クロック用水晶発振器 ■ 用語の説明 水晶発振器に用いられる主な用語についてご紹介致します。 公 称 周 波 数:発振器の出力周波数の公称値をいいます。 総合周波数許容偏差:発振器の出力周波数の公称周波数からのず れの度合をいいます。 (この中には常温偏差. 温度偏差.電源変動偏差が含まれます。 ) 動 作 温 度 範 囲:発振器の出力周波数許容偏差及び、その他 の出力信号特性が規格を満足する温度範囲 をいいます。 絶 対 最 大 定 格:発振器の保証可能な定格の最大値で、瞬時 たりとも越えてはならない規格です。この 定格を越えた場合、発振器の信頼性が低下 又は、破壊すること があります。 ス タ ン バ イ 機 能:発振器の発振出力を出すか、停止させるか 消 費 電 流:発振器が発振状態のときに電源端子から流 入する電流値をいいます。 立 上り(Tr)時 間:出力波形が “L” レベルから “H” レベルに変 化する時間をいいます。各シリーズ毎の出 力波形図を参照下さい。 立 下り(Tf)時 間:出力波形が “H” レベルから “L” レベルに変 化する時間をいいます。各シリーズ毎の出 力波形図を参照下さい。 フ ァ ン ア ウ ト:発振器の出力に接続できる TTL のゲート数 をいいます 発 振 起 動 時 間:発振器に投入される電源電圧が立上ってか ら発振器の出力振幅が規格に達するまでの を外部デジタル信号により制御する機能で 時間をいいます。 す。 ト ラ イ ス テ ー ト:スタンバイ機能により発振停止させたとき の出力状態が高インピーダンスとなる機能 を有する ものをいいます。 ■ 使用上の注意 水晶発振器は、他の電子部品と比較し取扱いが若干異なります。 4. 静電気の影響 弊社の水晶発振器を正しくご使用頂き、十分な性能を発揮させる 本カタログ品は、能動素子として、CMOS IC を使用していま ために、以下の注意事項を必ずお読み下さい。 すので静電対策された環境下でお取扱い下さい。 1. 電源のバイパスコンデンサー 本製品使用の際は、電源と GND 間(製品端子の出来る限り近 傍)に 0.01 μ F 程度のバイパスコンデンサーを入れて下さい。 2. 表面実装型クロック用水晶発振器の実装について (1) 基板実装後の急激な温度変化 5. 耐高温性 耐高温性につきましては、+125℃(24 時間放置)より厳しい 条件下では諸特性を保証できなくなりますので、保存温度範 囲内で保存して頂くよう十分ご注意下さい。 6. EMI セラミックスを使用している表面実装型クロック用水晶発 EMI を考慮される場合は、低減タイプである 2765E、または 振器のパッケージで、実装基板の材質がセラミックスと異 電源電圧 2.5V、1.8V、1.5V、0.9V 等の低電源電圧タイプのご なる膨張係数を有する場合、過酷な温度変化を長期間くり 使用をお勧めします。また、セットの EMI 対策については当 返す環境下では、はんだ付けのフィレット部分に亀裂を生 じる恐れがあります。そのような環境条件が想定される場 合は、事前にご確認される事をお薦め致します。 (2) 自動実装による衝撃 自動実装によるクロック用水晶発振器の吸着またはチャッ キング、及び基板に搭載する際に規格を越える衝撃が加わ 社にも事前のご相談をお 願いします。 7. 超音波洗浄 本カタログ品の超音波洗浄は実装状態および洗浄条件等に よって、水晶振動子が共振破壊されることがありますので、 使用される前には必ず貴社にてご確認下さい。 8. 特殊用途にご使用される場合には、別途ご相談下さい。 りますと、特性の変化または劣化につながりますのでご注 意下さい。 (3) 基板曲げによるストレス プリント基板へクロック用水晶発振器をはんだ付け後に、 基板面を曲げますと機械的ストレスによりはんだ付け部が 剥離したりクロック用水晶発振器のパッケージにクラック が入る事がありますのでご注意下さい。 3. 落下に対する性能 本カタログ品は、落下・衝撃に強く、3 回の自然落下に耐えら れる設計になっていますが、誤って机上等より落下した場合 は 念のため再測定するか、当社に再測定依頼されるようお勧 めします。 cc05_100909_terms_j クロック用水晶発振器 ■ 測定負荷条件 測定点 Measuring point VDD 測定点 Measuring point RL OSC OUT 1TTL = 5LSTTL TTL 1 OSC OUT CL 2 CL 5 10 Figure 1 Load corresponding to TTL output 図 1 TTL 出力対応負荷 Figure 2 Load corresponding to C-MOS output 図 2 CMOS 出力対応負荷 CL 15 pF 15 pF 15 pF 15 pF RL 4 kΩ 2 kΩ 800 Ω 400 Ω Note: CL includes the capacitance (注)C :測定系の容量を含む of theLmeasurement system. ■ 回路図 水晶発振器回路図例 (i)2725T / 2725Q / 2725Z / NZ2520SB / NZ2520SD /NZ2520SF / NZ2016SA / 2725N(F ≦ 40)/ 2735N(F ≦ 40) ST (iii) 2765E VDD DIVIDER 1/2N (N = 0 to 3) PLL + SS (SS: Spread spectrum) (SS:スペクトラム拡散 ) OUT OUT ST (RUP(RisUPincorporated.) 内蔵 ) (ii) 2725N(F > 40)/2735N(F > 40) DIVIDER 1/2N (N = 0 ∼ 3) OUT VDD ST cc07_100909_circuit_j