移動体通信の高速化に対応した 超高精度(±0.5ppb)OCXOの開発

2012 年 9 月 25 日
日本電波 工業株 式会社
代表取締役社長 竹内 寛
移動体通信の高速化に対応した
超高精度(±0.5ppb)OCXOの開発
日本電波工業(株)は、新しい移動体通信規格である LTE の基地局向けに、従来品と比較して
精度が一桁高い恒温槽付水晶発振器(OCXO)を開発致しました(周波数温度特性 Max.±
0.5ppb/-10℃~+70℃、長期安定度 Max.±0.5ppb /日、同 Max.±50ppb /年、周波数 10MHz、サ
イズ Max. 37×28×13mm)。
移動体通信基地局のシステムは GPS 信号と同期することにより常に高い精度を維持しています
が、GPS 信号と同期できない状況(フリーラン)となった場合でも高精度を保持することが必要です。
そのため、基準用発振器となるOCXOには、単体としての高い精度が求められますが、LTE による
通信高速化に伴い、更に高い精度が求められております。
今回開発したOCXOは、このニーズに対応するため、当社独自の熱解析シミュレーションを駆使
した熱設計と、熱伝導性の高い基板の導入により、従来品より一桁高いマイナス 10 乗という、
OCXO として最高レベルの精度を実現したものです。これにより、移動体通信基地局におけるフリ
ーラン時にも基地局システムのソフトウェア処理と合わせて高い精度を実現し、移動体通信の高速
化に対応した基地局の運営に貢献致します。
サンプル出荷開始は 2013 年 1 月から、量産開始は 2013 年 3 月からを予定しております。
なお、この開発品は 10 月 2 日から幕張メッセで開催される「CEATEC JAPAN 2012」に出展致し
ます。( 会場:幕張メッセ、NDK ブース:ホール 7 7F15 )
【外観写真】
<お問い合わせ先> 日本電波工業株式会社 営業代表
TEL : 03-5453-6751
E-Mail : [email protected]
*サンプルご要求の際は、当社営業担当または上記お問い合わせ先へ
ご連絡をお願い致します。
詳細仕様は次ページの通りです。
■ 電気的性能
公称周波数
10MHz
電源電圧
+5.0V±5%
消費電力
起動時
Typ. 3.2W (Max 3.5W)
安定時 (+25℃)
Typ. 1.6W (Max 2.0W)
出力電圧
HCMOS
負荷インピーダンス
15pF
長期周波数安定度
Max. ±0.5×10-9/日
(電源投入 30 日後の周波数を基準)
Max. ±50×10-9/年
周波数温度特性
Max. ±0.5×10-9 / -10~+70℃
周波数可変範囲
Vcont +2.5V±2.5V
±0.3×10-6~±0.7×10-6
■ 外形寸法
以上