NJW4822 1 回路 小型ローサイドスイッチ 概 要 NJW4822 は、0.2A の電流を供給できる 1 回路のローサイドスイッ チです。Nch MOS FET にアクティブクランプ、過電流、サーマルシャ ットダウンの保護回路機能を内蔵しています。FLT 論理は、アクティブ ハイ(A-ver)及びロー(B-ver)の 2 種類を用意しています。 3V 系のマイコンや DSP のロジック信号でも直接制御できるため、 3V マイコン等の使用時にレベルシフタが不要です。 保護回路も充実しており、光電・圧力・流量センサ等の出力部の 集積化に最適です。Pch 出力の NJW4832 とコンプリメンタリです。 特 長 ドレイン・ソース間電圧 ドレイン電流 3V/5V 系ロジック電圧対応 低 ON 抵抗 ■ 外形 NJW4822KH1 43V 0.2A 1.1 (typ.) (VIN=5V) 1.3 (typ.) (VIN=3.3V) 160A (typ.) (VIN=5V) 135A (typ.) (VIN=3.3V) 低消費電流 アクティブクランプ回路 過電流検出回路 サーマルシャットダウン 外形 ESON6-H1 端子配列 6 1 5 2 4 3 (Top View) 1. NC 2. NC 3. DRAIN 4. IN 5. SOURCE 6. FLT 1 2 3 Exposed PAD on backside connect to GND. 6 5 4 (Bottom View) ブロック図 DRAIN FLT Active Clamp IN Thermal Shut Down Over Current Protection SOURCE Ver.2015-06-22 -1- NJW4822 絶対最大定格 項 (Ta=25C) 目 記 号 VDS ドレイン・ソース間電圧 定 格 43 単 位 V 備 考 DRAIN–SOURCE端子 入力電圧 VIN 0.3 to 6 V IN–SOURCE端子 FLT端子電圧 VFLT V FLT-SOURCE端子 消費電力 PD mW – アクティブクランプ耐量(単発) アクティブクランプ電流 接合部温度範囲 動作温度範囲 保存温度範囲 EAS IAP Tj Topr Tstg 0.3 to 6 445 (*1) 1135 (*2) 100 0.2 40 to 150 40 to 125 50 to 150 mJ A C C C – – – – – (*1): 基板実装時 101.5mm×114.5 mm×1.6mm(EIA/JEDEC 規格サイズ 2 層 FR-4)且つ Exposed Pad 使用 (*2): 基板実装時 101.5mm×114.5 mm×1.6mm(EIA/JEDEC 規格サイズ 4 層 FR-4)且つ Exposed Pad 使用 (4 層基板内箔:99.5x99.5mm 、JEDEC 規格 JESD51-5 に基づき、基板にサーマルビアホールを適用) 推奨動作条件 項 目 ドレイン・ソース間電圧 ドレイン電流 入力電圧 FLT 端子電圧 製品バージョン 製品名 NJW4822KH1-A NJW4822KH1-B -2- (Ta=25C) 記 号 VDS ID VIN VFLT 最小 0 0 0 0 標準 – – – – 最大 40 0.2 5.5 5.5 単 位 V A V V 備 考 DRAIN–SOURCE 端子 DRAIN–SOURCE 端子 IN–SOURCE端子 FLT–SOURCE端子 FLT 論理 アクティブハイ アクティブロー Ver.2015-06-22 NJW4822 電気的特性 項 (特記事項なき場合、VDS=13V, Ta=25C) 目 記 号 ドレイン・ソース間 クランプ電圧 入力しきい値電圧 条 最小 標準 最大 単位 43 – – V VIN=0V, VDS=40V VIN=5V VIN=3.3V 0.55 2.64 – – – 0.8 – – 160 135 1.05 5.5 1 225 195 V V A A A IIN3 VIN=5V, VDD=13V – 260 345 A IIN4 VIN=3.3V, VDD=13V – 175 240 A RDS_ON1 RDS_ON2 ILIMIT1 ILIMIT2 – – 0.2 0.2 1.1 1.2 0.45 0.4 1.45 1.6 0.85 0.8 A A – 2 – s – 4 – s – 13 – s – 8 – s VDSS_CL VIN=0V, ID=1mA Vth VIN_opr IDSS IIN1 IIN2 保護回路動作入力電圧範囲 ドレイン遮断電流 入力電流 1(定常動作時) 入力電流 2(定常動作時) 入力電流 3 (過電流リミット動作時) 入力電流4 (過電流リミット動作時) ドレイン・ソース間ON抵抗1 ドレイン・ソース間ON抵抗2 過電流リミット1 過電流リミット2 件 VDS=13V, ID=10mA ONスイッチング時間1 tON1 ONスイッチング時間2 tON2 OFFスイッチング時間1 tOFF1 OFFスイッチング時間2 tOFF2 VIN=5V, ID=0.2A VIN=3.3V, ID=0.2A VIN=5V, VDD=13V VIN=3.3V, VDD=13V VIN=0 to 5V, VDD=13V, ID=0.2A VIN=0 to 3.3V, VDD=13V, ID=0.2A VIN=5 to 0V, VDD=13V, ID=0.2A VIN=3.3 to 0V, VDD=13V, ID=0.2A SOURCE端子–DRAIN端子間 電位差 VPDSD VIN=0V, IDR=0.2A – 0.95 1.25 V FLT端子Lowレベル出力電圧 VLFLT IFLT=500A – 0.25 0.5 V IOLEAKFLT TdDFLT TdRFLT VFLT=5.5V – – – – 0.85 0.3 1 – – A ms ms FLT端子OFF時リーク電流 過電流検出時FLT遅延 過電流解除時FLT遅延 ID<ILIMITIDILIMIT IDILIMITID<ILIMIT 測定回路図 NJW4822 VIN IN DRAIN FLT RL VDD SOURCE Fault Ver.2015-06-22 -3- NJW4822 端子動作表 【A バージョン:アクティブハイ】 入力信号 動作状態 L 通常 H L 過電流 ILIMIT H L Tj150C H FLT 端子 出力状態 H L OFF ON H H OFF ILIMIT H H OFF OFF 【B バージョン:アクティブロー】 入力信号 動作状態 FLT 端子 出力状態 L H 通常 H H OFF ON L H 過電流 ILIMIT H L OFF ILIMIT L H Tj150C H L OFF OFF -4- Ver.2015-06-22 NJW4822 タイミングチャート ON, OFF スイッチング時間 (VIN=0 to 5V, VDS=13V, ID=0.2A) 90% IN 10% 90% DRAIN 10% tON tOFF 過電流検出時及び解除時 FLT 遅延時間(VIN=0 to 5V, FLT=Pull-up) 【A バージョン:アクティブハイ】 IN ILIMIT ID Current limit FLT t dDFLT t dRFLT 【B バージョン:アクティブロー】 IN ILIMIT ID Current limit FLT t dDFLT Ver.2015-06-22 t dRFLT -5- NJW4822 【A バージョン:アクティブハイ】 High Input Signal Low ON Over Current Protection OFF ON Thermal Protection OFF Drain-Source Voltage VDD VDSS_CL 0V Inductive load ILIMIT Drain Current 0A High Fault Signal Low Normal -6- Current limit Thermal shutdown Active clamp Ver.2015-06-22 NJW4822 【B バージョン:アクティブロー】 High Input Signal Low ON Over Current Protection OFF ON Thermal Protection OFF Drain-Source Voltage VDD VDSS_CL 0V Inductive load ILIMIT Drain Current 0A High Fault Signal Low Normal Ver.2015-06-22 Current limit Thermal shutdown Active clamp -7- NJW4822 アプリケーション回路例 NJW4822 MCU Load FLT DRAIN IN SOURCE FLT 端子を他の電源等に接続する場合はプルアップ抵抗を挿入してください。 -8- Ver.2015-06-22 NJW4822 特性例 1 50 0.9 45 0.8 40 入力しきい値 [V] ドレイン・ソース間クランプ電圧 [V] ドレイン・ソース間クランプ電圧 対 周囲温度 55 35 30 25 20 15 0.7 0.6 0.5 0.4 0.3 10 0.2 5 0.1 0 入力しきい値 対 周囲温度 0 -50 -25 0 25 50 75 周囲温度 [ºC] 100 125 150 -50 -25 入力電流 対 周囲温度 0 25 50 75 周囲温度 [ºC] 100 125 150 入力電流 対 周囲温度 (定常動作時) 250 (過電流リミット動作時) 400 VIN=3.3V VIN=5.0V VIN=3.3V 350 VIN=5.0V 200 入力電流 [μA] 入力電流 [μA] 300 150 100 250 200 150 100 50 50 0 0 -50 0 25 50 75 周囲温度 [ºC] 100 125 150 -50 ドレイン・ソース間ON抵抗 対 入力電圧 1.2 1 0.8 0.6 0.4 0.2 0 -25 0 25 50 75 周囲温度 [ºC] 100 125 150 ドレイン・ソース間ON抵抗 対 周囲温度 2.5 ドレイン・ソース間ON抵抗 [Ω] 1.4 ドレイン・ソース間ON抵抗 [Ω] -25 VIN=3.3V VIN=5.0V 2 1.5 1 0.5 0 0 2 4 入力電圧 [V] Ver.2015-06-22 6 -50 -25 0 25 50 75 周囲温度 [ºC] 100 125 150 -9- NJW4822 特性例 過電流リミット 対 入力電圧 過電流リミット 対 周囲温度 0.6 0.5 0.5 過電流リミット [A] 過電流リミット [A] (Ta=25ºC) 0.6 0.4 0.3 0.2 0.1 0.4 0.3 0.2 0.1 VIN=3.3V VIN=5.0V 0 0 0 1 2 3 4 入力電圧 [V] 5 6 -50 ドレイン電流 対 ドレイン・ソース間電圧 -25 0 25 50 75 周囲温度 [ºC] ドレイン電流 対 ドレイン・ソース間電圧(拡大) VIN=3.3V 0.6 0.6 0.5 0.5 ドレイン電流 [A] ドレイン電流 [A] VIN=3.3V 0.4 0.3 0.2 -40℃ 25℃ 125℃ 0.1 0.4 0.3 0.2 -40℃ 25℃ 125℃ 0.1 0 0 0 10 20 30 40 0 1 ドレイン・ソース間電圧 [V] ドレイン電流 対 ドレイン・ソース間電圧 2 3 4 ドレイン・ソース間電圧 [V] VIN=5.0V 0.6 0.6 0.5 0.5 ドレイン電流 [A] ドレイン電流 [A] 5 ドレイン電流 対 ドレイン・ソース間電圧(拡大) VIN=5.0V 0.4 0.3 0.2 -40℃ 25℃ 125℃ 0.1 0.4 0.3 0.2 -40℃ 25℃ 125℃ 0.1 0 0 0 10 20 30 ドレイン・ソース間電圧 [V] - 10 - 100 125 150 40 0 1 2 3 4 5 ドレイン・ソース間電圧 [V] Ver.2015-06-22 NJW4822 特性例 OFFスイッチング時間 対 周囲温度 ONスイッチング時間 対 周囲温度 20 20 VIN=3.3V VIN=5.0V VIN=3.3V 18 OFFスイッチング時間 [μs] ONスイッチング時間 [μs] 18 16 14 12 10 8 6 4 VIN=5.0V 16 14 12 10 8 6 4 2 2 0 0 -50 -25 0 25 50 75 周囲温度 [ºC] 100 125 150 -50 1 0.9 0.9 0.8 0.7 0.6 0.5 0.4 0.3 0.2 VIN=3.3V VIN=5.0V 0.1 25 50 75 周囲温度 [ºC] 100 125 150 VIN=3.3V VIN=5.0V 0.8 0.7 0.6 0.5 0.4 0.3 0.2 0.1 0 0 -50 -25 0 25 50 75 周囲温度 [ºC] 100 125 150 -50 -25 FLT端子Lowレベル出力電圧 対 周囲温度 0 25 50 75 周囲温度 [ºC] 100 125 150 TSD検出/解除温度 対 入力電圧 200 0.3 180 0.25 TSD検出/解除温度 [ºC] FLT端子Lowレベル出力電圧 [V] 0 過電流解除時FLT遅延 対 周囲温度 1 過電流解除時FLT遅延 [ms] 過電流検出時FLT遅延 [ms] 過電流検出時FLT遅延 対 周囲温度 -25 0.2 0.15 0.1 160 140 120 100 80 60 40 0.05 検出 20 解除 0 0 -50 Ver.2015-06-22 -25 0 25 50 75 周囲温度 [ºC] 100 125 150 2 2.5 3 3.5 4 4.5 入力電圧 [V] 5 5.5 6 - 11 - Application Tips NJW4822 技 術 資 料 ハイサイド/ローサイドスイッチ製品のアクティブクランプ耐量について アクティブクランプ耐量とは ハイサイド/ローサイドスイッチの負荷にモーターやソレノイドなどの誘導性負荷(L 負荷)を使用するアプリケーショ ンでは、IC が ON 状態から OFF 状態に遷移する際に、L 負荷に蓄えられたエネルギーによる逆起電力によって IC にダ メージを与える可能性があります。 このダメージを緩和するために用いられるのがアクティブクランプ回路と呼ばれるものです。アクティブクランプ回 路を用いることによって、 L 負荷から IC を保護する事ができるエネルギーをアクティブクランプ耐量(EAS)と呼びます。 ハイサイド/ローサイドスイッチの負荷に誘導性負荷を使用する際は、このアクティブクランプ耐量を超えないように 設計する必要があります。 外部の保護素子を用いない場合の IC の動作(図 1) アクティブクランプ 電流 IAP tA ID アクティブクランプ期間 VDS アクティブクランプ 電流 IAP ID VDD 0V 時間 ドレイン ・ソース間クランプ電圧 V DSS_CL ドレイン ・ソース間クランプ電圧 V DSS_CL VDS VDD 0V VIN 時間 5V VIN 0V tA 5V アクティブクランプ期間 0V tON tON 図 1.アクティブクランプ動作波形 (左:ローサイドスイッチ 右:ハイサイドスイッチ) VIN が ON するとドレイン電流(ID)が徐々に増加します。このとき VIN がオフになると、電流を流し続けようとする L 負荷の性質により、ドレイン・ソース間電圧(VDS)は急激に増加し、アクティブクランプ回路によって VDSS_CL でクラ ンプされます。また同時に、出力トランジスタのゲート電圧を調整してドレインに電流を流し、そのエネルギーを出力 トランジスタで消費します。 このエネルギーESW は下式で表すことができます。 tA E SW VDS (t ) I D (t ) dt = 0 VDSS _ CL 1 2 LI AP 2 VDSS _ CL VDD この ESW は IC 内で熱として消費されますが、VIN=0V の時はサーマルシャットダウンが機能していないため、最悪の 場合 IC が破壊に至ります。そのため、誘導性負荷を駆動する際は、上式の ESW が EAS を超えないように設計してくだ さい。 - 12 - Ver.2015-06-22 Application Tips NJW4822 技 術 資 料 アプリケーションヒント L 負荷の逆起エネルギーから IC を保護する一番簡単な方法は、負荷に対して外部フライホイール(回生)ダイオードを 追加することです(図 2)。 回生ダイオード ID VDD V DS VDD VIN DRAIN SOURC E VDD OUT VIN V DS ID GND 回生ダイオード 図 2.誘導性負荷駆動回路図 (左:ローサイドスイッチ 右:ハイサイドスイッチ) <注意事項> このデータブックの掲載内容の正確さには 万全を期しておりますが、掲載内容について 何らかの法的な保証を行うものではありませ ん。とくに応用回路については、製品の代表 的な応用例を説明するためのものです。また、 工業所有権その他の権利の実施権の許諾を伴 うものではなく、第三者の権利を侵害しない ことを保証するものでもありません。 Ver.2015-06-22 - 13 - NJW4822 パッケージ外形図 ESON6-H1 GD-N00602A-0 単位 : mm - 14 - Ver.2015-06-22