5072 series 155MHz VCXO モジュール IC ■概要 5072 series は 155MHz VCXO 用 IC です。155.52MHz 基本波発振に対応した発振回路と、Differential LV-PECL 出力回路を 1chip 化しています。発振回路は VCXO 用に最適化した特性で、バリキャップを接続する端子を設 けています。少ない外付け部品で VCXO を構成できるので、5072 series を使用することにより小型 VCXO モ ジュールの実現が可能になります。 ■特長 • 動作電源電圧:3.0 ∼ 3.6V • アウトプットイネーブル機能 • 発振可能周波数範囲:70MHz ∼ 200MHz • 動作温度範囲:− 40 ∼ +85°C • 出力形式:Differential LV-PECL • チップフォーム (CF5072×A) • 出力 DUTY:50 ± 5% ( 出力のクロスポイントで測定 ) ■オーダーインフォメーション Device Package CF5072×A−1 Chip form SEIKO NPC CORPORATION —1 5072 series ■ブロックダイアグラム ● 5072BA VDD1 VDD2 XIN XR OUTN Oscillator Circuit Differential Converter Circuit Output Pre-buffer LV-PECL Output Circuit VC OUT XC VSS2 VSS1 Pull-up OE ● 5072CA VDD1 VDD2 XIN XR OUTN Oscillator Circuit Differential Converter Circuit Output Pre-buffer LV-PECL Output Circuit VC OUT XC VSS2 VSS1 OE Pull-down ESD sensitive device XR 端子には保護回路を搭載しておりません。このため、他の端子よりも静電耐圧が低くなっています。 取り扱いには十分ご注意下さい。 SEIKO NPC CORPORATION —2 5072 series ■パッド配置図 (Unit:µm) (1820,1000) VDD2 9 10 NC XR VC VSS1 11 12 13 1 8 DB5072 A Y XIN XC (0,0) 2 7 VDD1 6 OUTN 5 OUT 4 VSS2 3 OE TEST X チップサイズ:1.82 × 1.00mm チップ厚:300 ± 30µm PAD サイズ:110 × 100µm (TEST 端子のみ 90 × 90µm) チップ裏面:V SS 電位 ■端子説明・パッド座標 Pad No. 端子 I/O *1 機能 I/O パッド座標 m) (Unit: µm パッドサイズ m) (Unit: µm X Y X Y 1 VSS1 − グラウンド端子。発振部専用 125 135 110 100 2 TEST I IC テスト用端子 ( 通常は "OPEN" で使用してください ) 1283 160 90 90 3 OE I 出力イネーブル端子。 5072BA:プルアップ抵抗内蔵 5072CA:プルダウン抵抗内蔵 1695 135 110 100 4 VSS2 − グラウンド端子 1695 268 110 100 5 OUT O Differential LV-PECL 正出力端子 (true) 1695 460 110 100 6 OUTN O Differential LV-PECL 負出力端子 (complementary) 1695 673 110 100 7 VDD1 − 電源端子。ECL バッファ専用 1695 865 110 100 8 VDD2 − 電源端子 643 865 100 110 9 XIN I 水晶振動子接続端子 125 828 110 100 10 XC O バリキャップ − アノード接続端子 125 708 110 100 11 NC − 未使用 ( 通常は "OPEN" で使用してください ) 125 495 110 100 12 XR I バリキャップ − カソード接続端子。 インダクタ接続端子 125 375 110 100 13 VC I 制御電圧印加端子 125 255 110 100 *1. I: Input, O: Output 注 ) XR 端子の静電耐圧は他の端子より弱くなっております。XR 以外の静電耐圧は弊社従来品と同等です。 SEIKO NPC CORPORATION —3 5072 series ■絶対最大定格 項目 記号 電源電圧範囲*1 VDD 入力電圧範囲 *1 *2 条件 定格 単位 VDD1, VDD2 端子 V SS − 0.5 ∼ V SS + 7.0 V V IN 入力端子 V SS − 0.5 ∼ V DD + 0.5 V 出力電圧範囲 *1 *2 VOUT 出力端子 V SS − 0.5 ∼ V DD + 0.5 V 保存温度範囲*3 TSTG − 65 ∼ + 150 °C *1. 一瞬たりとも超えてはならない値です。万が一、定格を超えた場合は、IC の破壊、特性劣化、信頼性低下の 懸念があります。 *2. 定格に記載の "VDD " は、推奨動作条件に定める動作電源電圧 (VDD ) の規格値を示します。 *3. N2 または、真空雰囲気で、梱包材を含まない単体保存の場合です。 ■推奨動作条件 項目 記号 規格 条件 MIN TYP 単位 MAX 電源電圧 VDD 3.0 3.6 V 動作温度 TOPR − 40 + 85 °C 出力負荷 RL 出力周波数 fOUT V DD − 2V に終端 Ω 50 70 200 MHz Note. 推奨動作条件範囲外で使用す ると信頼性に影響を与える場合があ りますので、この範囲内で使用して下 さい。 SEIKO NPC CORPORATION —4 5072 series ■電気的特性 ● DC 特性 特記なき場合、推奨動作条件に従う 規格 項目 記号 条件 消費電流 1 IDD1 消費電流 2 IDD2 "High" レベル出力電圧 VOH "Low" レベル出力電圧 V OL 単位 TYP MAX 測定回路 1 , V DD − 2V に終端 , OE = "OPEN" 50 88 mA 測定回路 1 , V DD − 2V に終端 , 5072BA: OE = "Low", 5072CA: OE = "High" 10 20 mA 測定回路 2, V DD = 3.3V, OUT/OUTN 端子 , OE = "OPEN" MIN Ta = 0 ∼ +85°C 2.275 2.350 2.420 V Ta = − 40 ∼ 0 °C 2.215 2.295 2.420 V Ta = 0 ∼ +85°C 1.490 1.600 1.680 V Ta = − 40 ∼ 0 °C 1.470 1.605 1.745 V "High" レベル入力電圧 V IH 測定回路 3, OE 端子 "Low" レベル入力電圧 VIL 測定回路 3, OE 端子 IIH 測定回路 4, OE 端子 5072BA "High" レベル入力電流 VIH = 0.7VDD 5072CA IIL 測定回路 4, OE 端子 入力抵抗 ZIN 測定回路 5, 電源 −VC 端子間 10 VC 抵抗 RVC 測定回路 6, VC −XR 端子間 100 150 200 kΩ RS 測定回路 7, VSS−XC 端子間 10 20 40 kΩ "Low" レベル入力電流 プルダウン抵抗 0.7V DD V 0.3VDD V 200 µA VIH = V DD 20 µA 5072BA VIL = 0V 20 µA 5072CA VIL = 0.3VDD 200 µA 20 20 MΩ SEIKO NPC CORPORATION —5 5072 series ● AC 特性 特記なき場合、推奨動作条件に従う 項目 記号 条件 出力 DUTY サイクル 1 DUTY1 出力 DUTY サイクル 2 出力振幅 規格 単位 MIN TYP MAX 測定回路 1, 出力のクロスポイントで測定 , Ta = 25°C, VDD = 3.3V 45 50 55 % DUTY2 測定回路 1, 出力振幅 50% で測定 , Ta = 25°C, VDD = 3.3V 45 50 55 % V OPP 測定回路 1, 出力波形 peak to peak 0.4 V 出力上昇時間 tr 測定回路 1, 出力振幅の 20% ∼ 80% 0.5 1 ns 出力下降時間 tf 測定回路 1, 出力振幅の 80% ∼ 20% 0.5 1 ns 出力イネーブル時間 t OE 測定回路 3, Ta = 25°C 200 ns 出力ディスエーブル時間 tOD 測定回路 3, Ta = 25°C 200 ns VDD tf tr OUTN 80% VOPP OUT 20% VDD – 2V tW tPER DUTY1 = (tW/tPER) VSS 100 図 1:出力波形 tOD tOE OE VDD VDD/2 GND VDD Low-level (High impedance) OUT OUTN GND 図 2:OE のタイミング波形 (5072BA) tOD tOE OE VDD VDD/2 GND VDD OUT OUTN Low-level (High impedance) GND 図 3:OE のタイミング波形 (5072CA) SEIKO NPC CORPORATION —6 5072 series ■測定回路 ●測定回路 1 ●測定回路 2 測定項目:IDD1, IDD2, DUTY1, DUTY2, VOPP, tr , tf IDD1, IDD2 A VDD1 RP 測定項目:VOH, VOL VDD2 VDD1 1kΩ VDD2 50Ω XIN XIN OUTN 50Ω LS OUTN XC TEST OUT XR When measurement IDD1(5072BA)/ IDD2(5072CA) OUT VSS1 OE When measurement IDD2(5072BA)/ IDD1(5072CA) 50Ω VSS2 50Ω VDD−2V V V VDD−2V VC VSS1 VSS2 VOH,VOL XIN = High の場合: OUT は Low に固定 (VOL) OUTN は High に固定 (VOH ) XOUT = Low の場合:OUT は High に固定 (V OH) OUTN は Low に固定 (V OL) ●測定回路 3 ●測定回路 4 測定項目:VIH , VIL, tOE , tOD 測定項目:IIH, IIL ○ 5072BA VDD1 RP VDD2 VDD1 VDD2 XIN When measurement IIH 50Ω LS XC OUTN A 0.7VDD XR IIH, IIL OUT OE When measurement IIL VSS1 50Ω OE V VSS1 VSS2 VSS2 VDD−2V VIH,VIL ○ 5072CA VIH :VSS → VDD で出力状態が変化する電圧 VIL:V DD → V SS で出力状態が変化する電圧 OE:ディセーブル機能 VDD1 When measurement IIH VDD2 IIH, IIL A OE When measurement IIL 0.3VDD VSS1 VSS2 SEIKO NPC CORPORATION —7 5072 series ●測定回路 5 ●測定回路 6 測定項目:ZIN 測定項目:R VC VDD1 VDD2 A I1 A I2 VDD1 VDD2 VC VC XR V2 V ZIN = VDD/I1 VSS1 VSS1 VSS2 VSS2 RVC = V2/I2 ●測定回路 7 測定項目:R S VDD1 VDD2 I3 A XC V3 V VSS1 VSS2 RS = V3/I3 SEIKO NPC CORPORATION —8 5072 series ■機能説明 ●発振部等価回路 発振部は、下記に示す等価回路で表されます。水晶振動子は XIN 端子に接続し、もう一端を LS と R P に 接続します。バリキャップはカソードを XR 端子に、アノードを XC 端子に接続します。 制御電圧を印加する端子は VC 端子で、高抵抗素子が VC − XR 間に内蔵されています。 RP X'tal XIN To differential converter 100pF XC LS CVC XR C2 RVC RS C1 VC VC input VSS1 注 ) RP は外付けインダクタ ( 伸張コイル ) とバリキャップ容量、内蔵容量による寄生発振防止 用のダンピング抵抗です。L S と並列に RP を接続することを推奨します。 ○発振部内蔵容量 ( 設計値 ) バージョン 5072BA 内蔵容量 [pF] ( 設計値 ) C1 C2 11.2 14.4 5072CA ○外付け定数の選定 LS と R P の設定は L S と C0, CL, C VC で形成される共振点が水晶の発振周波数よりも高く、かつ、この共 振点では発振条件が成立しないような設定としてください。 (C0 は水晶振動子の並列容量、C L は発振回路の等価容量、CVC はバリキャップの容量です。) 上記回路で、C0 = 2.85pF の水晶振動子、C VC に HVC350B ( ルネサス製 ) を使用し、水晶発振の周波数 が 155.52MHz の場合は LS = 220nH, RP = 2.2kΩ または、LS = 180nH, RP = 1.8kΩ 程度となります。LS およ び、R P の最適な値は使用する水晶振動子の 特性、発振周波数、バリキャップダイオードによって異なり ますので十分なご評価のもと設定してください。 SEIKO NPC CORPORATION —9 5072 series ●出力回路 出力は OE 端子によりディセーブル可能です。ディセーブル状態は Hi-Z となります。 表 2:OE 端子の機能真理値表 バージョン名 5072BA 5072CA OE 端子 OUT 端子 OUTN 端子 High または Open CLK 出力 CLK 出力 Low Hi-Z Hi-Z High Hi-Z Hi-Z Low または Open CLK 出力 CLK 出力 ○ 5072BA LV-PECL output circuit VDD1 OE = High: ON OE = Low: OFF From pre-buffer OUTN OE = High: OFF OE = Low: ON OUT ○ 5072CA LV-PECL output circuit OE = High: OFF OE = Low: ON VDD1 From pre-buffer OUTN OE = High: ON OE = Low: OFF OUT SEIKO NPC CORPORATION —10 5072 series ※この資料に記載されている商品のご使用に際しては、 次の点にご注意くださいますようお願い申し上げます。 1. この資 料に記載されている商品は、 パ ーソナル機器・工作機器・計測機器などの一般的な信頼性 を必要とする電子機器および電 気 機器に使用され ることを目的と して設計・製造されたもの であり、 航 空宇宙機器・原子力制御機 器・医療機 器・輸送機器・防災 機器・防犯機器などの、極めて高い信頼性・安全性を必要とする機器に使用されることを想 定したものではありません。また、 そ の故障 または誤作動が直接人命に関わる商品に使用されるこ とを想定したものではありません。本資料の商品をこのような機 器に使用するご希望がありましたら、必ず事前に当社営業部までお問い合わせください。 なお、事前のご相談無しに本資料の商 品をそのような機器に使用され、そのことによって発生した損害等については、当社では 一切の責任を負いかねますのでご了承ください。 2. この資 料に記載されている内容は、 商 品の特性や信頼性等の改善のため予告なしに変更され ることがありますので予めご了承 ください。 3. この資 料に記載されている内容については、その商品の使用に際して第三者の知的財産権そ の他の権利を侵害していないこと を 保証するものでは なく、 また、その実施権 の許諾が行われ るものでもあり ません。 し たがって、 そ の使用に起因す る第三者の 権利に対する侵害について当社は責任を負いかねますのでご了承ください。 4. この資料に記載されている回路等の定数は一例を示すものであり、量産に際しての設計を保証するものではありません。 5. この資 料に記載されている商品の全部または一部が、外国為替および外国貿易法その他の関 係法令に定める物資に該当する場 合は、それらの法令に基づく輸出の承認、 許可が必要になりますので、お客様にてその申請手続きをお願いいたします。 セ イ コ ー N P C 株 式 会 社 本社・東京営業所 〒 1040032 東京都中央区八丁堀 199 TEL 0355416501 FAX 0355416510 那須塩原事業所 〒 3292811 栃木県那須塩原市下田野 5311 TEL 0287353111( 代 ) FAX 0287353120 関 西 営 業 所 〒 5500004 大阪市西区靭本町 232 TEL 0664446631( 代 ) FAX 0664446680 http://www.npc.co.jp/ Email: [email protected] NC0212D 2011.01 SEIKO NPC CORPORATION —11