NJM2078 データシート

NJM2078
電圧検出器
■ 概 要
NJM2078 は,高精度の基準電圧回路を内蔵したデュアルコンパ
レータです。出力は,オープンコレクタ形式で使用し易く,両チャ
ンネル間でのワイアドオアが可能です。また両チャンネルともヒス
テリシス端子を有しており,容易にヒステリシス特性を付加するこ
とが出来ます。
消費電流も少ないことから,メモリーなどの減電圧時バックアッ
プ切り替え,異常検出に適しています。
■ 外 形
NJM2078D
NJM2078M
■ 特 徴
●動作消費電流が少なく,電圧依存が小 (250µA typ.)
●内蔵基準電圧が低く,安定です
(1.20V typ.)
●ヒステリシス機能の付加が容易
●外形
DIP8,DMP8
■ 端 子 配 列
■ 等価回路図
Ver.2003-12-09
-1-
NJM2078
(Ta=25°C)
■ 絶対最大定格
項
目
記 号
定
格
単 位
電源電圧
V
+
21
V
出力電圧
VO
21
V
出力電流
IO
50
mA
入力電圧
VIN
-0.3~+6.5
V
消費電力
PD
(D タイプ) 500
mW
(M タイプ) 300
動作温度
Topr
-40~+85
°C
保存温度
Tstg
-40~+125
°C
(V+=5V,Ta=25°C)
■ 電気的特性
項
目
消費電流
スレッシホールド電圧
スレッシホールド電圧電源変動
記 号
ICCL
条
件
出力シンク電流
ヒステリシス電流
出力飽和電圧
ヒステリシス飽和電圧
出力遅延時間
-2-
単 位
+
-
250
400
µA
+
-
400
600
µA
V =20V,VIL=1.0V
VTH
IO=2mA,VO=1V
1.15
1.20
1.25
V
∆VTH1
+
2.5V≦V ≦5.5V
-
3
12
mV
∆VTH2
4.5V≦V ≦20V
+
-
10
40
mV
IO(A)=4.5mA,VO(A)=2V,
IH(A)=20µA,VH(A)=3V
-
2.0
-
mV
IO(B)=3mA,VO(B)=2V,
IH(B)=3mA,VH(B)=2V
-
2.0
-
mV
-20°C≦Ta≦70°C
-
±0.05
-
mV / °C
-10
-
10
mV
チャネルスレッシホールド電圧差
ヒステリシス出力リーク電流
最 大
V =20V,VIH=1.5V
スレッシホールド電圧温度係数
出力リーク電流
標 準
ICCH
出力-ヒステリシス出力間オフセット電圧
入力電流
最 小
IIL
VIL=1.0V
-
5
-
nA
IIH
VIH=1.5V
-
100
500
nA
IOH
VO=20V,VIL=1.0V
-
-
1
µA
+
IHL(A)
V =20V,VH(A)=0V,VIL=1.0V
-
-
0.1
µA
IHH(B)
VH(B)=20V,VIH=1.5V
-
-
1
µA
IOL(A)
VO=1.0V,VIH=1.5V
6
12
-
mA
IOL(B)
VO=1.0V,VIH=1.5V
4
10
-
mA
IHH(A)
VH=0V,VIH=1.5V
40
80
-
µA
IHL(B)
VH=1.0V,VIL=1.0V
4
10
-
mA
VOL(A)
IO=4.5mA,VIH=1.5V
-
120
400
mV
VOL(B)
IO=3.0mA,VIH=1.5V
-
120
400
mV
VHH(A)
IH=20µA,VIH=1.5V
-
50
200
mV
VHL(B)
IH=3.0mA,VIL=1.0V
-
120
400
mV
tPHL
RL=5kΩ
-
2
-
µs
tPLH
RL=5kΩ
-
3
-
µs
Ver.2003-12-09
NJM2078
■ 動 作 概 要
関係式(概略)
VIH( A )
VIL( A )

R 
= 1 + 1  VR
 R2 

R1 
R
 VR − 1 V +
= 1 +
R
//
R
R
2
3 
3

VIH(B )
VIL(B )

R4 
 VR
= 1 +
R 5 // R 6 


R 
= 1 + 4  VR
R5 

(注)VR≒VTH(≒1.20V)
R 2R 3
R 2 // R 3 =
R2 + R3
R 5R 6
R 5 // R 6 =
R5 + R6
■ 応用回路例
1.ヒステリシス付加方法
 R + R2 
 VR
VIH(A)≒ 1 + 1
R 3 

 R 
VIL(A)≒ 1 + 2  VR
 R3 
各関係式は,夫々の飽和出力電圧を 0 と仮定
した計算式です。正確には,負荷条件に見合
った飽和電圧で補正する必要があります。
Ver.2003-12-09

R 
VIN(B)≒ 1 + 1  VR
R
2 


R1 
 VR
VIL(B)≒ 1 +
 R2 + R3 
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NJM2078
2.電源電圧異常検出
ヒステリシスを付加する場合は,前述例を参
考に,2 ピンあるいは 7 ピンから正帰還をか
けて下さい。

R 
V + H = 1 + 1  VR
 R2 
 R 
V + L = 1 + 3  VR
 R4 
V+≧2.5V でご使用下さい。
3.電源電圧異常検出

R 
V + H = 1 + 3  VR
R4 


R 
V + L = 1 + 1  VR
R2 

4.プログラマブルツェナー
V+L≧2.5V でご使用下さい。
 R 
VZ≒ 1 + 2  VR
 R3 
Vz
V + − Vz
≦
≦6mA
R2 + R3
R1
チャネル B は独立して使用できます。
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Ver.2003-12-09
NJM2078
5.減電圧リセット回路例
●比較電圧値,ヒステリシス幅は,R1~R4 で可変
できます。
概算値は,
R + R2 + R3
VTH
V + (L ) = 1
R3
R (R + R 3 )
VTH
V + ( H) = V + ( L ) + 1 2
R 3R 4
●パワーオンリセット時間 tRST は,概略次式で与
えられます。
 V 
R1 

1 +
tRST = -C1R4 In 1 − TH
+ 
V  R 2 + R 3 

●外付けトランジスタは,hFE が 50~200 程度の
ものを御使用下さい。
●瞬断の場合は,C1 のチャージが残留し,tRST に
影響を与えますのでご注意願います。
●必要であれば,逆極性出力が OUT 端子で得ら
れます(オープンコレクタ)
。
■ 特 性 例
消費電流対電源電圧特性例
ヒステリシス(A)電流対電源電圧特性例
出力飽和電圧(A)対出力電流特性例
出力飽和電圧(B)対出力電流特性例
Ver.2003-12-09
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NJM2078
■ 特 性 例(減電圧リセット回路例)
スレッシホールド電圧対電源電圧特性例
スレッシホールド電圧温度特性例
直流特性例
応答特性例
<注意事項>
このデータブックの掲載内容の正確さには
万全を期しておりますが,掲載内容について
何らかの法的な保証を行うものではありませ
ん。とくに応用回路については,製品の代表
的な応用例を説明するためのものです。また,
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うものではなく,第三者の権利を侵害しない
ことを保証するものでもありません。
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Ver.2003-12-09