NJM2295A リモートキーレスエントリー用 FM IF IC ■ 概 要 NJM2295A は,リモートキーレスエントリーシステム用に 開発された,FM IF IC です。ミキサーから波形整形回路まで のブロックに必要な全ての回路を内蔵しています。 NJM2295A は,RKE ばかりでなく,IF=10.7MHz とする 他の無線機器への応用が可能です。 ■ 特 徴 ●低消費電流 ●低電圧動作 ●ローカル発振周波数 ●ミキサ動作周波数 ●中間周波数 ●1st ミキサ内蔵 ●RSSI 回路内蔵 ●FSK 波形整形回路内蔵 ●バイポーラ構造 ●外形 ■ 外 形 NJM2295AV (5mA typ. at V+=5V) (+2.7V~7.0V) (50~350MHz) (~450MHz) (IF=10.7MHz) SSOP20 ■ ブロック図及びピン配置図 Ver.2003-12-09 -1- NJM2295A ■ 絶対最大定格 (Ta=25°C) 項 目 記 号 定 格 単 位 電源電圧 V + 9.0 V 消費電力 PD 300 mW 動作温度範囲 Topr -40~+85 °C 保存温度範囲 Tstg -40~+125 °C (V+=5.0V, Ta=25°C, fmod=1kHz, fmix=320MHz, fIF=10.7MHz, fdev=±10kHz) ■ 電気的特性 項 目 記 号 条 件 + 最 小 標 準 最 大 単 位 動作電源電圧範囲 V 2.7 - 7.0 V 無信号時消費電流 ICCq - 5.0 7.5 mA バッテリーセービング時消費電流 ICCS - - 10 µA 13.5 18.5 22.5 dB - 1 3 dB - 103 - dBµVEMF ミキサー変換利得 1 Gmix1 無負荷時 ミキサー変換利得 2 Gmix2 320MHz 時利得-450MHz 時利得 ミキサーセプトポイント IP ミキサー等価入力抵抗 RinM f=320MHz - 1 - kΩ ミキサー等価入力容量 CinM f=320MHz - 2 - pF ミキサー出力抵抗 ROM - 330 - Ω IF アンプ入力抵抗 RinIF - 330 - Ω 信号対雑音比 1 S / N1 ミキサ入力,VIN=80dBµVEMF - 60 - dB 信号対雑音比 2 S / N2 IF 入力,VIN=80dBµVEMF - 60 - dB 信号対雑音比 3 S / N3 IF 入力,VIN=35dBµVEMF - 25 - dB - 22 27 dBµVEMF 80 150 - mVrms - 50 - dB -3dB リミッティング感度 Slim ミキサ入力 復調出力レベル Vod IF 入力,VIN=60dBµVEMF AM 除去比 AMR IF 入力,VIN=80dBµVEMF,AM=30% DR IF 入力,VIN=60dBµVEMF 40 50 60 % RSSI 出力電圧 1 RSSI1 IF 入力,VIN=20dBµVEMF 0.35 0.55 0.70 V RSSI 出力電圧 2 RSSI2 IF 入力,VIN=60dBµVEMF 0.7 1.00 1.3 V RSSI 出力電圧 3 RSSI3 IF 入力,VIN=100dBµVEMF 1.30 1.75 2.15 V RSSI 出力抵抗 RSSIR - 48 - kΩ 急速充放電電流 Ich 35 70 120 µA - 0.1 0.4 V - - 2 µA 波形整形デューティー比 FSK OUT 端子 H レベル出力電圧 VfskL FSK OUT 端子 H レベルリーク電流 IfskH -2- IL=100µA Ver.2003-12-09 NJM2295A ■ 応用回路例 Ver.2003-12-09 -3- NJM2295A ■ 動 作 説 明 ●ミキサ,オシレータ ミキサ,オシレータは最高 450MHz まで動作可能です。IC 内部でバイアスがかかっているため,DC カットを行 って入力してください。 ミキサの変換利得を最大に得るためには,オシレータレベルの調整が必要です。また,復調回路の移相器の帯域 が狭いため発振周波数の温度補償が必要です。 ●復調器 ディスクリミネータ,又はコイルの共振器を 10pin に接続します。振幅の調整は,共振器に並列に抵抗を接続し て調整してください。共振点のズレにより復調特性が変動するため,共振器の L,C,R は温度係数の良いものを 使用してください。 ●RSSI 14pin-GND 間に抵抗を接続することにより,RSSI 特性の傾きを変えることが可能です。この場合,IC 内部の 抵抗との温度係数が異なるため,温度特性が変化しますのでご注意ください。 ●FSK 波形整形 復調された FSK 信号レベルが小さい場合,また FSK 信号にノイズが重畳されている場合,マイコンのデータ読 み取りにエラーを生じる可能性があります。このエラーを軽減するために波形整形回路があり,正確なロジック出 力に変換します。 ●急速充放電回路 FSK REF 端子は,IC 内部の抵抗と外付けコンデンサの平滑回路により,復調された FSK 信号の DC レベルと同 電位になります。しかし,バッテリーセービング状態から定常動作状態に戻る時は,接続されたコンデンサと IC 内部の抵抗の時定数により,端子電圧が信号の DC 電圧と同電位になることが遅れ,波形整形データにエラーが発 生する恐れがあります。 この様な場合,急速充放電回路により,接続されたコンデンサで充電され端子電圧が信号の DC レベルに達する 時間が早くなり,エラーの発生を防ぎます。 また,急速充放電回路が動作状態の場合は,復調出力の DC レベルが周波数のズレ等で変化した時,FSK REF 端子は復調出力に追従するため,FSK 出力のデューティー比は一定になります。 -4- Ver.2003-12-09 NJM2295A ■ 端 子 説 明 端子番号 端子名 機 能 局部発振入力端子です。 SAW 発振はこの端子に接続します。 また,外部発振の場合はこの端子よ り注入します。 1 OSC IN 2 OSC OUT 局部発振出力端子です。 19 MIX IN ミキサの入力端子です。 入力インピーダンスは 並列抵抗 1kΩ 並列容量 2pF となっています。 4 MIX OUT 6 IF IN リミッタアンプの入力端子です。入 力抵抗は標準 330Ω です。 7 DEC バイアス用デカップリング端子で す。 Ver.2003-12-09 等 価 回 路 ミキサの出力端子です。 出力抵抗は標準 330Ω です。 -5- NJM2295A ■ 端 子 説 明 端子番号 端子名 9 LIM OUT リミッタアンプ出力端子です。 出力振幅は標準 600mVP-P です。 10 QUAD IN クオドラチャ検波回路の移相入力端 子です。移相器を接続します。 14 RSSI OUT RSSI 出力端子です。 外付けに 100pF 程度のコンデンサ を GND 間に接続します。 11 AF OUT 復調出力端子です。 12 LPF IN LPF 入力端子です。外付け CR でフ ィルタを構成することにより,11Pin よりバイアスされます。 -6- 機 能 等 価 回 路 Ver.2003-12-09 NJM2295A ■ 端 子 説 明 端子番号 端子名 13 LPF OUT LPF 出力端子です。 8 FSK REF 波形整形用コンパレータの基準電圧 端子です。外付けに 10µF 程度の平 滑用 C を接続します。 17 FSK OUT 波形整形出力端子です。 LPF 出力信号が反転,波形整形され た信号が得られます。 15 BS 16 CHARGE 5 V1 3 GND1 20 V2 18 GND2 Ver.2003-12-09 + + 機 能 等 価 回 路 バッテリーセーブ制御端子です。 印加電圧 5V :回路動作状態。 GND :回路停止状態。 波形整形回路の基準電圧を急速充電 するための制御端子です。 急速充電を行うことでバッテリーセ ーブ解除後, 瞬時に FSK 出力を得る ことが出来ます。 印加電圧 5V :ON GND :OFF IF 以降の電源端子です。 - IF 以降の GND 端子です。 - ミキサ,局発の電源端子です。 - ミキサ,局発の GND 端子です。 - -7- NJM2295A ■ 特 性 例 -8- 入出力特性例(ミキサ入力) 入出力特性例(ミキサ入力) ミキサ入出力特性例 ミキサ入出力特性例 ミキサ変換利得対局発注入レベル特性例 ミキサ変換利得対周波数特性例 Ver.2003-12-09 NJM2295A ■ 特 性 例 ミキサ変換利得対電源電圧特性例 ミキサ変換利得対周囲温度特性例 S / N 対周囲温度特性例 リミッティング感度対周囲温度特性例 RSSI(ミキサ入力)対周囲温度特性例 RSSI 電源電圧特性例(ミキサ入力) Ver.2003-12-09 -9- NJM2295A ■ 特 性 例 - 10 - RSSI 特性例(ミキサ入力) 検波出力対電源電圧特性例(ミキサ入力) 検波出力対周囲温度特性例 入出力特性例(IF 入力) RSSI 特性例(IF 入力) RSSI 電源電圧特性例 Ver.2003-12-09 NJM2295A ■ 特 性 例 RSSI(IF 入力)対周囲温度特性例 波形整形デューティ比対周囲温度特性例 無信号時消費電流対周囲温度特性例 急速充電電流対周囲温度特性例 <注意事項> このデータブックの掲載内容の正確さには 万全を期しておりますが,掲載内容について 何らかの法的な保証を行うものではありませ ん。とくに応用回路については,製品の代表 的な応用例を説明するためのものです。また, 工業所有権その他の権利の実施権の許諾を伴 うものではなく,第三者の権利を侵害しない ことを保証するものでもありません。 Ver.2003-12-09 - 11 -