、高速応答、優れた時間分解能、広い感
度波長範囲といった特長があり、フォトンカウンティングにおいて必要とされる性能を高いレベル
で実現しています。さらに、磁場の影響を受けない、衝撃などに強い、入射光の飽和による焼き
付きがないという固体素子ならではの優位性もあります。
NEW 精密計測用MPPCの特長
MPPCによるフォトン検出時には、入射フォトンの出力パルスとは別にアフターパルスやクロストークと呼ばれる偽
パルスが出力されることがあります。精密計測用MPPCでは、高検出効率を維持しつつ、低アフターパルス、低クロ
ストーク、低ダークカウントを実現しています。
低 クロ スト ー ク
フォトンを検出したピクセルが他のピクセルに影響し、出力パルスとは別のパルスを同時に発生させることがあります。これをクロス
トークと呼んでいます。精密計測用のMPPCでは、クロストークの発生を抑制する構造を採用することで、従来品に対してクロストー
クの大幅な低減(発生率:44%→3%)を実現しました。
クロストークパルス
S13360-3050CS (3×3 mm, 50 μmピッチ)
50 mV
50 mV
従来品 (3×3 mm, 50 μmピッチ)
10 ns
低 ア フターパ ルス
MPPCによるフォトン検出時に、出力パルスとは別に遅れて再び信号が出力されることがあります。これをアフターパルスと呼んでいます。
精密計測用のMPPCは、低アフターパルスを実現しています。
S13360-3050CS (3×3 mm, 50 μmピッチ)
アフターパルス
50 mV
50 mV
従来品 (3×3 mm, 50 μmピッチ)
10 ns
低 ダー ク カ ウ ント
材料やウエハプロセス技術の改善によって、従来品に比べてダークカウントが約1/2に低減されています。
P.3 [
ダークカウント-オーバー電圧 ] 参照。
(Typ. Ta=25 ℃, 3 × 3mm, Vov=3 V)
従来品
1 Mcps
2
S13360-3050CS
0.5 Mcps
精密計測用MPPC ® /MPPC ®モジュール
動作電圧範囲の拡大
MPPCの動作電圧Vopは、ブレークダウン電圧 Vbr + オーバー電圧 Vovで表せます。動作電圧を上げるほど、ゲインや検出効率は向上しますが、
一方でノイズ成分であるクロストークやダークカウントも同時に増加してしまいます。従来品ではノイズ成分の電圧依存性が強く、動作電圧を上げ
ると大幅にノイズ成分が増加しました。一方、精密計測用MPPCでは動作電圧を上げてもノイズ成分の増加は抑えられており、動作電圧を上げて
使用 (高ゲイン、高検出効率)できます。
増倍率-オーバー電圧
検出効率-オーバー電圧
(Typ. Ta=25 °C)
3.5 × 106
NEW
S13360-3050CS
3.0 × 106
50
࠿੄࢘ၚ (%)
௩෼ၚ
2.5 × 106
6
2.0 × 10
1.5 × 106
ਲြ຦
1.0 × 106
NEW
S13360-3050CS
ਲြ຦
40
30
20
10
5.0 × 105
0
(Typ. Ta=25 °C)
60
0
1
2
3
4
5
6
7
0
8
0
1
2
΂ȜΨȜഩգ (V)
3
4
5
6
7
8
΂ȜΨȜഩգ (V)
KAPDB0307JA
クロストーク確率-オーバー電圧
KAPDB0308JA
ダークカウント-オーバー電圧
(Typ. Ta=25 ˚C)
50
(Typ. Ta=25 ˚C)
10000
ਲြ຦
ΘȜ·΃;ϋΠ (kcps)
·υΑΠȜ·‫ږ‬ၚ (%)
40
ਲြ຦
30
20
1000
NEW
S13360-3050CS
100
10
NEW
S13360-3050CS
0
0
0
1
2
3
4
5
6
7
8
0
΂ȜΨȜഩգ (V)
1
2
3
4
5
6
7
8
΂ȜΨȜഩգ (V)
KAPDB0309JA
KAPDB0310JA
3
ラインアップ
MPPCモジュール
アナログ出力タイプ
型名
写真
掲載
有効受光面 ピクセル
高域遮断
雑音等価電力
温度制御 供給電圧
ページ
サイズ
ピッチ
周波数
内蔵MPPC
C13365-1350SA
S13360-1350CS
C13365-3050SA
S13360-3050CS □3.0 mm
C13366-1350GA
電子冷却型
(精密計測用)
C13366-3050GA
□1.3 mm
□1.3 mm
□3.0 mm
50 μm
50 μm
0.7 fW/Hz1/2
1.6 fW/Hz1/2
0.15 fW/Hz1/2
0.3
fW/Hz1/2
7 MHz
温度補償
(非冷却)
±5 V
8
7 MHz
電子冷却
(-20 °C)
±5 V
9
デジタル出力タイプ
型名
写真
C13366-1350GD
有効受光面 ピクセル
サイズ
ピッチ
内蔵MPPC
電子冷却型
(精密計測用)
C13366-3050GD
□1.3 mm
□3.0 mm
50 μm
ダーク
カウント
2.5 kcps
15 kcps
最大カウント
掲載
温度制御 供給電圧
レート
ページ
10 Mcps
電子冷却
(-20 °C)
±5 V
10
スターターキット
型名
C12332
写真
温度制御
供給電圧
温度補償
(非冷却)
±5 V
掲載
ページ
特長
・任意の非冷却MPPC (別売)を評価可能
・MPPC用電源C11204-01搭載
・PCからMPPC動作電圧を設定するのみで測定可能
18
MPPC
型番
有効受光面サイズ
ピクセルピッチ
S13360-1325CS
25 μm
S13360-1350CS
50 μm
S13360-1325PE
□1.3 mm
25 μm
S13360-1350PE
50 μm
S13360-3025CS
25 μm
S13360-3050CS
50 μm
S13360-3025PE
□3.0 mm
25 μm
S13360-3050PE
50 μm
S13360-6025CS
25 μm
S13360-6050CS
50 μm
S13360-6025PE
S13360-6050PE
4
写真
□6.0 mm
25 μm
50 μm
パッケージ
掲載
ページ
セラミック
表面実装型
セラミック
12
表面実装型
セラミック
表面実装型
精密計測用MPPC ® /MPPC ®モジュール
®
MPPC モジュール
MPPC module for precision measurement
MPPCモジュールは幅広いラインアップを有しており、フォトンカウンティング領域からnW領域までの
広い光量範囲 (10桁)において計測が可能です。MPPCの動作に必要なアンプ・温度補償回路・高圧電源
回路などを搭載しており、電源 (±5 Vなど)を供給するのみで使用可能です。低ダークカウントを実現し
た冷却型モジュールから、温度補償機能を搭載し、安定した計測が可能な非冷却型モジュールまで幅広
いラインアップがあります。お客様の要望する仕様に合わせたカスタム品にも対応が可能です。
5
測定可能な入射光量範囲
MPPCモジュールには、入射光量 (フォトン数)に応じてアナログ出力とデジタル出力の2タイプがあります。
(λ=450 nm)
C11209-110
๱႖‫߿ݕ‬ȟ10 μmάΛΙ
ͺ΢υΈ੄ႁ
C13365 ΏςȜΒ
๱႖‫߿ݕ‬ȟ50 μmάΛΙ
Ηͼί
C13366-GA ΏςȜΒ
ഩঊ႖‫߿ݕ‬ȟ50 μmάΛΙ
C13366-GD ΏςȜΒ
ഩঊ႖‫߿ݕ‬ȟĶıġ㽀ŮάΛΙ
ΟΐΗσ੄ႁ
C13001-01
ഩঊ႖‫߿ݕ‬ȟΏϋΈσά·Γσġĩέ͹ͼΨ΃ΛίςϋΈΗͼίĪ
Ηͼί
වৣέ΁Πϋତ (cps)
වৣ࢕ၾ (˳)
100
10-18
102
104
10-15
106
10-12
108
1010
10-9
1012
10-6
KACCC0678JE
アナログ出力タイプとデジタル出力タイプからの選択
MPPCモジュールに入射する光量によって、アナログ出力タイプ、デジタル出力タイプを選択する必要があります。入射光量の
異なる場合のMPPCの出力をオシロスコープで観測した波形を以下の出力波形 (a)(b)(c)に示します。(a)(b)(c)の順で入射光量
が多くなり、(a)は微弱光を入射したときを示します。(a)の出力信号は離散したパルス形状であり、この状態ではデジタル出力タ
イプを選択して、信号を2値化しパルス数をカウントする方が高S/Nの測定ができます。デジタル出力タイプの場合、ダークカウン
トは減算が可能なため、検出限界はダークカウントの揺らぎによって決まります。
入射光量が多くなると、出力波形はパルスが重なり合った形状になります [(b)(c)]。この状態ではパルス数をカウントできな
いため、アナログ出力タイプを選択して、アナログ出力を測定し平均値を求めます。アナログ出力タイプの検出限界は、暗電流
のショットノイズと読み出し回路の遮断周波数により決まります。
パルス波形の比較 (代表例)
(a) 微弱光
6
(b) 光量小
(c) 光量大
精密計測用MPPC ® /MPPC ®モジュール
ブロック図
アナログ出力タイプ (C13365-1350SA)
ͺϋί
ͺ΢υΈ੄ႁ
MPPC
MPPCဥഩ࡙
C11204-01
‫أ‬ഽΓϋ΍
±5 V
KACCC0675JA
デジタル出力タイプ (C13360-1350GD)
ഩঊ႖‫߿ݕ‬
MPPC
ࣞഩգ
΋ϋΠυȜρ
ࣞഩգഩ࡙ٝႹ
‫أ‬ഽ
΋ϋΠυȜρ
ζͼ΋ϋ
ͺϋί
΋ϋΩτȜΗٝႹ
±5 V
ΟΐΗσ੄ႁ
KACCC0674JA
接続例 (C13366-1350GA)
΂ΏυΑ΋Ȝί
ͺ΢υΈ૞࣢
ΉȜήσ
ഩ࡙ΉȜήσ
(ັ௺຦)
࢕࡙
έ΁Πϋ
MPPCκΐνȜσ
ഩ࡙ (±5 V)
๭ࡑ໤
KACCC0684JA
7
MPPCモジュール
アナログ出力
C13365シリーズ
特長
用途
●
精密計測用MPPCを内蔵
● 短波長域で高感度
● フローサイトメトリ
● 低い雑音等価電力
● 蛍光計測
● 微弱光計測
● 温度補償機能を内蔵
● 小型/ 軽量
絶対最大定格
項目
記号
Vs
Topr
Tstg
電源電圧
動作温度
保存温度
条件
値
±6
-10 ~ +40
-20 ~ +70
結露なきこと
結露なきこと
単位
V
°C
°C
仕様 (指定の無い場合はTyp. Ta=25 °C, λ=λp, Vs= ±5 V)
項目
記号
λ
λp
-
感度波長範囲
最大感度波長
有効受光面サイズ
ピクセルピッチ
ピクセル数
出力電圧の温度安定度
光電変換感度
高域
遮断周波数
低域
雑音等価電力
最低検出限界
最大出力電圧
外形寸法 (W × D × H)
fc
NEP
-
条件
Ta=25 ± 10 °C
-3 dB
暗状態
暗状態
ブロック図
C13365-1350SA
C13365-3050SA
Min.
Typ.
Max.
Min.
Typ.
Max.
320~900
320~900
500
500
1.3 × 1.3
3.0 × 3.0
50
50
667
3600
±5
±5
0.7
1.0
1.3
0.7
1.0
1.3
5
7
5
7
DC
DC
0.7
1.4
1.6
3.2
2
4
4.5
9
4.9
4.9
36 × 22 × 12.9
アナログ出力波形
ࣞ௸ͺϋί
ͺ΢υΈ੄ႁ
MPPC
‫أ‬ഽΓϋ΍
MPPCဥഩ࡙
C11204-01
GND
100 mV
+5 V
KACCC0710JA
1 μs
8
単位
nm
nm
mm
μm
%
×109 V/W
MHz
fW/Hz1/2
pW.r.m.s.
V
mm
精密計測用MPPC ® /MPPC ®モジュール
MPPCモジュール
アナログ出力
C13366-GAシリーズ
特長
用途
● 電子冷却型MPPCを内蔵
(
精密計測用MPPC)
● 短波長域で高感度
● 微弱光計測
● 低い雑音等価電力
● 蛍光計測
● レーザ顕微鏡
● フローサイトメトリ
● 温度制御機能を内蔵
絶対最大定格
項目
記号
Vs
Topr
Tstg
電源電圧
動作温度
保存温度
条件
値
±6
-10 ~ +40
-20 ~ +70
結露なきこと
結露なきこと
単位
V
°C
°C
仕様 (指定の無い場合はTyp. Ta=25 °C, λ=λp, Vs= ±5 V)
項目
記号
C13366-1350GA
C13366-3050GA
Min.
Typ.
Max.
Min.
Typ.
Max.
320 ~ 900
320 ~ 900
500
500
1.3 × 1.3
3.0 × 3.0
50
50
667
3600
-20
-20
0.7
1.0
1.3
0.7
1.0
1.3
5
7
5
7
DC
DC
0.15
0.3
0.3
0.6
0.4
0.8
0.8
1.6
4.9
4.9
98 × 60 × 35
条件
λ
λp
Td
-
感度波長範囲
最大感度波長
有効受光面サイズ
ピクセルピッチ
ピクセル数
素子温度 (設定温度)
光電変換感度
高域
遮断周波数
低域
雑音等価電力
最低検出限界
最大出力電圧
外形寸法 (W × D × H)
fc
NEP
-
-3 dB
暗状態
暗状態
ブロック図
nm
nm
mm
μm
°C
×109 V/W
MHz
fW/Hz1/2
pW.r.m.s.
V
mm
アナログ出力波形
ࣞഩգ
΋ϋΠυȜρ
ࣞഩգഩ࡙ٝႹ
‫أ‬ഽ
΋ϋΠυȜρ
ζͼ΋ϋ
ͺϋί
±5 V
GND
ͺ΢υΈ੄ႁ
100 mV
ഩঊ႖‫߿ݕ‬
MPPC
単位
KACCC0680JA
1 μs
9
MPPCモジュール
デジタル出力
C13366-GDシリーズ
特長
用途
● 電子冷却型MPPCを内蔵
(
精密計測用MPPC)
● 短波長域で高感度
● 微弱光計測
● フローサイトメトリ
● 蛍光計測
● 低クロストーク
● 低ダークカウント
● 低アフターパルス
絶対最大定格
項目
記号
Vs
Topr
Tstg
電源電圧
動作温度
保存温度
条件
値
±6
-10 ~ +40
-20 ~ +70
結露なきこと
結露なきこと
単位
V
°C
°C
仕様 (指定の無い場合はTyp. Ta=25 °C, λ=λp, Vs=±5 V)
項目
記号
感度波長範囲
最大感度波長
有効受光面サイズ
ピクセルピッチ
ピクセル数
素子温度 (設定温度)
検出効率
ダークカウント
コンパレータ出力
アフターパルス確率
クロストーク確率
コンパレータ閾値レベル
外形寸法 (W × D × H)
λ
λp
Td
PDE
-
条件
閾値レベル: 0.5 p.e.
閾値レベル: 0.5 p.e.
100 ns ~ 500 ns
ブロック図
デジタル出力波形
ࣞഩգ
΋ϋΠυȜρ
ࣞഩգഩ࡙ٝႹ
‫أ‬ഽ
΋ϋΠυȜρ
ζͼ΋ϋ
ͺϋί
΋ϋΩτȜΗٝႹ
±5 V
ΟΐΗσ੄ႁ
1V
ഩঊ႖‫߿ݕ‬
MPPC
C13366-1350GD
C13366-3050GD
Min.
Typ.
Max.
Min.
Typ.
Max.
320 ~ 900
320 ~ 900
450
450
1.3 × 1.3
3.0 × 3.0
50
50
667
3600
-20
-20
40
40
2.5
10
15
50
TTLコンパチブル
0.1
0.1
1
3
0.5 ~ 8.5 (9段階調整可能)
98 × 60 × 35
GND
KACCC0674JA
10 ns
10
単位
nm
nm
mm
μm
°C
%
kcps
%
%
p.e.
mm
精密計測用MPPC ® /MPPC ®モジュール
MPPCモジュールの応用例
フローサイトメトリ
蛍光計測
฼൵ఘτȜΎ
দ࿪
MPPCκΐνȜσ
MPPCκΐνȜσ
ࠖ࢕
อ࢕
έ΁ΠΘͼ΂ȜΡ
८၄࢕
΍ϋίσ
KACCC0664JA
重要な特性
高検出効率, 低アフターパルス
推奨MPPCモジュール C13366-1350GA, C13366-3050GA
C13366-1350GD, C13366-3050GD
KACCC0668JB
重要な特性
広ダイナミックレンジ、高検出効率
推奨MPPCモジュール C13365-1350SA, C13365-3050SA
C13366-1350GA, C13366-3050GA
シンチレーション計測
粒径計測
‫͈܈‬
պ౾ૂ༭
చક྽γ஌
࢕࡙
MPPCκΐνȜσ
๭ࡑ৪
MPPCκΐνȜσ
ȪͺτͼΗͼίȫ
KACCC0598JA
重要な特性
広ダイナミックレンジ
重要な特性
推奨MPPCモジュール C13365-1350SA, C13365-3050SA
低ダークカウント, 低アフターパルス
推奨MPPCモジュール C13001-01
ウエハ表面検査
距離計測
MPPCκΐνȜσ
฼൵ఘτȜΎ
KACCC0764JA
MPPCκΐνȜσ
฼൵ఘτȜΎ
;΀Χ
KACCC0665JA
重要な特性
高速応答, 広ダイナミックレンジ
推奨MPPCモジュール C11209シリーズ
KACCC0666JA
重要な特性
高速応答, 広ダイナミックレンジ
推奨MPPCモジュール C11209シリーズ
11
MPPC
®
MPPC for precision measurement
12
精密計測用MPPC ® /MPPC ®モジュール
精密計測用MPPC
S13360シリーズ
高検出効率を維持しつつ、同時に低クロストーク、低アフターパルス、低ダークカウントを実現した精密計測用のMPPCです。低ノイズ
特性が要求されるフローサイトメトリ、DNAシーケンサ、レーザ顕微鏡、蛍光計測などの精密計測に適しています。セラミックパッケー
ジと表面実装型を用意しています。
ピクセルピッチ: 25 μm
S13360-1325CS, S13360-3025CS, S13360-6025CS
S13360-1325PE, S13360-3025PE, S13360-6025PE
構成
項目
-1325CS
1.3 × 1.3
2668
有効受光面サイズ
ピクセル数
パッケージ
窓材
窓材屈折率
開口率
S13360
-3025CS
-6025CS
-1325PE
-3025PE
-6025PE
3.0 × 3.0
6.0 × 6.0
1.3 × 3.0
3.0 × 3.0
6.0 × 6.0
14400
57600
2668
14400
57600
セラミック
表面実装型
シリコーン樹脂
エポキシ樹脂
1.41
1.55
47
単位
mm
%
絶対最大定格
項目
記号
動作温度 *1
保存温度 *1
Topr
Tstg
-1325CS
-3025CS
-20 ~ +40
S13360
-6025CS
-1325PE
-3025PE
-0 ~ +40
-6025PE
-20 ~ +60
単位
℃
℃
電気的光学的特性 (指定のない場合はTyp. Ta=25 ℃, V=Vop)
項目
記号
λ
λp
PDE
感度波長範囲
最大感度波長
検出効率 ( λ = λ p)*2
ダークカウント *3
-1325CS
-1325PE
Typ.
Max.
クロストーク確率
端子間容量
増倍率
降伏電圧
推奨動作電圧
推奨動作電圧の温度係数
Ct
M
VBR
Vop
-
70
210
2
60
S13360
-3025CS
-3025PE
320 ~ 900
450
25
400
1200
5
320
7.0 × 105
53 ± 5
VBR + 5
54
-6025CS
-6025PE
単位
nm
nm
%
1600
5000
1280
kcps
%
pF
V
V
mV/℃
*1: 結露なきこと *2: 検出効率は、クロストークとアフターパルスを含んでいません。 *3: 閾値=0.5 p.e.
13
ピクセルピッチ: 50 μm
S13360-1350CS, S13360-3050CS, S13360-6050CS
S13360-1350PE, S13360-3050PE, S13360-6050PE
構成
項目
-1350CS
1.3 × 1.3
667
有効受光面サイズ
ピクセル数
パッケージ
窓材
窓材屈折率
開口率
S13360
-3050CS
-6050CS
-1350PE
-3050PE
-6050PE
3.0 × 3.0
6.0 × 6.0
1.3 × 3.0
3.0 × 3.0
6.0 × 6.0
3600
14400
667
3600
14400
セラミック
表面実装型
シリコーン樹脂
エポキシ樹脂
1.41
1.55
74
単位
mm
%
絶対最大定格
項目
記号
動作温度 *1
保存温度 *1
Topr
Tstg
-1350CS
-3050CS
-20 ~ +40
S13360
-6050CS
-1350PE
-3050PE
-0 ~ +40
-6050PE
-20 ~ +60
単位
℃
℃
電気的光学的特性 (指定のない場合はTyp. Ta=25 ℃, V=Vop)
項目
記号
λ
λp
PDE
感度波長範囲
最大感度波長
検出効率 ( λ = λ p)*2
ダークカウント *3
-1350CS
-1350PE
Typ.
Max.
クロストーク確率
端子間容量
増倍率
降伏電圧
推奨動作電圧
推奨動作電圧の温度係数
Ct
M
VBR
Vop
-
90
270
1
60
S13360
-3050CS
-3050PE
320 ~ 900
450
40
500
1500
3
320
1.7 × 106
53 ± 5
VBR + 3
54
*1: 結露なきこと *2: 検出効率は、クロストークとアフターパルスを含んでいません。 *3: 閾値=0.5 p.e.
14
-6050CS
-6050PE
単位
nm
nm
%
2000
6000
1280
kcps
%
pF
V
V
mV/℃
精密計測用MPPC ® /MPPC ®モジュール
外形寸法図 (単位 :mm)
S13360-1325CS/-1350CS
S13360-1325PE/-1350PE
0.4 ± 0.15
1.3
਋࢕࿂
1.3 × 1.3
1.3
2.1
5.0 ± 0.2
1.3
0.26 ± 0.15
ऋ‫ޕ‬ໂ
1.3 × 1.3
਋࢕࿂
0.4 ± 0.15
Ώς΋Ȝϋਏড
΀ε΅Ώਏড
0.3
0.85 ± 0.15
1.5
1.3
12 ± 1.0
1.0
0.4 ± 0.15
2.625
+0
6.0 -0.25
΃ΕȜΡ౤ঊ
ນাࠪ
ϕ0.45 ± 0.05
ςȜΡ
਋࢕࿂
3.0 ± 0.2
NC
΃ΕȜΡ
ͺΦȜΡ
NC
0.6 0.5 0.6
ςȜΡऺৗ: Fe-Ni-Coࣣ߄
ςȜΡੜၑ: AuιΛ΅
ঐা̧̈́࢖ओ: ±0.2
ΙΛίպ౾ୈഽ:
ΩΛΉȜΐ͈ಎ૤ͬ‫ܖ‬੔̱͂̀ X,
΋ȜΞͻϋΈਏড͉ȂΩΛΉȜΐષ
डఱ0.1 mmେͤષ̦ͥાࣣ̦̜ͤ
ঐা̧̈́࢖ओ: ±0.1
*ΙΛί͈ಎ؇̥ͣΩΛΉȜΐ
ġಎ؇͈́͘଱༹
0.6 1.425 0.6
ɼˋʟʛʇʑʶĜʇ
KACCA0158JA
KACCA0155JA
S13360-3025CS/-3050CS
S13360-3025PE/-3050PE
4.35
6.55 ± 0.15
0.925 ± 0.15
3.0
6.0 ± 0.5
0.3
΀ε΅Ώਏড
਋࢕࿂
ɸ0.46 ± 0.05
ςȜΡ
1.45 ± 0.15
Ώς΋Ȝϋਏড
3.0
3.85
0.33
0.25 ± 0.15
2.0
0.45
਋࢕࿂
3.0 × 3.0
0.425 ± 0.15
3.0
5.9 ± 0.15
3.0
਋࢕࿂
3.0 × 3.0
਋࢕࿂
KAPDA0156JA
2.2
1.0
KACCA0159JA
7.35
6.0
6.0
8.9 ± 0.1
6.0
ɸ0.5
ςȜΡ
1.45 ± 0.2
਋࢕࿂
(10.5)
΀ε΅Ώਏড
0.3
0.425 ± 0.15
0.3
0.8
਋࢕࿂
4.2
Ώς΋Ȝϋਏড
0.25 ± 0.15
2.0 ± 0.1
6.0
਋࢕࿂
6.0 × 6.0
0.425 ± 0.15
S13360-6025PE/-6050PE
10.1 ± 0.1
਋࢕࿂
6.0 × 6.0
ঐা̧̈́࢖ओ: ±0.1
*ΙΛί͈ಎ؇̥ͣΩΛΉ
ġಎ؇͈́͘଱༹
6.85
S13360-6025CS/-6050CS
ͼϋΟΛ·Α
ζȜ·
6.85
2.0
1.0
2.54 ± 0.15
4.25
7.35
7.4 ± 0.2
ͼϋΟΛ·ΑζȜ·Ļġ
΃ΕȜΡ
4.6
ςȜΡऺৗ: Fe-Ni-Coࣣ߄
ςȜΡੜၑ: AuιΛ΅
ঐা̧̈́࢖ओ: ±0.2
ΙΛίպ౾ୈഽ:
ΩΛΉȜΐ͈ಎ૤ͬ‫ܖ‬੔̱͂
΋ȜΞͻϋΈਏড͉ȂΩΛΉ
डఱ0.1 mmେͤષ̦ͥાࣣ
KAPDA0157JA
NC
ͺΦȜΡ
΃ΕȜΡ
NC
ͼϋΟΛ·Α
ζȜ·
ঐা̧̈́࢖ओ: ±0.1
*ΙΛί͈ಎ؇̥ͣΩΛΉȜΐ͈ಎ؇́͘
KAPDA0153JA
15
その他の MPPC 製品
Other MPPC and MPPC module
一般計測用MPPC (低アフターパルス)の製品ラインアップです。
MPPCモジュール
型名
写真
C11209-110
C13001-01
有効受光面
サイズ
ピクセルピッチ
温度制御
出力
□1.0 mm
10 μm
温度補償
(非冷却)
アナログ
電子冷却
(-20 °C)
デジタル
シングルピクセル ɸ50 μm
(ファイバカップリングタイプ)
MPPCアレイモジュール
各種アレイモジュールも取りそろえています。詳細については、
お問い合わせください。
C12677シリーズ: アナログタイプ
C12678シリーズ: フォトンカウンティングタイプ
C12679シリーズ: MCA (マルチチャンネルアナライザ)タイプ
16
精密計測用MPPC ® /MPPC ®モジュール
一般計測用MPPC
型名
写真
受光面サイズ
ピクセルピッチ
S12571-010C
10 μm
S12571-015C
15 μm
パッケージ
セラミック
□1.0 mm
S12571-010P
10 μm
S12571-015P
15 μm
S12572-010C
10 μm
表面実装型
セラミック
S12572-015C
15 μm
□3.0 mm
S12572-010P
10 μm
表面実装型
S12572-015P
15 μm
MPPCアレイ (モノリシック)
型名
写真
1 chあたりの
受光面サイズ
ch数
□3.0 mm
2 × 2 ch
S12573-025C
ピクセルピッチ
パッケージ
25 μm
S12573-050C
セラミック
50 μm
CSP (チップ・サイズ・パッケージ)タイプ
型名
写真
1 chあたりの
受光面サイズ
S12892PA-50
□2.0 mm
S12641PA-50
□3.0 mm
S12894PA-50
□6.0 mm
ch数
パッケージ
1 ch
コネクタ
-
50 μm
S12642-0404PA-50
表面実装型
□3.0 mm
4 × 4 ch
あり
S12642-0404PB-50
S12642-0808PA-50
□3.0 mm
S12642-0808PB-50
ピクセルピッチ
8 × 8 ch
あり
17
関連製品
MPPC用駆動回路 C12332シリーズ
MPPC用電源 C11204-01
MPPCを評価していただくためのスターターキットです。電源基板
とセンサ基板から構成され、電源基板にはMPPC用電源C1120401を搭載しています。センサ基板にはリード付MPPC用のソケット
が設けられており、さまざまな非冷却型MPPCを実装可能です。
MPPCを駆動するために最適化された高電圧電源です。温度補償
機能を有しているため、温度変化を伴う環境においてもMPPCを安
定動作させることが可能です。
特長
特長
● 非冷却型MPPC (別売)を評価可能
● リード付MPPC用のソケット付き
● 高精度の高圧電源 C11204-01を搭載
● 動作電圧や温度補償係数の設定が可能
● アンプの使用 / 未使用を選択可能
● 負荷抵抗 50 Ω / 1 kΩから選択可能
● アナログ出力
● 広い出力電圧範囲: 50 V~90 V
● 低リップルノイズ: 0.1 mVp-p typ.
● 優れた温度安定性: ±10 ppm/ °C typ.
● 分解能を細かく設定可能 (1.8 mVごと)
● シリアルインターフェース
MPPCモジュールカスタム
浜松ホトニクスが有する多彩なMPPCラインアップと、光学技術、回路技術、ソフトウェア技術を組み合わせ、最適なモジュール製品のご提供
が可能です。詳細については、お問い合わせください。
18
精密計測用MPPC ® /MPPC ®モジュール
動作原理
フォトンカウンティングのイメージ
フォトンカウンティング
光には、粒子と波の2重性があります。光量が極端に少なくなる
と、光はフォトン (光子)として離散的になり、その数を数えること
ができます。フォトンカウンティングは、フォトンを1個ずつ計測す
る技術です。
MPPCは、非常に優れた時間分解能と、高増倍率で低ノイズの
増倍機能をもち、フォトンカウンティングに適しています。微弱光
計測においてフォトンカウンティングは、出力電流値をアナログ的
に測定する方法に比べると、高S/Nと安定した測定を実現すること
ができます。
KAPDC0049EA
基本動作
ガイガーモードとクエンチング抵抗
APDの逆電圧を降伏電圧以上にして動作させると、光量の大小
に関係なく光入射によって素子固有の飽和出力が発生します (ガ
イガー放電) 。この電圧でAPDを動作させる状態をガイガーモード
と呼びます。ガイガーモードにおいては、1フォトンの検出時におい
ても放電現象により大きな出力が得られることが特長であり、ひ
とたびガイガー放電が始まると素子内部の電界が保たれる間は放
電が継続します。
ガイガー放電を止めて、次のフォトンを検出するためには、動作
電圧を下げるためAPDに外部回路を設ける必要があります。ガイ
ガー放電を止める具体的な例として、ガイガーモードで動作する
APDにクエンチング抵抗を直列に接続し、APDのアバランシェ増
倍を短時間で停止する方法があります。この方法では、ガイガー放
電による出力電流がクエンチング抵抗を流れる際に電圧降下を起
MPPCのピクセルは、それぞれがフォトンの検出時に同じパルス
を出力します。複数のピクセルで発生したパルスは、重ね合わされ
て出力されます。たとえば、4フォトンが別々のピクセルに同時に
入射して検出された場合、MPPCからは 4つのパルスが重ね合わ
された高さの信号が出力されます。
各ピクセルからの出力パルス数は1つであり、入射フォトン数に
よって変化しません。1ピクセルに1フォトンが入った場合も、2フォ
トンが同時に入った場合も出力パルスは1つだけです。このこと
は、MPPCに入射するフォトンの数が増え、1ピクセルに入射する
フォトン数が複数になった場合、入射フォトン数に対するMPPC
出力の直線性が悪化することを意味します。入射フォトン数に見
合ったピクセル数のMPPCを選択することが重要です。
基本接続図
こし、直列に接続された APDの動作電圧が下がります。ガイガー
+V
放電による出力電流は鋭い立ち上がりのパルス形状で、クエンチ
ング抵抗によるガイガー放電停止時の出力電流の立ち下がりは、
1 kΩ
比較的なだらかなパルス形状となります。
0.1 μF
構造
MPPC の構造を下図に示します。MPPC は、ガイガーモード
APDとクエンチング抵抗を組み合わせたものを基本単位 (1ピクセ
MPPC
ル)とし、多数のピクセルを2次元に電気的接続をした構造をもっ
ています。
૞࣢
ͺϋί
KAPDC0024JB
΄ͼ΄ȜκȜΡ͈
APDά·Γσ
MPPC の読み出し回路としては、従来の半導体素子と同様に
I-Vアンプを使用できます。MPPCからは高速なパルス信号が出力
されますが、MPPC自体のゲインが高いため、回路側で大きくゲイ
ンを稼ぐ必要がありません。つまり、回路設計において設計自由度
·΀ϋΙϋΈ೷ࢯ
が向上するメリットがあります。
KAPDC0029JA
19
精密計測用MPPC ® /MPPC ®モジュール
MPPCは浜松ホトニクス(株)の登録商標です。
本資料の記載内容は、平成27年2月現在のものです。製品の仕様は、改良などのため予告なく変更することがあります。本製品を使用する際には、納入仕様書をご用命の上、
最新の内容をご確認ください。
本製品の保証は、納入後1年以内に暇庇が発見され、かつ弊社に通知された場合、本製品の修理または代品の納入を限度とします。ただし、保証期間内であっても、天災および
不適切な使用に起因する損害については、弊社はその責を負いません。
本資料の記載内容について、弊社の許諾なしに転載または複製することを禁じます。
仙 台 営 業 所
筑 波 営 業 所
東 京 営 業 所
中 部 営 業 所
大 阪 営 業 所
西日本営業所
〒980-0011
〒305-0817
〒105-0001
〒430-8587
〒541-0052
〒812-0013
固体営業推進部
〒435-8558 浜松市東区市野町1126-1
20
仙台市青葉区上杉1-6-11(日本生命仙台勾当台ビル2階)
茨城県つくば市研究学園5-12-10(研究学園スクウェアビル7階)
東京都港区虎ノ門3-8-21(虎ノ門33森ビル5階)
浜松市中区砂山町325-6(日本生命浜松駅前ビル4階)
大阪市中央区安土町2-3-13(大阪国際ビル10階)
福岡市博多区博多駅東1-13-6 (竹山博多ビル5階)
Tel:
Tel:
Tel:
Tel:
Tel:
Tel:
022-267-0121
029-848-5080
03-3436-0491
053-459-1112
06-6271-0441
092-482-0390
Tel: 053-434-3311
Fax:
Fax:
Fax:
Fax:
Fax:
Fax:
022-267-0135
029-855-1135
03-3433-6997
053-459-1114
06-6271-0450
092-482-0550
Fax: 053-434-5184