12V 系中間バス用 POL コンバータモジュール BR210 暫定版 Preliminary 2015年5月20日 概要 BR 210は、高速負荷応答、および、セラミックキャパシ タ対応の低電圧大電流POLコンバータモジュールです。 デザイン・フリーの12V系中間バス用 POL コンバータと してご使用いただけます。 ピン配置 1 6 特長 ハイパワー 高効率 47.5mm×26.0mm×9.6mmH Bottom view 21 20 7 8 主要スペック 使用温度範囲 入力電圧範囲 出力電流範囲 出力電圧 回路方式 :-40~+85℃ :DC9~13.2V :0~80A 出力電流範囲 :0.6~2.0V :同期整流型降圧チョッパ インターリーブ制御 動作周波数 :f=100kHz 過電流保護機能 19 9 端子接続 Pin Assignment Pin Symbol 1,6 Vin +入力端子 2,5 PGND 入出力用パワーGND 端 子 3,4 Vout +出力端子 通信機器 サーバー その他 13 CNTL CNTL 端子 16 TRIM 出力電圧トリム端子 17 SGND シグナル GND 端子 パッケージ 18 Vs- -出力センス端子 20 Vs+ +出力センス端子 21 9,14 15,19 7,8, 10,11, 12 PG Power Good 端子 GND 放熱用 GND 端子 NC - アプリケーション Function 応用回路例 Vpg(5V) 12V VIN Vin POWER GOOD PG BR210 Vs+ Vout 1.0V 80A VOUT TRIM CNTL SGND CNTL PGND GND Vs- GND Rev.0.02 サンケン電気株式会社 1 12V 系中間バス用 POL コンバータモジュール BR210 暫定版 Preliminary 2015年5月20日 1.環境条件 1-1.使用温度範囲 1-2.保存温度範囲 1-3.使用湿度範囲 1-4.保存湿度範囲 -40~+85℃ -40~+85℃ 20%~85%(結露なきこと) 10%~95%(結露なきこと) 2.絶対最大定格 Pin symbol 1,6 Vin 7 PG 15 CNTL 絶対最大定格 14.4V 7V シンク電流7mA 7V 3.製品仕様(特記なき場合の条件 Ta=25°C) 項目 記号 定格 Min. Typ. Max. 単位 入力電圧範囲 Vin 9 12.0 13.2 V 出力電圧 Vout 0.6 - 2.0 V 出力電流 Iout 0 - 80 A 出力電圧精度 Vout tol -2.0 - 2.0 %Vout リップル電圧 Vrip - 10 50 mVp-p 効率 Eff - 87.6 - % 動作周波数 Frq - 100 - kHz 過電流保護 OCP - 110 - A 入力コンデンサ ※ Cin 80 - 5000 µF - 12000 µF 出力コンデンサ (Iout ≦ 70A) ※ 出力コンデンサ (Iout > 70A) ※ 立ち上がり時間 起動遅延時間 1000 Cout 1200 Tr - 2.6 - ms Td - 1.4 - ms Trcd - 1.4 - ms Weight - 18 - g mm ON/OFF 起動遅延時間 重量 条件 Rtrim で調整 温度ディレーティング有り 但し、出力電力96W 以下 Vin=9V~13.2V、Iout=0~80A、 Rtrim=1%精度 BW=20MHz、Vout=1.0V Iout=0~80A、Cout=1200uF リップル端子端100uF 付加 Vin=12V、Iout=80A、Vout=1.0V Hiccup mode、Vout=1.0V 入力電圧が理想的な電圧源で有る 場合 入力電圧が理想的な電圧源で有る 場合 Cout_max は Vout=1.2V 以下 Vout=10~90% CNTL : High で Vin が投入されて から、Vout=10%までの時間 Vin High か つ CNTL Low ⇒ High に変わってから、 Vout=10%までの時間 W×D×H 47.5 × 26.0 × 9.6 外形寸法 許容誤差含まず ※ 外付け入出力コンデンサの GND は POL コンバータの GND 端子(2ピン、5ピン)端子の近くに置いてください。 負荷の接続は、Vout ピン(3ピン,4ピン)と GND ピン(2ピン、5ピン)を使用してください。 (10-2.推奨フットパターン参照) Rev.0.02 サンケン電気株式会社 2 12V 系中間バス用 POL コンバータモジュール BR210 暫定版 Preliminary 2015年5月20日 4.インターフェース特性 項目 コメント シンボル PGH HIGH Power Good PGL LOW CNTL 端子 Hi 電圧 CNTL 端子 Lo 電圧 VIH VIL Vout の PGOOD 上限 Vout の PGOOD 下限 CNTL 端子をオープンで POL コンバータが ON する。 GND にプルダウンすると、 POL コンバータが OFF する。 Min. - 値 Typ. +12.5 -12.5 Max - 2.1 - - - - 0.8 単位 %Vout V 5.一般特性(Ta=25℃) 6.ディレーティング 6-1.温度ディレーティング BR210 Vin=12V Vo=1.0V 100 ●はメイン部品の測定点 90 80 Io[A] 70 60 50 40 30 1.5m/s 2.0m/s 20 10 0 40.0 Rev.0.02 50.0 60.0 Ta[℃] 70.0 80.0 90.0 風向き サンケン電気株式会社 3 12V 系中間バス用 POL コンバータモジュール BR210 暫定版 Preliminary 2015年5月20日 7.オペレーティングインフォメーション 7-1.Power Good (PG 端子) 出力電圧のしきい値(PGH HIGH と PGL LOW)の範囲内 出力電圧のしきい値(PGH HIGH と PGL LOW)の範囲外 : PG 端子はオープン : PG 端子は GND に接続 BR210 Vpg(5V) PG Power Good PGND GND 7-2.出力センシング 出力センス端子 Vs+、Vs-を負荷に接続することによって、出力電圧低下を補うことができます。 BR210 Vout Vs+ PGND Vs- Load Cout 出力センス端子を出力電圧ラインに接続するときに、LC フィルタの出力に接続しないでください。 正常に動作しない可能性があります。 <注意> 出力センス端子を使用しないときは、それぞれ Vout 端子、PGND 端子に直接接続してください。 7-3.CNTL 端子 CNTL 機能を使うことによって、入力電圧の接続に関わらずこの製品の動作を OFF することができます。 CNTL 端子(13ピン)⇒Open 時:出力電圧 ON CNTL 端子(13ピン)⇒GND 接続時:出力電圧 OFF BR211 CNTL <注意> CNTL 端子は POL コンバータ内部でプルアップされてお り、6.5V が出力されているので このピンに外部から電圧を供給しないでください。 PGND ※必ず FET 等のスイッチ素子とは1対1で接続願います。また、外部電源からのプルアップは出来ません。 Rev.0.02 サンケン電気株式会社 4 12V 系中間バス用 POL コンバータモジュール BR210 暫定版 Preliminary 2015年5月20日 7-4.Rtrim 定数参考値 外付け抵抗 Rtrim は、TRIM 端子と SGND 端子間に接続してください。 Rtrim 抵抗値計算例※ Vout[V] Rtrim[Ω ] 2.00 4286 1.80 5000 1.50 6667 1.25 9231 1.20 10000 1.15 10909 1.00 15000 0.90 20000 0.70 60000 0.60 Open ※Rtrim の抵抗を変えることにより、Vout を変更できます。 計算式 Rtrim = 0.6 × 10000 / ( Vout - 0.6 ) 7-5.リセットコンディション 全ての機能をリセットするためには、Min.100ms 入力電圧を7V 以下にセットするか、 Min.10ms CNTL ピンを0.8V 以下にしてください。 Input Voltage [V] Max. 7V Min. 100ms 0 time[ms] 0 CNTL Pin Voltage [V] Max. 0.8V Min. 10ms 0 0 Rev.0.02 time[ms] サンケン電気株式会社 5 12V 系中間バス用 POL コンバータモジュール BR210 暫定版 Preliminary 2015年5月20日 8.テストサーキット 8-1.測定回路 Vpg(5V) 100uF×12 10uF×8 12V VIN 1,6Vin POWER GOOD 21PG BR210 20Vs+ 3,4Vout 1.0V 80A VOUT 16TRIM 13CNTL CNTL 18Vs2,5 9,14,15,19 17SGND PGND GND GND 8-2.リップル電圧測定方法 同軸ケーブル:1.5D2V(50Ω ) L=1.5m 周波数帯域20MHz オシロスコープ 50mm Cin Vin Cout Vin Vout T Ceramic Capacitor 100uF BR210 Z=1MΩ セラミックコンデンサはプロ ーブの近くに付けてください 。 GND T:ターミネータ 計測技研 TRC-50F 50Ω 等価回路 1mm 10nF Vrip 負荷 Switching Period Rev.0.02 サンケン電気株式会社 6 12V 系中間バス用 POL コンバータモジュール BR210 暫定版 Preliminary 2015年5月20日 9.外形寸法 Rev.0.02 サンケン電気株式会社 7 12V 系中間バス用 POL コンバータモジュール BR210 暫定版 Preliminary 2015年5月20日 ・吸着ポイントについて 吸着推奨箇所:破線丸印 10-1.フットプリント寸法 底面視図 本図面の寸法公差は、=±0.1mm です。 ご使用にあたっては、実際の実装時のばらつきを考慮した寸法に調整してお使い下さい。 Rev.0.02 サンケン電気株式会社 8 12V 系中間バス用 POL コンバータモジュール BR210 暫定版 Preliminary 2015年5月20日 10-2.推奨フットパターン 9 19 Bottom view 7 ・ 21 ・ GNDパターン ・ 6 1 Cin Cout Vin GND Cout Vout Vout ・ Cin GND Vin 外付けの入出力コンデンサは、1ピン~6ピンの 近くにそれぞれ配置し、POL コンバータの GND 端子(2ピン、5ピン)端子の近くに配線 してください。 グランドパターンの負荷への配線は、PGND 端子(2ピン、5ピン)から配線してください。 9ピン、13ピン、14ピン、19ピンは放熱用 GND なので、 装置基板の GND パターンに直 接接続しないでください。左図の推奨パターン のように2ピンと5ピンを介して接続してくださ い。 7~8ピン、10~12ピン、15~18ピン、20~ 21ピンの制御端子は、GND パターンとは非 導通としてください。 装置側 GND 11.推奨リフロープロファイル Temp (℃) BR210のリフローはんだ付け推奨条件を下記に示します。 記号 用語 条 件 T1 プリヒート温度(Low) 150~170℃ T2 プリヒート温度(Hi) 180~200℃ t2 プリヒート時間 60~120 sec. T3 本加熱温度2 220℃ t3 本加熱時間2 70 sec.以内 Tmax リフローピーク温度 245℃10sec.以内 Tmax T3 T2 T1 t2 t3 Time (s) Rev.0.02 サンケン電気株式会社 9 12V 系中間バス用 POL コンバータモジュール BR210 暫定版 Preliminary 2015年5月20日 使用上の注意 保管環境、特性検査上の取り扱い方法によっては信頼度を損なう要因となりますので、 注意事項に留意されますようお願いいたします。 保管上の注意事項 ● 本製品は防湿袋に梱包されています。 防湿袋開封後は MSL3相当で保管してください。 保管温度30℃以下、保管湿度60%RH 以下で1週間以内にお使いください。 ● 4週間を経過した場合は、ベーキングを実施してください。推奨ベーキング条件は、125℃24時間です。 ● リールとテーピングは125℃の耐熱品ではありません。リール状態でのベーキングはできませんので ご注意ください。 特性検査、取り扱い上の注意事項 ● 受入検査等で特性検査を行う場合は、測定器からのサージ電圧の印加、端子間ショートや誤接続 等に十分ご注意ください。また定格以上の測定は避けてください。 ● 過負荷状態でのご使用は、故障の原因となりますのでおやめください。 ● 入力電圧は、定格入力電圧範囲内でご使用ください。 静電気破壊防止のための取扱注意 ● モジュールを取り扱う場合は、人体アースを取ってください。人体アースはリストストラップ等を 用い感電防止のため、1MΩ の抵抗を人体に近い所へ入れてください。 ● モジュールを取り扱う作業台は導電性のテーブルマットやフロアマット等を敷きアースを取って ください。 ● カーブトレーサーなどの測定器を使う場合、測定器もアースを取ってください。 ● はんだ付けをする場合、はんだごてやディップ槽のリーク電圧がモジュールに印加されるのを防ぐ ため、はんだごての先やディップ槽をアースしてください。 ● モジュールを入れる容器は、弊社出荷時の容器を用いるか、導電性容器やアルミ箔等で、 静電対策をしてください。 Rev.0.02 サンケン電気株式会社 10 12V 系中間バス用 POL コンバータモジュール BR210 暫定版 Preliminary 2015年5月20日 注意書き 本資料に記載している内容は、改良などにより予告なく変更することがあります。 ご使用の際には、最新の情報であることを確認してください。 本書に記載している動作例および回路例は、使用上の参考として示したもので、これらに起因する弊 社もしくは第三者の工業所有権、知的所有権、その他の権利の侵害問題について弊社は一切責任を 負いません。 弊社は品質、信頼性の向上に努めていますが、半導体製品では、ある確率での欠陥、故障の発生は 避けられません。製品の故障により結果として、人身事故、火災事故、社会的な損害などが発生しな いよう、使用者の責任において、装置やシステム上で十分な安全設計および確認を行ってください。 本書に記載している製品は、一般電子機器(家電製品、事務機器、通信端末機器、計測機器など)に 使用することを意図しております。 高い信頼性を要求する装置(輸送機器とその制御装置、交通信号制御装置、防災・防火装置、各種 安全装置など)への使用を検討する場合は、必ず弊社販売窓口へ相談してください。 極めて高い信頼性を要求する装置(航空宇宙機器、原子力制御、生命維持のための医療機器など) には、弊社の文書による合意がない限り使用しないでください。 弊社の製品を使用、またはこれを使用した各種装置を設計する場合、定格値に対するディレーティン グをどの程度行うかにより、信頼性に大きく影響します。 ディレーティングとは信頼性を確保または向上するため、各定格値から負荷を軽減した動作範囲を設 定したり、サージやノイズなどについて考慮したりすることです。ディレーティングを行う要素には、一般 的に電圧、電流、電力などの電気的ストレス、周囲温度、湿度などの環境ストレス、半導体製品の自 己発熱による熱ストレスがあります。これらのストレスは、瞬間的数値、あるいは最大値、最小値につ いても考慮する必要があります。 なおパワーデバイスやパワーデバイス内蔵 IC は、自己発熱が大きく接合部温度のディレーティング の程度が、信頼性を大きく変える要素となるので十分に配慮してください。 本書に記載している製品の使用にあたり、本書記載の製品に他の製品・部材を組み合わせる場合、 あるいはこれらの製品に物理的、化学的、その他何らかの加工・処理を施す場合には、使用者の責任 においてそのリスクを検討の上行ってください。 本書記載の製品は耐放射線設計をしておりません。 弊社物流網以外での輸送、製品落下などによるトラブルについて、弊社は一切責任を負いません。 本書記載の内容を、文書による当社の承諾なしに転記複製を禁じます。 Rev.0.02 サンケン電気株式会社 11