NJU26060-05A データシート

NJU26060-05A
PWM出力搭載 音質補正用デジタルシグナルプロセッサ
■ 概要
■外形
NJU26060-05A はサンプリングレートコンバータ(SRC)、PWM モジュレータ
を搭載し、音声処理として、個々の係数を設定できる Stereo ExpanderⅡ、
Elevation、256TapsFIR フィルタと 8Band IIR フィルタ、DBB、DRC 等の機能を
搭載しているため、様々な音の補正に適しています。
NJU26060-05A はステレオ出力のスピーカーシステム、ミニコンポ、テレビ等
の各種オーディオ機器に最適です。
NJU26060V-05A
■ 特徴
◆ ハードウェア












24 ビット固定小数点デジタルシグナルプロセッサ
外部クロック周波数
: 24.576MHz、 PLL 内蔵
サンプリングレートコンバータ(SRC) : Fs=8kHz∼192kHz → 48kHz
PWM モジュレータ
: 4ch(ステレオ 2 系統)出力
デジタルインターフェーストランスミッタ(DIT)
: 出力 1 ポート
デジタルオーディオインターフェース : 入力 3 ポート、出力 2 ポート(ただし PWM と切替え)
デジタルオーディオフォーマット
: I2S 24bit、左詰め、右詰め 対応、 BCK : 32/64fs
マスター/スレーブ対応
- サンプリングレートコンバータ : スレーブ動作
- DSP : マスター動作(Fs=48kHz)
2
ホストインターフェース
: I C バスインターフェ−ス(Fast-mode/400kbps)
電源電圧
: 3.3V
入力専用端子許容電圧
: 5V トレラント
パッケージ
: SSOP44 (鉛フリー対応)
◆ ソフトウェア

















HPF
Input Signal Detect
Input Trim
Stereo ExpanderⅡ
Elevation
256Taps FIR Filter
8Band IIR Filter (7、8Band PEQ + Shelf Filter)
Master Volume
DBB
Xover (HPF/LPF)
DRC
SDO0 DRC Mixer
SDO1 Cch : C/SW Mixer
Delay
Output Trimmer / Inverter
Limiter
BEEP
*ハードウェア仕様の詳細については「NJU26060 シリーズハードウェア共通仕様書」を参照願います。
Ver.2014-02-04
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NJU26060-05A
■ NJU26060-05A ブロック図
24Bit Fixed-point DSP Core
PWM Modulator 0
BCKO
LRO
Serial Audio
Interface
(Master)
SDI0
SDI1
Over Sampling
Digital Filter
Delta-Sigma
Modulator
PWM
Generator
OUTLP0
Over Sampling
Digital Filter
Delta-Sigma
Modulator
PWM
Generator
OUTRP0
OUTLN0
OUTRN0
SDI2
PWMEN0
PWM_MUTEb
SDI
Select
PWM_DISb
PWM_ERRb
BCKO
Sampling Rate
Convertor
(Slave)
LRO
512fs
PWM Modulator 1
PROGRAM
CONTROL
24Bit x 24Bit
MULTIPLIER
Over Sampling
Digital Filter
Delta-Sigma
Modulator
OUTLN1
BCKI
SDO0
ALU
LRI
OUTLP1
PWM
Generator
Over Sampling
Digital Filter
SCL
Delta-Sigma
Modulator
OUTRP1
PWM
Generator
OUTRN1
2
ADDRESS GENERATION UNIT
I C INTERFACE
SDO1
SDA
PWMEN1
RESETb
BCKO
LRO
MCKO
S/PDIF
Transmitter
2048fs
TIMING
GENERATOR /
PLL
256fs
SDO
OFF
512fs
CLKOUT
GPO
GPIO
INTERFACE
CLK
WDC
PROC
FIRMWARE
OTP
PROGRAM
RAM
1.8V
DATA RAM0
VREGO
LDO
DATA RAM1
図1 NJU26060-05A ハードウェアブロック図
■ 機能ブロック
SDI0
HPF
Input Signal
Detect
Input Trim
Stereo
ExpanderⅡ
Elevation
256Taps
FIR Filter
8Band
IIR Filter
Master
Volume
DBB
SDI1
SDI2
BEEP
SDO0
(L/R)
HPF out
LPF
DRC
DRC
DRC Mixer
C/SW Mixer
Delay
Output Trimmer
-96dB ~ +24dB
/ Inverter
HPF
Limiter
SDO1
(C/SW or SW)
Limiter
LPF out
図2 NJU26060-05A機能ブロック図
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Ver.2014-02-04
NJU26060-05A
■ 端子配列
RESETb
1
44
BCKO
PWM_MUTEb
2
43
LRO
PWM_DISb
3
42
MCKO
SDA
4
41
SDO
SCL
5
40
TEST3
LRI
6
39
BCKI
7
38
SDI0
8
37
GPO
WDC
PROC
SDI1
9
36
TEST2
SDI2
10
35
CLK
REGDISb
11
34
CLKOUT
VDD
12
33
VDD
VSS
13
32
VSS
VREGO
14
31
VREGO
VDDPLL
15
30
TEST1
VSSPLL
PWMEN1
16
17
29
28
PWM_ERRb
PWMEN0
OUTRN1
18
27
OUTRN0
OUTRP1
19
26
OUTRP0
OUTLN1
20
25
OUTLN0
OUTLP1
21
24
OUTLP0
VSSPWM
22
23
VDDPWM
NJU26060-05A
図3 NJU26060-05A 端子配列
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NJU26060-05A
■ 端子説明
表1 端子説明
No.
1
端子名
属性
RESETb
I
リセット端子(RESETb=’0’でリセット)
2
PWM_MUTEb
I+
PWM ブロックミュート要求入力端子
3
PWM_DISb
I+
PWM ブロックスタンバイ要求入力端子
4
SDA
OD
5
SCL
I
I2C クロック入力端子(不使用時は VSS に接続)
6
LRI
I-
サンプリング周波数変換側 LR クロック入力端子
7
BCKI
I-
サンプリング周波数変換側ビットクロック入力端子
8
SDI0
I-
シリアルオーディオ入力端子 0
9
SDI1
I-
シリアルオーディオ入力端子 1
SDI2
I-
シリアルオーディオ入力端子 2
REGDISb
I
内蔵電源イネーブル端子(必ず VDD に接続)
VDD
P
電源端子 +3.3V
VSS
G
GND 端子
VREGO
PI
内蔵電源出力端子(10μF と 0.01μF 程度のコンデンサを接続)
VDDPLL
PA
内部 PLL 用電源 +1.8V (VREGO へ接続)
内部 PLL 用 GND
10
11
12
13
14
15
16
機能
I2C シリアルデータ入出力端子(不使用時は 3.3KΩ抵抗経由で VSS に接続)
VSSPLL
GA
17
PWMEN1
O
18
OUTRN1
OP
PWM1R- 出力端子 / シリアルオーディオ出力端子 1 (コマンドで切替)
19
OUTRP1
OP
PWMR1+ 出力端子
20
OUTLN1
OP
PWM1L- 出力端子 / シリアルオーディオ出力端子 0 (コマンドで切替)
21
OUTLP1
OP
PWM1L+ 出力端子
22
VSSPWM
GP
PWM 出力端子用 GND
23
VDDPWM
PP
PWM 出力端子用電源 +3.3V (十分にデカップリングする事を推奨)
24
OUTLP0
OP
PWM0L+ 出力端子
25
OUTLN0
OP
PWM0L- 出力端子
26
OUTRP0
OP
PWM0R+ 出力端子
27
OUTRN0
OP
PWM0R- 出力端子
28
PWMEN0
O
PWM0 有効信号出力端子 (PWMEN0=‘1’で有効な出力が出ていることを示す)
29
PWM_ERRb
I+
PWM バックエンド異常時停止要求入力端子(PWM_ERRb=’0’で PWM 停止)
30
TEST1
I
テスト端子(必ず VSS に接続)
31
VREGO
PI
内蔵電源出力端子(10μF と 0.01μF 程度のコンデンサを接続)
32
VSS
G
GND 端子
33
VDD
P
電源端子 +3.3V
34
CLKOUT
O
水晶発振用クロック出力端子
CLK
I
水晶発振用クロック入力端子
TEST2
I-
テスト端子(必ず VSS に接続)
PROC
I+
PROC 端子
WDC
O+
WatchDog クロック出力端子
GPO
OD
無信号検知出力
テスト端子(必ず VSS に接続)
41
TEST3
SDO
IO
OFF/ DIT 出力端子 0 / GPO(Pin 39 と同一動作) (コマンドで切替)
42
MCKO
O
マスタークロック出力端子
43
LRO
O
LR クロック出力端子
44
BCKO
O
ビットクロック出力端子
35
36
37
38
39
40
PWM1 有効信号出力端子(PWMEN1=‘1’で有効な出力が出ていることを示す)
P:電源, PI:内蔵電源バイパス端子,G:GND, PP:PWM 端子電源,GP:PWM 端子 GND, PA:PLL 電源, GA:PLL GND
I:入力端子, I+:入力プルアップ付き端子, I-:入力プルダウン付き端子, O:出力端子, OD:オープンドレイン入出力端子
I/O+:入出力プルアップ付き端子, I/O-:入出力プルダウン付き端子, OP:PWM 出力端子(属性 PP 端子から電源供給)
注意: プルアップ及びプルダウンの付いていない端子をオープンにしないでください。
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Ver.2014-02-04
NJU26060-05A
■ オーディオクロック
デジタルオーディオデータ転送には、次の3種類のクロックが必要になります。
① LR クロック(端子名:LRI、LRO)は、シリアルデータ転送で必要になります。デジタルオーディオ信号のサンプリング
周波数と同じです。
② ビットクロック(端子名:BCKI、BCKO)は、シリアルデータ転送で必要になります。LR クロックの倍数になります。
③ マスタークロック(端子名:MCKO)は、A/D、D/A コンバータなどで必要になります。LR クロックの倍数になります。
また、シリアルデータ転送とは関係ありません。
NJU26060-05A のビットクロック(端子名:BCKI、BCKO)は、LR クロックの 32 倍、64 倍をサポートしています。
NJU26060-05A はマスターデバイスとして、MCKO,BCKO,LRO の各端子から、デジタルオーディオデータ伝送に必要なク
ロックを外部デバイスに供給します。一方、スレーブデバイスとして動作するサンプリングレートコンバータは、BCKI,LRI 端子
に入力されたクロックによってデジタルオーディオデータを取り込み、MCKO/BCKO/LRO から構成されるクロック系にサンプリ
ング周波数の変換を行います。MCKO 端子は、マスタークロックとして、内部リセット終了後、CLK 端子への入力クロックの 2
分周出力、またはバッファ出力となります。ファームウェアのコマンドによって停止も可能です。
NJU26060-05A は内部動作サンプリング周波数の 512 倍(サンプリング周波数 48kHz で 24.576MHz)で使用します。その
場合、NJU26060-05A はマスターデバイスとして、サンプリング周波数の 1 倍の LR クロックと、それぞれに対する 64 倍・32
倍のビットクロック、512 倍・256 倍のマスタークロックを出力することができます。表 2 にそれぞれのクロックの関係を示しま
す。
NJU26060 シリーズはハードウェアとして CLK 端子への供給クロックは 24.576MHz (Fs=48kHz) 及び 22.572MHz
(Fs=44.1kHz)をサポートしていますが、NJU26060-05Aのソフトウェアはサンプリング周波数48kHzのみをサポートしている
ため、NJU26060-05A の CLK 端子へ供給するクロックは 24.576MHz としてください。
表 2 CLK 端子供給クロック周波数と BCKO,LRO,MCKO
Ver.2014-02-04
クロック信号
倍レート周波数
LRO
BCKO(32Fs)
BCKO(64Fs)*
MCKO(256Fs)*
MCKO(512Fs)
1Fs
32Fs
64Fs
256Fs
512Fs
CLK 端子への供給クロック
24.576MHz
48kHz
1.536MHz
3.072MHz
12.288MHz
24.576MHz
* 起動時デフォルト
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NJU26060-05A
■ シリアルオーディオデータ入出力
NJU26060-05A は、入力 3 ポート(表 3) と、出力 2 ポート(表 4) 備えています。
表 3 シリアルオーディオデータ入力端子
Pin No.
端子名
8
9
10
機能
オーディオデータ入力 0
オーディオデータ入力 1
オーディオデータ入力 2
SDI0
SDI1
SDI2
表 4 シリアルオーディオデータ出力端子
Pin No.
端子名
20
18
41
機能
オーディオデータ出力 0 (L / R)
オーディオデータ出力 1 (C / SW)
OFF
OUTLN1
OUTRN1
SDO
Pin 20、18 は、コマンドで PWM1 出力用端子 に切り替えできます。
Pin 41 は DIT 出力 0 (L / R)、もしくは GPO 出力(Pin 39 と同一動作)に切り替えできます。
表 1 端子説明参照。
■ I2C バスインターフェース
2
I C バスインターフェースは、データを SDA 端子に、クロックを SCL 端子に転送します。SDA 端子は双方向オープンドレイン
構造で、外部にプルアップ抵抗が必要です。
2
I C バススレーブアドレスは以下(表 5)のように設定されています。リセット解除後、ファームウェアの初期化が終了すると、設
2
定した I C バススレーブアドレスで通信が可能ですが、初期化完了までの間は、NJU26060-05A から正常な返答は得られませ
んので注意してください。
2
注意: NJU26060-05A は、I C バス “Standard-Mode (100kbps)” および “Fast-Mode (400kbps)” をサポートしています。
表 5 I2C バスインターフェーススレーブアドレス設定
bit7
0
bit6
0
bit5
1
固定値
bit4
1
R/W
bit3
1
bit2
0
bit0
bit1
0
R/W
データ形式
Start
bit
Slave Address (7bit )
R/W
bit
ACK
※ R/W において“0”=”W”、”1”=”R”
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NJU26060-05A
■ 汎用入出力端子
NJU26060 シリーズは汎用入出力端子を備えていますが、NJU26060-05A では以下の機能(表 6)として動作します。
表 6 NJU26060-05A における汎用入出力端子の動作
Pin
端子名
機能
No.
TEST3
40
テスト端子。必ず VSS へ接続してください。
(プルダウン付 I)
無信号検出端子。無信号を検知すると Low を出力します。デフォルトは Hi-zです。外部で
GPO
39
(O)
プルアップ抵抗を接続してください。
ウォッチドッククロック出力端子。音声信号処理の過程で、一定の間隔でWDC 端子をトグ
ル出力(Low/High)することにより、外部にソフトウェアが動作していることを通知します。
WDC
38
(O)
この出力を外部 Watch Dog 監視 IC やマイコンなどの端子でモニタすることで、異常状態
を検出することができます。WDC 端子の周期は約 100msec です。
PROC 端子。
H: リセット解除後、信号処理を行いません。信号処理の開始には、専用のスタートコマン
PROC
37
ドを送信する必要があります。
(I)
L: リセット解除後、デフォルト設定に従って信号処理を行います。デフォルトはマスター
ボリュームがミュート状態です。
Ver.2014-02-04
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NJU26060-05A
■ コマンド一覧
表7 コマンド一覧
No.
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
45
機能
Set Task
System State
Smooth Control Config
Master Volume Control Command
Volume Control Command
Input Trim Command
Input Select Command
Elevation Gain Command
Time Alignment Command
IIR Filter Fo Command
IIR Filter Q Command
IIR Filter Gain Command
IIR Filter Mode Command
IIR Filter Smooth Command
FIR Bypass Trim Command
FIR New Coeff Send Lch Command
FIR New Coeff Send Rch Command
FIR Coeff Update Command
ExpanderⅡ Gain Command
ExpanderⅡ Low Boost Command
DBB LPF Fc Command
DBB Attack Time / Release Time Command
DBB Level Command
DBB Effect Command
DBB Treble Boost Level Command
DRC Mode Select Command
DRC Ratio And Attack Time / Release Time
DRC Threshole Level Set Up Command
Xover Fc Command
Xover Order Command
Ch Output Invert Command
DRC Mixer Command
Subsonic Filter Fc Command
Limiter Threshold Command
Input Signal Detect Command
Beep Start Command
PWM0 Set Command
PWM1 Set Command
ExpanderⅡ Mode Command
Version Number Request Command
Revision Number Request Command
DSP Software Reset Command
Start Command (Boot With Mute)
Start Command (Boot With Unmute)
Nop Command
NJU26060-05A のコマンドの詳細については別途、ご請求下さい。
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<注意事項>
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ん。とくに応用回路については、製品の代表
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Ver.2014-02-04