LabVIEW FPGA モジュール ™ リリースおよびアップグレード ノート バージョン 2010 これらのリリースノートには、LabVIEW FPGA モジュールのインストー ル手順、新規機能、およびアップグレード情報が記載されています。 LabVIEW および FPGA モジュールでアプリケーションを開発する方法に ついては、このドキュメントの最後に記載されているリソースを参照して ください。 目次 システム要件.................................................................................................................... 2 LabVIEW FPGA モジュールをインストールする .............................................. 3 LabVIEW FPGA モジュールをアクティブ化する .............................................. 4 LabVIEW 2010 FPGA モジュールの新機能 ......................................................... 5 コンパイルプロセスの改善点 ............................................................................ 5 ダイナミック FPGA リファレンスを使用した再利用可能なホ スト側サブ VI ...................................................................................................... 5 サードパーティ IP と HDL の統合に関する改善点 ..................................... 6 Virtex-5 FPGA VI のためのサイクルアキュレートシミュレーシ ョン ......................................................................................................................... 6 FIFO とメモリの改善点 ....................................................................................... 7 数学 & 解析 VI および関数の改善点 ................................................................ 8 制御器 VI の改善点 ................................................................................................ 8 ソフトウェアで利用可能な FPGA デバイスとコンパイラ情報 ............. 8 アップグレードおよび互換性の問題 ....................................................................... 9 コンパイルプロセスの変更点 ............................................................................ 9 サードパーティ IP と HDL の統合に関する変更点 ...................................11 ユーティリティ VI パレットの変更点...........................................................11 FPGA 条件無効記号の変更点 ..........................................................................11 その他の情報..................................................................................................................12 関連ドキュメントおよびサンプル .................................................................12 ナショナルインスツルメンツのウェブサイト ...........................................12 既知の問題 ......................................................................................................................13 システム要件 開発用コンピュータは、LabVIEW 開発システムおよび LabVIEW FPGA モジュールをインストールした PC または PXI システムです。 表 1 は、FPGA モジュールを実行する開発用コンピュータの要件を示し ます。FPGA モジュールのシステム要件は、『LabVIEW リリースノート』 に記載される LabVIEW のシステム要件への追加事項です。 表1 サポートするプラット フォーム • Windows 7* • Windows XP Pro (Service Pack 1、2、 または 3) • Windows Vista (32 ビット) • LabVIEW 32 ビットのみ を実行する Windows Vista (64 ビット) • Windows Server 2003 R2(32 ビット)‡ • Windows Server 2008 R2(64 ビット)‡ FPGA モジュールのシステム要件 メディア要件とシステム要件 主な留意点 * Windows 7—FPGA モジュールは、正式に Windows 7 を サポートしていない Xilinx のツールを使用しています。ナ ショナルインスツルメンツは、このプラットフォームで発 生するバグを Xilinx が修正しないという免責条項に基づい て、FPGA モジュールのユーザがこのプラットフォームで ツールを使用する許可を Xilinx から取得しています。ナ ショナルインスツルメンツで FPGA モジュールが使用する Xilinx のツールのテストを行った結果、問題は検出されませ んでした。Xilinx のツールおよび Windows 7 で問題が起 こった場合、Windows XP または Vista 32 ビットを使用し てコンパイルを行う必要がある場合があります。このよう な場合、リモートコンピュータにコンパイルツールをイン ストールする必要がある可能性があります。リモートコン ピュータにコンパイルツールをインストールする場合の要 件については、表 2 を参照してください。ナショナルイン スツルメンツは、Windows 7 で Xilinx のツールを使用した 場合に発生する問題に対して責任を負いません。 • 1.2 GHz Pentium プロ セッサまたはそれ以上の 速度の互換性のあるプロ セッサ • 2 GB メモリ † • 11 GB 以上の追加の空き ディスク容量(完全イン ストールの場合) • LabVIEW 2010 の開発シ ステムおよび LabVIEW プロフェッショナル開発 システム • NI 再構成可能 I/O ター ゲットおよび NI-RIO 3.5 などの FPGA ターゲット ハードウェアおよびドラ イバソフトウェア † メモリ要件 —FPGA ターゲットの種類により異なります。 また、これらのメモリ要件は通常の FPGA VI に適用されま すが、FPGA の設計の特性によっては、LabVIEW で利用可 能なメモリを使用して設計をコンパイルできない場合もあ ります。Windows タスク マネージャで xst.exe のプロセ スのメモリ使用量を監視して、追加のメモリが必要がどう かを判断することができます。 ‡ Windows Server—FPGA モジュールは、R2 版以外の Windows Server をサポートしません。 ナショナルインスツルメンツでは、FPGA の設計またはターゲットで 2 GB 以上のメモリが必要な場合、LabVIEW FPGA コンパイルツールを リモートコンピュータにインストールすることを推奨します。リモートコ ンピュータへのコンパイルツールのインストールについては、 ni.com/jp/info で Info Code に jp59yj と入力してください。表 2 は、 コンパイルツールをリモートコンピュータにインストールする場合に推奨 されるオペレーティングシステムを示します。 LabVIEW FPGA モジュールリリースおよびアップグレードノート 2 ni.com/jp 表2 コンパイルツールをリモートコンピュータにインストールする場合に推奨さ れるシステム サポートするプラットフォーム • Windows XP Pro (Service Pack 1、2、または 3) • Windows Vista(32 ビット) • Windows Vista(64 ビット) 主な留意点 メモリ要件 —Windows Vista 64 ビットが 搭載されるリモートコンピュータでは、コ ンパイルツールは 4 GB 以上のメモリを活 用できます。コンパイルツールの完全イン ストールには、11 GB 以上のディスク容量 が必要です。 LabVIEW FPGA モジュールをインストールする このセクションでは、開発用コンピュータに FPGA モジュールをインス トールする方法について説明します。 メモ (今回製品をアップグレードされるユーザ)既存の VI を一括コンパイルする前 に、LabVIEW 2010 と FPGA モジュール 2010 の両方をインストールする必要 があります。FPGA モジュールをインストールする前に既存の FPGA VI を一括 コンパイルすると、いくつかの FPGA 固有の VI で変異問題が発生します。 以下の手順に従って、LabVIEW および FPGA モジュールをインストール します。 1. 2. 管理者または管理者権限を持つユーザとしてログオンします。 LabVIEW プラットフォーム DVD 1 を挿入します。 LabVIEW 2010 プラットフォーム DVD を追加注文するには、ナショ ナルインスツルメンツのウェブサイトをご参照ください。この製品を NI ソフトウェアスイートまたは NI 製品バンドルの一部として購入し た場合は、それらのインストールメディアからこの製品をインストー ルできます。 ヒント インストーラが自動的に開始されない場合、メディアから setup.exe をダブル クリックすれば、インストーラを起動することができます。 3. 画面の指示に従って、以下のソフトウェアのインストールとアクティ ブ化を行います。 • LabVIEW • • FPGA モジュール Virtex-II 以外のデバイス用コンパイルツール — シミュレーショ ンエクスポートの作成、IP 統合ノードの構成、および CLIP を構 成ウィザードの使用を行うには、これらのコンパイルツールを ローカルコンピュータにインストールする必要があります。 © National Instruments Corporation 3 LabVIEW FPGA モジュールリリースおよびアップグレードノート • (オプション)Virtex-II FPGA デバイス用コンパイルツール — ユーザが使用するハードウェアに Virtex-II または Virtex-II Pro FPGA が含まれる場合のみに、これらのコンパイルツールをイン ストールする必要があります。 • (オプション)FPGA Compile Farm ツールキット • (オプション)Real-Time モジュール • デバイスドライバ —NI-RIO は、ほとんどの FPGA ターゲット用 ののデバイスドライバソフトウェアです。NI-RIO には、R シ リーズ、FlexRIO、および CompactRIO デバイス用のドライバ ソフトウェアが搭載されています。使用する FPGA ターゲット に応じて、追加または異なるドライバソフトウェアをインストー ルする必要がある場合があります。必要なドライバと詳細な FPGA ターゲットのインストール / 構成方法については、各ハー ドウェアドキュメントを参照してください。 メモ FPGA モジュール 2010 で NI-RIO を使用するには、NI-RIO 3.5 のドライバをイ ンストールする必要があります。それ以前の NI-RIO ドライバでは FPGA モ ジュール 2010 はサポートされていません。 インストーラは、プログラムファイルおよびドキュメントを LabVIEW ディレクトリにインストールする他に、Xilinx ISE から x:¥NIFPGA ディレ クトリにファイルを保存します。x は、LabVIEW をインストールしたド ライブです。Xilinx ISE は、FPGA VI を FPGA ターゲットで実行可能な コードにコンパイルするために FPGA モジュールが使用する他社製ソフ トウェアです。 LabVIEW FPGA モジュールをアクティブ化する FPGA モジュールの使用にはライセンスのアクティブ化が必要です。一 時ライセンスには 30 日間の評価期間が設けられており、FPGA モジュー ルと FPGA モジュールで使用される Xilinx のツールを使用できます。評 価期間の終了後に FPGA モジュールを継続して使用するには、有効な FPGA モジュールのライセンスをアクティブ化する必要があります。 FPGA モジュールのライセンスをアクティブ化すると、Xilinx のツールの ライセンスもアクティブ化されます。 ナショナルインスツルメンツの製品のアクティブ化には、NI License Manager(スタート→すべてのプログラム→ National Instruments → NI License Manager)を使用できます。ナショナルインスツルメンツの 製品のアクティブ化の詳細については、NI License Manager で ヘルプ→目次を選択してアクセスできる『National Instruments License Manager ヘルプ』を参照してください。 LabVIEW FPGA モジュールリリースおよびアップグレードノート 4 ni.com/jp LabVIEW 2010 FPGA モジュールの新機能 FPGA モジュールには、FPGA アプリケーションの管理、実装、検証に 役立つ以下の新機能があります。これらの機能については、LabVIEW で ヘルプ→ LabVIEW ヘルプを選択してアクセスできる『LabVIEW ヘル プ』を参照してください。 コンパイルプロセスの改善点 ビルド仕様 FPGA VI のコンパイルオプションは、ビルド仕様を使用して構成するよ うになりました。LabVIEW は、ユーザが設定するビルド仕様オプション を使用して、ブロックダイアグラムをもとに HDL とビットファイルを生 成します。FPGA VI の開発中に同じ FPGA VI に対して複数のビルド仕様 を構成し、異なるコンパイル構成を切り替えて使用することが可能です。 FPGA リソースの使用量に関する早期のフィード バック Virtex-5 などのいくつかの FPGA ターゲットシリーズでは、FPGA VI を コンパイルしなくても FPGA VI が使用する FPGA リソース量を見積もる ことができます。FPGA VI が使用するスライス、LUT、フリップフロップ の数を見積もるために、Xilinx ツールが使用されます。コンパイルの前に リソース使用量を見積もることで、コンパイルが完了するまでの時間(数 分から数時間)を待機せずに FPGA にユーザの FPGA 設計がおさまるか どうかを判断することができます。 FPGA Compile Farm を使用した複数の FPGA VI の同時コンパイル FPGA Compile Farm を購入しインストールすれば、複数の FPGA VI の 同時コンパイル、コンパイルキューのリモートでの監視と管理を行うこと ができます。このアドオンの使用により、複数のコンピュータへのコンパ イルワーカーのインストール、FPGA Compile Farm によるネットワー ク上のすべてのコンパイルワーカーの管理、コンパイル要求の負荷をバラ ンスよく振り分けることが可能になります。また、新しいコンパイルシス テムには耐障害性が組み込まれているため、コンパイルワーカーがコンパ イル中に動作不可に陥った場合、コンパイルサーバが異なるコンパイル ワーカーにコンパイルジョブを再送信することができます。 © National Instruments Corporation 5 LabVIEW FPGA モジュールリリースおよびアップグレードノート ダイナミック FPGA リファレンスを使用した再利用可能なホスト側 サブ VI 最新バージョンでは、通信ハードウェアインタフェースの関連部分に一貫 性がある限り、異なる FPGA VI またはビットファイルからのインタ フェースと動作する再利用可能なサブ VI を作成することができるように なりました。通信ハードウェアインタフェースには、制御器、表示器、 DMA FIFO、ピアツーピア FIFO、FPGA VI またはビットファイルのサ ポートされている FPGA インタフェースメソッドのすべてが含まれます。 これらのサブ VI は、異なるターゲットタイプの VI またはビットファイル へのリファレンスであっても、指定されたインタフェースを実装するすべ ての FPGA リファレンスと動作することが可能です。たとえば、PCI お よび PXI ターゲットに対して同じサブ VI を使用することができます。こ の機能は、NI-RIO ドライバを使用するターゲットのみで使用できます。 サードパーティ IP と HDL の統合に関する改善点 新しい IP 統合ノード LabVIEW 2010 FPGA モジュールでは、HDL インタフェースノードに代 わって IP 統合ノードを使用します。サードパーティ IP コードを FPGA VI に統合するには、FPGA VI の編集時に関数パレットで使用できるこの ノードを使用します。IP 統合ノードは、シングルサイクルタイミング ループの外側で実装される点を除いて、HDL インタフェースノードがサ ポートした大半の項目をサポートします。また、IP 統合ノードは、固定 小数点データタイプ、および Xilinx CORE Generator IP をサポートする ようになりました。 CLIP ウィザード コンポーネントレベル IP を構成ウィザード(CLIP ウィザード)を使用す れば、CLIP 宣言 XML ファイルの作成または修正時のエラーを削減する ことができます。CLIP ウィザードは、宣言 XML ファイルを手動で編集 せずに IP インタフェースを定義する上で役立ちます。CLIP ウィザードを 使用して、宣言 XML ファイルの作成または修正を行うことができます。 このウィザードは、サイクルアキュレートシミュレーションのために CLIP を含む FPGA VI をエクスポートできるように、CLIP のシミュレー ションモデルを定義する際にも役立ちます。 CLIP でのジェネリックのサポート CLIP は VHDL ジェネリックをサポートするようになりました。IP インタ フェースのジェネリックを定義するには、コンポーネントレベル IP を構成 ウィザードを使用します。 LabVIEW FPGA モジュールリリースおよびアップグレードノート 6 ni.com/jp CLIP での固定小数点データタイプのサポート CLIP により、固定小数点データタイプがサポートされるようになりまし た。IP インタフェースのこれらのデータタイプを定義するには、コン ポーネントレベル IP を構成ウィザードを使用します。 Virtex-5 FPGA VI のためのサイクルアキュレートシミュレーション 最新のバージョンでは、他社製シミュレータで Virtex-5 FPGA VI をシ ミュレーションする際に、LabVIEW を使用して必要なシミュレーション ファイルを作成することができるようになりました。他のデバッグテク ニックとともに、サイクルアキュレートシミュレーションは FPGA VI コ ンポーネントのタイミング動作をテストする上で役立ちます。ハードウェ アシミュレータでサイクルアキュレートシミュレーションを使用すれば、 FPGA VI のコンポーネントが作成する個々の信号の状態を監視すること ができます。 FIFO とメモリの改善点 FIFO およびメモリのカスタムデータタイプのサ ポート カスタム制御器を使用して、サポートされているデータタイプで構成され たクラスタおよび 1 次元の固定サイズ配列をターゲット指定 FIFO および メモリを使用して受け渡しできるようになりました。この新機能により、 個別のリソースを維持しながら、小さなデータタイプを大きなデータタイ プに結合して、64 ビットの限界を突破することができます。クラスタと 配列を使用すれば、FIFO がすべてのデータを受信する前にタイムアウト せずに、関連したデータを FIFO に入れることができます。 プロジェクトのメモリ項目を介した DRAM メモ リへのアクセスの向上 NI FlexRIO シリーズのターゲットなどのいくつかのターゲットには、 FPGA に対して外部のダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM) が含まれます。LabVIEW 2009 以前のバージョンで、DRAM にアクセス する唯一の方法は、ソケット付き CLIP を使用することでした。 LabVIEW 2010 では、LabVIEW プロジェクトのメモリ項目を介して DRAM にアクセスできるようになりました。メモリ項目を介して DRAM にアクセスすれば、DRAM を使用した FPGA アプリケーションの作成が 容易になります。 © National Instruments Corporation 7 LabVIEW FPGA モジュールリリースおよびアップグレードノート サポートされているターゲットでの組み込み FIFO 制御論理へのアクセス いくつかのハードウェアターゲット上の FPGA(例 : Virtex-5 シリーズの FPGA)は、ブロックメモリに組み込まれた FIFO 制御論理を提供します。 組み込み FIFO 制御論理は、専用の制御回路を使用して多くの FPGA リ ソースを節約します。また、これらの専用の回路は、LabVIEW の以前の バージョンで実装されていた制御論理よりも高いクロックレートをサポー トすることができます。 デュアルポート読み取りアクセスでメモリリソー ス使用量を削減する コンパイル後にメモリ内の値を変更しないアプリケーションでは、ブロッ クメモリリソースの使用量の削減と実行時間の短縮が可能な場合がありま す。たとえば、係数が同じ正弦または余弦関数に関連する場合、関数デー タをメモリブロックに一度保存し、2 つのアドレスを一度に入力して、異 なる位相を同時に読み取ることが可能です。デュアルポート読み取りアク セスを活用するには、メモリプロパティダイアログボックスのインタ フェースページで 2 番目のインタフェースを構成します。 数学 & 解析 VI および関数の改善点 2010 での新機能は以下のとおりです。 • 平均、分散、標準偏差 Express VI— 入力信号の平均、分散、および / または標準偏差を計算します。 • 「高スループット複素数の積」関数 — 他の高スループット数学関数と 同様な利点を実装します。2 つの複素数の積を計算します。 • 「数値の再解釈」関数 —x のビットパターンの小数点の位置をシフト し、y を返します。ここで、y のビットパターンは x と同じですが、 固定小数点構成と値は異なります。 • 基本要素関数 — 合計の累算、信号の遅延、バイナリ演算の実行、お よび DSP48E スライスへのアクセスなどのローレベルの FPGA 操作 を実行します。 以下の関数が 2010 で変更されました。 • 「DC/RMS 測定」Express VI— シングルサイクルタイミングループ内 での使用をサポートするようになりました。 FPGA 上の DSP48E スライスへのアクセス (サポートされた FPGA デバイスのみ) Virtex-5 タイプの FPGA に搭載されている DSP48E スライスを構成し、 実行するには、新しい DSP48E 関数を使用します。 LabVIEW FPGA モジュールリリースおよびアップグレードノート 8 ni.com/jp 制御器 VI の改善点 2010 での新しい VI と Express VI は以下のとおりです。 • 「離散 FP 伝達関数(FXP)」VI— 離散浮動小数点伝達関数モデルを固 定小数点データタイプに変換します。 • 「離散伝達関数ダイレクト」VI— 固定小数点伝達関数モデルを実装し ます。 • 「行列 * ベクトル」Express VI— 行列を入力ベクトルで乗算します。 この機能は、FPGA 制御アプリケーションで状態空間モデルを実行す るのに役立ちます。 ソフトウェアで利用可能な FPGA デバイスとコンパイラ情報 LabVIEW のダイアログボックスから FPGA デバイスの以下の情報を確認 することができます。 • • • • ターゲットクラス FPGA シリーズ FPGA タイプ FPGA VI のコンパイルに使用するコンパイラのバージョン プロジェクトエクスプローラウィンドウで FPGA ターゲットを右クリッ クして、ショートカットメニューからプロパティを選択します。FPGA デバイス情報は、FPGA ターゲットプロパティダイアログボックスの一般 ページに表示されます。 アップグレードおよび互換性の問題 以下のセクションには、FPGA モジュール 2009 から FPGA モジュール 2010 へのアップグレードに特有のアップグレードおよび互換性に関する 問題が記載されています。FPGA モジュールの以前のバージョンからの アップグレード情報については、ni.com/manuals から『LabVIEW FPGA モジュールリリースおよびアップグレードノート』ドキュメント の以前のバージョンを参照してください。 コンパイルプロセスの変更点 2010 では、FPGA VI をコンパイルするためにビルド仕様を使用する必要 があります。ビルド仕様が存在しない場合、トップレベル FPGA VI で 実行ボタンをクリックすると、FPGA VI のビルド仕様が自動的に作成さ れます。ビルド仕様を右クリックして、ショートカットメニューからプロ パティを選択すれば、ビルド仕様のオプションを編集することができま す。 © National Instruments Corporation 9 LabVIEW FPGA モジュールリリースおよびアップグレードノート ダイアログボックスおよびウィンドウの変更点 • コンパイルステータスウィンドウの外観は LabVIEW 2009 のウィンド ウと若干異なりますが、その機能の大半は同じです。LabVIEW 2009 の機能に加えて、LabVIEW 2010 では複数のコンパイルの監視が可能 になりました。 • Xilinx オプションページが FPGA ターゲットプロパティダイアログ ボックスからコンパイルプロパティダイアログボックスに移動しまし た。このページにアクセスするには、ビルド仕様のひとつを右クリッ クして、ショートカットメニューからプロパティを選択します。 • ターゲット指定 VI プロパティダイアログボックスが廃止されました。 コンパイル情報をコンパイルステータスウィンドウで確認することが できるようになりました。このウィンドウにアクセスするには、ビル ド仕様を右クリックして、ショートカットメニューからコンパイルの 結果を表示を選択します。FPGA VI の再コンパイルが必要かどうか を判断するには、ビルド仕様を右クリックして、ショートカットメ ニューから署名を確認を選択します。 • 以下のダイアログボックスとウィンドウが廃止されました。 – LabVIEW FPGA コンパイルサーバウィンドウ — コンパイル ジョブのステータスをコンパイルステータスウィンドウまたは コンパイルワーカーウィンドウで確認することができるようにな りました。 – すべてのサーバレコードを管理ダイアログボックス — 過去のコ ンパイルジョブの情報をコンパイルステータスウィンドウで確認 することができるようになりました。 – サーバを構成ダイアログボックス —LabVIEW 2010 では、作業 ディレクトリの変更を指定できなくなりました。作業ディレクト リは c:¥NIFPGA です。 FPGA VI ショートカットメニューの変更点 FPGA VI ショートカットメニューに表示されていた以下のオプションが 移動したか、または変更されました。 • コンパイル — ビルドに名前が変更され、ビルド仕様のショートカッ トメニューに移動しました。 • コンパイルサーバに再接続 — コンパイルの結果を表示に名前が変更 され、ビルド仕様のショートカットメニューに移動しました。コンパ イルの結果を表示メニュー項目は、コンパイルステータスウィンドウ を表示します。 • ダウンロード — ビルド仕様のショートカットメニューに移動しまし た。 • タイミング違反を解析 — 使用できなくなりました。その代わりに、 ビルド仕様のショートカットメニューからコンパイルの結果を表示を 選択し、その後にコンパイルステータスウィンドウのタイミング違反 を調査ボタンをクリックして、タイミング違反解析ウィンドウを表示 LabVIEW FPGA モジュールリリースおよびアップグレードノート 10 ni.com/jp します。タイミング違反を調査ボタンは、FPGA VI のコンパイル時 にコンパイルサーバでタイミング違反が発生した場合のみに表示され ます。 VI のリモートコンパイルプロセスの変更点 • LabVIEW FPGA コンパイルサーバは、2010 で機能別に分割されま した。LabVIEW 2009 の以前のバージョンでは、LabVIEW FPGA コ ンパイルサーバアプリケーションがコンパイルサーバとコンパイル ワーカーを一体化していました。2010 では、FPGA VI をコンパイル するために、コンパイルサーバとコンパイルワーカーを使用します。 コンパイルサーバは、コンパイルツールをインストールしたコン ピュータ上でバックグラウンドで実行されるシステムサービスです。 コンパイルワーカーは、別個のアプリケーションです。FPGA VI を コンパイルする際、LabVIEW はコンパイルサーバと通信し、その後 にコンパイルサーバがコンパイルワーカーと通信します。 • コンパイルサーバおよびコンパイルワーカーをリモートコンピュータ にインストールする場合、LabVIEW 2010 プラットフォーム DVD か らの Xilinx コンパイルツール、または他のインストールメディアを使 用してリモートコンピュータにインストールしてください。 • FPGA VI をリモートでコンパイルするには、リモートコンピュータ でコンパイルツールをユーザが起動する必要があります。LabVIEW 2010 では、FPGA VI をリモートでコンパイルする前に、2 つの手順 を実行する必要があります。 – スタート→すべてのプログラム→ National Instruments → FPGA → FPGA Compile Worker を選択して、コンパイルワー カーを起動します。 – スタート→すべてのプログラム→ National Instruments → FPGA → FPGA Compile Server Configuration を選択します。 Allow users to connect remotely to this compile server チェックボックスをオンにします。 FPGA VI のリモートコンパイルの詳細については、『LabVIEW ヘル プ』を参照してください。 サードパーティ IP と HDL の統合に関する変更点 • • HDL ノードが廃止されました。それに代わって、関数パレットから IP 統合ノードを使用することができるようになりました。 LabVIEW 2010 は、ni.com/labs からの IP 統合ノードを含む FPGA VI をサポートしません。IP 統合ノードのこのバージョンを使用する FPGA VI をお持ちの場合、ノードを削除して、関数パレットから再 度ノードを追加する必要があります。 • © National Instruments Corporation LabVIEW 2009 の以前のバージョンで作成されたコンポーネントレ ベル IP 宣言 XML ファイルは、LabVIEW 2010 に対応していない場 合があります。古い CLIP 宣言 XML ファイルのバックアップを保存 した後、FPGA ターゲットプロパティダイアログボックスのコンポー 11 LabVIEW FPGA モジュールリリースおよびアップグレードノート ネントレベル IP ページから新しいコンポーネントレベル IP を構成 ウィザードを使用し、ファイルを開いて修正することをナショナルイ ンスツルメンツは推奨します。 ユーティリティ VI パレットの変更点 LabVIEW 2009 での離散線形システムパレットの「離散遅延」Express VI の名前が「基本離散遅延」Express VI に変更されました。 FPGA 条件無効記号の変更点 FPGA_EMULATION 記号が廃止されました。代わりに FPGA_EXECUTION_MODE 記号を使用します。 その他の情報 ナショナルインスツルメンツでは、NI 製品を使用する上で役立つ豊富な リソースを提供しています。LabVIEW および FPGA モジュールのご使用 に際して、以下のリソースをご利用いただけます。 関連ドキュメントおよびサンプル LabVIEW および FPGA モジュールの詳細については、以下のリソースを ご使用ください。 • 『LabVIEW ヘルプ』—LabVIEW でヘルプ→ LabVIEW ヘルプを選択 して表示します。FPGA モジュールの概要およびハードウェア特定の 情報については、目次タブで FPGA モジュールブックを参照します。 FPGA モジュールの概要については、目次タブで FPGA インタ フェースブックを参照します。 • 詳細ヘルプウィンドウ — ヘルプ→詳細ヘルプを表示を選択して表示 します。詳細ヘルプには、VI、関数、およびダイアログボックスの簡 単な説明が表示されます。VI および関数の詳細ヘルプには通常、VI および関数の詳細なリファレンスへのリンクが含まれています。 • ハードウェアドキュメント — 一部の FPGA ターゲットには印刷版ド キュメントが付属し、『LabVIEW ヘルプ』にも情報が記載されてい ます。LabVIEW で FPGA ターゲットを使用する方法やハードウェア の仕様については、ハードウェアのドキュメントを参照してくださ い。 • サンプル — 多くの FPGA ターゲットのドライバソフトウェアには関 連サンプルが付属します。使用する FPGA ターゲットにサンプルが 付属するかどうかについては、ハードウェアドキュメントを参照して ください。 既存のサンプルを元に FPGA VI およびホスト VI の作成を開始するこ とができます。NI サンプルファインダは、LabVIEW でヘルプ→サン プルを検索を選択して表示します。サンプルは、ディレクトリまたは タスク別に参照できます。 LabVIEW FPGA モジュールリリースおよびアップグレードノート 12 ni.com/jp ナショナルインスツルメンツのウェブサイト FPGA モジュールの最新の NI Developer Zone の記事、サンプル、およ びサポート情報については、ni.com/jp/fpga にアクセスしてくださ い。 FPGA のオンライントレーニングについては、ni.com/jp/info にアク セスし、Info Code に jpdg4c と入力してください。 既知の問題 FPGA モジュールの既知の問題については、ni.com/jp/info で Info Code として jpbtem と入力してください。 © National Instruments Corporation 13 LabVIEW FPGA モジュールリリースおよびアップグレードノート LabVIEW、National Instruments、NI、ni.com、National Instruments のコーポレートロゴ及びイーグ ルロゴは、National Instruments Corporation の商標です。その他の National Instruments の商標につ いては、ni.com/trademarks に掲載されている「Trademark Information」をご覧下さい。Xilinx is the registered trademark of Xilinx, Inc. 本文書中に記載されたその他の 製品名および企業名は、それぞれの 企業の商標または商号です。National Instruments の製品 / 技術を保護する特許については、ソフトウェ アで参照できる特許情報 ( ヘルプ→特許情報 )、メディアに含まれている patents.txt ファイル、または 「National Instruments Patent Notice」(ni.com/patents)のうち、該当するリソースから参照してく ださい。 © 2003–2010 National Instruments Corporation. All rights reserved. 371572F-0112 2010 年 6 月